以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明を適用できるシステム構成を説明する。
本実施形態では、ジョブ処理システムとして、印刷システムを例に説明する。また、本実施形態では、ジョブを実行するジョブ処理装置として画像データを用いたジョブを実行する画像処理装置を例に説明する。
図1において、印刷システム1000は、画像処理装置101〜103、スキャナ装置104、サーバコンピュータ105、クライアントコンピュータ106〜107を有する。そして、それらは、ネットワーク100によって接続されている。
画像処理装置101は、当該画像処理装置101が有する画像読取部から読み取った画像を印刷する。また、サーバコンピュータ105やクライアントコンピュータ106から送られてきた画像データを受信し、受信した画像データを印刷用紙に印刷する。さらに、当該画像処理装置101は、画像読取部から読み取った画像データ、または、ネットワーク100を介して受信した画像データを保持しておく。そして、当該画像データをユーザの指示に基づいて、その画像データをサーバコンピュータ105やクライアントコンピュータ106に送信することができる。
スキャナ装置104は、読み取った原稿の画像を画像データに変換し、印刷すべく、ネットワーク100を介して画像処理装置101に送信する。また、読み取った画像を画像データとして、ネットワーク100を介して、サーバコンピュータ105やクライアントコンピュータ106に送信する。サーバコンピュータ105やクライアントコンピュータ106はスキャナ104から送信された画像データを受信し、例えば、所望の画像処理を施すことができる。
サーバコンピュータ105は、例えば、ネットワーク100に接続される画像処理装置101〜103に関する情報や、スキャナ装置104に関する情報を管理する。例えば、クライアントコンピュータ106からのステータス情報の取得要求に応じて、画像処理装置101〜103からステータス情報を取得し、クライアントコンピュータ106に送信する。
また、サーバコンピュータ105は、画像処理装置101〜103で実行された印刷ジョブについての情報(例えば、印刷ジョブの印刷日時や、印刷枚数など)を、画像処理装置101〜103から受信し、画像処理装置101〜103の履歴情報として記憶する。また、記憶した履歴情報を、クライアントコンピュータ106からの要求に応じて、クライアントコンピュータ106に送信する。
さらに、画像処理装置101〜103やスキャナ装置104が送信した画像データを、ネットワーク100を介して受信し、当該サーバコンピュータ105のメモリ内に記憶することもできる。後に、記憶した画像データを、クライアントコンピュータ106からの要求に応じて、ネットワーク100に接続された画像処理装置101〜103のいずれかによって、印刷させることもできる。
クライアントコンピュータ106〜107は、例えば、所望の画像処理を施した画像データを画像処理装置101〜103に送信する。また、画像データを送信する際に、その画像データを印刷する際の印刷設定に関する情報(以下、印刷設定情報)を、プリンタドライバを介して受付け、その印刷設定に関する情報を、当該画像データに関連付け、印刷ジョブとして送信することができる。
次に、画像処理装置101の構成について、図2の画像処理装置の断面図を用いて説明する。尚、図2は、図1に示した画像処理装置101の一つの例であり、画像処理装置101の構成は、これに限られるものではない。
図2において、画像処理装置101は、リーダ部22とプリンタ部20からなる。図2において、リーダ部22の原稿給送装置101は、原稿を最終頁から順に1枚ずつプラテンガラス222上へ給送し、原稿の読取り動作終了後、プラテンガラス222上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス222上に搬送されると、ランプ223が点灯し、スキャナユニット224の移動を開始させて、原稿を露光走査する。
このときの原稿からの反射光は、ミラー225、226、227、及びレンズ228によってCCDイメージセンサ229へ導かれる。このように、走査された原稿の画像は、CCDイメージセンサ229によって読み取られ、CCD229から出力される画像データは、所定の処理が施された後、プリンタ部20へ転送され印刷される。また、当該画像データは、後述するHDD309に記憶される。
プリンタ部20のレーザドライバ(不図示)は、レーザ発光部201を駆動するものであり、リーダ部22から出力された画像データに応じたレーザ光を、発光部201にて発光させる。このレーザ光は、感光ドラム202に照射され、感光ドラム202上には、レーザ光に応じた潜像が形成される。この感光ドラム202の潜像の部分には、現像器203によって現像材が付着される。そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット204及びカセット205のいずれかから記録紙を給紙して、転写部206へ搬送し、感光ドラム202に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は、定着部207に搬送され、定着部207の熱と圧力により、現像剤は記録紙に定着される。定着部207を通過した記録紙は、排出ローラ208によって排出され、ソータ220は、排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して、記録紙の仕分けを行う。なお、ソータ220は、仕分けが設定されていない場合は、最上ビンに記録紙を排出する。
また、両面印刷が設定されている場合は、排出ローラ208の位置まで記録紙を搬送した後、排出ローラ208の回転方向を逆転させ、フラッパ209によって再給紙搬送路210へ導く。再給紙搬送路210ヘ導かれた記録紙は、上述のタイミングで転写部206へ給紙され、両面印刷がなされる。
次に、画像処理装置101の構成について、図3の画像処理装置のブロック図を用いて説明する。
図3において、画像処理装置101は、コントローラ部301(制御部ともいう。)と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、プリンタ部305と、圧縮伸張部306とを有する。また、当該画像処理装置101は、操作部307(表示部、または、UI部ともいう。)と、TEL308と、HDD309と、外部I/F310とを有する。
制御部301は、画像処理装置101のROM302に格納されたプログラムに従って、各種制御をおこなうものである。
ROM302は、制御部301によって実行されるプログラムが格納されている。例えば、プリンタ部305に印刷処理を行わせるための印刷プログラムや、操作部307に画面を表示させるための表示制御プログラム等が格納されている。
RAM303は、SRAM、DRAM等で構成され、制御部301がプログラムを実行する際の変数やデータ等を格納し、主に制御部301の作業用バッファとして利用される。
スキャナ部304は、前述したリーダ部22に該当し、制御部301からの指示に基づいて、原稿を読み取り、画像データに変換する構成を有する。また、プリンタ部305は、前述したプリンタ部20に該当し、制御部301からの指示に基づいて、画像データを記録紙に記録する構成を有する。スキャナ部304や、プリンタ部305は、複数のユーザがジョブ処理のために共通に用いるものである。
圧縮伸張部306は、画像データの圧縮、伸張処理を実行する。
操作部307はキーボード、タッチパネル、LCD、LED等で構成され、装置使用者(ユーザともいう。)が印刷設定や、印刷ジョブの実行指示等、各種操作を行い、またユーザに対して印刷状況や警告等の表示、通知を行うものである。操作部307は、UI部、表示部ともいう。詳しくは、図4を用いて、後に説明する。
TEL308は、モデム(変復調装置)、NCU(網制御装置)等により構成されるものであり、電話回線を介してFAXの送受信を行うものである。
HDD309は、印刷処理や認証処理に関する種々のデータを記憶する。例えば、スキャナ部304で読み取った原稿の画像データや、外部I/F310を介して外部装置から受信した画像データを記憶する。また、ユーザを認証するため、ユーザごとに複数のユーザID、パスワード等を記憶できる。さらに、ユーザIDに関連付けて、ユーザごとに、ログイン時に表示するジョブ設定画面(以下、印刷に関する設定を行う表示画面について説明する際には、印刷設定画面という。他にもジョブ設定画面は、)についての設定情報を格納する。制御部301は、その設定情報に基づいて、ログイン時の初期画面を、操作部307に表示する。当該設定情報は、ユーザごとの初期画面情報として、ユーザごとに異なるものを記憶しておくことができる。詳しくは、後述する。
外部I/F310は、ネットワーク100を介して、接続された外部装置、例えば、クライアントコンピュータ106〜107や、サーバコンピュータ105、スキャナ装置104と通信をおこなうためのインタフェース制御を行う。本画像処理装置は、当該外部I/F310を介して外部の装置から画像データを受付ける。また、クライアントコンピュータ106〜107や、サーバコンピュータ105から印刷要求を受付けることができる。また、画像処理装置101は、当該外部I/F310を介して、HDD309に記憶された画像データを外部装置に送信する。
次に、図4を用いて、図3に示した画像処理装置101が有する操作部307について説明する。
操作部307は、ハードキーによるユーザ操作を受付けるキー入力部402、及び、ソフトキー(表示キー)を表示可能で、当該ソフトキーによるユーザ操作を受付けるタッチパネル部401を有する。
まず、キー入力部402について説明する。図4に示すように、キー入力部402は、操作部電源スイッチ403を備える。該スイッチ403がユーザによって押されることに応じて、制御部301は、スタンバイモード(通常動作状態)とスリープモード(消費電力を抑えている状態)を選択的に切換える。制御部301は、該スイッチ403のユーザによる操作を、システム全体の電源供給を行う主電源スイッチ(不図示)がオンの状態で受付ける。
スタートキー405は、スキャナ部304を用いたコピー動作や、HDD309に記憶された画像データを外部I/F310を介して外部装置に送信する動作等の処理を、画像処理装置101によって、開始させるための指示をユーザから受付けるためのキーである。
ストップキー404は、受付けた印刷ジョブの処理を、中断する指示をユーザから受付けるためのキーである。テンキー408は、各種設定の置数の設定をユーザにより実行するためのキーである。クリアキー409は、テンキー408を介してユーザにより入力された、例えばユーザIDやパスワード等の入力値を削除するためのキーである。
リセットキー406は、印刷対象のジョブに対して、ユーザにより設定された各種設定を無効にし、設定値をデフォルト状態に戻す指示をユーザから受付けるためのキーである。ユーザモードキー407は、ユーザごとのシステム設定画面に移行するためのキーである。
IDキー410は、ユーザ認証をおこなう際に用いられるキーであり、当該IDキー410が押されると、制御部301は、タッチパネル部401にログイン画面を表示する。そして、制御部301は、そのログイン画面を介して入力されたユーザIDとパスワードを用いてユーザ認証をおこなう。
次に、タッチパネル部401について説明する。タッチパネル部401は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)と、その上に貼られた透明電極からなるタッチパネルディスプレイを有する。
当該タッチパネル部401は、操作者からの各種設定を受付ける機能と、操作者に情報を提示する機能を有する。例えば、LCD上に表示された表示キーに該当する個所がユーザにより押下されたことを検知すると、制御部301は、ROM302に記憶された表示制御プログラムに従い、当該表示キーに応じた処理を実行する。尚、タッチパネル部401に表示される画面の詳細については、後述する。
(実施形態1)
それでは、本発明において好適な実施形態1について説明する。まず、図5から図7に示す模式図を用いて、画像処理装置101を用いた印刷処理を実行するまでの処理の流れについて説明する。
本実施形態において、画像処理装置101を利用するユーザは画像処理装置101に対してログインを必要とすることを前提とする。
図5において、まず制御部301は、第1のユーザの一例であるuser1が画像処理装置101にログインするために入力する、ユーザIDとパスワードを受付ける。画像処理装置101の制御部301は、入力されたユーザIDとパスワードをHDD309に一時的に記憶する(i)。そして、制御部301は、HDD309に予め登録しておいた認証情報502〜504と比較し、一致するものがあるかどうか判定し、一致するものがある場合に、user1のログインを許可する。user1は、ログインに成功すると、画像処理装置101を用いて、印刷ジョブの印刷処理を実行できるようになる。
ここで、制御部301は、画像処理装置101にログインした状態にある別のユーザが存在するか否か、ログインユーザ記憶領域508に記憶された情報に基づいて判定する。この例では、画像処理装置101にログインしている別のユーザは存在しないと判定する。
そして、制御部301は、本画像処理装置にログインしているユーザがuser1であることを示す情報をHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する(ii)。また、制御部301は、最後にログインしたユーザがuser1であることも、ログインユーザ記憶領域508に記憶する。この状態で、印刷ジョブの実行が完了すると、制御部301は、実行完了した印刷ジョブの履歴情報をuser1の履歴情報として、HDD309に履歴情報記憶部509に記憶する。
また、制御部301は、HDD309に登録してあるuser1の初期画面情報505に基づいて、操作部307に、user1用の印刷設定画面を表示する(iii)。user1は、使用頻度の高い印刷設定条件(例えば、5部印刷するように設定した条件や、両面印刷するように指定した条件)を初期画面情報として表示するようにHDD309に登録しておくことで、ログイン後の印刷設定にかかる手間を省くことができる。この初期画面情報505〜507は、例えば、制御部301が、タッチパネル部401に登録キーを表示しておき、その登録キーが押された時点の印刷設定を、初期画面情報として、登録できるようにするとよい。それによって、ユーザは、自由に初期画面情報を登録することができる。
制御部301は、user1用の印刷設定画面を操作部307に表示すると、user1から、印刷設定画面を介して印刷設定を受付け、受付けた印刷設定に関する情報(以下、印刷設定情報ともいう。)をHDD309に一時的に記憶する。そして、例えば、スタートキー405が押下されることにより、制御部301は、設定された印刷設定でもって印刷ジョブ(以下、印刷ジョブAとする。)の印刷要求を受付け、印刷ジョブAを印刷キュー501の先頭に配置する(iv)。
他に、実行中、あるいは、実行待ち状態の印刷ジョブが印刷キュー501に存在しない場合は、制御部301は、印刷ジョブAの実行を開始する。既に実行中、あるいは、実行待ちの印刷ジョブが印刷キュー501に存在する場合には、それらの印刷ジョブの後に印刷ジョブAが実行されるように印刷ジョブAを印刷キュー501に配置する。
その後、user1用の印刷設定画面を表示している状態で、第2のユーザの一例であるuser2が印刷ジョブ(以下、印刷ジョブBと呼ぶ。)の印刷処理を、画像処理装置101に行わせたい場合に、user2は、IDキー410を押す。IDキー410が押されると、制御部301は、ログイン用の画面を操作部307に表示する。IDキー401は印刷設定画面に表示する形で設けておいてもよい。ログイン用の画面が、操作部307に表示されると、user2は、そのログイン用の画面を介して、ユーザIDとパスワードを入力する。画像処理装置101は、入力されたユーザIDとパスワードをHDD309に一時的に記憶し(v)、HDD309に予め登録しておいた認証情報502〜504と比較し、一致するものがあるかどうか判定し、一致するものがある場合に、user2のログインを許可する。user2は、ログインに成功すると、画像処理装置101を用いて、印刷処理を実行できるようになる。
ここで、user2のログインを許可した場合に、制御部301は、user2がログインした際に、他に画像処理装置101にログインした状態のユーザが存在するか否か、ログインユーザ記憶領域308に記憶された情報に基づいて判定する。制御部301は、user1が、画像処理装置101にログインした状態、つまり、画像処理装置101にログインした状態にある別のユーザ、user1が存在すると判定する。
制御部301は、画像処理装置101にログインした状態にある別のユーザ、user1が存在すると判定した場合、user1から受付け、HDD309に一時的に記憶しておいた印刷設定情報を、印刷設定情報退避領域510に記憶する(vi)。
また、制御部301は、画像処理装置101にログインしているユーザがuser1とuser2であることを示す情報をHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する。さらに、画像処理装置101に対して最後にログインしたユーザが、user2であることを、HDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する(vii)。この状態で、印刷ジョブの実行が完了すると、制御部301は、実行完了した印刷ジョブの履歴情報をuser2の履歴情報として、HDD309に履歴情報記憶部に記憶する。
また、制御部301は、HDD309に登録してあるuser2の初期画面情報に基づいて、操作部307に、user2用の印刷設定画面を表示する(viii)。user2は、例えば、使用頻度の高い印刷設定条件を初期画面情報としてHDD309に設定しておくことで、ログイン後の印刷設定を簡単にすることができる。ここで、user2の初期画面情報として、user1とは異なる初期画面情報を記憶できる。
そして、user2は操作部307の印刷設定画面を操作して、印刷ジョブBの印刷要求を行う。その場合、制御部301は、他に、実行中、あるいは、実行待ち状態の印刷ジョブが印刷キュー501に存在しない場合は、制御部301は、印刷ジョブBの実行を開始する。既に実行中、あるいは、実行待ちの印刷ジョブが印刷キュー501に存在する場合には、それらの印刷ジョブの後に印刷ジョブBが実行されるように印刷ジョブBを印刷キュー501に配置する。この例では、印刷ジョブAが実行中であるので、制御部301は、印刷ジョブAの印刷処理の実行が完了した後に、印刷ジョブBが実行されるように印刷ジョブBを印刷キューに入れる(ix)。印刷ジョブBの実行が完了したら、制御部301は、印刷ジョブBの履歴情報を、user2の実行履歴情報として、HDD209に記憶する。
この履歴情報は、HDD309内の履歴情報記憶領域509に記憶される。制御部301は、例えば、後述する図12、図18に示すような形式で、履歴情報をユーザごとに記憶する。
また、印刷ジョブBの実行が完了したら、制御部301は、user2を自動的にログアウトさせる。そして、制御部301は、印刷設定情報退避領域510に記憶しておいたuser1の印刷設定情報に基づいて、user1の印刷設定画面を操作部307に表示する。これによって、user1が設定した印刷設定情報は、user2のログイン処理によってクリアされることがなくなり、user2のログアウト後であっても、user1は印刷設定をやり直すのにかかる手間を省くことができる。尚、この例では、ログアウト処理を自動的に行う場合を説明したが、例えば、印刷設定画面にログアウトキーを設け、当該ログアウトキーが押されたことによりログアウトする構成にしてもよい。
このように、複数のユーザが1台の画像処理装置にログインした状態であることを許可した場合であっても、上述した制御をおこなうことで、ユーザごとに正しく印刷履歴情報を記憶することができる。即ち、複数のユーザがジョブ処理のために共通に用いる資源であるプリンタ部305による印刷ジョブを実行した場合、このジョブの実行を指示したユーザを特定し、当該ユーザの印刷履歴情報として記憶することができる。また、ユーザが設定していた印刷設定情報が、別のユーザのログインによってクリアされ、印刷設定をやり直すのにかかる手間を省くことができる。
それでは、図5〜図7の模式図を使用して説明した、本画像処理装置の本実施形態における制御の説明を、図8に示すフローチャートと、図9から図20に示す、操作部307に表示する表示画面の例を用いて詳細に行う。
図8は本発明の実施形態における制御例を示すフローチャートである。
ステップS801において、制御部301は、ログイン要求があったか否か判定する。例えば、IDキー410が押されたことによって、制御部301は、ログイン要求があったと判定する。
そして、ステップS802において、制御部301(コントローラ部ともいう)は、図9の例のようなログイン画面を操作部307に表示する。操作部307は、その表面にタッチパネルを備えており、そのタッチパネルが押されると、その個所に表示してあるキーの制御をおこなう。
ステップS803において、制御部301は、操作部307のタッチパネルを介して図9のOKキー905が押されたことを検出すると、ユーザID欄901と、パスワード欄902に入力されたユーザIDとパスワードに基づいてユーザ認証を行う。
そして、ステップS804において、制御部301は、入力されたIDとパスワードがHDD309に登録されたものの中に一致するものがあると判定した場合に、次の制御を行う。制御部301は、画像処理装置101にログインしたユーザを示す情報、例えば、入力されたIDをHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する。また制御部301は、画像処理装置101に最後にログインしたユーザを示す情報、例えば、ここで入力されたIDをHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する。そして、ステップS805に処理を進める。ステップS804で、制御部301は、入力されたユーザIDとパスワードがHDD309に一致するものが登録されていないと判定した場合に、ステップS802に処理を戻す。
ステップS805において、制御部301は、ステップS803で認証したユーザ以外に、画像処理装置101にログインした状態にある別のユーザが存在するか否か判定する。当該別のユーザが存在すると判定した場合には、ステップS812に処理を進める。ステップS812以降の処理については、後述する。
一方、ステップS805で、制御部301は、当該別のユーザが存在しないと判定した場合には、ステップS806に処理を進める。
ステップS806で、制御部301は、入力されたユーザIDに基づき、当該ユーザIDに関連付けてHDD309に記憶された当該ユーザ用の初期画面情報に基づいて、図10に示す、ステップS803で認証したユーザ用の画面を操作部307に表示する。以下では、ここでログインしたユーザを、先の模式図を用いた説明と同様、user1とする。
図10の表示画面について簡単に説明する。
図10において、制御部301は、ログインユーザ表示領域1001に、画像処理装置101にログインしている状態のユーザ名を表示する。それにより、ユーザは、誰が装置を使用しているのか認識することができる。この例では、ログインしているユーザはuser1なので、ログインユーザ表示部1001には、「ログインユーザ:user1」と表示されている。
割込みキー1002は、実行中の印刷ジョブの印刷処理を中断し、中断した印刷ジョブとは別の印刷ジョブを実行したい場合に押されるキーである。
また、タッチパネル部401上のコピータブ1005がユーザにより押下された場合、制御部301は、本画像処理装置が有するコピージョブのジョブ設定画面をタッチパネル部401に表示する。尚、コピージョブに関するジョブ設定画面のことをコピー設定画面あるいは印刷設定画面ともいう。また、送信/ファクスタブ1006がユーザにより押下された場合、制御部301は、画像処理装置101が有するE−mail送信機能やファクス送信機能などを用いたデータ送信ジョブに関する設定を行うジョブ設定画面をタッチパネル部401に表示する。E−mail送信機能やファクス送信機能等をあわせて、データ送信機能という。尚、データ送信ジョブに関するジョブ設定画面のことをデータ送信設定画面ともいう。ボックスタブ1007がユーザにより押下された場合、制御部301は、画像処理装置101が有するボックス機能を利用するボックスジョブに関するジョブ設定画面をタッチパネル部401に表示する。尚、ボックスジョブに関するジョブ設定画面をボックス設定画面ともいう。
ボックス機能とは、HDD309に仮想的に予め設けているユーザごとに区別した複数のデータ記憶領域(以下、ボックスと呼ぶ)を利用する機能である。例えば、ユーザは、複数のボックスのうち任意のボックスを選択でき、選択したボックスに画像処理装置101のスキャナ部304で読み取った原稿の画像データを記憶する。又、外部I/F部310を介して外部装置から受付けた画像データ等を、該外部装置の操作部によるユーザ指示に基づいて、該ユーザが指定したボックスに記憶する。また、制御部301は、ボックスに記憶された画像データを、操作部307からのユーザ指示に従い、該ユーザが所望する出力形態で出力する。例えば、プリンタ部305により印刷させたり、任意の外部装置に送信したりする。
このように各種のボックス操作をユーザが実行できるように、制御部301は、該ボックスタブ1007をユーザが押下したことに応答し、操作部307にボックスジョブの設定画面を表示させる。また、制御部301は、図6の操作部307の拡張タブ1008がユーザにより押された場合、コピー機能、送信/ファクス機能、ボックス機能以外の拡張機能を操作するための画面を操作部307に表示させる。
システム状況キー1004がユーザにより押下された場合、画像処理装置の状態やジョブの実行状況、履歴情報をユーザに通知する為の表示画面を操作部307に表示する。
色選択設定キー1009は、カラーコピー、白黒コピー、あるいは自動選択かを予めユーザにより選択できるようにするための表示キーである。倍率設定キー1010は、等倍、拡大、縮小などの倍率設定をユーザにより実行可能にする設定画面を操作部401に表示するためのキーである。
両面キー1011がユーザにより押された場合、制御部301は、印刷対象となるジョブのプリント処理にて片面印刷か両面印刷のどちらを実行させるかを該ユーザにより設定する画面を操作部307に表示させる。また、用紙選択キー1012がユーザにより押された場合に、制御部301は、印刷処理に要する給紙部や用紙サイズ、用紙の種類(メディアタイプ)を該ユーザにより設定する画面を操作部307に表示する。また、印刷モード設定キー1013がユーザにより押された場合、制御部301は、文字モードや写真モードなど原稿の画像に適した画像処理モードを該ユーザが選択するための画面を操作部401に表示させる。また、濃度設定キー1014をユーザ操作することで、印刷対象となるジョブの出力画像の濃淡を調整できるようにする。
また、印刷設定保存キー1015が押されると、制御部301は、押された際に、設定されている印刷設定値と、印刷設定画面を押された際の印刷設定をHDD309に、ログイン状態にあるユーザの初期画面情報として記憶する。例えば、user1がログインした状態で、両面印刷で5部印刷するように設定された状態で、印刷設定保存キー1015が押された場合、制御部301は、設定された印刷設定画面をuser1の初期画面情報505として記憶する。この際に、制御部301は、設定された印刷設定画面に関する情報を記憶するだけでなく、印刷設定値(両面印刷や、5部といった設定値)自体も、HDD309に記憶することは言うまでもない。そして、user1が、一度ログアウトし、再び、画像処理装置にログインした際に、制御部301は、両面印刷で5部印刷するように設定された画面を、初期画面情報に基づいて、操作部307に表示する。
このように、ユーザは、操作部307に表示された印刷設定画面を確認しながら、タッチパネルを介して操作することで、印刷をおこなう際の印刷条件の設定を行うことができる。また、ユーザはスタートキー405を押すことにより、画像処理装置に対して、設定した印刷条件で、画像データの印刷を行うように要求することができる。当該指示を受けると、制御部301は、指示された画像データの印刷処理に関わる情報(画像データや、印刷設定情報)を、印刷ジョブとして印刷キュー501に入れ、印刷キューに存在する印刷ジョブの印刷処理を順次実行する。
制御部301は、ステップS806で、図10に示したような画面を表示すると、ステップS807において、ユーザにより、上述した印刷設定画面を介して印刷するように要求された印刷ジョブ、または、クライアントコンピュータ106から送信された印刷ジョブがHDD309に存在するか否か判定する。印刷ジョブが存在しない場合には、制御部301は、ステップS807の処理を繰り返す。印刷ジョブが存在する場合には、制御部301は、ステップS808に進み、当該印刷ジョブの印刷処理を実行する。ここでは、user1によって印刷するように要求された、当該印刷ジョブを印刷ジョブAとする。
印刷ジョブAが実行されている状態において、図10に示すシステム状況キー1004が押された場合に、制御部301は、図11のようなジョブ状況画面を操作部307に表示する。図11に示す画面で、制御部301は、印刷キュー501に入れられている印刷ジョブの情報を表示する。制御部301は、図11のジョブ状況表示領域1103に、user1によって印刷するように要求された、印刷ジョブAを実行中であることを、ユーザが認識できるように表示している。
次に、ステップS809で、制御部301は、印刷ジョブAの印刷処理が完了したか否か判定し、完了していないと判定した場合には、ステップS808に処理を戻す。制御部301は、印刷ジョブAの印刷処理が完了したと判定すると、ステップS810に処理を進める。ステップS810で、制御部301は、画像処理装置101に最後にログインしたユーザを、ログインユーザ記憶領域508を参照して判定する。そして、制御部301は、実行した印刷ジョブAの情報を、画像処理装置に最後にログインしたユーザ(user1)が実行した印刷ジョブの情報として、当該ユーザ(user1)のIDに関連付けて、HDD309の履歴情報記憶領域509に記憶する。例えば、制御部301は、実行した印刷ジョブの情報を、図12に示すように記憶する。ここで記憶した情報は、後に、ユーザからの指示によって、user1が実行した印刷ジョブの履歴情報と認識できるように、操作部307に表示することができる。例えば、システム状況キー1004が押され、図11のジョブ状況画面が表示された後、図11の画面においてジョブ履歴キー1102が押された場合に、制御部301は、HDD309の履歴情報記憶領域509に記憶した履歴情報に基づいて、図13に示す履歴情報画面を表示する。この履歴情報表示画面には、その印刷ジョブを実行するにあたり、ユーザに課すべき金額を算出したものも表示させるとよい。図13で、制御部301は、ジョブ状況表示領域1303に、user1によって印刷するように要求された、印刷ジョブAを実行した結果、印刷処理に、20枚の紙を必要とし、200円必要としたことを、ユーザが認識できるように表示している。
このように、制御部301は、印刷ジョブを実行したユーザに対して、履歴情報を残すこと以外に、課金もおこなうことができる。
課金の方法には、さまざまなものが考えられる。例えば、ユーザが、予め、納入しておいた金額を画像処理装置101のHDD309に記憶しておき、制御部301が、その金額から、印刷にかかった金額(印刷ジョブAの場合、200円)を減算する方法がある。
また、制御部301は、印刷にかかった金額を記憶しておき、定期的に、例えばその月の終わりに、その月の印刷にかかった金額をユーザに対して、例えば、クライアントコンピュータ106の表示画面に提示する方法がある。
また、図1に示す画像処理装置101〜103の月ごとの印刷処理の履歴情報を、サーバコンピュータ105が一括管理し、月の終わりに、ユーザごとに、その月におこなった印刷にかかった金額を集計する方法もある。
図8のフローチャートの説明に戻るが、制御部301は、ステップS810の処理の後、ステップS811の処理を行う。
ステップS811で、制御部301は、ログアウトキー1003が押されたか否か判定し、ログアウトキーが押されたことを検出すると、処理を終了する。処理を終了した場合、再び、図9の画面を操作部307に表示する。
尚、図9に示す画面を操作部307に表示し、その後、ログインしているユーザがいない状態で所定の時間経過した場合、操作部307の表示を消し、省電力モードに移行するとよい。また、省電力モードに移行した後、操作部307のタッチパネル部401もしくはキー入力部402のいずれかのキーが押されたことに応じて、ステップS801以降の処理を行い、図8のフローチャートに示す一連の制御を開始するとよい。
一方、ステップS811で、制御部301は、ログアウトキー1003が押されていないと判定した場合、ステップS805に処理を進める。なお、例えば、図10や図14の画面を操作部307に表示している間、つまり、ログアウトキーを選択できるように表示している間であれば、印刷ジョブの印刷処理が完了する前でも、ユーザはログアウトキーを押すことによって、ログアウトすることができる。その場合、制御部301は、操作部307に、図9に示すログイン画面を表示しつつ、印刷キューに存在する印刷ジョブの印刷処理を進め、当該印刷ジョブの完了後に、ステップS810で行ったのと同様の処理を行うとよい。
例えば、ステップS801〜ステップS811に示した一連の処理を行っている間に、user2が、IDキー410を押すとする。この場合、制御部301は、ステップS801でログイン要求があったと判定し、ステップS802で、図9に示すログイン画面を操作部307に表示する。この際に、図9に示す画面ではなく、図15に示す画面を操作部307に表示しても良い。制御部301は、図15に示す画面に、user1がすでにログインしていることを表示し、また、当該画面を介してuser1とは別のユーザとしてログインする旨を表示している。以下では、図15の画面を例に、説明を進める。
制御部301は、操作部307のタッチパネルを介して図15のOKキー1504が押されたことを検出すると、ステップS804で、ユーザID欄1501と、パスワード欄1502に入力されたユーザIDとパスワードに基づいてユーザ認証を行う。
そして、ステップS804において、制御部301は、入力されたIDとパスワードがHDD309に登録されたものの中に一致するものがあると判定した場合に、次の制御を行う。制御部301は、画像処理装置101にログインしたユーザを示す情報、例えば、入力されたIDをHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する。また制御部301は、画像処理装置101に最後にログインしたユーザを示す情報(例えば、ユーザID)もHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する。そして、ステップS805に処理を進める。以下では、ここでログインしたユーザを、user2とする。
ステップS805において、制御部301は、ステップS803で認証したユーザ(user2)以外に、画像処理装置101にログインした状態にある別のユーザが存在するか否か判定する。この例では、user2の認証をおこなった場合に、user1が画像処理装置101に対してログイン状態にあるので、制御部301は、当該別のユーザが存在すると判定し、ステップS812に処理を進める。
ステップS812で、制御部301は、user1から受付けた印刷設定に関する情報(印刷設定値や印刷設定画面の情報)を、印刷設定情報退避領域510に記憶する。
そして、ステップS813で、制御部301は、図16に示すuser2用の印刷設定画面、つまり、user1用の表示画面とは異なる表示画面を操作部307に表示する。この際に、制御部301は、HDD309に記憶されたuser2の初期画面情報506に基づいて、表示画面を表示する。図16において、制御部301は、最後にログインしたユーザを、ユーザ表示領域1601に表示し、表示されている印刷設定画面が誰のものであるかをユーザが認識できるように表示する。
ステップS814で、操作部307を介して、印刷ジョブの実行要求を受付けたか否か判定する。印刷ジョブの実行要求がなされていない場合、ステップS816の処理を繰り返す。制御部301は、印刷ジョブの実行要求を受付けたと判定した場合に、ステップS815に処理を進める。
ステップS815で、制御部301は、印刷ジョブの印刷処理を実行する。
例えば、user1が、印刷ジョブA及び印刷ジョブBを印刷するように要求した後であって、印刷ジョブAが実行中であり、印刷ジョブBが実行待ち状態であるとする。その状態で、user2がログインした後、印刷ジョブCを実行するように要求した場合を想定する。そのような状況で、図16に示すシステム状況キー1603が押されると、制御部301は、図17に示すジョブ状況画面を操作部307に表示する。図17に示す画面で、制御部301は、印刷キュー501に入れられている印刷ジョブの情報を表示する。制御部301は、図17のジョブ状況表示領域1703に、user1によって印刷するように要求された、印刷ジョブAが実行中であること、および、印刷ジョブBが実行待ち状態であることをユーザが認識できるように表示している。また、user2によって印刷するように要求された印刷ジョブCが実行町状態であることをユーザが認識できるように表示している。
ステップS816で、制御部401は、印刷ジョブCの印刷処理が完了したか否かを判定する。印刷ジョブCの印刷処理が完了していない場合には、ステップS815に戻り、印刷ジョブCの印刷処理の実行を続ける。印刷ジョブCの印刷処理が完了した場合に、ステップS817に処理を進める。
ステップS817において、制御部301は、実行した印刷ジョブCの情報を、後から画像処理装置101にログインしたユーザ(user2)が実行した印刷ジョブの情報として、当該ユーザ(user2)のIDに関連付けてHDD309に記憶する。例えば、図18に示すように記憶する。ここで記憶した情報は、後に、ユーザからの指示によって、実行した印刷ジョブの履歴情報として、操作部307に図19に示すように表示することができる。ここで、制御部301が記憶する印刷ジョブCの情報は、ログインユーザ(user1)のIDに関連付けて記憶するのではなく、ユーザ(user2)のIDに関連付けて記憶するのである。そして、ステップS818に処理を進める。
ステップS818で、制御部301は、ユーザ(user2)のログイン状態を自動的に解除する。そして、ステップS819で、制御部301は、ステップS812で印刷設定情報退避領域510に記憶した印刷設定に関する情報に基づいて、user1用の画面を表示する。user1用の印刷設定画面を操作部307に表示する。そして、ステップS811に処理を進める。
以上が、本実施形態における一連の制御の流れである。以上の構成によれば、1台の画像処理装置に対して、複数のユーザがログイン状態にあることを許可する画像処理装置であっても、正しく履歴情報を記憶しておくことができる。また、先に画像処理装置にログインしていたユーザの印刷設定情報を退避させておき、後からログインしたユーザのログアウト後に、その印刷設定情報に基づいて印刷設定画面を表示する。それにより、先にログインしていたユーザが、後からログインしたユーザのログアウト後、印刷設定をやり直すのにかかる負担を軽減することができる。
(実施形態2)
次に、本発明において好適な実施形態2について説明する。
実施形態2では、user1が印刷要求をした印刷要求Aを画像処理装置101で実行している間に、user2が印刷ジョブBを当該画像処理装置101にて、割込み印刷させる場合を想定する。
まず、図20から図22に示す模式図を用いて、画像処理装置101を用いた印刷処理を実行するまでの処理の流れについて説明する。
本発明における実施形態2においても、実施形態1と同様、画像形成装置101を利用するユーザは画像形成装置101に対してログインを必要とすることを前提とする。
図20は図5と、おおよそ同様の構成であるが、図5のログインユーザ記憶領域508に記憶させる情報が一部異なる。
まず制御部301は、user1から、ユーザIDとパスワードを受付け、受付けたユーザIDおよびパスワードをもとに、ユーザ認証をおこなう。
そして、制御部301は、画像処理装置101にログインしているユーザがuser1であることを示す情報をHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する(ii)。また、制御部301は、この状態で、印刷ジョブの実行が完了すると、制御部301は、実行完了した印刷ジョブの履歴情報をuser1の履歴情報として、HDD309に履歴情報記憶部509に記憶する。
また、制御部301は、HDD309に登録してあるuser1の初期画面情報505に基づいて、操作部307に、user1用の印刷設定画面を表示する(iii)。
当該user1用の印刷設定画面が操作部307に表示されると、user1は、印刷設定画面を介して印刷設定をおこない、当該印刷設定でもって印刷ジョブ(以下、印刷ジョブAとする。)の印刷要求を行う。その場合、制御部301は、印刷要求が行われた印刷ジョブAを印刷キュー501の先頭に配置する(iv)。
他に、実行中、あるいは、実行待ち状態の印刷ジョブが印刷キュー501に存在しない場合は、制御部301は、印刷ジョブAの実行を開始する。既に実行中、あるいは、実行待ちの印刷ジョブが印刷キュー501に存在する場合には、それらの印刷ジョブの後に印刷ジョブAが実行されるように印刷ジョブAを印刷キュー501に配置する。
その後、user1用の印刷設定画面を表示している状態で、user2が印刷ジョブ(以下、印刷ジョブBと呼ぶ。また、割込み印刷ジョブとも呼ぶ。)の印刷要求を行う際に、user2は、操作部307のタッチパネル部401に表示された割込みキー1002を押す。割込みキー1002が押されると、制御部301は、ログイン用の画面を表示する。user2は、そのログイン用の画面を介して、ユーザIDとパスワードを入力する。画像処理装置101は、入力されたユーザIDとパスワードをHDD309に一時的に記憶し(v)、HDD309に予め登録しておいた認証情報502〜504と比較し、一致するものがあるかどうか判定し、一致するものがある場合に、user2のログインを許可する。user2は、ログインに成功すると、画像処理装置101を用いて、印刷処理を実行できるようになる。
そして、制御部301は、画像処理装置101にログインしているユーザがuser1とuser2であることを示す情報をHDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する。また、割込みキー1002を押すことで表示されたログイン画面を介してログインしたユーザ(割込み中のユーザ)を、当該ログイン画面を介して入力されたユーザIDから特定する。ここでは、user1が画像処理装置101にログインした状態で、後から当該画像処理装置にログインしたユーザがuser2であることを、HDD309のログインユーザ記憶領域508に記憶する(vi)。この状態で、印刷ジョブの実行を完了すると、実行を完了した印刷ジョブの履歴情報をuser2の履歴情報として、HDD309に履歴情報記憶部に記憶する。
また、制御部301は、HDD309に登録してあるuser2の初期画面情報に基づいて、操作部307に、user2用の印刷設定画面を表示する(vii)。
そして、user2は操作部307の印刷設定画面を操作して、印刷ジョブBの印刷要求を行う。その場合、制御部301は、実行中である印刷ジョブAの実行を中断し、印刷要求が行われた印刷ジョブBを印刷キュー1705の先頭に配置し(viii)、印刷ジョブBの実行を開始する、割込み印刷処理をおこなう。そして、印刷ジョブBの実行が完了したら、印刷ジョブBの履歴情報を、user2の実行履歴情報として、HDD209に記憶する。また、印刷ジョブBの実行が完了したら、中断していた印刷ジョブAの実行を再開する。そして、印刷ジョブAの実行を完了したら、制御部301は、印刷ジョブAの印刷履歴情報をuser1の履歴情報として、HDD209に記憶する。
これらの履歴情報は、HDD309内の履歴情報記憶領域509に記憶される。制御部301は、例えば、後述する図29に示すような形式で、履歴情報をユーザごとに記憶する。
このように、あるユーザが画像処理装置にログインしている状態で、別のユーザが当該画像処理装置で割込み印刷処理をおこなう場合であっても、上述した制御をおこなうことで、ユーザごとに正しく印刷履歴情報を記憶することができる。
それでは、図20〜図22の模式図を使用して説明した、本画像処理装置の本実施形態における制御の説明を、図23に示すフローチャートと、操作部307に表示する表示画面の例を用いて詳細に行う。
図23は本発明の実施形態における制御例を示すフローチャートである。
ステップS2301において、制御部301は、IDキー401が押されたことを検出すると、ステップS2302で、図9のようなログイン画面を操作部307に表示する。
ステップS2303において、制御部301は、操作部307を介して図9のOKキー905が押されたことを検出すると、ユーザID欄901と、パスワード欄902に入力されたユーザIDとパスワードをもとにユーザ認証を行う。
そして、ステップS2304において、制御部301は、入力されたIDとパスワードがHDD309に登録されたものの中に、一致するものがあると判定した場合に、ステップS804に処理を進める。ステップS2304で、制御部301は、入力されたユーザIDとパスワードがHDD309に一致するものが登録されていないと判定した場合に、ステップS2302に処理を戻す。
ステップS2305で、制御部301は、入力されたユーザIDに基づき、当該ユーザIDに関連付けてHDD309に記憶された当該ユーザ用の初期画面情報に基づいて、図24に示す、ステップS802で認証したユーザ用の画面を操作部307に表示する。以下、説明の便宜上、ステップS802〜ステップS804の処理を経て、ログインしたユーザを、先の模式図を用いた説明と同様、user1とする。
おおよそ、図10に示したuser1用の印刷設定画面と同様である。だが、図10の印刷設定画面で、制御部301は、割込みキー1002を選択できるように表示していたが、図24に示す印刷設定画面では、割込みキー1002を選択できないように表示する。
ステップS2306において、制御部301は、ユーザにより、上述した印刷設定画面を介して印刷するように要求された印刷ジョブ、または、クライアントコンピュータ106から送信された印刷ジョブがHDD309に存在するか否か判定する。印刷ジョブが存在しない場合には、制御部301は、ステップS2306の処理を繰り返す。印刷ジョブが存在する場合には、制御部301は、ステップS2307に進み、当該印刷ジョブの印刷処理を実行する。ここでは、user1によって印刷するように要求された、当該印刷ジョブを印刷ジョブAとする。
印刷ジョブAが実行されている状態において、図24に示すシステム状況キー2404が押された場合に、制御部301は、図11のようなジョブ状況画面を操作部307に表示する。
次に、ステップS2308において、制御部301は、操作部307に表示した図24の表示画面上の、割込みキー1002を選択できるように表示する。例えば、制御部301は、図25に示す画面を操作部307に表示する。尚、図25では、ユーザによって、5部印刷するように設定されており、制御部301は、その旨を印刷部数表示領域2416に表示している。
ステップS2309で、制御部301は、割込みキー2402が押されたか否か判定する。押されていないと判定した場合に、ステップS2310で、印刷ジョブAの印刷処理が完了したか否か判定する。制御部301は、印刷処理が完了していないと判定した場合、ステップS2307に処理を進め、印刷ジョブAの印刷処理の実行を続ける。
ステップS2310で、制御部301は、印刷ジョブAの印刷処理が完了したと判定すると、ステップS2311に処理を進める。ステップS2311で、制御部301は、実行した印刷ジョブAの情報をuser1が実行した印刷ジョブの情報として、user1のIDに関連付けて、HDD309の履歴情報記憶領域509に、例えば、図12に示すように記憶する。ここで記憶した情報は、後に、ユーザからの指示によって、user1が実行した印刷ジョブの履歴情報として、操作部307に表示することができる。例えば、システム状況キー1004が押され、図11のジョブ状況画面が表示された後、図11の画面においてジョブ履歴キー1102が押された場合に、制御部301は、HDD309の履歴情報記憶領域509に記憶した履歴情報に基づいて、図13に示す履歴情報画面を表示する。この履歴情報表示画面には、その印刷ジョブを実行するにあたり、ユーザに課すべき金額も表示させるとよい。
次に、ステップS2312で、制御部301は、ログアウトキー1003が押されたか否か判定し、ログアウトキーが押されたことを検出すると、処理を終了する。処理を終了した場合、再び、図9の画面を操作部307に表示する。
一方、ステップS2312で、制御部301は、ログアウトキー1003が押されていないと判定した場合、ステップS2306に処理を進める。なお、例えば、図10や図14の画面を操作部307に表示している間、つまり、ログアウトキーを選択できるように表示している間であれば、印刷ジョブの印刷処理が完了する前でも、ユーザはログアウトキーを押すことによって、ログアウトすることができる。その場合、制御部301は、操作部307に、図9に示すログイン画面を表示しつつ、印刷キューに存在する印刷ジョブの印刷処理を進め、当該印刷ジョブの完了後に、ステップS2311で行ったのと同様の処理を行うとよい。
一方、ステップS2309で、制御部301は、割込み印刷キー1402が押されたと判定した場合に、ステップS2313に処理を進める。ステップS2313で、制御部301は、ステップS2305で表示した印刷設定画面を介して受付けた印刷設定に関する情報を、印刷設定情報退避領域510に記憶する。例えば、図25の表示画面では、5部印刷するように設定されているが、制御部301は、割込みキーが押されると、ステップS2313で、この5部印刷するように設定された印刷設定情報を、印刷設定情報退避領域510に記憶する。そして、ステップS2314に処理を進める。
ステップS2314で、制御部301は、印刷ジョブAの印刷処理の実行を一時中断する。
そして、制御部301は、ステップS2315で、図26に示すような、ステップS802で認証したユーザとは別のユーザ(以下、説明の便宜上、割込みユーザともいう。)用のログイン画面を表示する。図26に示す画面において、制御部301は、OKキー2605が押されたことを検出すると、UserID欄2601に入力されたIDと、パスワード欄2602に入力されたパスワードをもとに、ステップS2316でユーザ認証を行う。尚、制御部301は、図26のキャンセルキー2604が押されたことを検出すると、図25に示す画面を操作部307に表示する。
ステップS2316で、制御部301は、入力されたユーザIDとパスワードとHDD309に登録されたものとに一致しているものがあるか否か判定する。ステップS2317で、制御部301は、一致しているものがあると判定した場合に、ステップS2318に処理を進める。その際に、制御部301は、図26のログイン画面にユーザIDとパスワードを入力して、ログインしたユーザに関する情報(例えば、入力されたID)をHDD309のログインユーザ記憶領域509に記憶し、ログインしているユーザを特定しておく。ここでは、割込みユーザとして、user2がログインしたとして説明を続ける。一方、ステップS2317で、制御部301は、入力されたIDとパスワードがHDD309に一致するものが登録されていないと判定した場合に、ステップS2315に処理を戻す。
ステップS2318で、制御部301は、図27に示す割込みユーザ(user2)用の印刷設定画面を表示する。具体的に言うと、ステップS2303で認証したユーザ(user1)用の表示画面とは異なる、ステップS2315で認証したユーザ用の表示画面を操作部307に表示する。この際に、制御部301は、HDD209に記憶されたuser2の初期画面情報506に基づいて、印刷設定画面を表示する。図27において、制御部301は、割込みキー2402を押して、ログインした割込みユーザを、割込みユーザ表示領域2701に表示し、誰が割込み印刷を実行しようとしているのかをユーザが認識できるように表示する。
ステップS2319で、操作部307を介して、割込み印刷ジョブの実行要求を受付けたか否か判定する。割込み印刷ジョブの実行要求を受付けていない場合、ステップS2319の処理を繰り返す。割込み印刷ジョブの実行要求を受付けたと判定した場合に、ステップS2320に処理を進める。
ステップS2320で、制御部301は、割込み印刷ジョブの印刷処理を実行する。
例えば、user1が、印刷ジョブAを印刷するように要求された印刷するように要求した後に、同様に、印刷ジョブBを印刷するように要求し、印刷ジョブAが実行中であり、印刷ジョブBが実行待ち状態であるとする。その状態で、user2が割込みキー2402を押して、ログインした後、割込み印刷ジョブCを実行するように要求した場合を想定する。その場合、制御部301は、実行していた印刷ジョブAの実行を中断し、割込み印刷ジョブCの実行を開始する。その状況で、図27に示すシステム状況キー2703が押されると、制御部301は、図28に示すジョブ状況画面を操作部307に表示する。図28に示す画面で、制御部301は、印刷キュー501に入れられている印刷ジョブの情報を表示する。制御部301は、図28のジョブ状況表示領域2803に、user1によって印刷するように要求された、印刷ジョブAと印刷ジョブBが実行待ち状態であること、そして、user2によって印刷するように要求された割込み印刷ジョブCが実行中であることをユーザが認識できるように表示する。そして、ステップS2321に処理を進める。
ステップS2321で、制御部401は、割込み印刷ジョブCの印刷処理が完了したか否かを判定する。割込み印刷ジョブCの印刷処理が完了していない場合には、ステップS2320に戻り、割込み印刷ジョブCの印刷処理の実行を続ける。割込み印刷ジョブCの印刷処理が完了した場合に、ステップS2322に処理を進める。
ステップS2322において、制御部301は、実行した割込み印刷ジョブCの情報を割込みユーザ(user2)が実行した印刷ジョブの情報として、当該割込みユーザ(user2)のIDに関連付けてHDD309に記憶する。例えば、図29に示すように記憶する。ここで記憶した情報は、後に、ユーザからの指示によって、実行した印刷ジョブの履歴情報として、操作部307に図30に示すように表示することができる。ここで、記憶する情報は割込み印刷ジョブCの情報なので、ログインユーザ(user1)のIDに関連付けて記憶するのではなく、割込みユーザ(user2)のIDに関連付けて記憶する。尚、印刷ジョブCは、割込み印刷されたジョブであるので、その旨を記憶しておく。そして、ステップS2323に処理を進める。
ステップS2323で、制御部301は、割込みユーザのログイン状態を自動的に解除する。そして、ステップS2324で、ステップS2314で中断していた印刷ジョブの印刷処理の実行を再開し、ステップS2325に処理を進める。ステップS2324で、制御部301は、ステップS2313で、印刷設定情報退避領域510に記憶した印刷設定に関する情報に基づいて、ステップS2303で認証したユーザ用の画面を、その情報を反映した状態で操作部307に表示する。そして、ステップS2312に処理を進める。
以上が、実施形態2における一連の制御の流れである。
なお、上述した実施形態2では、割込みユーザが割込みキー1402を押下したことに応じて、実行中の印刷ジョブの実行を中断する例を説明した。これによって、割込みユーザが、本来、割込みをおこないたいタイミングで、印刷中の印刷ジョブの実行を中断し、割込み印刷ジョブを実行することができる。しかし、本実施形態はこれに限るものではなく、制御部301は、割込み印刷ジョブの実行要求を受付けた後、つまりステップ2318の処理で、割込み印刷ジョブの実行要求を受付けた後に、実行中の印刷ジョブの実行を中断するようにしてもよい。それによって、割込みキー1402が押されてから、割込み印刷ジョブの実行を開始するまでの間にも、印刷ジョブの印刷処理を実行することができるので、割込み印刷を行うことによる生産性の低下を極力防止することができる。
また、それによって、user2が、割り込んで実行させる処理が、データ送信処理や、スキャナ部304で読み取った原稿の画像データをボックスに格納する処理等の印刷処理を必要とする機能ではない場合がある。そのような場合には、印刷ジョブAの印刷処理の実行は中断せずに、割込みをおこなわせることができるので、より生産性の低下を防止することができる。
また、図23のステップS2317で、表示する画面の例として、図16に示す画面を説明したが、制御部301は、ステップS2317で、次のような制御をおこなってもよい。制御部301は、ステップS2314で表示された図25に示す画面を介してログインした場合には、図9に示す画面を介して行う通常のログインをした場合と比較し、使用可能な機能を制限した図31のような画面を操作部307に表示する。
例えば、他に画像処理装置101にログインしているユーザが存在しないときに、user2がログインした場合には、図27に示す初期画面を印刷設定画面として表示し、user2のログインを割込みキー1402が押された後にログインする場合には、図31に示すような画面を表示させる。それによって、同じユーザでも、通常の印刷を行う際に、表示する印刷設定画面と比較して、割込み印刷を行う際に、設定可能な機能に制限をかけることができる。
他にも、割込み印刷の際には、印刷部数を制限してもよい。例えば、user2が割込みではなく、通常のユーザとして図9のログイン画面を介して、ログインした場合、印刷部数に制限をかけない。ただし、user2が、user1がログインした状態で、割込みキーを押して、割込みユーザとして図26のログイン画面を介してログインした場合に、10部を超える印刷を行えないようにする等の制限をかける。それによって、割込み印刷ジョブを実行することによって、一時中断した印刷ジョブAの印刷の再開が大幅に遅延することを防ぐことができる。同様に、割込み時に、スキャナ部304を介して読取可能な枚数に制限を設けてもよい。それによっても、一時中断した印刷ジョブAの印刷の再開が大幅に遅延することを防ぐことができるという効果を得ることができる。
また、通常の印刷ジョブの印刷処理にかかる課金に比較して、割り込んで印刷処理をおこなった印刷ジョブの課金額を、例えば1枚につき20円増しや、2倍増しなど、増やす構成にしてもよい。
また、上述した実施形態1や実施形態2で説明した制御部301が履歴情報記憶領域509に記憶した履歴情報は、操作部307に履歴情報を表示することや、ユーザごとに課金処理を行うほかにも、様々なことに用いることができる。例えば、制御部301は、当該履歴情報に基づいて、ユーザごとに画像処理装置101の利用制限をかける構成にしてもよい。例えば、user1に、100部まで印刷することを許可する設定をしておき、user2に対しては、50部まで印刷することを許可する設定をしておく。そして、制御部301は、user1の印刷設定画面を介して受付けた印刷ジョブの印刷処理を実行することによって、印刷した印刷部数が100部を超えるときは、その印刷ジョブの印刷処理を行うことを禁止する。制御部301は、user2に対しては、印刷した印刷部数が50部を超える場合に、当該印刷ジョブの印刷処理を行うことを禁止する構成にするとよい。
また、本実施形態では、制御部301が、操作部307に各種表示画面を表示する例を説明したが、操作部307が独自にコントローラを備えていて、制御部301は、そのコントローラに指示を送り、当該コントローラが操作部307に表示する構成でもよい。その場合、制御部301は、表示画面を操作部307に表示させる指示をおこなう。
尚、上述した、実施形態1、実施形態2では、印刷ジョブの履歴情報を残す場合について説明した。だが、これに限るものではなく、データ送信ジョブや、ボックス機能を利用するジョブ(以下、ボックスジョブ)に関する履歴情報を残す場合についても、実施形態1、実施形態2で説明したのとほぼ同様の制御を行うことができる。それによって、例えば、ユーザごとに、データ送信ジョブを実行した履歴情報も、後で、操作部307に正しく表示できる。また、例えば、ボックスジョブを実行した履歴情報(例えば、誰が、いつ、何ページ分の画像データをボックスに格納したかという情報等)も、後で、操作部307に正しく表示することができる。また、実施形態1、実施形態2で説明したのとほぼ同様の制御を行うことで、制御部301は、データ送信ジョブや、ボックスジョブを使用したユーザごとに、正しく課金することもできる。
以上の実施形態で説明した、ジョブ処理システム(例えば、印刷システム)は、ジョブ処理装置(画像処理装置)と他の装置(クライアントコンピュータ、および/または、サーバコンピュータ)とからなるシステムとして説明した。だが、これに限らず、ジョブ処理システム(例えば、印刷システム)は、ジョブ処理装置(画像処理装置101)単体からなっていてもよい。
例えば、上述した実施形態では、ユーザごとの履歴情報を画像処理装置101内のHDD309に記憶する例を説明したが、履歴情報は、サーバコンピュータ105、あるいはクライアントコンピュータが記憶しておく構成にしてもよい。
また、以下に、図32に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像処理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図32は、本発明に係る画像処理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図5に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、次のようなものがある。例えば、クライアントコンピュータ106、107のブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのものを、ハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布することもできる。そして、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することもできる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される場合に限らない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づいた制御を行うことも可能である。例えば、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。