JP2012086373A - 樹脂封止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ひずみゲージの異常を簡易かつ高精度に検出して成形品の品質信頼性を向上させた樹脂封止装置を提供する。
【解決手段】ワークを樹脂封止する樹脂封止装置であって、ホイートストンブリッジ回路を備えたひずみゲージと、ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値を検出する検出部と、検出部の出力を増幅するトランスミッタと、トランスミッタの出力をA/D変換して、ひずみゲージのひずみ量を算出するA/D変換部と、ひずみゲージに与えるように指令された荷重とA/D変換部の出力とを比較して、この荷重とA/D変換部の出力との差異が小さくなるようにサーボモータの動作を制御する制御部とを有し、検出部は、ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値のそれぞれを所定のしきい値と比較することにより、ホイートストンブリッジ回路を構成する抵抗体の異常を検出する。
【選択図】図3
【解決手段】ワークを樹脂封止する樹脂封止装置であって、ホイートストンブリッジ回路を備えたひずみゲージと、ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値を検出する検出部と、検出部の出力を増幅するトランスミッタと、トランスミッタの出力をA/D変換して、ひずみゲージのひずみ量を算出するA/D変換部と、ひずみゲージに与えるように指令された荷重とA/D変換部の出力とを比較して、この荷重とA/D変換部の出力との差異が小さくなるようにサーボモータの動作を制御する制御部とを有し、検出部は、ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値のそれぞれを所定のしきい値と比較することにより、ホイートストンブリッジ回路を構成する抵抗体の異常を検出する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ひずみゲージを備えた樹脂封止装置に関する。
従来から、半導体チップを実装した半導体実装基板に対して樹脂封止を行う樹脂封止装置では、樹脂の注入圧力を制御するため、ひずみゲージを用いて駆動系の圧力を監視し、荷重測定を行っていた。ところが、このような樹脂封止装置の駆動系が故障すると、正確な荷重測定ができない。
例えば特許文献1には、荷重測定を行うため、荷重要因検出センサーと荷重検出回路とを含み形成されたプレス荷重計が開示されている。特許文献1の装置は、プレス加工前の状態中の許容され得るプレスの基準荷重値が予め設定された基準荷重記憶手段を備えている。そして検出荷重値が許容範囲である基準荷重値に等しいか否かを判定し、プレス加工前に駆動系の故障が検出できるように構成されている。
上述のように、特許文献1では、プレス加工前に駆動系の故障、すなわち、プレス荷重計、電源、配線のいずれかに異常があることを判別することができる。しかしながら、特許文献1の構成では、プレス荷重計(ひずみゲージ)自体の異常であるか否かを判定することはできない。プレス荷重系(ひずみゲージ)自体に異常が発生したか否かを判定しようとする場合には、高性能テスタなどの測定器を用いて電圧及び抵抗を測定する必要がある。このように、特許文献1の構成では、異常の原因特定に時間を要し、成形品の品質信頼性が低下するおそれがある。
そこで本発明は、ひずみゲージの異常を簡易かつ高精度に検出して成形品の品質信頼性を向上させた樹脂封止装置を提供する。
本発明の一側面としての樹脂封止装置は、ワークを樹脂封止する樹脂封止装置であって、ホイートストンブリッジ回路を備えたひずみゲージと、前記ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値を検出する検出部と、前記検出部の出力を増幅するトランスミッタと、前記トランスミッタの出力をA/D変換して、前記ひずみゲージのひずみ量を算出するA/D変換部と、前記ひずみゲージに与えるように指令された荷重と前記A/D変換部の出力とを比較して、該荷重と該A/D変換部の出力との差異が小さくなるようにサーボモータの動作を制御する制御部とを有し、前記検出部は、前記ホイートストンブリッジ回路の四端子における前記電圧値のそれぞれを所定のしきい値と比較することにより、該ホイートストンブリッジ回路を構成する抵抗体の異常を検出する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、ひずみゲージの異常を簡易かつ高精度に検出して成形品の品質信頼性を向上させた樹脂封止装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例における樹脂封止装置について説明する。図1は、本実施例における樹脂封止装置の概略構成図である。本実施例の樹脂封止装置は、被成形品をプレス部に搬入するローダーと、プレス部より成形品を成形品取出部へ取り出すアンローダーとが移動レール部を共用して樹脂封止するように構成されている。
図1において、樹脂封止装置1000は、被成形品供給ユニット1001、成形品収納ユニット1002、及び、これらの間に設けられたプレスユニット1003、1004を備えて構成される。
被成形品供給ユニット1001において、101はワーク供給部であり、供給マガジン102に収納されたワーク(例えば、半導体チップが搭載されたリードフレームや樹脂基板など)をフレームインデックス103へ載せた後、プレヒートレール104へ向きを揃えて送り出される。プレヒートレール104では、リードフレームがプレヒートされて後述するローダーに受け渡される。105は樹脂タブレット供給部であり、図示の位置にてタブレットホルダー106からローダー107に受け渡される。
成形品収納ユニット1002において、109は成形品取出部である。成形品取出部109は、プレスユニット1003、1004の一つからアンローダー108により取出された成形品を、下方に待機している移動テーブル110へ受け渡すように動作する。アンローダー108は、成形品を成形品取出部109に待機している移動テーブル110へ受け渡すと、次の成形品の取出し動作に移行する。移動テーブル110は成形品を載置してディゲート部111へ搬送する。ディゲート部111は、移動テーブル110へ載置されて搬送された成形品をゲートブレイクする。移動テーブル110は、成形品のみを載置して成形品収納部112へ搬送する。
プレスユニット1003、1004は、被成形品供給ユニット1001と成形品収納ユニット1002との間に挿脱可能に設けられている。プレスユニット1003、1004は、供給側移動レール部115と収納側移動レール部116との間を連結移動レール部146により連結し、連結移動レール部146上をローダー107及びアンローダー108が各々共用して移動可能に構成される。
プレスユニット1003、1004の台座部117には、プレス部118が搭載されている。
各プレス部118は、モールド金型125、モールド金型125を型締め型開きする型開閉機構、及び、モールド金型125のキャビティに樹脂圧を印加しながら封止樹脂を送り出すトランスファ機構などを備えて構成される。各プレス部118は、台座部117、120、121に設けられており、必要に応じてモールド金型125の金型面を覆うリリースフィルムを張設するフィルムユニットが設けられる。プレスユニット1004の背面側(図1中の上面側)には、後述のひずみゲージにおけるホイートストンブリッジ回路の四端子の電圧値を検出する検出部10が設けられている。また、被成形品供給ユニット1001には、検出部10により電圧値として検出される荷重を用いてモールド金型125に与える圧力(荷重)を制御する制御部16が設けられている。
ローダー107はプレヒートレール104でリードフレームを受け取って保持し、タブレットホルダー106より樹脂タブレットを受け取って保持し、各プレス部118へ一方向から進退移動して搬入するように構成されている。また、樹脂封止後の成形品はモールド金型125より離型され、アンローダー108により成形品取出部109へ搬出されるように構成されている。成形品取出部109へ搬出された成形品は、ディゲート部111でゲートブレイクされて成形品収納部112へ収納される。
次に、図2及び図3を参照して、樹脂封止装置のプレス部における荷重測定部(ひずみゲージ)について説明する。図2は、ひずみゲージのブロック図であり、金型でリードフレームをクランプして樹脂を充填している際の状態を示している。図3は、ひずみゲージの詳細図である。
図2に示されるように、樹脂封止時において、リードフレーム80は上金型50と下金型60でクランプされる。また、予熱された下金型60のポット62内に樹脂タブレットを投入して溶融させる。そして、プランジャ65を上動させて溶融した樹脂を圧送することにより、上金型50と下金型60との間が樹脂70で充填される。プランジャ65は、マルチトランスファ40の動作により、ポット62に沿って上下に摺動可能に構成されている。マルチトランスファ40は、支持部45に下方を支持されてサーボモータ17による駆動力が伝達される。このように、プランジャ65を用いて樹脂が圧送されることにより、溶融した樹脂70は、カル54、ランナ55、及び、ゲート56を介してキャビティ53へ供給され、キャビティ53の内部が樹脂70で充填される。
本実施例のようにトランスファモールドを行う樹脂封止装置では、樹脂の注入圧力を制御するため、樹脂封止時に発生する荷重(推力)を測定し、駆動系の圧力制御が行われる。このため、マルチトランスファ40の支持部45には、樹脂封止時にマルチトランスファ40に加えられる荷重を測定する荷重測定部としてのひずみゲージ30(ロードセル)が設けられている。ひずみゲージ30は、測定対象物の伸縮に比例して抵抗体が伸縮して抵抗値が変化するように構成され、この抵抗変化を用いてひずみを測定するセンサーである。
ひずみゲージ30の抵抗変化は微少な値であるため、図3に示されるようにホイートストンブリッジ回路を用いて電圧に変換される。R1はひずみゲージ30の抵抗値であり、R2〜R4はそれぞれ所定の固定抵抗値である。ホイートストンブリッジ回路の入力電圧をE、出力電圧をeとすると、ホイートストンブリッジ回路の出力電圧eは、以下の式(1)のように表される。
本実施例の樹脂封止装置は、フィードバック制御によりひずみゲージ30に与える荷重を制御する。ひずみゲージ30に荷重を与えた状態において、検出部10は、ホイートストンブリッジ回路(ひずみゲージ30)の四端子における電圧値(E1、E2、e1、e2)を検出する。ひずみゲージ30にひずみが発生したときには出力電圧eが変化するため、この変化値、ひずみゲージ30のゲージ率、及び、入力電圧Eに基づいてひずみ量が算出可能である。また、このひずみ量とヤング率とによってひずみゲージ30にかかった圧力が算出可能である。これにより、樹脂にプランジャ65を用いて加えている圧力(樹脂圧)は、マルチトランスファ40全体に加えられている圧力から算出される。このような関係に基づき、出力電圧eを用いて樹脂圧を制御している。
これらの電圧値は微少な値であるため、トランスミッタ12(アンプ)に入力されて増幅される。また、トランスミッタ12により増幅された電圧値(出力電圧)はA/D変換部14に入力され、A/D変換部14においてひずみゲージ30のひずみ量がデジタル値として算出される。このひずみ量は制御部16に入力されて荷重値として算出されたうえで、必要に応じて表示部18に表示される。
図2に示されるように、制御部16は、A/D変換部14から得られたひずみゲージ30のひずみ量に基づいて、ひずみゲージ30に荷重(圧力)を与えるサーボモータ17の動作を制御する。すなわち制御部16は、ひずみゲージ30に与えるように指令された荷重とA/D変換部14の出力(ひずみゲージ30に実際に与えられている荷重)とを比較して、この指令された荷重とA/D変換部14の出力との差異が小さくなるようにサーボモータ17の動作を制御する(フィードバック制御)。
本実施例において、ひずみゲージ30の各抵抗値R1〜R4が正確な抵抗値を示している場合には、式(1)で表されるような入力電圧E(E1−E2)と出力電圧e(e1−e2)との関係により、正確な荷重測定が可能である。しかし、いずれかの抵抗値(抵抗体)に異常が発生した場合、ひずみゲージ30は、断線異常、入力抵抗異常、出力抵抗異常、又は、絶縁抵抗異常などの各種の異常状態となる。ひずみゲージ30がこのような異常状態にある場合、正確な荷重測定ができない。
そこで、本実施例の樹脂封止装置において、検出部10は、ひずみゲージ30に荷重を与えない状態において、ホイートストンブリッジ回路(ひずみゲージ30)の四端子における電圧値(E1、E2、e1、e2)に基づき、ひずみゲージ30の抵抗の断線や経年変化などの異常が発生しているか否かを検出する。ひずみゲージ30の異常検出を行うため、上記の式(1)を所定の誤差の範囲で満たすように、各電圧値に対して所定のしきい値が設定される。具体的には、検出部10は不図示の記憶部を備え、記憶部には、断線異常、入力抵抗異常、出力抵抗異常、又は、絶縁抵抗異常などの各種異常が発生していると判定するための各電圧値のしきい値が予め設定され、記憶されている。このように検出部10は、ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値のそれぞれを所定のしきい値と比較することにより、ホイートストンブリッジ回路を構成する抵抗体の異常を検出する。
検出部10により検出された異常状態は、異常状態信号DSとして制御部16に伝達され、表示部18にその異常状態(異常検出結果)の表示がなされる。このように、検出部10によりひずみゲージ30の異常が検出されると、制御部16はひずみゲージ30に異常が発生していること、及び、異常の種類などを表示部18に表示する。この表示により、実施例にひずみゲージ30に荷重を与える前に、ひずみゲージ30の抵抗体を交換するなどの必要な処理を行うことが可能となる。
制御部16は、荷重が与えられていない所定のタイミングで、検出部に異常検出指令信号Sを出力する。このように制御部16は、荷重を与えない状態、すなわち、ひずみゲージ30に荷重を与える前に異常検出指令信号Sを出力する。異常検出指令信号Sが検出部10に入力されると、検出部10は上述のような異常検出動作、すなわちひずみゲージ30の各抵抗値に異常が発生していないか否かの判定動作を行う。
本実施例の樹脂封止装置(金型)は加熱された状態で用いられるため、このような環境下に配置されたひずみゲージ30は劣化しやすい。このため、本実施例のような検出部10を設けて自動異常検出を行うことが特に効果的である。このような構成によれば、ひずみゲージ30の異常をトランスミッタ12やA/D変換部14を介さずに、ひずみゲージ30自体の出力として直接検出することができる。このため、例えば、A/D変換部14から出力されるひずみ量に基づいて異常検出する場合と比較して、正確な異常検出を行うことができる。
本実施例によれば、ひずみゲージの異常を簡易かつ高精度に検出して成形品の品質信頼性を向上させた樹脂封止装置を提供することができる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
10 検出部
12 トランスミッタ
14 A/D変換部
16 制御部
17 サーボモータ
18 表示部
50 上金型
60 下金型
118 プレス部
1000 樹脂封止装置
12 トランスミッタ
14 A/D変換部
16 制御部
17 サーボモータ
18 表示部
50 上金型
60 下金型
118 プレス部
1000 樹脂封止装置
Claims (4)
- ワークを樹脂封止する樹脂封止装置であって、
ホイートストンブリッジ回路を備えたひずみゲージと、
前記ホイートストンブリッジ回路の四端子における電圧値を検出する検出部と、
前記検出部の出力を増幅するトランスミッタと、
前記トランスミッタの出力をA/D変換して、前記ひずみゲージのひずみ量を算出するA/D変換部と、
前記ひずみゲージに与えるように指令された荷重と前記A/D変換部の出力とを比較して、該荷重と該A/D変換部の出力との差異が小さくなるようにサーボモータの動作を制御する制御部と、を有し、
前記検出部は、前記ホイートストンブリッジ回路の四端子における前記電圧値のそれぞれを所定のしきい値と比較することにより、該ホイートストンブリッジ回路を構成する抵抗体の異常を検出することを特徴とする樹脂封止装置。 - 前記検出部は、前記ホイートストンブリッジ回路の断線異常、入力抵抗異常、出力抵抗異常、又は、絶縁抵抗異常を検出することを特徴とする請求項1に記載の樹脂封止装置。
- 前記制御部は、前記ひずみゲージに前記荷重を与える前に、前記検出部に前記抵抗体の異常を検出するように指令する異常検出指令信号を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂封止装置。
- 前記検出部の異常検出結果を表示する表示部を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂封止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010232265A JP2012086373A (ja) | 2010-10-15 | 2010-10-15 | 樹脂封止装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016520191A (ja) * | 2013-04-30 | 2016-07-11 | グロロー,マイケル,レイモンド | 中継コネクタ |
CN107605974A (zh) * | 2017-10-24 | 2018-01-19 | 无锡民联汽车零部件有限公司 | 无线式环绕压力检测型轴承 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0776033A (ja) * | 1993-09-08 | 1995-03-20 | Nissei Plastics Ind Co | 成形機における圧力検出系の異常検出方法 |
-
2010
- 2010-10-15 JP JP2010232265A patent/JP2012086373A/ja active Pending
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