JP2012095589A - 枝葉の搬送排出方法及びこの方法に使用される移送用コンテナ - Google Patents

枝葉の搬送排出方法及びこの方法に使用される移送用コンテナ Download PDF

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Abstract

【課題】伐倒木の集材場において大量に排出された枝葉を高額な設備投資を要することなく、安価且つ簡単に山林内に移送し排出できる新規な枝葉の移送排出方法及びこの方法に使用される移送用コンテナを提供する。
【解決手段】山林で伐採された伐倒木を集材する際に使用された主線1,搬器2,第1及び第2のウインチ3,4,中間滑車30に加えて、移送用コンテナ41と回動用線材61,62とを用意し、第1のウインチ3を駆動させて、移送用コンテナ41を支持した搬器2を主線1の他端側に移送させた後に、第1のウインチ3からワイヤ3aを繰り出して、移送用コンテナ41を下降させるとともにコンテナ本体43を回動させ、コンテナ本体43内に収容された枝葉を外部に排出し、次いで、コンテナ本体43の開口が上方を向くまで第1のウインチ3を駆動した後、第2のウインチ4を駆動させて、移送用コンテナ41を搬器2と共に主線1の一端側に移送する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、山林で伐採された伐倒木から切り落とされた枝葉を移送し排出する枝葉の移送排出方法及びこの方法に使用される移送用コンテナに関するものである。
これまで山林で伐採された間伐材その他の伐倒木は、伐採された地点・場所において作業者が枝葉を切り落とし(場合によっては所定の長さに切断し)、丸太(或いは所定の長さに切断された丸太)とした上で、林道等の道路に近い集材場まで集材・搬送し、(切断されていない場合には)所定の長さに切断した上でトラックに積載し、製材工場や市場等に搬送する方法が採用されている。なお、上記伐倒木が伐採された地点で切り落とされた枝葉は、山林において腐食し、立木の肥料となる。しかし、このように、伐倒木が伐採された地点において作業者が枝葉を切り落とし、所定の長さに切断して丸太とする作業は、大変な重労働であり極めて効率性も悪いことから、近年では伐採されたままの伐倒木を、搬器等を利用して上記集材場まで移送し、該集材場において、伐採造木用プロセッサを使用して、枝葉を切り落とすとともに所定の長さに切断している。
上述したように、集材場において、上記伐採造木用プロセッサを使用する場合には、作業者の労力が大幅に軽減される一方、集材場には、枝葉や材木として使用できない部分等が大量に排出される。そこで、こうした作業の過程で大量に排出された枝葉は、トラックにより搬送し、焼却処理又はリサイクル処理等を行っている。
しかしながら、焼却処理やリサイクル処理は、コスト高とならざるを得ない。特に、外国産の木材により、我が国の木材の価格競争力が大きく低下している近年では、こうした焼却処理やリサイクル処理に要するコストを捻出するのは極めて困難であるのが実情である。むしろ、こうした枝葉は、立木の生育や山林内の雑草(下草)の繁殖に伴う山林の保水性の向上等を考えると、上記伐採造木用プロセッサが使用される以前のように、伐採された地点で腐食し堆肥とされる方が好ましい。そこで、こうした観点からは、上記集材場において発生した多量の枝葉を特別の重機や搬送装置ないしは専用の索道等を用いて、伐倒木が伐採された地点やその近傍まで移送する方法が考えられるが、特別の重機や搬送装置等を使用する場合には、やはり高額な設備投資が要求されることとなり、その実現(実施)可能性は極めて低い。
そこで、本発明は、上記伐採造木用プロセッサの使用により伐倒木の集材場において大量に排出された枝葉を高額な設備投資を要することなく、安価且つ簡単に山林内に移送し排出することができる新規な枝葉の移送排出方法及びこの方法に使用される移送用コンテナを提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、山林で伐採された伐倒木を集材する際に使用され、山林の傾斜方向に張設された主線と、この主線にガイドされながら走行可能に支持され滑車を有してなる伐倒木搬送用の搬器と、上記主線の一端側に配置され先端には第1のフックが固定された第1のワイヤを有する第1のウインチと、上記主線の一端側に配置され先端には第2のフックが固定された第2のワイヤを有する第2のウインチと、上記主線の他端側に配置され上記第1のワイヤ又は第2のワイヤの中途部が掛け渡されている中間滑車と、を少なくとも利用した枝葉の移送排出方法であって、方形状に成形された底板部と、この底板部の端部から起立してなる正面板部,背面板部,左側板部及び右側板部とを有してなるとともに枝葉が内部に収容され上部に開口を有してなるコンテナ本体と、上記左側板部と右側板部とに連結され上記コンテナ本体を構成の重心又は該重心よりも上方において該コンテナ本体を回動自在に支持してなる取手と、上記コンテナ本体を構成する底板部の下面であって上記取手の各連結位置よりも正面側板部側又は背面側板部側に固定された1又は複数の係止金具と、を備えた移送用コンテナと、一端に一方の係止用フックが固定され、他端には他方の係止用フックが固定された1又は複数の回動用線材と、をそれぞれ用意し、伐倒木を集材する際において中途部が上記中間滑車に掛け渡されていた第1又は第2のワイヤの何れか一方のワイヤの先端側中途部を、上記搬器を構成する滑車に掛け渡すとともに、該一方のワイヤの先端に固定されているフックを、上記取手の中央に係止させて移送用コンテナ全体を宙吊りの状態とするとともに、上記一方のワイヤとは異なる他方のワイヤの先端に固定されたフックを上記搬器に係止させるとともに、上記回動用線材を構成する一方の係止用フックを上記係止用金具に係止させ、他方の係止用フックを搬器に係止させ、上記一方のワイヤを構成要素とするウインチを駆動させることにより、上記移送用コンテナを支持した搬器を主線の他端側に移送させた後に、該ウインチから一方のワイヤを繰り出すことにより、上記移送用コンテナを下降させるとともにコンテナ本体を回動させることにより、該コンテナ本体内に収容された枝葉を外部に排出し、この枝葉の排出が終了すると、次いで、少なくとも上記コンテナ本体の開口が上方を向くまで上記一方のウインチを駆動させ、その後、上記他方のワイヤを構成要素とする他方のウインチを駆動させることにより、上記移送用コンテナを搬器と共に該主線の一端側に移送させることを特徴とするものである。
上記第1の発明に係る枝葉の移送排出方法では、先ず、主線,搬器,第1及び第2のウインチ並びに中間滑車を少なくとも使用・利用する。これらは、山林で伐採された伐倒木を集材場に集材する際に使用される機械器具ないし設備である。上記主線は、山林の傾斜方向に張設(架設)されたものであり、上記搬器は、この主線に支持されながら該主線にガイドされて該主線の長さ方向に走行するものであって滑車を備えている。また、上記第1のウインチと第2のウインチとは、共に上記主線の一端側に配置されてなるものであり、該第1のウインチは、第1のワイヤと該第1のワイヤの先端に固定された第1のフックを備えている。同様に、上記第2のウインチも、第2のワイヤと該第2のワイヤの先端に固定された第2のフックを備えている。但し、これら主線や搬器等の機械器具ないし設備を使用した集材方法は、特定且つ単一の方法に限られるものではない。例えば、主線に関しては、単一の主線を用いる方法ばかりではなく、2つの主線を用いて集材する場合もあり、また、上記第1のウインチや第2のウインチを構成する第1又は第2のワイヤをどのように配置・配線し、中間滑車や搬器を構成する滑車には、第1のワイヤを掛け渡すか第2のワイヤを掛け渡すかは、特に限定されるものではない。このことと同じように、上記第1のフックや第2のフックを搬器に係合させるか否かも特に限定されるものではない。さらには、上記主線,搬器,第1及び第2のウインチ並びに中間滑車に加えて、他の部材や器具等を使用して伐倒木を集材する場合には、そうした集材方法に使用される該他の部材や器具等を使用・利用して、この発明に係る枝葉の移送排出方法を行っても良い。
そして、本発明は、こうした集材方法に利用される上記搬器やウインチ等の機械・器具に加えて、少なくとも移送用コンテナと1又は複数の回動用線材を使用する。この移送用コンテナは、コンテナ本体と取手とから構成されている。上記コンテナ本体は、底板部と左右の側板部及び正面板部並びに背面板部とを有してなるとともに枝葉が内部に収容され上部に開口を有している。また、上記取手は、上記コンテナ本体の重心又は該重心よりも上方において、一端は上記左側板部に対して、他端は上記右側板部に対してそれぞれ回動自在に連結されてなるものである。また、上記コンテナ本体の底板部の下面には、上記取手の各連結位置よりも正面側板部側又は背面側板部側に固定された係止金具を備えている。また、上記回動用線材は、一端に一方の係止用フックが固定され、他端には他方の係止用フックが固定されたものである。
そして、第1の発明は、上記移送用コンテナと回動用線材とを、伐倒木を集材する際に使用されている上記搬器やウインチ等に加えて使用するものである。すなわち、この発明に係る枝葉の移送排出方法は、伐倒木を集材する際において中途部が上記中間滑車に掛け渡されていた第1(又は第2のワイヤの何れか一方)のワイヤの先端側中途部を、上記搬器を構成する滑車に掛け渡すとともに、該第1のワイヤ(一方のワイヤ)の先端に固定されているフックを、上記取手の中央に係止させて移送用コンテナ全体を宙吊りの状態とするとともに、上記一方のワイヤ(第1のワイヤ)とは異なる他方のワイヤ(第2のワイヤ)の先端に固定されたフックを上記搬器に係止させるとともに、上記回動用線材を構成する一方の係止用フックを上記係止用金具に係止させ、他方の係止用フックを搬器に係止させ、上記一方のワイヤ(第1のワイヤ)を構成要素とする(第1の)ウインチを駆動させることにより、上記移送用コンテナを支持した搬器を主線の他端側に移送させた後に、該(第1の)ウインチから一方のワイヤ(第1のワイヤ)を繰り出すことにより、上記移送用コンテナを下降させるとともにコンテナ本体を回動させることにより、該コンテナ本体内に収容された枝葉を外部に排出し、この枝葉の排出が終了すると、次いで、少なくとも上記コンテナ本体の開口が上方を向くまで上記一方のウインチ(第1のウインチ)を駆動させ、その後、上記他方のワイヤ(第2のワイヤ)を構成要素とする他方のウインチ(第2のウインチ)を駆動させることにより、上記移送用コンテナを搬器と共に該主線の一端側に移送させるものである。
したがって、この第1の発明によれば、主線の一端側である集材場において、伐採造木用プロセッサの使用により大量に排出された枝葉を簡単に山林に戻すことができる。特に、この方法で使用される機械・器具は、山林で伐採された伐倒木を集材場まで集材する際に使用された搬器や一方及び他方のウインチ等を利用するものであり、新たに追加するものは、僅か上記移送用コンテナと回動用線材であって、山林に枝葉を戻すための専用の大がかりな重機や索道と比べれば、遥かに少ない設備投資の額となることから、その実効性も極めて高いものとなる。換言すれば、この第1の発明は、山林で伐採された伐倒木を集材場まで集材する工程で使用された上記主線,搬器,第1及び第2のウインチ並びに中間滑車を取り除くなどの作業をすることなく、該第1及び第2のウインチを構成する第1及び第2のワイヤの掛け渡し状態を一部変更してそのまま使用するものであって、新たに主線を張設したり、ウインチや中間滑車を固定したりして行うものではなく、上記集材作業の終了後に、上記僅かな作業を行うことにより、そのまま枝葉の移送排出作業に移行することができる。
なお、上述したように、この第1の発明に係る枝葉の移送排出方法は、伐倒木を集材する際に使用される主線や搬器等を利用するものであることから、その具体的な態様は特に限定されるものではない。例えば、主線に関しては、必ずしも1つの主線を使用して集材する方法に限られるものではなく、2つの主線を張設して集材する方法が採用されている場合であっても良く、また、こうした場合には、それぞれの主線に搬器が支持されることとなるので、何れか一方の搬器を利用することとなる。また、コンテナ本体を構成する底板部に形成された係止金具に関しても複数配置し、上記回動用線材もこれら係止金具の数に連動して複数使用するものであっても良い。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記コンテナ本体を構成する左側板部又は右側板部の少なくとも何れか一方には、該コンテナ本体に形成された開口が真下を向くまで回転することを防止するストッパーが形成されてなることを特徴とするものである。
この第2の発明に係る枝葉の移送排出方法によれば、第1又は第2のウインチから第1又は第2のワイヤを繰り出しても、コンテナ本体に形成された開口が真下を向いてしまうことを防止することができる。すなわち、この発明によれば、コンテナ本体に形成された開口が真下を向いてしまった場合、上記第1又は第2のウインチを駆動させて第1又は第2のワイヤを巻き取った場合、再び開口が上方を向くように復帰しないことを防止することができる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)は、上記第1又は第2の発明の何れかにおいて、前記取手の中央には、前記第1又は第2のフックが係止される被係止部が形成されてなることを特徴とするものである。
この第3の発明では、取手の中央には、第1又は第2のフックが係止される被係止部が形成されてなることから、該第1又は第2のフックと取手との係合状態が移送途中や排出途中において、振動その他を原因として不用意に外れる等を防止することができる。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、上記第1の発明に係る枝葉の移送排出方法を実施するために使用される移送用コンテナに係るものであって、方形状に成形された底板部と、この底板部の端部から起立してなる正面板部,背面板部,左側板部及び右側板部とを有してなるとともに枝葉が内部に収容され上部に開口を有してなるコンテナ本体と、このコンテナ本体の重心又は該重心よりも上方において、一端は上記左側板部に対して回動自在に連結され、他端は上記右側板部に対して回動自在に連結されてなる取手と、を備え、上記コンテナ本体を構成する底板部の下面であって上記取手の各連結位置よりも正面側板部側又は背面側板部側には、1又は複数の係止金具が固定されてなることを特徴とするものである。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)は、上記第4の発明において、前記コンテナ本体を構成する底板部には、係止金具が前記正面側板部側の左右両側にそれぞれ1つずつ固定されてなるとともに、前記背面板部側の左右両側にもそれぞれ1つずつ固定されてなることを特徴とするものである。
上記第5の発明に係る移送用コンテナでは、前記コンテナ本体を構成する底板部には、係止金具が前記正面側板部側の左右両側にそれぞれ1つずつ固定されてなるとともに、前記背面板部側の左右両側にもそれぞれ1つずつ固定されてなる、すなわち、全部で4つの係止金具が固定されていることから、先に記載した回動用線材を2つ使用することが可能となり、安定した回動動作を確保することができるばかりではなく、これら2つの回動用線材を、コンテナ本体の正面側と背面側との両側から択一的に掛け渡すことができ、主線の長さ方向の左右両側に枝葉を排出することが可能となる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)は、上記第5の発明において、前記コンテナ本体を構成する左側板部と右側板部とには、該コンテナ本体が特定の回転方向に回転して前記開口が真下を向くことを防止するストッパーと、上記特定の回転方向とは反対の回転方向にコンテナ本体が回転して前記開口が真下を向くことを防止するストッパーとが、形成されてなることを特徴とするものである。
上記第4の発明(請求項4記載の発明)に係る移送用コンテナを使用した第1の発明(請求項1記載の発明)に係る枝葉の移送排出方法によれば、主線の一端側である集材場において大量に排出された枝葉を簡単に山林に戻すことができる。特に、この方法で使用される主線や搬器等の機械・器具は、山林で伐採された伐倒木を集材場まで集材する際に使用されるものであり、新たに追加するものは、僅か上記移送用コンテナと回動用線材であって、枝葉を山林に戻すための専用の大がかりな重機や索道と比べれば、遥かに少ない設備投資の額となることから、その実効性も極めて高いものとなる。換言すれば、この第1の発明は、山林で伐採された伐倒木を集材場まで集材する工程で使用された上記主線,搬器,第1及び第2のウインチ並びに中間滑車を取り除くなどの作業をすることなく、該第1及び第2のウインチを構成する第1及び第2のワイヤの掛け渡し状態を一部変更してそのまま使用するものであって、新たに主線を
張設したり、ウインチや中間滑車を固定したりして行うものではなく、上記集材作業の終了後に、上記僅かな作業を行うことにより、そのまま枝葉の移送排出作業に移行することができる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)では、コンテナ本体を構成する左側板部又は右側板部の少なくとも何れか一方には、該コンテナ本体に形成された開口が真下を向くまで回転することを防止するストッパーが形成されてなることから、他方の(第2の)ウインチから他方の(第2の)ワイヤを繰り出しても、コンテナ本体に形成された開口が真下を向くことを防止することができる。すなわち、この発明によれば、コンテナ本体に形成された開口が真下を向いてしまった場合、上記他方の(第2の)ウインチを駆動させて他方の(第2の)ワイヤを巻き取った場合、再び開口が上方を向くように復帰しないことを防止することができる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)では、取手の中央には、前記第1又は第2のフックが係止される被係止部が形成されてなることから、該第1又は第2のフックと取手との係合状態が移送途中や排出途中において、振動その他を原因として不用意に外れる等を防止することができる。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)に係る移送用コンテナを使用することにより、第1の発明に係る枝葉の移送排出方法で説明した回動用線材を2つ使用することが可能となり、安定したコンテナ本体の回動動作を確保することができるばかりではなく、これら2つの回動用線材を、コンテナ本体の正面側又は背面側の何れの側からも掛け渡すことができ、主線の長さ方向の左右両側に枝葉を排出することが可能となる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)に係る移送用コンテナでは、コンテナ本体を構成する左側板部と右側板部とには、該コンテナ本体が特定の回転方向に回転して前記開口が真下を向くことを防止するストッパーと、上記特定の回転方向とは反対の回転方向にコンテナ本体が回転して前記開口が真下を向くことを防止するストッパーとが、形成されてなることから、上述したように、2つの回動用線材がコンテナ本体の正面側又は背面側の何れの側から掛け渡された場合であっても、コンテナ本体に形成された開口が真下を向いたり、さらには180度以上回転したりし、再び開口が上方を向いた状態に復帰できない事態を有効に防止することができる。
伐倒木の集材方法を実行するために配置された主線や搬器等を模式的に示す斜視図である。 図1に示す搬器等を利用して配置された移送用コンテナ等を模式的に示す斜視図である。 懸架用線材を示す側面図である。 移送用コンテナを示す斜視図である。 回動用線材を示す側面図である。 図2に示す状態から移送用コンテナが主線の他端側に移動した後の状態を模式的に示す斜視図である。 図6に示す状態からコンテナ本体がやや回転した後の状態を示すものであり、(a)は、移送用コンテナの右側面側から示す側面図であり、(b)は移送用コンテナの正面側から示す正面図である。 図7に示す状態からさらにコンテナ本体がやや回転した後の状態を示すものであり、(a)は、移送用コンテナの右側面側から示す側面図であり、(b)は移送用コンテナの正面側から示す正面図である。 移送用コンテナが地上に載置された状態を示すものであり、(a)は、移送用コンテナの右側面側から示す側面図であり、(b)は移送用コンテナの正面側から示す正面図である。 2本の主線を使用した伐倒木の集材方法を実行するために配置された例を模式的に示す斜視図である。 図10で示す搬器等を利用して配置された移送用コンテナ等を模式的に示す斜視図である。 2本の主線を使用した伐倒木の集材方法を実行するために配置された他の例を模式的に示す斜視図である。 図12で示す搬器等を利用して配置された移送用コンテナ等を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る枝葉の移送排出方法(以下、移送排出方法と言う。)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施の形態に係る移送排出方法は、山林で伐採された間伐材等の伐倒木を、林道又はその近傍の集材場に集材する際に使用される主線や搬器等を利用するものである。そこで、先ず、こうした主線や搬器等を使用した伐倒木の集材方法について図面を参照しながら説明する。最初に説明する伐倒木の集材方法は、これまで多用されている方法であり、図1に示すように、山林の傾斜方向に単一の主線1を張設し、この主線1に搬器2を支持させるとともに第1及び第2のウインチ3,4を用いて搬器2を往復動させることにより伐倒木を集材する方法である。上記主線1は、山林の傾斜方向と同じ方向に張設され、通常はワイヤロープを用いる。また、この主線1の両端は立木T,Tの中途部に固定する。なお、この主線1の両端を固定する各T,Tには、該主線1の安定した張設・緊張状態を維持するために、各立木T,Tの近傍にある立木T,T,T,Tのとの間に反力用の補助ワイヤ5,6,7,8を張設する。但し、本発明においては、上記主線1は、こうした立木T,Tに固定して張設しなければならないものではなく、図示しない重機や人工的なポール等に固定しても良い。すなわち、主線1をそうした重機や人工的なポール等に固定して集材する場合であれば、本発明に係る移送排出方法は、そうした方法で張設された主線1を使用する。なお、上記主線1の一端側には、図示しない林道が形成され、該林道又はその近傍は伐倒木が集材される集材場とされており、後述するように、この集材場に集材された伐倒木は、図示しない伐採造木用プロセッサにより、枝葉が切り落とされるとともに所定の長さに切断された上で、林道を走行するトラックにより製材所等に運送される。
そして、上記主線1に支持された搬器2は、該主線1の長さ方向にガイドされながら走行可能とされてなるものであり、長方体状(厚い板状)に成形された搬器本体11と、この搬器本体11の上部の前後にそれぞれ配置され回転自在となされた一方及び他方の走行用滑車12,13と、上記搬器本体11の下方に配置されたカバー14の内側に回転自在に配置された第1の滑車15と、を備えている。そして、この実施の形態で説明する搬器2では、上記一方及び他方の走行用滑車12,13は、それぞれ下端が上記搬器本体11に溶接された2つの支持片18,19に固定された回動軸20,21に回動自在に支持されている。また、上記カバー14は、上記搬器本体11の下面の上端が溶接された2つのアーム23の下端側に両端が固定された回動軸24に回動自在に支持されている。また、上記搬器本体11の一端には、一方の係止具28が該搬器本体11に対して着脱可能に取り付けられており、他端には他方の係止具29が該搬器本体11に対して着脱可能に取り付けられている。なお、上記一方及び他方の係止具28,29は何れもシャックルである。また、上記搬器本体11の左右側面には、一方のL字状係止部11aと他方のL字状係止部11bがそれぞれ形成されている。
また、上記第1のウインチ3は、上記主線1の一端側近傍に固定されたものであり、この第1のウインチ3を構成する第1のワイヤ3aの先端には、第1のフック3bが固定されている。そして、上記主線1の他端側には、中間滑車30が固定され、上記第1のワイヤ3aの中途部は、この中間滑車30に掛け渡されており、先端に固定された上記第1のフック3bは、上記搬器本体11を構成する他方の係止具29に係止されている。
また、上記第2のウインチ4は、上記主線1の一端側近傍に固定されたものであり、この第2のウインチ4を構成する第2のワイヤ4aの先端には、第2のフック4bが固定されている。そして、この第2のワイヤ4aの中途部は、上記搬器2を構成する第1の滑車15に掛け渡されている。なお、上記第2のフック4bは、集材する伐倒木W又は該伐倒木Wに巻回されたワイヤYを係止するものであり、該第2のフック4aの基端側には、後述するように、上記第2のウインチ4の駆動により第2のワイヤ4aが巻き上げられた時に、上記カバー14に当接し第1の滑車15から該第2のワイヤ4aが脱落することを防止するストッパー4cが着脱可能に取り付けられている。
なお、上記第1及び第2のウインチ3,4は、いずれも電動ウインチであり、図示しないドラムに上記第1又は第2のワイヤ3a,4aの基端が固定され該第1又は第2のワイヤ3a,4aが巻回されており、図示しないモータの駆動により上記ドラムを正回転させることにより上記第1又は第2のワイヤ3a,4aを巻き取り、フリーの状態とすることにより、該ドラムに巻回されていた第1又は第2のワイヤ3a,4aを繰り出すものである。なお、ここで使用される上記第1及び第2のウインチ3,4は、いずれも上記モータがフリーの状態である場合であっても、所定の抵抗が第1又は第2のワイヤ3a,4aには付与されるタイプのものである。
したがって、図1に示す状態(で且つ伐倒木Wが第2のフック4bに係止されていない状態)において、上記第1のウインチ3を駆動させ、図示しないドラムに第1のワイヤ3aを巻回させて行くことにより、上記搬器2は、徐々に主線1の他端側に移動し、適当な位置で停止させた後に、上記第2のフック4bを引き延ばし、次いで、この第2のフック4bに伐倒木W又は該伐倒木Wに巻回されたワイヤYに係止させ、その後、(第1のウインチ3はフリーの状態とし)上記第2のウインチ4を駆動させることにより、伐倒木Wは徐々に搬器2側に移動し宙吊りとされた状態となり、上記ストッパー4cが搬器2を構成するカバー14に当接すると、そのまま搬器2とともに主線1の一端側(集材場側)に移送される。したがって、こうした工程により、主線1が張設された付近で伐採された伐倒木Wが集材場に集材されると、この集材場において先に説明した伐採造木用プロセッサにより、枝葉が切り落とされるとともに所定の長さに切断される。したがって、この集材場においては、伐採造木用プロセッサにより切り落とされた枝葉(材木として製品化できない曲がった部位等も含む)が大量に出る。そこで、以下、こうした枝葉を移送排出する方法について説明する。
先ず、上記第1及び第2のウインチ3,4を構成する第1のワイヤ3aや第2のワイヤ4aの接続状態を以下の通り変更する。すなわち、図2に示すように、上記ストッパー4cを第2のワイヤ4aから取り外すとともに、該第1のワイヤ3aの先端に装着する(あるいは、予め第1のワイヤ3aの先端にもストッパーを固定しておく)とともに、上記搬器2を構成する第1の滑車15から第2のワイヤ4aを取り外して、第1のワイヤ3aを掛け渡し、先端に固定された第1のフック3bに、後述する懸架用線材35を介して、移送用コンテナ41を接続させる。また、上記第2のウインチ4を構成する第2のフック4bを、上記搬器2を構成する一方の係止具28に係止させる。上記懸架用線材35は、ワイヤロープ等の線材本体35aと、この線材本体35aの一端に固定され、上記第2のフック4bが係止される係止用リング35bと、上記線材本体35aの他端に固定され、後述する移送用コンテナ41の取手44の中央に形成された係止部44bに係止される係止部材35cが固定されている。
そして、上記移送用コンテナ41は、図4に示すように、ボックス状に成形されたコンテナ本体43と、このコンテナ本体43に取り付けられた取手44とから構成されている。上記コンテナ本体43は、内部に枝葉等が収容されるものであって、方形状の底板部43aと、この底板部43aの前端から起立してなる正面板部43bと、底板部43aの後端から起立してなる背面板部43cと、底板部43aの左端から起立してなる左側板部43dと、底板部43aの右端から起立してなる右側板部43eとから構成され、上部は開口(符号は省略する。)とされている。なお、上記左側板部43dと右側板部43eとの下方には、それぞれ該左側板部43dと右側板部43eから下方に延在してなる左側脚部43fと右側脚部43gが形成されている。なお、図2に示すように、上記左側板部43dの中央よりやや上方には、左水平軸43hが固定され、右側板部43eの中央よりやや上方には、右水平軸43iが固定されている。これら左水平軸43h,右水平軸43iは、コンテナ本体43の重心よりもやや上方の位置に固定されたものである。また、図4に示すように、上記底板部43aの下面であって、上記正面側板部43b側には、第1及び第2の係止金具46,47が固定され、背面側板部43c側には、第3及び第4の係止金具48,49がそれぞれ固定されている。また、上記左側板部43dの下方であって、正面板部43b側には第1の回動ストッパー50が固定され、背面板部43c側には、第2の回動ストッパー51が固定されている。また、上記右側板部43eの下方であって、正面板部43b側には第3の回動ストッパー52が固定され、背面板部43c側には、第4の回動ストッパー53が固定されている。なお、上記正面板部43bの上端と背面板部43cの上端には、それぞれ外周が円弧状となされた一方及び他方の摺接部材54,55が溶接されている。なお、これら一方及び他方の摺接部材54,55はそれぞれ金属製のパイプである。
また、上記取手44は、図4に示すように、中央にリング状の係止部44bが形成され、該係止部44bの配置位置を頂点に左右に傾斜してなる上杆部44aと、この上杆部44aの左端から下方に折曲された左杆部44cと、上記上杆部44aの右端から下方に折曲された右杆部44dと、を備えている。また、上記上杆部44aの左右両端は、水平杆部44eを介して連続している。すなわち、上記取手44を構成する上記上杆部44aと水平杆部44eにより二等辺三角形が形成されている。また、上記上杆部44aの中央と上記水平杆部44eとは垂直杆部44fにより接続されている。また、上記左杆部44cと右杆部44dとの下端側には、それぞれ挿通孔(符号は省略する。)が穿設され、これらの挿通孔には、上記左水平軸43h又は右水平軸43iが挿通されている。
また、この枝葉の移送排出方法は、上記懸架用線材35と移送用コンテナ41に加えて、本発明を構成する(一方及び他方の)回動用線材61,62を使用する。これら一方及び他方の回動用線材61,62は、全長が搬器2から地上までの距離よりも短いものとされており、図5に示すように、ワイヤロープからなる線材本体61a(62a)と、この線材本体61a(62a)の両端に固定されてなるフック61b(62b),61c(62c)とから構成されてなるものである。そして、図2に示すように、上記一方及び他方の回動用線材61,62を用いて、上記搬器2と移送用コンテナ41とを接続する。すなわち、上記一方の回動用線材61を構成するフック61bを上記搬器2に形成された一方のL字状係止部11aに係止させ、また、上記他方の回動用線材62を構成するフック62bを上記他方のL字状係止部11bに係止させる。また、一方の回動用線材61を構成するフック61cは、(この個所の説明では)上記コンテナ本体43の底板部43aに固定された第1の係止金具46に係止し、他方の回動用線材62を構成するフック62cは,(この個所の説明では)第2の係止金具47に係止する。但し、これら一方及び他方の回動用線材61,62の線材本体61a,62aは、コンテナ本体43の背面側板部43c側を通過させる。
図2は、上述した懸架用線材35を介して移送用コンテナ41を搬器2に吊り下げるとともに、上記一方及び他方の回動用線材61,62を用いてコンテナ本体43と搬器2とを接続した状態を示すものである。そこで、(説明の都合上)以下、この図2に示す状態から、上記移送用コンテナ41を移送する方法を説明する。なお、この図2に示す状態においては、コンテナ本体43内には、集材場において図示しない伐採造木用プロセッサにより切り落とされた枝葉が収用されている。そして、この図2に示す状態において、上記第1のウインチ3(を構成するモータ)の駆動を開始し、第1のワイヤ3aを図示しないドラムに巻回させて行くと、移送用コンテナ41全体が上昇し、やがて第1のワイヤ3aの先端側に装着された(又は予め固定された)ストッパー4cがカバー14に当接するとともに、搬器2と共に徐々に主線1の他端側に移送される。なお、このように第1のウインチ3を駆動させる際は、上記第2のウインチ4はフリーの状態としておく。また、この時点では、上記一方及び他方の回動用線材61,62は、多少弛んだ状態とされている。
そして、図4は、上記移送用コンテナ41が主線1の他端側(の適当な位置)に移送された後の状態を示すものであり、この図4に示す状態から、今度は、第1のウインチ3を構成する図示しないモータを逆回転させドラムから第1のワイヤ3aを繰り出す。すると、移送用コンテナ41全体は徐々に下降するとともに、上記一方及び他方の回動用線材61,62は緊張された状態となり、やがてコンテナ本体43は上記左水平軸43h,右水平軸43iを中心に回転を開始し、それまで上方に位置していたコンテナ本体43の開口は、図6に示すように、傾斜した位置となり、さらに移送用コンテナ41全体が下降すると、上記開口は斜め下向きとなり、やがて該開口が真下に位置する前段階において、図7に示すように、上記取手44を構成する左杆部44cが第1の回動ストッパー50に、右杆部44dが第3のストッパー52に当接する。したがって、コンテナ本体43内に収用されていた枝葉は全て外部に排出される。換言すれば、上記一方及び他方の回動用線材61,62は、コンテナ本体43の背面板部43c側から上記第1又は第2の係止金具46,47に係止されていることから、この例では、図7中(a)に示すように、主線1の他端側を向いて右側に枝葉Bは排出される。したがって、上記一方及び他方の回動用線材61,62を、コンテナ本体43の正面板部43b側から上記第3又は第4の係止金具48,49に係止させた場合には、図7中(a)に示す状態とは反対側(主線1の他端側を向いて左側)に枝葉Bは排出される。
そして、上述したように、内部に収容された枝葉Bが外部に排出されると、再び上記第1のウインチ3を駆動し、第1のワイヤ3aを巻き取る。すると、コンテナ本体43は、図7に示す状態から図6に示す状態を経て図4に示す状態に復帰する。このように、図4に示す状態に復帰したら、今度は、第1のウインチ3をフリーの状態とするとともに、第2のウインチ4(を構成するモータ)の駆動を開始させ、第2のワイヤ4aを図示しないドラムに巻回させて行く。すると、上記搬器2と搬送用コンテナ41は、図4に示す状態から図2に示すように、主線1の一端側(集材場)に移送される。
そして、移送用コンテナ41が主線1の一端側まで到達した場合には、上記一方及び他方の回動用線材61,62とコンテナ本体43との接続状態を解除する。すなわち、一方の回動用線材61を構成する第2のフック61bを(先の例に従えば)、第1の係止金具46から取り外し、また、他方の回動用線材62を構成する第2のフック62bを第2の係止金具47から取り外す。次いで、上記第1のウインチ3から第1のワイヤ3aを繰り出す。すると、移送用コンテナ41全体が下降し、やがて地上に載置される。そして更に第1のウインチ3から第1のワイヤ3aを繰り出すと、図8に示すように、取手44がコンテナ本体43の正面側又は背面側に回動し、該コンテナ本体43の開口上に取手44が位置しない状態となる。この状態において、作業者により枝葉をコンテナ本体43内に収容する。こうした作業が終了すると、再び第1のウインチ3を駆動させ第1のワイヤ3aを巻き上げる。すると、図2に示す状態となる。
このように、上述した枝葉の移送排出方法は、山林で伐採された伐倒木Wを集材場に集材する際に使用した主線1や搬器2等の設備を利用して行うものであり、これらの設備以外は、僅かに移送用コンテナ41と一方及び他方の回動用線材61,62と懸架用線材35のみであって、枝葉を移送するための専用の索道を設けたり、特殊な重機を使用して行ったりするものではないことから、それらに比べて投資コストは極めて低廉なものとなる。したがって、こうした枝葉の移送排出方法が採用される可能性は極めて高い。また、こうした方法により、枝葉は山林に戻されることとなるので、腐食により堆肥となって立木の成長を助けることとなるばかりではなく、これまで負担していた移送コストや焼却コスト又はリサイクルコストが全く不要となる。
特に、上述した枝葉の移送排出方法で使用した移送用コンテナ41は、底板部43aに第1ないし第4の係止金具46,47,48,49が固定されていることから、一方及び他方の回動用線材61,62に固定された第2のフック61b,62bを、前述した例のように、該一方及び他方の回動用線材61,62の中途部を背面側板部43c側に沿わせて第1の係止金具46や第2の係止金具47に係止させ、正面側板部43bが斜め下向きとなるように回動させる方法と、該一方及び他方の回動用線材61,62の中途部を正面面板部43bに沿わせて第3の係止金具48や第4の係止金具49に係止させ、背面板部43cが斜め下向きとなるように回動させる方法との何れかを、その状況に応じて適宜選択することが可能となる。すなわち、この移送用コンテナ41によれば、主線1の前方(他端側:集材場から離間した方向)に向かって、片側(左側又は右側)のみではなく、左右両側に排出することができるので、主線1の長さ方向ばかりではなく左右方向にも枝葉を散らばせて排出(戻す)ことが可能となる。
なお、上記実施の形態に係る枝葉の移送排出方法は、伐倒木の集材方法に使用されている主線や搬器等を利用したものであり、この伐倒木の集材方法に関しては冒頭で詳細に説明したが、こうした伐倒木の集材方法は、先に説明した方法ばかりではなく、以下に説明する方法が採用されている場合であっても良い。
この伐倒木の集材方法は、図10示すように、一方及び他方の主線101,102を山林の傾斜方向に張設し、上記一方の主線101には、一方の搬器103を支持させ、他方の主線102には他方の搬器104を支持させるとともに、これら一方及び他方の搬器103,104を第1及び第2のウインチ105,106を駆動させ、該一方及び他方の搬器103,104を交互に移動させることにより集材するものである。上記一方の主線101は、一端がTに固定され他端はTに固定されることにより、山林の傾斜方向に張設してなるものであり、上記他方の主線102は、立木Tに固定され他端はTに固定されることにより、上記一方の主線101にほぼ平行に張設してなるものである。また、上記一方及び他方の搬器103,104は同一の構成からなるものであるとともに、先に説明した搬器2と同じ構成からなるものである。そこで、これら一方及び他方の搬器103,104の構成要素は搬器2と同じ符号を用いる。
また、上記第1のウインチ105は、上記一方の主線101の一端側近傍に固定されたものであり、この第1のウインチ105を構成する第1のワイヤ105aの先端には、第1のフック105bが固定されている。そして、上記第1のワイヤ105aの中途部は、一方の搬器103を構成する第1の滑車15に掛け渡されている。また、上記第2のウインチ106は、上記他方の主線102の一端側近傍に固定されたものであり、この第2のウインチ106を構成する第2のワイヤ106aの先端には、第2のフック106bが固定されている。そして、この第2のワイヤ106aの中途部は、上記他方の搬器104を構成する第2の滑車15(第1の滑車と同じ符号を用いる。)に掛け渡されている。なお、上記第1及び第2のフック105b,106bは、いずれも集材する伐倒木W又は該伐倒木Wに巻回されたワイヤYを係止するものであり、該第1及び第2のフック105b,106bの基端側には、後述するように、上記第1のウインチ105又は第2のウインチ106の駆動により第1又は第2のワイヤ105a,106aが巻き上げられた時に、上記それぞれカバー14,14に当接し第1又は第2の滑車15,15から該第1又は第2のワイヤ105a,106aが脱落することを防止するストッパー105c,106cが取り付けられている。
そして、この集材方法では、上記一方の搬器103と他方の搬器104とは、連結線材107により連結されている。この連結線材107は、ワイヤロープからなる線材本体107aと、この線材本体107aの両端に固定されてなるフック107b,107cとから構成され、中途部は第1及び第2の中間滑車108,109に掛け渡されている。上記第1の中間滑車108は、上記一方の主線101の他端側に配置され、第2の中間滑車109は、上記他方の主線102の他端側に配置されている。そして、上記連結線材107を構成するフック107bは、一方の搬器103を構成する他方の係止具29に係止され、フック107cは他方の搬器104を構成する他方の係止具29に係止されている。
したがって、図10に示す状態においては、一方の主線101の他端側に位置している一方の搬器103の第1の滑車15に掛け渡された第1のフック105bを近傍の伐倒木W又は上記ワイヤYに係止させ、その上で第1のウインチ105を駆動させる。すると、上記一方の搬器103は一方の主線101にガイドされながら該一方の主線101の一端側に伐倒木Wと共に移動するとともに、他方の搬器104は、他方の主線102にガイドされながら該他方の主線102の他端側に移動する。一方の主線101の一端側(集材場)に一方の搬器103が移動した場合には、作業者により伐倒木Wを第1のフック105bから外し、他方の主線102の他端側に移動した他方の搬器104近傍では、作業者により近傍の伐倒木W又はワイヤYに第2のフック106bを係止させる。こうした集材方法によれば、冒頭で説明した集材方法に比べて約2倍の集材効率を確保することができる。
そして、本発明に係る枝葉の移送排出方法は、こうした集材方法で使用された機械器具を使用・利用して行っても良い。こうした集材方法で使用された機械器具を使用・利用する方法は、上記図10に示す連結線材107を第1の中間滑車108から外し、その先端のフック107bと第1のウインチ105を構成する第1のフック105bとを互いに連結させ、また、上記連結線材107の中途部を、他方の搬器104を構成する第2の滑車15に掛け渡し、フック107cに先に説明した懸架用線材61を介して先の搬送用コンテナ41を懸架する(図11参照)。なお、上記第1及び第2の回動用線材61,62の装着方法は、先に説明した要領と同じ要領で行う。また、それまで、他方の搬器104を構成する第2の滑車15に掛け渡されていた第2のワイヤ106aを該第2の滑車15から外し、第2のフック106bを他方の搬器104の一方の係止具28に係止させる。
こうした方法による場合であっても、先に説明したように、一方及び他方の主線101,102の一端側の集材場で出た枝葉をコンテナ本体43内に収用し、先に説明した方法と同じ方法で該一方及び他方の主線101,102の他端側に移送し排出することが可能となる。
またさらに、伐倒木の集材方法としては、図12に示す方法であっても良い。この集材方法は、図10に示す一方の搬器103と他方の搬器104とを連結線材107によりループ状に連結したものである。すなわち、この集材方法では、図9に示す第1及び第2の中間滑車108,109に加えて、図12に示すように、他方の主線102の一端側に第3の中間滑車110を配置するとともに、一方の主線101の一端側にも第4の中間滑車111を配置し、連結線材107の一端に固定されたフック107bを他方の搬器104を構成する一方の係止具28に係止させ、該連結線材107の他端に固定されたフック107cを他方の搬器104を構成する他方の係止具29に係止させ、該連結線材107の中途部は、上記第1ないし第4の中間滑車107・・・111に掛け渡す。そして、一方の搬器103の下面には、一方及び他方の挟持金具121,122を取り付け、これら一方及び他方の挟持金具121,122により上記連結線材107の中途部を挟持させる。
このように一方及び他方の主線101,102や一方及び他方の搬器103,104、並びに連結線材107を配置した集材方法による場合であっても、上記第1のウインチ105と他方のウインチ106を交互に駆動させることにより、一方の搬器103と他方の搬器104を交互に移動(往復動)させながら伐倒木を集材することができる。
そして、本発明に係る枝葉の移送排出方法は、こうした図12に示す集材方法で使用された機械器具を使用・利用して行っても良い。こうした集材方法で使用された機械器具を使用・利用する方法は、上記図12に示す連結線材107を全て取り外し、第1のウインチ105を構成する第1のワイヤ105aを、上記第2の中間滑車109に掛け渡すとともに他方の搬器104を構成する第2の滑車15に掛け渡し、さらに、該第1のワイヤ105aの先端に固定された第1のフック105bに先に説明した懸架用線材61を介して先の搬送用コンテナ41を懸架する。なお、上記第1及び第2の回動用線材61,62の装着方法は、先に説明した要領と同じ要領で行う。また、それまで、他方の搬器104を構成する第2の滑車15に掛け渡されていた第2のワイヤ106aを該第2の滑車15から外し、第2のフック106bを他方の搬器104の一方の係止具28に係止させる(図13参照)。
こうした方法による場合であっても、先に説明したように、一方及び他方の主線101,102の一端側の集材場で出た枝葉をコンテナ本体43内に収用し、先に説明した方法と同じ方法で該一方及び他方の主線101,102の他端側に移送し排出することが可能となる。
1 主線
2 搬器
3 第1のウインチ
3a 第1のワイヤ
3b 第1のフック
4 第2のウインチ
4a 第1のワイヤ
4b 第2のフック
15 滑車
30 中間滑車
35 懸架用線材
41 移送用コンテナ
43 コンテナ本体
43a 底板部
43b 正面側板部
43c 背面側板部
43d 左側板部
43e 右側板部
44 取手
44b 係止部
46 第1の係止金具
47 第2の係止金具
48 第3の係止金具
49 第4の係止金具
50 第1の第1の回動ストッパー
51 第2の回動ストッパー
52 第3の回動ストッパー
53 第4の回動ストッパー
61 一方の回動用線材
62 他方の回動用線材
101 一方の主線
102 他方の主線
105 第1のウインチ
105a 第1のワイヤ
105b 第1のフック
106 第2のウインチ
106a 第1のワイヤ
106b 第2のフック
108 第1の中間滑車
109 第2の中間滑車
110 第3の中間滑車
111 第4の中間滑車
W 伐倒木
B 枝葉

Claims (6)

  1. 山林で伐採された伐倒木を集材する際に使用され、山林の傾斜方向に張設された主線と、この主線にガイドされながら走行可能に支持され滑車を有してなる伐倒木搬送用の搬器と、上記主線の一端側に配置され先端には第1のフックが固定された第1のワイヤを有する第1のウインチと、上記主線の一端側に配置され先端には第2のフックが固定された第2のワイヤを有する第2のウインチと、上記主線の他端側に配置され上記第1のワイヤ又は第2のワイヤの中途部が掛け渡されている中間滑車と、を少なくとも利用した枝葉の移送排出方法であって、
    方形状に成形された底板部と、この底板部の端部から起立してなる正面板部,背面板部,左側板部及び右側板部とを有してなるとともに枝葉が内部に収容され上部に開口を有してなるコンテナ本体と、上記左側板部と右側板部とに連結され上記コンテナ本体を構成の重心又は該重心よりも上方において該コンテナ本体を回動自在に支持してなる取手と、上記コンテナ本体を構成する底板部の下面であって上記取手の各連結位置よりも正面側板部側又は背面側板部側に固定された1又は複数の係止金具と、を備えた移送用コンテナと、
    一端に一方の係止用フックが固定され、他端には他方の係止用フックが固定された1又は複数の回動用線材と、をそれぞれ用意し、
    伐倒木を集材する際において中途部が上記中間滑車に掛け渡されていた第1又は第2のワイヤの何れか一方のワイヤの先端側中途部を、上記搬器を構成する滑車に掛け渡すとともに、該一方のワイヤの先端に固定されているフックを、上記取手の中央に係止させて移送用コンテナ全体を宙吊りの状態とするとともに、
    上記一方のワイヤとは異なる他方のワイヤの先端に固定されたフックを上記搬器に係止させるとともに、上記回動用線材を構成する一方の係止用フックを上記係止用金具に係止させ、他方の係止用フックを搬器に係止させ、
    上記一方のワイヤを構成要素とするウインチを駆動させることにより、上記移送用コンテナを支持した搬器を主線の他端側に移送させた後に、該ウインチから一方のワイヤを繰り出すことにより、上記移送用コンテナを下降させるとともにコンテナ本体を回動させることにより、該コンテナ本体内に収容された枝葉を外部に排出し、
    この枝葉の排出が終了すると、次いで、少なくとも上記コンテナ本体の開口が上方を向くまで上記一方のウインチを駆動させ、その後、上記他方のワイヤを構成要素とする他方のウインチを駆動させることにより、上記移送用コンテナを搬器と共に該主線の一端側に移送させることを特徴とする枝葉の移送排出方法。
  2. 前記コンテナ本体を構成する左側板部又は右側板部の少なくとも何れか一方には、該コンテナ本体に形成された開口が真下を向くまで回転することを防止するストッパーが形成されてなることを特徴とする請求項1記載の枝葉の移送排出方法。
  3. 前記取手の中央には、前記第1又は第2のフックが係止される被係止部が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の何れかの枝葉の移送排出方法。
  4. 方形状に成形された底板部と、この底板部の端部から起立してなる正面板部,背面板部,左側板部及び右側板部とを有してなるとともに枝葉が内部に収容され上部に開口を有してなるコンテナ本体と、
    このコンテナ本体の重心又は該重心よりも上方において、一端は上記左側板部に対して回動自在に連結され、他端は上記右側板部に対して回動自在に連結されてなる取手と、を備え、
    上記コンテナ本体を構成する底板部の下面であって上記取手の各連結位置よりも正面側板部側又は背面側板部側には、1又は複数の係止金具が固定されてなることを特徴とする請求項1記載の枝葉の移送排出方法に使用される移送用コンテナ。
  5. 前記コンテナ本体を構成する底板部には、係止金具が前記正面側板部側の左右両側にそれぞれ1つずつ固定されてなるとともに、前記背面板部側の左右両側にもそれぞれ1つずつ固定されてなることを特徴とする請求項4記載の移送用コンテナ。
  6. 前記コンテナ本体を構成する左側板部と右側板部とには、該コンテナ本体が特定の回転方向に回転して前記開口が真下を向くことを防止するストッパーと、上記特定の回転方向とは反対の回転方向にコンテナ本体が回転して前記開口が真下を向くことを防止するストッパーとが、形成されてなることを特徴とする請求項5記載の移送用コンテナ。
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