JP2012095176A - 撮像装置、撮像方法およびプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像方法およびプログラム Download PDF

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大吾 柳
Shinichi Otsubo
慎一 大坪
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Abstract

【課題】撮像タイミングと発光装置の発光タイミングとを合わせて適切な撮像動作を行う。
【解決手段】発光部140は、被写体に対して光を発光させるLEDである。イメージセンサ220は、被写体を撮像して画像データを生成するCMOSセンサである。メカニカルシャッタ270は、被写体からの入射光を遮光する。制御部115は、発光部遅延時間保持部116に保持されている遅延時間(発光部140の遅延時間)に基づいて、シャッタ操作に応じて生成される画像データの露光期間のタイミングを決定する。また、制御部115は、その決定された露光期間のタイミングに基づいて、イメージセンサ220によるグローバルシャッタにより画像データの露光を開始させ、メカニカルシャッタ270を閉じることによりその露光を終了させる。また、制御部115は、シャッタ操作に基づいて発光部140に光を発光させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、被写体に対して光を発光させて撮像動作を行う撮像装置および撮像方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
近年、人物等の被写体を撮像して画像データを生成し、この生成された画像データを画像コンテンツ(画像ファイル)として記録するデジタルスチルカメラ等の撮像装置が普及している。また、画像データを生成するためのカメラモジュール(例えば、撮像装置)を備え、その生成された画像データを扱うことが可能な携帯電話装置が普及している。
また、夜間や室内等のように十分な明るさが期待できない環境において撮像装置を用いて撮像動作を行うため、キセノン管等の発光装置を備える撮像装置が広く普及している。
ここで、例えば、各機器を内蔵するスペースが限られている携帯電話装置に発光装置を設ける場合を想定する。例えば、発光装置としてキセノン管を用いる場合には、比較的大きなコンデンサが必要となるため、このコンデンサによる占有容積に応じて携帯電話装置を大きくする必要がある。そこで、例えば、大きなコンデンサを必要としないLED(Light Emitting Diode)を発光装置として用いることが考えられる。
例えば、カメラモジュールのイメージセンサの露光期間に同期させて高輝度LEDを点灯制御する画像撮影装置が提案されている(例えば、特許文献1(図4)参照。)。
特開2006−243310号公報
上述の従来技術によれば、大きなコンデンサを必要としないLEDを撮像装置に設け、発光装置としてLEDを用いて撮像動作を行うことができる。
ここで、LEDは、キセノン管と比較して、発光ピークとなるまでの時間(遅延時間)が比較的長い。このため、例えば、発光装置としてLEDを用いる場合には、その遅延時間に応じた適切な撮像処理を行うことが重要となる。すなわち、撮像タイミングと発光装置の発光タイミングとを合わせることが重要である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、撮像タイミングと発光装置の発光タイミングとを合わせて適切な撮像動作を行うことを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、上記被写体からの入射光を遮光するための遮光部と、上記被写体に対して光を発光させる発光部の遅延時間に基づいて撮像動作の指示操作により生成される上記画像データの露光期間のタイミングを決定して上記決定された露光期間のタイミングにより上記撮像部に上記画像データの露光を開始させて上記遮光部により当該露光を終了させ、上記指示操作に基づいて上記発光部に光を発光させる制御部とを具備する撮像装置および撮像方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、発光部の遅延時間に基づいて画像データの露光期間のタイミングを決定し、この決定された露光期間のタイミングにより、撮像部に画像データの露光を開始させ、遮光部によりその露光を終了させ、指示操作に基づいて発光部に光を発光させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記遮光部は、メカニカルシャッタであり、上記撮像部は、CMOSセンサであり、上記制御部は、上記決定された露光期間のタイミングに基づいて上記CMOSセンサによるグローバルシャッタにより上記画像データの露光を開始させて上記メカニカルシャッタを閉じることにより当該露光を終了させるようにしてもよい。これにより、決定された露光期間のタイミングに基づいて、CMOSセンサによるグローバルシャッタにより画像データの露光を開始させ、メカニカルシャッタを閉じることによりその露光を終了させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記発光部は、LEDであり、上記発光部の遅延時間は、上記LEDの発光後の色温度のピークに達するまでの遅延時間であり、前制御部は、上記LEDの発光後の色温度のピークが上記露光期間に含まれるように上記露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。これにより、LEDの発光後の色温度のピークが露光期間に含まれるようにその露光期間のタイミングを決定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記発光部は、LEDであり、上記発光部の遅延時間は、上記LEDを発光させるための駆動部による点灯指示により発生する遅延時間であり、上記制御部は、上記点灯指示に基づく上記LEDの発光開始タイミングに基づいて上記露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。これにより、駆動部による点灯指示に基づくLEDの発光開始タイミングに基づいて露光期間のタイミングを決定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記画像データの露光開始タイミングを上記遅延時間だけ遅らせることにより上記露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。これにより、画像データの露光開始タイミングを発光部の遅延時間だけ遅らせることにより、露光期間のタイミングを決定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記指示操作に基づく上記発光部の発光期間に上記露光期間が含まれるように上記露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。これにより、指示操作に基づく発光部の発光期間に露光期間が含まれるようにその露光期間のタイミングを決定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記指示操作に基づく上記発光部の発光期間と上記露光期間との少なくとも一部が重複するように上記露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。これにより、指示操作に基づく発光部の発光期間と露光期間との少なくとも一部が重複するようにその露光期間のタイミングを決定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記発光部から上記遅延時間を取得する取得部をさらに具備し、上記制御部は、上記取得された遅延時間に基づいて上記露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。これにより、発光部から取得された遅延時間に基づいて露光期間のタイミングを決定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記指示操作として静止画データの生成を指示するシャッタ操作を受け付ける操作受付部をさらに具備するようにしてもよい。これにより、指示操作として静止画データの生成を指示するシャッタ操作を受け付けるという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、上記被写体に対して光を発光させる発光部の遅延時間に基づいて撮像動作の指示操作により生成される上記画像データの露光期間のタイミングを決定して上記決定された露光期間のタイミングにより上記撮像部に上記画像データを生成させ、上記指示操作に基づいて上記発光部に光を発光させる制御部とを具備する撮像装置および撮像方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、発光部の遅延時間に基づいて画像データの露光期間のタイミングを決定し、この決定された露光期間のタイミングにより、撮像部に画像データを生成させ、指示操作に基づいて発光部に光を発光させるという作用をもたらす。
本発明によれば、撮像タイミングと発光装置の発光タイミングとを合わせて適切な撮像動作を行うことができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100のシステム構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における発光部140として用いられるLEDと、他の発光装置との遅延時間を簡略化して示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるイメージセンサ220における受光部221と、受光部221における各ラインの露光期間との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるイメージセンサ220における受光部221と、受光部221における各ラインの露光期間との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるメカニカルシャッタ270を閉鎖する場合における駆動例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるメカニカルシャッタ270の閉鎖遅延と、閉鎖トリガのタイミングとの関係例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における制御部115による露光制御例を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態における制御部115による露光制御例を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100による撮像制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100による撮像制御処理の処理手順のうちの露光タイミング決定処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100による撮像制御処理の処理手順のうちの撮像処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における撮像システム800の機能構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(撮像制御:発光部の遅延時間に基づいて露光期間のタイミングを決定し、そのタイミングで発光部を用いた撮像動作を行う例)
2.第2の実施の形態(撮像制御:交換可能な発光装置を用いて撮像動作を行う例)
<1.第1の実施の形態>
[携帯電話装置のシステム構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100のシステム構成例を示すブロック図である。携帯電話装置100は、ホスト110と、カメラモジュール120と、発光駆動部130と、発光部(LED(Light Emitting Diode))140とを備える。なお、携帯電話装置100は、特許請求の範囲に記載の撮像装置の一例である。
ホスト110は、携帯電話装置側のCPU(Central Processing Unit)に対応するものである。また、ホスト110は、DSP200に内蔵されているCPU230との間でIC(Inter-Integrated Circuit)通信を行うことにより、コマンドやレスポンスのやりとりを行う。このコマンドで撮像条件の設定や撮像の指示等のコマンドを発行する。
カメラモジュール120は、DSP(Digital Signal Processor)200と、イメージセンサ220と、レンズ駆動部282とを備える。また、カメラモジュール120は、メカニカルシャッタ駆動部260と、メカニカルシャッタ270と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)203とを備える。また、カメラモジュール120は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)204を備える。なお、図1では、携帯電話装置100における他の構成(例えば、イメージセンサ220およびDSP200間におけるアナログ信号処理部やA/D(Analog/Digital)変換部)についての図示および説明を省略する。
イメージセンサ220は、光学系210(図2に示す)から供給された光を光電変換するものであり、その光電変換された画素の電荷を蓄積して信号処理部240に画像信号(画像データ)として出力する。本発明の第1の実施の形態では、イメージセンサ220として、最上段画素および最下段画素間で電荷転送に遅延が生じる固体撮像素子を用いる例を示す。この固体撮像素子として、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor(相補性金属酸化膜半導体))センサを用いることができる。ここで、CMOSセンサは、高電圧アナログ回路を備えるCCDセンサと比較して安価であり、素子が小さいことから消費電力も少なく、原理的にスミアやブルーミングが発生しないという特徴を有する。また、CMOSセンサは、数百MHzでの高速読み出しを行うことができるという特徴がある。ただし、CMOSセンサは、電荷化を同時に行うことができないという構造上、高速に動く物体を撮像対象とする場合には、進行方向に向かって像が歪む現象(フォーカルプレーン(動体歪))が生じる。このフォーカルプレーン対策として、本発明の第1の実施の形態では、CMOSセンサにおけるグローバルリセットによる露光開始と、メカニカルシャッタ270による露光終了(遮蔽)とを行う例を示す。
また、イメージセンサ220は、CPU230からのIC通信により、露光期間の切り替え、ローリングシャッタモード、グローバルシャッタモードの切り替え、指定されたタイミングでのグローバルリセット動作等を行う。例えば、イメージセンサ220は、CPU230から撮像動作の開始指示が出力された場合には、被写体を撮像して画像データを生成する。なお、イメージセンサ220は、特許請求の範囲に記載の撮像部の一例である。
EEPROM204は、CPU230がプログラムを実行する際に用いられる各種設定データを格納するメモリであり、3線のシリアル通信を用いてCPU230により読み書きが行われる。
レンズ駆動部282は、オートフォーカス機能のためにレンズ駆動を行うアクチュエータであり、IC通信を用いてCPU230により制御される。
DSP200は、ROM(Read Only Memory)201と、RAM(Random Access Memory)202とを備える。また、DSP200は、CPU230と、信号処理部240と、EDC(External Device Controller)250とを備える。そして、これらが内部バス231により接続されている。また、EDC250は、発光タイミング信号生成部251およびメカシャッタ(メカニカルシャッタ)タイミング信号生成部252を備える。具体的には、DSP200は、ホスト110の制御に基づいて、イメージセンサ220から供給される画像信号(画像データ)に対して、各種の画像処理を行うものである。また、DSP200は、例えば、ホスト110の制御に基づいて、イメージセンサ220に対する撮像制御、発光部140に対する発光制御、メカニカルシャッタ270に対する遮蔽制御を行う。
CPU230は、ROM201に格納されているプログラムを実行するものである。また、CPU230は、イメージセンサ220の垂直同期信号に同期して各種制御を実行する。例えば、CPU230は、発光部140を用いた撮像動作(いわゆる、フラッシュ撮影)を行う場合には、露光の直前のフレーム期間において各種設定を予め行っておくことにより露光期間の制御を行う。これらの各種設定は、例えば、発光タイミング信号生成部251、メカシャッタタイミング信号生成部252、イメージセンサ220におけるグローバルリセット位置等の設定である。
信号処理部240は、SDRAM203と接続され、CPU230の制御に基づいて、イメージセンサ220から供給される画像信号(画像データ)についてカメラ信号処理を行うものである。
ROM201は、CPU230が実行するプログラム等を格納するメモリである。
RAM202は、各種演算結果を一時記憶するメモリである。
SDRAM203は、イメージセンサ220から読み出された画素毎の画像信号(画像データ)や、信号処理部240による信号処理結果等の画像データを格納するための一時記憶領域である。
発光タイミング信号生成部251は、CPU230の制御に基づいて、発光部140を制御するためのSTRB信号(LED発光タイミング信号)を、指定されたタイミングで生成するものである。そして、発光タイミング信号生成部251は、その生成されたSTRB信号をカメラモジュール120のI/O(Input/Output)ポートを介して発光駆動部130に出力する。具体的には、発光タイミング信号生成部251は、CPU230の設定に基づいて、イメージセンサ220における1ライン時間に相当するライン単位や動作クロック単位でSTRB信号の立ち上がりタイミングや立下りタイミングを制御する。
メカシャッタタイミング信号生成部252は、CPU230の制御に基づいて、メカニカルシャッタ270を制御するためのMSHTMV信号(メカニカルシャッタ駆動タイミング信号)を、指定されたタイミングで生成するものである。そして、メカシャッタタイミング信号生成部252は、その生成されたMSHTMV信号をカメラモジュール120のI/Oポートを介してメカニカルシャッタ駆動部260に出力する。具体的には、メカシャッタタイミング信号生成部252は、CPU230の設定に基づいて、イメージセンサ220における1ライン時間に相当するライン単位や動作クロック単位でMSHTMV信号の立ち上がりタイミングや立下りタイミングを制御する。
メカニカルシャッタ駆動部260は、メカニカルシャッタ270の開閉に関する制御を行うものである。具体的には、メカニカルシャッタ駆動部260は、IC通信によりメカニカルシャッタ270の開閉方向の指示をCPU230から受ける。また、メカニカルシャッタ駆動部260は、カメラモジュール120のI/OポートのMSHTMV信号(「H(high)」レベル)をトリガとして、CPU230からの指示に応じた方向(指示方向)にメカニカルシャッタ270を開放または閉鎖させる。
メカニカルシャッタ270は、イメージセンサ220へ入射する被写体光の光路上に配置され、被写体からの入射光を遮光するためのメカニカルシャッタであり、先幕および後幕により構成される。すなわち、メカニカルシャッタ270は、メカニカルシャッタ駆動部260の制御に基づいて、開閉することにより被写体からの入射光を遮光する。なお、メカニカルシャッタ270は、特許請求の範囲に記載の遮光部の一例である。
ここで、メカニカルシャッタ270を用いて撮像動作を行う場合について説明する。メカニカルシャッタ270を用いて撮像動作を行う場合には、イメージセンサ220における撮像モード(ローリングシャッタモード、グローバルシャッタモード)をグローバルシャッタモードにする必要がある。このグローバルリセットのタイミングは、通常は露光フレーム期間の開始直後の数ライン後であり、CMOSセンサによっても異なるが、一般に100μs(マイクロセック)に満たないことが多い。また、グローバルリセット後に全ラインにおいて同時に露光を開始し、露光終了は、メカニカルシャッタ270を閉鎖することにより行われる。このように、グローバルシャッタモードによるCMOSセンサの露光と、メカニカルシャッタ270とを併用することにより、動体歪を抑えた露光をCMOSセンサにおいて実現することができる。また、メカニカルシャッタ270により確実に遮光が可能であり、発光部(LED)140が、まだ消光しきれていない場合(消灯遅延)であっても、読み出し時の光漏れ防止を確実に行うことができる。一方、メカニカルシャッタ270を用いない場合には、ライン毎の露光期間のズレによる動体歪が残る可能性がある。
発光駆動部130は、発光部140の発光に関する制御を行う駆動回路(LEDドライバ)である。具体的には、発光駆動部130は、カメラモジュール120のI/OポートのSTRB信号が「H」レベルの期間に、発光部140に対して電流を流すことにより、発光部140を発光させる。
発光部140は、発光駆動部130の制御に基づいて、被写体に対して光を発光させるLED(高輝度LED)である。なお、高輝度LEDについては、図3を参照して詳細に説明する。
[携帯電話装置の機能構成例]
図2は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100の機能構成例を示すブロック図である。携帯電話装置100は、制御部115と、発光部遅延時間保持部116と、操作受付部150と、光学系210と、フォーカス制御部281と、記憶部291と、表示部292とを備える。なお、図2では、図1と同一のものについては、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。また、制御部115およびフォーカス制御部281は、例えば、図1に示すホスト110およびDSP200に対応し、発光部遅延時間保持部116は、例えば、図1に示すEEPROM204に対応する。
光学系210は、複数のレンズ(フォーカスレンズ211等)と絞り(図示せず)とを備え、被写体からの光を集光して、この集光された光を絞りを介してイメージセンサ220に供給するものである。フォーカスレンズ211は、レンズ駆動部282の駆動により光軸方向に移動することによりフォーカスを調整するものである。
操作受付部150は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力の内容に応じた操作信号を制御部115に供給する。例えば、操作受付部150は、静止画データの生成を指示するためのシャッタボタン(図示せず)が押下された場合には、その押下に関する信号(撮像動作の指示操作に係る信号)を、操作信号として制御部115に供給する。また、操作受付部150は、発光部140による発光を用いた撮像動作(いわゆる、フラッシュ撮影)を指示するための指示操作が行われた場合には、その指示操作に関する信号を、操作信号として制御部115に供給する。
制御部115は、携帯電話装置100における各部動作を制御するものである。例えば、制御部115は、発光部遅延時間保持部116に保持されている遅延時間情報を取得する。そして、制御部115は、その遅延時間情報に含まれる発光部140の遅延時間に基づいて、撮像動作の指示操作(シャッタボタンの押下操作)に応じてイメージセンサ220により生成される画像データの露光期間のタイミングを決定する。続いて、制御部115は、その決定された露光期間のタイミングにより、イメージセンサ220に画像データを生成させる。具体的には、制御部115は、その決定された露光期間のタイミングにより、イメージセンサ220に画像データの露光を開始させ、メカニカルシャッタ270によりその露光を終了させる制御を行う。すなわち、制御部115は、その決定された露光期間のタイミングに基づいて、イメージセンサ220によるグローバルシャッタにより画像データの露光を開始させ、メカニカルシャッタ270を閉じることによりその露光を終了させる制御を行う。また、制御部115は、撮像動作の指示操作(シャッタボタンの押下操作)に基づいて、発光部140に光を発光させる制御を行う。
ここで、制御部115は、発光部140の発光後の色温度のピーク(発光ピーク)が露光期間に含まれるように、この露光期間のタイミングを決定することができる。また、制御部115は、発光駆動部130による点灯指示に基づく発光部140の発光開始タイミングに基づいて、露光期間のタイミングを決定するようにしてもよい。すなわち、発光駆動部130による点灯指示に基づく発光部140の発光開始の遅延に応じて、露光期間のタイミングを遅延させる。また、制御部115は、撮像動作の指示操作(シャッタボタンの押下操作)に応じた画像データの露光開始タイミングを、発光部140の遅延時間だけ遅らせることにより、発光部140を用いた撮像動作時の露光期間のタイミングを決定する。また、制御部115は、発光部140の発光期間に露光期間が含まれるように、発光部140を用いた撮像動作時の露光期間のタイミングを決定する。また、制御部115は、発光部140の発光期間と、露光期間との少なくとも一部が重複するように、発光部140を用いた撮像動作時の露光期間のタイミングを決定する。
発光部遅延時間保持部116は、発光部140の遅延時間に関する遅延時間情報を保持するものであり、保持されている遅延時間情報を制御部115に供給する。そして、発光部遅延時間保持部116に保持されている遅延時間情報を用いて、制御部115が露光期間のタイミングを決定する。この遅延時間情報として、例えば、発光部(LED)140の発光後の色温度のピーク(発光ピーク)に達するまでの遅延時間に関する情報を発光部遅延時間保持部116に保持させることができる。また、この遅延時間情報として、例えば、発光部(LED)140を発光させるための発光駆動部130による点灯指示により発生する遅延時間に関する情報を発光部遅延時間保持部116に保持させることができる。また、発光部遅延時間保持部116に保持される遅延時間情報は、制御部115(ホスト110)からの指示により書き換えることができるものとする。
信号処理部240は、イメージセンサ220から供給される画像信号(画像データ)についてカメラ信号処理(画像処理)を行い、この画像処理が施された画像データを、記憶部291および表示部292に供給する。例えば、信号処理部240は、画像処理が施された画像データについて圧縮処理を施し、この圧縮処理が施された画像データ(圧縮画像データ)を記憶部291に供給する。また、信号処理部240は、記憶部291に記憶されている圧縮画像データについて伸張処理を施し、この伸張処理が施された画像データを表示部292に供給する。なお、圧縮方式として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式を採用することができる。
また、信号処理部240は、画像処理が施された画像データからAF評価値(コントラスト信号)を生成し、この生成されたAF評価値をフォーカス制御部281に出力する。すなわち、信号処理部240は、画像処理が施された画像データ(撮像画像)に配置される複数の測距エリアにおいて、各測距エリア内の画像の空間周波数の高周波成分を抽出する。そして、信号処理部240は、その抽出された高周波成分の輝度差分(AF評価値)を生成する。このように生成されたAF評価値に基づいて合焦位置が検出される。すなわち、その抽出された高周波成分の輝度差分が最も大きくなる位置にフォーカスレンズ211を移動させることにより、フォーカスが合った撮像画像を生成することができる。
フォーカス制御部281は、信号処理部240から出力されたAF評価値に基づいて、フォーカス制御(いわゆる、コントラストAF(Auto Focus))を行うものである。すなわち、フォーカス制御部281は、測距エリアに含まれる被写体に合焦するようにフォーカス制御を行う。具体的には、フォーカス制御部281は、信号処理部240から供給されたAF評価値に基づいて、測距エリアに含まれる被写体(合焦対象物)に対してフォーカスが合っているか否か判定する。そして、フォーカス制御部281は、その判定結果に基づいて、フォーカスレンズ211を駆動させる駆動量信号を生成し、この生成された駆動量信号をレンズ駆動部282に供給する。なお、フォーカス制御部281は、例えば、シャッタボタンの半押し操作または全押し操作が行われた際に、フォーカス制御を行う。
レンズ駆動部282は、光学系210を構成する各レンズ(フォーカスレンズ211等)を駆動させるものである。例えば、レンズ駆動部282は、フォーカス制御部281から供給される駆動量信号に基づいて、フォーカスレンズ211を移動させる。
記憶部291は、信号処理部240により画像処理が施された画像データを記録する記録デバイスである。また、記憶部291は、記録されている画像データを信号処理部240に供給する。なお、記憶部291は、携帯電話装置100に内蔵するようにしてもよく、携帯電話装置100から着脱可能とするようにしてもよい。また、記憶部291として、半導体メモリ、光記録媒体、磁気ディスク、HDD(Hard Disk Drive)等の種々の記録媒体を用いることができる。なお、光記録媒体として、例えば、記録可能なDVD(Digital Versatile Disk)、記録可能なCD(Compact Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
表示部292は、信号処理部240から供給される画像データを表示する表示装置である。表示部292は、例えば、静止画撮像モードの設定時における撮影待機状態では、信号処理部240により画像処理が施された画像データを撮像画像(いわゆる、スルー画像)として表示する。また、例えば、表示部292は、記憶部291に記憶されている画像データを一覧画像として表示させ、その画像データを再生することができる。表示部292として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)パネル、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルを用いることができる。
[発光装置の比較例]
図3は、本発明の第1の実施の形態における発光部140として用いられるLED(高輝度LED)と、他の発光装置との遅延時間を簡略化して示す図である。図3では、他の発光装置(発光デバイス)としてキセノン管を比較例として示す。
図3(a)には、駆動回路(LEDドライバ)からの供給駆動電流の立ち上がり特性(LED立ち上がり電流特性401)を示す。また、図3(b)には、図3(a)に示す供給駆動電流に対応するLEDの発光波形(立ち上がり発光強度(LED閃光特性402))を示す。また、図3(c)には、駆動回路(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor))からの供給駆動電流の立ち上がり特性(キセノン管立ち上がり電流特性403)を示す。また、図3(d)には、図3(c)に示す供給駆動電流に対応するキセノン管の発光波形(立ち上がり発光強度(キセノン管閃光特性404))を示す。なお、図3(a)および(c)に示すグラフでは、横軸を時間軸とし、縦軸を、駆動回路から発光デバイスへの供給電流を示す軸とする。また、図3(b)および(d)に示すグラフでは、横軸を時間軸とし、縦軸を発光強度を示す軸とする。
ここで、本発明の第1の実施の形態では、発光強度(発光ピーク)として、光強度の測定(すなわち、光強度の絶対値の測定)と、分光特性(すなわち、発光スペクトルの相対強度)とを組み合わせて算出される値を用いる例を示す。具体的には、得られる分光特性S(λ)は相対値であるため、分光特性S(λ)を規格化する。すなわち、a=∫S(λ)dλとし、これにより、f(λ)=S(λ)/aが算出される。
また、光強度の測定としては、分光しない場合には各種の測定方法を用いることができる。そして、何れかの測定方法により光強度I[mW/m2]が取得され、その光強度Iの中の波長λの光強度OP1は、次の式で表すことができる。
OP1=I×f(λ)
このように、特定波長の絶対強度(すなわち、発光強度)は、2つの測定を組み合わせて算出される。また、発光強度は、単位のない値(すなわち、単なる強度に比例する数値)であるため、図3(b)および(d)に示す縦軸の単位を[%]として表す。
また、図3では、LED立ち上がり電流特性401、LED閃光特性402、キセノン管立ち上がり電流特性403、キセノン管閃光特性404を太線で示す。また、図3では、発光指示400から発光ピーク(発光強度100%)までの時間を、LED発光遅延時間t1およびキセノン管発光遅延時間t2として示す。なお、撮像処理においてはホワイトバランスを考慮する必要があるため、外部光源となる発光装置についてもホワイトバランスを考慮する必要がある。例えば、撮像動作の状況によっては、発光装置の明るさよりも光源の色温度が重要になることがある。このため、発光ピーク(発光強度100%)として、測定された発光色温度のセンター値(Typical値)を用いることが多い。そこで、本発明の第1の実施の形態では、発光ピーク(発光強度100%(LEDの発光後の色温度のピーク))として、測定された発光色温度のセンター値(Typical値)を用いる例を示す。
次に、高輝度LEDを用いて発光をする場合におけるLED発光遅延時間について説明する。本発明の第1の実施の形態では、LEDの発光遅延時間として、次の4要素((1)乃至(4))の時間を考慮する例を示す。
(1)LEDの電流切替入力(IC通信)に要する時間(例えば、トーチモード(Torch Mode)およびフラッシュ発光モードの切替に要する時間)…約数百μs(マイクロセック)(例えば、200μs程度)
(2)LED駆動回路(定電流生成)の立ち上がり時間…約数十〜数百μs(例えば、150μs程度)
(3)LED発光自体の供給電流値に応じた遅延時間…約数μs(例えば、2μs程度)
(4)LEDの発光ピーク(強度)後の色温度安定(例えば、白色LEDである場合には、5500K)までに要する時間…約数μs(例えば、5μs程度)
なお、トーチモードは、低電流(例えば、フラッシュ発光モードにおける電流の1/10以下の電流)でLEDを長時間発光(連続点灯)させて撮像動作を行う撮像モードである。すなわち、トーチモードは、動画撮像動作モードや静止画の撮像動作前のオートフォーカス設定における補助光を目的とする撮像モードである。また、フラッシュ発光モードは、静止画撮像モードの設定時において短時間だけ高電流・高出力でLEDを発光させて撮像動作を行う撮像モードである。
以上の4要素((1)乃至(4))に示すように、LED発光遅延時間としては、LEDの発光遅延そのものよりも、駆動回路から高輝度LEDへの供給される所定電流値に到達するまでの立ち上がり時間の比重が大きい。これに対して、LED素子そのものは、大きな遅延が無く、電流に追従することができる。すなわち、LEDの発光遅延は、LED自体による発光遅延ではなく、LEDドライバ(LEDに電流を供給するドライバ)の遅延が主な原因となっている。このように、LEDドライバの遅延によりLEDの発光が遅延するが、LED自体は、LEDドライバからの電流値に対して数μs程度(例えば、2μs程度)の遅れで追従することができる。例えば、図3(a)および(b)の矢印405および406に示すように、LEDドライバからの電流値に対して2μs程度の遅れでLEDが追従することができる。なお、図3(a)および(b)では、説明の容易のため、2μsに相当する横軸の長さを比較的大きくして示す。
このように、高輝度LEDを用いて発光をする場合において、トーチモードおよびフラッシュ発光モードの切替等をIC通信により行う場合等を考慮すると、LED発光遅延時間として、数百μs〜数ms(ミリセック)程度を要する。例えば、図3(b)に示すように、LED発光遅延時間t1として、400μs〜500μs程度を要する。これに対して、キセノン閃光装置を用いて発光をする場合には、図3(d)に示すように、キセノン管発光遅延時間t2として、一般に20μs程度を要する。すなわち、高輝度LEDを用いて発光をする場合には、キセノン閃光装置を用いる場合と比較して、10倍〜100倍以上の時間を要する。
ここで、LEDについて、主にキセノン管との比較(発光時間の遅延以外の比較)により説明する。LEDは、電流値を変化させることにより、発光量を制御することが可能である。すなわち、LEDは、キセノン管と比較して、発光量の制御が容易である。また、LEDは、大きなコンデンサが不要であるため、キセノン管を用いる場合と比較して装置の小型化が容易である。また、キセノン管の場合には、コンデンサの充電に比較的長い時間を要するのに対し、LEDの場合には、その充電が不要である。また、キセノン管は、一瞬の閃光しかできないため、閃光時間が短い。このため、キセノン管は、光量補充という本来の目的以外の用途に、その閃光を用いることができない。これに対して、LEDを用いる場合には、トーチモードおよびフラッシュ発光モードの切替が容易であり、2つのモードを1つの発光源のみで実現することができる(すなわち、兼用が可能である)。
このように、発光装置としてLEDを用いることにより発光量の制御を容易とし、装置の小型化を容易とする等を実現することができるが、上述したように、発光装置としてLEDを用いる場合には、撮像動作時における遅延時間が長くなる。そこで、本発明の第1の実施の形態では、LEDの遅延時間だけ、露光期間のタイミングを遅らせて、そのタイミングでLEDを用いた撮像動作を行う。
[イメージセンサの露光例]
図4および図5は、本発明の第1の実施の形態におけるイメージセンサ220における受光部221と、受光部221における各ラインの露光期間との関係を示す図である。
図4(a)には、受光部221を構成する画素を矩形で模式的に示す。なお、図4(a)では、説明の容易のため、画素の数を比較的少なくして示す。また、図4(a)における水平方向(図4(a)に矢印で示す方向)を、イメージセンサ220における読出方向とする。また、受光部221における各ラインには、各ラインを識別するための識別番号(ライン番号1乃至13)を付して説明する。
ここで、イメージセンサ220として用いられるCMOSセンサの露光方法について説明する。CMOSセンサの露光方法(いわゆる、シャッタの切り方)としては、ローリングシャッタおよびグローバルシャッタ(一括電子シャッタ)の2種類が存在する。
ローリングシャッタは、CMOSセンサを構成するライン毎に露光開始タイミングが異なる露光方法である。すなわち、ローリングシャッタは、ライン毎に順次シャッタを切る方式である。このローリングシャッタの例を図4(b)に示す。
これに対して、グローバルシャッタは、CMOSセンサを構成する全ラインの露光開始タイミングを同一とする露光方法である。すなわち、グローバルシャッタは、一画面について同時にシャッタを切る方式である。このグローバルシャッタの例を図5(b)に示す。
図4(b)には、イメージセンサ220の露光方法としてローリングシャッタを行う場合における受光部221の各ラインと、これらの各露光期間との関係を模式的に示す。すなわち、図4(b)において、横軸を時間軸とし、縦軸を受光部221における各ラインにおける露光期間を示す軸とする。また、縦軸に付す値1乃至13は、図4(a)に示すライン番号1乃至13に対応するものとする。
例えば、受光部221を構成する各ライン1乃至13のうち、一番上側のライン13の露光開始タイミングをT13とし、ライン13の露光期間をEP1とする。この場合に、ライン13の1つ下のライン12の露光開始タイミングT12は、ライン13の露光開始タイミングT13の直後となり、ライン12の露光期間は露光期間EP1と同一となる。以降の各ライン11乃至1についても同様に、1つ上のラインの露光開始タイミングの直後が、次のラインの露光開始タイミングとなり、各ラインの露光期間は露光期間EP1となる。このように、ローリングシャッタは、ライン毎に順次シャッタを切る方式であるため、画面の上部と下部でライン毎に露光タイミングが異なる。このため、動いている被写体に対して歪が生じるおそれがある。
図5(a)には、受光部221を構成する画素を矩形で模式的に示す。なお、図5(a)に示す例は、図4(a)と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図5(b)には、イメージセンサ220の露光方法としてグローバルシャッタを行う場合における受光部221の各ラインと、これらの各露光期間との関係を示す。すなわち、図5(b)において、横軸を時間軸とし、縦軸を受光部221における各ラインを示す軸とする。また、縦軸に付す値1乃至13は、図5(a)に示すライン番号1乃至13に対応するものとする。
例えば、図4(b)に示す例と同様に、受光部221を構成する各ライン1乃至13のうち、一番上側のライン13から順次露光が開始される。ここで、グローバルシャッタは、一画面について同時にシャッタを切るため、露光開始タイミングを合わせる必要がある。このため、全てのラインについて露光が開始された後に、各ラインにおいてそれまで露光してきた電荷をはき捨てる必要がある。この電荷をはき捨てる動作は、一般にグローバルリセット(Global Reset)と称される。
例えば、受光部221を構成する各ライン1乃至13のうち、一番下側のライン1の露光開始タイミングT1の位置を、グローバルリセットのタイミングGR1とすることができる。この場合に、ライン13の露光開始タイミングT13からグローバルリセットのタイミングGR1(ライン1の露光開始タイミングT1)までの期間(はき捨て期間DP1)において露光された電荷は、はき捨てられる。
また、グローバルシャッタでは、グローバルリセットのタイミングGR1からメカニカルシャッタ270の閉鎖のタイミングMS1までの期間が、各ラインの露光期間EP2となる。すなわち、メカニカルシャッタ270の閉鎖により露光が遮断される。なお、図5(b)では、ライン13の露光終了タイミングの位置を、メカニカルシャッタ270の閉鎖のタイミングMS1とする例を示す。なお、メカニカルシャッタ270の駆動例については、図6および図7を参照して詳細に説明する。
このように、グローバルシャッタでは、各ラインの露光期間を同一とすることができるため、動いている被写体について歪の発生を防止することができる。
[メカニカルシャッタの駆動例]
図6は、本発明の第1の実施の形態におけるメカニカルシャッタ270を閉鎖する場合における駆動例を示す図である。なお、図6(a)および(b)において、横軸を時間軸とする。
図6(a)には、メカシャッタタイミング信号生成部252により生成されるMSHTMV信号に対応する波形(メカニカルシャッタ閉鎖パルス)410を時系列で示す。具体的には、MSHTMV信号を「H」レベルとすることにより、シャッタトリガ(閉鎖指示)を発生させる(シャッタトリガの発生タイミングCT1)。
また、メカニカルシャッタ270を全閉させた直後には、メカニカルシャッタ270の跳ね返りが発生する。このメカニカルシャッタ270の跳ね返りによる再露光は、バウンド(図6(b)に示すバウンド411)と称させる。このように、メカニカルシャッタ270の跳ね返りが発生するため、この跳ね返りを考慮して通電幅(MSHTMV信号を「H」レベルとする期間EW1)が決定される。すなわち、通電幅(期間EW1)として、バウンド411が収束するまでの期間が決定される。
図6(b)には、露光開始のタイミング(グローバルリセットのタイミング)ES1から、MSHTMV信号が「L(Low)」レベルとなるまでの期間と、照度との関係を時系列で示す。すなわち、図6(b)において、横軸を時間軸とし、縦軸を照度の割合(露光期間の最大照度E0を100%とする場合における照度の割合)を示す軸とする。
具体的には、露光開始のタイミングES1からの露光による最大照度をE0とする。また、露光開始のタイミングES1からシャッタトリガの発生タイミングCT1までの露光期間を露光期間R1とする。なお、図6(b)では、説明の容易のため、露光期間R1における照度を最大照度E0とする場合を例にして示す。
また、シャッタトリガの発生タイミングCT1からの始動遅れ(メカニカルシャッタ駆動部260による始動遅れ)時間を始動遅れ期間TAとする。この例では、シャッタトリガの発生タイミングCT1から、最大照度E0の90%の照度となる位置(A点)までの期間を始動遅れ期間TAとする。
また、メカニカルシャッタ270の始動時(A点)からの閉鎖(B点)までの期間を期間TBとする。この例では、A点に対応する位置から、最大照度E0の10%の照度となる位置(B点)までの期間を期間TBとする。
また、期間EW1における積分値(太線で囲まれている面積)をHとする。この場合に、シャッタトリガ発生時(シャッタトリガの発生タイミングCT1)からの露光期間をTe(=H/E0)と定義し、露光期間Teに対応する位置(矢印412で示す位置)を露光終了のタイミング(閉鎖タイミング)と定義する。また、期間TBを2で除算した値を期間Tse(TB/2)とする。すなわち、期間Tse=始動遅れ期間TA+期間TB−露光期間Teとなる。
図6(c)には、図6(b)に示す露光期間における積分値と同一面積の矩形を模式的に示す。すなわち、図6(c)では、露光期間における積分値と同一面積の矩形について、最大照度E0を一辺として示す。また、図6(c)に示す太線で囲まれている矩形は、図6(b)において太線で囲まれている領域に対応し、図6(c)に示す細線で囲まれている矩形は、図6(b)における露光期間R1の領域に対応する。また、図6(c)では、図6(b)に示す符号と同一の符号を付して示す。
上述したように、シャッタトリガを発生させてからバウンドが収束するまで、一定時間が必要であるため、これらを考慮して、シャッタトリガを発生させるタイミングを決定することが重要となる。そこで、上述したように、露光終了のタイミング(閉鎖タイミング)が、露光期間Teに対応する位置(矢印412で示す位置)となるように、シャッタトリガ(シャッタトリガの発生タイミングCT1)を調整することが好ましい。
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるメカニカルシャッタ270の閉鎖遅延と、閉鎖トリガのタイミングとの関係例を示す図である。図7では、メカニカルシャッタ270のアクチュエータとして主に用いられる2種のモータを例にして示す。また、これらのモータに関する各期間は、アクチュエータ種別に応じて異なるが、この例では、説明の容易のため、おおよその時間を示す。なお、この例では、シャッタースピード(露光期間)が、1/250s(4ms)、1/500s(2ms)よりも長い時間である場合を例にして説明する。
図7(a)には、メカニカルシャッタ270を駆動するアクチュエータとしてステッピングモータを用いる場合における関係例を示す。また、図7(b)には、メカニカルシャッタ270を駆動するアクチュエータとしてムービングマグネットモータ(可動磁石型)を用いる場合における関係例を示す。
具体的には、図7では、図6(a)および(b)と同様に、横軸を時間軸とする。また、図7(a)および(b)における上側には、図6(a)と同様に、MSHTMV信号に対応する波形(メカニカルシャッタ閉鎖パルス)420および430を時系列で示す。なお、波形420および430には、シャッタトリガを矢印421および431で示す。また、図7(a)および(b)における下側には、露光開始のタイミングから、MSHTMV信号が「L(Low)」レベルとなるまでの期間と、照度との関係(実線422および432)を時系列で示す。すなわち、図6(b)と同様に、横軸を時間軸とし、縦軸を照度の割合(露光期間の最大照度を100%とする場合における照度の割合)を示す軸とする。
また、図7(a)および(b)において、シャッタトリガの発生タイミング(矢印421および431で示す)からの始動遅れ時間(図6(b)に示す始動遅れ時間TAに対応する)を始動遅れ期間TA1およびTA2とする。また、図6(b)に示す期間TBに対応する期間を期間TB1およびTB2とする。また、バウンドを抑えるために必要となる期間を期間TC1およびTC2とする。
また、通電幅(MSHTMV信号を「H」レベルとする期間)は、始動遅れ期間TA1およびTA2、期間TB1およびTB2、期間TC1およびTC2のそれぞれの合計期間により決定される。
例えば、ステッピングモータ(図7(a)に示す)は、動きだしは比較的早いが、動き出してから閉まるまでの時間が比較的長い。このため、例えば、始動遅れ期間TA1は、300μsとなり、期間TB1は、1.5ms〜3.5msとなる。
また、例えば、ムービングマグネットモータ(図7(b)に示す)は、動きだしは比較的鈍いが、動き出してから閉まるまでの時間が比較的短い。このため、例えば、始動遅れ期間TA2は、2msとなり、期間TB2は、1msとなる。
なお、この例は、シャッタースピード(露光期間)が、1/250s(4ms)、1/500s(2ms)よりも長い時間である場合を例にして説明した。ただし、シャッタースピード(露光期間)が、1/250s(4ms)、1/500s(2ms)よりも短い時間であることも想定される。このように、シャッタースピード(露光期間)が、1/250s(4ms)、1/500s(2ms)よりも短い時間である場合には、グローバルリセットによる露光開始のタイミングよりも先にメカニカルシャッタ270の閉鎖指示を出す必要がある。この例を図9に示す。
[露光制御例]
図8および図9は、本発明の第1の実施の形態における制御部115による露光制御例を模式的に示す図である。図8では、メカニカルシャッタ270の閉鎖パルス(MSHTMV信号)から、メカニカルシャッタ270の実際の閉鎖までの期間(閉鎖期間)よりも露光期間が長い場合の例を示す。また、図9では、メカニカルシャッタ270の閉鎖パルス(MSHTMV信号)から、メカニカルシャッタ270の実際の閉鎖までの期間(閉鎖期間)よりも露光期間が短い場合の例を示す。
図8(a)には、発光部140の発光遅延および消灯遅延がある場合の例を示す。図8(b)には、発光部140の発光遅延および消灯遅延がないと仮定した場合の比較例を示す。なお、図8(a)および(b)では、垂直同期信号501、521と、STRB信号502、522と、LED発光期間503、523と、MSHTMV信号504、524とをそれぞれ時系列で並べて示す。また、図8(a)および(b)では、ローリングシャッタモード511、531と、グローバルシャッタモード512、532とが制御部115により切り替えられる場合を例にして説明する。また、図8(a)および(b)では、ローリングシャッタモード511、531における平行四辺形、グローバルシャッタモード512、532における矩形、台形により、露光期間を模式的に示す。また、ユーザからの撮像動作の指示操作に基づく撮像処理に係る露光フレーム期間を露光フレーム期間513、533とし、その撮像処理に係る読出フレーム期間を読出フレーム期間514、534とする。
例えば、図8(b)に示すように、発光部140の発光遅延および消灯遅延がないと仮定した場合には、STRB信号522の「H」レベル期間に同期して発光部140の発光および消灯を行うことができる(LED発光期間523)。すなわち、露光開始のタイミング(グローバルリセットのタイミング)525については、STRB信号522の「H」レベル期間の先端とすることができる。また、シャッタトリガ(閉鎖指示)526についても、STRB信号522の「H」レベル期間の後端で発生させることができる。
しかしながら、発光部140は、発光遅延および消灯遅延が発生するため、露光タイミングと発光タイミングとを合わせる必要がある。そこで、本発明の第1の実施の形態では、発光部140の発光遅延および消灯遅延に合わせて、露光開始のタイミング(グローバルリセットのタイミング)505と、シャッタトリガ(閉鎖指示)506とを遅延させる。なお、図8では、説明の容易のため、発光部140の発光遅延および消灯遅延が、同一の遅延時間となる場合を例にして示す。
具体的には、STRB信号502の立ち上がりタイミングから、発光遅延時間の経過後に(矢印541)、発光部140が発光を開始する(LED発光期間503)。また、露光開始のタイミング(グローバルリセットのタイミング)505が遅延される(矢印542)。
また、露光フレーム期間513が、発光部140の発光遅延時間に相当する期間分だけ遅延(伸長)される(矢印543)。すなわち、露光フレーム期間513が、図8(b)に示す露光フレーム期間533よりも遅延(伸長)される(矢印543)。
また、シャッタトリガ(閉鎖指示)506が遅延され(矢印546)、露光終了期間が遅延される(矢印544)。また、STRB信号502の立ち下がり後に、消灯遅延時間分だけ遅れて発光部140が消灯する(矢印545)。
ここで、制御部115により決定される露光期間のタイミングについて説明する。
最初に、制御部115が、ホスト110から指定されたパラメータ(各種撮像パラメータ)または調光結果(信号処理部240による)に基づいて、基本露光期間Toを算出する。続いて、制御部115が、ホスト110から指定された遅延時間Dl(例えば、ライン単位)を加味した実際の露光期間To1を算出する。具体的には、基本露光期間Toを遅延時間Dlだけ遅らせた時間を実際の露光期間To1として算出し、露光期間のタイミングが決定される。なお、遅延時間Dlは、発光部遅延時間保持部116に保持されている。
続いて、制御部115が、算出された露光期間To1からメカニカルシャッタ270の閉鎖パルス位置Mcを決定する。続いて、制御部115が、基本露光期間Toに基づく基本グローバルリセット位置Gl0に遅延時間Dlを加算してグローバルリセット位置Gl1を算出する。すなわち、遅延時間Dlを加味して決定された露光期間のタイミングに対応する各位置(イメージセンサ220に画像データの露光を開始させる位置、メカニカルシャッタ270によりその露光を終了させる位置)が決定される。
続いて、制御部115が、イメージセンサ220にグローバルシャッタモードを設定し、グローバルリセット位置Gl1および露光期間To1を設定する。また、制御部115が、発光タイミング信号生成部251に、基本露光期間Toに基づく発光開始パルス位置Gl2を設定する。また、制御部115が、メカシャッタタイミング信号生成部252に、メカニカルシャッタ270の閉鎖パルス位置Mcを設定する。
このように設定された設定内容に基づいて、制御部115が、イメージセンサ220によるグローバルシャッタにより画像データの露光を開始させ、メカニカルシャッタ270を閉じることによりその露光を終了させる制御を行う。この場合に、露光期間と、発光部140による発光期間とが同期する。
次に、メカニカルシャッタ270の閉鎖パルス(MSHTMV信号)から、メカニカルシャッタ270の実際の閉鎖までの期間(閉鎖期間)よりも露光期間が短い場合について説明する。
図9(a)には、発光部140の発光遅延および消灯遅延がある場合の例を示す。図9(b)には、発光部140の発光遅延および消灯遅延がないと仮定した場合の比較例を示す。なお、図9(b)は、図8(b)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図9(a)では、垂直同期信号551と、STRB信号552と、LED発光期間553と、MSHTMV信号554とをそれぞれ時系列で並べて示す。また、図9(a)では、ローリングシャッタモード561と、グローバルシャッタモード562とが制御部115により切り替えられる場合を例にして説明する。また、図9(a)では、ローリングシャッタモード561における平行四辺形、グローバルシャッタモード562における矩形、台形により、露光期間を模式的に示す。また、ユーザからの撮像動作の指示操作に基づく撮像処理に係る露光フレーム期間を露光フレーム期間563とし、その撮像処理に係る読出フレーム期間を読出フレーム期間564とする。
具体的には、STRB信号552の立ち上がりタイミングから、発光遅延時間の経過後に(矢印571)、発光部140が発光を開始する(LED発光期間553)。また、露光開始のタイミング(グローバルリセットのタイミング)555が前に設定される(矢印572)。
また、露光フレーム期間563が、露光期間、閉鎖期間、発光部140の発光期間および発光遅延時間を考慮して設定される(矢印573)。この例では、閉鎖期間よりも露光期間が短いため、露光フレーム期間563が、図9(b)に示す露光フレーム期間533よりも短縮(圧縮)される(矢印573)。
また、シャッタトリガ(閉鎖指示)556が、閉鎖までの時間を考慮して設定される(矢印576)。この例では、閉鎖期間よりも露光期間が短いため、シャッタトリガ(閉鎖指示)556が、露光開始前に設定される(矢印576)。また、この例では、閉鎖期間よりも露光期間が短いため、露光終了期間が短縮(圧縮)される(矢印574)。また、STRB信号552の立ち下がり後に、消灯遅延時間分だけ遅れて発光部140が消灯する(矢印575)。
なお、以上では、ライン単位の制御のみを示したが、1ライン未満の制御についても、本発明の第1の実施の形態を適用することができる。例えば、次の(1)および(2)の何れかのように構成することにより実施可能である。
(1)グローバルリセットのライン単位での調整後にLEDの発光開始指示を1ライン未満の必要時間だけ早いタイミングでSTRB信号として出力できるようにEDCを設定する。
(2)グローバルリセットタイミングを1ライン未満の位置に設定可能なようにイメージセンサを構成する。
このように、本発明の第1の実施の形態では、発光部140の発光期間の変更はせずに、露光期間を遅延させることにより、露光期間と発光期間との同期をとることが可能となる。これにより、所望するシャッタスピードに相当する露光期間を確実に確保することができるとともに、LEDの光量、色温度が安定したタイミングで露光の開始および終了を行うことができる。すなわち、撮像タイミングと発光装置の発光タイミングとを合わせて適切な撮像動作を行うことができる。
[携帯電話装置の動作例]
次に、本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100の動作について図面を参照して説明する。
図10は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100による撮像制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、撮像モードが設定されているか否かが判断され(ステップS901)、撮像モードが設定されていない場合には、監視を継続して行う。一方、撮像モードが設定されている場合には(ステップS901)、発光部140を用いて撮像動作を行う撮像モードが設定されているか否かが判断される(ステップS902)。発光部140を用いて撮像動作を行う撮像モードの設定は、ユーザ操作により手動で行うようにしてもよく、携帯電話装置100の使用環境に応じて、自動で設定されるようにしてもよい。
発光部140を用いて撮像動作を行う撮像モードが設定されていない場合には(ステップS902)、通常の撮像処理が行われる(ステップS903乃至S905)。すなわち、シャッタボタンの全押し操作が行われたか否かが判断され(ステップS903)、シャッタボタンの全押し操作が行われた場合には、露光タイミング決定処理が行われ(ステップS903)、撮像処理が行われる(ステップS905)。これらの露光タイミング決定処理(ステップS904)および撮像処理(ステップS905)は、発光部140を用いない場合における各処理が行われる。また、シャッタボタンの全押し操作が行われていない場合には(ステップS903)、ステップS902に戻る。
また、発光部140を用いて撮像動作を行う撮像モードが設定されている場合には(ステップS902)、露光期間を遅延させて撮像処理が行われる(ステップS906、S910、S920)。すなわち、シャッタボタンの全押し操作が行われたか否かが判断され(ステップS906)、シャッタボタンの全押し操作が行われた場合には、露光タイミング決定処理が行われ(ステップS910)、撮像処理が行われる(ステップS920)。これらの露光タイミング決定処理(ステップS910)および撮像処理(ステップS920)は、発光部140を用いる場合における各処理が行われる。なお、決定処理については、図11を参照して詳細に説明し、撮像処理については、図12を参照して詳細に説明する。また、シャッタボタンの全押し操作が行われていない場合には(ステップS906)、ステップS902に戻る。
図11は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100による撮像制御処理の処理手順のうちの露光タイミング決定処理(図10に示すステップS910の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、制御部115が、各種撮像パラメータ等に基づいて基本露光期間Toを算出し(ステップS911)、発光部140の遅延時間Dlを取得する(ステップS912)。なお、ステップS911は、特許請求の範囲に記載の露光期間決定手順の一例である。続いて、制御部115が、取得された遅延時間Dlに基づいて、実際の露光期間To1を算出し、露光期間のタイミングを決定する(ステップS913)。すなわち、基本露光期間Toを遅延時間Dlだけ遅らせた時間が実際の露光期間To1として算出され、露光期間のタイミングが決定される。なお、ステップS913は、特許請求の範囲に記載の露光タイミング決定手順の一例である。
続いて、制御部115が、算出された露光期間To1からメカニカルシャッタ270の閉鎖パルス位置Mcを決定する(ステップS914)。続いて、制御部115が、基本露光期間Toに基づく基本グローバルリセット位置Gl0に遅延時間Dlを加算してグローバルリセット位置Gl1を決定する(ステップS915)。
続いて、制御部115が、イメージセンサ220にグローバルシャッタモードを設定し、グローバルリセット位置Gl1、露光期間To1を設定する(ステップS916)。続いて、制御部115が、発光タイミング信号生成部251に、基本露光期間Toに基づく発光開始パルス位置Gl2を設定する(ステップS917)。続いて、制御部115が、メカシャッタタイミング信号生成部252に、メカニカルシャッタ270の閉鎖パルス位置Mcを設定する(ステップS918)。
図12は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話装置100による撮像制御処理の処理手順のうちの撮像処理(図10に示すステップS920の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、イメージセンサ220が露光を開始する(ステップS921)。続いて、発光タイミング信号生成部251が、設定されたタイミングで発光開始パルスを発行する(ステップS922)。なお、ステップS922は、特許請求の範囲に記載の第2制御手順の一例である。
続いて、イメージセンサ220が、設定されたタイミングでグローバルリセット処理を行う(ステップS923)。続いて、メカニカルシャッタ駆動部260が、設定されたタイミングでメカニカルシャッタ270の閉鎖処理を行う(ステップS924)。なお、ステップS923およびS924は、特許請求の範囲に記載の第1制御手順の一例である。
<2.第2の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、携帯電話装置に発光装置を内蔵する例を示した。しかしながら、デジタル一眼カメラ等の撮像装置を用いて撮像動作を行う場合には、発光装置を外部機器として用いることも想定される。そこで、本発明の第2の実施の形態では、外部機器として発光装置が装着可能な撮像装置(撮像システム)を例にして示す。なお、本発明の第2の実施の形態における撮像システムの構成については、図2に示す例と略同様である。このため、本発明の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
[撮像システムの構成例]
図13は、本発明の第2の実施の形態における撮像システム800の機能構成例を示すブロック図である。撮像システム800は、発光装置810と、発光装置遅延時間取得部820と、制御部830とを備える。すなわち、撮像システム800は、撮像装置本体と、外部機器としての発光装置810とにより構成される。撮像システム800は、例えば、発光装置を交換することが可能なデジタルスチルカメラ(例えば、デジタル一眼カメラ)により実現される。
発光装置810は、発光駆動部811と、発光部812と、発光遅延時間保持部813とを備える。なお、発光駆動部811は、図2に示す発光駆動部130に対応し、発光部812は、図2に示す発光部140に対応する。
発光遅延時間保持部813は、発光部812の遅延時間に関する遅延時間情報を保持するものであり、保持されている遅延時間情報を発光装置遅延時間取得部820に供給する。
発光装置遅延時間取得部820は、制御部830の制御に基づいて、通信インタフェース(図示せず)を介して発光装置810から遅延時間情報を取得するものであり、取得された遅延時間情報を制御部115に供給する。なお、発光装置遅延時間取得部820は、特許請求の範囲に記載の取得部の一例である。
制御部830は、発光装置遅延時間取得部820により取得された遅延時間情報を用いて、露光期間のタイミングを決定する。
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、交換可能な発光装置を撮像装置に装着する場合でも、発光装置810の発光期間の変更はせずに、露光期間を遅延させることにより、露光期間と発光期間との同期をとることが可能となる。すなわち、撮像タイミングと発光装置の発光タイミングとを合わせて適切な撮像動作を行うことができる。
なお、発光装置の発光遅延時間保持部には、遅延時間情報とともに発光装置の種類(例えば、LED、キセノン管)を示す種類情報を保持させておくようにしてもよい。この場合には、制御部830は、種類情報および遅延時間情報を用いて、露光期間のタイミングを決定する。すなわち、装着された発光装置がLEDである場合(種類情報がLEDの場合)には、露光期間を遅延させて露光期間のタイミングを決定する。一方、装着された発光装置がLED以外の場合(種類情報がキセノン管等の場合)には、露光期間を遅延させない基準露光期間のタイミングを決定する。
また、本発明の実施の形態では、撮像装置の一例として携帯電話装置について説明したが、他の撮像装置や撮像システムに本発明の実施の形態を適用することができる。例えば、撮像機能付き携帯端末通信装置、撮像機能付き携帯型メディアプレイヤー等の撮像装置に本発明の実施の形態を適用することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、本発明の実施の形態において明示したように、本発明の実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital VersatiLEDisk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
100 携帯電話装置
110 ホスト
115、830 制御部
116 発光部遅延時間保持部
120 カメラモジュール
130、811 発光駆動部
140、812 発光部
150 操作受付部
200 DSP
201 ROM
202 RAM
203 SDRAM
204 EEPROM
210 光学系
211 フォーカスレンズ
220 イメージセンサ
221 受光部
230 CPU
231 内部バス
240 信号処理部
250 EDC
251 発光タイミング信号生成部
252 メカシャッタタイミング信号生成部
260 メカニカルシャッタ駆動部
270 メカニカルシャッタ
281 フォーカス制御部
282 レンズ駆動部
291 記憶部
292 表示部
800 撮像システム
810 発光装置
813 発光遅延時間保持部
820 発光装置遅延時間取得部

Claims (12)

  1. 被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、
    前記被写体からの入射光を遮光するための遮光部と、
    前記被写体に対して光を発光させる発光部の遅延時間に基づいて撮像動作の指示操作により生成される前記画像データの露光期間のタイミングを決定して前記決定された露光期間のタイミングにより前記撮像部に前記画像データの露光を開始させて前記遮光部により当該露光を終了させ、前記指示操作に基づいて前記発光部に光を発光させる制御部と
    を具備する撮像装置。
  2. 前記遮光部は、メカニカルシャッタであり、
    前記撮像部は、CMOSセンサであり、
    前記制御部は、前記決定された露光期間のタイミングに基づいて前記CMOSセンサによるグローバルシャッタにより前記画像データの露光を開始させて前記メカニカルシャッタを閉じることにより当該露光を終了させる
    請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記発光部は、LEDであり、
    前記発光部の遅延時間は、前記LEDの発光後の色温度のピークに達するまでの遅延時間であり、
    前制御部は、前記LEDの発光後の色温度のピークが前記露光期間に含まれるように前記露光期間のタイミングを決定する
    請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記発光部は、LEDであり、
    前記発光部の遅延時間は、前記LEDを発光させるための駆動部による点灯指示により発生する遅延時間であり、
    前記制御部は、前記点灯指示に基づく前記LEDの発光開始タイミングに基づいて前記露光期間のタイミングを決定する
    請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記制御部は、前記画像データの露光開始タイミングを前記遅延時間だけ遅らせることにより前記露光期間のタイミングを決定する請求項1記載の撮像装置。
  6. 前記制御部は、前記指示操作に基づく前記発光部の発光期間に前記露光期間が含まれるように前記露光期間のタイミングを決定する請求項1記載の撮像装置。
  7. 前記制御部は、前記指示操作に基づく前記発光部の発光期間と前記露光期間との少なくとも一部が重複するように前記露光期間のタイミングを決定する請求項1記載の撮像装置。
  8. 前記発光部から前記遅延時間を取得する取得部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記取得された遅延時間に基づいて前記露光期間のタイミングを決定する
    請求項1記載の撮像装置。
  9. 前記指示操作として静止画データの生成を指示するシャッタ操作を受け付ける操作受付部をさらに具備する請求項1記載の撮像装置。
  10. 被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、
    前記被写体に対して光を発光させる発光部の遅延時間に基づいて撮像動作の指示操作により生成される前記画像データの露光期間のタイミングを決定して前記決定された露光期間のタイミングにより前記撮像部に前記画像データを生成させ、前記指示操作に基づいて前記発光部に光を発光させる制御部と
    を具備する撮像装置。
  11. 撮像動作の指示操作により生成される画像データの露光期間を決定する露光期間決定手順と、
    被写体に光を発光させる発光部の遅延時間に基づいて前記露光期間のタイミングを決定する露光タイミング決定手順と、
    前記決定された露光期間のタイミングにより撮像部に前記画像データの露光を開始させてメカニカルシャッタにより当該露光を終了させる第1制御手順と、
    前記指示操作に基づいて前記発光部に光を発光させる第2制御手順と
    を具備する撮像方法。
  12. 撮像動作の指示操作により生成される画像データの露光期間を決定する露光期間決定手順と、
    被写体に光を発光させる発光部の遅延時間に基づいて前記露光期間のタイミングを決定する露光タイミング決定手順と、
    前記決定された露光期間のタイミングにより撮像部に前記画像データの露光を開始させてメカニカルシャッタにより当該露光を終了させる第1制御手順と、
    前記指示操作に基づいて前記発光部に光を発光させる第2制御手順と
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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