JP2012098578A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコーンオイルを含むキャリア液を使用する画像形成装置において、シリコーンオイルにて発生する低分子シロキサンを回収する。
【解決手段】本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、潜像担持体を帯電させる帯電器と、シリコーンオイルを含むキャリア液及びトナーを有する液体現像剤で潜像を現像する現像部と、現像部、潜像担持体、帯電器を収容するケーシングと、ケーシングの内部に気流を発生させる気流発生部と、気流発生部で発生された気流に放電して気流中のシリコーンオイルを回収する放電部材を有する回収部と、を備えることを特徴としている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、潜像担持体を帯電させる帯電器と、シリコーンオイルを含むキャリア液及びトナーを有する液体現像剤で潜像を現像する現像部と、現像部、潜像担持体、帯電器を収容するケーシングと、ケーシングの内部に気流を発生させる気流発生部と、気流発生部で発生された気流に放電して気流中のシリコーンオイルを回収する放電部材を有する回収部と、を備えることを特徴としている。
【選択図】図2
Description
本発明は、シリコーンオイルを含むキャリア液及びトナーを有する液体現像剤によって現像し、現像された像を記録媒体に転写し、定着することで画像形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコーンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度のキャリア液中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
現像剤のキャリア液としてシリコーンオイルを用いる場合、通常ほとんど揮発しないが、画像形成装置の各プロセス部材に薄い現像液膜が塗布され、暴露している表面積が非常に大きくなると、無視できない程度の揮発成分が発生する。さらに、その揮発性成分(低分子シロキサン)が感光体帯電やトナー帯電に用いられるコロナ放電器(以下、コロナ放電部という)内の高電界領域(放電電極近傍)に曝されると、固体であるSiO2(シリ
カ)に分解され、これが放電電極表面に付着し堆積することによりコロナ放電の放電性を著しく悪化させてしまう。
カ)に分解され、これが放電電極表面に付着し堆積することによりコロナ放電の放電性を著しく悪化させてしまう。
特許文献1には、除帯電気より発生したオゾンを含む空気を、オゾン除去フィルターを通してオゾンの除去された空気を機外に排出する複写機が開示されている。また、特許文献2には、定着部などで発生したキャリア液蒸気を回収し、回収キャリア液の再利用を図る湿式画像形成装置が開示されている。また、特許文献3には、放電電極での集塵効果を利用した粉塵捕獲用放電部を設け、乾式トナーの未転写分など機内に浮遊する固形分を捕捉する帯電装置が開示されている。
画像形成装置の機内のコロナ帯電器で発生するSiO2のコロナ放電電極への付着を抑
制するため、機内を換気し、機内雰囲気中の低分子シロキサン濃度を低減させる必要がある。ただし、低分子シロキサンは、機外にあるモーター、リレー、スイッチなど一般電気製品の接点に対しても、機内同様に分解固着し、接点不良を引き起こすことがあるため機外への放出は適切ではない。
制するため、機内を換気し、機内雰囲気中の低分子シロキサン濃度を低減させる必要がある。ただし、低分子シロキサンは、機外にあるモーター、リレー、スイッチなど一般電気製品の接点に対しても、機内同様に分解固着し、接点不良を引き起こすことがあるため機外への放出は適切ではない。
特許文献1に開示されるオゾン除去フィルターにおける、活性炭フィルター等の吸着剤は、低分子シロキサンなどの揮発成分が発生しない乾式電子写真装置にはオゾン吸着用として広く用いられているが、水分やコロナ放電で多く発生するオゾン成分などがあると選択的な吸着除去ができないため、シロキサンの回収効果は十分に得ることはできない。ま
た、シロキサンが吸着剤に多く付着した場合、吸着剤の再生も困難であり、必要な寿命が確保できず、吸着剤を消耗品として交換する必要が生じ、コストアップを招く。
た、シロキサンが吸着剤に多く付着した場合、吸着剤の再生も困難であり、必要な寿命が確保できず、吸着剤を消耗品として交換する必要が生じ、コストアップを招く。
特許文献2に開示される方法を用いて低分子シロキサンの回収を行うことも可能であるが、低分子シロキサンはその分子結合数により、複数種類のものが混在しており、それぞれ融点、沸点など物性が異なるため、液化装置の温度条件など設定が困難である。また、この回収装置は、冷却装置や分離装置など複雑な装置構成でサイズは非常に大きくなり、高価であり、さらに消費電力も大きく、経済的ではない。不揮発性液体現像電子写真の利点を打ち消してしまう。
特許文献3に開示される粉塵捕獲用放電部を用いても、低分子シロキサンの回収を行うことは原理的に可能であるが、集塵捕獲用放電部がコロナ帯電部と近接しているため、集塵捕獲用放電部から発生するオゾンが感光体表面を酸化させてしまったり、捕獲した集塵を回収する際に回収粉がコロナ帯電部の放電電極に付着し、放電の不良の原因にとなりやすい等の弊害がある。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電させる帯電器と、シリコーンオイルを含むキャリア液及びトナーを有する液体現像剤で前記潜像を現像する現像部と、前記現像部、前記潜像担持体、前記帯電器を収容するケーシングと、前記ケーシングの内部に気流を発生させる気流発生部と、前記気流発生部で発生された気流に放電して気流中のシリコーンオイルを回収する放電部材を有する回収部と、を備えることを特徴としている。
さらに、本発明に係る画像形成装置において、前記気流発生部は、前記放電部材で放電された気流を前記ケーシングの内部から前記ケーシングの外部に排気するファンであることとしている。
さらに、本発明に係る画像形成装置において、前記回収部は、オゾンを吸着する吸着部材を有することとしている。
さらに、本発明に係る画像形成装置において、前記吸着部材は、前記放電部材で放電された気流の流路に配設されることとしている。
さらに、本発明に係る画像形成装置において、前記放電部材は、電圧が印加される放電電極と、前記放電電極に当接するとともに摺動して前記放電電極を清掃する清掃部材と、を有するものである。
さらに、本発明に係る画像形成装置は、前記ケーシングの外部から前記帯電器へ気流を移動させる吸気経路を有するものである。
さらに、本発明に係る画像形成装置において、前記吸気経路は、前記ケーシングの外部から前記ケーシングの内部に向かう気流を発生させる吸気気流発生部を有することとしている。
また、本発明に係る画像形成方法は、潜像担持体を帯電し、帯電された前記潜像担持体に潜像を形成し、前記潜像担持体に形成された潜像をトナー及びシリコーンオイルを含むキャリア液を有する液体現像剤で現像するとともに、ケーシングの内部からケーシングの外部に向かう気流を発生させ、気流に放電して気流に含まれるシリコーンオイルを回収することを特徴とするものである。
本発明によれば、キャリア液にシリコーンオイルを含む液体現像剤を使用する画像形成装置において、ケーシング内部に気流を発生させる気流発生部と、気流により搬送されたシリコーンオイルを回収する放電部材を備える回収部を設けることで、機内で発生する低分子シロキサンによる機内外の各種電気装置に悪影響をおよぼさずに、機内で使用している帯電器の放電特性劣化を防止できる。さらに、低分子シロキサンの回収機能を簡単な構造で維持、回復させることが可能となり、長寿命で経済的な画像形成置を提供できる。
図1は、シリコーンオイルの状態遷移を説明するための図である。本実施形態の画像形成装置で用いられる現像剤は、Isopar(エクソン商標)、パラフィンオイル等の鉱物油や植物油、あるいは揮発性キャリアのいずれでもなく、ジメチルポリシロキサンオイル等のシリコーンオイルからなる不揮発性キャリア中に、顕像化粒子であるトナーを分散したものが使用される。
この液体現像剤の粘度及び濃度の範囲は、例えば粘度が5〜500mm2/s(cSt)
、濃度が5%から40%である。また、トナー顔料には、エポキシ樹脂を主成分とし、粒径は、例えばサブミクロンから10μm程度のものが用いられる。
、濃度が5%から40%である。また、トナー顔料には、エポキシ樹脂を主成分とし、粒径は、例えばサブミクロンから10μm程度のものが用いられる。
通常、この液体現像剤のキャリア液であるシリコーンオイルは、開放容器に入れ放置しても揮発しないが、画像形成時または停止時とも、各プロセスのローラー類に塗布されるため、画像形成装置の機内雰囲気に接する表面積は非常に大きくなるとともに、駆動モーター等の発熱により温度上昇した機内では、シリコーンキャリア成分に微量含有している低分子シロキサンが無視できない程度に揮発することがわかっている。
揮発した低分子シロキサンは、感光体を帯電させるコロナ帯電器に流入すると、コロナ帯電器内の放電電極近傍の高電界部にて、シリコーンオイルから揮発した低分子シロキサンがさらにSiO2(シリカ)に分解し、これが放電電極表面に付着することで帯電用コ
ロナ放電器の放電性が著しく損なわれることになる。
ロナ放電器の放電性が著しく損なわれることになる。
本実施形態では、機内換気用の排気ファン近傍に、画像形成装置の機内にて発生した低分子シロキサンを回収する回収部を設けたことを特徴としている。図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置における画像形成部、現像部、現像剤供給部の構成を示す図である。
図2に示すように画像形成のための主要構成は、ケーシング91内に配設されている。なお、ここでは低分子シロキサンの主要発生原因である画像形成部、現像部、現像剤供給部について説明することとし、2次転写部、定着部、記録材搬送部などの構成は省略する。
本実施形態の画像形成装置は、転写ベルト40と、感光体10を主要構成とする画像形
成部と、感光体10(本発明でいう「潜像担持体」)に対応して配設され、感光体10上に形成された潜像を液体現像剤で現像する現像部と、現像部に液体現像剤を供給する現像剤供給部を含んで構成されている。
成部と、感光体10(本発明でいう「潜像担持体」)に対応して配設され、感光体10上に形成された潜像を液体現像剤で現像する現像部と、現像部に液体現像剤を供給する現像剤供給部を含んで構成されている。
現像部は、液体現像剤により感光体10上に形成された潜像を現像する装置であって、現像ローラー20と、中間ローラー32と、アニロックスローラー33と、液体現像剤を貯蔵する液体現像剤容器31、現像ローラー20上のトナーを帯電させるトナー用コロナ帯電器22を主な構成要素としている。
現像ローラー20の外周には、クリーニングブレード21、中間ローラー32、トナー用コロナ帯電器22が配されている。中間ローラー32は、その表面を現像ローラー20とアニロックスローラー33に当接させており、その外周には中間ローラークリーニングブレード34が配設されている。
アニロックスローラー33には、現像剤貯留部311から汲み上げた液体現像剤の量を調整する規制部材35が当接している。なお、本実施形態の現像部のように中間ローラー32を用いた3ローラー方式では、中間ローラー32がアニロックスローラー33に当接することで液体現像剤の量を調整することが可能であるため、この規制部材35を配設しない構成とすることも可能である。
アニロックスローラー33は、中間ローラー32に対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能する。このアニロックスローラー33は、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー33により、現像剤容器31から現像ローラー20へと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図に示すようにアニロックスローラー33は時計回りに回転して、中間ローラー32に液体現像剤を塗布する。
規制部材35は、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロックスローラー33の表面に当設し、アニロックスローラー33によって坦持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制し、現像ローラー20に供給する液体現像剤の量を調整する。
中間ローラー32は、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図に示すように、現像ローラー20と同様、反時計回りに回転し、現像ローラー20に対しカウンター当接する。中間ローラー32は現像ローラー20と同様に、金属製の内心の外周部に弾性層を設けて構成される。
中間ローラー32と現像ローラー20との当接位置下流には、中間ローラークリーニングブレード34が当接して配設され、現像ローラー20に供給されなかった液体現像剤を掻き取って現像剤容器31内の回収液貯留部312に回収する。
現像ローラー20は、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図に示すように反時計回りに回転する。現像ローラー20は鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR、PFAチューブなどの弾性層を設けたものである。
現像ローラークリーニングブレード21は、現像ローラー20の表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20が感光体10と当接する現像ニップ部より現像ローラー20の回転方向の下流側に配設され、現像ローラー20に残存する液体現像剤を掻き落として除去する。現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21によって掻き落として除去され現像剤容器31内の回収液貯留部312に滴下して再利用される。
トナー用コロナ帯電器22は、現像ローラー20に塗布されたトナーを帯電させる電界印加手段であり、現像ローラー20によって搬送される液体現像剤は、このトナー用コロナ帯電器22と近接する位置でコロナ放電による電界が印加され帯電される。
画像形成部は、感光体10の外周の回転方向に沿って順に配設された感光体用コロナ帯電器11、露光ユニット12、感光体スクイーズ装置、1次転写部50、感光体クリーニングブレード17などによって構成される。この画像形成部は感光体10の外周上、露光ユニット12と第1スクイーズローラー13との間において現像部30の現像ローラー20と当接する。
感光体10は、外周面にアモルファスシリコン感光体などの感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、時計回りの方向に回転する。
感光体用コロナ帯電器11(本発明でいう「帯電器」)は、感光体10と現像ローラー20とのニップ部より感光体10の回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10をコロナ帯電させる。露光ユニット12は、感光体用コロナ帯電器11より感光体10の回転方向の下流側において、感光体用コロナ帯電器11によって帯電された感光体10上に光を照射し、感光体10上に潜像を形成する。
1次転写部50の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10に対向して現像ローラー20の下流側に配置されている。この感光体スクイーズ装置は、感光体10に摺接して回転する弾性ローラー部材からなる第1感光体スクイーズローラー13、第2感光体スクイーズローラー13’、感光体スクイーズローラークリーニングブレード14、14’にて構成され、感光体10上に現像されたトナー像から余剰なキャリア液及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像(トナー像)内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。なお、感光体スクイーズローラー13、13’には、カブリトナーを感光体スクイーズローラー13、13’側に誘引するためバイアス電圧が印加されている。
感光体スクイーズローラークリーニングブレード14、14’は、各感光体スクイーズローラー13、13’に当接して設けられ、回収されたキャリア液やカブリトナーを含んだ液体現像剤を掻き落として、現像剤容器31内の回収液貯留部312に滴下する。
上記の第1感光体スクイーズローラー13、第2感光体スクイーズローラー13’からなるスクイーズ装置を経た感光体10表面は、1次転写部50に進入する。この1次転写部50では、感光体10に現像された現像剤像を1次転写バックアップローラー51により転写ベルト40へ転写する。この1次転写部50では1次転写バックアップローラー51に印加される転写バイアスの作用によって、感光体10上のトナー像は転写ベルト40側に転写される。ここで、感光体10と転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10の顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
1次転写部50の下流側において、感光体10と当接している感光体クリーニングブレード17は、感光体10上のキャリア成分リッチな液体現像剤をクリーニングする。クリーニングされた液体現像剤は、回収貯留部18に一旦貯留され、移送経路715にて濃度調整タンク71に回収される。
転写ベルト40(転写部材)は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。この転写ベルト40は、図示しないベルト駆動ローラー、テンションローラーにて張架され、PFA表層側
においてトナー像が転写されるようにして用いられる。本実施形態の画像形成装置では、転写させるための部材として、転写ベルト40を用いているが、ベルトに限らず、ローラー、ドラムなど各種の転写部材を採用することも可能である。
においてトナー像が転写されるようにして用いられる。本実施形態の画像形成装置では、転写させるための部材として、転写ベルト40を用いているが、ベルトに限らず、ローラー、ドラムなど各種の転写部材を採用することも可能である。
感光体10と転写ベルト40を挟んで1次転写バックアップローラー51が対向配置することで形成される1次転写部50では、感光体10との当接位置を転写位置として、現像された感光体10上のトナー像を転写ベルト40上に転写してトナー像を形成する。本実施形態では、1組の画像形成部、現像部を用いた単色構成としているが、これら画像形成部、現像部を各色液体現像剤毎に設け、転写ベルト40に対して複数色のトナー像を重ねることでカラーの画像形成装置としても構成することができる。
転写ベルト40に転写されたトナー像は、図示しない2次転写部にて用紙、フィルム、布などの各種記録材に転写され、定着部にて記録材上に転写された単色、あるいは、カラーのトナー像に熱や圧力を加えて定着される。
現像剤貯留部311には、現像剤供給部にて濃度調整された液体現像剤が供給される。本実施形態における現像剤供給部は、主な構成として、高濃度現像剤タンク72、キャリア液タンク73、濃度調整タンク71、回収液貯留部312と濃度調整タンク71を接続する移送経路711、濃度調整タンク71と現像剤貯留部311を接続する移送経路712などで構成される。
濃度調整タンク71は、内部に液体現像剤を貯留するとともに、その濃度調整を行うための供給現像剤貯留部710(貯留槽)が形成されている。この供給現像剤貯留部710には、高濃度現像剤タンク72(トナー貯留部)から移送経路713を介して高濃度現像剤を、また、キャリア液タンク73(キャリア液貯留部)から移送経路714を介してキャリア液を供給することが可能となっている。各移送経路713、714における高濃度現像剤、キャリア液は、図に示すように各移送経路中に設けたポンプ75、76にて搬送することとしてもよいし、バルブを開閉することで自重により供給することとしてもよい。
供給現像剤貯留部内に710は、液体現像剤の濃度を検知するための濃度センサー、液量を検知するための液位センサー、貯留する液体現像剤を攪拌するための攪拌部材(何れも図示せず)が配設される。濃度センサー、液位センサーの出力に基づいてポンプ75、76を駆動し、攪拌部材にて攪拌することで、供給現像剤貯留部710に貯留する液体現像剤の濃度(固形分濃度25%)、液量を一定の値に調整することが可能となっている。
本実施形態の液体現像剤のキャリア液にシリコーンオイルを使用する画像形成装置では、各種ローラーに対する液体現像剤の塗布、また、機内温度の上昇などを理由としてシリコーンオイルの揮発成分が発生する。さらに、その揮発成分(低分子シロキサン)が感光体用コロナ帯電器11(特に放電電極近傍)に曝されると、固体であるSiO2(シリカ
)に分解され、感光体用コロナ帯電器11の電極に付着し、放電量低下による帯電不足や付着が不均一になることによる帯電ムラを引き起こす。さらに機内の低分子シロキサンは機内の駆動用モーターなど他の電気接点部でもシリカに分解、付着し、動作不良の原因となる。
)に分解され、感光体用コロナ帯電器11の電極に付着し、放電量低下による帯電不足や付着が不均一になることによる帯電ムラを引き起こす。さらに機内の低分子シロキサンは機内の駆動用モーターなど他の電気接点部でもシリカに分解、付着し、動作不良の原因となる。
したがって、機内雰囲気中の低分子シロキサンの機内濃度を低減する必要があるが、機外に設置された各種電気製品に対する接点障害も懸念されるため、機外へ排出することは適切ではない。したがって、本発明では低分子シロキサンを機外へ排出する手前に、感光体用コロナ帯電器11とは独立分離している回収部80を配設し、低分子シロキサンを回収することとしている。
本実施形態の回収部80は、排気ファン92(本発明でいう「気流発生部」)にて発生させる気流の上流側に配置されている。排気ファン92に対するシリカ付着を防ぐことで、排気ファン92の機能不良、寿命低下を避けることが可能となる。また、回収部80は、感光体10を帯電させる感光体用コロナ帯電器11とは離間した位置に配設される。回収部80と感光体用コロナ帯電器11とを離間させることで、発生した低分子シロキサンの感光体用コロナ帯電器11への流入を抑制し、コロナ帯電器11の帯電性能の維持を図ることが可能となる。さらに、回収部80に設けられた清掃機構を動作させたときに舞い上がったシリカが、コロナ帯電器11の放電電極に付着することを防止することが可能となる。なお、トナー用コロナ帯電器22についても、本構成コロナ帯電器11と同様にシリカの付着を抑制することが可能である。
図3は、本発明の実施形態に係る回収部80の構成を示す図である。本実施形態の回収部80は、ケーシング91内の雰囲気を外部に排出する排気ファン92よりも気流の流れにおいて上流側に配設される。また、その主な構成として放電電極81と対向電極82を有する放電部材83を備えている。
また、本実施形態では、オゾンを吸着する吸着部材85を排気ファン92と放電部材83の間に配設している。この吸着部材85には、活性炭、シリカゲル、ゼオライトなどの多孔質材料などで構成され、吸着部材85内を通過する気流からオゾンを除去する。特に、放電部材83よりも気流の下流に配設することで、放電部材83及び感光体用コロナ帯電部11やトナー用コロナ帯電器22で発生したオゾンの機外排出を抑制することが可能となる。また、先に放電部材83にて低分子シロキサンの回収を行うため、吸着部材85が低分子シロキサンを吸着する性質を有する場合、吸着部材85のオゾン吸着性能が低減することを抑えることが可能となる。さらに、放電部材83にて回収できなかった微量な低分子シロキサンを吸着部材85に吸着させることも可能となる。
さらに本実施形態では、放電電極に付着したシリカを除去するための清掃機構(本発明でいう「清掃部」)が設けられている。この清掃機構は、スポンジ状、繊維状、固形状、ブラシ状に形成された清掃部材84、そして、この清掃部材84を移動させる移動部を含んで構成される。放電部材83の動作時、すなわち、放電電極81に対するバイアス印加時において、この清掃部材84は放電電極81に対して離間した状態とされている。清掃時には、移動部によりこの清掃部材84が放電電極81に対して当接するとともに、摺動動作することで放電電極81に付着したシリカを除去する。除去されたシリカは、回収容器85内に収容される。この放電電極81の清掃は、例えば、所定時間経過する毎に実行される。
また、清掃部材84の材料に放電電極81よりも硬い材料を用い、放電電極81を清掃部材84で研磨することとしてもよい。感光体10を帯電させる感光体用コロナ帯電器11では、その放電電極が摩耗すると放電特性が変化して帯電ムラとなり画質への悪影響を及ぼすこととなるが、放電部材83では、放電電極81が磨耗しても、放電の均一性は感光体用コロナ帯電器11ほど要求されないので特に問題はない。
図4は、本発明の実施形態に係る各種電極構成、並びに、清掃部材を示す図である。図3では断面図が示されていたのに対して、放電電極81、清掃部材84の側面図を示したものとなっている。
図4(a)は、図3に示した実施形態のものであり、放電電極81は先端が鋭利な針状の放電電極81を複数備えたものとなっている。この放電電極81と対向電極82の間に電圧を印加することで、放電電極81の先端部に低分子シロキサンが分解され、発生した
シリカが付着する。清掃時には、清掃部材84が各放電電極81の先端付近に当接し、図に示す移動方向に摺動することで先端部に付着したシリカが除去される。なお、(a)〜(c)に示す各実施形態において、清掃部材84は、放電電極81の裏面にのみ当接するようになっているが、放電電極81を挟み込むように清掃部材84を設けることで、清掃効果が高められる。
シリカが付着する。清掃時には、清掃部材84が各放電電極81の先端付近に当接し、図に示す移動方向に摺動することで先端部に付着したシリカが除去される。なお、(a)〜(c)に示す各実施形態において、清掃部材84は、放電電極81の裏面にのみ当接するようになっているが、放電電極81を挟み込むように清掃部材84を設けることで、清掃効果が高められる。
図4(b)は、放電電極81にワイヤーを使用したタイプのものであり、また、図4(c)は、放電電極81に鋸刃形状のものを使用したものである。各実施形態において稼働時には、それぞれの放電電極81に電圧が印加される。このように「針状」、「ワイヤー状」、「鋸刃状」のみならず、先端が鋭利な形状であれば、適宜形状の放電電極81を採用することができる。
図5は、感光体用コロナ帯電器、放電部材の印加電圧と放電量の関係を示す図であり、図6は、感光体用コロナ帯電器11の構成と、放電部材83の構成を示す図である。図6(a)の感光体用コロナ帯電器11が被帯電物としての感光体10への帯電を目的としているのに対し、図6(b)の放電部材83は、被帯電物への帯電を目的としていないため、できるだけ放電量を大きくする設計が可能である。そのため、図5のグラフに示されるよう放電量を確保するための印加電圧を、感光体用コロナ帯電器11のものよりも抑えることが可能となる。したがって、図6に示されるように小型化を図ることができる。また、放電の均一性についても感光体用コロナ帯電器11よりも必要とされないため、簡素で安価な構成を採用することが可能となる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。本実施形態では、コロナ帯電器11に外気を供給するための吸気ダクト94が設けられている。このように積極的に外気を感光体用コロナ帯電器11付近に供給することで、機内で発生した低分子シロキサンが感光体用コロナ帯電器11の放電電極に付着することを抑制することが可能となる。特に、吸気ダクト94が、コロナ帯電器11の少なくとも一部を覆うように設けることで、シロキサン流入の防護壁としての役割も果たし、感光体用コロナ帯電器11の帯電性能を長期的に良好に維持することが可能となる。また、吸気ダクトや吸気ファンを設けることによって、感光体用コロナ帯電器11内にて発生するオゾンの換気効果も向上する。本実施形態では、この吸気ダクト94に吸気ファン93(本発明でいう「吸気気流発生部」)を配して、積極的に吸気させることとしているが、この吸気ファン92を設けることなく自然吸気することとしてもよい。なお、吸気ダクト94や吸気ファン93をトナー用コロナ帯電器22に備えることで、トナー用コロナ帯電器22においても同様にシリカの付着抑制やオゾン排気の効果が得られる。
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
10…感光体(潜像担持体)、11…感光体用コロナ帯電器、12…露光ユニット、13…第1スクイーズローラー、13’…第2スクイーズローラー、14…第1スクイーズローラークリーニングブレード、14’…第2スクイーズローラークリーニングブレード、17…感光体クリーニングブレード、18…回収貯留部、20…現像ローラー(現像剤担持体)、21…現像ローラークリーニングブレード、22…トナー用コロナ帯電器、30…現像部、31…現像剤容器、311…現像剤貯留部、312…回収液貯留部、313…仕切板、32…中間ローラー、33…アニロクスローラー、34…中間ローラークリーニングブレード、35…規制部材、36…攪拌オーガ、37…回収オーガ、40…転写ベルト、51…1次転写バックアップローラー、71…濃度調整タンク、72…高濃度現像剤タンク、73…キャリア液タンク、74〜76…ポンプ、710…供給現像剤貯留部、7
11〜715…移送経路、80…回収部、81…放電電極、82…対向電極、83…放電部材、84…清掃部材、85…回収容器、91…ケーシング、92…排気ファン、93…吸気ファン、94…吸気ダクト
11〜715…移送経路、80…回収部、81…放電電極、82…対向電極、83…放電部材、84…清掃部材、85…回収容器、91…ケーシング、92…排気ファン、93…吸気ファン、94…吸気ダクト
Claims (8)
- 潜像が形成される潜像担持体と、
前記潜像担持体を帯電させる帯電器と、
シリコーンオイルを含むキャリア液及びトナーを有する液体現像剤で前記潜像を現像する現像部と、
前記現像部、前記潜像担持体、前記帯電器を収容するケーシングと、
前記ケーシングの内部に気流を発生させる気流発生部と、
前記気流発生部で発生された気流に放電して気流中のシリコーンオイルを回収する放電部材を有する回収部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記気流発生部は、前記放電部材で放電された気流を前記ケーシングの内部から前記ケーシングの外部に排気するファンである請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記回収部は、オゾンを吸着する吸着部材を有する請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記吸着部材は、前記放電部材で放電された気流の流路に配設される請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記放電部材は、電圧が印加される放電電極と、
前記放電電極に当接するとともに摺動して前記放電電極を清掃する清掃部材と、を有する請求項1から請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記ケーシングの外部から前記帯電器へ気流を移動させる吸気経路を有する請求項1から請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記吸気経路は、前記ケーシングの外部から前記ケーシングの内部に向かう気流を発生させる吸気気流発生部を有する請求項1から請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 潜像担持体を帯電し、
帯電された前記潜像担持体に潜像を形成し、
前記潜像担持体に形成された潜像をトナー及びシリコーンオイルを含むキャリア液を有する液体現像剤で現像するとともに、
ケーシングの内部からケーシングの外部に向かう気流を発生させ、気流に放電して気流に含まれるシリコーンオイルを回収することを特徴とする画像形成方法。
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JP2010247146A JP2012098578A (ja) | 2010-11-04 | 2010-11-04 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JPS5114897B1 (ja) * | 1969-12-01 | 1976-05-13 | ||
JPH03116162A (ja) * | 1989-09-29 | 1991-05-17 | Ricoh Co Ltd | 湿式画像形成装置 |
-
2010
- 2010-11-04 JP JP2010247146A patent/JP2012098578A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (2)
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