JP2012100454A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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幹雄 岩瀬
Tomohide Suzuki
智英 鈴木
Naoya Jinnai
直也 神内
Tatsuya Okishima
達矢 沖島
Toshihiko Kamiya
敏彦 神谷
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Abstract

【課題】回転電機を支持するための軸受の保持構造を簡略化して部品数の増加を抑えると共に、装置の軸方向長さを短縮することができる車両用駆動装置を実現する。
【解決手段】ロータ支持部材3におけるロータRoの回転軸X1と同軸のロータ支持円筒状部31は、軸方向の所定位置に段差部32aが設けられた段付き円筒状内周面32を備え、段付き円筒状内周面32は、段差部32aより軸第一方向A1側が内周大径部32b、段差部32aより軸第二方向A2側が内周小径部32cとされ、伝達部材4は、軸第一方向A1側からロータ支持部材3に取り付けられると共に、軸第一方向A1側から軸方向に沿って内周大径部32bの内側に挿入される押え部42を備え、ロータ軸受5は、外周面51aが内周大径部32bに接する状態で支持体23との間に配置されていると共に、段差部32aと押え部42とにより軸方向両側から挟まれて配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の駆動力源としての回転電機と、変速機構と、前記回転電機のロータを支持して当該ロータと一体的に回転するロータ支持部材と、前記ロータと一体的に回転するように設けられて前記ロータの回転を前記変速機構へ伝達する伝達部材と、前記ロータ支持部材を所定の支持体に対して回転可能に支持するロータ軸受と、を備えた車両用駆動装置に関する。
車両の駆動力源として回転電機を備えると共に、当該回転電機の回転を変速して出力部材に伝達する変速機構を備える車両用駆動装置が既に知られている。例えば、下記の特許文献1には、以下のような構成の車両用駆動装置が開示されている。すなわち、この車両用駆動装置では、内燃機関に駆動連結される入力軸に、回転電機のロータ及びトルクコンバータのハウジングが共に一体回転するように連結されている。これらの入力軸、ロータ、及びハウジングは、トルクコンバータを介して変速機構の入力部材である変速入力軸に駆動連結されている。ここで、一体的に回転する入力軸と回転電機のロータとトルクコンバータのハウジングとは、軸受を介してケースの隔壁に回転可能に支持されている。そして、この軸受は、隔壁の径方向内側端部に形成されて軸方向に突出する円筒状のボス部の内周面と、入力軸の外周面と、の双方に接するように、これらの間に配置されている。また、この軸受は、変速機構側では、ボス部の内周面及び入力軸の外周面にそれぞれ形成された段差部に接し、内燃機関側では、ボス部の内周面及び入力軸の外周面にそれぞれ取り付けられたスナップリングに接するように配置されている。これにより、軸受が軸方向両側に保持されている。
しかし、上記のような構成では、軸受を軸方向に保持するために、軸方向における内燃機関側にスナップリングを配置するため、当該スナップリング及びその係合溝の配置のための軸方向スペースが必要となる。従って、その分だけ装置の軸方向長さが大きくなるという問題がある。また、軸受を保持するためだけのスナップリングが必要であるため、部品数が多くなり、軸受の保持構造が複雑化すると共に、製品コストが高くなり易い。
また、車両用駆動装置の要求特性によっては、内燃機関を切り離して回転電機の駆動力のみによって車両を走行させる電動走行モード(EVモード)を実行可能とするために、入力軸と回転電機のロータとの間の駆動力の伝達又は遮断を選択的に行うためのクラッチを備える場合がある。このような場合には、当該クラッチの配置スペースも確保する必要があるため、より一層、装置の軸方向長さの短縮に対する要請は強くなる。
特開2000−179644号公報
そこで、回転電機を支持するための軸受の保持構造を簡略化して部品数の増加を抑えると共に、装置の軸方向長さを短縮することができる車両用駆動装置の実現が望まれる。
本発明に係る、車両の駆動力源としての回転電機と、変速機構と、前記回転電機のロータを支持して当該ロータと一体的に回転するロータ支持部材と、前記ロータと一体的に回転するように設けられて前記ロータの回転を前記変速機構へ伝達する伝達部材と、前記ロータ支持部材を所定の支持体に対して回転可能に支持するロータ軸受と、を備えた車両用駆動装置の特徴構成は、前記ロータ支持部材が、前記ロータの回転軸と同軸のロータ支持円筒状部を備え、前記ロータ支持円筒状部は、軸方向の所定位置に段差部が設けられた段付き円筒状内周面を備え、前記ロータの回転軸方向の一方側を軸第一方向側、他方側を軸第二方向側として、前記段付き円筒状内周面は、前記段差部より前記軸第一方向側が内周大径部、前記段差部より前記軸第二方向側が前記内周大径部よりも小径の内周小径部とされ、前記伝達部材は、前記軸第一方向側から前記ロータ支持部材に取り付けられると共に、前記軸第一方向側から軸方向に沿って前記内周大径部の内側に挿入される押え部を備え、前記ロータ軸受は、外周面が前記内周大径部に接する状態で前記支持体との間に配置されていると共に、前記段差部と前記押え部とにより軸方向両側から挟まれて配置されている点にある。
なお、本願において「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
この特徴構成によれば、ロータ軸受とロータ支持部材との関係では、ロータ支持部材のロータ支持円筒状部に形成された段差部と、伝達部材が備える押え部とにより、ロータ軸受が軸方向両側から挟まれ、軸方向に保持される。従って、例えばスナップリング等のような、ロータ軸受を軸方向に保持するための専用部材を別途設けることなく、ロータ支持部材及び伝達部材という必要部材を利用してロータ軸受の軸方向の保持を行うことができる。このため、ロータ軸受を軸方向に保持するための専用部材を設ける場合に比べて部品数の増加を抑えることができると共に、当該専用部品を配置するための構造及びスペースを省略することができ、ロータ軸受の保持構造の簡略化、及び車両用駆動装置の軸方向長さの短縮を図ることができる。
ここで、前記伝達部材は、前記ロータの回転軸と同軸の円筒状であって前記軸第二方向側へ突出形成され、前記内周大径部に嵌合する外周面を有する嵌合突出部を備え、前記嵌合突出部の前記軸第二方向側の端部が、前記押え部となっていると好適である。
この構成によれば、伝達部材の嵌合突出部をロータ支持部材の内周大径部に嵌合させることにより、伝達部材とロータ支持部材との径方向の位置決めを適切に行うことができる。そして、このような嵌合突出部を利用して、ロータ軸受を軸方向に保持するための押え部を形成しているので、伝達部材とロータ支持部材との位置決めのために必要な構成を利用してロータ軸受の軸方向の保持を行うことができる。このため、ロータ軸受を軸方向に保持するための専用の構成を設ける場合に比べて、ロータ軸受の保持構造を簡略化することができ、車両用駆動装置の軸方向長さの更なる短縮を図ることができる。
また、前記伝達部材は、前記ロータ支持部材への取り付けのために前記軸第二方向側へ突出形成されて前記軸第二方向側の端面が前記ロータ支持部材に当接する伝達取付部を備え、前記嵌合突出部が、当該嵌合突出部の径方向に見て前記伝達取付部と重複する部分を有する位置に配置されていると好適である。
なお、本願において、2つの部材の配置に関して、「ある方向に見て重複する部分を有する」とは、当該方向を視線方向として当該視線方向に直交する各方向に視点を移動させた場合に、2つの部材が重なって見える視点が少なくとも一部の領域に存在することを指す。
この構成によれば、伝達取付部を用いて伝達部材をロータ支持部材に適切に取り付けることができる。そして、径方向に見て伝達取付部と重複する部分を有する位置に伝達部材の嵌合突出部を配置したことにより、伝達部材をロータ支持部材に取り付けるために必要な構成である伝達取付部の配置スペースを利用して、伝達部材とロータ支持部材との位置決め及びロータ軸受の軸方向の保持を行う嵌合突出部を配置することができる。このため、各構成の配置スペースの利用効率を高めることができ、車両用駆動装置の軸方向長さの更なる短縮を図ることができる。
また、前記ロータと一体的に回転するセンサロータと、非回転部材に固定されたセンサステータと、を有して前記ロータの回転を検出する回転センサを更に備え、前記ロータ支持円筒状部は、外周面における前記内周小径部の径方向外側領域に、他の部分よりも小径の外周小径部が形成され、前記外周小径部に、前記センサロータが取り付けられていると好適である。
この構成によれば、ロータ支持円筒状部の段付き円筒状内周面における段差部を構成するための内周小径部が、内周大径部よりも小径であることを利用して、ロータ支持円筒状部の肉厚を部分的に薄くすることなく、ロータ支持円筒状部の外周面におけるセンサロータが取り付けられる部分、すなわち外周小径部を容易に小径化することができる。これにより、センサロータを小径化し、ひいては回転センサ全体も小径化することができる。よって、車両用駆動装置の更なる小型化を図ることができる。
また、前記ロータ支持部材に対して前記軸第二方向側に配置された隔壁を更に備え、前記伝達部材は、前記軸第二方向側から前記ロータ支持部材に挿入されるボルトにより前記ロータ支持部材に締結固定され、前記ボルトの操作を行う工具を挿入可能な大きさの工具挿入用孔が、前記隔壁における前記ボルトと同じ径方向位置の少なくとも1箇所に設けられ、前記センサステータ及び当該センサステータを前記隔壁へ取り付けるためのセンサステータ取付部が、前記工具挿入用孔を避けて配置されていると好適である。
この構成によれば、ボルトを用いて伝達部材をロータ支持部材に適切に締結固定することができる。この際、工具挿入用孔が隔壁の少なくとも一箇所に設けられているので、隔壁に対して軸第一方向側に配置される伝達部材とロータ支持部材との締結固定部に対して、隔壁の軸第二方向側から工具を挿入してボルトの締結及びその解除を行うことができる。よって、装置の組み立てや保守が容易な構成とすることができる。更に、センサステータ及び当該センサステータを隔壁へ取り付けるためのセンサステータ取付部が工具挿入用孔を避けて配置されているので、隔壁の軸第一方向側の面に回転センサが配置されている構成においても、センサステータ及びセンサステータ取付部が邪魔になることなく、適切な位置に配置された工具挿入用孔から工具を挿入してボルトの操作を行うことが可能となっている。
また、上記の各構成は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、前記入力部材と前記ロータとの間の駆動力の伝達又は遮断を選択的に行う入力係合装置を更に備え、前記伝達部材が、前記入力係合装置の一部を構成している車両用駆動装置に適している。
なお、本願において「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン、ダンパ等が含まれる。また、このような伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合要素、例えば摩擦クラッチや噛み合い式クラッチ等が含まれていてもよい。
このような車両用駆動装置では、入力係合装置の配置スペースを確保する必要があるが、伝達部材が入力係合装置の一部を構成しているため、車両用駆動装置の軸方向長さが大きくなることを抑制できる。更に、この伝達部材を利用してロータ軸受の軸方向の保持を行うので、ロータ軸受の保持のために車両用駆動装置の軸方向長さが大きくなることも抑制できる。
また、上記の各構成は、前記回転電機と前記入力係合装置と前記変速機構とが同軸上に配置されていると共に、前記内燃機関側から軸方向に沿ってこの順に配列されている車両用駆動装置に適している。
すなわち、このような車両用駆動装置は軸方向に長くなり易いため、軸方向長さの短縮に対する要請が強いが、上記のような各構成を備えることにより、車両用駆動装置の軸方向長さの短縮を図ることができる。
また、前記ロータ支持部材に対して前記軸第一方向側に配置されたトルクコンバータを更に備え、前記トルクコンバータのハウジング内における前記軸第二方向側には、当該トルクコンバータを選択的にロックアップするためのロックアップ係合装置が配置され、前記伝達部材は、前記ハウジングと一体回転するように連結部において前記ハウジングに連結され、前記連結部が、径方向における前記回転電機のステータコイルエンドと前記ロックアップ係合装置との間であって、当該径方向に見て前記ステータコイルエンド及び前記ロックアップ係合装置と重複する部分を有する位置に配置されていると更に好適である。
このように、ロータ支持部材に対して軸第一方向側にトルクコンバータが配置され、伝達部材がロータ支持部材とトルクコンバータとの間の回転の伝達を行う構成では、伝達部材とトルクコンバータとの連結部を設けることが必要となる。この構成によれば、伝達部材とトルクコンバータのハウジングとの連結部を、回転電機のステータコイルエンドとロックアップ係合装置との間であって、径方向に見てこれらと重複する部分を有する位置に配置しているので、当該連結部を設けたことによる車両用駆動装置の軸方向長さの拡大を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置の要部の断面図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置の要部の拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置における工具挿入用孔と第一ボルトと回転センサとの関係を示す図である。
1.実施形態の概要
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る車両用駆動装置1を、図1に示すように、車両の駆動力源として内燃機関IE及び回転電機MGを備えるハイブリッド車両用の駆動装置に適用した場合を例として説明する。具体的には、この車両用駆動装置1は、駆動力源としての回転電機MGを1つ備えると共に、内燃機関IE及び回転電機MGの回転を変速する変速機構TMを備えた、いわゆる1モータパラレル方式のハイブリッド車両用駆動装置とされている。本実施形態では、車両用駆動装置1は、更に、内燃機関IEを切り離すための入力クラッチC1、及び内燃機関IE及び回転電機MGと変速機構TMとの間に配置されるトルクコンバータTCを備えており、変速機構TMは自動変速機構とされている。そして、図2及び図3に示されるように、この車両用駆動装置1は、回転電機MGのロータRoを支持するロータ支持部材3、ロータRoの回転を変速機構TMへ伝達する伝達部材4、及びロータ支持部材3を回転可能に支持するロータ軸受5の配置構成に特徴を有している。本実施形態の説明では、装置軸心X1に平行な方向(ロータRoの回転軸方向)における、内燃機関IE側から変速機構TM側へ向う方向を軸第一方向A1とし、変速機構TM側から内燃機関IE側へ向う方向を軸第二方向A2とする。
すなわち、図3に示すように、この車両用駆動装置1では、ロータ支持部材3は、装置軸心X1(ロータRoの回転軸)と同軸のロータ支持円筒状部31を備えている。このロータ支持円筒状部31は、軸方向の所定位置に内周段差部32aが設けられた段付き円筒状内周面32を備えている。この段付き円筒状内周面32は、内周段差部32aより軸第一方向A1側が内周大径部32b、内周段差部32aより軸第二方向A2側が内周大径部32bよりも小径の内周小径部32cとされている。また、伝達部材4は、軸第一方向A1側からロータ支持部材3に取り付けられると共に、軸第一方向A1側から軸方向に沿って内周大径部32bの内側に挿入される押え部42を備えている。そして、ロータ軸受5は、外周面51aが内周大径部32bに接する状態で支持体としての筒状突出部23との間に配置されていると共に、内周段差部32aと押え部42とにより軸方向両側から挟まれて配置されている。これにより、ロータ軸受5が軸方向に保持される。以下、本実施形態に係る車両用駆動装置1について、詳細に説明する。
2.車両用駆動装置の全体構成
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る車両用駆動装置1の全体構成について説明する。この車両用駆動装置1では、回転電機MGと入力クラッチC1とトルクコンバータTCと変速機構TMとが同軸上に配置されていると共に、内燃機関IE側から軸方向に沿ってこの順に配列されている。更に本実施形態では、入力軸I、中間軸M、及び出力軸Oも、これと同軸上に配置されている。ここでは、これらの同軸上に配置された車両用駆動装置1の各部材の軸心を装置軸心X1とする。なお、本実施形態においては、入力軸Iが本発明における「入力部材」に相当する。同様に、出力軸Oは「出力部材」に相当する。また、実施形態の説明において、単に軸方向、径方向、周方向という場合には、この装置軸心X1を基準とした方向を指すものとする。この車両用駆動装置1は、入力軸Iが内燃機関IEの出力軸に駆動連結される。本実施形態では、図2に示すように、入力軸Iが、振動吸収機構としての第一ダンパ109を介して内燃機関IEに駆動連結されている。内燃機関IEは、燃料の燃焼による動力を出力する原動機であり、例えば、ガソリンエンジン等の火花点火機関やディーゼルエンジン等の圧縮着火機関などを用いることができる。入力軸Iは、入力クラッチC1を介して回転電機MG及びトルクコンバータTCの入力側部材であるポンプインペラ82に選択的に駆動連結される。すなわち、入力クラッチC1の係合状態では、内燃機関IE及び入力軸Iが回転電機MG及びトルクコンバータTCのポンプインペラ82と一体回転するように駆動連結され、入力クラッチC1の解放状態では、これらが分離される。
回転電機MGは、ステータStとロータRoとを有して構成され、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能とされている。そのため、回転電機MGは、不図示の蓄電装置と電気的に接続されている。本例では、蓄電装置としてバッテリが用いられている。なお、バッテリは、蓄電装置の一例であり、キャパシタなどの他の蓄電装置を用い、或いは複数種類の蓄電装置を併用することも可能である。回転電機MGは、バッテリから電力の供給を受けて力行し、或いは、内燃機関IE又は車輪Wから伝達される駆動力により発電した電力をバッテリに供給して蓄電させる。回転電機MGのロータRoは、トルクコンバータTCのポンプインペラ82と一体回転するように駆動連結されている。
トルクコンバータTCは、内燃機関IE及び回転電機MGの一方又は双方のトルクを変速機構TMに伝達する流体継手である。トルクコンバータTCは、回転電機MGのロータRoと一体回転するように駆動連結されたポンプインペラ82と、中間軸Mと一体回転するように駆動連結されたタービンランナ83と、これらの間に設けられたステータ84と、を備えて構成されている。そして、トルクコンバータTCは、ハウジング81の内部に充填されたオイルを介して、駆動側のポンプインペラ82と従動側のタービンランナ83との間のトルクの伝達を行うことが可能である。また、トルクコンバータTCは、ロックアップクラッチC2を備えている。このロックアップクラッチC2は、ポンプインペラ82とタービンランナ83とを係合してトルクコンバータTCをロックアップするための係合装置である。すなわち、ポンプインペラ82とタービンランナ83とは、ロックアップクラッチC2を介して選択的に一体回転するように駆動連結される。
また、車両用駆動装置1は、トルクコンバータTCのポンプインペラ82及び回転電機MGのロータRoと一体回転する部材により駆動されるオイルポンプOPを備えている。このオイルポンプOPは、図示しないオイルパンから吸引したオイルを変速機構TM、トルクコンバータTC、クラッチC1、C2等、車両用駆動装置1の各部に供給するための油圧を発生させる。
変速機構TMは、中間軸Mの回転速度を所定の変速比で変速して出力軸Oへ伝達する装置である。本実施形態では、変速機構TMは、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備える有段の自動変速機構とされている。なお、変速機構TMが、変速比を無段階に変更可能な自動の無段変速装置とされていても好適である。変速機構TMは、各時点における所定の変速比で、中間軸Mの回転速度を変速するとともにトルクを変換して、出力軸Oへ伝達する。変速機構TMから出力軸Oへ伝達されたトルクは、出力用差動歯車機構DFを介して左右二つの車輪Wに分配されて伝達される。
3.ケース
次に、本実施形態に係る車両用駆動装置1の各部の構成について、図2及び図3を参照して説明する。上記のとおり、車両用駆動装置1は、回転電機MG、トルクコンバータTC、オイルポンプOP、変速機構TM、入力クラッチC1、ロックアップクラッチC2、入力軸I、中間軸M、及び出力軸Oを備えている。そして、これらの車両用駆動装置1の構成部品は、非回転部材としてのケース2内に収容されている。図2に示すように、ケース2は、概略円筒状に形成されている。本実施形態では、ケース2は、概略円筒状であって回転電機MGやトルクコンバータTC等の径方向外側を覆う周壁部21と、回転電機MGに対して軸第二方向A2側を覆う端部隔壁22と、トルクコンバータTCの軸第一方向A1側を覆ってトルクコンバータTCと変速機構TMとの間を仕切る中間隔壁24と、を備えている。よって、ケース2内における端部隔壁22と中間隔壁24との間の空間に、回転電機MG、入力クラッチC1、及びトルクコンバータTCが収容されている。また、図2では省略しているが、中間隔壁24より軸第一方向A1側(出力軸O側)の空間に変速機構TMが収容されている。なお、端部隔壁22に対して軸第二方向A2側には、第一ダンパ109が配置されている。
端部隔壁22は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、ここでは径方向及び周方向に延びる平坦な円板状の壁部とされている。この端部隔壁22は、回転電機MGに対して軸第二方向A2側に配置されている。従って、本実施形態では、端部隔壁22がロータ支持部材3に対して軸第二方向A2側に配置された隔壁に相当する。端部隔壁22には、第一ボルト101の操作を行う工具を挿入可能な大きさの工具挿入用孔22aが設けられている。ここで、第一ボルト101は、ロータ支持部材3と伝達部材4との締結を行うためのボルトである。また、端部隔壁22には、回転センサ6のセンサステータ62を取り付けるためのセンサステータ取付部22bが設けられている。本実施形態では、センサステータ取付部22bは、回転センサ6のセンサステータ62が当接配置される座部と、センサステータ62を取り付けるためのセンサステータ取付ボルト63が挿通されるボルト挿通孔とを有している。なお、工具挿入用孔22a及び回転センサ6の取り付け構成については、後で詳しく説明する。そして、端部隔壁22の径方向中心部には、軸第一方向A1側へ突出する筒状突出部23が設けられている。
筒状突出部23は、ロータRoの回転軸とも一致する装置軸心X1と同軸に配置され、端部隔壁22から軸第一方向A1側へ突出するように形成された円筒状の突出部である。この筒状突出部23の径方向中心部には、軸方向に貫通する軸心貫通孔23aが形成されている。そして、この軸心貫通孔23aに入力軸Iが挿通されている。本実施形態では、ケース2と一体的に設けられた非回転部材としての筒状突出部23が、本発明における支持体に相当する。従って、筒状突出部23の外周面にロータ軸受5が配置され、当該ロータ軸受5を介してロータ支持部材3が筒状突出部23に対して回転可能に支持されている。
本実施形態では、筒状突出部23は、軸方向の所定位置に段差部23cが設けられた段付き円筒状の外周面23bを備えている。この筒状突出部23の外周面23bは、段差部23cより軸第二方向A2側が大径部23d、段差部23cより軸第一方向A1側が大径部23dよりも小径の小径部23eとされている。そして、小径部23eに接するようにロータ軸受5が配置されている。また、小径部23eには、ロータ軸受5の軸方向移動を規制するためのスナップリング105が嵌め込まれるリング嵌合溝23fが形成されている。このリング嵌合溝23fは、段差部23cからロータ軸受5の軸方向長さ分より離れた位置に設けられている。なお、段差部23cは、ロータ支持円筒状部31の内周段差部32aと同じ軸方向位置に形成されている。
中間隔壁24は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、ここでは径方向及び周方向に延びる平坦な円板状の壁部とされている。また、本実施形態では、中間隔壁24は、周壁部21とは別部材として構成されており、ボルト等の締結部材により周壁部21の内周面に形成された段差部に締結固定されている。そして、この中間隔壁24にオイルポンプOPが設けられている。ここでは、中間隔壁24のトルクコンバータTC側の面にポンプカバー107が取り付けられている。そして、中間隔壁24とポンプカバー107との間に形成されたポンプ室にポンプロータ108が収容されている。ポンプカバー107は、中間隔壁24に対してトルクコンバータTC側から当接した状態で、ボルト等の締結部材により中間隔壁24に締結固定されている。中間隔壁24及びポンプカバー107の径方向中心部には、軸方向に貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔に中間軸Mが挿通されている。また、この貫通孔には、ステータ支持軸87及びポンプ駆動軸88も挿通されている。ポンプ駆動軸88は、トルクコンバータTCのハウジング81と一体回転する円筒状の軸部であって、中間軸Mの径方向外側に配置され、ポンプロータ108に駆動連結されている。ステータ支持軸87は、中間隔壁24に固定されてトルクコンバータTCのステータ84を支持する円筒状の軸部であって、径方向における中間軸Mとポンプ駆動軸88との間に配置されている。
本実施形態においては、オイルポンプOPは、ポンプロータ108としてインナロータとアウタロータとを有する内接型のギヤポンプとされている。オイルポンプOPのポンプロータ108は、ポンプ駆動軸88を介してトルクコンバータTCのハウジング81と一体回転するように駆動連結されている。よって、ハウジング81の回転に伴い、オイルポンプOPはオイルを吐出し、車両用駆動装置1の各部にオイルを供給するための油圧を発生させる。中間隔壁24及びポンプカバー107には、オイルポンプOPの吸入油路及び吐出油路が形成されている。また、図2に一部が示されているように、車両用駆動装置1のケース2や各軸の内部には、このようなオイルの供給のための油路が設けられている。
4.回転電機
図2に示すように、回転電機MGは、端部隔壁22よりも軸第一方向A1側であってトルクコンバータTCよりも軸第二方向A2側に配置されている。また、回転電機MGは、入力軸I及び入力クラッチC1に対して径方向外側に配置されている。回転電機MGのステータStは、ケース2に固定されている。ロータRoは、回転可能な状態でケース2に支持されている。具体的には、ロータRoと一体回転するロータ支持部材3が、ロータ軸受5を介してケース2の筒状突出部23に対して回転可能に支持されている。また、ロータRoは、ロータ支持部材3及び伝達部材4を介してトルクコンバータTCのハウジング81及びポンプインペラ82と一体回転するように連結されている。ロータ支持部材3の構成については、後で詳細に説明する。
5.トルクコンバータ
図2に示すように、トルクコンバータTCは、回転電機MG及び入力クラッチC1よりも軸第一方向A1側であって中間隔壁24及び変速機構TMよりも軸第二方向A2側に配置されている。よって、本実施形態では、トルクコンバータTCは、ロータ支持部材3に対して軸第一方向A1側に配置されている。図3に示すように、トルクコンバータTCは、ポンプインペラ82、タービンランナ83、ステータ84、及びこれらを収容するハウジング81を備えている。また、本実施形態では、ハウジング81内に、ロックアップクラッチC2及び第二ダンパ86も収容されている。ハウジング81は、ポンプインペラ82と一体回転するように構成されている。ここでは、ポンプインペラ82は、ハウジング81の内側に一体的に設けられている。
本実施形態では、ハウジング81は、軸第一方向A1側の第一ハウジング部材と軸第二方向A2側の第二ハウジング部材とを接合して構成されている。ここでは、第一ハウジング部材と第二ハウジング部材とは、溶接等により一体的に接合されている。第一ハウジング部材は、トルクコンバータTCの変速機構TM側を覆うように形成されたカバー部材であり、本例では、径方向中間部分が変速機構TM側に向かって膨出した円弧状の断面形状を有する環状部材とされている。第二ハウジング部材は、トルクコンバータTCの回転電機MG側を覆うように形成された円筒状部材であり、本例では径方向中間部分に段差部が形成された段付円筒状部材とされている。すなわち、ハウジング81は、軸第二方向A2側(回転電機MG)の部分に、ハウジング81の外周部となる外周円筒状部81aと、当該外周円筒状部81aより小径であって径方向中間部分の段差部を構成する中間円筒状部81bと、を備えている。中間円筒状部81bの径方向内側には、ロックアップクラッチC2が収容されている。
また、この中間円筒状部81bの径方向外側には、伝達部材4とハウジング81との連結部Jを構成するハウジング81側の部分であるハウジング側連結部81cが設けられている。ハウジング側連結部81cは、ハウジング81本体における中間円筒状部81bより径方向外側の部分に対して軸第二方向A2側へ突出形成され、その軸第二方向A2側の端面が伝達部材4の伝達部材側連結部44に当接するように構成されている。本実施形態では、ハウジング側連結部81cは、周方向に沿って離散的に複数箇所(例えば4箇所)に配置されている。各ハウジング側連結部81cは、ハウジング81本体から部分的に突出した円柱状や角柱状の突出部とされている。なお、ハウジング側連結部81cを、周方向に沿って連続的に形成された円環状突出部としても好適である。そして、このハウジング側連結部81cには、軸第二方向A2側から軸第一方向A1側へ向って挿入される第二ボルト103が螺合する雌ねじが形成されている。
また、ハウジング81の軸第一方向A1側部分における径方向内側の端部には、軸第一方向A1側へ延びるポンプ駆動軸88が一体的に設けられている。ポンプ駆動軸88は、トルクコンバータTCのハウジング81と一体回転する円筒状の軸部であって、中間軸Mと同軸に中間軸Mの径方向外側に配置されている。このポンプ駆動軸88の外周面とポンプカバー107の貫通孔の内周面との間に中間軸受106が配置されている。ポンプ駆動軸88及びトルクコンバータTCのハウジング81は、この中間軸受106により、ケース2に対して回転可能に支持されている。本実施形態では、中間軸受106としてニードルベアリングを用いている。ポンプ駆動軸88の軸第一方向A1側の端部は、オイルポンプOPのポンプロータ108と一体回転するように連結されている。ポンプ駆動軸88とポンプロータ108との連結は、ここではスプライン係合により行われている。
トルクコンバータTCのタービンランナ83は、ハウジング81の内部におけるポンプインペラ82に対して軸第二方向A2側に、ポンプインペラ82と対向して配置されている。このタービンランナ83は、中間軸Mと一体回転するように連結されており、ここでは、タービンランナ83の径方向内側端部が、中間軸Mとスプライン係合されている。トルクコンバータTCのステータ84は、軸方向におけるポンプインペラ82とタービンランナ83との間に配置されている。このステータ84は、一方向クラッチ85を介してステータ支持軸87に支持されている。上記のように、ステータ支持軸87は、円筒状の軸部であって軸第一方向A1側においてケース2の中間隔壁24に固定されている。これにより、トルクコンバータTCは、ハウジング81の内部に充填されたオイルを介して、駆動側のポンプインペラ82と従動側のタービンランナ83との間のトルクの伝達を行うことが可能となっている。
ロックアップクラッチC2は、ハウジング81内における軸第二方向A2側に配置されている。具体的には、ロックアップクラッチC2は、ハウジング81の中間円筒状部81bの径方向内側であって、径方向に見て当該中間円筒状部81bと重複する部分を有する位置に配置されている。また、ロックアップクラッチC2は、タービンランナ83に対して軸方向で回転電機MG側に配置されている。ロックアップクラッチC2は、トルクコンバータTCを選択的にロックアップするためのロックアップ係合装置である。具体的には、ロックアップクラッチC2は、ポンプインペラ82とタービンランナ83とを選択的に係合することにより、オイルを介した駆動力の伝達を止めてこれらを直結状態(ロックアップ状態)とすることができる。ここでは、ロックアップクラッチC2は、摩擦係合装置とされている。よって、ロックアップクラッチC2は、クラッチハブ91、摩擦材92、ピストン93、戻しばね94、及びクラッチドラム95を備えている。ロックアップクラッチC2の入力側部材であるクラッチハブ91は、ハウジング81と一体回転するように設けられている。具体的には、クラッチハブ91は、径方向内側においてハウジング81が有するボス部にスプライン係合して連結されている。また、ロックアップクラッチC2の出力側部材であるクラッチドラム95は、第二ダンパ86を介してタービンランナ83及び中間軸Mに駆動連結されている。具体的には、クラッチドラム95は、第二ダンパ86の入力側部材86aと一体的に形成されている。ピストン93は、中間円筒状部81bの内周面をシリンダとして、中間円筒状部81bの径方向内側に配置されている。摩擦材92及び戻しばね94についても、中間円筒状部81bの径方向内側の空間に収容されている。また、本実施形態では、ロックアップクラッチC2は、ハウジング81を挟んで入力クラッチC1と軸方向に隣接して配置されている。
第二ダンパ86は、軸方向におけるロックアップクラッチC2とタービンランナ83との間に配置されている。この第二ダンパ86は、ロックアップクラッチC2の係合状態で、ポンプインペラ82とタービンランナ83との間で伝達される駆動力の振動を吸収するために設けられている。本実施形態では、第二ダンパ86は、周方向に相対移動可能に構成された入力側部材86a及び出力側部材86bと、これら入力側部材86aと出力側部材86bとの間に設けられた振動吸収用のばね等を有している。そして、第二ダンパ86の入力側部材86aはロックアップクラッチC2のクラッチドラム95と一体回転するように連結されている。また、第二ダンパ86の出力側部材86bはタービンランナ83及び中間軸Mと一体回転するように連結されている。
6.入力クラッチ
図3に示すように、入力クラッチC1は、回転電機MGの径方向内側であって、回転電機MGの径方向に見て回転電機MGと重複する部分を有する位置に配置されている。また、入力クラッチC1は、ロータ支持部材3に対して軸第一方向A1側に配置されている。入力クラッチC1は、入力軸Iと回転電機MGのロータRoとの間の駆動力の伝達又は遮断を選択的に行う入力係合装置である。本実施形態では、ロータRoとトルクコンバータTCのハウジング81及びポンプインペラ82とが一体的に回転するように伝達部材4が設けられているので、入力クラッチC1は、入力軸Iと、ロータRo及びポンプインペラ82とを選択的に駆動連結する。本実施形態では、伝達部材4は、入力クラッチC1のクラッチドラムとしても機能するように構成されている。ここでは、入力クラッチC1は、摩擦係合装置とされている。よって、入力クラッチC1は、クラッチハブ71、摩擦材72、ピストン73、戻しばね74、及びクラッチドラムとしての伝達部材4を備えている。
入力クラッチC1の入力側部材であるクラッチハブ71は、入力軸Iと一体的に設けられている。具体的には、クラッチハブ71は、入力軸Iと一体的に形成され、当該入力軸Iの軸第一方向A1側の端部から径方向外側に延びる円板状部材とされている。また、入力クラッチC1の出力側部材であるクラッチドラムとしての伝達部材4は、回転電機MGのロータ支持部材3及びトルクコンバータTCのハウジング81の双方と一体的に回転するように連結されている。このような伝達部材4と他の部材との連結構成については、後で詳細に説明する。また、伝達部材4は、入力クラッチC1のハウジングを兼ねており、内側にクラッチハブ71、摩擦材72、ピストン73、戻しばね74等を収容している。そして、伝達部材4は、内部のオイルが外に漏れないように他の部材との接合部が密閉され、内部を油密状態としている。摩擦材72は、互いに摩擦係合する入力側摩擦材と出力側摩擦材とを備えている。入力側摩擦材はクラッチハブ71の外周面にスプライン係合されている。また、出力側摩擦材は、クラッチドラムとしての伝達部材4の内周面にスプライン係合されている。ピストン73は、伝達部材4の内周面をシリンダとして、伝達部材4の径方向内側に配置されている。
7.ロータ支持部材
図3に示すように、ロータ支持部材3は、回転電機MGのロータRoを支持して当該ロータRoと一体的に回転する部材である。ロータ支持部材3は、ロータRoに対して径方向内側に配置されたロータ軸受5に対してロータRoを支持すべく、少なくとも径方向に延びる形状に形成されている。本実施形態では、ロータ支持部材3は、ロータ支持円筒状部31、径方向延在部34、及びロータ保持部35を備えている。ロータ保持部35は、ロータRoを保持する部分であり、ロータRoの径方向内側面及び軸方向両側面に接する円環状に形成されている。径方向延在部34は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、ここでは径方向及び周方向に延びる円板状部とされている。ここでは、径方向延在部34は、径方向及び周方向の位置によらず、ほぼ均一な厚さの平坦な板状とされている。また、径方向延在部34には、ロータ支持部材3と伝達部材4との締結を行うための第一ボルト101が挿通される第一ボルト挿通孔34aが設けられている。なお、径方向延在部34は、ロータ支持円筒状部31から径方向外側へ向って放射状に延びる複数本の棒状部材を組み合わせたスポーク状に構成しても好適である。そして、本実施形態では、径方向延在部34の径方向内側端部に、ロータ支持円筒状部31が一体的に設けられている。
ロータ支持円筒状部31は、ロータRoの回転軸とも一致する装置軸心X1と同軸に配置された円筒状部である。ロータ支持円筒状部31の内周面にロータ軸受5が接するように配置され、当該ロータ支持円筒状部31の内周面と筒状突出部23との間に配置されたロータ軸受5によりロータ支持部材3が支持される。このロータ支持円筒状部31は、軸方向の所定位置に内周段差部32aが設けられた段付き円筒状内周面32を備えている。この段付き円筒状内周面32は、内周段差部32aより軸第一方向A1側が内周大径部32b、内周段差部32aより軸第二方向A2側が内周大径部32bよりも小径の内周小径部32cとされている。そして、内周大径部32bに接するようにロータ軸受5が配置されている。また、本実施形態では、内周大径部32bは段付き形状とされており、軸第一方向A1側のロータ軸受5と接する部分の径が、それより軸第二方向A2側部分よりもわずかに大径とされている。これにより、内周大径部32bに対してロータ軸受5を軸第一方向A1側から挿入する作業を容易に行うことができるようになっている。なお、本実施形態では、内周段差部32aは、径方向延在部34よりも軸第二方向A2側に形成されている。
また、ロータ支持円筒状部31は、軸方向の所定位置に外周段差部33aが設けられた段付き円筒状外周面33を備えている。この段付き円筒状外周面33は、外周段差部33aより軸第一方向A1側が外周大径部33b、外周段差部33aより軸第二方向A2側が外周大径部33bよりも小径の外周小径部33cとされている。ここで、外周小径部33cは、内周小径部32cの軸方向配置に合わせて設けられており、ロータ支持円筒状部31の外周面における内周小径部32cの径方向外側領域に、他の部分よりも小径の外周小径部33cが形成されている。そして、この外周小径部33cに回転センサ6のセンサロータ61が取り付けられている。具体的には、外周小径部33cにセンサロータ61の内周面が接するように配置されている。これにより、センサロータ61は回転電機MGのロータRoと一体的に回転する。外周段差部33a及び外周大径部33bについても同様に、内周段差部32a及び内周大径部32bの軸方向配置に合わせて設けられている。従って、外周段差部33aは、径方向延在部34より軸第二方向A2側に形成された内周段差部32aよりも更に軸第二方向A2側に形成されている。このようなロータ支持円筒状部31の構成によれば、段付き円筒状内周面32における内周段差部32aを構成するための内周小径部32cが、内周大径部32bよりも小径であることを利用して、ロータ支持円筒状部31の肉厚を部分的に薄くすることなく、ロータ支持円筒状部31の外周面におけるセンサロータ61が取り付けられる部分、すなわち外周小径部33cを容易に小径化することができる。これにより、センサロータ61を小径化し、ひいては回転センサ6の全体も小径化することができる。
8.伝達部材
図3に示すように、伝達部材4は、回転電機MGのロータRoと一体的に回転するように設けられて当該ロータRoの回転を変速機構TMへ伝達する部材である。本実施形態では、伝達部材4は、ロータRoの回転をトルクコンバータTCのポンプインペラ82に伝達することにより、当該トルクコンバータTCを介してロータRoの回転を変速機構TMへ伝達する。そのため、伝達部材4は、軸第二方向A2側においてロータ支持部材3と一体回転するように連結され、軸第一方向A1側においてトルクコンバータTCのハウジング81と一体回転するように連結されている。そして、伝達部材4は、ロータ支持部材3とハウジング81との間の連結を行うべく、少なくとも軸方向に延びる形状に形成されている。また上記のように、伝達部材4は、入力クラッチC1の一部、具体的にはクラッチドラムを構成している。そこで、本実施形態では、伝達部材4は、嵌合突出部41、押え部42、伝達取付部43、伝達部材側連結部44、径方向延在部45、及び円筒状部46を備えている。
円筒状部46は、装置軸心X1と同軸に配置された円筒状の部分である。この円筒状部46が、車両用駆動装置1の軸方向に延びてロータ支持部材3とトルクコンバータTCのハウジング81とを連結する役割を果たす。よって、円筒状部46の軸第二方向A2側の端部に伝達取付部43が設けられており、円筒状部46の軸第一方向A1側の端部に伝達部材側連結部44が設けられている。また、この円筒状部46は、入力クラッチC1のドラムを構成している。従って、円筒状部46の径方向内側に、入力クラッチC1のクラッチハブ71、摩擦材72、ピストン73、及び戻しばね74等が収容されている。また、円筒状部46の内周面には、摩擦材72の内の出力側摩擦材がスプライン係合されている。径方向延在部45は、ケース2の筒状突出部23から円筒状部46までをつなぐように径方向に延びる部分である。径方向延在部45の径方向内側端部には、筒状突出部23の外周に配置されたシール部材に接する円筒状のハブが形成されている。径方向延在部45の径方向外側端部は、円筒状部46に接続されている。また、径方向延在部45の径方向外側部分に伝達取付部43が設けられており、径方向延在部45の径方向中間部分に嵌合突出部41が設けられている。図示の例では、径方向延在部45は、径方向外側にあって円筒状部46と一体的に形成された部材と、径方向内側にあって筒状突出部23に接する部材との2部材で構成されており、これらは溶接等により一体的に接合されている。
伝達取付部43は、伝達部材4をロータ支持部材3へ取り付けるための部分である。伝達部材4は、軸第一方向A1側からロータ支持部材3に取り付けられる。従って、伝達取付部43は、径方向延在部45に対して軸第二方向A2側へ突出形成され、その軸第二方向A2側の端面がロータ支持部材3に当接するように構成されている。本実施形態では、伝達取付部43は、周方向に沿って離散的に複数箇所(ここでは図4に示すように4箇所)に配置されている。各伝達取付部43は、径方向延在部45から部分的に突出した円柱状や角柱状の突出部とされている。なお、伝達取付部43を、周方向に沿って連続的に形成された円環状突出部としても好適である。そして、この伝達取付部43には、軸第二方向A2側から軸第一方向A1側へ向って挿入される第一ボルト101が螺合する雌ねじが形成されている。よって、第一ボルト101は、ロータ支持部材3に形成された第一ボルト挿通孔34aに軸第二方向A2側から挿通され、ロータ支持部材3に対して軸第一方向A1側に接する伝達取付部43の雌ねじに螺合する。このとき、第一ボルト101のボルト頭部は、ロータ支持部材3に対して軸第二方向A2側に位置する。このようにして、伝達部材4は、軸第二方向A2側からロータ支持部材3に挿入される第一ボルト101により、伝達取付部43においてロータ支持部材3に締結固定される。
伝達部材側連結部44は、伝達部材4をトルクコンバータTCのハウジング81へ取り付けるための部分であり、伝達部材4とハウジング81との連結部Jを構成する伝達部材4側の部分である。伝達部材4は、軸第二方向A2側からハウジング81に取り付けられる。上記のとおり、ハウジング81には、ハウジング側連結部81cが設けられており、伝達部材側連結部44は、このハウジング側連結部81cに対して軸第二方向A2側から当接して取り付けられるように構成されている。本実施形態では、伝達部材側連結部44は、円筒状部46の軸第一方向A1側の端部に形成されたフランジ状部とされている。ここでは、伝達部材側連結部44は、周方向に沿って連続的に形成された円環板状部とされている。なお、伝達部材側連結部44を、周方向に沿って離散的に複数箇所において径方向に突出するように形成された板状突出部としても好適である。そして、伝達部材側連結部44には、伝達部材4とハウジング81との締結を行うための第二ボルト103が挿通される第二ボルト挿通孔44aが設けられている。よって、第二ボルト103は、伝達部材側連結部44に形成された第二ボルト挿通孔44aに軸第二方向A2側から挿通され、伝達部材側連結部44に対して軸第一方向A1側に接するハウジング側連結部81cの雌ねじに螺合する。このとき、第二ボルト103のボルト頭部は、伝達部材側連結部44に対して軸第二方向A2側に位置する。このようにして、伝達部材4は、軸第二方向A2側から伝達部材側連結部44に挿入されてハウジング側連結部81cに螺合する第二ボルト103によりハウジング81と締結固定されている。これにより、伝達部材4は、ハウジング81と一体回転するように連結部Jにおいて連結されている。
上記のように、本実施形態では、伝達部材4とハウジング81との連結部Jは、伝達部材側連結部44、ハウジング側連結部81c、及び第二ボルト103を含んで構成されている。なお、この他にも、連結部Jには、第二ボルト103と伝達部材側連結部44の間に介装されたワッシャ等、伝達部材4とハウジング81との連結に関わる構成部材の全てが含まれる。そして、連結部Jは、径方向における回転電機MGのステータコイルエンドSteとロックアップクラッチC2との間に配置されている。すなわち、連結部Jは、ステータコイルエンドSteに対して径方向内側であって、ロックアップクラッチC2を構成する中間円筒状部81bに対して径方向外側に配置されている。また、連結部Jは、径方向に見てステータコイルエンドSte及びロックアップクラッチC2と重複する部分を有する位置に配置されている。より詳しくは、径方向を視線方向として軸方向及び周方向に視点を移動させた場合に、ステータコイルエンドSteとロックアップクラッチC2と連結部Jとが重なって見える視点が一部の領域に存在する。図3に示す例では、連結部Jを構成する各部材の内、第二ボルト103の頭部及び伝達部材側連結部44が、ステータコイルエンドSteとロックアップクラッチC2を構成する中間円筒状部81bとの双方に対して径方向に見て重複する位置に配置されている。一方、ハウジング側連結部81cは、中間円筒状部81bに対して径方向に見て重複する位置に配置されている。
嵌合突出部41は、ロータRoの回転軸とも一致する装置軸心X1と同軸の円筒状であって軸第二方向A2側へ突出形成された円筒状部である。そして、嵌合突出部41は、ロータ支持円筒状部31の内周大径部32bに嵌合する外周面を有する。ここでは、嵌合突出部41の外周面の径は、内周大径部32bにおけるロータ軸受5より軸第一方向A1側の部分の内径とほぼ同一とされている。これにより、嵌合突出部41の外周面を内周大径部32bに嵌合させ、伝達部材4とロータ支持部材3との径方向の位置決めを行うことができる。また、この嵌合突出部41は、当該嵌合突出部41の径方向に見て伝達取付部43と重複する部分を有する位置に配置されている。より詳しくは、径方向を視線方向として軸方向及び周方向に視点を移動させた場合に、嵌合突出部41と伝達取付部43とが重なって見える視点が一部の領域に存在する。本実施形態では、嵌合突出部41の軸第二方向A2側の端面が、伝達取付部43の軸第二方向A2側の端面よりも軸第一方向A1側に配置されている。これにより、伝達取付部43を設けたことにより当該伝達取付部43の径方向内側に形成されたスペースを有効に利用して嵌合突出部41を配置することができる。
そして、本実施形態では、嵌合突出部41の軸第二方向A2側の端部が、押え部42となっている。より詳しくは、嵌合突出部41における内周大径部32bに挿入される軸第二方向A2側の円環状の端面が、押え部42とされている。これにより、伝達部材4が、軸第一方向A1側からロータ支持部材3に取り付けられる際に、押え部42は、軸第一方向A1側から軸方向に沿って内周大径部32bの内側に挿入される。そして、伝達部材4がロータ支持部材3に取り付けられた状態で、押え部42は、内周大径部32b内に配置されたロータ軸受5の軸第一方向A1側面に対して僅かな隙間を有して対向し、或いは当接するように構成されている。これにより、ロータ軸受5は、ロータ支持円筒状部31の内周段差部32aと押え部42とにより軸方向両側から挟まれて配置され、軸方向に保持される。なお、押え部42とロータ軸受5の軸第一方向A1側面との間に僅かな隙間がある場合には、ロータ軸受5の軸方向移動が当該隙間の範囲内に規制される。本実施形態の構成では、伝達部材4とロータ支持部材3との径方向位置決めのために必要な嵌合突出部41を利用して押え部42を形成しているので、ロータ軸受5を軸方向に保持するための専用の押え部を設ける場合に比べて、ロータ軸受5の保持構造を簡略化することができる。
9.ロータ軸受
図3に示すように、ロータ軸受5は、ロータ支持部材3を支持体としての筒状突出部23に対して回転可能に支持する軸受である。そのため、ロータ軸受5は、外周面51aが内周大径部32bに接する状態で筒状突出部23との間に配置されている。より詳しくは、ロータ軸受5は、ロータ支持円筒状部31と筒状突出部23との間に設けられ、外周面51aがロータ支持円筒状部31の内周大径部32bに接し、内周面52aが筒状突出部23の外周面23bの小径部23eに接するように配置されている。これにより、ロータ軸受5は、ロータ支持部材3をケース2の筒状突出部23に対して回転可能に支持している。本実施形態では、ロータ軸受5としてころがり軸受、より具体的にはボールベアリングを用いている。よって、ロータ軸受5は、外輪51と、内輪52と、これらの間に設けられた転動体53(ここではボール)とを備えている。
そして、ロータ軸受5は、径方向内側における筒状突出部23との関係では、筒状突出部23の外周面23bの段差部23cとスナップリング105とにより軸方向両側から挟まれて配置されている。すなわち、ロータ軸受5の内輪52に対して、軸第二方向A2側には筒状突出部23の段差部23cが配置され、軸第一方向A1側にはスナップリング105が配置されている。ここで、段差部23c及びスナップリング105の側面は、それぞれ、ロータ軸受5の内輪52の軸方向端面に対して僅かな隙間を有して対向し、或いは当接するように構成されている。これにより、ロータ軸受5の内輪52は軸方向に保持される。なお、内輪52と段差部23c及びスナップリング105の側面との間に僅かな隙間がある場合には、ロータ軸受5の軸方向移動が当該隙間の範囲内に規制される。
また、ロータ軸受5は、径方向外側におけるロータ支持部材3との関係では、ロータ支持円筒状部31の内周段差部32aと伝達部材4の押え部42とにより軸方向両側から挟まれて配置されている。すなわち、ロータ軸受5の外輪51に対して、軸第二方向A2側にはロータ支持円筒状部31の内周段差部32aが配置され、軸第一方向A1側には伝達部材4の押え部42が配置されている。ここで、内周段差部32a及び押え部42は、それぞれ、ロータ軸受5の外輪51の軸方向端面に対して僅かな隙間を有して対向し、或いは当接するように構成されている。これにより、ロータ軸受5の外輪51は軸方向に保持される。なお、外輪51と内周段差部32a及び押え部42の側面との間に僅かな隙間がある場合には、ロータ軸受5の軸方向移動が当該隙間の範囲内に規制される。このように、ロータRoを支持するためのロータ支持部材3及びロータRoの回転を伝達するための伝達部材4という必要部材を利用して、ロータ軸受5の軸方向の保持を行う構成としたことにより、例えばスナップリング等のような専用の軸方向保持部材を省略することができる。従って、車両用駆動装置1の部品数の増加を抑えることができると共に、当該専用の軸方向保持部材を配置するための構造及びスペースを省略することができる。よって、ロータ軸受5の保持構造の簡略化、及び車両用駆動装置1の軸方向長さの短縮を図ることが容易となる。
ところで、本実施形態に係るロータ軸受5は、ロータRo及びロータ支持部材3を回転可能に支持するだけではなく、これと一体的に回転する伝達部材4及びトルクコンバータTCも支持している。すなわち、上記のとおり、ロータRo及びロータ支持部材3は、伝達部材4を介してトルクコンバータTCのハウジング81と一体的に回転するように構成されている。また、ハウジング81の軸第一方向A1側に設けられたポンプ駆動軸88が、中間軸受106によりケース2に対して回転可能に支持されている。従って、車両用駆動装置1全体として見れば、一体的に回転する回転電機MGのロータRo及びロータ支持部材3、伝達部材4、並びにトルクコンバータTCのハウジング81は、軸第二方向A2側(入力軸I側)においてロータ軸受5を介してケース2に回転可能に支持され、軸第一方向A1側(変速機構TM側)において中間軸受106を介してケース2に回転可能に支持されている。
10.回転センサ
図2及び図3に示すように、軸方向におけるロータ支持部材3と端部隔壁22との間であって、ロータ支持円筒状部31の径方向外側に、回転センサ6が配置されている。この回転センサ6は、回転電機MGのロータRoの回転を検出するセンサである。本実施形態では、回転センサ6としてレゾルバを用いる。なお、回転センサ6としては、ホール素子等の他のセンサを用いても好適である。ここでは、回転センサ6は、回転電機MGのロータRoと一体的に回転するセンサロータ61と、非回転部材としてのケース2に固定されたセンサステータ62と、を有している。図3に示すように、本実施形態では、センサロータ61は、ロータ支持部材3のロータ支持円筒状部31に取り付けられている。上記のとおり、ロータ支持円筒状部31は、軸方向の所定位置に外周段差部33aが設けられた段付き円筒状外周面33を備えており、外周段差部33aより軸第二方向A2側が外周小径部33cとされている。センサロータ61は、内周面が外周小径部33cに接するように配置されて固定されている。図示の例では、センサロータ61に対して軸第二方向A2側から、固定部材が外周小径部33cに嵌め込まれている。これにより、センサロータ61は、外周段差部33aと固定部材とにより軸方向両側から挟まれて軸方向に保持されている。また、センサロータ61は、内周面が外周小径部33cに嵌合して径方向に固定されている。
また、図2に示すように、センサステータ62は、ケース2の端部隔壁22に取り付けられている。上記のとおり、端部隔壁22にはセンサステータ取付部22bが設けられている。センサステータ62は、センサステータ取付ボルト63により、センサステータ取付部22bに締結固定されている。本実施形態では、センサステータ62は、本体部62aと取付フランジ部62bとを有している。本体部62aは、センサロータ61と径方向に対向して配置され、センサロータ61の回転を検出する部分である。取付フランジ部62bは、本体部62aに対して径方向外側に延在するように形成された円環板状部材である。この回転センサ6の平面形状は、図4によく表れている。なお、図4は、端部隔壁22を軸第二方向A2側から見た軸方向視図であり、端部隔壁22に対して軸第一方向A1側に配置された回転センサ6及び第一ボルト101を透視して破線で示している。
図4に示すように、センサステータ62の取付フランジ部62bには、取付調整部62cと切り欠き部62dとが設けられている。取付調整部62cは、軸方向視で円弧状の長孔であり、取付フランジ部62bを軸方向に貫通して設けられている。そして、センサステータ取付ボルト63が、軸第二方向A2側から軸第一方向A1側へ向ってセンサステータ取付部22bのボルト挿通孔及び取付調整部62cを貫通し、軸第一方向A1側の端部にナットが締結される。これにより、センサステータ62がセンサステータ取付部22bに締結固定される。この際、取付調整部62cが円弧状の長孔とされていることにより、センサステータ62の周方向位置を調整することが可能となっている。切り欠き部62dは、工具挿入用孔22aを避けるために設けられている。後述するように、本実施形態では、工具挿入用孔22aは、第一ボルト101と同じ径方向位置の最上部に一箇所だけ設けられている。従って、切り欠き部62dも、センサステータ62の取付フランジ部62bにおける最上部付近の一箇所だけに設けられている。ここでは、切り欠き部62dは、一定の径方向幅であって周方向に所定長さの円弧帯状に設けられている。この切り欠き部62dの周方向長さは、取付調整部62cによる調整可能範囲よりも大きく設定されると好適である。
本実施形態の構成によれば、上記のように、センサロータ61がロータ支持円筒状部31の外周小径部33cに取り付けられることにより小径化され、それに伴ってセンサステータ62も小径化されている。これにより、センサステータ62の本体部62aを、複数の第一ボルト101が配置される径方向位置よりも径方向内側に配置することが可能となっている。一方、センサステータ62の取付フランジ部62bは、軸方向に見て複数の第一ボルト101と重複する部分を有する位置に配置されている。但し、上記のように工具挿入用孔22aが設けられる部分に切り欠き部62dを設けることにより、当該工具挿入用孔22aの付近において取付フランジ部62bと第一ボルト101とが軸方向に見て重複しないように構成されている。また、センサステータ取付部22bは、工具挿入用孔22aとは周方向に異なる位置に配置されている。以上により、センサステータ62及びセンサステータ取付部22bは、第一ボルト101に対応する位置に設けられる工具挿入用孔22aを避けて配置されている。これにより、センサステータ62及びセンサステータ取付部22bが邪魔になることなく、適切な位置に配置された工具挿入用孔22aから工具を挿入して第一ボルト101の操作を行うことが可能となっている。
11.工具挿入用孔
図3及び図4に示すように、端部隔壁22には、当該端部隔壁22の軸第二方向A2側から第一ボルト101の操作を行う工具を挿入するための工具挿入用孔22aが設けられている。この工具挿入用孔22aは、第一ボルト101の締結やその解除を行うためのソケットレンチや六角レンチ等を挿入することが可能な径の軸方向貫通孔とされる。工具挿入用孔22aは、端部隔壁22における第一ボルト101と同じ径方向位置の少なくとも1箇所に設けられる。言い換えると、工具挿入用孔22aは、複数の第一ボルト101の軸心を通る円筒面と端部隔壁22とが交差する円周上の少なくとも1箇所に配置される。本実施形態では、工具挿入用孔22aは、第一ボルト101と同じ径方向位置となる前記円周の最上部の一箇所だけ設けられている。そして、上記のとおり、センサステータ62及びセンサステータ取付部22bが、第一ボルト101に対応する位置に設けられる工具挿入用孔22aを避けて配置されている。これより、図4に示すように、ロータ支持部材3の回転方向の位置を調節して第一ボルト101の位置を工具挿入用孔22aに合わせれば、工具挿入用孔22aを通して第一ボルト101の頭部が操作可能となる。従って、端部隔壁22に対して軸第一方向A1側に配置されるロータ支持部材3と伝達部材4との締結固定部に対して、端部隔壁22の軸第二方向A2側から工具を挿入して第一ボルト101の締結及びその解除を行うことができる。よって、組み立てや保守が容易な構成となっている。
12.その他の実施形態
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、押え部42が嵌合突出部41の軸第二方向A2側の端部により構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、押え部42を嵌合突出部41とは別に設けることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、例えば、押え部42は、段付き円筒状内周面32に接することなく、軸第一方向A1側から軸方向に沿って内周大径部32bの内側に挿入され、ロータ軸受5の軸第一方向A1側面に対向し、或いは当接するように構成することができる。また、ロータ軸受5がロータ支持円筒状部31の軸第一方向A1側端部から軸第一方向A1側に突出するように配置されている場合には、押え部42は、内周大径部32bに挿入されることなく、ロータ軸受5の軸第一方向A1側面に接するように構成することができる。
(2)上記の実施形態では、嵌合突出部41がロータ支持円筒状部31の内周大径部32bに嵌合するように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、嵌合突出部41が、軸第二方向A2側へ突出形成され、ロータ支持円筒状部31の外周面(外周大径部33b)に嵌合する内周面を有する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、嵌合突出部41が、ロータ支持部材3におけるロータ支持円筒状部31以外の部分と嵌合し、伝達部材4とロータ支持部材3との径方向位置の位置決めを行う構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。更には、伝達部材4が円筒状の嵌合突出部41を備えない構成とすることも可能である。この場合においても、伝達部材4とロータ支持部材3との径方向位置決めを行う位置決め部を備えることが望ましい。
(3)上記の実施形態では、伝達取付部43が軸第二方向A2側へ突出形成され、嵌合突出部41が径方向に見て伝達取付部43と重複する部分を有する位置に配置されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、伝達取付部43と嵌合突出部41とが径方向に見て重複する部分を有しない位置関係で配置された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(4)上記の実施形態では、回転センサ6がロータ支持部材3に対して軸第二方向A2側に配置され、センサロータ61がロータ支持円筒状部31の外周小径部33cに取り付けられている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、回転センサ6をロータ支持部材3に対して軸第一方向A1側に配置することも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、回転センサ6をロータ支持部材3におけるロータ支持円筒状部31以外の部分に取り付けることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(5)上記の実施形態では、工具挿入用孔22aを1箇所のみに設ける場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、周方向に離散して2箇所や4箇所等、複数箇所に工具挿入用孔22aを設けることも、本発明の好適な実施形態の一つである。例えば、工具挿入用孔22aを、周方向における第一ボルト101の配置間隔と同じ間隔で第一ボルト101と同数設けた場合には、一つの第一ボルト101の位置を一つの工具挿入用孔22aに合わせれば、ロータ支持部材3を回転させることなく他の全ての第一ボルト101の操作を行うことができるので、組み立てや保守が更に容易となる。なお、工具挿入用孔22aを備えることは必須ではなく、端部隔壁22に工具挿入用孔22aが設けられていない構成とすることも可能である。
(6)上記実施形態では、ケース2と一体的に設けられた非回転部材としての筒状突出部23が、本発明における支持体である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、入力軸I等の回転部材を支持体とし、当該回転部材である支持体に対してロータ軸受5を介してロータ支持部材3を回転可能に支持する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、ケース2の他の部分を支持体とすることも当然に可能である。
(7)上記の実施形態では、車両用駆動装置1が入力クラッチC1を備えると共に伝達部材4が入力クラッチC1のクラッチドラムを構成する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、伝達部材4が入力クラッチC1とは無関係に設けられることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合において、伝達部材4は、回転電機MGのロータRoの回転を変速機構TM側へ伝達するためだけの部材とされていてもよく、入力クラッチC1以外の他の装置の一部を構成する部材とされていてもよい。
(8)上記の実施形態では、伝達部材4とトルクコンバータTCとの連結部Jが、径方向における回転電機MGのステータコイルエンドSteとロックアップクラッチC2との間であって、径方向に見てステータコイルエンドSte及びロックアップクラッチC2と重複する部分を有する位置に配置されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、連結部Jの配置は、これ以外の任意の位置に設定することができる。例えば、連結部Jが、軸方向に見てステータコイルエンドSte又はロックアップクラッチC2と重複する部分を有する位置に配置されている構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、連結部Jが、径方向に見てステータコイルエンドSte及びロックアップクラッチC2の一方又は双方と重複しない位置に配置されている構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(9)上記の実施形態では、車両用駆動装置1がトルクコンバータTCを備え、伝達部材4が回転電機MGのロータRoの回転をトルクコンバータTCのハウジング81に伝達する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、車両用駆動装置1がトルクコンバータTCを備えておらず、伝達部材4が回転電機MGのロータRoの回転を直接変速機構TMに伝達する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、伝達部材4は、ロータ支持部材3と変速機構TMの入力軸となる中間軸Mとに連結されると好適である。
(10)上記実施形態では、変速機構TMとして有段又は無段の自動変速機構を用いる場合を例としてとして説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、運転者が手動で変速段や変速比を切り替える手動変速機を用いることも可能である。また、変速機構TMとして、変速比の切り替え機能を有しない固定変速比の変速機を用いることもできる。このような固定変速比の変速機としては、例えば、遊星歯車機構や平歯車機構等の各種歯車機構、ベルトやチェーン等の各種伝動部材を用いた駆動伝動機構等が含まれる。
(11)上記実施形態では、回転電機MGと入力クラッチC1とトルクコンバータTCと変速機構TMとが同軸上に配置されていると共に、内燃機関IE側から軸方向に沿ってこの順に配列されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、回転電機MG、入力クラッチC1、トルクコンバータTC、及び変速機構TMが同軸上に配置される場合であっても、これらの軸方向における配列順が上記各実施形態とは異なる構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、回転電機MG、入力クラッチC1、トルクコンバータTC、及び変速機構TMの何れか一つ又は全部が異なる軸上に配置された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、入力クラッチC1及びトルクコンバータTCの一方又は双方を備えない構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
本発明は、車両の駆動力源としての回転電機と、変速機構と、前記回転電機のロータを支持して当該ロータと一体的に回転するロータ支持部材と、前記ロータと一体的に回転するように設けられて前記ロータの回転を前記変速機構へ伝達する伝達部材と、前記ロータ支持部材を所定の支持体に対して回転可能に支持するロータ軸受と、を備えた車両用駆動装置に好適に利用可能である。
1:車両用駆動装置
IE:内燃機関
I:入力軸(入力部材)
TM:変速機構
MG:回転電機
Ro:ロータ
Ste:ステータコイルエンド
C1:入力クラッチ(入力係合装置)
C2:ロックアップクラッチ(ロックアップ係合装置)
TC:トルクコンバータ
J:連結部
X1:装置軸心(ロータの回転軸)
A1:軸第一方向
A2:軸第二方向
22:端部隔壁(隔壁)
22a:工具挿入用孔
22b:センサステータ取付部
23:筒状突出部(支持体)
3:ロータ支持部材
31:ロータ支持円筒状部
32:段付き円筒状内周面
32a:内周段差部(段差部)
32b:内周大径部
32c:内周小径部
33c:外周小径部
4:伝達部材
41:嵌合突出部
42:押え部
43:伝達取付部
5:ロータ軸受
51a:外周面
6:回転センサ
61:センサロータ
62:センサステータ
81:ハウジング
101:第一ボルト(ボルト)

Claims (8)

  1. 車両の駆動力源としての回転電機と、変速機構と、前記回転電機のロータを支持して当該ロータと一体的に回転するロータ支持部材と、前記ロータと一体的に回転するように設けられて前記ロータの回転を前記変速機構へ伝達する伝達部材と、前記ロータ支持部材を所定の支持体に対して回転可能に支持するロータ軸受と、を備えた車両用駆動装置であって、
    前記ロータ支持部材は、前記ロータの回転軸と同軸のロータ支持円筒状部を備え、
    前記ロータ支持円筒状部は、軸方向の所定位置に段差部が設けられた段付き円筒状内周面を備え、
    前記ロータの回転軸方向の一方側を軸第一方向側、他方側を軸第二方向側として、前記段付き円筒状内周面は、前記段差部より前記軸第一方向側が内周大径部、前記段差部より前記軸第二方向側が前記内周大径部よりも小径の内周小径部とされ、
    前記伝達部材は、前記軸第一方向側から前記ロータ支持部材に取り付けられると共に、前記軸第一方向側から軸方向に沿って前記内周大径部の内側に挿入される押え部を備え、
    前記ロータ軸受は、外周面が前記内周大径部に接する状態で前記支持体との間に配置されていると共に、前記段差部と前記押え部とにより軸方向両側から挟まれて配置されている車両用駆動装置。
  2. 前記伝達部材は、前記ロータの回転軸と同軸の円筒状であって前記軸第二方向側へ突出形成され、前記内周大径部に嵌合する外周面を有する嵌合突出部を備え、
    前記嵌合突出部の前記軸第二方向側の端部が、前記押え部となっている請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記伝達部材は、前記ロータ支持部材への取り付けのために前記軸第二方向側へ突出形成されて前記軸第二方向側の端面が前記ロータ支持部材に当接する伝達取付部を備え、
    前記嵌合突出部が、当該嵌合突出部の径方向に見て前記伝達取付部と重複する部分を有する位置に配置されている請求項2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記ロータと一体的に回転するセンサロータと、非回転部材に固定されたセンサステータと、を有して前記ロータの回転を検出する回転センサを更に備え、
    前記ロータ支持円筒状部は、外周面における前記内周小径部の径方向外側領域に、他の部分よりも小径の外周小径部が形成され、
    前記外周小径部に、前記センサロータが取り付けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記ロータ支持部材に対して前記軸第二方向側に配置された隔壁を更に備え、
    前記伝達部材は、前記軸第二方向側から前記ロータ支持部材に挿入されるボルトにより前記ロータ支持部材に締結固定され、
    前記ボルトの操作を行う工具を挿入可能な大きさの工具挿入用孔が、前記隔壁における前記ボルトと同じ径方向位置の少なくとも1箇所に設けられ、
    前記センサステータ及び当該センサステータを前記隔壁へ取り付けるためのセンサステータ取付部が、前記工具挿入用孔を避けて配置されている請求項4に記載の車両用駆動装置。
  6. 内燃機関に駆動連結される入力部材と、前記入力部材と前記ロータとの間の駆動力の伝達又は遮断を選択的に行う入力係合装置を更に備え、
    前記伝達部材は、前記入力係合装置の一部を構成している請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記回転電機と前記入力係合装置と前記変速機構とが同軸上に配置されていると共に、前記内燃機関側から軸方向に沿ってこの順に配列されている請求項6に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記ロータ支持部材に対して前記軸第一方向側に配置されたトルクコンバータを更に備え、
    前記トルクコンバータのハウジング内における前記軸第二方向側には、当該トルクコンバータを選択的にロックアップするためのロックアップ係合装置が配置され、
    前記伝達部材は、前記ハウジングと一体回転するように連結部において前記ハウジングに連結され、
    前記連結部が、径方向における前記回転電機のステータコイルエンドと前記ロックアップ係合装置との間であって、当該径方向に見て前記ステータコイルエンド及び前記ロックアップ係合装置と重複する部分を有する位置に配置されている請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
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