JP2012087853A - 弛み止め締結部材及び弛み止めボルト - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、より合理的に生産できる弛み止めボルトの製造方法を提供すること。
【解決手段】ボルトの頭11から一体にボルトの軸21を取り巻いてそのボルトの軸21と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面13として設けられたテーパ筒体状部12を備え、テーパ筒体状部の内周面12aが円錐状の曲面に設けられると共にテーパ筒体状部の外周面12bが凹状の曲面に設けられ、ボルトの軸21を構成する軸部材20と、ボルトの頭11及びテーパ筒体状部12によって構成されたヘッド部材10とを別々の部品として形成し、軸部材20とヘッド部材10とを摩擦圧接によって接合し、その摩擦圧接による圧接部16について焼鈍処理を施す。
【選択図】図1

Description

この発明は、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトの製造方法に関する。
ボルトやナットの締結部材は、部材や部品などの被締結体を締め付けて固定する手段として、種々の分野で広く使用されている。
この締結部材による締結部分に振動衝撃が繰返し作用することで発生する締結部材の弛みを防止するための対策としては、以下の構成による締結部材が提案されている。
ねじ作用により被締結体を締結する締結部材であって、締結部材を軸線の回りに回動させるためのヘッド部と、該ヘッド部と一体に、ヘッド部の基部から、ヘッド部と同心でヘッド部よりも径大となるよう延出端側が徐々に拡径する筒状に形成されるとともに、延出端面が被締結体に当接する座面に形成されたテーパ部とを備え、前記テーパ部の内面が、円錐曲面に形成され、前記テーパ部の外面が、凹面状の曲面に形成されている(特許文献1参照)。これによれば、激しい振動や衝撃を好適に吸収して被締結体を確実に固定することができ、優れた弛み止め効果を得ることができる。
このようなボルトやナットの締結部材については、弛み止めの技術的思想を共通にするもので、テーパ部(テーパ筒体状部)という共通の構成を備えている。ナットのテーパ筒体状部については、専用機器(パーツホーマ)で製造することが可能であるため、適切且つ安価に量産できる形態になっている。これに対して、ボルトのテーパ筒体状部は、切削によって形成されており、コストが高くなり、量産化に対応できていない。
特許3860200号公報(特許請求の範囲)
弛み止めボルトの製造方法に関して解決しようとする問題点は、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、適切且つ安価に量産できる合理的な製造方法が提案されていないことにある。
そこで本発明の目的は、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、より合理的に生産できる弛み止めボルトの製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる弛み止めボルトの製造方法の一形態によれば、ボルトの頭から一体にボルトの軸を取り巻いて該ボルトの軸と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備え、該テーパ筒体状部の内周面が円錐状の曲面に設けられると共に該テーパ筒体状部の外周面が凹状の曲面に設けられている弛み止めボルトの製造方法において、前記ボルトの軸を構成する軸部材と、前記ボルトの頭及びテーパ筒体状部によって構成されて該テーパ筒体状部に囲まれた摩擦圧接の接合面を含む前記ボルトの頭の内端面の径が摩擦圧接によって生じる圧接部の寄りを含む前記軸部材の径より大きく設けられたヘッド部材とを別々の部品として形成し、前記軸部材と前記ヘッド部材とを摩擦圧接によって接合し、該摩擦圧接による圧接部について焼鈍処理を施すことを特徴とする。
また、本発明にかかる弛み止めボルトの製造方法の一形態によれば、前記ヘッド部材における前記テーパ筒体状部に囲まれた前記ボルトの頭の内端面における接合面が平坦に形成され、該接合面に摩擦圧接される前記軸部材の接合端面が平坦に形成されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる弛み止めボルトの製造方法の一形態によれば、前記ヘッド部材における前記テーパ筒体状部に囲まれた前記ボルトの頭の内端面における接合面が凹曲面に形成され、該接合面に摩擦圧接される前記軸部材の接合端面が凸曲面に形成されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる弛み止めボルトの製造方法の一形態によれば、前記テーパ筒体状部の前記内周面の根元部に、摩擦圧接の寄りを逃すリング状の凹部を設けて前記ヘッド部材とすることを特徴とすることができる。
本発明に係る弛み止めボルトの製造方法によれば、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、より合理的に生産できるという特別有利な効果を奏する。
本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る形態例を示す断面図である。 図1の形態例をボルトの軸の端面側から見た図である。 本発明の弛み止めボルトの完成した形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る他の形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る他の形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る他の形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止め座金に係るねじ弛み試験方法を示す断面図である。
以下、本発明に係る弛み止めボルトの製造方法の最良の形態例を、添付図面(図1〜7)に基づいて詳細に説明する。
この製造方法は、ボルトの頭11から一体にボルトの軸21を取り巻いてそのボルトの軸21と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体40(図7参照)に接する座面13として設けられたテーパ筒体状部12を備え、そのテーパ筒体状部12の内周面12aが円錐状の曲面に設けられると共にそのテーパ筒体状部12の外周面12bが凹状の曲面に設けられている弛み止めボルトに関するものである。
本発明によれば、先ず、ボルトの軸21を構成する軸部材20と、ボルトの頭11及びテーパ筒体状部12によって構成されてそのテーパ筒体状部12に囲まれた摩擦圧接の接合面15aを含むボルトの頭11の内端面15の径が摩擦圧接によって生じる圧接部16の寄り23(図3参照)を含む軸部材20の径より大きく設けられたヘッド部材10とを別々の部品として形成する。このような軸部材20とヘッド部材10とを別々に生産する製造工程は、従来のねじ材(締結部材)を製造する方法で容易に行うことができる。
そして、軸部材20とヘッド部材10とを摩擦圧接によって接合し(図3参照)、その摩擦圧接による圧接部16について焼鈍処理を施すことを製造工程とする。なお、このように製造された弛み止めボルト10について、引張試験を行ったところ、その圧接部16の強度が十分であることを確認できた。その引張試験によれば、ボルトの軸21の中途部に塑性変形が発生し、圧接部16が分断や破損することはなかった。
この弛み止めボルト10の製造方法によれば、切削によってテーパ筒体状部12を削り出して形成する製造方法などに比較して、適切且つ安価でより合理的に生産できる。
なお、前記の摩擦圧接とは、摩擦による熱を利用して金属と金属を接合する応用技術の一つである。摩擦圧接法は、2母材を突き合せて相対回転運動をさせ、推力を加えてその接触面に摩擦熱を発生させる。その熱によって突き合せ面、及びその近傍を軟化させ、圧接温度に達すると、相対運動を停止させ、圧力推力をさらに増大させて2母材の接合を行う方法である。
ところで、ボルトの頭11の内端面15の径は、寄り23が、テーパ筒体状部12の内周面12aに接触しない程度に設定されるとよい。テーパ筒体状部12の内周面12aの根元部に、摩擦圧接の寄り23を逃すリング状の凹部12dを設けて寄り代にすることも考えられる(図6参照)。また、ボルトの頭11の内端面15に、ボルトの軸21の接合端面22が接合されるため、寄り23は、テーパ筒体状部12の中に内包されて見えず(図3参照)、見栄えが悪くなる問題は生じない。リング状の凹部12dを設けた場合は、その凹部12dの内部に、寄り23のほぼ全体を隠すことが可能である。
図1の形態例においては、ヘッド部材10におけるテーパ筒体状部12に囲まれたボルトの頭11の内端面15における接合面15aが平坦に形成され、その接合面15aに摩擦圧接されるボルトの軸21の接合端面22が平坦に形成されている。
これによれば、軸部材20とヘッド部材10とが単純な形状で製造しやすく、摩擦圧接による相互の部材の固相拡散接合も好適になされて、所要の機能や強度を有する弛み止めボルトを適切且つ安価に生産できる。
また、本形態例では、テーパ筒体状部12の内周面12aが円錐状の曲面に設けられると共に、テーパ筒体状部12の外周面12bの少なくとも一部が凹状の曲面に設けられている。さらに、本形態例では、テーパ筒体状部12の外周面12bの座面13側の平板ワッシャーに相当する厚さについては、被締結体40から垂直に起立する起立面12cとなるように形成されている。また、この起立面12cを有する形態によれば、テーパ筒体状部12の座面13側の周縁部の強度を適切に確保できる。起立面12cのサイズは、ワッシャーに相当する厚さ又はそれ以上の厚さにすると十分な強度を得られる。すなわち、テーパ筒体状部12の外周面12bが全面的には凹状の曲面なっていない。これによれば、弛み止め性能を維持しつつ、外形寸法を適切に小さくすることができる。なお、図7に示す弛み止めナット300についても、フランジ部として一体に形成されたテーパ筒体状部の座面側は、本発明に係る弛み止めボルト100の座面13側の形状と同じく形成されている。
また、図4の形態例においては、ヘッド部材10におけるテーパ筒体状部12に囲まれたボルトの頭11の内端面15における接合面15bが凹曲面に形成され、その接合面15bに摩擦圧接されるボルトの軸21の接合端面22bが凸曲面に形成されている。摩擦圧接による接合面積を、より大きくできるため、接合強度を高めるメリットがある。
これによっても、摩擦圧接による相互の部材(軸部材20とヘッド部材10)の固相拡散接合も好適になされて、所要の機能や強度を有する弛み止めボルトを適切且つ安価に生産できる。なお、ボルトの頭11の内端面15における接合面と、軸部材20の接合端面の形状は特に限定されるものではなく、製造された弛み止めボルトの機能や強度について仕様を満たすものであればよい。
また、図5に示すように、軸部材20の接合端面22が設けられる側の端部21aが、細く形成されていてもよい。これによれば、摩擦圧接によって生じる圧接部16の寄り23(図3参照)が、テーパ筒体状部12の内周面12a(図1参照)へ接触することをより確実に防止することができる。従って、生産効率を向上させることができる。なお、端部21aの直径を、ねじの谷径よりも大きく形成すれば、その端部21aがボルトの軸21の最小径の部分にならないため、強度を十分に確保できる。
次に、本発明に係る方法によって製造された弛み止めボルト100に関する弛み試験の結果について図7に基づいて説明する。
高速ねじ弛み試験機の加振台50上に設けられた振動バーベル(被締結体40)にワッシャー51を介して、供試品である弛み止めボルト100と、弛み止めナット300とを締め付けて固定した状態にセットした。M10、M12、M16の各ねじについて試験を行った。
この高速ねじ弛み試験機によるねじ緩み試験は、振動数が1780rpm、加振台ストロークが11mm、インパクトストロークが19mm、振動方向がボルト軸直角方向という条件で、最長17分間を行い、弛むまでの時間を測定するものである。
試験結果は、M10、M12、M16の全てのねじについて、最長の17分間を加振したが、弛むことがなかった。
この高速弛み試験は、高速で振動及び衝撃を繰り返して加えて試験する装置であり、通常のボルト、ナットでは、数秒〜数十秒のうちに弛んでしまう。また、現在市販されている最高度の締め付け保持力を有するといわれるダブルナット構成であっても、数分間程度保持できるだけである。この試験方法で17分間にわたって締め付け力を保持できたことによって、本発明に係る弛み止めボルト100と弛み止めナット300とによる締結部材の構成は、最高の性能を有するものであることが確認できた。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 ヘッド部材
11 ボルトの頭
12 テーパ筒体状部
12a 内周面
12b 外周面
13 座面
15 内端面
15a 接合面
15b 接合面
16 圧接部
20 軸部材
21 ボルトの軸
22 接合端面
22b 接合端面
23 寄り
40 被締結体
100 弛み止めボルト
300 弛み止めナット
この発明は、弛み止め締結部材、及びボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトに関する。
ボルトやナットの締結部材は、部材や部品などの被締結体を締め付けて固定する手段として、種々の分野で広く使用されている。
この締結部材による締結部分に振動衝撃が繰返し作用することで発生する締結部材の弛みを防止するための対策としては、以下の構成による締結部材が提案されている。
ねじ作用により被締結体を締結する締結部材であって、締結部材を軸線の回りに回動させるためのヘッド部と、該ヘッド部と一体に、ヘッド部の基部から、ヘッド部と同心でヘッド部よりも径大となるよう延出端側が徐々に拡径する筒状に形成されるとともに、延出端面が被締結体に当接する座面に形成されたテーパ部とを備え、前記テーパ部の内面が、円錐曲面に形成され、前記テーパ部の外面が、凹面状の曲面に形成されている(特許文献1参照)。これによれば、激しい振動や衝撃を好適に吸収して被締結体を確実に固定することができ、優れた弛み止め効果を得ることができる。
このようなボルトやナットの締結部材については、弛み止めの技術的思想を共通にするもので、テーパ部(テーパ筒体状部)という共通の構成を備えている。ナットのテーパ筒体状部については、専用機器(パーツホーマ)で製造することが可能であるため、適切且つ安価に量産できる形態になっている。これに対して、ボルトのテーパ筒体状部は、切削によって形成されており、コストが高くなり、量産化に対応できていない。
また、特許文献1に示された締結部材のテーパ筒体状部の形態では、外周面が全面的に凹状の曲面になっているため、周縁部の強度を適切に確保できないと共に外形寸法を適切に小さくすることができない。
特許3860200号公報(特許請求の範囲)
弛み止め締結部材及び弛み止めボルトに関して解決しようとする問題点は、第1に、テーパ筒体状部の周縁部の強度を適切に確保すると共に外形寸法を適切に小さくする形態が提案されていないこと、第2に、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、適切且つ安価に量産できる合理的な製造方法が提案されていないことにある。
そこで本発明の目的は、第1に、テーパ筒体状部の周縁部の強度を適切に確保すると共に外形寸法を適切に小さくした弛み止め締結部材を提供すること、第2に、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、より合理的に生産できることにある。
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる弛み止め締結部材の一形態によれば、ボルトやナットの締結部材のヘッド部から一体に該締結部材の軸線を取り巻いて該軸線と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備え、該テーパ筒体状部の内周面が円錐状に設けられると共に該テーパ筒体状部の外周面の少なくとも一部が凹状の曲面に設けられている弛み止め締結部材において、前記テーパ筒体状部の外周面における座面側の平ワッシャーに相当する厚さ又はそれ以上の厚さについては、前記被締結体から垂直に起立する起立面となるように形成されている。
本発明にかかる弛み止めボルトによれば、ボルトの頭から一体にボルトの軸を取り巻いて該ボルトの軸と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備え、該テーパ筒体状部の内周面が円錐状の曲面に設けられると共に該テーパ筒体状部の外周面が凹状の曲面に設けられている弛み止めボルトにおいて、前記ボルトの軸を構成する軸部材と、前記ボルトの頭及びテーパ筒体状部によって構成されて該テーパ筒体状部に囲まれた摩擦圧接の接合面を含む前記ボルトの頭の内端面の径が摩擦圧接によって生じる圧接部の寄りを含む前記軸部材の径より大きく設けられたヘッド部材とを別々の部品として形成し、前記軸部材と前記ヘッド部材とを摩擦圧接によって接合し、該摩擦圧接による圧接部について焼鈍処理を施すことを特徴とする。
また、本発明にかかる弛み止めボルトの一形態によれば、前記ヘッド部材における前記テーパ筒体状部に囲まれた前記ボルトの頭の内端面における接合面が平坦に形成され、該接合面に摩擦圧接される前記軸部材の接合端面が平坦に形成されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる弛み止めボルトの一形態によれば、前記ヘッド部材における前記テーパ筒体状部に囲まれた前記ボルトの頭の内端面における接合面が凹曲面に形成され、該接合面に摩擦圧接される前記軸部材の接合端面が凸曲面に形成されていることを特徴とすることができる。
本発明に係る弛み止め締結部材及び弛み止めボルトによれば、第1に、テーパ筒体状部の周縁部の強度を適切に確保すると共に外形寸法を適切に小さくした弛み止め締結部材を提供でき、第2に、ボルトの頭からボルトの軸と同心に徐々に拡径するテーパ筒体状部を備える弛み止めボルトを、より合理的に生産できるという特別有利な効果を奏する。
本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る形態例を示す断面図である。 図1の形態例をボルトの軸の端面側から見た図である。 本発明の弛み止めボルトの完成した形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る他の形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る他の形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止めボルトの製造方法に係る他の形態例を示す断面図である。 本発明の弛み止め座金に係るねじ弛み試験方法を示す断面図である。
以下、本発明に係る弛み止め締結部材、及び弛み止めボルト(弛み止めボルトの製造方法)の最良の形態例を、添付図面(図1〜7)に基づいて詳細に説明する。
この製造方法は、ボルトの頭11から一体にボルトの軸21を取り巻いてそのボルトの軸21と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体40(図7参照)に接する座面13として設けられたテーパ筒体状部12を備え、そのテーパ筒体状部12の内周面12aが円錐状の曲面に設けられると共にそのテーパ筒体状部12の外周面12bが凹状の曲面に設けられている弛み止めボルトに関するものである。
本発明によれば、先ず、ボルトの軸21を構成する軸部材20と、ボルトの頭11及びテーパ筒体状部12によって構成されてそのテーパ筒体状部12に囲まれた摩擦圧接の接合面15aを含むボルトの頭11の内端面15の径が摩擦圧接によって生じる圧接部16の寄り23(図3参照)を含む軸部材20の径より大きく設けられたヘッド部材10とを別々の部品として形成する。このような軸部材20とヘッド部材10とを別々に生産する製造工程は、従来のねじ材(締結部材)を製造する方法で容易に行うことができる。
そして、軸部材20とヘッド部材10とを摩擦圧接によって接合し(図3参照)、その摩擦圧接による圧接部16について焼鈍処理を施すことを製造工程とする。なお、このように製造された弛み止めボルト10について、引張試験を行ったところ、その圧接部16の強度が十分であることを確認できた。その引張試験によれば、ボルトの軸21の中途部に塑性変形が発生し、圧接部16が分断や破損することはなかった。
この弛み止めボルト10の製造方法によれば、切削によってテーパ筒体状部12を削り出して形成する製造方法などに比較して、適切且つ安価でより合理的に生産できる。
なお、前記の摩擦圧接とは、摩擦による熱を利用して金属と金属を接合する応用技術の一つである。摩擦圧接法は、2母材を突き合せて相対回転運動をさせ、推力を加えてその接触面に摩擦熱を発生させる。その熱によって突き合せ面、及びその近傍を軟化させ、圧接温度に達すると、相対運動を停止させ、圧力推力をさらに増大させて2母材の接合を行う方法である。
ところで、ボルトの頭11の内端面15の径は、寄り23が、テーパ筒体状部12の内周面12aに接触しない程度に設定されるとよい。テーパ筒体状部12の内周面12aの根元部に、摩擦圧接の寄り23を逃すリング状の凹部12dを設けて寄り代にすることも考えられる(図6参照)。また、ボルトの頭11の内端面15に、ボルトの軸21の接合端面22が接合されるため、寄り23は、テーパ筒体状部12の中に内包されて見えず(図3参照)、見栄えが悪くなる問題は生じない。リング状の凹部12dを設けた場合は、その凹部12dの内部に、寄り23のほぼ全体を隠すことが可能である。
図1の形態例においては、ヘッド部材10におけるテーパ筒体状部12に囲まれたボルトの頭11の内端面15における接合面15aが平坦に形成され、その接合面15aに摩擦圧接されるボルトの軸21の接合端面22が平坦に形成されている。
これによれば、軸部材20とヘッド部材10とが単純な形状で製造しやすく、摩擦圧接による相互の部材の固相拡散接合も好適になされて、所要の機能や強度を有する弛み止めボルトを適切且つ安価に生産できる。
また、本形態例では、テーパ筒体状部12の内周面12aが円錐状の曲面に設けられると共に、テーパ筒体状部12の外周面12bの少なくとも一部が凹状の曲面に設けられている。さらに、本形態例では、テーパ筒体状部12の外周面12bの座面13側の平板ワッシャーに相当する厚さについては、被締結体40から垂直に起立する起立面12cとなるように形成されている。また、この起立面12cを有する形態によれば、テーパ筒体状部12の座面13側の周縁部の強度を適切に確保できる。起立面12cのサイズは、ワッシャーに相当する厚さ又はそれ以上の厚さにすると十分な強度を得られる。すなわち、テーパ筒体状部12の外周面12bが全面的には凹状の曲面なっていない。これによれば、弛み止め性能を維持しつつ、外形寸法を適切に小さくすることができる。なお、図7に示す弛み止めナット300についても、フランジ部として一体に形成されたテーパ筒体状部の座面側は、本発明に係る弛み止めボルト100の座面13側の形状と同じく形成されている。
また、図4の形態例においては、ヘッド部材10におけるテーパ筒体状部12に囲まれたボルトの頭11の内端面15における接合面15bが凹曲面に形成され、その接合面15bに摩擦圧接されるボルトの軸21の接合端面22bが凸曲面に形成されている。摩擦圧接による接合面積を、より大きくできるため、接合強度を高めるメリットがある。
これによっても、摩擦圧接による相互の部材(軸部材20とヘッド部材10)の固相拡散接合も好適になされて、所要の機能や強度を有する弛み止めボルトを適切且つ安価に生産できる。なお、ボルトの頭11の内端面15における接合面と、軸部材20の接合端面の形状は特に限定されるものではなく、製造された弛み止めボルトの機能や強度について仕様を満たすものであればよい。
また、図5に示すように、軸部材20の接合端面22が設けられる側の端部21aが、細く形成されていてもよい。これによれば、摩擦圧接によって生じる圧接部16の寄り23(図3参照)が、テーパ筒体状部12の内周面12a(図1参照)へ接触することをより確実に防止することができる。従って、生産効率を向上させることができる。なお、端部21aの直径を、ねじの谷径よりも大きく形成すれば、その端部21aがボルトの軸21の最小径の部分にならないため、強度を十分に確保できる。
次に、本発明に係る方法によって製造された弛み止めボルト100に関する弛み試験の結果について図7に基づいて説明する。
高速ねじ弛み試験機の加振台50上に設けられた振動バーベル(被締結体40)にワッシャー51を介して、供試品である弛み止めボルト100と、弛み止めナット300とを締め付けて固定した状態にセットした。M10、M12、M16の各ねじについて試験を行った。
この高速ねじ弛み試験機によるねじ緩み試験は、振動数が1780rpm、加振台ストロークが11mm、インパクトストロークが19mm、振動方向がボルト軸直角方向という条件で、最長17分間を行い、弛むまでの時間を測定するものである。
試験結果は、M10、M12、M16の全てのねじについて、最長の17分間を加振したが、弛むことがなかった。
この高速弛み試験は、高速で振動及び衝撃を繰り返して加えて試験する装置であり、通常のボルト、ナットでは、数秒〜数十秒のうちに弛んでしまう。また、現在市販されている最高度の締め付け保持力を有するといわれるダブルナット構成であっても、数分間程度保持できるだけである。この試験方法で17分間にわたって締め付け力を保持できたことによって、本発明に係る弛み止めボルト100と弛み止めナット300とによる締結部材の構成は、最高の性能を有するものであることが確認できた。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 ヘッド部材
11 ボルトの頭
12 テーパ筒体状部
12a 内周面
12b 外周面
13 座面
15 内端面
15a 接合面
15b 接合面
16 圧接部
20 軸部材
21 ボルトの軸
22 接合端面
22b 接合端面
23 寄り
40 被締結体
100 弛み止めボルト
300 弛み止めナット
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる弛み止め締結部材の一形態によれば、ボルトやナットの締結部材のヘッド部から一体に該締結部材の軸線を取り巻いて該軸線と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備え、該テーパ筒体状部の内周面が円錐状に設けられると共に該テーパ筒体状部の外周面の少なくとも一部が凹状の曲面に設けられている弛み止め締結部材において、前記テーパ筒体状部の外周面は、前記被締結体から垂直に起立する起立面と該起立面に連続する前記凹状の曲面とによって形成され、前記テーパ筒体状部の厚さが、拡径を開始する前記締結部材のヘッド部側の部分から前記起立面へ至る前記凹状の曲面における少なくとも前記起立面の側の部分について、徐々に大きくなるように設けられ、前記テーパ筒体状部の座面側の周縁部について、前記凹状の曲面と前記座面との間の厚さが十分な強度を得られる厚さよりも小さくなる部分がないように、前記起立面のサイズが設けられている。

Claims (4)

  1. ボルトの頭から一体にボルトの軸を取り巻いて該ボルトの軸と同心に徐々に拡径するように設けられ、端面が被締結体に接する座面として設けられたテーパ筒体状部を備え、該テーパ筒体状部の内周面が円錐状の曲面に設けられると共に該テーパ筒体状部の外周面が凹状の曲面に設けられている弛み止めボルトの製造方法において、
    前記ボルトの軸を構成する軸部材と、前記ボルトの頭及びテーパ筒体状部によって構成されて該テーパ筒体状部に囲まれた摩擦圧接の接合面を含む前記ボルトの頭の内端面の径が摩擦圧接によって生じる圧接部の寄りを含む前記軸部材の径より大きく設けられたヘッド部材とを別々の部品として形成し、前記軸部材と前記ヘッド部材とを摩擦圧接によって接合し、該摩擦圧接による圧接部について焼鈍処理を施すことを特徴とする弛み止めボルトの製造方法。
  2. 前記ヘッド部材における前記テーパ筒体状部に囲まれた前記ボルトの頭の内端面における接合面が平坦に形成され、該接合面に摩擦圧接される前記軸部材の接合端面が平坦に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弛み止めボルトの製造方法。
  3. 前記ヘッド部材における前記テーパ筒体状部に囲まれた前記ボルトの頭の内端面における接合面が凹曲面に形成され、該接合面に摩擦圧接される前記軸部材の接合端面が凸曲面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の弛み止めボルトの製造方法。
  4. 前記テーパ筒体状部の前記内周面の根元部に、摩擦圧接の寄りを逃すリング状の凹部を設けて前記ヘッド部材とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弛み止めボルトの製造方法。
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