JP2012097722A - 風力発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型又は高さの高い風力発電機用風車では、風車を支える支柱及び基礎の建設費が高くなり、風力発電機の普及を妨げている。
【解決手段】風車をタンク類又はタワー類などの建造物と一体化することにより、風車単独の支柱及び基礎が不要となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、風力を電気エネルギーに変える風力発電機に関するものである。
垂直軸の周りをブレードが回転する所謂ジャイロ型風車は、プロペラ式風車よりもやや効率は低いが、プロペラ式のように風向き合わせて風車の向きを変える必要が無く構造がシンプルであり、小型の風力発電機に用いられることが多い。しかし大型又は高さの高い風車では支柱及び基礎の建設費が高くなり、また広い敷地が必要なためブレードの回転直径が20メートル又は、支柱の高さが50mを超えるようなものは実現していない。
本発明は、大型のジャイロ型風車による風力発電機を低コストで建設可能にすることを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために、風車を建造物と一体とすることにより、風車単独の支柱及び基礎を無くすることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、石油タンクなどの建造物の外縁より隙間を設けて、上下にリングを設け、このリングに複数の、翼断面のブレードを取り付け、リングと建造物との間にローラーを設けると共に、下部リングの下に建造物に支持されたローラーを設けてブレード及びリングの荷重を支持する。これにより風が吹けばブレードとリングが一体として回転する。下部リングとダイナモのゴムローラーが接触して回転し、発電するものである。
請求項3に記載の発明は請求項2と同様な機構であるが、ブレードを特願2009−238947で出願の、可変型ブレードとした風力発電機である。
大型の石油タンク、タワー類、煙突などの建造物を用いて、風車と一体化すれば、風車単独の支柱や基礎が不要となり大型又は高所の風力発電機が低コストで実現する。また建造物に当たる風の集束効果により、風車のブレードに作用する風速が増し、発電力が高くなる効果がある。このように本発明により、発電容量の高い風車が低コストで提供できる。また風車設置の為の風車単独の敷地を確保する必要が無い。
本発明の固定ブレードを用いた風力発電機の平面の断面であり、矢印は風の流れを示す。 図1の矢視Aの断面を示す。 図2の”a”部の詳細を示す。 本発明の可変ブレードを用いた風力発電機の平面の断面であり、矢印は風の流れを示す。 図4の矢視Bの断面を示す。 図5の”b”部の詳細を示す。 本発明を平面が矩形の建造物に適用した風力発電機の平面の断面であり、矢印は風の流れを示す。 本発明の風車を、タワー又は煙突に適用した場合の実施例を示す。 本発明の風車を、鉄塔支持型の煙突に適用した場合の実施例を示す。 本発明の風車を、ビル屋上の水槽に適用した場合の実施例を示す。
以下、本発明の風車について、実施例に基づき、詳細に説明する。
[図1]〜[図3]は建造物として石油タンクを利用し、固定ブレードを用いたた場合の、請求項2を適用した実施例1の風力発電機を示す。
[図1]は本装置の平面の断面を[図2]は[図1]の矢視Aを[図3]は[図2]の”a”詳細を示す。
石油タンクの円筒躯体Tの表面に上水平ローラー4及び下水平ローラー5を各4箇所に取り付ける。上水平ローラー4に接して、断面がL型の上リング2をその下部には、下水平ローラー5に接して下リング3を設ける。上水平ローラー4と下水平ローラー5の間に4枚のブレード1A、1B、1C、1Dを取り付ける。又、下水平ローラー5の下部にタンクの躯体Tより支持台7を4箇所に取付け、各支持台7上部に、垂直ローラー6を取り付け、下リング3を垂直ローラー6上に設置する。
また支持台7とは別に支持台8をタンクの躯体Tに取り付け、支持台8の上部にダイナモ10を取り付ける。ダイナモ10のシャフトには、ゴム輪9が取り付けられており、ゴム輪は下リング3と接触している。
このように構成された風力発電機に於いて図1の上部より矢印のように風が吹けば、ブレード1Aには揚力が生じ、4枚のブレードと該上下のリングは一体となり時計回りに回転し、下リング3に接しているダイナモ10のゴム輪9を回転させることにより発電する。この時、風の流れはタンクの接線付近では、集束効果により風速が増し、ブレード1Aに作用する揚力は風車単独の場合に比べて大きくなり、発電量が増大する。
[図4]〜[図6]は建造物として石油タンクを利用し、可変ブレードを用いた場合の、請求項3を適用した実施例2の風力発電機を示す。
[図4]は本装置の平面の断面を[図5]は[図4]の矢視Bを[図6]は[図5]の”b”詳細を示す。
本実施例のリング2、3及び水平ローラー4,5及び支持台7、垂直ローラー6、及び支持台8とダイナモ10、ゴムローラー9の構成は実施例1と同様であるが、上リング2と下リング3の間に、接続板15を4箇所に取り付け該上下リングを固定する。又、リング2よりアーム11をリング3よりアーム12を水平に突き出し、このアーム上下間にシャフト13を4箇所に取り付け、該シャフトに4枚の可変ブレード1a、1b、1c及び1dを差し込み回転軸13の回りを回転可能にする。又、下部のアーム12にはストッパー14を取り付けて、該ブレードの回転角度を規制するようになっている。
このように構成された、風力発電機に於いて、図5のように、風が矢印方向から吹けば、ブレード1aには揚力が、ブレード1cには抗力が生じ、該リング、該ブレード及び該接続板が一体となって回転し、ダイナモ10が回転し発電する。又、接続板15の断面形状を翼型にすれば揚力が発生し、回転トルクが増し、発電量が増す効果がある。
図7に示す本実施例は、実施例1と同様な構成であるが、建造物が円形でなく、断面が矩形の躯体Sを有する建造物に適用した場合を示す。
図8に示す本実施例は、実施例2と同様な構成であるが、建造物をタワー又は煙突のような、高さの高い建造物に適用した場合を示す。高所では地上付近よりも、風速が大きいので、発電量が大きくなる。
図9に示す本実施例は、実施例2と同様な構成であるが、建造物を鉄塔支持形の煙突に適用した場合を示す。実施例4と同様に高所では地上付近よりも、風速が大きいので、発電量が大きくなる。
図10はビル屋上に設置された水槽と一体とした場合の実施例で、ビルの屋上の高所に、低コストで風力発電機を実現する。
上記、実施例1〜実施例10で説明したように、本発明の風車は、大型の建造物及び高さの高い建造物と一体にすることにより、大きな発電容量の風力発電機を低コストで建設可能にするものであり、自然エネルギーの利用拡大に繋がる。
T 石油タンク躯体
S 矩形建造物躯体
1A ブレード
1B ブレード
1C ブレード
1D ブレード
1a 可変ブレード
1b 可変ブレード
1c 可変ブレード
1d 可変ブレード
2 上リング
3 下リング
4 上水平ローラー
5 下水平ローラー
6 垂直ローラー
7 支持台
8 支持台
9 ゴムローラー
10 ダイナモ
11 上アーム
12 下アーム
13 シャフト
14 ストッパー
15 接続板
20 タワー
21 鉄塔支持型煙突
22 水槽

Claims (3)

  1. 建造物平面の周囲に、複数の翼型のブレードを配置して、前記建造物を前記ブレードを回転させるための軸及び支柱としたことを特徴とする風力発電機。
  2. 建造物平面の外縁より隙間を設けて配置した上下のリングと、
    前記外縁と前記リングの間に前記リングと接触するように配置した複数のローラーと、
    前記上下リングの間に複数の翼型ブレードを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の風力発電機
  3. 建造物の外縁より隙間を設けて配置した上下のリングと、
    前記外縁と前記リングの間に前記リングと接触するように配置した複数のローラーと、
    前記上下リングを接続する接続板と
    前記上下リングより張り出した上下のアームと
    前記上下のアームの間に保持されたシャフトと
    前記下アームに取り付けたストッパーと
    前記シャフトに差し込まれ保持された翼型のブレードを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の風力発電機
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09189284A (ja) * 1996-01-10 1997-07-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 風力発電装置
JP2000064942A (ja) * 1998-08-19 2000-03-03 Hitachi Zosen Corp 塔状構造物用の風力発電装置

Patent Citations (2)

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