JP2012102379A - 長尺金属部品の熱処理方法および装置とその方法により熱処理された長尺金属部品 - Google Patents

長尺金属部品の熱処理方法および装置とその方法により熱処理された長尺金属部品 Download PDF

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Abstract

【課題】全長が変化すると焼戻しまたは焼き鈍し条件が変化して熱処理工程を含めた全体の工程が終了した状態におけるネジの精度を高くできない問題があった。
【解決手段】高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、焼入れ加熱工程と焼入れ冷却工程と焼戻し前冷却工程と焼戻し加熱工程と焼戻し冷却工程とを備える熱処理方法により解決する。
【選択図】図1

Description

この発明はたとえばボールネジのように直径に対して比較的長い軸長を有する長尺金属部品の熱処理方法と熱処理装置、またはその熱処理方法により熱処理された長尺金属部品に関する。
現在のところ、文献公知にかかる先行技術は発見されていない。
特に高い精度を必要としない一般搬送用機器に用いられる廉価な長尺ネジの製造では転造加工によって成形され、その後熱処理がなされるのが一般的である。しかし、近年、このような一般搬送用機器に用いられる長尺ネジにおいても高精度化、低騒音化が要求され、高いリード精度が必要となっている。転造加工により成形されるネジにおいても、リードの高精度化が必要となっている。
近年の転造技術では転造用工作機械もNC制御によって、高精度な転造加工を行うことができるようになっている。従って、高いリード精度を有する長尺ネジを転造加工によって製造するためには、転造加工による長尺ネジの加工において高精度化が実現できるようになっている現在では、その後の熱処理を経た後でも高いリード精度を保つことができる必要がある。
また、誘導加熱焼入れを行う場合、誘導加熱を行った直後に冷却水で急冷を行う。一般的に、焼入れ時の急冷の際、急激に冷やしすぎると焼き割れ蛾発生しやすくなるため、特に焼入れ後の温度(以下、残温とよぶ)を60℃〜120℃程度になるようにするのが一般的である。しかし、焼入れ直後の残温の範囲が上記の範囲である80℃であっても、ネジのように焼入れを行う熱処理対象物が長くなると焼入れの加熱が完了するまでに時間がかかるため、焼入れの加熱が完了した時点では焼き始めの部分と焼き終わりの部分に温度差が生じる。焼戻しの際に対象物の温度が変化すると、硬さなどの焼戻しの品質の他に、ねじリードや軸長に変形を生じる。また、焼戻し前の対象物の温度が焼戻し時の温度に影響を与える。そのため、焼入れと焼戻しを連続的に行う場合には、焼入れ後の温度差の影響を受ける。
また、さまざまな長さのネジを処理する場合、全長が異なると空冷時間が変化し、焼戻しまたは焼鈍し前の温度が変化して焼き鈍し条件が変化する。これにより、焼戻しまたは焼鈍しの条件が変化すると、たとえ転造加工の精度が高くなっても、熱処理工程を含めた全体の工程が終了した状態におけるネジの精度を高くすることができない。
高周波電流がコイルに流れることによりコイル部で発生する磁界を利用する誘導加熱により誘導加熱焼入れと誘導加熱焼戻しを一台の装置で行う場合には、誘導加熱焼入れ時におけるコイル部の移動速度と誘導加熱焼戻し時におけるコイル部の移動とを一致させるのが困難である場合がある。この場合にはそれぞれにおいてコイル部移動速度を設定しなければならない。しかし、焼入れ時の送り速度と、焼戻し時の送り速度に差が生じると、一本のネジ軸の中で焼戻し部の温度条件に変化が生じる。このため、ネジ軸の全長にわたって焼戻し条件が刻々と変化するため、1本のネジ軸の中で、リード長の変動、硬さなどの焼戻しの品質が不安定となる。また、さらにネジに限らず、熱処理後においても高い精度が必要とされるような軸径に対して比較的長い長尺金属部品においても同様なことがいえる。
さらに、高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼入れ後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、前記焼入れ冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿って該長尺金属部品の一端から他端に向かってほぼ該第2の速度での冷却部の移動を行いながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼戻し前の冷却を行う焼戻し前冷却工程と、焼戻し前冷却工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法により解決する。
さらに、高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、該長尺金属部品の全長にわたって配設された排出口から冷却材を該長尺金属部品に満遍なく噴出可能な冷却部により長尺金属部品を冷却して熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、冷却部の該排出口から冷却材を噴射した状態で、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、冷却部の該排出口から冷却材を噴射した状態で、焼戻し前冷却工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法により解決する。
さらに、高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、該焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼入れ後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、長尺金属部品の温度が室温になるまで長尺金属部品をその姿勢で放置して冷却する焼戻し前冷却工程と、該焼戻し前冷却工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法により解決する。
高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら、該冷却部から該長尺金属部品に向かって噴射して焼入れ後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、前記焼入れ冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿って、該長尺金属部品の一端から他端のいずれか一方から他方に向かって冷却部の移動を行いながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して軸全体の温度をほぼ室温と同じになるような温度まで冷却を行う焼戻し前冷却工程と、焼戻し前冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法により解決する。
さらに、高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら冷却材の噴射後の長尺金属部品の温度が室温とほぼ同じになるように冷却材を該冷却部から該長尺金属部品に向かって噴射して焼入れ後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、焼入れ冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法により解決する。
また、さらに、高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該冷却部から該長尺金属部品に向かって噴射して焼入れ後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度で該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法による解決する。
また、転造加工、切削加工または研削加工により製作され、その後にこれらの長尺金属部品の熱処理方法により熱処理した長尺金属部品において熱処理を含めた全体の精度が向上する。さらに、これらの長尺金属部品の熱処理方法により焼入れされた後に研削加工がなされる長尺金属部品においても全体の精度を高く維持することができ、コスト削減に有効となる。これらは、特に長尺ネジ部品、たとえばボールネジ軸などの製造において有効となる。
本願発明の熱処理方法および装置による熱処理を経た長尺ネジなどの長尺金属部品において高いリード精度を保つことができる。
第一の実施の形態の熱処理装置の外観を示した図である。 第一の実施の形態の熱処理方法の流れを示した模式図である。ここで図2(a)は焼入れ工程を、図2(b)は焼戻し工程を示す。 第二の実施の形態の熱処理装置の外観を示した図である。 第二の実施の形態の熱処理方法の流れを示した模式図である。ここで図4(a)は焼入れ工程を、図4(b)は焼戻し工程を示す。 第三の実施の形態の熱処理装置の外観を示した図である。 第三の実施の形態の熱処理方法の流れを示した模式図である。ここで図6(a)は焼入れ工程を、図6(b)は焼戻し前冷却工程を、図6(c)は焼戻し工程を示す。 第四の実施の形態の熱処理方法の流れを示した模式図である。ここで図7(a)は焼入れ工程を、図7(b)は焼戻し前冷却工程を、図7(c)は焼戻し工程を示す。 第五の実施の形態の熱処理方法の流れを示した模式図である。 第六の実施の形態の熱処理方法の流れを示した模式図である。 第七の実施の形態の熱処理装置の外観を示した図である。 第七の実施の形態の他の熱処理方法の流れを示した模式図である。 他のコイルを示した模式図である。
(第一の実施の形態)
図1を参照して本発明の熱処理方法および熱処理装置について説明する。図1に本発明の熱処理方法を実現する熱処理装置10を示す。熱処理装置10には第一加熱部20と、熱処理対象物たる長尺ネジ1を軸支するための回転手段4および従動回転軸5とを備えている。ここで「長尺」とは軸径に対して比較的長い全長を有している部品を指すものとする。また、本明細書中の実施の形態では、長尺ネジ1として説明を行うが、本発明の対象はネジに限られず、熱処理後も高い精度を確保する必要のある長尺金属部品を含むものである。
回転手段4と従動回転軸5は、互いに対向して配置され、それぞれが同一の軸周りに回転可能である。回転手段4は減速機などを介してモータに連結されている。一方、従動回転軸5はそれ自体はモータなど駆動手段に接続されていないが、回転中心に自由に回転可能である。熱処理対象物である長尺金属部品たる長尺ネジ1はその端部の一方が回転手段4に、他方が従動回転軸5に軸支された状態で取り付けられている。この際、長尺ネジ1の中心軸の延長線が回転手段4と従動回転軸5の回転中心となっている。回転手段4を回転させるとそれに伴って、長尺ネジ1が従動回転軸5と共に回転する。また、軸が特に場合には、軸のたわみを防止するための振れ止め(図示せず)を設けたり、熱処理機構を縦型に配置する場合もある。
第一加熱部20は長尺ネジ1の焼入れのための加熱または焼戻しのための加熱を行う部分である。第一加熱部はコイル部26と、冷却部たる前方冷却部21および後方冷却部23と、前方冷却材供給パイプ22および後方冷却材供給パイプ24とを備えている。第一加熱部20は支持部25により熱処理装置10の上方から支えられている。支持部25は長尺ネジ1の軸方向に沿って配置されているレール部(不図示)にレール部の長手方向にそって可動に取り付けられている。これにより、第一加熱部20は長尺ネジ1の軸方向に沿って長尺ネジ1の一端から他端に向かって移動可能である。
第一加熱部20のコイル部26は長尺ネジ1の中心軸とほぼ垂直な面内において長尺ネジ1の円周に沿って長尺ネジ1を内包するように配置されている。コイル部26に高周波電流を通すことによりコイル部26の表面に高周波磁界が発生し誘導作用によりその近傍部分の長尺ネジ1が加熱される。すなわち、この構成により、焼入れ加熱工程または焼戻し加熱工程の際、コイル部26に高周波電流を流しながら第一加熱部20を始点側から移動をさせると長尺ネジ1の全長にわたって加熱することが可能である。
ここで、本明細書中では回転手段4側の長尺ネジ1の一端1aを第一加熱部20の移動の始点と定義し、従動回転軸5側である他端1bを第一加熱部20の移動の終点と定義する。よって、始点側は第一加熱部20の移動方向において第一加熱部20の後方にあたり、第一加熱部20の移動方向において始点側は第一加熱部20の後方にあたる。この始点側にあたる第一加熱部20には後方冷却部23が、終点側にあたる第一加熱部20には前方冷却部21とが取り付けられている。前方冷却部21および後方冷却部23は、それぞれの一端の開口部21aと開口部23aとが長尺ネジ1に対向して配置され、それぞれの反対側の端部には前方冷却材供給パイプ22および後方冷却材供給パイプ24とが連結されている。前方冷却材供給パイプ22および後方冷却材供給パイプ24は冷却材の貯蔵タンクに接続されている。前方冷却材供給パイプ22を通って前方冷却部21に流れた冷却材は、開口部21aから長尺ネジ1に向かって排出される。一方、後方冷却材供給パイプ24を通って後方冷却部23に流れた冷却材は、開口部23aから長尺ネジ1に向かって排出される。すなわち、この構成により、第一加熱部20を始点側から移動をさせると前方冷却部21および後方冷却部23から冷却材が長尺ネジ1に噴射され長尺ネジ1の全長にわたっての冷却が可能となる。
続いて、熱処理装置10を用いて、長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。長尺ネジ1の熱処理方法は、焼入れ工程(図2(a))と焼戻し工程(図2(b))とからなる。前者はさらに焼入れ加熱工程および焼入れ冷却工程および焼戻し前冷却工程とに分かれ、後者は焼戻し加熱工程および焼戻し冷却工程とを備えている。
まず、回転手段4を回転させ長尺ネジ1をその中心軸周りに従動回転軸5と共に回転させる。長尺ネジ1の回転は全工程において継続することが好ましい。そして、第一加熱部20を長尺ネジ1の一端1a側の部分に配置してコイル部26に焼入れ用の高周波電流を流す。焼入れ時および焼戻し時は、処理温度、処理深さが異なるため、あらかじめ規格の異なる2つの電源を用意しておいて、その電源において2つの電流の周波数出力を変更する。続いて、冷却材供給パイプ24を通って第一加熱部20の移動方向の後方にあたる始点側に位置する後方冷却部23に冷却材を流し開□部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射する。
この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度Vでコイル部26を移動させ、長尺ネジ1の焼入れのための加熱(焼入れ加熱工程)および冷却(焼入れ冷却工程)を実行する。
続いて、高周波電流を止め、第一加熱部20を一旦始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻す。そして、焼入れ冷却工程の後に、冷却材供給パイプ22を通って第一加熱部20の移動方向の前方にあたる前方冷却部21に冷却材を流し開ロ部21aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射しながら、コイル部26に焼戻し用の高周波電圧を流しておく。長尺ネジ1の軸方向に沿って長尺ネジ1の一端1aから他端1bに向かってほぼ該第2の速度V2で第一加熱部20とともに後方冷却部23を移動させて焼戻し前の冷却(焼戻し前冷却工程)および焼戻しのための加熱(焼戻し加熱工程)を実行する。
また、第一加熱部20の移動中に、第一加熱部20の後方冷却部23に後方冷却材供給パイプ24から冷却材を流し、開□部23aから長尺ネジ1に向かって噴射させ、焼戻し加熱工程の後に、長尺ネジ1に冷却材を噴射して焼戻し後の冷却工程(焼戻し冷却工程)を追加しても良い。これにより、長尺金属部品が手で持てる温度に下げることができる。
なお、第一実施の形態では焼入れ加熱工程の前に前方冷却部21により長尺ネジ1の冷却は行っていないが、第一加熱部20の移動中に、前方冷却部21から冷却材を長尺ネジ1に噴射させることで焼入れ加熱工程の前に焼入れ加熱前冷却を行ってもよい。これにより、処理前のワークが,転造加工直後など、温度が室温と異なり、安定していない場合に、焼入れ品質の安定に効果がみられる。
この長尺ネジ1の熱処理方法により熱処理した長尺ネジ1では、焼戻し前の冷却を行わない一般の長尺ネジと異なり両者には違いがみられる。すなわち、焼戻し前冷却工程を有しない熱処理方法により熱処理された長尺ネジの場合にはほぼ中央部でネジ長さ300mmに対して30μmのリード誤差を有しているのに対し、焼戻し前冷却工程を有する本願の熱処理方法により熱処理された長尺ネジの場合には中央部でネジ長さ300mmあたり熱処理後のリード誤差が10μm未満である。また、焼戻し前冷却工程を有しない熱処理方法により熱処理された長尺ネジ1の場合には、端部1bでネジ長さ300mmに対して40μmのリード誤差を有しているのに対し焼戻し前冷却工程を有する本願の熱処理方法により熱処理された長尺ネジ1の場合には端部1bでネジ長さ300mmあたりの熱処理後のリード誤差が10μm未満である。特に、焼戻し前冷却工程を有する本願の熱処理方法により熱処理された長尺ネジは、たとえば、旋盤など高精度の加工が必要な工作機械であって、ボールネジを部品として使用しているような工作機械に特に適している。このような工作機械に使用すれば、たとえば、ボールネジによる送りの精度が高くなるなどの利点がある。
Figure 2012102379
(第二の実施の形態)
図3を参照して本発明の熱処理方法および熱処理装置について説明する。図3に本発明の第二の実施の形態における熱処理方法を実現する熱処理装置10を示す。第一の実施の形態との違いの一つは、熱処理装置10の上方に冷却パイプ3を配置していることである。そして、第一の実施の形態との違いのもう一つは、冷却パイプ3を配置しているため、第一の実施の形態における前方冷却部21が不要となとなり、後方冷却部23のみを備えている点である。その他は、第一の実施の形態と同じである。冷却パイプ3は、長尺ネジ1の軸方向に沿って、長尺ネジ1の軸方向に沿って長尺ネジ1の全長にわたって延在する様に配置される。その両端は冷却材タンク(不図示)に接続されている冷却材供給パイプ3e、3fに連結されている内部に冷却材が流れるようになっている。冷却パイプ3の長尺ネジ1側である下方には所定の間隔で冷却材噴射孔3a、3b、3c、3d、3eおよび3fとが穿設されていて、冷却パイプ3を流れる冷却材はこの冷却材噴射孔3a、3b、3c、3d、3eおよび3fから長尺ネジ1に向かって噴射される。冷却材噴射孔3a、3b、3c、3d、3eおよび3fの間隔は冷却材を長尺ネジ1に噴射した際に冷却材が長尺ネジ1に満遍なく吹き付けられ長尺ネジ1の温度分布が平滑化できる間隔である。なお、図3は模式図であるため、第一加熱部20とその支持部25は冷却パイプ3と干渉せずに第一の実施の形態と同様に長尺ネジ1の軸方向に移動可能である。
続いて、第二の実施の形態における、長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。長尺ネジ1の熱処理方法は、焼入れ工程(図4(a))と焼戻し工程(図4(b))とからなる。前者はさらに焼入れ加熱工程および焼入れ冷却工程を、後者は焼戻し加熱工程および焼戻し冷却工程を備えている。
まず、冷却材供給パイプ3e、3fから冷却パイプ3に冷却材を流して冷却材噴射孔3a、3b、3c、3d、3eおよび3fから長尺ネジ1に向かって噴射して冷却を開始する。冷却材噴射孔3a、3b、3c、3d、3eおよび3fからの冷却材の噴出は焼入れ工程(図4(a))と焼戻し工程(図4(b))の両工程の間は継続する。
この状態で第一の実施の形態における焼入れ加熱工程と焼入れ冷却工程と、焼戻し加熱工程と、焼戻し冷却工程とを実行する。それぞれの工程は第一の実施の形態と同じである。また、第一の実施の形態と同様に長尺ネジ1の回転は全工程において継続することが好ましい。
(第三の実施の形態)
図5を参照して本発明の熱処理方法および熱処理装置について説明する。図5に本発明の第三の実施の形態における熱処理方法を実現する熱処理装置10を示す。第一の実施の形態との違いは、第一加熱部20は長尺ネジ1の始点側に後方冷却部23のみを有していて、長尺ネジ1の終点側の第一加熱部20には前方冷却部21を有していない点である。その他は第一の実施の形態と同じである。
続いて、第三の実施の形態における、長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。第三の実施の形態における長尺ネジ1の熱処理方法は、焼入れ工程(図6(a))と焼戻し前冷却工程(図6(b))と焼戻し工程(図6(c))とからなる。焼入れ工程はさらに焼入れ加熱工程および焼入れ冷却工程とに分かれ、焼戻し工程は焼戻し加熱工程および焼戻し冷却工程とを備えている。
まず、第一加熱部20を長尺ネジ1の一端1a側の部分に配置してコイル部26に焼入れ用の高周波電流を流す。後方冷却部23に冷却材を流し開口部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射し、この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度Vでコイル部26を移動させ、長尺ネジ1の焼入れのための加熱(焼入れ加熱工程)と、焼入れ加熱後の冷却とを行う(焼入れ冷却工程)。
続いて、焼入れ加熱工程の後に、冷却材供給パイプ24を通って第一加熱部20の移動方向の後方にあたる始点側に位置する後方冷却部23に冷却材を流し開口部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射しながら、コイル部26の移動の方向におけるコイル部26の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度Vで第一加熱部20とともに後方冷却部23を移動させて焼入れ加熱後の冷却を行う(焼入れ冷却工程)。
その後、高周波電流を停止させ、第一加熱部20を一且始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻し、第一加熱部20をそのまま停止させた状態とする。そして、長尺ネジ1の温度が室温になるまで長尺ネジ1をその姿勢で放置して冷却する。この間は、回転手段4を回転させても、また停止させてもよい(焼戻し前冷却工程)。
長尺ネジ1の温度が下降して室温になって焼戻し前冷却工程が完了した後、第一加熱部20のコイル部26に高周波電流を流す。この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度Vでコイル部26を移動させ、長尺ネジ1の焼戻しのための加熱を行う(焼戻し加熱工程)。
第一加熱部20の移動中に、第一加熱部20の後方冷却部23に後方冷却材供給パイプ24から冷却材を流し、開口部23aから長尺ネジ1に向かって噴射させる。これにより、焼戻し加熱工程の後に、コイル部26の移動方向における加熱部たるコイル部26の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿って該第2の速度Vで第一加熱部20とともに後方冷却部23が移動しながら後方冷却部23から長尺ネジ1に冷却材を噴射して焼戻し後の冷却を行う(焼戻し冷却工程)。
(第四の実施の形態)
続いて第四の実施の形態について説明する。なお、第四の実施の形態における熱処理装置10は図5に示す第三の実施の形態の図と同じである。
第四の実施の形態における長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。第四の実施の形態における長尺ネジ1の熱処理方法は、焼入れ工程(図7(a))と焼戻し前冷却工程(図7(b))と焼戻し工程(図7(c))とからなる。焼入れ工程はさらに焼入れ加熱工程および焼入れ冷却工程とに分かれ、焼戻し工程は焼戻し加熱工程および焼戻し冷却工程とを備えている。第四の実施の形態では図7(b)に示す焼戻し前冷却工程のみが異なっており、それ以外は第三の実施の形態と同じである。ここでは、第三の実施の形態と異なる焼き戻し前冷却工程およびその前後についてのみ説明する。
焼入れ工程の後に、第一加熱部20を一旦始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻し、第一加熱部20の移動方向の後方にあたる始点側に位置する後方冷却部23に冷却材を流し開口部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射しながら、コイル部26の移動の方向におけるコイル部26の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿って第一加熱部20とともに後方冷却部23を移動させて焼入れ加熱後の冷却を行う(焼入れ冷却工程)。この時の速度は室温までは十分に冷却できる速度で行う。また、この時の方向は、1bから、1aに向かって実行してもよい。冷却が終わったら、第一加熱部20が終点側端部1bに至ったら一旦始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻す。その後、焼戻し工程を実行する。ま、たここでも、第一の実施の形態と同様に長尺ネジ1の回転は全工程において継続することが好ましい。
(第五の実施の形態)
図8を参照して本発明の熱処理方法および熱処理装置について説明する。図8は本発明の第五の実施の形態における熱処理方法を実現する熱処理装置10を示している。第五の実施の形態では第三の実施の形態および第四の実施の形態で説明した装置と比較して、第一加熱部20に配置されている後方冷却部23に冷却材温度調節器40および/または冷却材流量調節器が配置されている点が異なっている。冷却材温度調節器40および/または流量調節器は冷却材の温度および/または流量を制御して温度調節された冷却材を後方冷却部23から長尺ネジ1に向かって噴射可能である。特に、冷却材温度調節器40は、長尺ネジ近傍に配置するとよい。冷却材その他の点については第三および第四の実施の形態で説明した装置と同じである。
続いて、第五の実施の形態における、長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。長尺ネジ1の熱処理方法は、焼入れ工程(図8(a))と、焼戻し工程(図8(b))とからなる。前者は、さらに、焼入れ加熱工程および焼入れ冷却工程を、後者は焼戻し加熱工程および焼き戻し冷却工程を備えている。
まず、回転手段4を回転させ長尺ネジ1をその中心軸周りに従動回転軸5と共に回転させる。長尺ネジ1の回転は全工程において継続することが好ましい。そして、第一加熱部20を長尺ネジ1の一端1a側の部分に配置してコイル部26に焼入れ用高周波電流を流す。冷却材供給パイプ24を通って、第一加熱部20の移動方向の後方にあたる始点側に位置する後方冷却部23に冷却材を流し開口部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射し、この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度Vでコイル部26を移動させ、長尺ネジ1の焼入れのための加熱(焼入れ加熱工程)と、冷却材温度調節器40および/または流量調節器により、冷却材の噴射後の長尺ネジ1の温度が室温とほぼ同じになるような温度となるように冷却材の温度および/または流量を調節し、その冷却材を後方冷却部23から長尺ネジ1に向かって噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う(焼入れ冷却工程)。
高周波電流を停止し、その後、第一加熱部20を一旦始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻す。第一加熱部20のコイル部26に焼戻し用の高周波電流を流す。この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度V2でコイル部26を再度移動させ、長尺ネジ1の焼戻しのための加熱を行う(焼戻し加熱工程)。
第一加熱部20の移動中に、第一加熱部20の後方冷却部23に後方冷却材供給パイプ24から冷却材を流し、開口部23aから長尺ネジ1に向かって噴射させる。これにより、焼戻し加熱工程の後に、コイル部26の移動方向における加熱部たるコイル部26の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿って該第2の速度V2で第一加熱部20とともに後方冷却部23が移動しながら後方冷却部23から長尺ネジ1に冷却材を噴射して焼戻し後の冷却を行う。(焼戻し冷却工程)。
焼入れ冷却工程において、冷却材温度調節器40および/または流量調節器により長尺ネジ1の温度が室温と同じ温度になるように冷却材の温度および/または流量を調節しているので焼戻し前冷却工程がなくても焼戻し工程における長尺ネジ1の全長にわたる温度が安定になり均一な熱処理が可能となる。
なお、他の実施の形態においても、第1の速度Vと第2の速度V2とをはぼ同一にしてもよい。
(第六の実施の形態)
図9を参照して本発明の熱処理方法および熱処理装置について説明する。第六の実施の形態では、図5に示す熱処理装置10により熱処理を行なう。図9は、図5に示す熱処理装置10を使用して本発明の第六の実施の形態としての熱処理方法を示している。したがって、第一加熱部20は長尺ネジ1の焼入れのための加熱または焼戻しのための加熱を行う部分である。第一加熱部20はコイル部26と、冷却部としてコイル部26の進行方向の後方にあたる後方冷却部23を備えている。第一加熱部20は長尺ネジ1の軸方向に沿って長尺ネジ1の一端から他端に向かって移動可能である。
続いて、熱処理装置10を用いて、長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。長尺ネジ1の熱処理方法は、焼入れ工程と焼戻し工程とからなる。まず、回転手段4を回転させ、長尺ネジ1をその中心軸周りに従動回転軸5と共に回転させる。長尺ネジ1の回転は全工程において継続することが好ましい。そして、第一加熱部20を長尺ネジ1の一端1a側の部分に配置してコイル部26に焼入れ用の高周波電流を流す。続いて、冷却材供給パイプ24を通って第一加熱部20の移動方向の後方にあたる始点側に位置する後方冷却部23に冷却材を流し開口部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射する。
この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度Vでコイル部26を移勤させ、長尺ネジ1の焼入れのための加熱(焼入れ加熱工程)および冷却(焼入れ冷却工程)を実行する。
続いて、高周波電流を停止させ、第一加熱部20を一旦始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻す。そして、コイル部26に焼戻し用の高周波電圧を流す。長尺ネジ1の軸方向に沿って長尺ネジ1の一端1aから他端1bに向かって焼き入れ加熱工程における第一加熱部20の速度と同じ第1の速度V1で第一加熱部20を移動させて焼戻しのための加熱(焼戻し加熱工程)を実行する。
また、第一加熱部20の移動中に、第一加熱部20の後方冷却部23に後方冷却材供給パイプ24から冷却材を流し、開口部23aから長尺ネジ1に向かって噴射させ、焼戻し加熱工程の後に、長尺ネジ1に冷却材を噴射して焼戻し後の冷却工程(焼戻し冷却工程)を行なう。
焼き入れ加熱工程における第一加熱部20の速度と焼き戻し工程の第一加熱部20の速度とを同一とすることより、軸の全長にわたり焼入れ冷却が完了してから焼戻しが行なわれるまでの時間が常に一定となるため、焼戻し前冷却がなくても焼戻し時の軸温度が一定となって焼戻し冷却サイクルが無くても安定した熱処理を行うことができる。
(第七の実施の形態)
図10を参照して本発明の熱処理方法および熱処理装置について説明する。図10は本発明の第七の実施の形態における熱処理方法を実現する熱処理装置10を示している。第七の実施の形態は、第四の実施の形態と比較して第一加熱部20に加えて、第二加熱部30を有している点で異なっている。このように2つの加熱部を配置させることにより、それぞれの加熱部で連続して加熱工程を実行することが可能となり、加工時問も短縮されコストの低減化を図ることができる。第二加熱部30は第一加熱部20と同一の構成であって、第一加熱部20の移動方向の後方側に配置される。すなわち、第二加熱部30は支持部35により、熱処理装置10の上方から支えられ、また支持部35は長尺ネジ1の軸方向に沿って配置されているレール部(不図示)にレール部の長手方向にそって可動に取り付けられている。これにより、第二加熱部30は長尺ネジ1の軸方向に沿って長尺ネジ1の一端から他端に向かって第一加熱部20の移動方向の後方を移動可能である。
第一コイル部たる第一加熱部20のコイル部20と同じように、第二加熱部30には第二コイル部36が備えられている。第二コイル部36は長尺ネジ1の中心軸とほぼ垂直な面内において長尺ネジ1の円周に沿って長尺ネジ1を内包するように配置されている。第二コイル部36に高周波電流を通すことにより第二コイル部36の表面に高周波磁界が発生し誘導作用によりその近傍部分の長尺ネジ1が加熱される。すなわち、この構成により、焼入れ加熱工程または焼戻し加熱工程の際、第二コイル部36に高周波電流を流しながら第二加熱部30を始点側から移動をさせると第一加熱部20と同様に長尺ネジ1の全長にわたって加熱することが可能である。始点側にあたる第二加熱部30には、前方冷却部31と後方冷却部33とが取り付けられている。前方冷却部31と後方冷却部33はたとえば円筒状のパイプであって、それぞれの一端の開口部31aと開口部33aとが長尺ネジ1に対向して配置され、反対側の端部には冷却材供給パイプ32、34とが連結され、冷却材供給パイプ32、34は冷却材の貯蔵タンクに接続されている。冷却材供給パイプ32、34を通って後方冷却部33に流れた冷却材は、開□部31a、33aから長尺ネジ1に向かって排出される。すなわち、この構成により、第二加熱部30を始点側から移勤をさせると、前方冷却部31から冷却材が長尺ネジ1に噴射され、長尺ネジ1の焼戻し前の温度が一定となり、安定した焼戻しが可能となる。
続いて、図11を参照し、第七の実施の形態としての熱処理装置10を用いた長尺ネジ1の熱処理方法について説明する。なお、図11においては、第一加熱部20の前方冷却部21と第二加熱部30の前方冷却部31を省略している。長尺ネジ1の熱処理方法は、図11に示すように、第一加熱部20による焼入れ工程と第二加熱部30による焼戻し工程とからなる。前者はさらに焼入れ加熱工程および焼入れ冷却工程とを備え、後者は焼戻し加熱工程および焼戻し冷却工程とを備えている。
まず、回転手段4を回転させ長尺ネジ1をその中心軸周りに従動回転軸5と共に回転させる。長尺ネジ1の回転は全工程において継続することが好ましい。そして、第一加熱部20と第二加熱部30とを長尺ネジ1の一端1a側の所定の位置に配置して第一コイル部26と第ニコイル部36に焼入れ用の高周波電流を流す。この状態で、第一加熱部20を始点側である長尺ネジの一端1aから終点側である他端1bに向かって長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度Vでコイル部26を移動させ、長尺ネジ1の焼入れのための加熱を行う(焼入れ加熱工程)。
続いて、焼入れ加熱工程の後に、冷却材供給パイプ24を通って第一加熱部20の移動方向の後方にあたる始点側に位置する後方冷却部23に冷却材を流し開口部23aから長尺ネジ1に向かって冷却材を噴射しながら、コイル部26の移動の方向におけるコイル部26の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度Vで第一加熱部20とともに後方冷却部23を移動させて焼入れ加熱後の冷却を行う。(焼入れ冷却工程)。
焼入れ冷却工程の後に第二加熱部30の第ニコイル部36に高周波電流を流して第二加熱部30を第一加熱部20の移動方向の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿って移動させる。第2加熱部30の移動中に第二加熱部30の前方冷却部31に前方冷却材供給パイプ32から冷却材を流し、開口部31aから長尺ネジ1に向かって噴射させる。
これによって、第二加熱部30は第一加熱部20の後方冷却部23の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度V2でコイル部26の移勤をして焼戻し前冷却を行いながら、長尺ネジ1の焼戻しのための加熱を行うことができる(焼戻し加熱工程)。
第二加熱部30の移動中に、第二加熱部30の後方冷却部33に後方冷却材供給パイプ34から冷却材を流し、開口部33aから長尺ネジ1に向かって噴射させる。これにより、焼戻し加熱工程の後に、第二コイル部36の移動方向における加熟部たるコイル部36の後方で長尺ネジ1の軸方向に沿って該第2の速度V2で後方冷却部23が移動しながら後方冷却部23から長尺ネジ1に冷却材を噴射して焼戻し後の冷却を行う(焼戻し冷却工程)。
なお、本実施の形態では、第二加熱部30を第一加熱部20と別に設けて、第一加熱部20の後方で長尺ネジ1の軸方向にそって移動させているが、第一加熱部20のみによる焼入れ工程と焼戻し工程とを実行してもよい。この場合は焼入れ工程の後第一加熱部20を一旦始点側である長尺ネジ1の一端1a側に戻し、再度第一加熱部20を長尺ネジ1の軸方向に移動させて焼戻し加熱工程と焼戻し冷却工程を行えばよい。
なお、上記説明において、第1の速度Vと第2の速度Vとを、ぼぼ同一にしてもよい。
また、図1および図5のコイル部26、図10のコイル部26およびコイル部36は、加熱すべき長尺ネジの周部を囲むような形状としているが、図12のようにコイル部26またはコイル部36を鞍型のコイルとしてもよい。
1 長尺ネジ
4 回転手段
5 従動回転軸
10 熱処理装置
20 第一加熱部
21 前方冷却部
23 後方冷却部
26 コイル部
30 第二加熱部
31 前方冷却部
33 後方冷却部
36 第二コイル部

Claims (10)

  1. 高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、
    該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、
    焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、
    前記焼入れ冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿って該長尺金属部品の一端から他端に向かってほぼ該第2の速度での冷却部の移動を行いながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼戻し前の冷却を行う焼戻し前冷却工程と、
    焼戻し前冷却工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法。
  2. 高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、該長尺金属部品の全長にわたって配設された排出口から冷却材を該長尺金属部品に満遍なく噴出可能な冷却部により長尺金属部品を冷却して熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、
    冷却部の該排出口から冷却材を噴射した状態で、該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、
    焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、
    冷却部の該排出口から冷却材を噴射した状態で、該焼入れ加熱工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法。
  3. 高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、
    該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、
    該焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら冷却材を噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、
    長尺金属部品の温度が室温になるまで長尺金属部品をその姿勢で放置して冷却する焼戻し前冷却工程と、
    該焼戻し前冷却工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法。
  4. 高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、
    該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、
    焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、
    前記焼入れ冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿って該長尺金属部品の一端から他端のいずれか一方から他方に向かって冷却部の移動を行いながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して、軸全体がほぼ室温と同じになるような温度まで冷却を行う焼戻し前冷却工程と、
    焼戻し前冷却工程の後に長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第2の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法。
  5. 高周波電流が流れることにより磁界を発生させる第一コイル部と第二コイル部とを長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却材の温度の調節が可能な冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、
    該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿って一定の第1の速度での該第一コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、
    焼入れ加熱工程の後に第一コイル部の該移動の方向における該第一コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら、冷却材の噴射後の長尺金属部品の温度が室温とほぼ同じになるように冷却材を該冷却部から該長尺金属部品に向かって噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、
    焼き入れ冷却工程の後に冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ第2の速度での該第二コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法。
  6. 高周波電流が流れることにより磁界を発生させるコイル部を長尺金属部品の外周部に配置して該長尺金属部品を加熱し、冷却部により長尺金属部品に冷却材を噴射させて熱処理を行う長尺金属部品の熱処理方法であって、
    該長尺金属部品の一端から他端に向かって該長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼入れのための加熱を行う焼入れ加熱工程と、
    焼入れ加熱工程の後にコイル部の該移動の方向における該コイル部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ該第1の速度で該冷却部を移動させながら該冷却部から該長尺金属部品に冷却材を噴射して焼入れ加熱後の冷却を行う焼入れ冷却工程と、
    冷却部の該移動の方向における該冷却部の後方で長尺金属部品の軸方向に沿ってほぼ一定の第1の速度での該コイル部の移動を実行して該長尺金属部品の焼戻しのための加熱を行う焼戻し加熱工程とを備えることを特徴とする長尺金属部品の熱処理方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の長尺金属部品の熱処理方法であって、
    該焼入れ加熱工程と該焼戻し加熱工程は、該長尺金属部品をその中心軸まわりに回転させる状態で実行されることを特徴とする熱処理方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載された長尺金属部品の熱処理方法であって、該長尺金属部品はボールネジ軸であることを特徴とする熱処理方法。
  9. 請求項1,2,5,6および8のいずれか一項に記載された熱処理方法であって、
    該熱処理方法は、コイル部を備える第一加熱部とコイル部を備える第二加熱部とを有し、該第二加熱部は第一加熱部に追従するように長尺金属部品の軸方向に沿って移動可能な熱処理装置を用いて実行され、
    該第一加熱部が該長尺金属部品の焼入れ工程を実行し、該第二加熱部が該焼き戻し工程を実行することを特徴とする熱処理方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載された長尺金属部品の熱処理方法により熱処理されたボールネジ軸。
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