JP2012100238A - 録音装置 - Google Patents

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寛祥 佐藤
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斉 宮本
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Abstract

【課題】録音装置における、使用者の使用勝手の向上。
【解決手段】 音声を集音する複数のマイクロフォンを有する録音装置であって、指向性を持たない第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンと、指向性を持つ第3のマイクロフォンと、第3のマイクロフォンを、第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンの間に収納される収納位置から筐体に対して突出状態にある突出位置まで移動可能とする移動手段と、第3のマイクロフォンの位置に応じて、複数の録音条件のいずれか1つに基づいて録音を実行する制御手段を備えることを特徴とする。
【選択図】図21

Description

本発明は、録音装置に関し、特に、音声を集音可能な複数のマイクロフォンを備えた録音装置に関する。
指向性を有するマイクロフォンと指向性を持たない(無指向性)マイクロフォンとを備え、指向性を持つマイクロフォンからの音声信号を記録する録音条件と指向性を持たないマイクロフォンからの音声信号を記録する録音条件とに切換可能な音声記録再生装置が、特開2004−254074号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2004−254074号公報
しかしながら、録音条件の切換は、ユーザが音の発生する発声源を判断し、指向性のマイクロホンと無指向性のマイクロフォンとのいずれが音声信号を記録するのに適しているかを判断しなければならない。また、従来は、録音条件を切り換えるために、メニュー画面などからその下位の階層に配置された録音条件を切り換えるための画面を表示させて、録音条件を切り換えなければならず、録音条件を切り換えるための操作が煩雑になるといった問題があった。
この発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つ
は、録音条件を設定する操作を容易にした録音装置を提供することである。
この発明のある局面によれば、録音装置は、音声を集音する複数のマイクロフォンを有し、指向性を持たない第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンと、指向性を持つ第3のマイクロフォンと、第3のマイクロフォンを、筐体の第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンが配置される配置面に収納される収納位置から該配置面に対して突出状態にある突出位置まで移動可能とする移動手段と、第3のマイクロフォンの位置に応じて、複数の録音条件のいずれか1つを録音するための条件として設定する設定手段を備える。
この局面に従えば、第3のマイクロフォンの位置に応じて録音の録音条件のいずれか1つが録音するための条件として設定される。従って、使用者は第3のマイクロフォンの位置を移動させる操作をするだけで、複数の録音条件のいずれか1つが設定されるため、この結果、録音条件を設定する操作を容易にした録音装置を提供することができる。
好ましくは、複数の録音条件は、第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンから出力される音声信号に基づいて録音を行う第1録音条件と、第3のマイクロフォンから出力される音声信号に基づいて録音を行う第2録音条件を含み、設定手段は、第3のマイクロフォンが収納位置にある場合には第1録音条件にて録音を実行するための設定を行い、該第3マイクロフォンが突出位置にある場合には、第2録音条件にて録音を実行するための設定を行う。
この局面に従えば、第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンから出力される音声信号に基づいて録音を行う第1録音条件と第3のマイクロフォンから出力される音声信号に基づいて録音を行う第2録音条件とを、第3のマイクロフォンの位置に応じて切り替えることが出来る。
好ましくは、複数のマイクロフォンに対して感度を選択する感度選択手段と、第3のマイクロフォンが突出位置にある場合には、第3のマイクロフォンに対して選択された感度よりも高い感度を設定する感度設定手段を更に備える。
この局面に従えば、第3のマイクロフォンが突出位置にある場合には、使用者が設定した感度よりも高い感度が自動的に設定されるため、使用者の操作に適切な条件で録音を実行することが出来る。
本発明の録音装置によれば、使用者によって容易に録音条件を設定することができる。
本発明の一実施形態であるICレコーダの正面図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの斜視図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの正面図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの斜視図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの一部の正面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの一部の斜視図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの他の一部の背面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの他の一部の斜視図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの一部の上面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの一部の断面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第2位置に保持されているICレコーダの一部の正面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第2位置に保持されているICレコーダの一部の斜視図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第2位置に保持されているICレコーダの一部の上面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第2位置に保持されているICレコーダの一部の断面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの一部の断面図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの回路構成の一部を示すブロック図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダのマイクロフォンとマイク部との位置に関係を示すマイクテーブルを示す図解図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの操作態様の一例を示す図解図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの感度とマイク部との位置に関係を示す感度テーブルAを示す図解図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの感度とマイク部との位置に関係を示す感度テーブルBを示す図解図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態であるICレコーダの動作の一部の続きを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態であるマイク部が第1位置に保持されているICレコーダの一部を簡易的に示した正面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部が第2位置で保持されているICレコーダの一部を簡易的に示した正面図である。 本発明の一実施形態であるマイク部の位置とマークの関係を示すテーブルである。 本発明の一実施形態であるディスプレイ画面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態であるディスプレイ画面の他の一例を示す図である 本発明の一実施形態である録音シーンと録音機能設定項目の推奨パラメータとの関係を示すテーブルである。 本発明の一実施形態であるディスプレイ画面の遷移を示す図である。 本発明の一実施形態であるICレコーダの動作の他の一部を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態であるICレコーダの動作の他の一部の続きを示すフローチャートである。
以下、本発明の録音装置の一実施例として、ICレコーダに実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明の一実施形態であるICレコーダ(1)は、図1〜図4に示す如く、扁平な直方体状の筐体(12)を具え、該筐体(12)の表面には、ディスプレイ(14)、操作部(18)及び録音ボタン(16)などが配備されており、筐体(12)を把持して携帯することが可能である。
筐体(12)の上部には、無指向性を有する左右一対のマイクロフォン(4a)(4b)及び、指向性を有するマイクロフォン(2)、マイクロフォン(2)を保持するマイクホルダー(21)を含むマイク部(20)が配備されている。マイク部(20)は、図1及び図2に示す如く、筐体(12)のマイクロフォン(4a)(4b)が配置される配置面の中央に収納されている第1位置である収納位置から、図3及び図4に示す如く筐体(12)の配置面に対して突出された第2位置である突出位置へ移動可能であり、夫々の位置で保持される。なお、マイク部(20)は第2位置から第1位置への移動も可能である。
また、マイク部(20)はメッシュ部を有する保護カバー(22)を備えており、マイク部(20)が第2位置に配置されている状態では、メッシュ部を有する保護カバー(22)が露出されるとともに、保護カバー(22)に覆われた空間が作られ、該メッシュ部を通して該空間に音声を導くことができ、指向性特性が向上する。この空間をキャンセル空間と定義する。
具体的に説明すると、マイクロフォン(2)は図示しない振動板を備え、振動板の後方にも穴や溝を設けている。マイクロフォン(2)の前方、つまり突出方向で発生した音声は振動板の表側に届き、同じ音声は遅れて該穴や溝から入って振動板の裏側に届く。この時間差によって表側に届いた音声は相殺されずに出力される。従って、マイクロフォン(2)の指向性特性に合わせて、振動板の裏側に音声を適度に遅れて届くようにすると指向性特性が向上し、突出方向で発生した音声が捉えやすくなる。上述したようにマイク部(20)が第2位置に配置されている状態では、振動板の裏側への音声の到達を適度に遅らせるためのキャンセル空間が確保できるため、指向性特性が向上するのである。
そして、マイク部(20)が第2位置に配置されている状態では、保護カバー(22)によってキャンセル空間への粉塵等の侵入を予防することができるため、良い指向性特性を保つことができる。
図5及び図6は、マイク部(20)が第1位置に配置されている状態の筐体(12)の上部の詳細を示しており、図5は筐体(12)のディスプレイ(14)などが配備された前面から見た図である。筐体(12)の上部には、無指向性を有する左右一対のマイクロフォン(4a)(4b)、マイクロフォン(4a)(4b)及びマイクロフォン(4a)とマイクロフォン(4b)の間に配置されたマイク部(20)とマイク部(20)に含まれるマイクホルダー(21)を保持するマイクマウンティング(28)が配備される。また、マイクマウンティング(28)は筐体(12)に固設されている。より具体的には、マイク部(20)の内部にマイクロフォン(2)が格納され、マイクロフォン(20)はマイクホルダー(21)に取り付けられている。
図7〜図10には、マイク部(20)が第1位置に配置されている状態であって、図5及び図6に示した筐体(12)の上部に配備されているマイクロフォン(4a)(4b)が除外された図が示されている。また、図11〜図14には、マイク部(20)が第2位置に配置されている状態であって、マイクロフォン(4a)(4b)が除外された図が示されている。
図7及び図12は筐体(12)の背面から見た図であり、図8及び図11は筐体(12)の背面からの斜視図であり、図9及び図13は筐体(12)を上から見た上面図である。また、図10は図9に示される線B−Bを中心線とした断面図を示しており、図14は図13に示される線C−Cを中心線とした断面図を示している。
マイクホルダー(21)の対面側下部にスイッチ(26)が配備されており、スイッチ(26)のマイクホルダー(21)側の上側面にはスイッチノブ(34)が配置されている。マイクホルダー(21)には保護カバー(22)に覆われたキャンセル空間が設けられている。マイクホルダー(21)にはガイドリブ(36)が形成されており、図15に示すように、筐体(12)には、ガイドリブ(36)を該筐体(12)に対して垂直方向に摺動させるためのガイド溝(37)が設けられている。
マイク部(20)が第1状態に配置されているとき、ガイド溝(37)にガイドリブ(36)が嵌入することでマイク部(20)のガタツキを抑えることができる。
図7〜図10に示す如く、マイク部(20)が第1位置に配置されている状態では、マイクホルダー(21)によってスイッチノブ(34)が押圧されることにより、スイッチ(26)は該スイッチ(26)に接続される図示しない配線を介して、後述するCPU(42)へ信号を送る。図11〜図14に示す如く、マイク部(20)が第2位置に配置されている状態では、マイクホルダー(21)によってスイッチノブ(34)は押圧されないため、スイッチ(26)はCPU(42)へ信号を送らない。
マイクマウンティング(28)には1対のマイク保持部(24a)(24b)が配備され、マイクホルダー(21)の外周面には、図10及び図14に示す様に、鉄球(32a)が係合可能な、第1係合受け部(102)及び第2系合受け部(103)と鉄球(32b)が係合可能な第3係合受け部(100)及び第4係合受け部(101)が夫々間隔をおいて凹設されている。
鉄球(32a)(32b)は、コイルバネ(30a)(30b)によって、マイクホルダー(21)側へ付勢されており、この付勢によって、鉄球(32a)は第1係合受け部(102)及び第2系合受け部(103)に圧接力をもって係合し、鉄球(32b)は第3係合受け部(100)及び第4係合受け部(101)に圧接力をもって係合することになる。
図7〜図10に示す如く、マイク部(20)が第1位置にある場合、鉄球(32a)はマイクホルダー(21)の第2系合受け部(103)に圧接力をもって係合し、鉄球(32b)は第4係合受け部(101)に圧接力をもって係合することによって、該位置に保持される。
マイク部(20)に対して、使用者によって第1位置から第2位置方向へ移動させる力が加わると、鉄球(32a)(32b)は、コイルバネ(30a)(30b)の付勢に抗して、夫々の係合受け部から脱する方向に揺動する。なお、ここでは、マイク部(20)を移動させる手段として、使用者が人差し指と親指でマイク部(20)をつまみ上げることや、親指でマイク部(20)を突出方向に押し出す力を加えることが挙げられる。従って、マイク部(20)のサイズは、人間の指と同等、もしくは少し大きいサイズであることが望ましい。
そして図11〜図14に示す如く、マイク部(20)が第1位置から第2位置方向へ移動されると、鉄球(32a)はマイクホルダー(21)の第1系合受け部(102)に圧接力をもって係合し、鉄球(32b)は第3係合受け部(100)に圧接力をもって係合することによって、マイク部(20)は第2位置にて保持される。
上記ICレコーダ(1)によれば、マイク部(20)が第1位置及び第2位置間で移動され、しかも第1位置及び第2位置にて正確に位置決めされるため、使用者が所望する配置に正確に設定することが出来る。また、マイク部(20)が第2位置に配置されたときに、適切なキャンセル空間が作られるため、マイクロフォン(2)の指向性特性がより向上する。
また、マイク部(20)は鉄球(32a)(32b)とコイルバネ(30a)(30b)によって軟係止が施されているので、使用者によるマイク部(20)への微小な力が加わることによってガタツキがあったとしても、軟係止によって吸収される。
更に又、軟係止機構として、鉄球(32a)(32b)とコイルバネ(30a)(30b)によって付勢する構成を採用しているので、マイク部(20)に対して一定の軟係止力を与えることが出来る。
次に図16のブロック図を参照してICレコーダ(1)の電気的な構成を説明する。
ICレコーダ(1)は、ステレオマイク(4)を構成する無指向性を有するマイクロフォン(4a)(4b)と指向性を有するマイクロフォン(2)を含み、録音ボタン(16)による録音操作によってマイクロフォン(4a)(4b)及び/またはマイクロフォン(2)にて集音され、出力されたアナログ音声信号が、マイクロフォン(4a)(4b)及び/またはマイクロフォン(2)に接続されるコーデック(40)へ入力される。コーデック(40)は、入力されたアナログ音声信号をデジタル信号に変換し、所定のデジタル処理を施す。
ICレコーダ(1)の全体を制御するCPU(42)はバス(44)と接続されており、コーデック(40)でデジタル処理が施されたデジタル音声データをSDRAM(46)へ一旦格納させる。バス(44)には、コーデック(40)、CPU(42)、SDRAM(46)、フラッシュメモリ(48)、ディスプレイ(14)、DSP(Digital Signal Processor)(50)及び外部メモリコントローラ(52)が接続されており、フラッシュメモリ(48)には、CPU(42)が実行するプログラム、及び該プログラムを実行するためのパラメータ等が記憶されている。
また、スイッチ(26)、操作部(18)及び録音ボタン(16)は、CPU(42)と接続されており、スイッチ(26)から送られてくる信号や、操作部(18)及び録音ボタン(16)の操作に応じて、CPU(42)が操作内容を把握し、操作内容に応じたプログラムを、プログラムを実行するためのパラメータを用いて実行する。
さて、記録時のファイル形式としてMP3方式が採用される場合には、SDRAM(46)に一旦格納されたデジタル音声データは、DSP(50)へ出力され、DSP(50)は、入力されたデジタル音声データに対してMP3形式で圧縮処理を施し、SDRAM(46)へMP3音声ファイルとして一旦格納する。そして、CPU(42)は外部メモリコントローラ(52)を制御して、SDRAM(46)に格納されているMP3音声ファイルを外部メモリカード(54)へ記録する。
また、ファイル形式としてPCM方式が採用される場合には、SDRAM(46)に一旦格納されたデジタル音声データをPCM形式の音声ファイルにして、CPU(42)は外部メモリコントローラ(52)を制御して、SDRAM(46)に格納されているPCM音声ファイルを外部メモリカード(54)へ記録する。上述した、マイクロフォン(4a)(4b)及び/またはマイクロフォン(2)から出力されたアナログ音声信号に対する処理から記録までの処理を録音処理と定義し、これらの処理が行われるモードを録音モードと定義する。また、後述する再生処理が行われるモードを再生モードと定義する。
本実施例においては、各音声ファイルを外部メモリカード(54)に記録しているが、ICレコーダ(1)内に図示しない不揮発性の内蔵メモリを設けて、記録するようにしてもよい。
操作部(18)に対して再生開始操作が為されると、CPU(42)は音声再生処理を開始し実行する。具体的には、MP3音声ファイルが再生対象の場合には、外部メモリカード(54)からSDRAM(46)へ一旦格納され、DSP(50)において伸張処理が施される。伸張処理が施されたデジタル伸張音声信号は、再びSDRAM(46)へ格納され、コーデック(40)へ出力される。再生対象の音声ファイルがPCM形式の音声ファイルである場合には、外部メモリカード(54)からコーデック(40)へ出力される。
コーデック(40)では、デジタル伸張音声信号がアナログ伸張音声信号に変換され、アンプ(43)へ出力されることによって増幅処理が施される。そして、スピーカ(48)へ出力される。なお、本実施例においては、外部メモリカード(54)に記録されている各音声ファイルを再生しているが、ICレコーダ(1)内に図示しない不揮発性の内蔵メモリを設けて、該メモリに記録されている各音声ファイルを再生するようにしてもよい。
本実施例のICレコーダ(1)は、上述したようにマイク部(20)は、図1及び図2に示す如く筐体(12)に収納されている第1位置である収納位置から、図3及び図4に示す如く筐体(12)対して突出された第2位置である突出位置に移動可能であり、夫々の位置で保持される。
そして、マイク部(20)が第1位置に配置されている状態において、録音ボタン(16)に対して録音操作が為されると、CPU(42)は、マイクロフォン(4a)(4b)において集音され、出力されたアナログ音声信号に対する録音処理を実行する。このときマイクロフォン(2)は音声の集音を行わない。ここでは、マイクロフォン(4a)(4b)が配置されている場所に集まった音を集音し、ステレオ録音を行う。
一方、マイク部(20)が第2位置に配置されている状態において、録音ボタン(16)に対して録音操作が為されると、CPU(42)は、マイクロフォン(2)において集音し、出力されたアナログ音声信号に対する録音処理を実行する。このときマイクロフォン(4a)(4b)は音声の集音を行わない。このとき、マイクロフォン(2)の突出方向における音声が主として録音される。このときの録音をズーム録音と定義する。
使用者はマイク部(20)を第1位置と第2位置のいずれかの間で、所望の位置に動かすことにより、集音機能を果たすマイクロフォンとして、マイクロフォン(2)またはマイクロフォン(4a)(4b)のいずれかを使用する。従って、使用者は複雑な手続きなしで、マイクロフォンを切り替えることができる。言い換えればステレオ録音とズーム録音をマイク部(20)の位置を動かすことにより切り替えることができるのである。
具体的に説明すると、上述したように図7〜図10に示す如く、マイク部(20)が第1位置(収納位置)に配置されている状態では、スイッチノブ(34)が押圧されることにより、スイッチ(26)は該スイッチ(26)に接続される図示しない配線を介して、後述するCPU(42)へ信号を送り続ける。図11〜図14に示す如く、マイク部(20)が第2位置(突出位置)に配置されている状態では、スイッチノブ(34)は押圧されないため、スイッチ(26)はCPU(42)へ信号を送らない。
CPU(42)は、スイッチ(26)からの信号の有り無し、つまり信号の状態に応じてフラッシュメモリ(48)に格納されているフラグFの値を設定する。具体的には、信号が有ることを検知する、つまり第1位置であることを検知すると、フラグFの値を“1”に設定する。信号が無いことを検知する、つまり第2位置であることを検知すると、フラグFの値を“0”に設定する。
そしてCPU(42)は、図17に示すマイクテーブルを参照して録音条件を設定する。図17に示すマイクテーブルは、マイクロフォン(4a)(4b)及びマイクロフォン(2)のON/OFFとフラグFの値に基づく第1位置及び第2位置の関係を示すテーブルである。
CPU(42)は、マイクテーブルを参照して第1位置であるときにはマイクロフォン(4a)(4b)に集音動作させる“ON”を設定し、マイクロフォン(2)には集音動作させない“OFF”を設定する。第2位置であるときには、マイクロフォン(4a)(4b)に集音動作させる“OFF”を設定し、マイクロフォン(2)に集音動作させる“ON”を設定する。
さらに、マイクロフォン(4a)(4b)及び/またはマイクロフォン(2)から出力されるアナログ音声信号は、CPU(42)が録音機能設定項目に対するテーブルを参照してマイクロフォン(4a)(4b)及び/またはマイクロフォン(2)、コーデック(40)やDSP(50)を制御し、夫々録音機能設定項目に沿った処理を施すことによって、外部メモリカード(54)に記録される。
録音機能設定項目としては、音声を圧縮する際の“圧縮比率”、マイクロフォン(2)(4a)(4b)の“マイク感度”、空調音やプロジェクターのファンノイズ、屋外録音時での風切音などに該当する低周波数をカットするための“フィルタ”のレベル、及び録音中の突然の過大入力を抑制する“録音リミッター”が設けられている。
図18は、録音機能設定項目が変更される際の遷移を示す図である。
操作部(18)に対してメニュー呼び出し機能に相当する操作がなされると、各種録音設定画面に移行し、4つの設定項目である“圧縮比率”、“マイク感度”、“フィルター”及び“録音リミッター”の機能の中から一つの項目が選択できるように表示される(図18(A))。
図18(A)に示すようにディスプレイ(14)に4つの設定項目が表示された状態で、操作部(18)に対していずれかの項目を選択するようにシフト機能及び設定機能に相当する操作がなされると、各項目の設定画面に移行する。“圧縮比率”が選択されると、4つの圧縮比率設定項目である“96k/24bit”、“44k/24bit”、“MP3/192kbps”及び“MP3/128kbps”の中から一つの項目が選択できるように表示される(図18(B))。
ここで、“96k/24bit”は音声信号を1秒間に9万6000分割し、音の大きさを2の24乗、つまり1678万階調で表現することを示している。“44k/24bit”は、音声信号を1秒間に4万4000分割し、音の大きさを1678万階調で表現することを示している。“MP3/192kbps”は、音声信号をMP3形式で192kbpsの転送効率で圧縮していることを示している。“MP3/128kbps”は、音声信号をMP3形式で128kbpsの転送効率で圧縮していることを示している。
また、ディスプレイ(14)に図18(A)に示す画面が表示された状態で“マイク感度”が選択されると、2つのマイク感度設定項目である“高感度”または“低感度”の項目が選択できるように表示される(図18(C))。
ここで、マイク感度とは、マイクロフォン(2)(4a)(4b)から出力されるアナログ音声信号をどのような大きさのレベルで出力するかを示しており、“高感度”であればレベルが高く、“低感度”であればレベルが低いことを示している。
同様に、ディスプレイ(14)に図18(A)に示す画面が表示された状態で“フィルター”が選択されると、3つのフィルター設定項目である“OFF”、“300kHz/ON”及び“500kHz/ON”の中から一つの項目が選択できるように表示される(図18(D))。
ここで“300kHz/ON”は、音声信号の300kHz以下の部分をカットすることを示しており、“500kHz/ON”は、音声信号の500kHz以下の部分をカットすることを示している。
同様に、ディスプレイ(14)に図18(A)に示す画面が表示された状態で“録音リミッター”が選択されると、2つの録音リミッター設定項目である“OFF”または“ON”を選択できるように表示される(図18(E))。
なお、マイク感度については、使用者によって選択された感度(“高感度”または“低感度”)が存在するものの、実際には、マイク部(20)の配置位置と使用者に選択された感度に基づいて、適用される感度が設定される。
具体的に説明すると、感度のレベルとしてレベル1〜レベル4の4種類が設けられており、レベル1が1番低い感度を示し、レベル2、レベル3と感度レベルが上がり、レベル4が1番高い感度を表している。
図19は、使用者によって選択された感度が“高感度”であるときのマイク部(20)の配置位置、つまりフラグFの値とマイクロフォン(2)(4a)(4b)の感度レベルの関係を示す感度テーブルAを示しており、図20は、使用者によって選択された感度が“低感度”であるときのマイク部(20)の配置位置、つまりフラグFの値とマイクロフォン(2)(4a)(4b)の感度レベルの関係を示す感度テーブルBを示している。
使用者が所望する感度として“高感度”を選択し、マイク部(20)が第2位置に配置されている場合、CPU(42)は図19に示す感度テーブルAを参照してマイクロフォン(2)の感度レベルをレベル4に設定する。また、マイク部(20)が第1位置に配置されている場合には、マイクロフォン(4a)(4b)の感度レベルをレベル3に設定する。
一方、使用者が所望する感度として“低感度”を選択し、マイク部(20)が第2位置に配置されている場合、CPU(42)は図20に示す感度テーブルを参照して、マイクロフォン(2)の感度レベルをレベル2に設定する。また、マイク部(20)が第1位置に配置されている場合には、マイクロフォン(4a)(4b)の感度レベルをレベル1に設定する。
なお、マイク部(20)が第2位置に配置されているときのマイクロフォン(4a)(4b)、及びマイク部(20)が第1位置に配置されているときのマイクロフォン(2)に対しては感度を調節しない、つまりマイクロフォンから出力される出力電圧の大きさを調節しない。これは、マイク部(20)が第1位置に配置されているときのマイクロフォン(2)及びマイク部(20)が第2位置に配置されているときのマイクロフォン(4a)(4b)は、集音を行わないため感度調節が不要であるからである。
このように、使用者が所望する感度を選択したにもかかわらず、CPU(42)は選択された感度とマイク部(20)の配置位置に応じて感度レベルを設定する。その理由としては、マイク部(20)が第2位置(突出位置)に配置されているとき、使用者は前方、つまり突出方向の音声を主とした録音を意識しているため、同じ“高感度”が選択されている場合でも、第1位置(収納位置)における信号出力よりも、第2位置における信号出力が大きいほうが、つまりは感度レベルが高いほうが使用者の操作の意図に適っているからである。
なお、マイク部(20)が第1位置に配置されている場合、マイクロフォン(2)はOFFされており、マイク部(20)が第2位置に配置されている場合、マイクロフォン(4a)(4b)はOFFされているため、例え感度を設定していたとしても音声信号は出力されない。従ってOFFされるマイクロフォンについて、感度レベルをどのレベルに設定してもよい。
次に図21及び図22に示すマイクロフォン制御タスクのフローチャートを参照して、上述したマイクロフォン制御における処理を説明する。これらの処理は、フラッシュメモリ(48)に格納された夫々のプログラムをCPU(42)が実行することにより、実現される。
ICレコーダ(1)に電源が投入されると、CPU(42)はステップS101において、スイッチ(26)からの信号の検出を行う。そしてステップS103へ進み、スイッチ(26)からの信号が有るか否かを判別する。ステップS103においてYESと判別すると、ステップS105へ進みフラグFの値を1に設定し、ステップS109へ進む。ステップS103においてNOと判別すると、ステップS107へ進み、フラグFの値を0に設定する。そしてステップS109へ進む。
ステップS109では、使用者によって選択された感度を検出する。具体的には、“高感度”が選択されたか、“低感度”が選択されたかを検出する。そして、ステップS111へ進み選択された感度が“高感度”であるか否かを判別する。ステップS111においてYESと判別するとステップS113へ進み、図19に示す感度テーブルAを参照してマイクロフォン(2)(4a)(4b)の感度を夫々設定して、ステップS117へ進む。また、ステップS111においてYESと判別するとステップS115へ進み、図20に示す感度テーブルBを参照してマイクロフォン(2)(4a)(4b)の感度を夫々設定して、ステップS117へ進む。
ステップS117では、録音ボタン(16)が操作されることにより録音開始操作が有ったか否かを判別する。ステップS117においてNOと判別すると、ステップS121に進み、使用者による感度選択操作が有ったか否かを判別する。ステップS121においてYESと判別されるとステップS109へ戻り、NOと判別されると、ステップS122進む。ステップS122では、スイッチ(26)からの信号に変化があったか否かを判別する。ステップS122においてYESと判別するとステップS103へ戻り、NOと判別するとステップS117へ戻る。
次に、ステップS117においてYESと判別すると、ステップS119へ進み、図17に示すマイクテーブルを参照して、各マイクロフォンのON/OFFを設定する。そしてステップS123へ進み、マイクロフォンから出力されるアナログ音声信号に基づき録音処理の実行を開始してステップS125へ進む。ステップS125では操作部(18)が操作されることによる録音終了操作が有ったか否かを判別し、YESと判別するまで、録音終了操作が有ったか否かの判別を繰り返す。
ステップS125においてYESと判別すると、ステップS127へ進み全てのマイクロフォン(2)(4a)(4b)をOFFし、録音処理を終了させ、ステップS117へ戻る。
以上説明したように、本実施例におけるICレコーダ(1)は、移動可能なマイク部(20)の配置位置に応じて、集音させるマイクロフォンが設定されるため、使用者はマイク部(20)を移動させるだけで、所望の録音形態で音声を録音することができる。また、マイク部(20)を移動させるだけで、適切なマイク感度が設定されるため、より適切な録音条件で音声を録音をすることができる。
また、マイク部(20)が第1位置と第2位置間で移動され、しかも第1位置及び第2位置にて正確に位置決めされるため、使用者が所望する配置に正確に設定することが出来る。また、マイク部(20)が第2位置に配置されたときに、適切なキャンセル空間が作られるため、マイクロフォン(2)の指向性特性がより向上する。また、マイク部(20)が第1位置に配置されたときは、マイクロフォン(2)にとっての適切なキャンセル空間が消滅するが、このときマイクロフォン(2)での集音は行わないので、録音時に何ら支障をきたさない。このように、マイク部(2)を移動させることによって、使用者はマイクロフォンの指向性特性を意識せずともより質の高い音声を録音することができる。
なお、本第1実施例において、録音処理中にマイク部(20)が移動された場合であっても、操作部(18)によって停止操作が行われるまでは、集音するマイクロフォンや感度のレベルは変更されない。
次に本発明の録音装置の第2実施例として、ICレコーダに実施した形態につき、具体的に説明する。第2実施例のICレコーダは、基本的構造は第1実施例のICレコーダ(1)と同様であるが、マイク部(20)の配置によって、録音機能設定項目(“圧縮比率”、“マイク感度”、“ALC”、“フィルター”及び“録音リミッター”)にパラメータを自動的に設定するダイレクト設定が可能である点で異なる。従って、異なる点のみを説明する。
図23及び図24は、筐体(12)の上部について、マイク部(20)が第1位置(収納位置)に配置されている状態及びマイク部(20)が第2位置(突出位置)に配置されている状態を簡略化した図を示している。
ICレコーダ(1)の電源がOFF状態からON状態になると、CPU(42)はスイッチ(26)からの信号の状態に応じてフラッシュメモリ(48)に格納されているフラグFの値を設定し、設定された値に応じてディスプレイ(14)に所定画面を表示させる。具体的には、フラグFの値が“1”であれば、図26に示すように、マイクロフォン(4a)(4b)において集音するモードである“ステレオモード”を示す画面を2秒間表示させる。フラグFの値が“0”であれば、図27に示すように、マイクロフォン(2)において集音するモードである”ズームモード“を示す画面を2秒間表示させる。
また、ICレコーダ(1)の電源投入時以外においても、マイク部(20)の配置位置に変化があった時、つまりにマイク部(20)が第1位置(収納位置)に配置されている状態から、第2位置(突出位置)に配置変更されたとき、CPU(42)は、図27に示す“ズームモード”を示す画面を2秒間表示させ、マイク部(20)が第2位置に配置されている状態から、第1位置に配置変更されたとき、図26に示す“ステレオモード”を示す画面を2秒間表示させる制御を行う。CPU(42)は、スイッチ(26)からの常時、又は一定時間毎に送信される信号の状態に変化が有ったときをトリガとして、信号の状態に応じたフラグFの値を設定し、設定された値に応じてディスプレイ(14)に所定画面を表示させている。
図26及び図27の如く、画面に“ステレオモード”又は“ズームモード”を示すメッセージを2秒間表示させた後、図29(A)に示す基本画面、すなわち録音待機状態画面に遷移する。基本画面には、各種情報が表示されている。特にマーク(202)は、登録されている録音シーンを示しており、マーク(200)はマイクロフォンが集音する現在のモードを示している。マイク部(20)が第1位置に配置されていれば、図25に示すように第1位置に対応するマークが表示され、マイク部(20)が第2位置に配置されていれば、図25に示すように第2位置に対応するマークが表示される。図29(A)に示す基本画面では、マーク(200)として第1位置に対応するマークが表示されている。
さて、近年のICレコーダは、録音シーンの多様化、多機能化に伴い、ユーザは録音する状況(シーン)ごとに、複数の録音機能設定項目(“圧縮比率”、“マイク感度”、“ALC”、“フィルター”及び“録音リミッター”)のパラメータをそれぞれ設定する必要がある。
そこで、本第2実施例のICレコーダ(10)では、予め複数の録音シーンを想定し、想定されるシーン夫々に適するパラメータを保持している。より具体的には、録音機能設定項目に対して推奨するパラメータが設定されている。
ここで、ユーザによって所望の録音シーンが選択されると、該シーンに適するパラメータが録音機能設定項目に設定される。そして、録音ボタン(16)が押されると、録音機能設定項目に設定されたパラメータに基づいて、録音処理を実行する。
録音機能設定項目と録音シーンとの関係について図28を参照して説明する。フラッシュメモリ(48)には、図28に示す録音シーンテーブルが格納されている。録音シーンテーブルには、複数の録音シーンと録音機能設定項目である“圧縮比率”、“マイク感度”、“ALC”、“フィルター”及び“録音リミッター”に対して推奨するパラメータとが関連付けられて格納されている。
“圧縮比率”、“マイク感度”、“フィルター”及び“録音リミッター”については、第1実施例で説明した機能と同様である。“ALC”は、音声を適切な音量で自動的に録音させるために、自動で音量を調節する機能である。なお、“ユーザー1”及び“ユーザー2”は、ユーザによって設定されたパラメータが格納される。ここで、図28に示されている“ユーザー1”及び“ユーザー2”には、録音機能設定項目に対するパラメータとしてデフォルト値が格納されている。
ユーザの操作によりメニューが読み出されて、録音シーンとして“OFF”、“口述”、“会議・講義”、“音楽”、“ユーザー1”及び“ユーザー2”の中から所望のシーンが選択されると、図28に示す録音シーンテーブルが参照され、選択されたシーンに対応するパラメータが各録音機能設定項目に自動的に設定される。
また、メニューの読み出しによるシーン選択の操作が為されずとも、予めユーザがマイク部(20)の配置に対応する録音シーンを指定しておけば、マイク部(20)の配置に応じて、指定された録音シーンに対応するパラメータが、図28に示す録音シーンテーブルを参照して録音機能設定項目に自動的に設定される。この、マイク部(20)の配置に応じて録音機能設定項目にパラメータが自動的に設定されることを、ダイレクトシーン設定と称す。
次に、マイク部(20)の配置に対して録音シーンを指定する手順について、図29を参照して説明する。
図29(A)に示すように基本画面がディスプレイ(14)に表示されている状態で、操作部(18)に含まれるメニューボタンが押されると、図29(B)に示す各種録音設定画面に遷移する。各種録音設定画面では、“圧縮比率”、“マイク感度”、“フィルター”、“録音リミッター”及び“ダイレクトシーン設定”を選択できる項目が表示される。例えば“圧縮比率”が選択されると、圧縮比率のパラメータが選択可能となる。ここで選択されたパラメータは、録音機能設定項目に設定され、次の録音開始操作がなされたとき、設定されたパラメータに基づいて録音処理を実行する。
図29(B)に示す各種録音設定画面において、操作部(18)に含まれる停止ボタンが押されると、図29(A)に戻る。また、該画面において“ダイレクトシーン設定”が操作部(18)に含まれるカーソルキーによって選択され、決定ボタンが押されると、図29(C)に示す、ダイレクトシーン設定の詳細を示す画面に遷移する。
ダイレクトシーン設定の詳細画面では、“ステレオモード”のとき、つまりマイク部(20)が第1位置(収納位置)に配置されたときに有効化する録音シーンを操作部(18)が操作されることによって設定することができる。同様に、“ズームモード”のとき、つまりマイク部(20)が第2位置(突出位置)に配置されたときに有効化する録音シーンを操作部(18)が操作されることによって設定することができる。
図29(C)では、“ステレオモード”及び“ズームモード”両モードにおいて録音モードはOFFとされている。これは、ダイレクトシーン設定をOFFとしていることを意味している。これによれば、電源投入時、又はマイク部(20)の配置変化に応じて、録音シーンテーブルを参照することによる、録音機能設定項目に対する自動的パラメータの設定が為されることはない。図29(C)に示される画面において、操作部(18)が操作されることによって、“ステレオ”と同じ行に示される“OFF”の文字列が選択されると、図29(D)に示すステレオの詳細画面に遷移する。
ステレオの詳細画面では、録音シーンの“OFF”、“口述”、“会議・講義”及び“音楽”の中から操作部(18)が操作されることによって選択できる。ユーザが、マイク部(20)を第1位置に配置したときに、録音シーンとして“音楽”シーンを所望するのであれば、図29(D)に示すように、ステレオ詳細画面において、操作部(18)によって“音楽”を選択/決定する。すると、図29(F)に示すようにダイレクトシーン設定の詳細画面に遷移する。図29(F)では、図29(C)に表示されていた“OFF”の位置に“音楽”が表示される。
こうすることによって、“ステレオモード”のとき、つまりマイク部(20)が第1位置(収納位置)に配置されたとき録音シーンとして“音楽”シーンが有効化される。有効化されるということは、録音機能設定項目に、録音シーンテーブルに格納されている“音楽”シーンに対応するパラメータが自動的に設定される。そして、録音ボタン(16)が押されると、設定されたパラメータを用いて録音処理が実行される。
ダイレクトシーン設定の詳細画面において、“ズーム”と同じ行に示される“OFF”の文字列が選択されると、図29(E)に示すズームの詳細画面に遷移する。ステレオの詳細画面と同様の手順によって、“音楽”が選択決定されると、図29(G)に示すように、ダイレクトシーン設定詳細画面に遷移する。この画面では、“ズームモード”のとき、つまりマイク部(20)が第2位置(突出位置)に配置されたとき録音シーンとして“音楽”シーンが有効化されることを示しており、録音機能設定項目には、録音シーンテーブルに格納されている“音楽”シーンに対応するパラメータが自動的に設定される。
図29(B)〜(G)に示される画面において操作部(18)に含まれる停止ボタン及び又はカーソルキーが操作されることによって、1つ前の画面(カーソルキー操作時が図29(B)の画面であれば、図29(A)の画面)に戻る。
このように、予めユーザがマイク部(20)の配置に対応する所望の録音シーンを指定しておけば、マイク部(20)の配置に応じて、指定された録音シーンに対応する推奨パラメータが、録音機能設定項目に自動的に設定されるため、録音するための設定操作が簡易となる。更に、電源投入時又はマイク部(20)の配置が変化したときに、どのマイクロフォンで集音するかを示すモードを示す画面が一定時間表示されるため、使用者は、現在の録音モードが認識しやすくなる。
次に図30及び図31に示す第2実施例におけるマイクロフォン制御タスクのフローチャートを参照して、上述した第2実施例におけるマイクロフォン制御における処理を説明する。これらの処理は、フラッシュメモリ(48)に格納された夫々のプログラムをCPU(42)が実行することにより、実現される。
ICレコーダ(1)に電源が投入されると、CPU(42)は、ステップS201において、スイッチ(26)からの信号の検出を行う。そしてステップS203へ進み、スイッチ(26)からの信号が有るか否かを判別する。ステップS203においてYESと判別すると、ステップS205へ進み、フラグFの値を1に設定し、ステップS209へ進む。ステップS209では、ディスプレイ(14)上に、これから録音ボタン(16)が押された際に、マイクロフォン(4a)(4b)で集音することを示す“ステレオモード”画面を表示させ、ステップS213へ進む。
ステップS203においてNOと判別すると、ステップS207へ進み、フラグFの値を0に設定し、ステップS211へ進む。ステップS211では、マイクロフォン(2)で集音することを示す“ズームモード”画面を表示させ、ステップS212へ進む。
ステップS212では、現在のマイク部(20)の配置におけるダイレクトシーン設定が為されているか否かを判別する。具体的には、マイク部(20)が第1位置に配置されている場合、第1位置に対して割り当てられているシーンが有るか否か、又はマイク部(20)が第2位置に配置されている場合、第2位置に対して割り当てられているシーンが有るか否かを判別する。ステップS212においてYESと判別されると、ステップS213へ進み、上述したダイレクトシーン設定を実行して、ステップS217へ進む。ステップS212においてNOと判別されると、ステップS217へ進む。
ステップS217では、録音ボタン(16)が操作されることにより録音開始操作が有ったか否かを判別する。ステップS217においてNOと判別すると、ステップS221へ進み、他のシーンへの変更操作が有ったか否かを判別する。この変更操作は、ユーザがディスプレイ(14)に表示される画面を参照して、操作部(18)を操作することによりシーンを変更することを意味する。
ステップS221においてYESと判別すると、ステップS217へ戻る。ステップS221においてNOと判別すると、ステップS222へ進み、ステップS222では、スイッチ(26)からの信号に変化が有ったか否かを判別する。ステップS222においてYESと判別するとステップS203へ戻り、NOと判別するとステップS217へ戻る。
ステップS217においてYESと判別すると、ステップS219へ進み、図17に示すマイクテーブルを参照して、各マイクロフォンのON/OFFを設定する。そしてステップS223へ進み、マイクロフォンから出力されるアナログ音声信号に基づき録音処理の実行を開始してステップS225へ進む。ステップS225では操作部(18)が操作されることによる録音終了操作が有ったか否かを判別し、YESと判別するまで、録音終了操作が有ったか否かの判別を繰り返す。
ステップS225においてYESと判別すると、ステップS227へ進み、全てのマイクロフォン(2)(4a)(4b)をOFFし、録音処理を終了させ、ステップS217へ戻る。
ステップS225においてNOと判別すると、ステップS229へ進み、スイッチ(26)からの信号に変化が有ったか否かを判別する。ステップS229においてNOと判別すると、ステップS225へ戻る。ステップS229においてYESと判別するとステップS231へ進む。ステップS231では、スイッチ(26)からの信号が有るか否かを判別する。ステップS231においてYESと判別すると、ステップS233へ進み、フラグFの値を1に設定し、ステップS237へ進む。ステップS231においてNOと判別すると、ステップS235へ進み、フラグFの値を0に設定し、ステップS237へ進む。ステップS237では、図17に示すマイクテーブルを参照して、各マイクロフォンのON/OFFを設定し、ステップS225へ戻る。
なお、第2実施例において、録音処理以外の処理(例えば再生処理など)中にマイク部(20)の配置に変化があったときにおいては、スイッチ(26)からの信号に応じてフラグFの値を設定し、図17に示すマイクテーブルを設定して、各マイクロフォンON/OFFを設定する。
また、本第1及び第2実施例において、マイク部(20)を移動させる手段として、使用者が人差し指と親指でマイク部(20)をつまみ上げることや、親指でマイク部(20)を突出方向に押し出す力を加えることが挙げられることを説明したが、これに限らず、図示しないボタンを押すことによって自動的にマイク部(20)を移動させてもよい。
また、本第1及び第2実施例において、マイク部(20)が第1位置にあるか、第2位置にあるかを検出する手段としてスイッチ(26)がCPU(42)へ信号を送ることを説明したが、CPU(42)がスイッチ(26)を監視することにより、スイッチ(26)の状態を検知してもよい。例えば、抵抗を含み、スイッチノブ(34)が押圧されると抵抗を流れる電流が変化するようなスイッチ(26)を構成し、押圧されている状態とされていない状態における抵抗にかかる電圧を測ることによって、マイク部(2)が第1位置にあるか第2位置にあるかを検知してもよい。
1 ・・・ ICレコーダ
2 ・・・ マイクロフォン
4a ・・・ マイクロフォン
4b ・・・ マイクロフォン
20 ・・・ マイク部
26 ・・・ スイッチ
40 ・・・ コーデック
42 ・・・ CPU
46 ・・・ SDRAM
48 ・・・ フラッシュメモリ
50 ・・・ DSP

Claims (3)

  1. 音声を集音する複数のマイクロフォンを有する録音装置であって、
    指向性を持たない第1のマイクロフォンと第2のマイクロフォンと、
    指向性を持つ第3のマイクロフォンと、
    前記第3のマイクロフォンを、筐体の前記第1のマイクロフォンと前記第2のマイクロォンが配置される配置面に収納される収納位置から該配置面に対して突出状態にある突出位置まで移動可能とする移動手段と、
    前記第3のマイクロフォンの位置に応じて、複数の録音条件のうちいずれか1つを録音するための条件として設定する設定手段を備えることを特徴とする、録音装置。
  2. 前記複数の録音条件は、前記第1のマイクロフォンと前記第2のマイクロフォンから出力される音声信号に基づいて録音を行う第1録音条件と、前記第3のマイクロフォンから出力される音声信号に基づいて録音を行う第2録音条件を含み、
    前記設定手段は、前記第3のマイクロフォンが前記収納位置にある場合には前記第1録音条件にて録音を実行するための設定を行い、該第3マイクロフォンが前記突出位置にある場合には、前記第2録音条件にて録音を実行するための設定を行うことを特徴とする、請求項1記載の録音装置。
  3. 前記複数のマイクロフォンに対して感度を選択する感度選択手段と、
    前記第3のマイクロフォンが前記突出位置にある場合には、前記第3のマイクロフォンに対して前記選択された感度よりも高い感度を設定する感度設定手段を更に備える、請求項1または2に記載の録音装置。
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