JP2012100436A - 車両用電源システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】整流器7の出力端子に発電機側配線18aを介して接続される第1DC/DCコンバータ12と、整流器7の出力端子に発電機側配線18aを介して接続される第2DC/DCコンバータ13と、第1DC/DCコンバータ12に負荷側配線18bを介して接続された第1蓄電装置14と、第2DC/DCコンバータ13に接続される第2蓄電装置16と、発電機2の界磁巻線4に界磁電流を供給するレギュレータ回路9と、を備え、第1および上記第2DC/DCコンバータ12,13の駆動制御と発電機2の発電動作の制御とが独立して行われるように構成されている。
【選択図】図1
Description
また、コンバータ制御回路による第1DC/DCコンバータおよび第2DC/DCコンバータの駆動制御と、界磁制御回路による発電機の発電動作の制御とが、独立して行われるので、発電機で用いられていた制御回路を界磁制御回路として用いることができる。そこで、界磁制御回路を新たに設計する必要がなく、低コスト化が図られる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用電源システムの回路構成図である。
整流器7は、2つのダイオード8を直列に接続してなるダイオード対を並列に3つ接続したダイオードブリッジ回路からなる三相全波整流回路に構成され、3相交流巻線6に誘起される交流電力を直流電力に整流する。
第2蓄電装置16は、第2DC/DCコンバータ13を介して整流器7の出力端子7aと第1DC/DCコンバータ12の入力電圧端子とを接続する発電機側配線18aに接続されている。第2蓄電装置16は、第1蓄電装置14に対して、蓄電容量が小さく、かつ短時間で充放電が行える蓄電装置であり、例えば電気二重層コンデンサ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン電池、リチウムイオン電池・電気二重層コンデンサの複合電源などを用いることができる。
電流が回転子3の界磁巻線4に供給され、磁束が発生される。これにより、N極とS極とが、回転子3の外周部に、周方向に交互に形成される。そして、エンジン1の回転トルクが回転子3のシャフトに伝達され、回転子3が回転駆動される。そこで、回転磁界が固定子5の3相交流巻線6に与えられ、起電力が3相交流巻線6に発生する。この交流の起電力が、整流器7により直流電力に整流され、出力される。
そして、界磁制御回路20は、車両状態に応じて、負荷側配線18bの電圧Vbが目標電圧となるように発電機2の発電を制御する。また、コンバータ制御回路21は、第1DC/DCコンバータ12をON状態に維持し、負荷側配線18bの電圧Vbが目標電圧となるように第2DC/DCコンバータ13の動作を制御する。
ステップ100において、車両が非減速状態、すなわち加速、巡行(定速走行)、停止状態であると判断すると、ステップ102に移行する。ステップ102では、負荷側配線18bの電圧Vbが13.5V(目標電圧)未満であると、電圧Vbが13.5Vとなるように界磁巻線4に供給する界磁電流を制御して発電機2を発電させる。そして、電圧Vbが13.5V以上となると、発電機2の発電を停止する。なお、車両の状態は、ECU(Electronic Control Unit)信号、エンジン回転数fの増減、アクセルペダルの状態などにより判断できる。
一方、車両が減速状態では、電圧Vbが14.5Vとなるように発電機2が発電する。そして、第2蓄電装置16が過充電・満充電状態でなければ、発電機2で発電された電力が第2蓄電装置16に蓄電され、第2蓄電装置16が満充電状態となると、第2DC/DCコンバータ13がOFFとされる。さらに、発電機2で発電された電力が第1蓄電装置14および車載負荷15に供給される。また、電圧Vbが14.5Vを超えると、発電機2の発電が停止される。14.5Vであると、車載負荷15により電圧が下がるため、14.5Vを維持するように発電機2を発電させる。
これにより、発電機2の発電電力が第1DC/DCコンバータ12を介して第1蓄電装置14に供給されるので、発電機2の発電電力を大きく変化させても、負荷側配線18bの電圧変動が少なくなり、第1蓄電装置14の寿命を低下させることがない。そこで、エンジン1の回転数fが高い場合、発電機2の出力電圧を高くして発電電力を大きくできるので、第1蓄電装置14および第2蓄電装置16への充電時間を短縮できるとともに、充電量を大きく増加させることができる。その結果、車両の制動エネルギーを効率よく回生できる。そこで、非減速時に発電機2を発電させて第1蓄電装置14および第2蓄電装置16を充電させる動作を少なくできるので、非減速時のエンジン1の負荷が低減され、車両の燃費向上が図られる。
また、第1DC/DCコンバータ12に電圧型のDC/DCコンバータを用いることにより、発電機2の出力電圧を決めることで出力電力の制御ができる。また、第2DC/DCコンバータ13にチョッパ方式のDC/DCコンバータを用いて第2蓄電装置16に対して電流制御を行い、発電機2の出力電力を第1蓄電装置14と第2蓄電装置16とに任意に分配できる。
上記実施の形態1では、界磁制御回路20が、車両の状態に応じて、負荷側配線18bの電圧Vbが14.5V又は13.5Vとなるように発電機2の発電動作を制御しているが、この実施の形態2では、界磁制御回路20が、車両の状態に拘らず、負荷側配線18bの電圧Vbが14V(第1蓄電装置14の定格電圧)となるように発電機2の発電動作を制御している。
この実施の形態2によれば、負荷側配線18bの電圧Vbが14Vとなるように制御されているので、上記実施の形態1に比べて、負荷側配線18bの電圧の変動が抑えられ、第1蓄電装置14の長寿命化が図られる。なお、発電機2の発電制御の目標電圧(14V)と第2DC/DCコンバータ13の動作制御の目標電圧(14V)とが一致しているが、第2DC/DCコンバータ13の制御応答が発電機2の応答よりも速いので、第2DC/DCコンバータ13の制御が優先され、実施の形態2による制御が成立する。
図6はこの発明の実施の形態3に係る車両用電源システムの回路構成図である。
なお、この実施の形態3による車両用電源システムは、ダイオード11のカソード端子が負荷側配線18bに接続されている点を除いて、上記実施の形態1,2と同様に構成されている。
第2蓄電装置16は、自己放電しやすいことから、長時間停車していると、端子電圧Vcが14V(第1蓄電装置14の定格電圧)未満となる恐れがある。ダイオード11のカソード端子が発電機側配線18aに接続されている場合には、端子電圧Vcが14V未満となると、エンジン1が再始動されても、第2DC/DCコンバータ13の動作が行われず、界磁電流を発電機2に供給できない事態が生じる。第1蓄電装置14は、第2蓄電装置16に比べて自己放電し難いので、電圧の低下が長期的に抑えられる。この実施の形態3によれば、ダイオード11のカソード端子が負荷側配線18bに接続されているので、長時間停車していても、第1蓄電装置14の電圧低下が抑えられ、界磁電流を発電機2に供給できない事態の発生が未然に回避される。
また、界磁制御回路20による電圧Vbの検知とレギュレータ回路9への電力供給とが一つの配線で行えるので、回路構成が簡素化される。
図7はこの発明の実施の形態4に係る車両用電源システムに用いられるDC/DCコンバータ(電圧型)の構成を示す回路図、図8はこの発明の実施の形態4に係る車両用電源システムに用いられる電流制御機能付きDC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
なお、電流制御機能付きDC/DCコンバータ101は、チョッパ式DC/DCコンバータに電流制御できる機能を設けたものであり、ここでは、図8に示されるように、一般的なチョッパ式双方向DC/DCコンバータを用いているので、電圧変換についての説明は省略する。
ここで、ゲート信号Gate1H,Gate1L,Gate2H,Gate2Lはデューティ比が50%のON/OFF信号であり、ゲート信号Gate1H,Gate2Hが同一の信号であり、ゲート信号Gate1L,Gate2Lがゲート信号Gate1H,Gate2Hを反転した信号である。
ついで、高圧側のMOSFET52,54が、ゲート信号Gate1H,Gate2HによりOFF状態となり、低圧側のMOSFET51,53が、ゲート信号Gate1L,Gate2LによりON状態となると、電位差があるため、コンデンサCr1に蓄えられたエネルギーが平滑コンデンサCs1に移行する。
また、負荷側配線18bの電圧Vbが一定(14V)となるように制御されているので、第1蓄電装置14の長寿命化が図られる。
図11はこの発明の実施の形態4に係る車両用電源システムに用いられるDC/DCコンバータ(電圧型)の構成を示す回路図である。
まず、DC/DCコンバータ102の電圧変換比が1/3倍である場合について説明する。
ゲート信号Gate1H,Gate1L,Gate2H,Gate2L,Gate3H,Gate3Lはデューティ比が50%のON/OFF信号であり、ゲート信号Gate1H,Gate2H,Gate3Hが同一の信号であり、ゲート信号Gate1L,Gate2L,Gate3Lがゲート信号Gate1H,Gate2H,Gate3Hを反転した信号である。
ついで、高圧側のMOSFET52,54,56が、ゲート信号Gate1H,Gate2H,Gate3HによりOFF状態となり、低圧側のMOSFET51,53,55が、ゲート信号Gate1L,Gate2L,Gate3LによりON状態となると、電位差があるため、コンデンサCr2,Cr3に蓄えられたエネルギーが、それぞれ平滑コンデンサCs1,Cs2に移行する。
このように、コンデンサCr2,Cr3の充放電により、平滑コンデンサCs2,Cs3に蓄えられているエネルギーが平滑コンデンサCs2,Cs1に移行される。
ゲート信号Gate1H,Gate1L,Gate2H,Gate2Lはデューティ比が50%のON/OFF信号であり、ゲート信号Gate1L,Gate2Lはゲート信号Gate1H,Gate2Hを反転した信号である。
ついで、高圧側のMOSFET52,54が、ゲート信号Gate1H,2HによりOFF状態となり、低圧側のMOSFET51,53が、ゲート信号Gate1L、2LによりON状態となると、電位差があるため、コンデンサCr2に蓄えられたエネルギーが平滑コンデンサCs1に移行する。
このように、コンデンサCr2の充放電により、平滑コンデンサCs2に蓄えられているエネルギーが平滑コンデンサCs1に移行される。
高圧側のMOSFET54,56および低圧側のMOSFET53,55をON状態に維持し、高圧側のMOSFET52および低圧側のMOSFET51をOFF状態に維持する。これにより、入力電圧端子VaHと出力電圧端子VbHとが導通状態となり、入力電圧端子VaH,VaL間に入力された電圧V1が、約1倍に降圧された電圧V2として、出力電圧端子VbH,VbL間に出力される。
また、上記各実施の形態では、発電機の固定子は3相交流巻線を用いるものとしているが、固定子巻線は3相交流巻線に限定されるものでなく、3相交流巻線を多重化したものや、多相交流巻線(例えば、5相、7相)でもよい。その場合、整流器は、相数に応じた全波整流回路で、交流電力を直流に整流する。
Claims (4)
- エンジンにより駆動されて交流電力を発電する発電機と、
上記発電機で発電された交流電力を直流電力に整流して出力する整流器と、
上記整流器の出力端子に発電機側配線を介して接続され、該整流器の出力電圧の電圧値を異なる直流電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
上記第1DC/DCコンバータに負荷側配線を介して接続され、車載負荷に電力を供給する第1蓄電装置と、
上記整流器の出力端子に発電機側配線を介して接続され、該整流器の出力電圧の電圧値を異なる直流電圧に変換して出力する第2DC/DCコンバータと、
上記第1蓄電装置より小さい蓄電容量を有し、上記第2DC/DCコンバータに接続される第2蓄電装置と、
上記発電機側配線または上記負荷側配線に接続され、上記発電機の界磁巻線に界磁電流を供給するレギュレータ回路と、
上記第1DC/DCコンバータおよび上記第2DC/DCコンバータを駆動制御するコンバータ制御回路と、
上記界磁電流を調整して上記発電機の発電動作を制御する界磁制御回路と、を備え、
上記コンバータ制御回路による上記第1DC/DCコンバータおよび上記第2DC/DCコンバータの駆動制御と、上記界磁制御回路による上記発電機の発電動作の制御とが、独立して行われるように構成されていることを特徴とする車両用電源システム。 - 上記界磁制御回路は、上記負荷側配線の目標電圧を上記第1蓄電装置の定格電圧として上記発電機の発電動作を制御することを特徴とする請求項1記載の車両用電源システム。
- 上記第1DC/DCコンバータが、電圧変換比を略1/n倍(ただし、nは整数)とするDC/DCコンバータで構成され、
上記コンバータ制御回路が上記第1DC/DCコンバータを駆動制御して電圧変換比のnを変更することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用電源システム。 - 上記コンバータ制御回路は、上記エンジンもしくは上記発電機の回転子の回転速度に応じて上記第1DC/DCコンバータの電圧変換比のnを変更することを特徴とする請求項3記載の車両用電源システム。
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