JP2012101150A - 貯水池の藍藻類の除去方法及び除去具 - Google Patents

貯水池の藍藻類の除去方法及び除去具 Download PDF

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Abstract

【課題】 貯水池の水中に発生したの藍藻類(アオコ類)を、人畜に無害な生分解性凝集剤を用いて簡単且つ確実に、しかも高能率で安価に除去できるようにする。
【解決手段】 貯水池等の水内へポリグルタミン酸を主体とする生分解性凝集剤(商品名 PGα21Ca)を攪拌混合し、当該凝集剤の攪拌混合により沈澱せしめた凝集物が日光の照射による光合成作用により再浮上した後、浮上した凝集物の下方へシート状の藍藻類除去具を挿入し、当該シート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させることにより凝集物をシート状の藍藻類除去具に掬い取り固着させ、凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具を陸上へ引き上げて、生分解性凝集剤を剥離除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、池や河川、濠、沼湖、貯水用ダム等における水の水質浄化処理技術の改良に関するものであり、特に、水中に発生した藍藻類(以下、アオコと言う)を凝集沈澱させた場合に、アオコの凝集沈殿物が日光エネルギーによる光合成作用により、凝集状態のまま水面近傍へ再浮上すると云う事象を有効に利用して、アオコ凝集物を水中から効率よく安価に、しかも確実に除去出来るようにした貯水池の藍藻類の除去方法と、これに用いる藍藻類除去具に関するものである。
近年、水環境の回復が強く求められており、特に貯水池等に於けるアオコの発生による水質の悪化防止は緊急の課題となって来ている。そのため、従来から各種のアオコの発生防止方法やアオコの除去方法が開発されており、例えばアオコの発生防止方法としては、曝気循環装置やシアノバスター、遮光フロート、アオコ摂食生物の利用等が、又、アオコの除去方法としては、アオコ回収用船舶の利用等が、夫々開発されている。
しかし、上記従前のアオコ発生防止方法には、アオコの発生防止性能や設備費用の点に問題があり、又、アオコの除去方法に於いても、除去効率や設備費用、除去処理費用等の点に多くの問題がある。このように、従前のアオコの発生防止方法や発生したアオコの除去方法には実用上一長一短があり、基本的なアオコ対策になり得ないと云う問題がある。
一方、水中に発生したアオコの除去方法として、凝集剤を用いたアオコの凝集沈澱処理方法が一部で実用化されている。しかし、この凝集沈澱法は、アオコを有効に沈澱させることが困難なうえ、沈澱させた凝集物を回収せずに放置するため凝集物が汚泥化することになり、水質改善の点で別の問題を生ずることになる。
又、凝集剤の使用は、残留した凝集剤による健康被害を生ずる虞があり、この点からも基本的なアオコの除去対策になり得ないと云う問題がある。
そのため、近年、毒性が皆無で自然界に対する環境汚染を生じない生分解性凝集剤、例えばポリグルタミン酸架橋物を主体とする凝集剤(商品名PGα21Ca・日本ポリグル株式会社)を用いた水の水質改善技術が注目を集めている。当該凝集剤は人畜に無害で、且つ極少量の凝集剤の攪拌混合によりアオコ等を効率よく凝集沈澱させることが出来るからである。
本件発明者等は、先に上記ポリグルタミン酸架橋物を主体とする生分解性凝集剤(商品名 PGα21Ca)を開発すると共に、これを用いた河川や池、湾内等の水の浄化処理技術を開発し、これを公開している(特許第4365190号、特許第4381154号、特許第4490795号等)。
即ち、上記特許第4381154号や特許第4490795号等の技術は、何れも船舶や筏に搭載した凝集剤供給装置を用いて、所定量の凝集剤又は凝集剤混合水を被処理区域内の水内へ散布若しくは噴射混合し、船舶のスクリューの回転力や凝集剤混合水の噴射圧を利用して凝集剤と被処理区域内の水とを強制的に撹拌混合させ、汚濁物質を凝集沈澱させるようにしている。
また、水中に漂う汚濁物質の凝集物は、薄板材を格子状に組み合せて形成した回収体を船舶等で牽引することにより、回収体の表面に吸着、回収するようにしている。
特開2005−144340号公報 特許第4381154号公報 特許第4490795号公報
本願発明は、水中に発生したアオコを除去することにより水の水質浄化を行う場合に於ける上述の如き問題、即ち(1)アオコ回収船による場合は、設備費用が高額になるうえ、アオコを完全に除去することが困難なこと、(2)広い水域の全面に亘って凝集剤を散布し、これを攪拌混合する沈澱除去方法に於いては、凝集沈澱した凝集物の回収が容易でないうえ、凝集沈殿物が水底に溜って未分解物がヘドロ化し易いこと、(3)一旦凝集沈澱した凝集物が解離して再浮上し易いこと、(4)残留凝集剤による人畜に対する悪影響が避けられないこと等の問題を解決し、水中のアオコを高額な設備費を必要とせずに経済的に効率よく、確実且つ容易に除去することができ、しかも人畜に対して悪影響を与えることのない安全な水中からのアオコの除去方法と、これに用いるアオコの除去具を提供することを発明の主目的とするものである。
本願発明者等は、上記の如き生分解性凝集剤を用いた水の浄化処理技術の実施を通して、アオコの凝集沈殿物は、分解性凝集剤の攪拌混合により一旦貯水池等の底部へ凝集沈澱するものの、時間が経過すると日光エネルギーの吸収による所謂光合成作用によって、凝集沈殿物が凝集状態を保持したまま水面上へ再浮上すると云う事象を見出した。又、この再浮上したアオコの凝集物は、比較的高密度、即ち凝集状態を保持したままで水面近傍に浮上して来ており、且つその凝集状態も比較的安定したものであることを見出した。
本願発明は、発明者等の上記知見を基にして創案されたものであり、請求項1に係る藍藻類(アオコ)の除去方法は、貯水池等の水内へポリグルタミン酸を主体とする生分解性凝集剤(商品名 PGα21Ca)を攪拌混合し、当該凝集剤の攪拌混合により沈澱せしめた凝集物が日光の照射による光合成作用により再浮上した後、浮上した凝集物の下方へシート状の藍藻類除去具を挿入し、当該シート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させることにより凝集物をシート状の藍藻類除去具に掬い取り固着させ、当該凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具を陸上へ引き上げることを発明の基本構成とするものである。
また、請求項2に係る藍藻類(アオコ)の除去方法は、貯水池等の藍藻類(アオコ)の下方の水内へシート状の藍藻類除去具を挿入し、その後ポリグルタミン酸を主体とする生分解性凝集剤(商品名 PGα21Ca)を攪拌混合し、当該凝集剤の攪拌混合により沈澱せしめた凝集物が日光の照射による光合成作用により再浮上した後、前記挿入したシート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させることにより凝集物をシート状の藍藻類除去具に掬い取り固着させ、当該凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具を陸上へ引き上げることを発明の基本構成とするものである。
前記水内へ混合する凝集剤の濃度は、50〜300PPMとするのが望ましい。
前記シート状の藍藻類除去具は、陸上の運搬車より水中へ繰り出しすると共にシート状の藍藻類除去具の先端をロープ体により牽引することにより、シート状の藍藻類除去具を水中へ挿入するのが望ましい。
前記シート状の藍藻類除去具は、その自重により水中へ沈降させると共に、シート状の藍藻類除去具に固着したホース体内へ送気することにより、シート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させるようにするのが望ましい。
凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具は、引き戻し牽引することにより陸上へ回収するようにするのが望ましい。
本願発明に係るシート状の藍藻類除去具は、平板部とメッシュ部の組み合わせから成る折畳み及び又は巻取り自在なシート状網体と、シート状網体の四周に設けた折り返し縁片とを発明の基本構成とするものである。
前記シート状の藍藻類除去具は、その下面に送気により浮力を付与する為の複数本のホース体を固着したものとするのが望ましい。
シート状網体の四周に設けた折り返し縁片は、その端部に送気により折り返し縁片を起立させる為の引起用ホース体を固着したものとするのが望ましい。
本願方法発明では、生分解性凝集剤の攪拌混合により凝集沈澱したアオコの凝集物が、日光の照射に起因する光合成作用によって水面近傍へ再浮上する事象を利用し、水面近傍へ浮上して凝集性を保持した状態にあるアオコ凝集物をその下方からシート状の藍藻類除去具により掬い取り、シート状の藍藻類除去具に掬い取り固着させたアオコ凝集物を除去具と共に陸上側へ引き上げする構成としている。その結果、アオコ凝集物は略完全に水中から掬い取り除去されると共に、生分解性凝集剤を使用するため人畜に悪影響を与えることが全くない。
アオコ凝集物が日光の照射に起因する光合成作用によって水面近傍へ再浮上するまでには約2〜4時間を必要とする。その為、凝集剤を攪拌混合する前にシート状の藍藻類除去具を水中へ挿入または敷き込みしておくことにより、作業時間の短縮が可能となる。
また、本願発明に係るシート状の藍藻類除去具(アオコ等の除去具)は、平板部とメッシュ部の組み合わせから成る折畳み及び又は巻取り自在なシート状網体から形成されている為、軽量で且つ格納や運搬も容易であり、取り扱い性に優れている。その結果、山間部等の貯水ダムであっても、極めて容易にアオコ等の除去を効率よく安価に実施することができる。
また、シート状網体及びシート状網体の四周に設けた折り返し縁片にホース体を固着し、これに送気を行うことによりシート状の藍藻類除去具を浮上させたり、或いは、折り返し縁片を起立させたりする構成としている。その結果、シート状の藍藻類除去具を極めて容易に水面近傍位置まで上昇させることができるうえ、シート状の藍藻類除去具を陸上側へ引き上げする際に、アオコ等の凝集物がシート状の藍藻類除去具から逸脱するのを略完全に防止できる。
本発明の実施形態に係る藍藻類(アオコ類)の除去方法の作業工程説明図である。 本発明の実施形態に係るシート状の藍藻類除去具の一部平面図である。 貯水池内で再浮上したアオコ類凝集物の下方へシート状の藍藻類除去具を挿入した状態を示す貯水池の断面概要図である。 貯水池内でシート状の藍藻類除去具を浮上させ、アオコ類凝集物を掬い取り固着した状態を示すシート状の藍藻類除去具の断面概要図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る藍藻類(アオコ類)の除去方法の作業工程説明図であり、図2は、本発明の実施形態に係る藍藻類(アオコ類)の除去方法で使用するシート状の藍藻類除去具の一部を示す平面図である。
図1に於いて、Aは生分解性凝集剤の攪拌混合工程、Bはアオコ類の凝集沈澱工程、Cは凝集物の再浮上工程、Dシート状の藍藻類除去具の挿入工程、Eはシート状の藍藻類除去具の浮上工程、Fはシート状の藍藻類除去具の引上及び凝集物除去工程、Gはシート状の藍藻類除去具の収納工程であり、図1の実施形態では、先に生分解性凝集剤を攪拌混合して藍藻類(アオコ類)を凝集沈澱させると共に、凝集沈澱したアオコ類凝集物が再浮上した後、シート状の藍藻類除去具を再浮上したアオコ類凝集物の下方へ挿入する場合を示すものである。
図1を参照して、先ず、生分解性凝集剤の攪拌混合工程Aで必要量の生分解性凝集剤を貯水池のアオコ発生領域へ投入し、これを攪拌混合する。
使用する生分解性凝集剤は、ポリグルタミン酸架橋物を主体とする粉体状の凝集剤であり、本実施形態に於いては、下記の成分量(wt%)を有する凝集剤7a(日本ポリグル株式会社製・製品名PGα21Ca)が用いられている。
成分構成(wt%)
PGα21Ca=14%、C=0.5%、O=45%、Na=8%、Al=0.5%、Si=12%、Cl=0.4、Ca=15%、K=0.1%、Fe=15%
尚、前記PGα21Caは、生分解性を有するγ=ポリグルタミン酸を主体とする新規な自然分解性の物質であり、下記の構造式であらわされるものである。
Figure 2012101150
また、凝集剤7a内のO、Ca、Fe、Si等は通常2CaSO・HO、NaCO・HO、NaSO、MgSO・6HO、Al(SO)・18HO等の化学構造式で表される物質の型で当該凝集剤7a内に含まれている。
前記生分解性凝集剤の投入量は、凝集剤濃度が50〜300PPM、望ましくは100PPMとなるように選定する。試験の結果によれば、アオコの発生状態や発生時期、貯水の水質等にもよるが、混合濃度が50PPM以下になればアオコの凝集性が低下し、また、300PPM以上の濃度になれば、凝集性が飽和し且つ凝集剤コストが高騰するからである。
本実施形態に於いては、山間部の小型貯水用ダムを処理対象としており、アオコ発生領域の1,1倍の区域に相当する水量9000M3(60M×60M×平均アオコ分布水深2.5M)に規定濃度(100PPM)の生分解性凝集剤を投入することとし、水9000トン×濃度100ppm=900kgの生分解性凝集剤(PGα21Ca)を投入した。
前記生分解性凝集剤の水中への攪拌混合は如何なる方法であってもよく、例えば、空気圧等による粉体噴射装置を用いる方法、生分解性凝集剤を溶解した処理水をホースを用いて加圧噴射する方法、生分解性凝集剤を水面上へ散布した小型船舶に搭載した攪拌装置により走行攪拌する方法等の使用が可能であるが、可能な限り処理対象領域の水面上へ早期に且つ均等に分散混合させるのが望ましい。尚、本実施形態に於いては、空気圧による粉体噴射装置を用いて所定量の生分解性凝集剤を処理対象域の水面上へ散布し、小型船舶に搭載した攪拌装置により走行攪拌する方法が採用されている。
前記藍藻類(アオコ類)は、通常貯水池の表層部(水面から約2〜3メータの範囲)に分散して存在しており、生分解性凝集剤の攪拌混合により約1〜3時間経過すると水底へ順次沈澱する(凝集沈澱工程B)。
前記アオコ類凝集物に、水を通して日光等が照射され、アオコ類が光エネルギーを吸収すると、所謂光合成作用によってアオコ類が活性化され、その結果、一旦沈澱したアオコ凝集物が水面へ向かって浮上する。この沈澱したアオコ類凝集物の浮上は、約1〜2時間掛けて行われ、再浮上したアオコ類凝集物は、凝集状態のままで水の表層部に比較的高密度で存在することとなる(凝集物再浮上工程)。
前記アオコ類凝集物が再浮上すると、運搬車等に積載して貯水池近傍へ搬入したシート状の藍藻類除去具を再浮上したアオコ類凝集物の下方へ挿入する(シート状の藍藻類除去具挿入工程D)。
図2は本実施形態で使用するシート状の藍藻類除去具の一部分の平面図あり、図に於いて1はシート状の藍藻類除去具、2は平板部、3はメッシュ部、4は折り返し縁片、5は浮上用ホース体、6は起立用ホース体、7は連結用ヒンジ8は折り畳みライン、9は牽引用ロープである。
即ち、当該シート状の藍藻類除去具1は、極薄の金属板(例えばステンレス鋼)から成る平板部2と、同材質からなる折り返し縁片4と、合成樹脂材製の平板状のメッシュ部3とを相互に折畳み可能に連結することにより構成されており、シート状の藍藻類除去具1の横幅は30〜100M程度の長さ寸法を有している。また、その縦幅は通常50〜200Mに選定されている。
上記平板部2と網体部3と折り返し縁片4は、連結用ヒンジ7を介して折畳み又は巻取り可能に連結されており、折り曲げライン8、9に沿って折畳み可能となっている。
尚、図2の実施形態では、メッシュ部3を1.0〜1.5mm角の四角状メッシュを有する網体としているが、メッシュの形状やその孔径は適宜に選定可能である。
また、図2の実施形態では、メッシュ部3を合成樹脂材製の平板状の網体としているが、メッシュ部3を平板部1と同材質の金属薄板製の網体としても良いことは勿論である。
前記平板部2下面側には浮上用ホース体5が、また、折り返し縁片4の端部には起立用ホース体6が夫々固定されており、更に、シート状の藍藻類除去具1の繰り出し方向の先端部には、引き出し牽引用のロープ体9か締結されている。
前記シート状の藍藻類除去具1の挿入は、運搬車11により搬入した折畳み及び又は巻取りした状態のシート状の藍藻類除去具1を平板状に展開すると共に、その先端を水内へ潜らせてロープ体10を順次牽引することにより、図3に示すように浮上したアオコ類凝集物の下方位置へ挿入される。尚、図3に於いて、12はロープ巻取牽引装置、13はクレーの先端等で支持されたガイドローラである。
尚、シート状の藍藻類除去具1はその平板部が金属製であるため、自重によって水中へ沈んでその先端をロープ体10により牽引することにより、円滑に再浮上したアオコ類凝集物の下方へ挿入されて行く。
また、図3に於いて、14は再浮上したアオコ類凝集物である。
前記シート状の藍藻類除去具の挿入が完了すれば、浮上用ホース体5及び起立用ホース体6内へコンプレッサー等から空気を送り込み、図4に示す如く、再浮上したアオコ類凝集物14をシート状の藍藻類除去具1の内側面に掬い取り固着させる(シート状の藍藻類除去具の浮上工程E)。
この時、前記再浮上したアオコ類凝集物は、凝集された状態を保持しているため、メッシュ部3を通して水内へ漏出することがなく、略完全にシート状の藍藻類除去具1により捕集されることとなる。
また、折り返し縁片4は、その先端が引き起し用ホース体6により略垂直状に引き上げられることにより、シート状の藍藻類除去具1に内方の再浮上したアオコ類凝集物がシート状の藍藻類除去具1の外部へ漏出するのが、略完全に防止される。
前記シート状の藍藻類除去具の浮上工程Eが完了すれば、シート状の藍藻類除去具1の引き上げを行う。即ち、牽引用ロープ体10を開放し、運搬車の巻取牽引装置等を用いて水中のシート状の藍藻類除去具を陸上側へ引き上げる。また、当該シート状の藍藻類除去具の引き上げと共に、これに掬い取り固着されて引き上げられてきたアオコ類凝集物をスクレーパ等を用いてシート状の藍藻類除去具から剥離させる。更に、剥離させたアオコ類凝集物を回収して搬出し、適宜に破棄処理する(引き上げ及びアオコ類凝集物の除去工程)。
上記図1の実施形態に於いては、アオコ類凝集物の再浮上工程Cのあとに、シート状の藍藻類除去具の挿入工程Dを設けるようにしているが、シート状の藍藻類除去具の挿入工程Dを一番最初の工程、即ち生分解性凝集剤の攪拌混合工程の前に設け、水底へ挿入配置したシート状の藍藻類除去具の上にアオコ類凝集物を沈澱させるようにすることも可能である。
本実施形態に於いては、前記空気圧による粉体噴射装置及び小型船舶に搭載した攪拌装置により、散布された生分解性凝集剤は十分に反応し、約2時間で生分解性凝集剤の攪拌混合工程及び沈澱凝縮工程Bが完了し、また、約2時間で凝集物の再浮上工程Cを完了した。更に、シート状の藍藻類除去具の挿入、浮上及び引上げに約4時間を必要とし、合計約6時間で、上記領域の藍藻類(アオコ類)を略完全に除去することができた。
下表1は、本実施形態に於ける貯水池の処理領域内の水の浄化処理結果を示すものである。
Figure 2012101150
本発明は貯水池の藍藻類(アオコ類)の除去処理のみならず、池や濠、河川や沼湖等の水や貯水槽内の水の浄化処理にも適用出来るものである。
Aは生分解性凝集剤の攪拌混合工程
B藍藻類(アオコ類)の凝縮沈澱工程
Cはアオコ類凝集物の再浮上工程
Dはシート状の藍藻類除去具の挿入工程
Eはシート状の藍藻類除去具の浮上工程
Fはアオコ類凝集物の引上及び除去工程
Gがシート状の藍藻類除去具の収納工程
1はシート状の藍藻類除去具
2は平板部
3はメッシュ部
4は折り返し縁片
5は浮上用ホース体
6は引起用ホース体
7はヒンジ
8は折り曲げライン
9は折り曲げライン
10ロープ体
11は運搬車
12は巻取牽引装置
13はガイドローラ
14は再浮上したアオコ類凝集物

Claims (9)

  1. 貯水池等の水内へポリグルタミン酸を主体とする生分解性凝集剤(商品名 PGα21Ca)を攪拌混合し、当該凝集剤の攪拌混合により沈澱せしめた凝集物が日光の照射による光合成作用により再浮上した後、浮上した凝集物の下方へシート状の藍藻類除去具を挿入し、当該シート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させることにより凝集物をシート状の藍藻類除去具に掬い取り固着させ、凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具を陸上へ引き上げる構成とした貯水池等の藍藻類の除去方法。
  2. 貯水池等の藍藻類(アオコ)の下方の水内へシート状の藍藻類除去具を挿入し、その後ポリグルタミン酸を主体とする生分解性凝集剤(商品名 PGα21Ca)を攪拌混合し、当該凝集剤の攪拌混合により沈澱せしめた凝集物が日光の照射による光合成作用により再浮上した後、前記挿入したシート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させることにより凝集物をシート状の藍藻類除去具に掬い取り固着させ、当該凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具を陸上へ引き上げる構成とした貯水池等の藍藻類の除去方法。
  3. 混合する凝集剤の濃度を50〜300PPMとするようにした請求項1または請求項2に記載の貯水池等の藍藻類の除去方法。
  4. シート状の藍藻類除去具を陸上の運搬車より水中へ繰り出しすると共に、シート状の藍藻類除去具の先端をロープ体により牽引することにより、シート状の藍藻類除去具を水中へ挿入するようにした請求項1または請求項2に記載の貯水池等の藍藻類の除去方法。
  5. シート状の藍藻類除去具をその自重により水中へ沈降させると共に、シート状の藍藻類除去具に固着したホース体に空気を供給することにより、シート状の藍藻類除去具を水面上へ浮上させるようにした請求項1または請求項2に記載の貯水池等の藍藻類の除去方法。
  6. シート状の藍藻類除去具を引き戻し牽引することにより、凝集物を掬い取り固着したシート状の藍藻類除去具を陸上へ回収するようにした請求項1または請求項2に記載の貯水池等の藍藻類の除去方法。
  7. 平板部とメッシュ部の組み合わせから成る折畳み及び又は巻取り自在なシート状網体と、シート状網体の四周に設けた折り返し縁片とからなるシート状の藍藻類除去具。
  8. シート状網体の下面に、送気により浮力を付与する為の複数本のホース体を固着するようにした請求項7に記載の貯水池等の藍藻類除去具。
  9. シート状網体の四周の折り返し縁片の端部に、送気により折り返し縁片を起立させる為の引起用ホース体を固着するようにした請求項8に記載の藍藻類除去具。
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