JP2012098538A - 感光体ドラムユニット、該感光体ユニットを備えるプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒形の感光体ドラム(11)と、感光体ドラムの円筒形の内側に摺動することなく固定された円筒状である制振部材(20、30)と、を備え、制振部材は、該制振部材の円筒状の外周面が軸方向全長に亘って前記感光体ドラムの内面に接触し、かつ、制振部材の円筒状の軸線方向両端で外径が異なるように形成されており、制振部材は感光体ドラムの軸線方向に複数配置され、隣り合う制振部材は外径が大きい側同士が対向しないように配置されていることを特徴とする感光体ドラムユニットである。
【選択図】図5
Description
プロセスカートリッジとは、文字や図形等、表されるべき内容を紙等の記録媒体に転写する部材であり、ここには転写する内容が形成される感光体ドラムユニットが備えられる。従ってプロセスカートリッジには、転写すべき内容を感光体ドラムユニットに形成するための各種手段が併せて配置される。これには、例えば現像、帯電、クリーンニングを行う手段を挙げることができる。
ここで、「振れ」とは、感光体ドラムの中心軸を基準として回転させたときに、軸方向の任意の位置で測定した径方向の最大の変位であり、JIS B0621に定義されている全振れを意味する。
感光体ドラム11の一端には後述するように駆動フランジ13が取り付けられ、他端にはフランジ12が配置されている。また、円筒形の筒内には図2(b)からわかるように制振部材20、30が挿入されている。
また、スリット22と反対側に溝23を設けることによりさらに制振部材20が撓みやすくなり、溝の幅と深さにより押圧力を制御することが可能となる。
ただし、本体21の外径は感光体ドラム11の内径より若干大きいことが好ましい。これにより、本体21の弾性力によって感光体ドラム11の内面に制振部材20を密着させることができる。
また、本体21の厚さは2mm以上、長さは50mm以上であることが好ましい。これは本体の重量が大きいほど振動抑制の効果が大きいことによるものである。
さらに、感光体ドラム内に挿入し易い程度に外径を小さくするため、及び弾性変形の吸収効果の観点から、スリット22の幅は1mm以上であることが好ましい。また、溝23の深さは、感光体ドラム内に挿入する際の撓ませ易さ、挿入後の感光体ドラム内面への密着力の強さ、及び振動抑制効果の観点から0.5mm以上であることが好ましい。
押出成形の場合は、制振部材の断面形状に対応した金型(ダイス)を準備し、ここに溶融又は半溶融した材料を流入させて押圧する。その後、冷却や切断の工程を経て個々の制振部材を製造することができる。
スリット加工は、制振部材の材料により形成された円筒形の部材に切削加工によりスリットや溝を形成する方法である。ここで、スリット加工は押出成形のダイスを工夫することにより、押出加工時に形成することも可能である。
射出成型は、断面方向のみでなくその軸方向にも対応する型に溶融した材料を射出して冷却することにより制振部材を製造する。
これにより、複数の感光体ユニットにおいて、各感光体ユニット間の振れの大きさを所定の大きさ以下に抑え、バラツキを抑えることが可能となる。従って、安定した品質の感光体ドラムユニットを提供することが可能となる。
従来の感光体ドラムユニットでは、制振部材を挿入しても各感光体ドラムユニット間の振れのバラツキが大きかった。その中には振れの大きいもの多く含まれており、このようなものは製品として提供することはできずに無駄となっていた。
これに対して本発明によれば、感光体ドラムユニット間のばらつきを抑制することができ、振れの絶対値も所定の範囲に抑えることが可能となる。従って、安定した品質の感光体ドラムユニットを効率よく提供することができる。
なお、制振部材30において、本体31は本体21、スリット32はスリット22、溝33は溝23にそれぞれ相当する。また、破線Aは感光体ドラム11の軸線、破線Bは制振部材20のスリット22が延びる方向(軸線に平行)、破線Cは制振部材30のスリット32が延びる方向(軸線に平行)をそれぞれ表わしている。
従って、制振部材20のスリット22の位置が、制振部材30のスリット32の位置に対して感光体ドラム11の軸線を中心とした軸線回りで60度以上120度以下の角度を有して配置されている。
これにより、複数の感光体ユニットにおいて、さらに各感光体ユニット間の振れの大きさを所定の大きさ以下に抑え、バラツキを抑えることが可能となる。従って、安定した品質の感光体ドラムユニットを提供することができる。
現像ローラ4は、感光体ドラム11に現像剤を供給するローラである。そして、当該現像ローラ4により、感光体ドラム11に形成された静電潜像が現像される。なお現像ローラ4には、固定磁石が内蔵されている。
規制部材5は、上記した現像ローラ4の外周面に付着する現像剤の量を調整するとともに、現像剤自体に摩擦帯電電荷を付与するブレードである。
転写手段6は、感光体ドラム11に形成された像を紙等の記録媒体に転写するためのローラである。
クリーニングブレード7は、感光体ドラム11の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去するブレードである。
測定前には、左右のユニットを後退しておき、揺れ止めコロは上昇され、ドラム受台は感光体ドラムを載置しやすい位置まで上昇している。感光体ドラムをドラム受台に載置するとドラム受台は1段階下降し、左右のユニットが前進して測定コロが感光体ドラム内に挿入される。次にドラム受台をもう1段階下降させて感光体ドラムを測定コロに載せると同時に、揺れ止めコロが下降してドラムの揺れを止める。
この状態で左右のモーターを回転させ、レーザ測定機で感光体ドラムの上側の変位量を測定し、これを振れの測定値とする。レーザ測定機は、アンリツ製レーザ外径寸法測定機(検出部:KL1003BN、表示部:KL3000A)を使用した。
測定の終了後は、揺れ止めコロを上昇させると同時にドラム受台を1段階上昇させ、感光体ドラムを測定コロから離し、左右のユニットを後退させてから、ドラム受台をもう1段上昇させて、測定終了した感光体ドラムを取り出す。
ここで、測定コロは、その回転振れが1μm以下に製作されており、感光体ドラムの振れを高精度に測定することが可能である。通常、感光体ドラムの振れは中央付近で最大となるため、レーザ測定機はドラム中央に配置し、その測定値を振れ値とした。また、JIS規格で定義される全振れは、感光体ドラムの中心軸で回転させて測定されなければならないが、本測定機では感光体ドラム端部内面が基準となるため、厳密な全振れではなく、端部の真円度や偏肉等の影響も含んでいる。
表1に結果を示す。
また、ばらつきの観点からも、標準偏差からわかるように、No.1〜No.30の例の方がNo.31〜No.40によるものより良好であった。
10 感光体ドラムユニット
11 感光体ドラム
12 フランジ
13 駆動フランジ
20 制振部材
21 本体
22 スリット
23 溝
30 制振部材
31 本体
32 スリット
33 溝
Claims (5)
- 円筒形の感光体ドラムと、
前記感光体ドラムの円筒形の内側に摺動することなく固定された円筒状である制振部材と、を備え、
前記制振部材は、該制振部材の円筒状の外周面が軸方向全長に亘って前記感光体ドラムの内面に接触し、かつ、前記制振部材の円筒状の軸線方向両端で外径が異なるように形成されており、
前記制振部材は前記感光体ドラムの軸線方向に複数配置され、隣り合う前記制振部材は前記外径が大きい側同士が対向しないように配置されていることを特徴とする感光体ドラムユニット。 - 隣り合う前記制振部材は前記外径が小さい側同士が対向して配置されていることを特徴とする請求項1に感光体ドラムユニット。
- 前記制振部材は、軸線方向に沿ったスリットが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光体ドラムユニット。
- 筐体と、該筐体内に配置される請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光体ドラムユニットと、前記筐体内に配置され前記感光体ドラムを帯電させる手段と、を備えるプロセスカートリッジ。
- 請求項4に記載のプロセスカートリッジを備え、該プロセスカートリッジに回転駆動力を付与することにより画像を形成する画像形成装置。
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