JP2012094429A - 有機el表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】封止膜の膜剥がれを防止した固体封止型の有機EL表示装置を実現する。
【解決手段】下部電極13と上部電極16の間に有機EL層15を有する赤画素、緑画素、青画素が組になって画素を構成し、赤画素、緑画素、青画素の間にはバンク14が形成され、バンク14の一部においては、封止膜19とバンク14直接接触し、バンク14以外においては、封止膜19と下部電極13との間には有機EL層15が存在している。バンク14においては、封止膜19とバンク14が直接接触している領域が存在するので、封止膜19の接着強度を上げることが出来、封止膜19の剥がれを防止することが出来る。
【選択図】図1
【解決手段】下部電極13と上部電極16の間に有機EL層15を有する赤画素、緑画素、青画素が組になって画素を構成し、赤画素、緑画素、青画素の間にはバンク14が形成され、バンク14の一部においては、封止膜19とバンク14直接接触し、バンク14以外においては、封止膜19と下部電極13との間には有機EL層15が存在している。バンク14においては、封止膜19とバンク14が直接接触している領域が存在するので、封止膜19の接着強度を上げることが出来、封止膜19の剥がれを防止することが出来る。
【選択図】図1
Description
本発明は有機EL表示装置に係り、有機EL層への水分の浸入に対し封止膜をコーティングすることによって防止する固体封止の有機EL表示装置に関する。
有機EL表示装置では下部電極と上部電極との間に有機EL層を挟持し、上部電極に一定電圧を印加し、下部電極にデータ信号電圧を印加して有機EL層の発光を制御する。下部電極へのデータ信号電圧の供給は薄膜トランジスタ(TFT)を介して行われる。有機EL層は、発光層の材料によって赤、緑、青の発光を行う。このような有機EL層とTFTを有する画素をマトリクス状に配置し、各画素の発光を制御することによって画像を形成する。
有機EL表示装置に使用される有機EL材料は水分が存在すると発光特性が劣化し、長時間動作をさせると、水分によって劣化した場所が発光しなくなる。これは有機EL素子のダークスポットとして現れる。このダークスポットは時間の経過とともに成長する。ダークスポットの発生、あるいは成長を防止するためには、有機EL表示装置内への水分の浸入を防止する必要がある。
このために従来は、有機EL層が形成された素子基板を周囲に設置したシールを介して、封止基板によって封止し、外部から有機EL表示装置内への水分の浸入を防止する技術が開発されてきた。封止された内部の空間にはN2等の不活性ガスを充填する。一方、有機EL表示装置内に進入した水分を除去するために、有機EL表示装置内に乾燥剤を設置する。これを中空封止型有機EL表示装置という。
しかし、中空封止型有機EL表示装置では、乾燥剤を設置するため、額縁幅を広くとる必要がある。また、封止剤によって封止するときの、封止剤から放出されたガスによる有機EL材料の汚染等の問題がある。さらに、完成した有機EL表示装置において素子基板あるいは封止基板に外力が加わると素子基板と封止基板が接触することによって有機EL層が破壊されるという問題点を有している。
中空封止の問題を対策するものとして、「特許文献1」には、封止基板を使用せずに、有機EL層と上部電極が形成された有機EL表示パネルの上に無機パッシベーション膜、有機平坦化膜、さらに無機パッシベーション膜を形成することによって水分が浸入することを防止する技術が記載されている。以後このような封止構造を固体封止という。
「特許文献2」には、FED(Field Emission Display)において、カソード等が形成された背面基板と蛍光膜等が形成された前面基板との間の間隔を確保するためのスペーサを配置する領域を確保するために、赤、緑、青のサブ画素間の間隔よりも赤、緑、青のサブ画素の組間の間隔を大きくして、この大きな間隔の部分にスペーサを配置する構成が記載されている。
TFT基板のTFT回路の上に、下部電極、有機EL層、上部電極等を形成し、これらの素子をSiN等の封止膜で被覆した固体封止構造は、比較的堅牢で、薄く、コストの低い有機EL表示装置を形成できる可能性がある。図17は固体封止による有機EL表示装置の断面図である。図17は表示領域の断面図であり、赤画素、緑画素、青画素が並んで配置されている。赤画素、緑画素、青画素の組を画素と呼ぶ。また、赤画素、緑画素、青画素をサブ画素と呼ぶこともある。図17の白矢印は、赤の光、緑の光、青の光が放射されることを示している。
有機EL表示装置には、有機EL層15から発光した光を、有機EL層15等が形成されたガラス基板方向に取り出すボトムエミッション型と、有機EL層15等が形成されたガラス基板と逆の方向に取り出すトップエミッション型とがある。トップエミッション型はTFTが形成された領域の上にも発光領域を形成できるという利点がある。図17はトップエミッション型有機EL表示装置である。
図17において、ガラスで形成されたTFT基板10の上にTFT回路11が形成されている。TFT回路11は、TFT、走査線、映像信号線、層間絶縁膜等を含む概念であるが、詳細な説明は省略する。図17において、TFT回路11の上に、反射電極12が形成されている。反射電極12は、有機EL層15からの光を上側に反射して光の利用効率を上げるためのものである。反射電極12はAlによって形成されている。
図17において、反射電極12の上に下部電極13がITO(Indium Tin Oxide)等によって形成されている。下部電極13はアノードであり、図示しないTFTのソース電極と接続して映像信号が入力される。赤画素、緑画素、青画素との間にはバンク14が形成されている。バンク14は、各画素を区画するとともに、有機EL層15が断切れを生ずることを防止する。
バンク14とバンク14の間に有機EL層15が形成されている。有機EL層15は複数の層からなっている。この層については、図18において説明する。有機EL層15の上には上部電極16がMgAg合金等によって形成されている。上部電極16はカソードとなっている。上部電極16の上には、バッファー層17が形成され、バッファー層17の上には、膜間の屈折率の差による光のロスを防止するための光学干渉層18が形成されている。光学干渉層18の上には、有機EL層15を外部の水分から保護するための封止膜19がSiN膜等によって形成されている。
図18は、図17の膜構造を詳細に説明するための断面模式図である。図18では、ガラス基板と反射電極12は省略されている。図18において、TFT回路11の上に下部電極13が形成されている。下部電極13は図示しないTFTのソース電極と接続している。下部電極13はバンク14によって、サブ画素毎に区画されている。下部電極13の上には、各サブ画素に共通に作用する共通ホール輸送層151が形成されている。共通ホール輸送層151の上には、各サブ画素毎に、赤ホール輸送層152R、緑ホール輸送層152G、青ホール輸送層152Bが形成されている。
各サブ画素毎のホール輸送層の上に、赤発光層153R、緑発光層153G、青発光層153Bが形成されている。発光層の上には、各サブ画素共通に、ホールブロッキング層154、電子輸送層155、電子注入層156が形成されている。電子注入層156の上に、カソードとなる上部電極16が形成されている。
上部電極16の上には、封止膜19を形成する際に、有機EL層15や上部電極16が破壊されることを防止するためのバッファー層17が形成されている。バッファー層17の上には、封止膜19とバッファー層17の間で光が反射して、光の利用効率が低下することを防止するための、光学干渉層18が形成されている。
光学干渉層18の上に、有機EL層15を外部の水分から保護するための、封止膜19がSiN等によって形成される。封止膜19は、CVDあるいはスパッタリングによって形成される。封止膜19はこの他SiO2、SiNxOy等によって形成されることもある。封止膜19は保護膜なので、1μm程度に厚く形成される。
封止膜19は直接光学干渉層18と接触しているが、図17および図18に示すように、バンク14と封止膜19の間には、有機EL層15、上部電極16、バッファー層17、光学干渉層18が存在している。これらの膜は非常に薄く、特に有機EL層、バッファー層、光学干渉層の接着力は小さい。各層の膜厚は例えば、共通ホール輸送層151が120nm、赤ホール輸送層152Rが100nm、緑ホール輸送層152Gが60nm、青ホール輸送層152Bが10nm、赤発光層153Rが35nm、緑発光層153Gが20nm、青発光層153Bが25nm、ホールブロッキング層154が15nm、電子輸送層155が10nm、電子注入層156が20nm、上部電極16が15nm、バッファー層17が100nm、光学干渉層18が60nm程度である。
このように、バンク14と封止膜19の間に存在する有機EL層等は、蒸着で形成されるので、封止膜19が容易にこれらの膜から剥離する。剥離の態様としてはいろいろあるが、複数の有機EL層15間で剥離する場合は、封止膜19に光学干渉層18およびバッファー層17が付着した状態で、複数の有機EL層15の界面で剥離する。封止膜19が剥離すれば、外部からの水分が浸入し、有機EL層15を劣化させる。
本発明の課題は、固体封止において、封止膜19の剥離を防止し、信頼性の高い有機EL表示装置を実現することである。
本発明は上記課題を解決するものであり、具体的な手段は次のとおりである。すなわち、下部電極と上部電極に挟持された有機EL層を有する第1のサブ画素と第2のサブ画素と第3のサブ画素が組になって画素を構成し、画素がマトリクス状に配置された表示領域が封止膜によって覆われた有機EL表示装置であって、第1のサブ画素と第2のサブ画素と第3のサブ画素の間には、バンクが形成され、バンクにおいては、バンクと前記封止膜が直接接する領域を持ち、バンク以外においては、封止膜と下部電極の間に有機EL層が存在していることを特徴とする。なお、バンクにおいては、上部電極のみが、バンクと前記封止膜との間に存在していてもよい。
また、バンクにおいて、封止膜とバンクとが直接接触する領域を確保するために、第1のサブ画素と第2のサブ画素の間のバンクおよび第2のサブ画素と第3のサブ画素の間のバンクよりも、第1のサブ画素と第3のサブ画素の間のバンクの幅を大きくし、幅が大きいバンクにおいて、封止膜とバンクを直接接触させる構成としてもよい。
本発明によれば、封止膜とバンクとが直接接着する領域を持つか、封止膜が上部電極のみを介してバンクと接触する領域を持つので、封止膜の接着強度を向上させることが出来、信頼性の高い固体封止型の有機EL表示装置を実現することが出来る。
以下、実施例によって本発明の内容を詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例によるトップエミッション型の有機EL表示装置の断面図である。図1における膜の積層構造は図17の従来例において説明したのと同様である。すなわち、TFT基板10の上にTFT回路11が形成され、その上に反射電極12と下部電極13が形成されている。赤画素、緑画素、青画素はバンク14によって区画されている。各サブ画素には有機EL層15、上部電極16、バッファー層17、光学干渉層18が形成され、その上を封止膜19が覆っている。
図1の特徴は、バンク14の一部の上には、有機EL層15、上部電極16、バッファー層17、光学干渉層18は形成されておらず、封止膜19が直接バンク14と接触している領域を持つ。バンク14は、一般には、ポリイミド等の有機材料あるいは、SiN等の無機材料によって形成されている。バンク14は数百nm以上の厚さで形成され、機械的には安定であり、TFT回路11に形成されているパッシベーション膜等から容易に剥離することはない。また、封止膜19として使用されるSiN膜等との接着力も良好である。したがって、封止膜19は、バンク14の部分において、TFT基板にしっかりと接着するので、容易に剥離することはない。
図2は図1において、特に有機EL層15を詳細に示す概略断面図である。図2において、ガラス基板と反射膜は省略されている。TFT回路11の上には、バンク14が形成され、バンク14とバンク14の間には下部電極13が存在している。下部電極13の上には共通ホール輸送層151が形成されているが、本実施例では、共通ホール輸送層151もマスクを用いて蒸着によってサブ画素毎に別々に形成されている。したがって、バンク14の上には共通ホール輸送層151は存在していない。
共通ホール輸送層151の上には、各サブ画素毎に、それぞれ、赤ホール輸送層152R、緑ホール輸送層152G、青ホール輸送層152Bが形成され、その上に、それぞれ、赤発光層153R、緑発光層153G、青発光層153Bが形成されている点は従来例と同じである。各発行層の上には、ホールブロッキング層154、電子輸送層155、電子注入層156が形成されているが、これらの膜は、従来例と異なり、各画素毎に別々に形成されている。したがって、バンク14の上の一部には、従来例と異なり、これらの膜は存在していない。
このように、バンク14の上の一部には、有機EL層15等は存在せず、封止膜19とバンク14が直接接触するので、接着力は強い。有機EL層15を構成する各層は、例えば、10nm、20nm程度で、有機材料を蒸着で形成しているので、接着力は極めて小さい。本実施例の構成によれば、封止膜19が厚いバンク14と直接接着するので、接着力は従来例に比較して飛躍的に強くなり、有機EL表示装置の信頼性が格段に向上する。
図3は、本実施例による表示領域において、封止膜19を形成する前の状態を示す第1の例による平面図である。図3において、各サブ画素の間に縦方向にストライプ状に、有機EL層15等の膜が形成されていない領域が存在している。この部分は、バンク14の上になっている。その他の部分は、光学干渉層18で覆われている。光学干渉層18の下には、バッファー層17、有機EL層15等が存在している。
図3の状態の基板に対して、例えば、CVDによって封止膜19を形成する。そうすると、図3のストライプの部分において、封止膜19とバンク14の一部が直接接触することになり、TFT基板と封止膜19との接着力が確保され、有機EL表示装置の信頼性を確保することが出来る。
図4は、本実施例による表示領域において、封止膜19を形成する前の状態を示す第2の例による平面図である。図4において、各サブ画素の間に横方向にストライプ状に、有機EL層15等の膜が形成されていない領域が存在している。この部分は、バンク14の上になっている。その他の部分は、光学干渉層18で覆われている。光学干渉層18の下には、バッファー層17、有機EL層15等が存在している。
図4の状態の基板に対して、例えば、CVDによって封止膜19を形成する。そうすると、図3のストライプの部分において、封止膜19とバンク14の一部が直接接触することになり、TFT基板と封止膜19との接着力が確保され、有機EL表示装置の信頼性を確保することが出来る。
封止膜19とバンク14が直接接触する領域は、連続したストライプ状である必要はない。図5は、本実施例の第3の例であり、サブ画素とサブ画素の間に菱形状に有機EL層15の膜が存在しない領域を形成した例である。菱形の領域以外には、光学干渉層18、バッファー層17、有機EL層15等が存在している。しかし、菱形の領域において、バンク14と封止膜19が直接接着するので、TFT基板と封止膜19の接着力が確保され、有機EL表示装置の信頼性を確保することが出来る。
バンク14と封止膜19が直接接触する領域は菱形である必要はなく、例えば、図6に示すように、円形でもよい。また、図示しないが、楕円形でもよい。このように、バンク14と封止膜19が直接接触する領域が、ストライプのように連続的であっても、離散的であっても、TFT基板と封止膜19の接着力を向上させるという目的は達成することが出来る。
有機EL表示装置を構成する複数の膜のうち、上部電極16はMgAg等の合金、あるいは、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Antimomy Zinc Oxide)等の金属酸化物等によって、形成されている。これらの膜は例えば、15nm程度と薄いが、他の有機膜と異なり、バンク14あるいは封止膜19との接着力は強い。本実施例は、バンク14の一部の上から全部の膜を除去するのではなく、上部電極16のみを残すものである。
図7は本発明の第2の実施例を示す断面図である。図7において、バンク14の一部の上には、上部電極16だけが形成されている。本表示領域では、上部電極16は連続して形成されているので、上部電極16における電圧降下を防止することが出来る。すなわち、有機EL層15を発光させるための電流は上部電極16を通して供給されるが、上部電極16に不連続な領域が存在すると、上部電極16の抵抗が大きくなる。その結果、表示領域に場所によって輝度むらが生ずる。これに対して、本実施例では、上部電極16は表示領域において、連続して平面状に形成することが出来るので、上部電極16の抵抗増加を防止することが出来る。一方、上部電極16はバンク14、封止膜19のいずれとも接着力は強いので、封止膜19の膜剥がれを防止することが出来る。
図8は図7において、特に有機EL層15を詳細に示す概略断面図である。図8において、ガラス基板と反射膜は省略されている。TFT回路11の上には、バンク14が形成され、バンク14とバンク14の間には下部電極13が存在している。下部電極13から電子注入層156までの構成は実施例1と同様であり、各サブ画素毎に膜が形成される。しかし、上部電極16は、各サブ画素共通に形成され、バンク14の上にも形成される。
上部電極16の上のバッファー層17、光学干渉層18は実施例1と同様に各サブ画素毎に形成される。その後、CVD等によってSiN等による封止膜19を形成する。したがって、封止膜19は上部電極16と接着することになる。上部電極16は合金あるいは金属酸化膜によって形成されるので、バンク14、封止膜19のいずれとも接着力は強い。
図9は、本実施例による表示領域において、封止膜19を形成する前の状態を示す第1の例による平面図である。図9において、各サブ画素の間に縦方向にストライプ状に、光学干渉層18等が形成されていない領域が存在している。ストライプ状の部分は上部電極16が存在していることが実施例1の図3と異なる点であり、その他は、図3と同様である。
図10は、本実施例による表示領域において、封止膜19を形成する前の状態を示す第2の例による平面図である。図10において、各サブ画素の間に横方向にストライプ状に、光学干渉層18等が形成されていない領域が存在している。ストライプ状の部分は上部電極16が存在していることが実施例1の図4と異なる点であり、その他は、図4と同様である。また、光学干渉層18等が存在しない領域は連続したストライプ状である必要は無く、図5あるいは図6等に示したように、菱形、円形、楕円形等でもよい。
本実施例が実施例1と特に異なる点は、図11に示すように、光学干渉層18等が存在していない領域を各サブ画素を囲むように形成できる点である。実施例1では、図11のような構成とすると、上部電極16に電流を供給できなくなる。しかし、本実施例では、上部電極16をバンク14の上を含む全域に形成することが出来るので、図11のようにサブ画素を囲む領域に封止膜19との接着力の強い領域を形成することが出来る。図11のような構成であれば、封止膜19との接着力が強い領域を他の例よりもより広い範囲に形成できるので、信頼性の高い有機EL表示装置を実現することが出来る。
実施例1および実施例2は、サブ画素毎に有機EL層15等がバンク14の上に存在しない領域を形成している。この構成は、サブ画素のピッチが小さい場合は、このような領域を形成することが困難になる場合がある。一方、封止膜19がバンク14あるいは、上部電極16と直接接着する領域は、必ずしもサブ画素毎に形成しなくとも、封止膜19とTFT基板との接着力の確保は可能である。
本実施例は、赤画素、緑画素、青画素のセットを画素とした場合、画素毎に有機EL層15等のない部分を形成する、すなわち、画素毎にバンク14と封止膜19が接着する領域を形成することによって封止膜19の接着力を確保するものである。図12は本実施例を示す断面模式図である。
図12はサブ画素6個を含む2画素分の断面模式図である。図12において、ガラス基板と反射膜は省略されている。TFT回路11の上には、バンク14が形成され、バンク14とバンク14の間には下部電極13が存在している。バンク14の幅は、サブ画素間のバンク14の幅よりも画素間のバンク14の幅の方が大きい。具体的には赤画素と青画素との間のバンク14の幅が赤画素と緑画素の間のバンク14の幅あるいは緑画素と青画素の間のバンク14の幅よりも大きい。
図12において、サブ画素間のバンク14の上には、従来のように、有機EL層15等の膜が形成されている。しかし、画素間のバンク14の上の一部には、有機EL層15等は形成されておらず、バンク14と封止膜19が直接接着している。図12の構成によれば、封止膜19とバンク14が直接接着する領域は、3個のサブ画素毎に形成すればよいので、バンク14の上に有機EL層15等が形成されない領域をより容易に確保することが出来る。この場合、封止膜19とTFT基板との接着は、画素間のバンク14と封止膜19との接着で確保することになる。3個のサブ画素おきに有機EL層15等が形成されない領域を形成するので、この領域を安定して広く確保することができ、接着の信頼性が向上する場合もある。この構成は、特に画面の大きさが小さく、高精細の画面の場合に効果がある。
図13は、本実施例による表示領域において、封止膜19を形成する前の状態を示す第2の例による平面図である。図13において、3個のサブ画素毎に、すなわち、赤画素と青画素との間に縦方向にストライプ状に、有機EL層15等の膜が形成されていない領域が存在している。この部分は、バンク14の上になっている。その他の部分は、光学干渉層18で覆われている。光学干渉層18の下には、バッファー層17、有機EL層15等が存在している。赤画素と青画素との間の間隔は大きくなっており、この部分に有機EL層15等が形成されない領域を容易に確保することが出来る。
図13の状態の基板に対して、例えば、CVDによって封止膜19を形成する。そうすると、図13のストライプの部分において、封止膜19とバンク14の一部が直接接触することになり、TFT基板と封止膜19との接着力が確保され、有機EL表示装置の信頼性を確保することが出来る。
封止膜19とバンク14が直接接触する領域は、連続したストライプ状である必要はないことは実施例1等と同様である。図14は、本実施例の他の例であり、画素間、すなわち、3個のサブ画素毎に菱形に有機EL層15等が存在しない領域が形成されている。この菱形の領域において、封止膜19とバンク14とを接着させ、封止膜19の接着の信頼性を確保している。バンク14と封止膜19が直接接触する領域は菱形である必要はなく、円形でもよいし、楕円形でもよいことは実施例1等と同様である。
図15は本発明の第4の実施例を示す概略断面図である。図15はサブ画素6個を含む2画素分の断面模式図である。図15において、ガラス基板と反射膜は省略されている。TFT回路11の上には、バンク14が形成され、バンク14とバンク14の間には下部電極13が存在している。バンク14の幅は、サブ画素間のバンク14の幅よりも画素間のバンク14の幅の方が大きいことは実施例3と同様である。図15が実施例3の図12と異なる点は、画素間のバンク14の上に上部電極16が形成されていることである。
本実施例では、表示領域の全領域に上部電極16を形成することが出来るので、上部電極16における電圧低下を防止することが出来る。この効果については、実施例2で説明したので説明を省略する。本実施例においても、図13に示すように、縦方向にストライプ状に封止膜19と上部電極16が接着する領域を形成することが出来る。また、図14に示すような菱形、あるいは、図示しない、円形、楕円形等、離散的に接着力の強い領域を形成してもよい。
本実施例が実施例3と特に異なる点は、図16に示すように、画素、すなわち、3個のサブ画素を囲むように、封止膜19と上部電極16の接着力が強い領域を形成することが出来る点である。つまり、実施例2で説明したと同様に、本実施例では、表示領域全体に連続して平面的に上部電極16を形成することが出来るからである。本実施例では、封止膜19との接着力が強い領域を広く確保することが出来るので、封止膜19の接着の信頼性をより高くすることが出来る。
以上の説明では、封止膜19は、CVD、スパッタリング等によって形成した、SiN、SiO2等の無機膜によって形成されているとして説明した。封止膜19は、このような無機膜とエポキシ、ポリイミド等有機膜との積層構造で構成される場合もある。この場合の有機膜は印刷によって形成される場合もある。封止膜19がこのような積層構造の場合についても本発明を同様に適用することが出来る。
また、以上の説明では、トップエミッション型の固体封止の有機EL表示装置について説明したが、ボトムエミッション型の固体封止の有機EL表示装置についても適用することが出来る。
10…TFT基板、 11…TFT回路、 12…反射電極、 13…下部電極、 14…バンク、 15…有機EL層、 16…上部電極、 17…バッファー層、 18…光学干渉層、 19…封止膜、 151…共通ホール輸送層、 152R…赤ホール輸送層、 152G…緑ホール輸送層、 152B…青ホール輸送層、 153R…赤発光層、 153G…緑発光層、 153B…青発光層、 154…ホールブロッキング層、 155…電子輸送層、 156…電子注入層。
Claims (4)
- 下部電極と上部電極に挟持された有機EL層を有する第1のサブ画素と第2のサブ画素と第3のサブ画素が組になって画素を構成し、前記画素がマトリクス状に配置された表示領域が封止膜によって覆われた有機EL表示装置であって、
前記第1のサブ画素と前記第2のサブ画素と前記第3のサブ画素の間には、バンクが形成され、
前記バンクの一部と前記封止膜が直接接する領域を持つことを特徴とする有機EL表示装置。 - 下部電極と上部電極に挟持された有機EL層を有する第1のサブ画素と第2のサブ画素と第3のサブ画素が組になって画素を構成し、前記画素がマトリクス状に配置された表示領域が封止膜によって覆われた有機EL表示装置であって、
前記第1のサブ画素と前記第2のサブ画素と前記第3のサブ画素の間には、バンクが形成され、
前記バンクの一部においては前記上部電極は前記バンクおよび前記封止膜と直接接触し、前記バンク以外では、前記封止膜は前記上部電極以外の膜と接触していることを特徴とする有機EL表示装置。 - 下部電極と上部電極に挟持された有機EL層を有する第1のサブ画素と第2のサブ画素と第3のサブ画素が組になって画素を構成し、前記画素がマトリクス状に配置された表示領域が封止膜によって覆われた有機EL表示装置であって、
前記第1のサブ画素と前記第2のサブ画素の間および前記第2のサブ画素と前記第3のサブ画素の間には第1のバンクが形成され、
前記第1のサブ画素と前記第3のサブ画素の間には第2のバンクが形成され、
前記第2のバンクの幅は前記第1のバンクの幅よりも大きく、
前記第2のバンクにおいては、前記第2のバンクの一部と前記封止膜が直接接触し、前記第1のバンクにおいては、前記第2のバンクと前記封止膜の間には、前記有機EL層が存在していることを特徴とする有機EL表示装置。 - 下部電極と上部電極に挟持された有機EL層を有する第1のサブ画素と第2のサブ画素と第3のサブ画素が組になって画素を構成し、前記画素がマトリクス状に配置された表示領域が封止膜によって覆われた有機EL表示装置であって、
前記第1のサブ画素と前記第2のサブ画素の間および前記第2のサブ画素と前記第3のサブ画素の間には第1のバンクが形成され、
前記第1のサブ画素と前記第3のサブ画素の間には第2のバンクが形成され、
前記第2のバンクの幅は前記第1のバンクの幅よりも大きく、
前記第2のバンクの一部においては、前記上部電極は前記第2のバンクおよび前記封止膜と直接接触し、前記第2のバンク以外では、前記封止膜は前記上部電極以外の膜と接触していることを特徴とする有機EL表示装置。
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-
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