JP2012096500A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体を噴射するノズル開口34a、34bと、ノズル開口34a、34bに連通する圧力発生室と、該圧力発生室に圧力変化を生じさせてノズル開口34a、34bから液滴を吐出させる圧力発生手段と、を具備し、1つの前記圧力発生室に対して2以上の複数のノズル開口34a、34bが設けられており、1つの前記圧力発生室に連通する複数のノズル開口34a、34bは、各ノズル開口34a、34bからノズル開口34a、34bの直前の流路39の最も近い壁39a、39bまでの距離d1、d2が異なる位置で配置されている。
【選択図】図4
Description
に、液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録
装置に関する。
して2以上の複数のノズル開口を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照
)。
ると共に、印刷物の光学濃度(OD値;Optical Density)を高くするこ
とができる。
は飛翔時に気流の影響や静電気力(クーロン力)によって互いに離反する方向に飛翔し、
着弾位置がずれてしまい印刷品質が低下してしまうという問題がある。
を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
て着弾位置を向上して印刷品質を向上し、且つ印刷物の解像度を上げることができると共
に印刷物の光学濃度を向上することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する
ことを目的とする。
通する圧力発生室と、該圧力発生室に圧力変化を生じさせて前記ノズル開口から液滴を吐
出させる圧力発生手段と、を具備し、1つの前記圧力発生室に対して2以上の複数の前記
ノズル開口が設けられており、1つの前記圧力発生室に連通する複数の前記ノズル開口は
、各ノズル開口から当該ノズル開口の直前の流路の最も近い壁までの距離が異なる位置で
配置されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、各ノズル開口の壁までの距離を異なる距離とすることで、各ノズル開
口の直前の流路の流路抵抗を変更することができる。これにより、各ノズル開口に流れる
液体の流速を変更して、各ノズル開口から吐出された液滴の飛翔速度を変更することがで
きる。したがって、各ノズル開口から吐出された各液滴が同じ高さで飛翔するのを抑制し
て、気流の影響や静電気力等による飛翔曲がりを抑制することができる。
好ましい。これによれば、1つの圧力発生室に対してノズル開口を3個以上設けることに
よって流路抵抗が増大して液体吐出特性が低下するのを抑制することができる。
ルプレートの前記圧力発生室側に固定された流路部材に形成された液体流路の壁であるこ
とが好ましい。これによれば、流路の隔壁に対して複数のノズル開口の位置を変更するだ
けで、各ノズル開口から最も近い壁までの距離を異なる距離とすることができるため、構
造上の変更が少なく、コストを低減することができる。
には、前記ノズル開口が底面に開口する凹部が前記圧力発生室側に形成されており、前記
壁が、前記凹部の側面であることが好ましい。これによれば、ノズルプレートに凹部を設
けるだけで、ノズルプレートと流路部材との接合位置を変更する必要がなく、位置決めを
容易に行うことができる。
生室の並設方向に並んで設けられていることが好ましい。これによれば、圧力発生室の並
設方向にノズル開口を並設することで、解像度を向上することができる。
側の壁であることが好ましい。これによれば、着弾位置が圧力発生室の並設方向と直交す
る方向にずれることなく、真っ直ぐ液滴を飛翔させることができる。
圧力発生室と、該圧力発生室に圧力変化を生じさせて前記ノズル開口から液滴を吐出させ
る圧力発生手段と、を具備し、1つの前記圧力発生室に対して2以上の複数の前記ノズル
開口が設けられており、1つの前記圧力発生室に連通する複数の前記ノズル開口は、各ノ
ズル開口の直前の流路の流路抵抗が互いに異なる流路抵抗となる位置で配置されているこ
とを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、各ノズル開口の直前の流路の流路抵抗を変更することで、各ノズル開
口に流れる液体の流速を変更して、各ノズル開口から吐出された液滴の飛翔速度を変更す
ることができる。したがって、各ノズル開口から吐出された各液滴が同じ高さで飛翔する
のを抑制して、気流の影響や静電気力等による飛翔曲がりを抑制することができる。
体噴射装置にある。
かかる態様では、印刷品質を向上した液体噴射装置を実現できる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録
ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図であり、図3
は、図2のA−A′線断面図である。
ユニット20と、アクチュエーターユニット20が固定される流路ユニット30と、を具
備する。
成された流路形成基板22と、流路形成基板22の一方面側に設けられた振動板23と、
流路形成基板22の他方面側に設けられた圧力発生室底板24と、を具備する。
や、ジルコニア(ZrO2)などのセラミックス板やステンレス鋼等の金属板からなる。
並設された列が2列形成されている。そして、この流路形成基板22の一方面に、例えば
、厚さ10μmのジルコニア等の薄板からなる振動板23が固定され、圧力発生室21の
一方面はこの振動板23により封止されている。
方面を封止する板状部材からなる。また、圧力発生室底板24は、圧力発生室21の長手
方向一方の端部近傍に設けられて圧力発生室21と後述するマニホールドとを連通する供
給連通孔25と、圧力発生室21の長手方向他方の端部近傍に設けられて後述するノズル
開口34に連通するノズル連通孔26と、を有する。
ぞれに設けられ、例えば、本実施形態では、圧力発生室21の列が2列設けられているた
め、圧電アクチュエーター40の列も2列設けられている。
た下電極膜43と、各圧力発生室21毎に独立して設けられた圧電体層44と、各圧電体
層44上に設けられた上電極膜45とで構成されている。圧電体層44は、圧電材料から
なるグリーンシートを貼付することや、印刷することで形成されている。また、下電極膜
43は、並設された圧電体層44に亘って設けられて各圧電アクチュエーター40の共通
電極となっており、振動板の一部として機能する。勿論、下電極膜43を各圧電体層44
毎に設けるようにしてもよい。
する領域には、圧電アクチュエーター40に導通する端子部46が設けられている。端子
部46は、圧電アクチュエーター40毎に設けられて圧電アクチュエーター40の上電極
膜45に導通する端子部46と、圧電アクチュエーター40の並設方向両端部側に引き出
された下電極膜43に導通する端子部(図示なし)とが、圧電アクチュエーター40の並
設方向に並設されている。本実施形態では、並設された圧電アクチュエーター40の列と
列の間に並設された端子部46の列を2列設けるようにした。このような端子部46には
、フレキシブルプリンティングサーキット(FPC)や、テープキャリアパッケージ(T
CP)などの外部配線が接続され、外部からの印刷信号は外部配線を介して圧電アクチュ
エーター40に供給される。
圧力発生室底板24は、粘土状のセラミックス材料、いわゆるグリーンシートを所定の厚
さに成形して、例えば、圧力発生室21等を穿設後、積層して焼成することにより接着剤
を必要とすることなく一体化される。そして、その後、振動板23上に圧電アクチュエー
ター40が形成される。
合されるインク供給口形成基板31と、複数の圧力発生室21の共通インク室となるマニ
ホールド32が形成されるマニホールド形成基板33と、ノズル開口34が形成されたノ
ズルプレート35と、を具備する。
口34と圧力発生室21とを接続するノズル連通孔36が設けられている。また、インク
供給口形成基板31には、前述の供給連通孔25と共にマニホールド32と圧力発生室2
1とを接続するインク供給口37が設けられている。さらに、インク供給口形成基板31
には、各マニホールド32と連通し、外部のインクタンクからのインクを供給するインク
導入口38が設けられている。
ステンレス鋼などの耐食性を備えた板材で形成されている。また、マニホールド形成基板
33は、外部のインクタンク(図示なし)からインクの供給を受けて圧力発生室21にイ
ンクを供給するマニホールド32と、圧力発生室21とノズル開口34とを連通するノズ
ル連通孔39と、を有する。すなわち、マニホールド32からのインクは、供給連通孔2
5を介して圧力発生室21に供給され、圧力発生室21内の圧力変動によって、圧力発生
室21のインクはノズル連通孔26、ノズル連通孔36及びノズル連通孔39を介してノ
ズル開口34からインク滴として吐出される。
などからなる板状部材にノズル開口34が貫通して設けられている。ノズル開口34は、
1つの圧力発生室21に対して2つ以上の複数個、本実施形態では1つの圧力発生室21
に対してノズル開口34a、34bの2つが設けられている。ここで、ノズルプレート3
5の1つの圧力発生室21に対して2つ設けられたノズル開口34a、34bについてさ
らに図4及び図5を用いて詳細に説明する。なお、図4は、図3のB−B′線断面図であ
り、図5は、ノズルプレートのノズル連通孔側からの平面図である。
、34bは、圧力発生室21の並設方向に並設されて設けられている。また、2つのノズ
ル開口34a、34bは、1つの圧力発生室21にノズル連通孔26及びノズル連通孔3
9を介して連通している。
bまでの距離d1、d2が異なる距離となるように配置されている。ここで、ノズル開口
34a、34bの直前の流路とは、ノズル開口34a、34bよりも上流の流路でノズル
連通孔39に直接連通する流路のことである。本実施形態では、ノズル開口34a、34
bに直接連通する流路は、マニホールド形成基板33に設けられたノズル連通孔39であ
る。そして、一方のノズル開口34aからノズル連通孔39の最も近い壁39aまでの距
離d1と、他方のノズル開口34bからノズル連通孔39の最も近い壁39bまでの距離
d2と、が異なる距離となるようにノズル開口34a、34bはノズル連通孔39に対し
て配置されている。本実施形態では、ノズル開口34aと壁39aとの距離d1が、ノズ
ル開口34bと壁39bとの距離d2よりも大きくなるようにした。なお、ここで言うノ
ズル開口34a、34bに最も近い壁39a、39bは、本実施形態では、ノズル連通孔
39のノズル開口34a、34bの並設方向(圧力発生室21の並設方向)の両側の側面
とした。すなわち、マニホールド形成基板33が、ノズルプレート35の圧力発生室21
側に固定された流路部材に相当し、ノズル連通孔39が流路部材(マニホールド形成基板
33)に形成された液体流路に相当する。
4の密度で配置されたものである。本実施形態では、2つのノズル開口34a、34bの
距離d3を600dpiとなる間隔、すなわち、42.4μmで配置した。なお、上述の
ようにノズル開口34aとノズル開口34bとの間の距離d3は、所望のノズル開口34
の密度で配置されたものであるため、2つのノズル開口34a、34bの中心がノズル連
通孔39の中心と一致している場合であってもd3は同じ値となる。したがって、本実施
形態の2つのノズル開口34a、34bは、2つのノズル開口34a、34bの中心が直
前の流路であるノズル連通孔39の中心から所定量(d1−d2)だけオフセットされて
配置されているとも言える。
室21内の圧力変動によってインク滴が吐出される。このとき、2つのノズル開口34a
、34bは、直前のノズル連通孔39の壁39a、39bからの距離が異なる距離で配置
されているため、直前のノズル連通孔39の壁39a、39bの影響による流路抵抗が異
なる。すなわち、2つのノズル開口34a、34bは、直前の流路の最も近い壁までの距
離を変えることで、ノズル開口34a、34bに供給されるインクの流路抵抗を変えてい
る。なお、流路抵抗は、壁39a、39bに近ければ高く、ノズル連通孔39の中心に向
かって低くなる。このため、本実施形態では、ノズル開口34aと壁39aとの距離d1
がノズル開口34bと壁39bとの距離d2よりも大きいため、ノズル連通孔39の中心
に近いノズル開口34aに供給されるインクの流速が早くなる。逆に、ノズル連通孔39
の壁39bに近いノズル開口34bに供給されるインクの流速は遅くなる。これにより、
図4に示すように、2つのノズル開口34a、34bから吐出されるインク滴X1、X2
の飛翔速度に差が生じ、2つのノズル開口34a、34bから吐出された2つのインク滴
X1、X2は、互いに横に並ぶことなく飛翔する。
孔39の最も近い壁39a、39bまでの距離d4が同じ距離となるように配置した場合
、2つのノズル開口134a、134bから吐出された2つのインク滴X3、X4は、互
いに離反する方向に曲がって飛翔してしまう。このように2つのインク滴X3、X4が曲
がって飛翔してしまう原因の一つには気流の影響が考えられる。つまり、2つのノズル開
口134a、134bの直前のノズル連通孔39の流路抵抗は同じであるため、2つのイ
ンク滴X3、X4の飛翔速度が同じになり、2つのインク滴X3、X4は、互いに隣り合
ったまま飛翔する。このとき、2つのインク滴X3、X4の間は狭くて気体が入り込みに
くく、2つのインク滴X3、X4の外側は気体が流れ易いことから、2つのインク滴X3
、X4の外側のみに渦流が発生し、この渦流によって2つのインク滴X3、X4が離反す
る方向に引っ張られることで2つのインク滴X3、X4が離反する方向に曲がって飛翔し
てしまうと考えられる。また、インク滴X3、X4の飛翔曲がりの原因には、気流の影響
以外にも、例えば、2つのインク滴X3、X4の静電気力(クーロン力)等による影響も
考えられる。このように、2つのノズル開口134a、134bから吐出された2つのイ
ンク滴X3、X4が互いに離反する方向に飛翔してしまうと、紙等の被記録媒体への着弾
位置がずれてしまい、印刷品質が低下してしまう。
の流路であるノズル連通孔39の近接する壁39a、39bまでの距離d1、d2を変え
て、2つのノズル開口34a、34bから吐出される2つのインク滴X1、X2の飛翔速
度を変えるようにした。このように、2つのインク滴X1、X2の飛翔速度を変えること
で、2つのインク滴X1、X2が飛翔時に隣り合うことがなく、それぞれのインク滴X1
、X2の両側に気流による渦流を発生させて、インク滴X1、X2を曲げずに真っ直ぐ飛
翔させることができる。これにより、被記録媒体へのインク滴の着弾位置を高精度にする
ことができ、印刷品質を向上することができる。また、2つのインク滴X1、X2が飛翔
時に隣り合うことがないため、2つのインク滴X1、X2の間で働くクーロン力による影
響を低減することができる。
開口34a、34bをd1が29.4μm、d2が8.2μmとなるように配置し、各ノ
ズル開口34a、34bからインク滴X1、X2を吐出させてその飛翔状態を撮影した。
この結果を図7に示す。
口134a、134bをd4が18.8μmとなるように配置し、各ノズル開口134a
、134bからインク滴X3、X4を吐出させてその飛翔状態を撮影した。この結果を図
7に示す。
インク滴X1、X2は、飛翔位置が徐々にずれていくことで、互いに離反することなく真
っ直ぐ飛翔している。これに対して、図6に示すインクジェット式記録ヘッドでは、2つ
のインク滴X3、X4は、徐々に離反する方向に曲がって飛翔していく。この結果からも
明らかなように、2つのノズル開口34a、34bの直前の流路の近い壁までの距離を変
えることで、流路抵抗を変えて、飛翔速度を異ならせることで、インク滴X1、X2を曲
げることなく真っ直ぐ飛翔させることができる。
bを設けることで、解像度を上げることができると共に、印刷物の光学濃度(OD値;Op
tical Density)を高くすることができる。なお、光学濃度(OD値;Optical Density)
とは、log(I0/I)(I0は入射光の強さ、Iは反射光の強さ)で表される半透明
媒質の不透明程度のことである。このように、複数のノズル開口34a、34bからイン
ク滴を吐出させて形成したドットの方が光学濃度が高くなるのは、圧力発生室に対して1
つのノズル開口を設けた場合のインク重量に比べて、小さいインク重量(ドット径の小さ
いインク滴)によって印刷を行うため、被記録媒体へのインクの浸透が減るためであると
考えられる。また、被記録媒体へのインクの浸透を減らすことにより、乾燥性も向上する
ことができる。したがって、インクの無駄な消費を抑制することもできる。
いるため、ノズルプレート35にも、ノズル開口34の列が2列形成されている。また、
このノズルプレート35は、マニホールド形成基板33の流路形成基板22の反対面に接
合されてマニホールド32の一方面を封止している。
基板33及びノズルプレート35を、接着剤や熱溶着フィルム等によって固定することで
形成される。なお、本実施形態では、マニホールド形成基板33及びノズルプレート35
をステンレス鋼によって形成しているが、例えば、セラミックスを用いて形成し、アクチ
ュエーターユニット20と同様に流路ユニット30を一体的に形成することもできる。
熱溶着フィルムを介して接合されて固定されている。
段)からインク導入口38を介してマニホールド32内にインクを取り込み、マニホール
ド32からノズル開口34に至るまでの液体流路内をインクで満たした後、図示しない駆
動回路からの記録信号を圧電アクチュエーター40に供給することで、各圧力発生室21
に対応する各圧電アクチュエーター40に電圧を印加して圧電アクチュエーター40と共
に振動板23をたわみ変形させることにより、各圧力発生室21内の圧力が高まり各ノズ
ル開口34(2つのノズル開口34a、34b)からインク滴が噴射される。
図8は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの一例を示すインクジェット式記録
ヘッドの要部を拡大した断面図であり、図9は、ノズルプレートのノズル連通孔側からの
平面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同一の符号を付して重複する
説明は省略する。
流路ユニット30Aは、インク供給口形成基板31(図示なし)と、マニホールド形成基
板33と、ノズルプレート35Aと、を具備する。
4c、34dが設けられている。本実施形態では、2つのノズル開口34c、34dは、
圧力発生室21(図示なし)の並設方向に並んで設けられている。また、2つのノズル開
口34c、34dの中心は、ノズル連通孔39の中心と略同じ位置で配置されている。
の凹部60は、ノズルプレート35Aを貫通することなく、所定の深さで形成されており
、その底面には、2つのノズル開口34c、34dが開口する。また、凹部60は、ノズ
ル連通孔39毎に不連続となるように独立して設けられている。
d(の中心)までの距離d5、d6が異なる位置で設けられている。すなわち、本実施形
態では、凹部60が、ノズル開口34c、34dの直前の流路に該当し、ノズル開口34
c、34dの直前の流路である凹部60の当該ノズル開口34c、34dから最も近い壁
が、凹部60の壁60a、60bとなっている。また、凹部60の壁60a、60bは、
本実施形態では、ノズル開口34c、34dの並設方向の両側の内側壁のことである。つ
まり、本実施形態では、凹部60は、凹部60の中心が2つのノズル開口34c、34d
の中心から所定量(d5−d6)だけオフセットされた位置で配置している。
34dの直前の流路として、凹部60の壁60aからノズル開口34cまでの距離d5と
、凹部60の壁60bからノズル開口34dまでの距離d6とを異なる距離とすることで
、ノズル開口34c、34dのそれぞれの直前の流路抵抗を異ならせることができる。し
たがって、2つのノズル開口34c、34dから異なる飛翔速度でインク滴を吐出させる
ことができるため、飛翔曲がりを抑制して被記録媒体への着弾位置精度を向上することが
できる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定さ
れるものではない。
c、34dの直前の最も近い壁39a、39b及び壁60a、60bを、ノズル開口34
a、34bやノズル開口34c、34dの並設方向の両側の壁としたが、壁の位置は特に
これに限定されない。ここで、その他の例について説明する。なお、図10は、他の実施
形態に係るノズルプレートのノズル連通孔側からの平面図である。
い圧力発生室21の並設方向に並んで設けられている。また、一方のノズル開口34fは
、他方のノズル開口34eよりも並設方向と直交する一方向にずれた位置に配置されてい
る。これにより、ノズル開口34eと最も近いノズル連通孔39の壁39cとの距離d7
と、ノズル開口34fと最も近いノズル連通孔39の壁39cとの距離d8と、を異なる
距離とすることができる。すなわち、本実施形態では、ノズル開口34e、34fの直前
の流路(ノズル連通孔39)の最も近い壁39cは、圧力発生室21(図示なし)の並設
方向と直交する方向の壁である。つまり、本発明によれば、ノズル開口34a〜34fの
直前の流路の距離が異なる最も近い壁は、何れの方向の壁であってもよい。ただし、図1
0に示す例では、ノズル開口34e、34fが、圧力発生室21の並設方向に直線上に並
ばなくなってしまうため、被記録媒体への着弾位置が上述した実施形態1及び2とは異な
る位置になる。したがって、着弾位置を考慮した印刷信号等を入力する必要がある。
ズル開口34(ノズル開口34a、34b、ノズル開口34c、34d及びノズル開口3
4e、34fなど)を設けた構成を例示したが、1つの圧力発生室21に対するノズル開
口34の数は、3以上であってもよい。ここで、1つの圧力発生室21に対して3つのノ
ズル開口34を設けた例を図11に示す。なお、図11は、ノズルプレートのノズル連通
孔側からの平面図である。
34iが設けられている。ノズル開口34g、34h、34iは、図示しない圧力発生室
21の並設方向に直線上に並んで設けられている。また、各ノズル開口34g、34h、
34iは、直前の流路であるノズル連通孔39の最も近い壁39a、39bまでの距離d
9、d10、d11が異なる距離となるように配置されている。具体的には、ノズル開口
34gとノズル連通孔39の壁39bとの距離d9と、ノズル開口34hとノズル連通孔
39の壁39aとの距離d10と、ノズル開口34iとノズル連通孔39の壁39bとの
距離d11と、の関係はd9>d10>d11となっている。なお、互いに隣り合うノズ
ル開口34g、34h、34iの間の距離は同じ距離にしておくのが好ましい。
最も近い壁までの距離d9、d10、d11を変更することで、ノズル開口34g、34
h、34iの直前の流路抵抗が変更されるため、各ノズル開口34g、34h、34iか
ら吐出されるインク滴の飛翔速度を変更して、インク滴の飛翔曲がりを抑制することがで
きる。
生手段を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、下電極、圧電体層及び上電極を成
膜及びリソグラフィー法により順次積層する薄膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料
と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエータ
ーなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を
配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するもの
や、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノ
ズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することがで
きる。
と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット
式記録装置に搭載される。図12は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図
である。
ド10を有するインクジェット式記録ヘッドユニット1A、1B(以下、ヘッドユニット
1A、1Bとも言う)は、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可
能に設けられ、このヘッドユニット1Aを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付
けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1
A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出す
るものとしている。
介してキャリッジ3に伝達されることで、ヘッドユニット1A、1Bを搭載したキャリッ
ジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿っ
てプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記
録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
ヘッドユニット1A、1B)がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例
示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッド10が固定され
て、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録
装置にも本発明を適用することができる。
タ等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液
晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディ
スプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッ
ド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる
。また、液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置Iを挙げて説明したが、上
述した他の液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置にも用いることが可能である。
ド(液体噴射ヘッド)、 20 アクチュエーターユニット、 21 圧力発生室、 2
2 流路形成基板、 23 振動板、 24 圧力発生室底板、 30、30A 流路ユ
ニット、 31 インク供給口形成基板、 32 マニホールド、 33 マニホールド
形成基板、 34、34a〜34i ノズル開口、 35、35A、35B、35C ノ
ズルプレート、 39 ノズル連通孔、 39a、39b、39c 壁、 40 圧電ア
クチュエーター、 43 下電極膜、 44 圧電体層、 45 上電極膜、 46 端
子部、 60 凹部、 60a、60b 壁
Claims (8)
- 液体を噴射するノズル開口と、
該ノズル開口に連通する圧力発生室と、
該圧力発生室に圧力変化を生じさせて前記ノズル開口から液滴を吐出させる圧力発生手
段と、を具備し、
1つの前記圧力発生室に対して2以上の複数の前記ノズル開口が設けられており、1つ
の前記圧力発生室に連通する複数の前記ノズル開口は、各ノズル開口から当該ノズル開口
の直前の流路の最も近い壁までの距離が異なる位置で配置されていることを特徴とする液
体噴射ヘッド。 - 前記ノズル開口が、1つの前記圧力発生室に対して2つ設けられていることを特徴とす
る請求項1記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ノズル開口がノズルプレートに形成されていると共に、前記壁が、前記ノズルプレ
ートの前記圧力発生室側に固定された流路部材に形成された液体流路の壁であることを特
徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ノズル開口がノズルプレートに形成されていると共に、前記ノズルプレートには、
前記ノズル開口が底面に開口する凹部が前記圧力発生室側に形成されており、前記壁が、
前記凹部の側面であることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド。 - 1つの前記圧力発生室に対して複数個設けられた前記ノズル開口は、前記圧力発生室の
並設方向に並んで設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液
体噴射ヘッド。 - 前記ノズル開口の直前の流路の最も近い壁は、複数のノズル開口の並設方向の両側の壁
であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。 - 液体を噴射するノズル開口と、
該ノズル開口に連通する圧力発生室と、
該圧力発生室に圧力変化を生じさせて前記ノズル開口から液滴を吐出させる圧力発生手
段と、を具備し、
1つの前記圧力発生室に対して2以上の複数の前記ノズル開口が設けられており、1つ
の前記圧力発生室に連通する複数の前記ノズル開口は、各ノズル開口の直前の流路の流路
抵抗が互いに異なる流路抵抗となる位置で配置されていることを特徴とする液体噴射ヘッ
ド。 - 請求項1〜7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴
射装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2010
- 2010-11-05 JP JP2010248168A patent/JP5793850B2/ja not_active Expired - Fee Related
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