JP2015166562A - 強風による過回転を防止できる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置 - Google Patents

強風による過回転を防止できる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】強風を受けた際にも過回転を防ぐことができ、特に使用者の判断において予め強風に備えたり、回転数や発電量を調整することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供する。【解決手段】回転中心に設置された回転軸と、当該回転軸の軸方向に離間して配置された上部回転部材及び下部回転部材と、当該上部回転部材及び下部回転部材の間であって、前記回転軸と同心円に、等間隔で配置された複数の羽根部材とからなる垂直軸抗力型風車であって、前記各羽根部材は前記上部回転部材及び下部回転部材に保持されており、当該上部回転部材及び下部回転部材は、前記回転軸の軸回りに、相対的に回転可能に設けられている垂直軸抗力型風車を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は垂直軸抗力型の風車及び風力発電装置に関し、特に羽根部材を変形させることで受風角度や受風面積を変化させ、風車の過回転を防止することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置に関する。
風力発電は、再生可能エネルギーの一つである風力エネルギーを利用して発電を行うものであり、自然環境の保全やエネルギーセキュリティの確保に有効なエネルギー源として広く実施されており、従前においても種々の方法や装置が提案されている。
風力発電に用いられる風車としては、プロペラ型やオランダ型等の水平軸型風車、サボニウス型やクロスフロー型等の垂直型風車等が提案されており、風況や発電目的等に応じて各種の風車が利用されている。このうち、垂直軸型風車は、何れの方向からの風でも回転させることができるので設置場所の自由度が高いことや、回転数が上昇しても騒音が比較的少ないこと等の利点から、市街地等における中小規模の風力発電に利用されている。
しかしながら、従来提供されている一般的な垂直軸型風車にあっては、回転軸を中心とする放射軸線に対する羽根の交差角度(設置角度)が予め所定角度に設定されており、風速に応じて回転力を調整することが困難であった。この為、突風や台風等により強い風を受けると、遠心力により羽根が破損したり、発電装置に過剰な負荷がかかり破損することがあった。そこで従前においても、強風時でも風車の過回転を防ぎ、羽根や発電装置を保護する垂直軸型風車も検討され、種々提案されている。
例えば、特許文献1(特開2003−148322号公報)においては、装置構成を大型化、複雑化することのない簡単な構造でありながら、暴風による風車の過回転を防止してその破損を回避できる風力発電装置を提供するべく、クロスフロー型の風車を備える風力発電装置であって、各回転翼は、それぞれ略翼形の断面形状を有し、前記風車の回転軸を中心とする放射軸線との交差角度が風車に回転力を発生させ得る初期角度から風車の回転力を低減させる所定角度までの範囲で回動可能に支持されており、これらの回転翼をそれぞれ初期角度位置に付勢し、かつ、風速に応じて各回転翼を所定角度位置まで回動可能とさせるバネ部材が各回転翼に対応して設けた風力発電装置が提案されている。
また、特許文献2(特開2009−85090号公報)においては、出力の向上すなわちエネルギー変換効率の向上を図ることができ、また回転を制御することによって、強風時の風車の破損防止を外部動力なしに自動的に行うことができる垂直軸型の風車装置を提供するべく、軸方向が鉛直に設けられる回転軸と、前記回転軸に放射状に固定される複数の支持アームと、前記各支持アームにより支持されて、前記回転軸から等距離で該回転軸に平行に設けられる複数の支持軸と、前記各支持軸に固定されて、該支持軸を中心として回転可能に設けられる複数のブレードとを備え、前記各ブレードが風を受けて前記回転軸と一体に周回移動する風車装置であって、前記各ブレードの前記回転軸側の端部が、該回転軸から風向と直角の方向に偏心した偏心軸を中心とする円軌道上を通過するように誘導する誘導機構を設けた風車装置が提案されている。
特開2003−148322号公報 特開2009−85090号公報
上述のとおり、従前においても強風時に風車の過回転を防止し、羽根や発電装置を保護する垂直軸型風車は提案されている。しかしながら、従来提案されている技術にあっては、過回転を防ぐ機構が強風を受けることにより自動的に作動するものであった。この為、使用者の判断により羽根の受風角度や受風面積等を変化させて、風車の回転数や発電量を調整することができなかった。即ち、天候、所望する風車の回転数や発電量等に応じて、使用者の判断により羽根の受風角度や受風面積を任意に変化させ、予め強風へ備えたり、風車の回転数や発電量を調整することはできなかった。
そこで本発明は、使用者の操作により羽根の受風角度や受風面積を変更可能にすることで、使用者の判断において予め強風に備えたり、回転数や発電量を任意に調整することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することを第1の課題とする。
更に、従来提案されている、強風時に風車の過回転を防止し、羽根や発電装置を保護する垂直軸型風車にあっては、過回転を防止する機構が羽根毎に個別に設けられていた。この為、構造が複雑なものとなっていたうえに、複数個の機構のうち何れかが破損したり、風向等が原因で作動しなかった場合には、強風の際の過回転を十分に防ぐことができないおそれもあった。
そこで本発明は、各々の羽根の形状、即ち受風面の形状を変化させて、強風による過回転を防ぐ機構を一元化することで、比較的簡易な構造にすることができ、過回転を防ぐ機構のうち一部が破損したり、作動しないおそれを低減することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することを第2の課題とする。
即ち、本発明は前記課題の少なくとも何れかを解決するべく、回転中心に設置された回転軸と、当該回転軸の軸方向に離間して配置された上部回転部材及び下部回転部材と、当該上部回転部材及び下部回転部材の間であって、前記回転軸と同心円に、等間隔で配置された複数の羽根部材とからなる垂直軸抗力型風車であって、前記各羽根部材は前記上部回転部材及び下部回転部材に保持されており、当該上部回転部材及び下部回転部材は、前記回転軸の軸回りに、相対的に回転可能に設けられている垂直軸抗力型風車を提供する。
前記回転軸は、羽根部材が風力を受けて回転する際の回転中心となる部材であって、当該回転軸の回転トルクを発電等の為のエネルギーとして利用するものである。かかる回転軸は、例えば、鉄柱や合成樹脂性のポール等の長尺な部材を適宜用いることがでる。本発明にかかる垂直軸抗力型風車は、前記回転軸を後述するように発電装置に接続することで、前記回転軸の回動により生じる回動力(トルク)を利用して発電を行うことができる。
前記上部回転部材と前記下部回転部材とは、前記回転羽根を回転軸に保持する為の構成要素であって、前記回転軸の軸方向(高さ方向)に離間して設けられる。この上部回転部材と下部回転部材の間には、風を受ける羽根部材が設けられ、当該羽根部材が風を受けることにより、上部回転部材と下部回転部材とが回転軸を中心として回転する。かかる上部回転部材及び下部回転部材は、例えば、金属、合成樹脂、木材等を用いて平板状や円盤状に形成したものとする他、アングル材、角パイプ、フラットバー等の棒状部材を組み合わせてフレーム状に構成することもできる。
前記上部回転部材及び下部回転部材は、少なくとも何れかが前記回転軸に対して軸周りに、任意に回転できるように設けられる。即ち、上部回転部材及び下部回転部材の少なくとも何れかは、常には回転軸に対して固定されているものの、任意に当該固定状態を解止して、回転軸に対して軸回りに回転できるように構成する。例えば、前記上部回転部材及び/又は下部回転部材と前記回転軸との接続部分に、任意にロック及びフリー状態にすることのできるラチェット機構から成る回動部を設けて行うことができる。その他にも、前記上部回転部材及び下部回転部材の少なくとも何れかをピン止め又はボルトによる締結手段等により回転軸に固定し、これらの締結手段による固定を解止することで、回転軸の軸周りに任意に回転できるように形成する。更に上部回転部材及び/又は下部回転部材と回転軸との接続部分に、モーターを用いた電動の回動部を設けることもできる。かかる回動部は、本発明にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を用いて発電した電力を利用して駆動させることもできる。また電動の回動部として形成する場合には、風速計を設置し、当該風速計における測定結果に応じて、上部回転部材と下部回転部材とを相対的に回転させて、羽根部材を捻り変形させ、受風面積を変化させることもできる。
前記上部回転部材と下部回転部材との何れを回動可能にするかは、当該上部回転部材を設ける高さや、前記回動部の構成等に応じて決定することができる。もっとも、上部回転部材及び/又は下部回転部材を手動によって回動させる場合には、高すぎる位置に設けると回動操作を行えなくなるおそれがある。なお、前記上部回転部材及び前記下部回転部材の何れとも回動自在として構成してもよい。
前記上部回転部材と下部回転部材との少なくとも何れかを軸周りに回動させることで、これらの間に設けられる前記羽根部材を変形させることができる。例えば、下部回転部材を回転軸に固定し、上部回転部材のみを軸周りに回動させることで、両者間に保持されている羽根部材を螺旋状に捻ることができ、これにより当該羽根部材を変形させることができる。このように螺旋状に変形した羽根部材は、受風面の傾斜角度が風向に対して部分的に急になり、また受風面積が変形前に比べて減少するので、各羽根部材が受ける風量または風圧力を減少させることができる。このように羽根部材を変形させ、受風角度を変化させ、更に風の流れる向きに対する投影面積(受風面積)を減少させることにより、各羽根部材における風圧力による風荷重を減じることができるので、変形前と比べて強風時であっても回転数を減少させることができる。その結果、強風時には風圧を受け流して、風車の破損や過充電などを防止することができる。
よって、この上部回転部材と下部回転部材とにおける相対的な回転は、当該羽根部材が受ける風量または風圧力を減少させる為に行うことができる。かかる上部回転部材と下部回転部材とにおける相対的な回転は、羽根部材の枚数や形状等にもよるが、周方向に、中心角が10°以上、90°以下の範囲で相対的に回転させるのが望ましい。10°未満であれば、風を受け流す効果が少なく、一方で90°を超えると羽根部材の螺旋変形が困難になるためである。
前記羽根部材は、前記上部回転部材と前記下部回転部材との間に設けられており、風を受けて前記上部回転部材と前記下部回転部材を回転軸回りに回転させる強度を有し、且つ上部回転部材と下部回転部材との相対的な回転移動により変形できる塑性を有して形成する。かかる羽根部材は、例えば、布帛や合成樹脂性のシート等の弾性部材により構成することができる。羽根部材の受風面を凹ませて形成(受風面を曲面状に形成)したり、或いは受風面の外縁を回転方向と反対側に曲折させて形成することにより、羽根部材が受ける風量や風圧力を増加させることができる。前記羽根部材は、本発明にかかる垂直軸抗力型風車を設置する場所の風向に対して適切な迎角とする為に、前記回転軸に対して傾斜させて設けてもよい。
前記羽根部材の枚数は、設置する場所の風向きや風量、或いは所望する回転軸の回転数やトルク等に応じて決定することができ、2枚〜12枚とすることが望ましく、特に3枚〜8枚とすることが望ましい。なお、この羽根部材は、その回転面の直径方向に対向している必要はなく、例えば、3枚の羽根を120度間隔で設けてもよい。当該複数枚の羽根部材は、例えば円盤状に形成した上部回転部材及び下部回転部材との間に、回転軸を中心とする同心円上に放射状となるように配置して設けることができる。
前記羽根部材の側部には、当該羽根部材の強度を高める為に、側部フレームを設けてもよい。この側部フレームは、羽根部材の変形に応じて変形できるよう塑性を有する部材として構成することができ、例えば、ゴムや合成樹脂等により形成することができる。
前記羽根部材と回転軸との間には、羽根部材の回転方向に存在する面(受風面の裏面)に当たる風、即ち回転方向とは逆向きに羽根部材を押す風を逃すための間隙を形成するのが望ましい。かかる間隙は、特に羽根部材の幅(回転面における径方向となる幅)の25%以上75%以下の幅に形成することが望ましい。これは、かかる間隙が前記羽根部材の幅の25%未満であると、回転方向と逆向きに作用する風を十分に逃がすのが困難になるおそれがあり、一方で75%を超えると、回転面の径が大きくなりすぎるか、或いは羽根部材の幅が狭くなりすぎて、回転の効率が低下するおそれがある為である。
更に、本発明にかかる垂直軸抗力型風車では、設置場所における風向きが略一定である場合には、受風面の裏側の面に風が当たるのを阻止する為に、カバーを設ける事も望ましい。即ち、少なくとも羽根部材の受風面の裏側と対向するように、当該羽根車の回転面における内角が60°以上、90°以下の領域を覆うようにカバーを設置するものである。この様に形成すれば、当該羽根部材には受風面にのみ風があたり、一層効率的に回転することができる。特に、当該内角が60°未満となるカバーであれば、受風面の裏側に当たる風を十分に減じることができず、一方で90°を超えてカバーが存在すると、当該カバー内において渦流が発生してしまう恐れがある為である。
以上のように構成される本発明にかかる垂直軸抗力型風車は、複数個を連結して用いることもできる。かかる連結は、例えば、前記上部回転部材の上面と下部回転部材の下面、又は前記回転軸の軸方向量端面を、相補的に係合可能な形状に形成することで行うことができる。例えば、回転軸の長さ方向に上下に積層させる場合において、下側に存在する垂直軸抗力型風車における上部回転部材の上面又は回転軸の上端と、上側に存在する垂直軸抗力型風車における下部回転部材の下面又は回転軸の下端とを、互いに螺合できるようにねじ込み等の形状に形成したり、或いは単に継合できるように相補的に連結可能な形状に形成することができる。
以上のように構成される本発明にかかる垂直軸抗力型風車は、これを発電装置に接続することで発電を行うことができる。当該発電装置は、垂直軸抗力型風車の回転軸の回動力を電力へ変換できるものであればよく、例えば、直流発電機その他の発電機を用いることができる。当該発電装置には、増速機を設けることで前記回転軸の回動力を一層高い回転数に増して当該発電装置に伝達してもよい。
以上のように構成される本発明にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、上部回転部材及び/又は下部回転部材が、回転軸に対して軸周りに任意に回動自在に設けられており、上部回転部材と下部回転部材とを相対的に回転させることにより、強風の際には上部回転部材及び/又は下部回転部材を回動させて、当該上部回転部材と下部回転部材との間に存在する全ての羽根部材を、同時に、風圧力を比較的受けにくい形状に変形させることができる。よって強風による過回転を簡易な操作により防ぐことができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
また、本発明にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、上部回転部材及び/又は下部回転部材の回動操作を適宜行うことができるので、使用者の判断において予め強風に備えたり、回転数や発電量を調整することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
更に、本発明にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、一対の上部回転部材及び下部回転部材の組により、全ての羽根部材の形状を変化させて強風による過回転を防ぐことができるので、比較的簡易な構造にすることができ、過回転を防ぐ機構のうち一部が破損したり、作動しないおそれを低減することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
第1の実施形態の構成を示す(A)分解斜視図、(B)斜視図 第1の実施形態の構成を示す部分透視正面図 (A)は第1の実施形態の羽根部材の変形状態を示す斜視図、(B)は他の実施形態の羽根部材の変形状態を示す斜視図 羽根部材の変形例を示す斜視図 第2の実施形態の構成を示す斜視図 第3の実施形態の構成を示す斜視図
以下、図面を参照しながら実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を詳細に説明する。図1は、第1の実施形態の構成を示す(A)分解斜視図、(B)斜視図である。図2は、第1の実施形態の構成を示す部分透視正面図である。本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、図1及び図2に示すとおり、上部回転部材11、下部回転部材12、羽根部材13、回転軸14及び発電機21とから成る。
回転軸14は金属製の円柱状部材であり、後述するように上部回転部材11と下部回転部材12を保持・一体化すると共に、発電機21が接続されるものである。この回転軸14は、上部回転部材11と下部回転部材12とが、両者の間に設けた羽根部材13が風を受けて回転する力を受けて軸周りに回動することができ、当該回動力を発電機21へ伝達する。発電機21は直流発電機であり、このように伝達された回転軸11の回動により発電することができる。
上部回転部材11及び下部回転部材12は合成樹脂等を用いて円盤状に形成されており、各々を回転軸14の軸方向における上方と下方に離間して接続した。上部回転部材11と回転軸14との接続はラチェット機構等から成る回動部15により行っているので、上部回転部材11は回転軸14の軸周りに回動自在である。下部回転部材12は回転軸14に固定しているので、上部回転部材11を回転軸の軸周りに回動させることで上部回転部材11と下部回転部材12とは相対的に回転することができる。これにより、上部回転部材11と下部回転部材12との間に設けた羽根部材13を捻ることができ、変形させることができる。上部回転部材11及び下部回転部材12は、後述するように棒状部材から成るフレーム部材を用いることもできる。
羽根部材13は樹脂や金属などを用いて矩形に形成することができ、受風面の外縁を風車の回転方向とは反対側に曲折させて曲折部131を設けた。曲折部131は、羽根部材13が受ける風のうち、羽根部材13の外縁方向に逃げる風を減少させることで、回転に寄与する風量を増すことができる。これにより、羽根部材13が受ける風量や風圧力を増すことができるので、回転効率を高めることができる。曲折部131に代えて、図4に示すように羽根部材全体を曲面形状に形成することもでき、かかる場合には、曲面部132により羽根部材の外縁方向に逃げる風を減少させることができる。特に、羽根部材に曲折部を設けたり、曲面形状に形成した場合には、受風面が受け入れる風量を、受風面の裏側に当たる風量よりも多く多くすることができ、常に回転方向を一定にすることができる。
本実施の形態においては8枚の羽根部材13を上部回転部材11と下部回転部材12との間に固定した。このとき、各々の羽根部材13の位置は、回転軸14を中心とする同心円上に放射状となるように設けた。また、各々の羽根部材13と回転軸14との間には、羽根部材13の幅の50%に当たる間隙が存在するように設けた。かかる間隙により、本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置の回転方向に対して反対向きの回転を生じさせる風(即ち、受風面の裏側に当たる風)を逃がすことができ、回転の効率を高めることができる。羽根部材13は、風を受けることができ、前述のように上部回転部材11と下部回転部材12との相対的な回転により変形できるものであればよく、他にも合成樹脂のシート等により構成することもできる。また、羽根部材13の枚数は所望するトルクや回転数に応じて決定してよく、他にも例えば、3枚、4枚、6枚或いはその他の枚数として構成することができる。なお、本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を設置する場所の風向に対して適切な受風角度とする為に、羽根部材13を回転軸14に対して傾斜させて設けることもできる。
以上のように構成される本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車は、強風の際には羽根部材13を図3(A)に示すように変形することができる。図3(A)は、第1の実施形態の羽根部材の変形状態を示す斜視図であり、図1に示した垂直軸抗力型風車において上部回転部材11を矢印方向に回動させた状態を示したものである。図3(A)に示すように、本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車は、上部回転部材11を回転軸の回動により羽根部材13を螺旋状に変形させることができる。このように螺旋状となった羽根部材13は、変形前の状態と比較して、受風角度が急になっているので風を受け流すことができる。また、受風面積も減少している。これにより、羽根部材13が風により受ける抗力を減少させることができるので、強風時であっても過回転を防ぐことができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
更に、図3(A)に示す様に羽根部材を螺旋状に変形させる場合、当該羽根部材における回転方向の前側に存在する端部(上端部又は下端部)には、図3(B)に示す様に、当該羽根部材13を厚さ方向に貫通する孔部50を形成するのも望ましい。即ち羽根部材13の受風面に当たった風が螺旋状に曲折している受風面に沿って流れた時に、当該羽根部材13に対する過度の風圧を作用させないようにする為に、当該風を抜くための孔部50を形成するのが望ましい。当該孔部50は、図3(B)の様に羽根部材の厚さ方向に開口する矩形の孔として形成する他、小径の孔を複数形成しても良い。
以上のように構成される本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、上部回転部材11が回転軸14に対して軸周りに回動自在となっており、強風の際には上部回転部材11を回動させることで、羽根部材13を比較的風による抗力を受けにくい形状に変形させることができるので、強風による過回転を防ぐことができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
また、本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、使用者の判断において上部回転部材11の回動操作を行うことで、適宜羽根部材13を変形させることができ、予め強風に備えたり、回転数や発電量を調整することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
更に、本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、一対の上部回転部材11及び下部回転部材12により8枚全ての羽根部材13の形状を変化させて強風による過回転を防ぐことができるので、比較的簡易な構造にすることができ、過回転を防ぐ機構のうち一部が破損したり、作動しないおそれを低減することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することができる。
図5は、第2の実施形態の構成を示す斜視図である。本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、第1の実施形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置における上部回動部材11及び下部回転部材12を、合成樹脂製のフラットバーにより構成したフレーム部材としたものである。これにより更に簡素化・軽量化することができるので、可搬性を向上させることができ、また高所等への設置を行いやすくすることができる。なお、上部回転部材11と回転軸14とは、第1の実施形態と同様にラチェット機構から成る回動部15により接続しており、上部回転部材11は回転軸14に対して軸周りに回動自在である。これにより、上部回転部材11を軸周りに回動させることで、羽根部材13を変形させることができる。
図6は、第3の実施形態の構成を示す斜視図である。本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、第1の実施形態にかかる垂直軸抗力型風車を高さ方向に2つ連結したものである。かかる連結は連結部31において行っており、連結部31には回転軸14aの基端部分と回転軸14bの先端部分とを嵌合して連結した。このように連結した回転軸14aと回転軸14bとは、羽根部材が風を受けた際に一体的に回動することができ、より高いトルクを生じさせることができる。回転軸14aの基端部分は増速機22へ接続しており、上記のように生じたトルクを利用して回転数を増加させ、発電機21での発電量を高めることができる。
11 上部回転部材
12 下部回転部材
13 羽根部材
14 回転軸
15 回動部
21 発電機
22 増速機
31 連結部

Claims (6)

  1. 回転中心に設置された回転軸と、
    当該回転軸の軸方向に離間して配置された上部回転部材及び下部回転部材と、
    当該上部回転部材及び下部回転部材の間であって、前記回転軸と同心円に、等間隔で配置された複数の羽根部材とからなる垂直軸抗力型風車であって、
    前記各羽根部材は前記上部回転部材及び下部回転部材に保持されており、
    当該上部回転部材及び下部回転部材は、前記回転軸の軸回りに、相対的に回転可能に設けられていることを特徴とする、垂直軸抗力型風車。
  2. 前記羽根部材と回転軸との間には、当該羽部材回転面に沿う幅の25%以上、75%以下の幅の間隙が設けられている、請求項1に記載の垂直軸抗力型風車。
  3. 前記羽根部材は、受風面が凹んでいるか、又は当該受風面の外縁が回転方向と反対側に曲折している、請求項1又は2に記載の垂直軸抗力型風車。
  4. 前記羽根部材は、前記上部回転部材及び下部回転部材の相対的な回転により、前記回転軸回りに螺旋状に変形する、請求項1〜3の何れか一項に記載の垂直軸抗力型風車。
  5. 前記上部回転部材の上面と下部回転部材の下面、又は前記回転軸の軸方向量端面は、相補的に係合可能な形状に形成されている、請求項1〜4の何れか一項に記載の垂直軸抗力型風車。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の垂直軸抗力型風車と、前記風車による回転駆動力を受けて発電する発電部とを備えることを特徴とする、風力発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200002301A (ko) * 2018-06-29 2020-01-08 김종필 소형 풍력발전 장치
KR20200002296A (ko) * 2018-06-29 2020-01-08 김종필 소형 풍력발전 장치
KR102135876B1 (ko) * 2019-04-29 2020-07-20 주식회사 선앤윈드에너지 발전 효율을 향상시킨 풍력발전장치

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KR102133522B1 (ko) * 2018-06-29 2020-07-13 김종필 소형 풍력발전 장치
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