JP2012099697A - 回路基板、電子機器 - Google Patents

回路基板、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2012099697A
JP2012099697A JP2010247195A JP2010247195A JP2012099697A JP 2012099697 A JP2012099697 A JP 2012099697A JP 2010247195 A JP2010247195 A JP 2010247195A JP 2010247195 A JP2010247195 A JP 2010247195A JP 2012099697 A JP2012099697 A JP 2012099697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic filler
insulating layer
oxide
circuit board
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010247195A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Nishi
太樹 西
Kenji Miyagawa
健志 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP2010247195A priority Critical patent/JP2012099697A/ja
Publication of JP2012099697A publication Critical patent/JP2012099697A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

【課題】高熱伝導性及び高熱放射性を有し、これにより熱に起因する部品の誤作動、性能の低下や劣化、さらには信頼性低下を防止する。
【解決手段】金属板と、金属板の一方の面の上に形成された絶縁層と、絶縁層の露出面に形成された導体回路で形成された回路基板であり、絶縁層を構成する組成物がエポキシ樹脂、硬化剤及び無機フィラーを含有する。無機フィラーは第一無機フィラーと第二無機フィラーの混合体であり、第一無機フィラーが熱伝導率10W/(m・K)以上270W/(m・K)以下のものであり、第二無機フィラーが全放射率0.65以上0.98以下のものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、放熱性が求められる回路基板及び電子機器に関する。
電子機器の軽薄短小化、高周波化、高電力密度化に伴って、電子機器の半導体部品は高熱密度化され、これにより、電子機器内にある半導体やLEDで発生した熱に起因する部品の誤作動、性能の低下や劣化、さらには信頼性低下が生じる場合があった。
そのため、電子機器の回路基板には熱伝導性の向上が要求され、半導体やLEDに接触している絶縁層に無機フィラーを含有させることにより、絶縁層背面にある金属板に熱を伝えている。この無機フィラーとしては窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素がある(特許文献1乃至3)。
特開2002−322372号公報 特開2004−075817号公報 特開2008−266378号公報
本発明は、回路基板の絶縁層に高熱伝導性及び赤外線放射性を与え、高熱伝導性及び高熱放射性を有する回路基板及び電子機器である。
本発明は、金属板と、金属板の一方の面の上に形成された絶縁層と、絶縁層の露出面に形成された導体回路を有し、絶縁層を構成する組成物がエポキシ樹脂、硬化剤及び無機フィラーを含有し、無機フィラーが第一無機フィラーと第二無機フィラーの混合体であり、第一無機フィラーが熱伝導率10W/(m・K)以上270W/(m・K)以下のものであり、第二無機フィラーが全放射率0.65以0.98以下のものである回路基板である。
第一無機フィラーが、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムの単体又は混合体であるのが好ましい。
第二無機フィラーが、カーボンブラック、酸化チタン、ジルコニア、酸化マンガン、酸化タングステン、三酸化モリブデン、酸化鉄、五酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化アンチモン含有酸化錫の単体又は混合体であるのが好ましい。
第一無機フィラーが絶縁層を構成する組成物中5体積%以上85体積%以下、第二無機フィラーが絶縁層を構成する組成物中0.001体積%以上40体積%以下であり、第一無機フィラーと第二の無機フィラーの総量が絶縁層を構成する組成物中5.001体積%以上90体積%以下であるのが好ましい。
第一無機フィラーの平均粒径が10μm以上40μm以下、第二無機フィラーの平均粒径が8μm以下であるのが好ましい。
絶縁層の全放射率が0.60以上であるのが好ましい。
金属板と導体回路の間の熱抵抗より算出した絶縁層の熱伝導率が1.0W/(m・K)以上であるのが好ましい。
他の観点からの発明は、上述の回路基板と、回路基板に搭載された電子部品を有する電子機器である。
本発明に係る回路基板及び電子機器は、高熱伝導性及び高熱放射性を有し、これにより熱に起因する部品の誤作動、性能の低下や劣化、さらには信頼性低下が生じ難くなった。
本発明に係る回路基板を模式的に示した説明図
以下、図に基づいて本発明を詳細に解説する。
本発明は、金属板と、金属板の一方の面の上に形成された絶縁層と、絶縁層の露出面に形成された導体回路を有し、絶縁層を構成する組成物がエポキシ樹脂、硬化剤及び無機フィラーを含有し、無機フィラーが第一無機フィラーと第二無機フィラーの混合体であり、第一無機フィラーが熱伝導率10W/(m・K)以上270W/(m・K)以下のものであり、第二無機フィラーが全放射率0.65以0.98以下のものである回路基板である。
<無機フィラー>
本発明にあっては、無機フィラーを、高い熱伝導率を有する第一無機フィラーと、高い全放射率を有する第二無機フィラーとの混合体にしたので、回路基板に高熱伝導性及び高熱放射性を与えることができた。
熱伝導率10W/(m・K)以上270W/(m・K)以下を具備する第一無機フィラーとしては、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムの単体又は混合体がある。
全放射率0.65以上0.98以下を具備する第二無機フィラーとしては、カーボンブラック、酸化チタン、ジルコニア、酸化マンガン、酸化タングステン、三酸化モリブデン、酸化鉄、五酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化アンチモン含有酸化錫の単体又は混合体がある。
第一無機フィラーの配合量は、あまりに少ないと熱伝導性が低下する傾向にあり、あまりに多いと熱放射性が低下する傾向にあるので、絶縁層を構成する組成物中5体積%以上85体積%以下が好ましい。第二無機フィラーの配合量は、あまりに少ないと熱放射性が低下する傾向にあり、あまりに多いと混練時の作業性が低下する傾向にあるので、絶縁層を構成する組成物中0.001体積%以上40体積%以下であるのが好ましい。第一無機フィラーと第二の無機フィラーの総量は、あまりに少ないと放熱性、熱放射性が発揮されず、あまりに多いと絶縁層として粘度が高くなり過ぎて絶縁層形成時に欠陥が発生し、耐電圧に悪影響を及ぼすため、絶縁層を構成する組成物中5.001体積%以上90体積%以下であるのが好ましい。
第一無機フィラーの平均粒径は、小さ過ぎると要求される熱伝導性を得ることが困難になる傾向にあり、大きすぎると絶縁層表面に無機フィラーが突出してしまうため、10μm以上40μm以下が好ましい。第二無機フィラーの平均粒径は、小さ過ぎると要求される熱放射性を得ることが困難になる傾向にあり、大きすぎると絶縁層表面に無機フィラーが突出してしまうため、2μm以上40μm以下が好ましく、8μm以下にすると、第二無機フィラーを第一無機フィラー同士の隙間に充填することが可能になり、高充填化することによって、より高い熱線放射性を得ることができる。
<絶縁層>
絶縁層を構成する組成物の一つであるエポキシ樹脂としては、回路基板の絶縁層として必要な絶縁性、他の素材との密着性、耐熱性を有するものであればよく、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂があり、多官能エポキシ樹脂としてはクレゾールのノボラックエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂がある。これらエポキシ樹脂の中でも、絶縁性、他の素材との密着性、耐熱性のバランスが優れたビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、エポキシ当量で400以下であるものがさらに好ましい。
<絶縁層の硬化剤>
エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ基と反応する活性水素化合物や酸無水物基を有する化合物が好ましい。活性水素化合物としては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、カルボキシル基、チオール基を有する化合物が好ましい。エポキシ樹脂のエポキシ基と硬化剤の反応を促進するため、硬化触媒を加えるのが好ましい。硬化触媒としては、3級アミン、イミダゾール類、オニウム化合物のボロン塩がある。
<絶縁層の溶剤>
溶剤は、エポキシ樹脂及び硬化剤と相溶するものであるのが好ましく、配合量は、あまりに多いと絶縁層中に残存した溶剤により熱硬化時に欠陥が発生し耐電圧に悪影響を及ぼすため、エポキシ樹脂、硬化剤、無機フィラーの総量に対して20質量部未満が好ましい。
<絶縁層の熱伝導率>
絶縁層の熱伝導率は、無機フィラーの組成及び配合量によって影響を受けるが、あまりに小さいと回路基板上で発生した熱の放散や熱放射の率が少なくなる傾向にあるので、1.0W/(m・K)以上が好ましく、さらに好ましくは2.0W/(m・K)以上である。
熱伝導率の測定は、次の要領で行った。
本発明の実施例、比較例に係る回路基板の導体回路上にTO−220型トランジスタを半田付けし、水冷した放熱フィン上に放熱グリースを介して固定し、トランジスタに通電し、発熱させ、定常状態になった後でトランジスタと金属板の温度差を測定し、熱抵抗を算出した。熱抵抗値は、放熱グリースの熱抵抗値を補正した後、絶縁層の熱伝導率を次式より計算した。
熱伝導率=絶縁層の厚み÷(熱抵抗×トランジスタ実装面積)
ここで、熱伝導率の単位はW/(m・K)、絶縁層の厚みはm、熱抵抗の単位はK/W、トランジスタ実装面積はmである。
<絶縁層の全放射率>
本発明において絶縁層の全放射率とは、黒体の全放射出力に対する、絶縁層の全放射出力の比である。
回路基板の絶縁層の全放射率の測定は、次の要領で行った。
フーリエ変換赤外分光光度計(島津製作所製 IR-Prestige-21)と拡散反射付属装置(島津製作所製 DRA-8000A)とを用いて温度90℃、波長2.5〜25μmにて絶縁層の反射率(%)を測定し、次式より絶縁層の分光放射率を計算した。
絶縁層の分光放射率
=絶縁層の吸収率(%)÷100=(100(%)−絶縁層の反射率(%))÷100
プランクの放射則を用いて、90℃の黒体の分光放射出力を算出し、波長2.5〜25μmで黒体の分光放射出力を積分し、黒体の全放射出力とした。
黒体の分光放射出力に絶縁層の分光放射率を掛けて絶縁層の分光放射出力を算出し、波長2.5〜25μmで絶縁層の分光放射出力を積分し、絶縁層の全放射出力とし、絶縁層の全放射率を次式より計算した。
絶縁層の全放射率=絶縁層の全放射出力/黒体の全放射出力
絶縁層の全放射率は、無機フィラーの組成及び配合量によって影響を受けるが、0.60以上であることが好ましく、0.70以上であることがより好ましい。放射率が0.60より小さいと、熱放射による放熱効果を得ることが困難である。
<絶縁層の厚み>
絶縁層の厚みは、あまりに薄いと耐電圧が低下する傾向にあり、あまりに厚いと放熱性が低下する傾向にあるので、40μm以上180μm以下が好ましい。
<絶縁層の耐電圧>
絶縁層の耐電圧は、あまりに小さいと半導体部品の電圧印加時に絶縁破壊が発生する可能性があるため、1.0kV以上が好ましく、より好ましくは2.0kV以上である。
<金属板>
金属板を構成する金属としては、アルミニウム、鉄、銅、ステンレス、マグネシウム、シリコン及びこれらの合金がある。放熱性、軽量性、加工性の面でバランスが取れているアルミニウムが好ましい。金属板と絶縁層との密着性を向上させるため、金属板の絶縁層側の面にアルマイト処理、アルカリ洗浄、羽布研磨、サンドブラスト、エッチング、メッキ処理、カップリング剤によるプライマー処理等の表面処理を行うことが好ましい。
金属板の厚さは、あまりに薄いとハンドリング時に発生する中間材料の皺や折れが生じやすくなる傾向にあるため、0.15mm以上が好ましく、特に好ましくは0.2mm以上である。金属板の厚さは、あまりに厚いと重量増によるハンドリングが難しくなるため、5.0mm以下が好ましい。
金属板の絶縁層との接着面の表面粗さは、あまりに小さいと絶縁層と十分な密着性を確保することが困難になる傾向にあり、あまりに大きいと絶縁層との界面でマイクボイドが発生し易くなり耐電圧が低下する傾向にあるため、十点平均粗さ(Rz)で0.1μm〜15μmが好ましい。
<導体回路>
導体回路を構成する金属としては、アルミニウム、鉄、銅、ステンレス、ニッケル、金及びこれらの合金やクラッド箔があり、絶縁接着層との密着性を向上させるため、絶縁層と密着する側の面に脱脂処理、サンドブラスト、エッチング、メッキ処理、カップリング剤等のプライマー処理等の表面処理を行うことが好ましい。
導体回路の絶縁層と密着する側の面の表面粗さは、あまりに小さいと密着性が低下する傾向にあり、あまりに大きいと絶縁層の界面でマイクボイドが発生し易くなって耐電圧が低下する傾向にあるため、十点平均粗さ(Rz)で0.1μm以上15μm以下が好ましい。
導体回路の厚さは、あまりに薄いとハンドリング時に発生する中間材料の皺や折れが生じやすくなる傾向にあり、あまりに厚くても導体回路の効果が頭打ちになるため、0.018mm以上0.5mm以下が好ましい。
他の観点からの発明は、上述の回路基板と、回路基板に搭載された電子部品を有する電子機器である。
この電子機器は、上述の回路基板を用いているため、放熱性、高熱伝導性及び高熱放射性を有し、これにより熱に起因する部品の誤作動、性能の低下や劣化、さらには信頼性低下が生じ難いものである。
電位部品としては、半導体チップ、ボールグリッドアレイ、ICチップ、LEDがある。電子機器としては、IC制御、コンピュータ制御をする電子機器や、LEDによる発光装置、照明装置、画像表示装置がある。
本発明を、実施例と比較例を用いて、表と図を参照しつつ詳細に説明する。
本発明に係る実施例1の回路基板は、図1に示すように、金属板1と、金属板1の一方の面の上に形成された絶縁層2と、絶縁層2の露出面に形成された導体回路3を有するものである。導体回路3のパターンは、一例であり、細い回路パターンや後述する電子部品4とのワイヤボンディングの表示は省略した。表1の第一無機フィラー及び第二無機フィラーの素材名における数値は、体積%である。
Figure 2012099697

Figure 2012099697

金属板1は、厚さ1.5mmのアルミ板である。絶縁層2は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、EPICLON−828)に、硬化剤としてフェノールノボラック(明和化成社製、HF−4M)を等量比0.95になるように加えて、平均粒径26.2μmの窒化アルミニウムが絶縁層中65体積%、平均粒径0.8μmであるカーボンブラックが絶縁層中10体積%となるように計量及び混練し、硬化後の厚さが100μmになるようにアルミ板上に形成した。形成した絶縁層2に厚さ35μmの銅箔を貼り合わせ加熱することによって絶縁層2を熱硬化させ、基板を得た。
得られた基板について、銅箔上の局所をエッチングレジストでマスクして、不要な部分の銅箔をエッチングにより除去した後、エッチングレジストをアルカリ水溶液にて剥離し、導体回路3を形成し、回路基板とした。
この回路基板に、導体回路3の上に半導体部品4としてのLEDを搭載した。
窒化アルミニウムは、熱伝導率220W/(m・K)、赤外線放熱率0.58のものであり、カーボンブラックは熱伝導率120W/(m・K)、赤外線放熱率0.97のものである。
<平均粒径>
表1にある平均粒径(単位:μm)は、無機フィラーを純水中で分散させ、レーザー回折式粒度分布装置(島津製作所社製SALD−2000)にて測定したものである。
<熱伝導率>
既述の説明どおりに測定した。
<全放射率>
既述の説明どおりに測定した。
<最高温度>
回路基板の導体回路3の上にLEDを半田付けし、電圧を印可し、空気中の自然対流下で定常状態になった後で、最高温度を赤外線サーモグラフィ(山武商会社製FLIR SC600)にて測定した。
実施例1は、熱伝導率が6.9W/(m・K)、全放射率が0.93、最高温度が75℃の良好な値であった。熱伝導率は1.0W/(m・K)以上が好ましく、全放射率は0.6以上が好ましく、最高温度は90℃以下が好ましい。
比較例1は、表1に示すように、カーボンブラックを0体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例1にあっては、熱伝導率が4.9W/(m・K)、全放射率が0.57、最高温度が104℃と放熱性が不十分であった。
比較例2は、表1に示すように、窒化アルミニウムを絶縁層中40体積%及びカーボンブラックを45体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例2にあっては、絶縁層の粘度が高くなってしまい、アルミ板上に絶縁層を形成することが不可能であった。
比較例3は、表1に示すように、窒化アルミニウムを絶縁層中3体積%及びカーボンブラックを10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例3にあっては、熱伝導率が0.5W/(m・K)、全放射率が0.78、最高温度が109℃と放熱性が不十分であった。
比較例3は、表1に示すように、窒化アルミニウムを絶縁層中3体積%及びカーボンブラックを10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例3にあっては、熱伝導率が0.5W/(m・K)、全放射率が0.78、最高温度が109℃と放熱性が不十分であった。
比較例4は、表1に示すように、窒化アルミニウムを絶縁層中88体積%及びカーボンブラックを1体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例4にあっては、絶縁層の粘度が高くなってしまい、アルミ板上に絶縁層を形成することが不可能であった。
比較例5は、表1に示すように、窒化アルミニウムを絶縁層中65体積%及びカーボンブラックを27体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例5にあっては、絶縁層粘度が高くなってしまい、アルミ板上に絶縁層を形成することが不可能であった。
比較例6は、表1に示すように、平均粒径15μmの酸化亜鉛を21体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例6にあっては、絶縁層の粘度が高くなってしまい、アルミ板上に絶縁層を形成することが不可能であった。
比較例7は、表1に示すように、平均粒径45μmの窒化アルミニウムを65体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例7にあっては、絶縁層表面にブツ(絶縁層の厚み以上の粒径をもつ無機フィラー)が多く、回路基板用の絶縁層として不適であった。
比較例8は、表1に示すように、平均粒径4.6μmの窒化アルミニウムを65体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。比較例8にあっては、絶縁層の粘度が高くなってしまい、アルミ板上に絶縁層を形成することが不可能であった。
実施例2は、表1に示すように、酸化チタンを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例2にあっては、熱伝導率が6.3W/(m・K)、全放射率が0.90、最高温度が76℃の良好な値であった。
実施例3は、表1に示すように、ジルコニアを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例3にあっては、熱伝導率が6.2W/(m・K)、全放射率が0.89、最高温度が78℃の良好な値であった。
実施例4は、表1に示すように、酸化マンガンを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例4にあっては、熱伝導率が6.7W/(m・K)、全放射率が0.88、最高温度が73℃の良好な値であった。
実施例5は、表1に示すように、酸化タングステンを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例5にあっては、熱伝導率が6.3W/(m・K)、全放射率が0.87、最高温度が74℃の良好な値であった。
実施例6は、表1に示すように、三酸化モリブデンを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例6にあっては、熱伝導率が6.4W/(m・K)、全放射率が0.87、最高温度が75℃の良好な値であった。
実施例7は、表1に示すように、酸化鉄を絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例7にあっては、熱伝導率が6.9W/(m・K)、全放射率が0.89、最高温度が79℃の良好な値であった。
実施例8は、表1に示すように、五酸化バナジウムを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例8にあっては、熱伝導率が6.2W/(m・K)、全放射率が0.90、最高温度が77℃の良好な値であった。
実施例9は、表1に示すように、酸化ニッケルを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例9にあっては、熱伝導率が7.1W/(m・K)、全放射率が0.91、最高温度が76℃の良好な値であった。
実施例10は、表1に示すように、酸化銅を絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例10にあっては、熱伝導率が6.8W/(m・K)、全放射率が0.90、最高温度が81℃の良好な値であった。
実施例11は、表1に示すように、酸化コバルトを絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例11にあっては、熱伝導率が6.6W/(m・K)、全放射率が0.86、最高温度が73℃の良好な値であった。
実施例12は、表1に示すように、酸化亜鉛を絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例12にあっては、熱伝導率が6.2W/(m・K)、全放射率が0.88、最高温度が74℃の良好な値であった。
実施例13は、表1に示すように、酸化アンチモン含有酸化錫を絶縁層中10体積%とした以外は実施例1と同様に作成した。実施例13にあっては、熱伝導率が6.4W/(m・K)、全放射率が0.89、最高温度が76℃の良好な値であった。
実施例14乃至17は、表1に示すように、実施例1に対して第一無機フィラーを変更したものである。これら実施例にあっては、熱伝導率、全放射率、最高温度がいずれも良好な値であった。
1 金属板
2 絶縁層
3 導体回路
4 半導体部品

Claims (8)

  1. 金属板と、金属板の一方の面の上に形成された絶縁層と、絶縁層の露出面に形成された導体回路を有し、絶縁層を構成する組成物がエポキシ樹脂、硬化剤及び無機フィラーを含有し、無機フィラーが第一無機フィラーと第二無機フィラーの混合体であり、第一無機フィラーが熱伝導率10W/(m・K)以上270W/(m・K)以下のものであり、第二無機フィラーが全放射率0.65以上0.98以下のものである回路基板。
  2. 第一無機フィラーが、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムの単体又は混合体である請求項1記載の回路基板。
  3. 第二無機フィラーが、カーボンブラック、酸化チタン、ジルコニア、酸化マンガン、酸化タングステン、三酸化モリブデン、酸化鉄、五酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化アンチモン含有酸化錫の単体又は混合体である請求項1又は2記載の回路基板。
  4. 第一無機フィラーが絶縁層を構成する組成物中5体積%以上85体積%以下、第二無機フィラーが絶縁層を構成する組成物中0.001体積%以上40体積%以下であり、第一無機フィラーと第二の無機フィラーの総量が絶縁層を構成する組成物中5.001体積%以上90体積%以下である請求項1乃至3のいずれか一項記載の回路基板。
  5. 第一無機フィラーの平均粒径が10μm以上40μm以下、第二無機フィラーの平均粒径が8μm以下である請求項1乃至4のいずれか一項記載の回路基板。
  6. 絶縁層の全放射率が0.60以上である請求項1乃至5のいずれか一項記載の回路基板。
  7. 金属板と導体回路の間の熱抵抗より算出した絶縁層の熱伝導率が1.0W/(m・K)以上である請求項1乃至6のいずれか一項記載の回路基板。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項記載の回路基板と、回路基板に搭載された電子部品を有する電子機器。
JP2010247195A 2010-11-04 2010-11-04 回路基板、電子機器 Pending JP2012099697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010247195A JP2012099697A (ja) 2010-11-04 2010-11-04 回路基板、電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010247195A JP2012099697A (ja) 2010-11-04 2010-11-04 回路基板、電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012099697A true JP2012099697A (ja) 2012-05-24

Family

ID=46391261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010247195A Pending JP2012099697A (ja) 2010-11-04 2010-11-04 回路基板、電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012099697A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016524033A (ja) * 2013-10-29 2016-08-12 廣東生益科技股▲ふん▼有限公司Shengyi Technology Co.,Ltd. 熱硬化性樹脂組成物及びその用途

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057408A (ja) * 1999-06-09 2001-02-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd パワーモジュールとその製造方法
JP2002322372A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Denki Kagaku Kogyo Kk 樹脂組成物およびそれを用いた金属ベース回路基板

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057408A (ja) * 1999-06-09 2001-02-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd パワーモジュールとその製造方法
JP2002322372A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Denki Kagaku Kogyo Kk 樹脂組成物およびそれを用いた金属ベース回路基板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016524033A (ja) * 2013-10-29 2016-08-12 廣東生益科技股▲ふん▼有限公司Shengyi Technology Co.,Ltd. 熱硬化性樹脂組成物及びその用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20200003887A (ko) 열전도성 도전성 접착제 조성물
WO2017014238A1 (ja) 熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性シートおよび半導体装置
JP2008153430A (ja) 放熱基板並びに熱伝導性シートおよびこれらを用いたパワーモジュール
JP7271176B2 (ja) 樹脂材料、樹脂材料の製造方法及び積層体
JP5870934B2 (ja) 金属ベース回路基板の製造方法
JP2017025186A (ja) 熱伝導性樹脂組成物、回路基板用積層体、回路基板および半導体装置
TWI759481B (zh) 絕緣性片材及積層體
TW201904765A (zh) 散熱片材、散熱片材之製造方法及積層體
JP2016027142A (ja) 熱伝導性シート、熱伝導性シートの硬化物および半導体装置
JP7406372B2 (ja) 積層体及び電子装置
JP4507488B2 (ja) 接合材料
JP5854062B2 (ja) 熱伝導性シートおよび半導体装置
CN106133900B (zh) 导热片和半导体装置
TW201900419A (zh) 絕緣性片材及積層體
JP2017028128A (ja) パワーモジュール用基板、パワーモジュール用回路基板およびパワーモジュール
JP3621337B2 (ja) 半導体装置用接着剤組成物及び接着シート
JP2018129526A (ja) 熱伝導性シートおよび半導体装置
JP6572643B2 (ja) 熱伝導性シート、熱伝導性シートの硬化物および半導体装置
JP4810836B2 (ja) 接着剤、半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2012099697A (ja) 回路基板、電子機器
JP7200674B2 (ja) 放熱構造体の製造方法
WO2022176448A1 (ja) 熱硬化性樹脂組成物、パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
JP6281663B2 (ja) パワーモジュール用基板、パワーモジュール用回路基板およびパワーモジュール
JP2017028129A (ja) パワーモジュール用基板、パワーモジュール用回路基板およびパワーモジュール
JP2012025914A (ja) 樹脂組成物、樹脂付き金属箔、及び金属ベース基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140602

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140708