JP2012097897A - 偏心揺動型減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力軸と出力軸の間のバックラッシを、減速機を構成する部品の精度を高めることなく、低減できる偏心揺動型減速機を提供する。
【解決手段】クランク軸3を入力軸とし、キャリヤ4を出力軸として作動させる偏心揺動型減速機1において、キャリヤ4と外歯歯車5をカップリング7で連結する。カップリング7は、第1固定部材71に対しX軸方向に可動で回転方向には拘束された中間部材72と、中間部材72に対してY軸方向に可動で回転方向には拘束された第2固定部材73を連結した構造である。第1固定部材71をキャリヤ4に固定し、第2固定部材73を外歯歯車5に固定することにより、外歯歯車5の公転運動を吸収し、自転運動のみをバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達する。
さらに、内歯91に外歯歯車5、6を付勢することで、内歯91と外歯歯車5、6の噛合部のバックラッシを除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内歯歯車に内接噛合しクランク軸により偏心回転する外歯歯車を備えた偏心揺動型減速機に関するものである。
偏心揺動型減速機は、入力軸であるクランク軸の回転によって回転する偏心カムと、この偏心カムを介してクランク軸に対して偏心回転可能に設けられた外歯歯車と、この外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、外歯歯車の自転運動を出力する出力軸で構成されている。外歯歯車の自転運動を出力として出力軸に伝達するために、出力軸に固定されたピンと外歯歯車に設けられピンに内接して公転する穴を複数備え、ピンと穴の接触部を介して自転トルクを伝達する機構が用いられている。この機構ではピンと穴の寸法誤差や位置誤差を許容するためピンと穴の接触部にガタが必要であり、必然的に入力軸と出力軸の間にバックラッシが発生する。このバックラッシ量を低減するために、ピンと穴の間に樽形円筒の内ローラを配置し、ピンと内ローラ間の力の伝達を内ローラの両端部で行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−249199号公報
ピンと穴の間に樽形円筒の内ローラを配置すると、内ローラが弾性変形することによりピンと穴の寸法誤差や位置誤差の影響をある程度は緩和できるが、本質的には所定の誤差以内でピンと穴を製作する必要があることは変わらず、ピンと穴の加工誤差によるバックラッシの発生を完全に除去することは困難である。さらに、ピンと内ローラ間の力の伝達が内ローラの両端部のみでなされるため、局部的な摩耗の進行が早く寿命が短くなる場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、減速機を構成する部品の加工精度を高めることなく、バックラッシを低減できる偏心揺動型減速機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、偏心カム部を有するクランク軸と、
前記偏心カム部に回転可能に設けられる外歯歯車と、
前記外歯歯車に内接噛合する内歯歯車と、
前記外歯歯車にカップリングの一方が連結される前記カップリングと、
前記カップリングの他方に連結されるキャリヤと、を備え、
前記カップリングは、
前記キャリヤに固定される第1固定部材と、
前記外歯歯車に固定される第2固定部材と、
前記第1固定部材と前記第2固定部材との間に配置される中間部材と、
前記中間部材と前記第1固定部材とを可動に連結し、前記中間部材と前記第1固定部材が第1の方向に相対移動しようとする際に前記中間部材と前記第1固定部材との間に働く力が、前記中間部材と前記第1固定部材が前記第1の方向とは他の方向に相対移動する際に前記中間部材と前記第1固定部材との間に働く力よりも小さい機構の、第1連結機構と、
前記中間部材と前記第2固定部材とを可動に連結し、前記中間部材と前記第2固定部材が第2の方向に相対移動しようとする際に前記中間部材と前記第2固定部材との間に働く力が、前記中間部材と前記第2固定部材が前記第2の方向とは他の方向に相対移動する際に前記中間部材と前記第2固定部材との間に働く力よりも小さい機構の、第2連結機構と、を有し、
前記第1の方向と前記第2の方向とは所定の角度で交差することである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1に係る発明において、前記所定の角度が90度であることである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記相対移動する際の前記第1連結機構の変形と前記第2連結機構の変形の少なくとも一方が弾性変形によるものであることである。
請求項4に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2のいずれかに係る発明において、前記第1連結機構と前記第2連結機構の少なくとも一方が複数の部品で構成される複合連結機構であり、前記相対移動する際の前記複合連結機構の変位が前記部品の相対運動による変位であることである。
請求項5に係る発明の特徴は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記内歯歯車が前記内歯歯車両側面の少なくとも一方に開口するとともに内歯の径方向外周を取巻く円環溝を備えることである。
請求項6に係る発明の特徴は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に係る発明において、前記偏心カム部の偏心方向に前記外歯歯車を所定の力で付勢することである。
請求項1に係る発明によれば、第1連結機構には第1の方向の力が作用し、第2連結機構には第2の方向の力が作用する。外歯歯車の自転運動による回転力は第1連結機構の第1の方向とは他の方向に作用する力の組合せによるモーメント力として中間部材に伝達され中間部材を自転させる。中間部材の自転運動による回転力は第2連結機構の第2の方向とは他の方向に作用する力の組合せによるモーメント力として第2固定部材に伝達され第2固定部材を介してキャリヤに伝達される。すなわち、外歯歯車のキャリヤに対する公転運動をカップリングの第2固定部材の第2の方向の並進運動と中間部材の第1の方向の並進運動の組合せで吸収する。
外歯歯車の公転運動に起因する第1連結機構の第1の方向の力と第2連結機構の第2の方向の力は、自転運動に起因する第1連結機構の第1の方向の他の方向の力と第2連結機構の第2の方向の他の方向の力より小さい。言い換えると、カップリングの公転運動の吸収に起因して発生する不要な力は小さく、自転運動を伝達するモーメント力は大きくなる。
上記カップリングにより外歯歯車とキャリヤは連結されているので、小さな力で公転運動を吸収し、外歯歯車の自転運動による大きな回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤに伝達できる。
また、構成部品の形状誤差に伴う公転運動の誤差も吸収できるので精度の高い構成部品を用いなくても、外歯歯車の自転運動をスムースにキャリヤに伝達できる。
請求項2に係る発明によれば、第1の方向と第2の方向が直交する組合せなので、第1の方向の並進運動と第2の方向の並進運動のストロークを同等かつ最小とできる。ストロークが最小なので第1連結機構と第2連結機構を小型化できる。
請求項3に係る発明によれば、第1連結機構と第2連結機構を弾性変形により変形させるのでバックラッシやガタのない力伝達が可能な連結機構を容易に実現できる。
請求項4に係る発明によれば、第1連結機構と第2連結機構をその構成部品の相対運動により変位抵抗の少ない方向へ変位させるのでの変位量の制限がない。このため、外歯歯車の公転運動半径が大きな偏心揺動型減速機にも適用できる。
請求項5に係る発明によれば、内歯歯車の内歯外周に内歯歯車両側面の少なくとも一方から所定の深さの円周溝を備えるので、内歯部が半径方向へ変位しやすくなる。外歯歯車と内歯の噛合部のバックラッシが無くなった場合には内歯が外側へ逃げることで噛合部に過大な負荷が作用することを防止できる。このため外歯歯車と内歯歯車の形状誤差が大きい場合にも噛合部でのバックラッシを小さく設定でき、過大な負荷が発生することなくバックラッシやガタの無い偏心揺動型減速機を実現できる。
請求項6に係る発明によれば、外歯歯車を内歯歯車に所定の力で付勢しているので、バックラッシが無くても噛合部には所定の負荷以上の過大な負荷が作用することはない。このため、外歯歯車と内歯歯車の形状誤差が大きい場合にも過大な負荷が発生することなく、バックラッシやガタのない偏心揺動型減速機を実現できる。
第1実施形態の偏心揺動型減速機の全体を示す断面図である(図2のB−B断面)。 図1のA−A断面図である。 第1実施形態の内歯歯車を示す図である。 図3のC−C断面図である。 内歯と外歯歯車の噛合部のバックラッシ低減の概念を示す図である。 第2実施形態のカップリングを示す図である。 第3実施形態のカップリングを示す図である。 第4実施形態のカップリングを示す図である。 図8のD−D矢視図である。 図8のE−E断面図である。 第5実施形態のカップリングを示す図である。 図11のF−F断面図である。 第6実施形態の外歯歯車を示す図である。 第6実施形態のクランク軸を示す図である。 図14のJ−J断面図である。 第7実施形態のクランク軸を示す図である。 図16のK−K断面図である。 図15のL−L断面図である。
以下、本発明の第1実施形態として外歯歯車を2枚備えた偏心揺動型減速機について説明する。
図1(図2のB−B断面図)に示すように、偏心揺動型減速機1は、ハウジング2と、ハウジング2により保持された軸受15と、軸受13を介してハウジング2により回転自在に支持された側板43で保持された軸受14を介して、回転自在に支持されたクランク軸3を備えている。クランク軸3は2箇所の円筒状の偏心カム部31、32を備えている。偏心カム部31の外周に軸受11を介して回転自在に支持される第1外歯歯車5と、偏心カム部32の外周に軸受12を介して回転自在に支持される第2外歯歯車6とを備えている。第1外歯歯車5は軸受10を介してクランク軸3により回転自在に支持された側板41とカップリング7により連結されている。第2外歯歯車6は側板43とカップリング8により連結されている。キャリヤ4は側板41、側板43、連結部材42より構成されている。連結材42が第1外歯歯車5と第2外歯歯車6に形成された楕円穴5a、6aに挿通され、側板41と側板43は2本の連結部材42の両端にボルト23により締結されている。
カップリング7は第1固定部材71、中間部材72、第2固定部材73により構成されている。第1固定部材71は側板41にボルト21により固定され、第2固定部材73は第1外歯歯車5にボルト22により固定されている。このとき第2固定部材73の回転中心が第1外歯歯車5の自転中心Peと一致するように固定する。
同様に、カップリング8は第1固定部材81、中間部材82、第2固定部材83により構成されている。第1固定部材81は側板43にボルト21により固定され、第2固定部材83は第2外歯歯車6にボルト22により固定されている。このとき第2固定部材83の回転中心が第2外歯歯車6の自転中心Peと一致するように固定する。
図2に示すように、第1外歯歯車5はハウジング2の内周面に固定された内歯歯車9の内歯91と点Pcで噛合するような歯車のピッチ円径を備えている。クランク軸3の回転に伴い第1外歯歯車5は内歯91と噛合しながら偏心カム部31の偏心量eを半径とする公転運動をする。同様に第2外歯歯車6も内歯91と噛合しながら偏心カム部32の偏心量eを半径とする公転運動をする。ここで、第2外歯歯車6と内歯91の噛合する点は点Pcと内歯91の円周方向で180度の位相差の位置に配置されている。
図2に基づきカップリング7の詳細を説明する。
第1平行リンク7aは第1固定部材71の両端部に連結された2個のリンク74介して中間部材72を連結することで構成されている。リンク74の両端には薄肉のヒンジ部74aを備えており、薄肉のヒンジ部74aが弾性変形することで、リンク74は第1固定部材71と中間部材72に対して小さな力で傾くことができる。このため、この第1平行リンク7aはX軸方向の変形抵抗が小さく、X軸方向と直交するY軸方向の変形抵抗が大きな特性を備える。
第2平行リンク7bは中間部材72に連結された2個のリンク74介して第2固定部材73を連結することで構成されている。薄肉のヒンジ部74aが弾性変形することで、リンク74は中間部材72と第2固定部材73に対して小さな力で傾くことができる。このため、この第2平行リンク7bはX軸方向の変形抵抗が大きく、X軸方向と直交するY軸方向の変形抵抗が小さな特性を備える。
図1に示すカップリング8も第1固定部材81、中間部材82、第2固定部材83、リンク(図示されない)により同様の平行ばね機構を構成しており、変形に対してカップリング7と同様な特性を備える。
図3、図4に内歯歯車9の詳細を示す。
内歯歯車9は内歯91の外周に側面からの深さtを備えた円環溝92を備え、円環溝92の外周に反対側面からの深さtを備えた円環溝93を備えている。このため、内歯91は薄肉円筒部94を介して保持されており、半径方向へは容易に変位可能である。
以下、この偏心揺動型減速機1の詳細な作動について図1、図2、に基づき、第1外歯歯車5の伝動系の例で説明する。
図1に示すように、クランク軸3が回転すると第1外歯歯車5は内歯91と噛合しながら公転する。このとき、第1外歯歯車5の歯数をZ、内歯91の歯数をZとすると、第1外歯歯車5はクランク軸3の1回転当りZ−Zの歯数だけ相対回転をする。つまり、第1外歯歯車5はハウジング2に対して偏心eを半径とする1回転の公転運動と、(Z−Z)/Z回転の自転運動をする。カップリング7の第2固定部材73は第1外歯歯車5に固定されているので、第1外歯歯車5と同一の回転をする。
図2に示すように、回転のスタート位置を外歯歯車5が内歯91とX軸に対してθの角度を持つPc点で噛合する位置とすると、外歯歯車5と第2固定部材73は公転運動をするためクランク軸3の回転軸心に対しPc点側に公転半径eだけ偏心している。このため、第1平行リンクは変形し、図2のX軸方向へほぼe・cosθだけ中間部材72が第1固定部材71に対して変位している。また、第2平行リンクは変形し、図2のY軸方向へほぼe・sinθだけ第2固定部材73が中間部材72に対して変位している。ここで、クランク軸3が左回転すると、第1外歯歯車5は内歯91と噛合しながら左回転で公転すると共に右回転の自転をする。
公転による第2固定部材73のX軸方向の並進運動は第1固定部材71と中間部材72を連結する第1平行リンク7aで吸収され、Y軸方向の並進運動は中間部材72と第2固定部材73を連結する第2平行リンク7bで吸収されるため、第1固定部材71に作用する第1外歯歯車5の公転運動に起因する力は小さい。
一方、第2固定部材73の自転による右回転の回転力は第2平行リンク7bの1対のリンク74に作用する反対方向のX軸方向の力により右回転のモーメント力として中間部材72に伝達される。第2平行リンク7bのX軸方向は変形抵抗が大きいのでモーメント伝達力が大きく、結果として、大きな自転の回転力を伝達できる。次に、中間部材72の回転力は第1平行リンク7aの1対のリンク74に作用する反対方向のY軸方向の力により右回転のモーメント力として第1固定部材71に伝達される。第1平行リンク7aのY軸方向は変形抵抗が大きいのでモーメント伝達力が大きく、結果として、大きな自転の回転力を伝達できる。
結局、カップリング7は第1外歯歯車5の公転運動に伴う力の伝達能力は小さく、自転運動に伴う回転力の伝達能力は大きい特性を備えている。また、カップリング7は一体成形の弾性変形による平行リンク機構の構成であるため、ガタやバックラッシの無い回転力伝達が可能である。そのため、第1外歯歯車5の自転運動に伴う回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達可能である。カップリング8についても同様であり、第2外歯歯車6の自転運動に伴う回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達可能である。
図5に示すように、外歯歯車5と内歯91の噛合部におけるバックラッシは、内歯91と外歯歯車5を半径方向で近づけることで小さくできる。外歯歯車5aと内歯91のバックラッシの1/2をB1とすると、外歯歯車5aを半径方向でΔeだけ内歯91に近づけ5bの位置にすることでバックラッシの1/2はB1より小さなB2となる。内歯91と外歯歯車5の噛合部における半径方向の距離は内歯91と外歯歯車5の中心間距離を大きくすると小さくなる、この中心間距離はクランク軸3の偏心カム部31、32の偏心量eであるので、偏心量eを大きくするとバックラッシは小さくできる。
偏心揺動型減速機1では、バックラッシが無くなる偏心量eを設定することで、外歯歯車5、6と内歯91の噛合部におけるバックラッシやガタの無い回転力の伝達が可能となる。
なお、バックラッシ無しで内歯91と外歯歯車5を噛合させると各歯の形状誤差による過大な負荷が発生し歯に破損を生じる恐れがある。しかし、偏心揺動型減速機1においては、内歯91は薄肉円筒部94により保持されており、半径方向へは容易に変位可能であるため、内歯91と外歯歯車5の形状誤差等による過大な負荷が発生すること無しに常にバックラッシやガタの無い回転力の伝達が可能である。
以上のように、偏心揺動型減速機1は内歯91と外歯歯車5、6のバックラッシやガタの無い噛合と、外歯歯車5、6の自転運動のバックラッシやガタ無しでのキャリヤ4への伝達が可能で、全体としてバックラッシやガタの無い回転力の伝達が可能である。
さらに、カップリングのX−Y平面における構成部品の加工誤差を吸収する能力が大きいため、構成部品を高精度に加工する必要がない偏心揺動型減速機を提供できる。
本事例では、外歯歯車を2枚備えた例について説明したが、外歯歯車を1枚備えた減速機としてもよい。また、歯形はインボリュート歯型、トロコイド歯型など特に限定する必要は無く、内歯歯車と外歯歯車が噛合回転できればよい。
<本実施形態の変形態様>
第2実施形態について説明する。第2実施形態はカップリングの構造が異なる以外は第1実施形態(図1〜図5)と同一であるため、カップリング以外の部分の説明は省略する。
図6において、環状の第1固定部材101のねじ穴101aにボルト23をねじ込むことで側板41(図1参照)に第1固定部材101を固定する。
第1固定部材101と環状の中間部材102を、両端に薄肉のヒンジ部104aを備えた2個のリンク104により連結することで第1平行リンク100aを構成する。この第1平行リンク100aをY軸方向で対向して2組配置する。第2固定部材103と中間部材102を、両端に薄肉のヒンジ部105aを備えた2個のリンク105により連結することで第2平行リンク100bを構成する。この第2平行リンク100bをX軸方向で対向して2組配置する。
第2固定部材103をボルト穴103aにボルト22を挿入することで外歯歯車5(図1参照)に固定する。
このカップリングは、第1平行リンク100aにより第2固定部材103の公転運動のX軸方向の併進運動成分を大きな力を伝達することなく吸収し、第2平行リンク100bによりY軸方向の併進運動成分を大きな力を伝達することなく吸収し、第2固定部材103の自転運動に伴う回転力のみを第1固定部材101に伝達する。
外歯歯車5の自転運動に伴う回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達可能で、カップリングのX−Y平面における構成部品の加工誤差を吸収する能力が大きいため、構成部品を高精度に加工する必要がなく偏心揺動型減速機を安価に製作できる。さらに、2組の平行リンクにより回転力を伝達するので、偏心揺動型減速機1の外形を大型化することなくより大きな回転力を伝達できる。
第3実施形態について説明する。第3実施形態はカップリングの構造が異なる以外は第1実施形態(図1〜図5)と同一であるため、カップリング以外の部分の説明は省略する。
図7において、第1固定部材201のねじ穴201aにボルト23をねじ込むことで側板41(図1参照)に2個の第1固定部材201を固定する。
側板41に固定された2個の第1固定部材201をY軸方向で対向して配置し、第1固定部材201の両方の端面201bに板ばね204の一端を押え板207で固定する。4個の板ばね204の他端を中間部材202の面202aに、板ばね204に撓みが生じないように押え板207で固定する。以上により、Y軸方向に対向して配置された2組の第1平行ばね200aを構成する。中間部材202の面202aに直角な4箇所の内周面202bに板ばね205の一端を押え板206で固定する。板ばね205の他端を第2固定部材202の外周面203bに、板ばね205に撓みが生じないように押え板206で固定する。以上により、X軸方向に対向して配置された2組の第2平行ばね200bを構成する。第1平行ばね200aと第2平行ばね200bは直交して配置される。
第2固定部材203をボルト穴203aにボルト22を挿入することで外歯歯車5(図1参照)に固定する。
このカップリングは、第1平行ばね200aにより第2固定部材203の公転運動のX軸方向の併進運動成分を大きな力を伝達することなく吸収し、第2平行ばね200bによりY軸方向の併進運動成分を大きな力を伝達することなく吸収し、第2固定部材203の自転運動に伴う回転力のみを第1固定部材201に伝達する。
外歯歯車5の自転運動に伴う回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達可能で、カップリングのX−Y平面における構成部品の加工誤差を吸収する能力が大きいため、構成部品を高精度に加工する必要がなく偏心揺動型減速機1を安価に製作できる。さらに、板ばね204、205の板厚方向の変形が容易で、大きな公転運動の吸収が可能となり、外歯歯車5の公転半径の大きな偏心揺動型減速機1に使用可能である。
第4実施形態について図8、図9、図10に基づき説明する。第4実施形態はカップリングの構造が異なる以外は第1実施形態(図1〜図5)と同一であるため、カップリング以外の部分の説明は省略する。
図8において、第1固定部材301のねじ穴301aにボルト23をねじ込むことで側板41(図1参照)に第1固定部材301を固定する。
図9に示すように、ピン305aに軸受305bを回転自在に挿通してジョイント305を構成する。リンク304に軸受305bの外周を固定し、第1固定部材301にピン305aの端部を固定する。こうすることで、ジョイント305を用いてリンク304は第1固定部材301に回転自在に支持される。
図8に示すように、第1固定部材301の両端部にジョイント305により2個のリンク304の一端を回転自在に連結し、リンク304の他端にジョイント305を介して中間部材302のL形の一辺を連結することで第1並行リンク300aを構成する。中間部材302のL形の他辺にジョイント305によりリンク306の一端を回転自在に連結し、リンク306の他端にジョイント305を介して第2固定部材303を連結することで第2並行リンク300bを構成する。第1平行リンク300aと第2平行リンク300bは直交して配置される。
第2固定部材203をボルト穴203aにボルト22を挿入することで外歯歯車5(図1参照)に固定する。
このカップリングは、第1平行リンク300aにより第2固定部材302の公転運動のX軸方向の併進運動成分を吸収し、第2平行リンク300bによりY軸方向の併進運動成分を吸収し、第2固定部材302の自転運動に伴う回転力のみを伝達する。
外歯歯車5の自転運動に伴う回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達可能で、カップリングのX−Y平面における構成部品の加工誤差を吸収する能力が大きいため、構成部品を高精度に加工する必要がなく偏心揺動型減速機1を安価に製作できる。さらに、ジョイント305部が相対回転できるので、リンク304、306の回転範囲を大きく設定でき、大きな公転運動の吸収が可能となり、外歯歯車5の公転半径の大きな偏心揺動型減速機1に使用可能である。
第5実施形態について説明する、第5実施形態はカップリングの構造が異なる以外は第1実施形態(図1〜図5)と同一であるため、カップリング以外の部分の説明は省略する。
図11において、第1固定部材401のねじ穴401aにボルト23をねじ込むことで側板41(図1参照)に第1固定部材401を固定する。
図11、図12に示すように、第1固定部材401に2個のガイドバー404をY軸と平行に固定し、中間部材402のL形の一辺に2個の直動軸受405を固定し、直動軸受405をガイドバー404に挿入することでY軸方向に摺動自在な第1ガイド400aを構成する。中間部材402のL形の他辺に2個のガイドバー406をX軸と平行に固定し、第2固定部材403に2個の直動軸受407を固定し、直動軸受407をガイドバー406に挿入することでX軸方向に摺動自在な第2ガイド400bを構成する。第1ガイド400aと第2ガイド400bは直交して配置される。
第2固定部材403をボルト穴403aにボルト22を挿入することで外歯歯車5(図1参照)に固定する。
ここでは第1ガイド400aと第2ガイド400b共にガイドバー404、406が2個で構成される例を説明したが、ガイドバーの数は1個以上あればよい。
このカップリングは、第1ガイド400aにより第2固定部材403の公転運動のY軸方向の併進運動成分を吸収し、第2ガイド400bによりX軸方向の併進運動成分を吸収し、第2固定部材403の自転運動に伴う回転力のみを伝達する。
外歯歯車5の自転運動に伴う回転力をガタやバックラッシ無しにキャリヤ4に伝達可能で、カップリングのX−Y平面における構成部品の加工誤差を吸収する能力が大きいため、構成部品を高精度に加工する必要がなく偏心揺動型減速機1を安価に製作できる。さらに、ガイド部が相対摺動できる分離された部品により構成されるので、ガイドの運動範囲を任意に設定でき、いかなる公転半径の外歯歯車5を備えた偏心揺動型減速機1にも使用可能である。
第6実施形態について説明する、第6実施形態は内歯歯車9に換えて内歯歯車9の円環溝92、93を廃した図13に示す内歯歯車900を用いることと、クランク軸3の偏心カム部31、32の構造が異なる以外は第1実施形態(図1〜図5)と同一であるため、偏心カム部以外の部分の説明は省略する。
図14、図15に示すように、クランク軸500に矩形断面のガイド部500aを備える。図15に示すように、ガイド部500aに外接して摺動する溝502aを備えたカムコア502と、カムコア502の溝を覆うカム蓋503と、カムコア502とカム蓋503の外周に圧入されるカムリング504により可動カム510を構成する。図14に示すように、ガイド部500aのカム偏心方向側の端面500bとカム蓋503間に板ばね505を配置し、所定の力で可動カム510を偏心方向へ付勢する。ここで、最大偏心量歯emは偏心揺動型減速機1に組立てられた状態での外歯歯車5、6のクランク軸心に対する偏心量eより大きくなるように設定されている。
以上の可動カム510をクランク軸500の軸周りで180度位相を違えて2組備えることにより、クランク軸500の可動カム510の外周に軸受11、12(図1参照)を介して回転自在に支持された外歯歯車5、6を偏心方向に所定の力で付勢することが可能となる。これによって、外歯歯車5、6を内歯歯車900に押し付けて噛合部におけるバックラッシを無くすることが可能である。板ばね505の付勢力を適切に設定することで、内歯歯車900と外歯歯車5、6の形状誤差等による過大な負荷が発生すること無しに常にバックラッシやガタの無い回転力の伝達が可能である。
第7実施形態について説明する、第7実施形態は可動カム510を付勢する付勢手段が異なる以外は第6実施形態(図14、図15)と同一であるため、付勢手段以外の部分の説明は省略する。
図16に示すクランク軸600の偏心カム配置部に、図17に示す矩形断面をしたガイド部600aを備え、ガイド部600aの内部に図18に示すクランク軸線に対して傾斜した矩形断面のガイド溝600bを備える。ガイド溝600bの内部にコイルばね603を配置し、コイルばね603の両端に可動コマ602を配置する。コイルばね603により2個の可動コマ602は夫々ガイド溝600bの両端に向かい同一の力で付勢され、この付勢力のクランク軸600の半径方向の分力が2個の可動カム510を各々の偏心方向へ付勢する。
2組の可動カム510を各々の偏心方向に所定の同一の力で付勢することで、外歯歯車5、6を同一の力で内歯91に押し付けて噛合部におけるバックラッシを無くすることが可能である。ばね603の付勢力を適切に設定することで、内歯歯車900と外歯歯車5、6の形状誤差等による過大な負荷が発生すること無しに常にバックラッシやガタの無い回転力の伝達が可能である。さらに、ばね603の配置スペースを大きく取れるため付勢力の設定誤差を小さくすることができる。
1:偏心揺動型減速機 2:ハウジング 3:クランク軸 4:キャリヤ 5:第1外歯歯車 6:第2外歯歯車 7、8:カップリング 9、900:内歯歯車 41、43:側板 42:連結部材 71、81:第1固定部材 72、82:中間部材 73、83:第2固定部材 91:内歯

Claims (6)

  1. 偏心カム部を有するクランク軸と、
    前記偏心カム部に回転可能に設けられる外歯歯車と、
    前記外歯歯車に内接噛合する内歯歯車と、
    前記外歯歯車にカップリングの一方が連結される前記カップリングと、
    前記カップリングの他方に連結されるキャリヤと、を備え、
    前記カップリングは、
    前記キャリヤに固定される第1固定部材と、
    前記外歯歯車に固定される第2固定部材と、
    前記第1固定部材と前記第2固定部材との間に配置される中間部材と、
    前記中間部材と前記第1固定部材とを可動に連結し、前記中間部材と前記第1固定部材が第1の方向に相対移動しようとする際に前記中間部材と前記第1固定部材との間に働く力が、前記中間部材と前記第1固定部材が前記第1の方向とは他の方向に相対移動する際に前記中間部材と前記第1固定部材との間に働く力よりも小さい機構の、第1連結機構と、
    前記中間部材と前記第2固定部材とを可動に連結し、前記中間部材と前記第2固定部材が第2の方向に相対移動しようとする際に前記中間部材と前記第2固定部材との間に働く力が、前記中間部材と前記第2固定部材が前記第2の方向とは他の方向に相対移動する際に前記中間部材と前記第2固定部材との間に働く力よりも小さい機構の、第2連結機構と、を有し、
    前記第1の方向と前記第2の方向とは所定の角度で交差する、
    偏心揺動型減速機。
  2. 前記所定の角度が90度である請求項1に記載の偏心揺動型減速機。
  3. 前記相対移動する際の前記第1連結機構の変形と前記第2連結機構の変形の少なくとも一方が弾性変形によるものである請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の偏心揺動型減速機。
  4. 前記第1連結機構と前記第2連結機構の少なくとも一方が複数の部品で構成される複合連結機構であり、前記相対移動する際の前記複合連結機構の変位が前記部品の相対運動による変位である請求項1または請求項2のいずれかに記載の偏心揺動型減速機。
  5. 前記内歯歯車が前記内歯歯車両側面の少なくとも一方に開口するとともに内歯の径方向外周を取巻く円環溝を備える請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の偏心揺動型減速機。
  6. 前記偏心カム部の偏心方向に前記外歯歯車を所定の力で付勢する付勢手段を備える請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の偏心揺動型減速機。
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