JP2012092279A - 改良されたガソリン - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃焼性が高く安価で、排気ガスを著しく削減できる改良されたガソリンの提供。
【解決手段】
ガソリンに浄化された水を40容量%以下の割合で混合した混合液を、その放射周波数が18乃至72KHzで放射強度が少なくとも1W/cm2以上、若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで放射強度が少なくとも6W/cm2の超音波を放射しえ且保冷手段が施された超音波振動体と接触流通しえるよう形成されたキャビラリー流路内に流通せしめて、キャビラリー作用により所要の微細粒径の含気油中水滴を生成のうえ、更に超音波振動体との接触に伴う固体面上キャビテーションにより、極微細粒径による含気油中水滴が高密度に生成され均質分散された構成。
【選択図】図2
【解決手段】
ガソリンに浄化された水を40容量%以下の割合で混合した混合液を、その放射周波数が18乃至72KHzで放射強度が少なくとも1W/cm2以上、若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで放射強度が少なくとも6W/cm2の超音波を放射しえ且保冷手段が施された超音波振動体と接触流通しえるよう形成されたキャビラリー流路内に流通せしめて、キャビラリー作用により所要の微細粒径の含気油中水滴を生成のうえ、更に超音波振動体との接触に伴う固体面上キャビテーションにより、極微細粒径による含気油中水滴が高密度に生成され均質分散された構成。
【選択図】図2
Description
本発明は内燃機関に用いるガソリンに係るもので、更に詳しくは高い燃焼性と安価で且排気ガスを著しく抑制しえる改良されたガソリンに関する。
経済成長に伴ってエネルギー消費量も著しく増大化しているが、従来におけるエネルギー源は専ら石炭や石油等天然資源に依存してきたものであるが、現在の如き膨大量のエネルギーを石炭や石油に依存することは、一方における資源の枯渇化と、且他方においてはこれらの燃焼により排出される煤煙や排出ガス等により地球の温暖化が惹起され、異常気象による熱波や寒波或いは集中豪雨等による災害の多発や食料生産の低下が増長され、更には経済成長に伴う車社会化により膨大量の石油の消費とともに排出される排気ガスによるアレルギー疾患や喘息等の健康被害の発生も極限に至っている。
かかる経緯から産業上のエネルギー源も逐次原子力発電や太陽光或いは風力発電に転換されつつあるが、自動車においては依然として石油に依存し且今後も途上国はもとより後進国でも膨大な利用が予測され、而もその殆どはガソリンの使用が見込まれている。
これがため資源維持のうえからも高燃焼性と低燃費で且排気ガスの低減化の可能なガソリンの開発が早くから要望されていた。
この要請の解決の端緒として、石油に水を分散混合させた所謂エマルジョン燃料を燃焼してエネルギーを取出すことが公知されているものであるが、該エマルジョン燃料の燃焼反応の基本的メカニズムとしては油+水(水蒸気)+熱=水素(H2)+一酸化炭素(CO)と考えられ、この反応は水蒸気改質反応と呼ばれて化学式で示すとCnHm+H2O=H2+COとなり、ここから水が触媒的に働いて燃えやすい一酸化炭素と水を作っていると考えられている。
これがため資源維持のうえからも高燃焼性と低燃費で且排気ガスの低減化の可能なガソリンの開発が早くから要望されていた。
この要請の解決の端緒として、石油に水を分散混合させた所謂エマルジョン燃料を燃焼してエネルギーを取出すことが公知されているものであるが、該エマルジョン燃料の燃焼反応の基本的メカニズムとしては油+水(水蒸気)+熱=水素(H2)+一酸化炭素(CO)と考えられ、この反応は水蒸気改質反応と呼ばれて化学式で示すとCnHm+H2O=H2+COとなり、ここから水が触媒的に働いて燃えやすい一酸化炭素と水を作っていると考えられている。
しかしながら今日までエマルジョン燃料とりわけガソリンによるエマルジョン燃料が実用化されぬ所以は、燃料中の液体の水は周りからの熱を吸収して水蒸気化し、この水蒸気が燃料の炭化水素と反応(水蒸気改質反応)して一酸化炭素と水素となるもので、従ってボイラーによる燃焼でも予めボイラーを一般的燃料で十分に加熱の後、エマルジョン燃料に切替えると空気を送り込まずとも燃焼の継続が可能となるもので、内燃機関用エマルジョン燃料としては実用に供しえない。
加えて石油のように水素を含む燃料を燃やすと、水素は高温の水蒸気となり内燃機関ではピストンの押し下げる働きをするとともに最終的には凝縮して水に戻る経緯にあるが、この時に水から水蒸気となる時に吸収した気化熱2.26MJ/kgを放出するものであるが、内燃機関の運転では水蒸気が液体の水まで戻らず気体のまま排気ガスに含まれて放出されるため、該気化熱は有効な仕事に変換されない。従ってエマルジョン燃料をボイラーの如き熱エネルギーを熱エネルギーに変換するのみのものであれば、略95%程度の熱効率が得られるが、熱エネルギーを自動車の走行エネルギーに変換するエンジンの場合では略40%以下とされている。
加えて石油のように水素を含む燃料を燃やすと、水素は高温の水蒸気となり内燃機関ではピストンの押し下げる働きをするとともに最終的には凝縮して水に戻る経緯にあるが、この時に水から水蒸気となる時に吸収した気化熱2.26MJ/kgを放出するものであるが、内燃機関の運転では水蒸気が液体の水まで戻らず気体のまま排気ガスに含まれて放出されるため、該気化熱は有効な仕事に変換されない。従ってエマルジョン燃料をボイラーの如き熱エネルギーを熱エネルギーに変換するのみのものであれば、略95%程度の熱効率が得られるが、熱エネルギーを自動車の走行エネルギーに変換するエンジンの場合では略40%以下とされている。
更にエンジンの熱効率は圧縮比が高いほど良くなるもので、ディーゼルエンジンの圧縮比が約18程度に比べてガソリンエンジンの圧縮比は約10程度であるから、ディーゼルエンジンの熱効率が高いことが理解される。
加えて燃料を完全に燃焼させるのに必要な空気の量を理論空気量といい、それと燃料の質量の比を理論空燃比といい、ガソリンで略14.7A重油で略14.8程度である。
そして限られた時間、空間の中で燃料を完全に燃やすためには過剰な空気が必要である。理論空燃比に対して、どれだけ過剰な空気が供給されたかを示す指標として空気比が使われるもので、空気比(m)=実際に供給された空気量/理論空気量で表され、ガソリンエンジンの空気比は略1程度であり、ボイラーでは略1.3程度とされている。
加えて燃料を完全に燃焼させるのに必要な空気の量を理論空気量といい、それと燃料の質量の比を理論空燃比といい、ガソリンで略14.7A重油で略14.8程度である。
そして限られた時間、空間の中で燃料を完全に燃やすためには過剰な空気が必要である。理論空燃比に対して、どれだけ過剰な空気が供給されたかを示す指標として空気比が使われるもので、空気比(m)=実際に供給された空気量/理論空気量で表され、ガソリンエンジンの空気比は略1程度であり、ボイラーでは略1.3程度とされている。
してみると従来からのエマルジョン燃料技術を以って、ガソリンに水を乳化剤や活性剤を用いて分散混合させ或いはガソリンに水を加圧噴霧させて混合させる場合でも水の粒径が大きく且分散も不均一であるばかりか、燃焼に際してはこれら水から水蒸気化に膨大な気化熱が奪われるため、高燃焼性が阻害されることや乳化剤や分散剤の混合も燃焼性の阻害ばかりか排気ガスへの増長も予期される。更に石油類とりわけ軽油や重油等高沸点の油のエマルジョン化に高速ミキサーを用いて物理的分散混合を図る手段も、ガソリンの如く沸点が35乃至180℃と低いものでは発火の危険があること等により研究も中断された状況にある。
発明者等はかかる実情に鑑み、高燃焼性と安価で且排気ガスの著しい削減化を実現できる改良されたガソリンについて鋭意研究を重ねた結果、ガソリンの比重としては略0.783以下に形成されてなるものであるから、水のエマルジョン燃料の形成に際しては該比重に整合する水、即ちマイクロバブル若しくはナノバブルの水泡で混合させることが好適であること、及びかかるマイクロバブル若しくはナノバブルは超音波による放射周波数並びに放射強度により直接に相互の均質分散が可能なることを究明し本発明に至った。
本発明は燃焼性が高く安価で排気ガスを著しく削減できる、改良されたガソリンを提供することにある。
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、原油を常圧蒸留並びに減圧蒸留をはじめ、更に水素化脱硫法や接触分解法或いは接触改質法若しくはアルキル化法等により形成されたガソリンに、該ガソリンの容量に対して40容量%以下の割合で浄化された水を混合させて混合液となし、その放射周波数が18乃至72KHzで放射強度が少なくとも1W/cm2以上、若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで放射強度が少なくとも6W/cm2以上の超音波を放射しえ、且保冷手段が施され超音波振動体と接触流通しえるよう配置された処理区画のキャビラリー流路内に混合液を貯留のうえ超音波放射によるキャビラリー作用により所要の微細粒径の含気油中水滴を生成せしめたうえ、超音波振動体との接触に伴う固体面上キャビテーションにより極微細粒径による油中水滴が高密度に均質分散され、以って燃焼性に優れ安価で而も排気ガスも著しく削減される改良されたガソリンに存する。
更に相互に狭い間隔で形成された処理区画の一側には注入口他方側には排出口が設けられ、且この処理区画の一側内面に超音波振動体の振動体面が設けられ而も適宜の保冷手段が施されたキャビラリー流路内に、混合液を注入口より連続的に流通せしめ、超音波放射によるキャビラリー作用により微細な含気油中水滴を生成させ、且振動体面との接触により固定表面キャビテーションにより極微細な含気油中水滴を高密度に生成させて分散混合させる構成及びキャビラリー流路の中間部位に混合液の分流化若しくは下潜流化促進部が形成され、分散混合させる改良されたガソリンの構成。
更に相互に狭い間隔で形成された処理区画の一側には注入口他方側には排出口が設けられ、且この処理区画の一側内面に超音波振動体の振動体面が設けられ而も適宜の保冷手段が施されたキャビラリー流路内に、混合液を注入口より連続的に流通せしめ、超音波放射によるキャビラリー作用により微細な含気油中水滴を生成させ、且振動体面との接触により固定表面キャビテーションにより極微細な含気油中水滴を高密度に生成させて分散混合させる構成及びキャビラリー流路の中間部位に混合液の分流化若しくは下潜流化促進部が形成され、分散混合させる改良されたガソリンの構成。
本発明は上述の如き構成からなるものであって、一方のガソリンはその比重が実質0.787以下と低密度で、その沸点が40乃至220℃の発火点が略300℃であるから、水との分散混合所謂エマルジョン化を図る手段としてその放射周波数が18乃至72KHzで放射強度が1W/cm2以上若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで放射強度が6W/cm2以上の超音波を放射し、ガソリンと水との混合物がキャビラリー作用と且直進流作用や加速度作用等とにより、その粒径が微細で含気油中水滴即ちガソリン中に含気水滴が均質且高密度に生成されるとともに、この含気油中水滴の粒径は放射する超音波の放射周波数により調整が可能であるばかりか、この形成された含気油中水滴が超音波振動体との接触により、該超音波振動体自体のキャビテーションの働きによって更に極微細なマイクロバブル乃至はナノバブルの形態で均質且高密度に分散混合され、而も混合されるガソリンの比重と略同等の見掛比重に生成しえるため、長期に亘って分散混合状態が保持される。
そして本発明においては、分散混合に際して機的物理的手段を用いぬため混合熱や摩擦熱の発生や静電気の発生も防止されるため、生産時の火災や暴発等の危険も無く、仮令過剰な超音波放射強度の負荷が生じても、超音波振動体には保冷手段が施されてなるから、過熱による火災等の危険も無い。
加えて本発明では、生成される含気油中水滴にはキャビラリー作用に付帯するキャビテーションにより、空気と共に混合された水の一部が水素や酸素に分解されたがガスをも包含するものであるから、本発明改良されたガソリンの燃焼に際しての水の水蒸気化に係る吸収気化熱は極めて僅かであり、温度降下が防止されて燃焼性が良好に保持され、更にはガソリンの高燃焼時の実勢空気比に際しても、本発明改良されたガソリン中には最大40容量%割合で水素ガスや酸素ガスを含む含気油中水滴で、且その粒径がマイクロバブル及至はナノバブルで均質高密度に分散混合されてなるから、加給機による空気供給がなされた場合にも、実質的には略1.1乃至1.2程度の空燃比が実現されて著しく高い燃焼効率が発揮される。而も本発明においては、ガソリンに対して40容量%以内で水が混合されてなるため、当然に排気ガスも著しく削減されることとなる。
加えて本発明では、生成される含気油中水滴にはキャビラリー作用に付帯するキャビテーションにより、空気と共に混合された水の一部が水素や酸素に分解されたがガスをも包含するものであるから、本発明改良されたガソリンの燃焼に際しての水の水蒸気化に係る吸収気化熱は極めて僅かであり、温度降下が防止されて燃焼性が良好に保持され、更にはガソリンの高燃焼時の実勢空気比に際しても、本発明改良されたガソリン中には最大40容量%割合で水素ガスや酸素ガスを含む含気油中水滴で、且その粒径がマイクロバブル及至はナノバブルで均質高密度に分散混合されてなるから、加給機による空気供給がなされた場合にも、実質的には略1.1乃至1.2程度の空燃比が実現されて著しく高い燃焼効率が発揮される。而も本発明においては、ガソリンに対して40容量%以内で水が混合されてなるため、当然に排気ガスも著しく削減されることとなる。
常圧蒸留や減圧蒸留及び水素化脱硫法、接触分解法、接触改質法、若しくはアルキル化法等により形成されたガソリンに対し水を40容量%以内で混合のうえ、その放射周波数が18乃至72KHzでその放射強度が少なくとも1W/cm2以上で超音波が放射される超音波振動体で、且該超音波振動体と接触しえるキャビラリー流路に流通せしめて、超音波放射によるキャビラリー作用により所要粒径の含気油中水滴を生成せしめたうえ、この含気油中水滴を更に超音波振動体と接触させて固体キャビテーションにより極微細の含気油中水滴を高密度に生成し分散混合させる。
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1はバッチ方法による本発明の説明図であって、混合される一方のガソリン1は一般にガソリン内燃機用として使用されるもので、通常においては石油を常圧蒸留や減圧蒸留し且水素化脱硫法や接触分解法、接触改質法若しくはアルキル化法等の処理により形成されるもので、平均的性質としては密度g/cm3で0.783以下、より詳しくは0.65乃至0.75で沸点が40乃至220℃、引火点が−40℃以上、オクタン価89.0以上及び粘度が0.5乃至0.7cp程度のものである。
他方このガソリン1に混合される水2は、汚濁物質や化学物質等が溶解していない浄水が用いられることは当然であって、より具体的には以下のものが望まれる。
他方このガソリン1に混合される水2は、汚濁物質や化学物質等が溶解していない浄水が用いられることは当然であって、より具体的には以下のものが望まれる。
即ちガソリン1に対して混合される水2は、ガソリン1の容量に対して最大でも40容量%以下、好ましくは20乃至35容量%で混合されるもので、該水2の水質としては電気伝導率50乃至100μs/cm以下、TOC1乃至15mg/l、SiO210乃至50mg/l以下、及び濁度で2以下程度が望まれる。そしてかかる混合割合でガソリン1と水2とが混合されることにより混合液3が形成される。
そして所要の混合割合で混合された混合液3は、所要の深さと内面積を有し且その一方側には混合液3を注入させる注入口4Aと、他方側には排出口4Bが設けられてなる処理区画4内には、該処理区画4の底面より適宜位置にその放射周波数が18乃至72KHzで且その放射強度が少なくとも1W/cm2以上若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで、その放射強度が少なくとも6W/cm2以上の超音波放射がなしえる超音波振動体5の振動体面5Aが配位されることにより、注入口4Aから注入された混合液3に超音波放射をなしキャピラリー作用によりガソリン1によって水2を含気包被させて微細な含気油中水滴4Cを多量に生成せしめて分散せしめ、更にはこの微細な含気油中水滴4Cを超音波振動体5の振動体面5Aに接触せしめて、固体表面キャビテーション作用の付加により、極微細粒径即ちマイクロバブル及至はナノバブルの含気油中水滴4Dとなすキャビラリー流路40が形成されている。
そして所要の混合割合で混合された混合液3は、所要の深さと内面積を有し且その一方側には混合液3を注入させる注入口4Aと、他方側には排出口4Bが設けられてなる処理区画4内には、該処理区画4の底面より適宜位置にその放射周波数が18乃至72KHzで且その放射強度が少なくとも1W/cm2以上若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで、その放射強度が少なくとも6W/cm2以上の超音波放射がなしえる超音波振動体5の振動体面5Aが配位されることにより、注入口4Aから注入された混合液3に超音波放射をなしキャピラリー作用によりガソリン1によって水2を含気包被させて微細な含気油中水滴4Cを多量に生成せしめて分散せしめ、更にはこの微細な含気油中水滴4Cを超音波振動体5の振動体面5Aに接触せしめて、固体表面キャビテーション作用の付加により、極微細粒径即ちマイクロバブル及至はナノバブルの含気油中水滴4Dとなすキャビラリー流路40が形成されている。
即ち図1におけるバッチ方式においては、所望する容量を一括して超音波処理を施すことによりガソリン1に水2を分散混合させるものであって、注入口4Aから注入される混合液3が処理区画4内に配位される超音波振動体5に接触しえるレベルまでの容量をバッチ処理単位として超音波放射がなされるもので、一般的には超音波の放射周波数が高周波数になる程キャビラリー作用により生成される含気油中水滴は微細なものとなるものの、放射強度が必要以上に強力となると粒径も大きくなる傾向にある。
そしてかかるキャビラリー作用により生成された微細な含気油中水滴4Cは、更に超音波振動体5の振動体面5Aに接触することで固体表面キャビテーション作用により少なくとも略8分割以上にまで極微細化がなされて、極微細油中水滴4Dが形成される。
そしてかかるキャビラリー作用により生成された微細な含気油中水滴4Cは、更に超音波振動体5の振動体面5Aに接触することで固体表面キャビテーション作用により少なくとも略8分割以上にまで極微細化がなされて、極微細油中水滴4Dが形成される。
一般的な超音波放射として、その放射周波数が略19KHzで且放射強度が2W/cm2程度の場合、微細含気油中水滴4Cの粒径としては概ね10乃至30μm程度と判断されるものの、該生成された微細含気油中水滴4Cは更に超音波振動体5の振動体面5Aに接触して固体表面キャビテーション作用により少なくとも略8分割以上にまで微細化され、実質的には粒径が1μm以下のナノバブル程度にまで極微細化される。
そして留意すべきは、本発明ではガソリン1と水2との混合液3を、極微細な含気油中水滴4Dとして高密度に生成させて均質な分散混合を図るものである。
そして留意すべきは、本発明ではガソリン1と水2との混合液3を、極微細な含気油中水滴4Dとして高密度に生成させて均質な分散混合を図るものである。
これがためには、混合液3に所要の放射周波数と放射強度を以ってキャビラリー作用により微細な含気油中水滴4Cを生成させたうえ、更に超音波振動体5の振動体面5Aと接触させることにより、固体表面キャビテーションで高密度で極微細の含気油中水滴4Dを生成させ分散混合を図るものであるから、キャビラリー流路40の表面積に対して、少なくとも1/2以上の接触面積割合で、超音波振動体5の振動体面5Aが配位されることが望ましい。
超音波振動体5の素材としては特段の制約は無く、従来からはチタン酸バリウム磁器やジルコン・チタン酸鉛系磁器等からなる圧電磁器振動子や近年においては磁歪フェライトが挙げられる。そして本発明では引火点が−40℃で、発火点も300℃のガソリン1が用いられるため、安全性のうえから超音波振動体5には保冷手段6が適宜に設けられている。
超音波振動体5の素材としては特段の制約は無く、従来からはチタン酸バリウム磁器やジルコン・チタン酸鉛系磁器等からなる圧電磁器振動子や近年においては磁歪フェライトが挙げられる。そして本発明では引火点が−40℃で、発火点も300℃のガソリン1が用いられるため、安全性のうえから超音波振動体5には保冷手段6が適宜に設けられている。
他方図2及び図3は連続方式の説明図であって、図2においてはガソリン1と水2との混合液3を極めて短時間内に且多量に分散混合させるうえからは、所望の放射周波数と放射強度による超音波を有効に放射伝播せしめるうえからは、比較的狭い間隔を以って形成される処理区画4内の一側面には、流通する混合液3に対しその放射周波数が18乃至72KHzでその放射強度が少なくとも1W/cm2以上、若しくはその放射周波数が200乃至800KHzでその放射強度が少なくとも6W/cm2以上の超音波を放射し、流通する混合水3に対しキャビラリー作用によって微細な含気油中水滴4Cを生成せしめたうえ、この微細な含気油中水滴4Cを更に広い接触面積を有する振動体面5Aと接触させて、固体表面キャビテーション作用によって高密度に極微細の含気中水滴4Dを生成せしめて均質な分散を図るために扁平状の振動体面5Aを配位されたキャビラリー流路40が形成されている。
図3は分流による連続方式の説明図であって、該分流による連続方式ではガソリン1と水2とを所要の混合割合に混合してなる混合液3を、処理区画4を形成している注入口4Aより注入し流通させるものであるが、この注入口4Aより排出口4Bに亘るキャビラリー流路40の中間部位に、その放射周波数が18乃至72KHzで放射強度が少なくとも1W/cm2以上、若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで放射強度が少なくとも6W/cm以上の超音波を放射しえる超音波振動体5の振動体面5が、混合液3が流動されて超音波放射によるキャビラリー作用で微細な含気油中水滴4Cが生成されたうえ、更に該微細な含気油中水滴4Cを積極的に接触させて、固体表面キャビテーションにより極微細な含気油中水滴4Dを高密度に生成させて分散混合しえるよう、キャビラリー流路40に対し分流化若しくは下潜流化促進部40Aが形成されている。そして該分流連続方式においてもキャビラリー作用を生成させるための超音波振動体5の適宜位置には保冷手段6が配位されている。
かかる分流による連続方式では全体を極めて小型化に形成しえるとともに、分散混合されて形成される改良されたガソリン7を多量に要する場合には、多数併設することにより対処できるもので具体的にはガソリン内燃機関に配置使用することが可能となる。
内燃機関用としては極微細な含気油中水滴を高密度に分散混合させることで使用可能であり、一般燃料としては十分に利用できる。
1 ガソリン
2 水
3 混合液
4 処理区画
4A 注入口
4B 排出口
4C 微細な含気油中水滴
4D 極微細な含気油中水滴
40 キャビラリー流路
40A 分流化若しくは下潜流化促進部
5 超音波振動体
5A 振動体面
6 冷却手段
7 本発明改良されたガソリン
2 水
3 混合液
4 処理区画
4A 注入口
4B 排出口
4C 微細な含気油中水滴
4D 極微細な含気油中水滴
40 キャビラリー流路
40A 分流化若しくは下潜流化促進部
5 超音波振動体
5A 振動体面
6 冷却手段
7 本発明改良されたガソリン
Claims (3)
- 原油を常圧蒸留並びに減圧蒸留のうえ、更に水素化脱硫法や接触分解法、接触改質法若しくはアルキル化法等により形成されたガソリンに、該ガソリンの容量に対して40容量%以下の割合で浄化された水を混合した混合液に、その放射周波数が18乃至72KHzで放射強度が少なとも1W/cm2以上、若しくはその放射周波数が200乃至800KHzで放射強度が少なくとも6W/cm2以上の超音波が放射しえ、且適宜の保冷手段が施された超音波振動体の振動体面と接触しえるよう配置された処理区画のキャビラリー流路内に混合液を貯留のうえ、超音波放射によるキャビラリー作用で微細な含気油中水滴を生成せしめ、且振動体面との接触で固体表面キャビテーションにより極微細な含気油中水滴を高密度に生成せしめて分散混合させる構成からなる改良されたガソリン。
- 相互に狭い間隔で形成された処理区画の一側には注入口他方側には排出口が設けられ、且該処理区画の一側内面には超音波振動体の振動体面が設けられ、而も適宜の保冷手段が施されてなるキャビラリー流路内に混合液を注入口より連続的に流通せしめて、キャビラリー作用により微細な含気油中水滴を生成させ、且振動体面との接触により固体表面キャビテーションにより極微細な含気油中水滴を高密度に生成させて分散混合させたうえ排出口より排出させる請求項1記載の改良されたガソリン。
- 処理区画の一側に注入口、他方側に排出口が形成されたキャビラリー流路の中間部位に、超音波振動体の振動体面が流通される混合液にキャビラリー作用で微細な含気油中水滴を生成せしめ、且積極的にこの微細な含気油中水滴を振動体面と接触させて固体表面キャビテーションにより極微細の含気油中水滴を高密度に生成せしめて分散混合が促進されるよう混合液の分流化若しくは下潜流化促進部が形成されたキャビラリー流路内に混合液を流通せしめて分散混合させる請求項1記載の改良されたガソリン。
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