JP2012097052A - 冷感剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷感効果を長時間にわたって持続させることができる冷感剤組成物を提供する。
【解決手段】 (a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、(c)クエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸とを含有してなることを特徴とする冷感剤組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】 (a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、(c)クエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸とを含有してなることを特徴とする冷感剤組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、シャンプー、ボディーソープ、化粧水、入浴剤、貼布剤などの香粧品に広く配合でき、冷涼感の持続性に優れる冷感剤組成物に関する。
爽快感や冷涼感を与えるメントールなどの冷感剤を配合した製品が多種多数市販されている。かかるメントールの冷感を持続する目的で、数種の冷感物質を組み合わせて配合することや、冷感物質と温感物質を併用することで感覚的な清涼感の持続効果をもたらす毛髪洗浄組成物が提案されている(特許文献1)。
さらにメントールやカンファーと皮膚浸透剤を併用することで清涼感の持続性を図る工夫も提案されている(特許文献2)。
さらにメントールやカンファーと皮膚浸透剤を併用することで清涼感の持続性を図る工夫も提案されている(特許文献2)。
しかしながら、上記従来技術では、未だ冷感の持続効果としては十分であるとは言えず、より冷感を持続する冷感剤が要望されていた。
本発明は、香粧品において冷感効果を長時間にわたって持続させることができる冷感剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、香粧品において冷感効果を長時間にわたって持続させることができる冷感剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、冷感剤組成物として、メントール、メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及び特定の有機酸の三成分を併用することにより、冷感効果を長時間持続できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及び(c)クエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸を含有することを特徴とする冷感剤組成物である。
また、上記冷感剤組成物において、(a)メントールと(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物との重量比が1:1〜1:50であり、かつ(a)メントールと(c)有機酸との重量比が1:0.1〜1:15であることを特徴とする。
また、前記冷感組成物において、シクロデキストリンが、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、メチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記冷感剤組成物を含有することを特徴とする香粧品である。
さらに、本発明は、前記冷感剤組成物を含有することを特徴とする香粧品である。
本発明によれば、冷感剤組成物として、メントール、メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及びクエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸を併用することにより、初期の冷感効果を増強するとともに、冷感効果を長時間持続させることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
冷感剤組成物として、(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及び(c)クエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸を含有する。
冷感剤組成物として、(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及び(c)クエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸を含有する。
(1)冷感剤組成物の構成成分
(a)メントール
本発明で使用するメントールは、化学合成したもの、もしくはハッカ油、ペパーミント油等の天然物から単離された、l−メントール、d−メントール、dl−メントール等の1種以上を用いることができる。
また、メントールを含むハッカ油、ペパーミント油等の精油を使用することも可能であるが、冷感効果の持続性の観点から、単離されたメントールを使用することが好ましい。
(a)メントール
本発明で使用するメントールは、化学合成したもの、もしくはハッカ油、ペパーミント油等の天然物から単離された、l−メントール、d−メントール、dl−メントール等の1種以上を用いることができる。
また、メントールを含むハッカ油、ペパーミント油等の精油を使用することも可能であるが、冷感効果の持続性の観点から、単離されたメントールを使用することが好ましい。
冷感剤組成物を適用する香粧品中のメントールの配合量は、冷感剤組成物を適用する香粧品の種類や使用目的などによりその範囲は異なるが、例えば、シャンプー、ボディーソープ、化粧水中に配合する場合は、当該香粧品に対して、好ましくは0.001〜10.0質量%、より好ましくは0.01〜3.0質量%である。
また、入浴剤の場合、当該入浴剤に対して、好ましくは0.003〜10.0質量%、より好ましくは0.3〜6質量%、貼布剤の場合、当該貼布剤に対して、好ましくは0.001〜3.0質量%、より好ましくは0.01〜1.0質量%である。
また、入浴剤の場合、当該入浴剤に対して、好ましくは0.003〜10.0質量%、より好ましくは0.3〜6質量%、貼布剤の場合、当該貼布剤に対して、好ましくは0.001〜3.0質量%、より好ましくは0.01〜1.0質量%である。
(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物
メントールをシクロデキストリンで包接した包接物とは、単一のメントールと比較して段階的な効果を発揮することができる。具体的には、単一のメントールが香粧品中から直接肌に浸透する段階に加え、シクロデキストリンに包接されたメントールは、包接物から香粧品中に放出される段階を経由するため、徐々に肌へ作用するという持続的な効果をもたらすことができる。
メントールをシクロデキストリンで包接した包接物は、公知の方法(例えば特開昭63−254197号公報等)によって調製することができる。
例えば、シクロデキストリンを適当量の水に溶解させた後、香料を添加し、ホモジナイザーなどを用いて高速で攪拌して包接化合物を生成させ、それを乾燥粉末化することにより調製することができる。
メントールをシクロデキストリンで包接した包接物とは、単一のメントールと比較して段階的な効果を発揮することができる。具体的には、単一のメントールが香粧品中から直接肌に浸透する段階に加え、シクロデキストリンに包接されたメントールは、包接物から香粧品中に放出される段階を経由するため、徐々に肌へ作用するという持続的な効果をもたらすことができる。
メントールをシクロデキストリンで包接した包接物は、公知の方法(例えば特開昭63−254197号公報等)によって調製することができる。
例えば、シクロデキストリンを適当量の水に溶解させた後、香料を添加し、ホモジナイザーなどを用いて高速で攪拌して包接化合物を生成させ、それを乾燥粉末化することにより調製することができる。
シクロデキストリンに包接させるメントールは、前記(a)と同様に、化学合成もしくは天然物から単離された、l−メントール、d−メントール、dl−メントール等の1種以上を用いることができる。
また、メントールを含むハッカ油、ペパーミント油等の精油を使用することも可能であるが、冷感効果の持続性を判断する観点から、単離されたメントールを使用することが好ましい。
なお、(a)成分のメントールの種類と、シクロデキストリンに包接させるメントールの種類は同一であっても、異なっていてもよい。
また、メントールを含むハッカ油、ペパーミント油等の精油を使用することも可能であるが、冷感効果の持続性を判断する観点から、単離されたメントールを使用することが好ましい。
なお、(a)成分のメントールの種類と、シクロデキストリンに包接させるメントールの種類は同一であっても、異なっていてもよい。
本発明で使用するシクロデキストリン(cyclodextrin)は、澱粉に微生物由来のシクロデキストリン合成酵素(cyclodextrin glucanotransferase)を作用させて得られるマルトオリゴ糖であり、6〜12個のグルコースがα−1,4結合で環状に結合した環状構造をなし、分子内に空洞を持ち、外側は親水性、内側は親油性を示すものである。
好適には、グルコース6分子から成るα−シクロデキストリン(α−CD)、グルコース7分子から成るβ−シクロデキストリン(β−CD)、グルコース8分子から成るγ−シクロデキストリン(γ−CD)といった天然型デキストリンの他、天然型デキストリンを化学修飾したものが挙げられる。
化学修飾型デキストリンとしては、ヘプタキス−(2,6−ジ−O−メチル)β−CD、ヘプタキス(2,3,6−トリ−O−メチル)β−CDといったメチル化β−シクロデキストリンや、2−ヒドロキシプロピル−β−CDといったヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンなどが挙げられる。
中でも、メントールへの包接度合いや価格の面からはβ−シクロデキストリン、包接度合いと水溶解性の面からはメチル化β−シクロデキストリンやヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンを用いることが望ましい。
これらのシクロデキストリン類とそれらに包接させるメントールは、メントールに対し重量比でシクロデキストリンが5〜50倍量、好ましくは10〜20倍量である。
好適には、グルコース6分子から成るα−シクロデキストリン(α−CD)、グルコース7分子から成るβ−シクロデキストリン(β−CD)、グルコース8分子から成るγ−シクロデキストリン(γ−CD)といった天然型デキストリンの他、天然型デキストリンを化学修飾したものが挙げられる。
化学修飾型デキストリンとしては、ヘプタキス−(2,6−ジ−O−メチル)β−CD、ヘプタキス(2,3,6−トリ−O−メチル)β−CDといったメチル化β−シクロデキストリンや、2−ヒドロキシプロピル−β−CDといったヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンなどが挙げられる。
中でも、メントールへの包接度合いや価格の面からはβ−シクロデキストリン、包接度合いと水溶解性の面からはメチル化β−シクロデキストリンやヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンを用いることが望ましい。
これらのシクロデキストリン類とそれらに包接させるメントールは、メントールに対し重量比でシクロデキストリンが5〜50倍量、好ましくは10〜20倍量である。
成分(a)のメントールと(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物との質量比は、1:1〜1:50、好ましくは1:1〜1:20である。
1:1未満では冷感の持続性に欠け、1:50超過では初期に感じる冷感が低減される。
1:1未満では冷感の持続性に欠け、1:50超過では初期に感じる冷感が低減される。
(c)有機酸
本発明では、(a)、(b)の他に必須成分としてクエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸を使用する。かかる有機酸を使用することによってpHが低下し、メントールの浸透性を向上させることができる。また、有機酸の中でも、香粧品への汎用性、価格の面から、クエン酸を用いることが望ましい。
(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及び(c)有機酸の三成分を組み合わせることにより冷感持続効果が発揮される。
(a)メントールと(c)有機酸との質量比は1:0.1〜1:15、好ましくは1:0.2〜1:5である。
1:0.1未満では初期のメントール浸透性が弱くなり、1:15超過ではpHの低下による香粧品の製剤自体の安定性が欠ける。
本発明では、(a)、(b)の他に必須成分としてクエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸を使用する。かかる有機酸を使用することによってpHが低下し、メントールの浸透性を向上させることができる。また、有機酸の中でも、香粧品への汎用性、価格の面から、クエン酸を用いることが望ましい。
(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、及び(c)有機酸の三成分を組み合わせることにより冷感持続効果が発揮される。
(a)メントールと(c)有機酸との質量比は1:0.1〜1:15、好ましくは1:0.2〜1:5である。
1:0.1未満では初期のメントール浸透性が弱くなり、1:15超過ではpHの低下による香粧品の製剤自体の安定性が欠ける。
(d)その他の成分
本発明において使用する上記の必須構成成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常の香粧品に用いられる基材、添加剤を併用することができる。
例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、モノステアリン酸グリセリン、トリステアリン酸ソルビタン等の非イオン界面活性剤、液体及び固体の各種油脂、炭化水素、高級脂肪酸類、高級アルコール、エステル、ジメチコン等のシリコーン類、グリセリン等の保湿剤類、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等のカチオン化ポリマー類、水溶性高分子、塩化ナトリウム等の塩類、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、香料、水、有機酸塩、防腐剤などを添加することができる。
本発明において使用する上記の必須構成成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常の香粧品に用いられる基材、添加剤を併用することができる。
例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、モノステアリン酸グリセリン、トリステアリン酸ソルビタン等の非イオン界面活性剤、液体及び固体の各種油脂、炭化水素、高級脂肪酸類、高級アルコール、エステル、ジメチコン等のシリコーン類、グリセリン等の保湿剤類、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等のカチオン化ポリマー類、水溶性高分子、塩化ナトリウム等の塩類、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、香料、水、有機酸塩、防腐剤などを添加することができる。
(2)冷感剤組成物の製造方法
本発明の冷感剤組成物は、(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、(c)有機酸の三成分を常法により混合することで製造することができる。さらに、本発明の効果を損なわない範囲において、通常の香粧品に用いられる基材、添加剤を添加することもできる。
本発明の冷感剤組成物は、(a)メントール、(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、(c)有機酸の三成分を常法により混合することで製造することができる。さらに、本発明の効果を損なわない範囲において、通常の香粧品に用いられる基材、添加剤を添加することもできる。
(3)冷感剤組成物の適用製品
本発明の冷感剤組成物は、主として香粧品に適用することができる。
本発明における香粧品とは、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアローション、整髪料、育毛剤などのヘアケア製品、ボディーソープ、固形せっけん、洗顔料、ハンドソープ、ハンドクリーム、制汗剤類、クレンジング類、化粧水、乳液、クリーム、オイル、軟膏、パック、髭剃り用剤などのボディケア・スキンケア製品、液体及び粉末入浴剤、コロン、貼布剤、虫よけスプレーなどが挙げられる。
本発明の冷感剤組成物は、主として香粧品に適用することができる。
本発明における香粧品とは、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアローション、整髪料、育毛剤などのヘアケア製品、ボディーソープ、固形せっけん、洗顔料、ハンドソープ、ハンドクリーム、制汗剤類、クレンジング類、化粧水、乳液、クリーム、オイル、軟膏、パック、髭剃り用剤などのボディケア・スキンケア製品、液体及び粉末入浴剤、コロン、貼布剤、虫よけスプレーなどが挙げられる。
本発明の冷感剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、香粧品の各成分と予め混合する方法、香粧品を調製した後に添加する方法のいずれかの方法を用いてもよい。また、(a)〜(c)の三成分を冷感剤組成物として香粧品に添加する方法の他、(a)〜(c)を適宜個別に香粧品に添加することもできる。
次に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<メントールをβ−シクロデキストリンで包接した包接物の調製>
β−シクロデキストリン(CAVAMAX(登録商標)W7:Wacker Chemie AG製)113.5gを(0.1モル)をイオン交換水438.4gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接β−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
β−シクロデキストリン(CAVAMAX(登録商標)W7:Wacker Chemie AG製)113.5gを(0.1モル)をイオン交換水438.4gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接β−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
<メントールをα−シクロデキストリンで包接した包接物の調製>
α−シクロデキストリン(CAVAMAX(登録商標)W6:Wacker Chemie AG製)97.3gを(0.1モル)をイオン交換水373.6gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接α−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
α−シクロデキストリン(CAVAMAX(登録商標)W6:Wacker Chemie AG製)97.3gを(0.1モル)をイオン交換水373.6gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接α−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
<メントールをγ−シクロデキストリンで包接した包接物の調製>
γ−シクロデキストリン(CAVAMAX(登録商標)W8:Wacker Chemie AG製)129.7gを(0.1モル)をイオン交換水503.2gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接γ−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
γ−シクロデキストリン(CAVAMAX(登録商標)W8:Wacker Chemie AG製)129.7gを(0.1モル)をイオン交換水503.2gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接γ−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
<メントールをメチル化β−シクロデキストリンで包接した包接物の調製>
メチル化β−シクロデキストリン(CAVASOL(登録商標)W7 M:Wacker Chemie AG製)130.3gを(0.1モル)をイオン交換水505.6gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。
得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接メチル化β−シクロデキストリンが得られる。得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
メチル化β−シクロデキストリン(CAVASOL(登録商標)W7 M:Wacker Chemie AG製)130.3gを(0.1モル)をイオン交換水505.6gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。
得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接メチル化β−シクロデキストリンが得られる。得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
<メントールをヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンで包接した包接物の調製>
ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン(CAVASOL(登録商標)W7 HP:Wacker Chemie AG製)154.1gを(0.1モル)をイオン交換水600.8gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン(CAVASOL(登録商標)W7 HP:Wacker Chemie AG製)154.1gを(0.1モル)をイオン交換水600.8gに懸濁し、40℃に加温後、ホモジナイザーで5000rpm、10分間攪拌する。この混合液に、融解したl−メントール15.6gをゆっくり添加し、さらに5000rpm、30分間攪拌する。得られた白色スラリーを室温で一晩静置し、これを噴霧乾燥すると、白色粉末状のメントール包接ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンが得られる。
得られた粉末からは、メントールの特異臭が認められないため、全てのメントールがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。
<実施例1〜12、比較例1〜4>
(シャンプー組成物)
表1および表2に示すような組成に基づいて、実施例1〜12のシャンプー、比較例1〜4のシャンプーをそれぞれ常法により調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
(評価)
14名の成人被験者は両手甲を40℃のお湯に60秒間漬ける。その後、実施例1〜12及び比較例2〜4のシャンプーを片手の甲に、もう一方の甲には比較例1のシャンプーを、マイクロピペットで200μL滴下し、手の甲全体に広げ、1分間そのままの状態に保つ。1分経過後、お湯で擦らずに30秒間洗い流し、洗い流しから5分後、10分後、20分後の冷感強度を評価した。評価はブラインドで行い、左右どちらが効果を感じるかを評価基準とした。
(シャンプー組成物)
表1および表2に示すような組成に基づいて、実施例1〜12のシャンプー、比較例1〜4のシャンプーをそれぞれ常法により調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
(評価)
14名の成人被験者は両手甲を40℃のお湯に60秒間漬ける。その後、実施例1〜12及び比較例2〜4のシャンプーを片手の甲に、もう一方の甲には比較例1のシャンプーを、マイクロピペットで200μL滴下し、手の甲全体に広げ、1分間そのままの状態に保つ。1分経過後、お湯で擦らずに30秒間洗い流し、洗い流しから5分後、10分後、20分後の冷感強度を評価した。評価はブラインドで行い、左右どちらが効果を感じるかを評価基準とした。
表2の結果から、メントール、メントールをシクロデキストリンで包接した包接物、有機酸を配合した場合に冷感持続効果が認められ、メントール包接シクロデキストリンと有機酸のいずれかを配合しない場合には効果が低いことが確認された。
<実施例13、比較例5>
(ボディーソープ)
表3に示すような組成に基づいてボディーソープを調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製したボディーソープをシャンプーの評価方法にて評価したところ、7人中4名以上が実施例13を良いと答えた。
(ボディーソープ)
表3に示すような組成に基づいてボディーソープを調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製したボディーソープをシャンプーの評価方法にて評価したところ、7人中4名以上が実施例13を良いと答えた。
<実施例14、比較例6>
(化粧水)
表4に示すような組成に基づいて化粧水を調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製した化粧水を両手の甲に伸ばして20分後の感度を比較したところ、7人中4名以上が実施例14を良いと答えた。評価はブラインドで行った。
(化粧水)
表4に示すような組成に基づいて化粧水を調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製した化粧水を両手の甲に伸ばして20分後の感度を比較したところ、7人中4名以上が実施例14を良いと答えた。評価はブラインドで行った。
<実施例15、比較例7>
(入浴剤A)
表5に示すような組成に基づいて入浴剤Aを調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製した実施例15の入浴剤Aを40℃のお湯2Lに0.15g入れ、10分両手を浸漬させた後、20分後の感度を評価した。
同様に、比較例7の入浴剤Aを40℃のお湯2Lに0.15g入れ、10分両手を浸漬させた後、20分後の感度を評価したところ、7人中5名以上が実施例15を良いと答えた。評価はブラインドで行った。
(入浴剤A)
表5に示すような組成に基づいて入浴剤Aを調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製した実施例15の入浴剤Aを40℃のお湯2Lに0.15g入れ、10分両手を浸漬させた後、20分後の感度を評価した。
同様に、比較例7の入浴剤Aを40℃のお湯2Lに0.15g入れ、10分両手を浸漬させた後、20分後の感度を評価したところ、7人中5名以上が実施例15を良いと答えた。評価はブラインドで行った。
<実施例16、比較例8>
(入浴剤B)
表6に示すような組成に基づいて入浴剤Bを調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製した実施例16と比較例8の入浴剤Bに対して、入浴剤Aの評価方法を用いて評価したところ、7人中4名以上が実施例16を良いと答えた。
(入浴剤B)
表6に示すような組成に基づいて入浴剤Bを調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
調製した実施例16と比較例8の入浴剤Bに対して、入浴剤Aの評価方法を用いて評価したところ、7人中4名以上が実施例16を良いと答えた。
<実施例17、比較例9>
(貼布剤)
表7に示すような組成に基づいて貼布剤を調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
実施例17と比較例9の製剤を不織布に伸ばして調製した貼布剤を左右の頸部に貼りつけ、20分後の感度を比較したところ、7人中4名以上が実施例17を良いと答えた。評価はブラインドで行った。
(貼布剤)
表7に示すような組成に基づいて貼布剤を調製し、下記の方法で冷感の強度・持続性について官能評価を行った。
実施例17と比較例9の製剤を不織布に伸ばして調製した貼布剤を左右の頸部に貼りつけ、20分後の感度を比較したところ、7人中4名以上が実施例17を良いと答えた。評価はブラインドで行った。
本発明の冷感剤組成物によれば、シャンプー、ボディーソープ、化粧水、入浴剤、貼布剤などの香粧品において冷感効果を長時間にわたって持続させることができる。
Claims (4)
- 次の成分(a)、(b)及び(c)を含有することを特徴とする冷感剤組成物。
(a)メントール
(b)メントールをシクロデキストリンで包接した包接物
(c)クエン酸、リンゴ酸、コハク酸から選ばれる1種又は2種以上の有機酸。 - (a):(b)の質量比が1:1〜1:50であり、(a):(c)の質量比が1:0.1〜1:15であることを特徴とする請求項1に記載の冷感剤組成物。
- シクロデキストリンが、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、メチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリンから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷感剤組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷感剤組成物を含有することを特徴とする香粧品。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010248121A JP2012097052A (ja) | 2010-11-05 | 2010-11-05 | 冷感剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family
ID=46389393
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JP2010248121A Pending JP2012097052A (ja) | 2010-11-05 | 2010-11-05 | 冷感剤組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012097052A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200067318A (ko) * | 2018-12-04 | 2020-06-12 | 주식회사 오스테온 | 모발 또는 두피 상태 개선용 조성물 |
-
2010
- 2010-11-05 JP JP2010248121A patent/JP2012097052A/ja active Pending
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KR102132713B1 (ko) * | 2018-12-04 | 2020-07-13 | 주식회사 오스테온 | 모발 또는 두피 상태 개선용 조성물 |
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