JP2012083172A - 建物の損傷評価方法及び建物の損傷評価装置 - Google Patents

建物の損傷評価方法及び建物の損傷評価装置 Download PDF

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【課題】建物の変位情報を計測して建物を構成する各部材の損傷を評価する建物の損傷評価方法及び建物の損傷評価装置を提供することを課題とする。
【解決手段】外乱に対する建物の損傷を評価する建物の損傷評価装置1,2であって、建物全体における1又は複数箇所で外乱に対する建物の変位情報をそれぞれ計測する変位情報計測手段11,21と、建物を構成する各部材の損傷状況を力学的に表現する構造解析モデルを記憶する記憶手段10,20と、1又は複数の変位情報を入力として、構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算するシミュレーション手段12,22と、各部材の損傷の程度を評価する損傷評価手段13,23と、評価結果を出力する出力手段14,24を備え、層間変位の絶対値の最大値を計測して漸増変位載荷解析を実施する形態と一定時刻毎の層間変位を計測して変位載荷解析を実施する形態がある。
【選択図】図2

Description

本発明は、地震等の外乱に対する建物の損傷を評価する建物の損傷評価方法及び建物の損傷評価装置に関する。
建物が地震等の外乱を受けた場合、外乱中の建物の挙動をモニタリングすることで外乱に対する建物の損傷を評価し、できるだけ早期にその損傷程度を把握する必要がある。損傷を評価する方法としては、例えば、部材のひずみ等を直接計測し、その部材の損傷を評価する方法がある(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。また、建物の各階の加速度や速度等を計測し、建物の動特性の変化を評価することにより建物全体の耐震性能を評価する方法がある(特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10参照)。また、モニタリングによる建物の損傷評価の構成が提案されている(特許文献11、特許文献12参照)。また、建物の各階の変位を計測する方法として、光学式で精度良く計測する方法がある(特許文献13参照)。
特開平6−180281号公報 特開2000−186944号公報 特開平10−177085号公報 特開2004−37351号公報 特開2007−39879号公報 特開2003−344213号公報 特開2005−83975号公報 特開2006−226716号公報 特開2008−134182号公報 特開2008−8810号公報 特開2001−60207号公報 特開2008−281435号公報 特開2009−216402号公報
しかし、個々の部材を計測してその部材の損傷を評価する方法の場合、この方法によって建物を構成する様々な部材の損傷を評価するためには評価対象の部材を計測装置でそれぞれ計測する必要があり、膨大な数の計測装置が必要となる。したがって、この方法では、実用上、限定された特定の部材の損傷を評価する方法にとどまっている。なお、特許文献3では、計測装置の数を少なくする場合、解析モデルを用いたシミュレーションによる推定方法を併用しているが、解析による評価精度の劣化については言及されていない。
また、建物全体の耐震性能を評価する方法の場合、建物を構成する個々の部材の損傷を評価しておらず、建物を構成する様々な部材についての損傷状況を把握できない。
また、モニタリングによる損傷を評価する方法の場合、特許文献11には計測データの処理方法等について記載されており、特許文献12には建物の層間変位を計測して損傷評価手段として用いることが記載されている。しかし、これらの特許文献11、12には、建物を構成する各部材の損傷の評価方法について具体的には開示されていない。
そこで、本発明は、建物の変位情報を計測して建物を構成する各部材の損傷を評価する建物の損傷評価方法及び建物の損傷評価装置を提供することを課題とする。
本発明に係る建物の損傷評価方法は、外乱に対する建物の損傷を評価する建物の損傷評価方法であって、建物全体における1又は複数箇所で外乱に対する建物の変位情報をそれぞれ計測する変位情報計測ステップと、変位情報計測ステップで計測した1又は複数の変位情報を入力として、建物を構成する各部材の損傷状況を力学的に表現する構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算するシミュレーションステップと、シミュレーションステップで計算した各部材の損傷の程度を評価する損傷評価ステップと、損傷評価ステップでの評価結果を出力する出力ステップとを含むことを特徴とする。
この建物の損傷評価方法では、まず、変位情報計測ステップで建物全体における1又は複数箇所で外乱に対する建物の変位情報(例えば、水平方向の変位量、鉛直方向の変位量)をそれぞれ計測する。この変位情報の計測では、外乱に対する建物全体としての変位の状況を把握できる程度に計測手段を1又は複数設け、1又は複数の計測手段でそれぞれ計測する。次に、シミュレーションステップで、計測された1又は複数の変位情報を入力として構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度(例えば、塑性率)をそれぞれ計算する。損傷の程度が計算される部材は、建物を構成する全ての部材のうちの評価対象の部材(例えば、柱、梁、壁、床)である。構造解析モデルは、建物を構成する各部材(評価対象の部材)の損傷状況を力学的に表現するモデルである。次に、損傷評価ステップで、計算された各部材について損傷の程度をそれぞれ評価する。そして、出力ステップで、その各部材についての損傷の評価結果を出力する。このように、建物の損傷評価方法は、外乱に対する建物全体としての変位情報を計測し、その計測した変位情報を入力として構造解析を実施することにより、建物を構成する各部材の損傷を高精度に評価することができ、建物の損傷評価の信頼性が高い。この高精度な評価結果を活用することにより、地震等の外乱に対する事後の早期に建物の健全度把握、避難計画、修復計画、事業継続計画(BCP)等の防災上の計画に役立てることができる。また、建物の損傷評価方法は、建物全体としての変位情報を計測するだけなので、建物を構成する評価対象の各部材を個々に計測する必要がなく、計測手段の数を大幅に少なくできる。
本発明の上記建物の損傷評価方法では、変位情報計測ステップは、外乱に対する建物の層間変位の絶対値の最大値を計測し、シミュレーションステップは、変位情報計測ステップで計測した1又は複数の層間変位の絶対値の最大値を入力として、漸増変位載荷解析の構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算すると好適である。
この建物の損傷評価方法の変位情報計測ステップでは、外乱に対する建物の層間変位の絶対値の最大値を計測する。したがって、1回の外乱に対して、外乱中の最も大きい層間変位のデータだけが得られることになる。そして、シミュレーションステップでは、計測された1又は複数の層間変位の絶対値の最大値を入力として、漸増変位載荷解析の構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷をそれぞれ計算する。漸増変位載荷解析は、層間変位の絶対値の最大値を分割し、その分割された最も小さい値から徐々に増分した各値を構造解析モデルに順次載荷して解析する手法であり、各変位漸増ステップにおいて各部材の損傷の程度を計算する。このように、建物の損傷評価方法は、層間変位の絶対値の最大値を入力として漸増変位載荷解析を実施することにより、構造解析における入力データが少ないので、データ記憶容量を削減できるとともに計算負荷(計算時間)も軽減でき、外乱終了後の緊急性を要する判断等に活用できる。
本発明の上記建物の損傷評価方法では、変位情報計測ステップは、外乱発生中に一定時刻毎に建物の層間変位を計測し、シミュレーションステップは、変位情報計測ステップで計測した1又は複数の一定時刻毎の層間変位を入力として、変位載荷解析の構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算すると好適である。
この建物の損傷評価方法の変位情報計測ステップでは、外乱発生中に一定時刻毎に建物の層間変位を計測する。したがって、1回の外乱に対して、外乱発生中の層間変位の時刻歴データが得られることになる。そして、シミュレーションステップでは、計測された1又は複数の一定時刻毎の層間変位を入力として、変位載荷解析の構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷をそれぞれ計算する。変位載荷解析は、各時刻での層間変位を構造解析モデルに順次載荷して解析する手法であり、各時刻ステップにおいて各部材の損傷の程度を計算する。このように、建物の損傷評価方法は、層間変位の時刻歴を入力として変位載荷解析を実施することにより、外乱発生中の層間変位の詳細なデータにより詳細な構造解析ができるので、より高精度な損傷評価ができ、外乱終了後の精確な判断等に活用できる。
本発明に係る建物の損傷評価装置は、外乱に対する建物の損傷を評価する建物の損傷評価装置であって、建物全体における1又は複数箇所で外乱に対する建物の変位情報をそれぞれ計測する変位情報計測手段と、建物を構成する各部材の損傷状況を力学的に表現する構造解析モデルを記憶する記憶手段と、変位情報計測手段で計測した1又は複数の変位情報を入力として、記憶手段に記憶されている構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算するシミュレーション手段と、シミュレーション手段で計算した各部材の損傷の程度を評価する損傷評価手段と、損傷評価手段による評価結果を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の上記建物の損傷評価装置では、変位情報計測手段は、外乱に対する建物の層間変位の絶対値の最大値を計測し、記憶手段は、漸増変位載荷解析の構造解析モデルを記憶し、シミュレーション手段は、変位情報計測手段で計測した1又は複数の層間変位の絶対値の最大値を入力として、記憶手段に記憶されている漸増変位載荷解析の構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算すると好適である。
本発明の上記建物の損傷評価装置では、変位情報計測手段は、外乱発生中に一定時刻毎に建物の層間変位を計測し、記憶手段は、変位載荷解析の構造解析モデルを記憶し、シミュレーション手段は、変位情報計測手段で計測した1又は複数の一定時刻毎の層間変位を入力として、記憶手段に記憶されている変位載荷解析の構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算すると好適である。
上記の各建物の損傷評価装置では、装置を構成する各手段によって上記の各建物の損傷評価方法と同様に作用し、同様の効果を有している。
本発明によれば、建物を構成する評価対象の各部材を個々に計測することなく、建物を構成する各部材の損傷を高精度に評価することができる。
本実施の形態の損傷評価方法の概要図である。 本実施の形態に係る損傷評価装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態の簡易型損傷評価装置の概要を示す模式図であり、(a)が建物の各階変位分布であり、(b)が損傷状況である。 第1の実施の形態に係る簡易型損傷評価装置の簡易型評価の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態の詳細型損傷評価装置の概要を示す模式図であり、(a)が建物の層間変位の時刻歴であり、(b)が建物の損傷状況である。 第2の実施の形態に係る詳細型損傷評価装置の詳細型評価の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態の損傷評価装置による評価を行った対象建物の一例であり、(a)が建物の基準階平面図であり、(b)が建物の一面の軸組図であり、(c)が建物の他面の軸組図である。 図7に示す対象建物に対して第1の実施の形態の簡易型損傷評価装置による簡易型評価を行った場合の損傷評価結果(梁の最大塑性率)である。 図7に示す対象建物に対して第2の実施の形態の詳細型損傷評価装置による詳細型評価を行った場合の損傷評価結果であり、(a)が梁の最大塑性率であり、(b)が梁の累積塑性エネルギである。
以下、図面を参照して、本発明に係る建物の損傷評価方法及び建物の損傷評価装置の実施の形態を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施の形態では、本発明を、地震等の外乱に対する建物のモニタリングシステムにおける変位情報に基づいた損傷評価方法による建物の損傷評価装置に適用する。本実施の形態に係る損傷評価装置は、外乱に対する建物の変位情報を計測し、その計測した変位情報を用いて構造解析を実施し、建物を構成する評価対象の各部材の損傷を評価する。本実施の形態には、2つの形態があり、第1の実施の形態が簡易型損傷評価方法による簡易型損傷評価装置であり、第2の実施の形態が詳細型損傷評価方法による詳細型損傷評価装置である。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る損傷評価方法の概要を説明する。図1は、本実施の形態の損傷評価方法の概要図である。
本実施の形態に係る損傷評価方法では、地震等の外乱の建物への入力に対する応答として建物の各層(各階)の層間変位(下層階床面と上層階床面との相対変位量)を計測する。層間変位は、変位の0点を中心として、マイナス方向の変位とプラス方向の変位がある。本実施の形態では、層間変位として、水平方向の層間変位を用い、水平方向の2次元での層間変位を検出する。特に、第1の実施の形態では外乱に対して計測された各層の層間変位のうち最大値(プラス値)又は最小値(マイナス値)から得られる層間変位の絶対値の最大値だけを用い、第2の実施の形態では外乱発生中に計測された各層間の一定時刻毎の層間変位からなる層間変位の時刻歴を用いる。図1には、12階建ての建物に地震動Tが入力され、その建物の3階における応答として層間変位の時刻歴DHと層間変位の絶対値の最大値DMを示している。
次に、損傷評価方法では、層間変位の絶対値の最大値又は層間変位の時刻歴を入力として、建物の構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する評価対象の各部材の損傷を計算する。この際、式(1)で示す運動方程式にxを与え、運動方程式を解き、評価対象の各部材の各部位の応力やひずみを計算する。式(1)におけるx(入力値)は建物の各層の変位からなる変位ベクトル(各層の層間変位絶対値の最大値を分割した各変位漸増ステップでの増分変位又は各層の層間変位の時刻歴における各時刻ステップの層間変位)であり、K(既知)は剛性マトリクスであり、fは地震等の外乱、建物各階の慣性力及び減衰力等で構成された建物各階に加わる復元力ベクトルである。建物の剛性は、建物を構成する部材毎に、層間変位に応じた復元力特性及び履歴特性が決まっている。剛性マトリクスKは、評価対象の全ての部材についての各剛性から構成されるマトリクスである。したがって、入力値の変位ベクトルxによって剛性マトリクスKの状態が決まり、各層の変位ベクトルxの変動に応じて剛性マトリクスKが変動し、この剛性マトリクスKの変動を評価する。評価対象の部材は、主に、建物を構成する構造部材である。構造部材は、例えば、柱、梁、壁、床であり、非構造部材は、例えば、間仕切り壁、窓、ガラス、カーテンウォールである。図1において、層間変位と層のせん断力との関係を示す曲線Cを規定しているのが剛性マトリクスKであり、層間変位(変位ベクトルxに相当)を入力すると、剛性マトリクスKの値が決まり、層せん断力(復元力ベクトルfに相当)を導ける。
Figure 2012083172
ちなみに、従来の構造解析では、式(2)で示す運動方程式を用いていた。式(2)におけるMは建物の質量マトリクスであり、Cは減衰マトリクスであり、Kは剛性マトリクスであり、xは建物の各階の変位ベクトルであり、xの1階微分は各階の速度ベクトルであり、xの2階微分は各階の加速度ベクトルであり、wは地震等の外乱が建物各階に与える外力ベクトルである。従来は、この式(2)の2階微分方程式にw(例えば、地震動の計測値から得られる慣性力)を与え、この2階微分方程式を時刻歴上で逐次解く方法が一般的である。その場合、wに関する情報と合わせて建物の質量、減衰、剛性に関する情報が必須な上に、解析精度を確保するために剛性マトリクスKについては建物を構成する構造部材についての情報と合わせて非構造部材の剛性の影響度に関する情報も必要となる。
Figure 2012083172
次に、損傷評価方法では、構造解析での各ステップで計算された評価対象の各部材の各部位の応力やひずみに基づいて損傷しているか否かを判定し、その損傷の程度を計算する。そして、損傷評価方法では、その損傷部位と損傷程度を用いて建物の損傷状況を特定し、その損傷状況等を表示する。図1には、12階建ての建物の模式図に黒丸P,P,P・・・で損傷部位を示した損傷状況Sを示している。
このように、本実施の形態に係る損傷評価方法では、外乱に対する建物の応答の1つである建物の変位情報を用いて構造解析を実施することにより、建物を構成する評価対象の各部材の損傷を評価している。また、本実施の形態に係る損傷評価方法では、構造解析モデルについては建物の評価対象の各部材についての力学特性(剛性等)に関する情報だけが必要であり、それ以外の建物の質量、減衰に関する情報は不要であり、剛性に関しても評価対象以外の部材(例えば、非構造部材)の影響度に関する情報は不要である。そのため、モデル化精度を含む解析に対する高いロバスト性を有しており、信頼性の大幅に向上させた損傷評価を可能とする。
それでは、図2及び図3を参照して、第1の実施の形態に係る簡易型損傷評価装置1について説明する。図2は、本実施の形態に係る損傷評価装置の構成を示すブロック図である。図3は、第1の実施の形態の簡易型損傷評価装置の概要を示す模式図であり、(a)が建物の各階変位分布であり、(b)が損傷状況である。
簡易型損傷評価装置1は、建物の変位情報として地震等の外乱に対する各層の層間変位絶対値の最大値を計測する。そして、簡易型損傷評価装置1は、外乱終了後に、各層の層間変位絶対値の最大値から得られる建物の各階変位分布を入力として、漸増変位載荷解析を設定した構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する評価対象の部材の損傷を評価する。そのために、簡易型損傷評価装置1は、構造解析モデルデータ格納装置10、変位計測装置11、シミュレーション装置12、損傷評価装置13、損傷状況表示装置14を備えている。簡易型損傷評価装置1は、パソコン等の汎用コンピュータに簡易型損傷評価用のアプリケーションソフトを組み込んで構成してもよいし、あるいは、専用装置として構成してもよい。
なお、第1の実施の形態では、構造解析モデルデータ格納装置10が特許請求の範囲に記載する記憶手段に相当し、変位計測装置11が特許請求の範囲に記載する変位情報計測手段に相当し、シミュレーション装置12が特許請求の範囲に記載するシミュレーション手段に相当し、損傷評価装置13が特許請求の範囲に記載する損傷評価手段に相当し、損傷状況表示装置14が特許請求の範囲に記載する出力手段に相当する。
構造解析モデルデータ格納装置10は、コンピュータ等のメモリ装置に設定された特定の領域に構成され、構造解析モデルを格納する装置である。構造解析モデルは、損傷の評価対象となる部材(例えば、柱、梁、壁、床)毎に各々の力学特性(例えば、剛性、降伏特性)を表現する要素に置換した建物の構造解析モデルである。建物の構造解析モデルとしては、例えば、参考文献(武藤清著、構造物の動的設計、丸善、1977)に開示されているものがある。特に、構造解析モデルデータ格納装置10には、設計時に設定された漸増変位載荷解析用の構造解析モデルが格納されている。
変位計測装置11は、地震等の外乱に対して各層(各階)の層間変位絶対値の最大値を計測する装置である。変位計測装置11は、建物の全ての階(屋上階を含む)に少なくとも1個ずつ設けられる複数の計測装置を備えている。各階の計測装置では、その階の床(梁)における水平方向(二次元)の変位を計算する。変位計測装置11では、各階の計測装置でそれぞれ計測された計測値を用いて各層の層間変位をそれぞれ取得し、さらに、各層の層間変位絶対値の最大値を取得する。層間変位絶対値の最大値の取得方法は、例えば、外乱発生中の一定時刻毎に計算される層間変位を記憶しておき、外乱終了後にその記憶された中から層間変位の最大値又は最小値から得られる層間変位絶対値の最大値を抽出したり、あるいは、外乱発生中に層間変位が計算される毎に層間変位絶対値の最大値だけを記憶する。
変位の計測方法としては、例えば、フォトトランジスタ又は位置検出器(PSD[Position Sensitive Detector]等)を利用した光学式変位計、ビデオカメラ撮影、建物の層間に設置した専用の治具や鋼線等を介した変位計等により建物の各層の変位を直接計測する方法、建物各階に設置した加速度計あるいは速度計により計測されたデータを積分して建物の各層の変位を計算する方法がある。
シミュレーション装置12は、コンピュータ等に構成される処理装置である。シミュレーション装置12では、変位計測装置11で計測された建物の各層の層間変位絶対値の最大値から得られる建物の各階変位分布に対して、構造解析モデルデータ格納装置10に格納されている漸増変位載荷解析の構造解析モデルにより漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する評価対象の各部材の各部位の損傷の程度を計算する。
建物の各階変位分布は、建物の全ての階の層間変位絶対値の最大値を順に並べて分布させたものである。図3(a)には、12階建ての建物に地震動が入力された場合の建物の各階変位分布Dの一例を示しており、上下方向に1階から12階までの各階のデータを配置し、横方向に各階の層間変位絶対値の最大値を分布させ、その上下方向に並んだ12個の層間変位絶対値の最大値を曲線で結んだ分布となっている。
漸増変位載荷解析は、建物の各階変位分布の分布形状を保ったまま変位を分割(例えば、100分割)することにより得られる増分変位分布を、構造解析モデルに徐々に(例えば、100分割された増分変位分布を1ステップから100ステップまで)載荷することにより建物モデルの状態を分析する解析手法である。
具体的には、変位漸増のステップ毎に、そのステップにおける増分変位分布から変位ベクトルxを設定する。次に、その変位ベクトルxに応じて漸増変位載荷解析の構造解析モデルから剛性マトリクスKを設定する。次に、その変位ベクトルxと剛性マトリクスKを用いて式(1)で示す運動方程式を解き、建物全体の復元力ベクトルfを導く。そして、その建物全体の解析結果を分解し、各階の評価対象の各部材の各部位の応力又はひずみをそれぞれ計算する。なお、増分変位分布は、例えば、100分割の場合、1ステップ目の増分変位分布は各層の層間変位絶対値の最大値をそれぞれ100分の1にした各値から構成され、2ステップ目の増分変位分布は各層の層間変位絶対値の最大値をそれぞれ100分の1にした各値をそれぞれ2倍にした各値から構成され、100ステップ目の増分変位分布は各層の層間変位絶対値の最大値から構成される。
損傷評価装置13は、コンピュータ等に構成される処理装置である。損傷評価装置13では、シミュレーション装置12での変位漸増ステップ毎に計算された各層の評価対象の各部材の各部位の損傷の程度をそれぞれ評価する。具体的には、変位漸増のステップ毎に、各層の各部材の各部位についてそれぞれ、シミュレーション装置12で計算された応力あるいはひずみが想定した降伏値に達したか否かを判定する。そして、降伏値に達した場合にはその層のその部材のその部位が損傷していると判定し、各部位の損傷程度(例えば、塑性率)を計算する。降伏値は、構造解析モデルデータ格納装置10に格納されている構造解析モデルに設定されており、評価対象の部材毎にそれぞれ設定されている。このように、各変位漸増ステップで判定を行うことにより、どの程度の変位から部材が降伏点に達したかが判る。さらに、変位漸増の最終ステップ(各層の層間変位絶対値の最大値を入力)における判定結果に基づいて損傷していると判定された全てについてその各部材の損傷部位と各部位の損傷程度等を外乱に対する建物の損傷状況として特定化する。図3(b)には、12階建ての建物における損傷部位P,P,P・・・を示す損傷状況Sの一例を示しており、この例では梁について損傷判定された部位を黒丸P,P,P・・・で示している。
損傷状況表示装置14は、コンピュータ等のディスプレイである。損傷状況表示装置14では、損傷評価装置13で特定化された評価対象の各部材の損傷部位と各部位の損傷程度及び各層の層間変位絶対値の最大値から得られる建物の各階変位分布等を評価結果として表示する。図3には、評価結果の表示例として、各階変位分布Dと12階建ての建物の模式図に損傷部位P,P,P・・・(上記したように、梁についての損傷部位)を示した損傷状況Sである。
図2を参照して、簡易型損傷評価装置1における動作を図4のフローチャートに沿って説明する。図4は、第1の実施の形態に係る簡易型損傷評価装置の簡易型評価の流れを示すフローチャートである。
変位計測装置11では、地震等の外乱が建物に入力された場合、建物の各層について層間変位絶対値の最大値をそれぞれ計測する(S10)。この計測では、外乱終了後に建物の各層の層間変位絶対値の最大値だけが得られる。
外乱終了後、シミュレーション装置12では、各層の層間変位絶対値の最大値から得られる各階変位分布を入力し、構造解析モデルデータ格納装置10に格納されている漸増変位載荷解析を設定した構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施する(S11)。ここでは、漸増変位載荷解析の変位漸増のステップ毎に、各階変位分布を分割した増分変位分布から設定された変位ベクトルxとその変位ベクトルxに応じて設定された剛性マトリクスKを用いて上記式(1)の運動方程式を解き、各層の評価対象の各部材の各部位の応力又はひずみをそれぞれ計算する。そして、損傷評価装置13では、変位漸増のステップ毎に、その計測された各層の評価対象の各部材の各部位の応力又はひずみが降伏値に達したか否かをそれぞれ判定し、降伏値に達した場合には損傷していると判定し、各部位の損傷程度(塑性率)を計算する(S12)。
漸増変位載荷解析の最終ステップが終了すると、損傷評価装置13では、最終的な各部材についての損傷部位と各部位の損傷程度により外乱に対する建物の損傷状況を特定化する(S13)。そして、損傷状況表示装置14では、その特定化された建物の損傷状況及び建物の各階変位分布等を評価結果として表示する(S14)。
この簡易型損傷評価装置1によれば、評価対象の部材毎に変位を計測するのではなく、建物の変位情報として各層の層間変位絶対値の最大値を計測し、その各層の層間変位絶対値の最大値を用いて漸増変位載荷解析を実施するので、評価対象部材個々を計測する方法として大幅に少ない数の計測装置により評価対象の全ての部材の損傷を評価できる。特に、簡易型損傷評価装置1によれば、外乱に対して層間変位絶対値の最大値だけを用いて漸増変位載荷解析を実施するので、構造解析における入力データが少なく、各装置におけるデータ記憶容量を低減できるとともに計算負荷(計算時間)も軽減でき、損傷評価結果の迅速な表示が要求される外乱終了時における緊急判断システム等に活用できる。
また、簡易型損傷評価装置1によれば、建物の各層の層間変位絶対値の最大値を計測して、建物の各層の層間変位絶対値の最大値を入力値として式(1)の運動方程式を解いて漸増変位載荷解析を実施するので、評価対象となる部材の力学特性以外の建物の質量、減衰、非評価対象部材の影響度等に関する情報が不要であり、モデル化精度を含む解析に対する高いロバスト性を有している。したがって、地震応答解析等で一般に用いられる地震入力に対する2階微分方程式(式(2)の運動方程式)を時刻歴上で逐次解いていくシミュレーション解析等と比較して、損傷評価における信頼性を大幅に向上させることができる。
次に、図2及び図5を参照して、第2の実施の形態に係る詳細型損傷評価装置2について説明する。図5は、第2の実施の形態の詳細型損傷評価装置の概要を示す模式図であり、(a)が建物の層間変位の時刻歴であり、(b)が建物の損傷状況である。
詳細型損傷評価装置2は、建物の変位情報として地震等の外乱に対して一定時刻毎に各層の層間変位を計測する。そして、詳細型損傷評価装置2は、外乱発生中又は終了後に、一定時刻毎の各層の層間変位から得られる建物の各層の層間変位の時刻歴を入力として、変位載荷解析を設定した構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施し、建物を構成する評価対象の部材の損傷を評価する。そのために、詳細型損傷評価装置2は、構造解析モデルデータ格納装置20、変位計測装置21、シミュレーション装置22、損傷評価装置23、損傷状況表示装置24を備えている。詳細型損傷評価装置2は、パソコン等の汎用コンピュータに詳細型損傷評価用のアプリケーションソフトを組み込んで構成してもよいし、あるいは、専用装置として構成してもよい。
なお、第2の実施の形態では、構造解析モデルデータ格納装置20が特許請求の範囲に記載する記憶手段に相当し、変位計測装置21が特許請求の範囲に記載する変位情報計測手段に相当し、シミュレーション装置22が特許請求の範囲に記載するシミュレーション手段に相当し、損傷評価装置23が特許請求の範囲に記載する損傷評価手段に相当し、損傷状況表示装置24が特許請求の範囲に記載する出力手段に相当する。
構造解析モデルデータ格納装置20は、第1の実施の形態に係る構造解析モデルデータ格納装置10と同様に構造解析モデルを格納する装置であり、設計時に設定された変位載荷解析用の構造解析モデルが格納されている。
変位計測装置21は、地震等の外乱発生中に一定時刻毎に各層の層間変位を計測する装置である。変位計測装置21は、建物の全ての階(屋上階を含む)に少なくとも1個ずつ設けられる複数の計測装置を備えている。各階の計測装置では、一定時刻毎に、その階の床における水平方向(二次元)の変位を計算する。変位計測装置21では、一定時刻毎に、各階の計測装置でそれぞれ計測された計測値を用いて各層の層間変位をそれぞれ取得する。
シミュレーション装置22は、コンピュータ等に構成される処理装置である。シミュレーション装置22では、変位計測装置21で計測された一定時刻毎の建物の各層の層間変位から得られる各層の層間変位の時刻歴に対して、構造解析モデルデータ格納装置20に格納されている変位載荷解析の構造解析モデルにより変位載荷解析を実施し、建物を構成する評価対象の各部材の各部位の損傷の程度を計算する。
建物の各層の層間変位の時刻歴は、建物の全ての階の層間変位についての一定時刻毎の時系列データである。図5(a)には、12階建ての建物に地震動が入力された場合の各層の層間変位の時刻歴DH,・・・,DH,・・・DH12の一例を示している。
変位載荷解析は、時刻ステップ毎(例えば、10秒間の地震で0.01秒毎の時刻歴の場合には1ステップから1000ステップまで)に、各層の層間変位の時刻歴における各時刻の層間変位を、構造解析モデルに載荷することにより建物モデルの状態を分析する解析手法である。
具体的には、時刻ステップ毎に、その時刻における各層の層間変位を変位ベクトルxに直接設定する。次に、その変位ベクトルxに応じて変位載荷解析の構造解析モデルから剛性マトリクスKを設定する。次に、その変位ベクトルxと剛性マトリクスKを用いて式(1)で示す運動方程式を解き、建物全体の復元力ベクトルfを導く。そして、その建物全体の解析結果を分解し、各階の評価対象の各部材の各部位の応力又はひずみをそれぞれ計算する。
損傷評価装置23は、コンピュータ等に構成される処理装置である。損傷評価装置23では、シミュレーション装置22での時刻ステップ毎に計算された各層の評価対象の各部材の各部位の損傷をそれぞれ評価する。具体的には、時刻ステップ毎に、各層の各部材の各部位についてそれぞれ、シミュレーション装置22で計算された応力又はひずみが想定した降伏値に達したか否かを判定する。そして、降伏値に達した場合にはその層のその部材のその部位が損傷していると判定し、各部位の損傷程度(例えば、塑性率、累積塑性エネルギ)を計算する。降伏値は、構造解析モデルデータ格納装置20に格納されている構造解析モデルに設定されており、評価対象の部材毎にそれぞれ設定されている。このように、各時刻ステップで判定を行うことにより、外乱発生後のどの時刻にどの程度の変位から部材が降伏点に達したかが判る。さらに、時刻の最終ステップが終了後に、建物を構成する評価対象の各部材の損傷部位と損傷程度の時刻歴上の推移状況、外乱終了時における評価対象の各部材の損傷部位と損傷程度、評価対象の各部材の損傷部位毎の損傷程度の最大値又は最小値から得られる損傷程度の絶対値の最大値の発生状況等を外乱に対する建物の損傷状況として特定化する。図5(b)には、12階建ての建物における外乱発生中のある時刻iにおける損傷部位P,P,P・・・を示す損傷状況Sの一例を示しており、この例では梁について損傷判定された部位を黒丸P,P,P・・・で示している。
損傷状況表示装置24は、コンピュータ等のディスプレイである。損傷状況表示装置24では、損傷評価装置23で特定化された評価対象の各部材の損傷部位と損傷程度の時刻歴上の推移状況及び外乱発生中の各階変位分布の推移状況(各層の層間変位の時刻歴)、外乱終了時における評価対象の各部材の損傷部位と損傷程度及び外乱終了時における建物の各階残留変位分布、評価対象の各部材の損傷部位毎の損傷程度の絶対値の最大値の発生状況及び建物各層の層間変位絶対値の最大値分布等を評価結果として表示する。図5には、評価結果の表示例として、各層の層間変位の時刻歴DH,・・・,DH,・・・DH12と12階建ての建物の模式図にある時刻iの損傷部位P,P,P・・・を示した損傷状況Sである。損傷状況については、時刻iの損傷状況S、時刻i+1の損傷状況Si+1,時刻i+2の損傷状況Si+2,・・・が連続的に切り替わって表示される。
図2を参照して、詳細型損傷評価装置2における動作を図6のフローチャートに沿って説明する。図6は、第2の実施の形態に係る詳細型損傷評価装置の詳細型評価の流れを示すフローチャートである。
変位計測装置21では、地震等の外乱発生中、一定時刻毎に、外乱に対する建物の各層について層間変位をそれぞれ計測する(S20)。この計測で、建物の各層について層間変位の時刻歴が得られる。
外乱発生中又は外乱終了後、シミュレーション装置22では、各層の層間変位の時刻歴を入力し(外乱発生中の場合には変位計測装置21で一定時刻毎に各層の層間変位を計測する毎にその計測された各層の層間変位が入力)、構造解析モデルデータ格納装置20に格納されている変位載荷解析を設定した構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施する(S21)。ここでは、変位載荷解析の時刻ステップ毎に、各時刻での各層の層間変位から設定された変位ベクトルxとその変位ベクトルxに応じて設定された剛性マトリクスKを用いて上記式(1)の運動方程式を解き、各階の評価対象の各部材の各部位の応力又はひずみをそれぞれ計算する。そして、損傷評価装置23では、時刻ステップ毎に、その計測された各層の評価対象の各部材の各部位の応力又はひずみが降伏値に達したか否かをそれぞれ判定し、降伏値に達した場合には損傷していると判定し、各部位の損傷程度(塑性率、累積塑性エネルギ)を計算する(S22)。
変位載荷解析の最終ステップが終了すると、損傷評価装置23では、各時刻ステップでの各部材についての損傷部位と各部位の損傷程度により外乱に対する建物の損傷状況を特定化する(S23)。そして、損傷状況表示装置24では、その特定化された建物の損傷状況及び建物の各層の層間変位の時刻歴等を評価結果として表示する(S24)。
この詳細型損傷評価装置2によれば、評価対象の部材毎に変位を計測するのではなく、建物の変位情報として各層の層間変位を一定時刻毎に計測し、その各層の層間変位の時刻歴を用いて変位載荷解析を実施するので、評価対象部材個々を計測する方法と比較して大幅に少ない数の計測装置により評価対象の全ての部材の損傷を評価できる。特に、詳細型損傷評価装置2によれば、外乱発生中の層間変位の時刻歴を直接用いて変位載荷解析によって詳細な損傷評価を行うので、高精度な評価結果が得られ、損傷評価結果の精確な表示が要求される外乱終了後における事後判断システム等に活用できる。
また、詳細型損傷評価装置2によれば、建物の各層の層間変位を一定時刻毎に計測して、建物の各層の層間変位の時刻歴を入力値として式(1)の運動方程式を解いて変位載荷解析を実施するので、第1の実施の形態に係る簡易型損傷評価装置1と同様に、モデル化精度を含む解析に対する高いロバスト性を有しており、一般に用いられる地震入力に対する2階微分方程式を時刻歴上で逐次解いていくシミュレーション解析等と比較して損傷評価における信頼性を大幅に向上させることができる。
上記した簡易型損傷評価装置1及び/又は詳細型損傷評価装置2から得られた評価結果は、建物を構成する評価対象の各部材の損傷状況に関してそれぞれの部材毎に設定された損傷程度の判定基準や建物の変位に関して設定された変位判定基準と比較することにより、防災上の計画等に活用することができる。損傷程度の判定基準としては、例えば、塑性率絶対値の最大値が1以上2未満の場合には軽微な損傷、2以上4未満の場合には中程度の損傷、4以上では重大な損傷とする判定基準がある。変位判定基準としては、例えば、建物の層間変位絶対値の最大値が1/200以上1/100未満の場合にはその層において建物機能上の不具合発生、1/100以上の場合にはその層において建物安全上の不具合発生とする判定基準がある。このように、簡易型損傷評価装置1及び/又は詳細型損傷評価装置2から得られた評価結果を活用することにより、地震等の外乱に対する事後早期に建物の健全度把握、避難計画、修復計画、事業継続計画(BCP[Business Continuity Plan])等の防災上の計画に役立てることができる。
図7〜図9を参照して、本実施の形態に係る損傷評価装置1,2による損傷評価を行った実施例について説明する。図7は、本実施の形態の損傷評価装置による評価を行った対象建物の一例であり、(a)が建物の基準階平面図であり、(b)が建物の一面の軸組図であり、(c)が建物の他面の軸組図である。図8は、図7に示す対象建物に対して第1の実施の形態の簡易型損傷評価装置による簡易型評価を行った場合の損傷評価結果(梁の最大塑性率)である。図9は、図7に示す対象建物に対して第2の実施の形態の詳細型損傷評価装置による詳細型評価を行った場合の損傷評価結果であり、(a)が梁の最大塑性率であり、(b)が梁の累積塑性エネルギである。
図7に示す建物は、耐震設計された鉄骨造8階建ての建物である。各階の高さは、1階部分だけが4500mmであり、それ以外は3500mmである。建物平面Y方向の1スパンの長さは、4200mmである。この建物に、最大速度を50cm/sに規準化したEL CENTRO 1940 NS地震波が建物平面Y方向に入力した場合の簡易型損傷評価装置1による評価結果の一例を図8に示し、詳細型損傷評価装置2による評価結果の一例を図9に示す。
図8には、評価結果として、各階の1スパンの右端と左端の梁の塑性率を示している。また、図9には、評価結果として、(a)図に地震終了時における各階の1スパンの右端と左端の梁の塑性率絶対値の最大値を示しており、(b)図に各階の1スパンの右端と左端の累積塑性エネルギを示している。このような塑性率についての評価結果が得られた場合、例えば、塑性率の絶対値の最大値が1以上2未満の部位については軽微な損傷、2以上4未満の部位については中程度の損傷、4以上の部位については重大な損傷を受けていると判定することにより、地震後早期に建物の健全度把握等に活用できる。本例の場合、下層階ほど大きな損傷を受けている。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では漸増変位載荷解析を行う簡易型損傷評価装置と変位載荷解析を行う詳細型損傷評価装置を別々に構成したが、漸増変位載荷解析(簡易型評価法)による評価と変位載荷解析(詳細型評価法)による評価を両方行う損傷評価装置を構成してもよい。
また、本実施の形態では変位計測装置として水平方向の変位を計測する計測装置を各階に少なくとも1個ずつ設置する構成としたが、鉛直方向の変位を計測する装置も設置してもよいし(この場合、鉛直方向に対する損傷評価も行う)、各階に複数個設置してもよいし、あるいは、全ての階ではなく、建物全体で複数個(建物全体としての変位状況が得られる個数であり、例えば、1階、屋上階の2個設置、1階、屋上階、中央階の3個設置、1階飛ばしで設置、2階飛ばしで設置)でもよい。また、各階の床部に計測装置を設置して、上下の階の各変位から層間変位を計算したが、層間部に計測装置を設置して、層間変位を直接計測してもよい。
また、本実施の形態では損傷の評価結果を表示する構成としたが、評価結果を紙にプリントアウト、評価結果を示すデータを他のシステムに出力(転送)する等、他の出力方法でもよい。
また、本発明に係る損傷評価を、評価対象部材に配管類等を考慮した設備系の損傷評価、対象層に免震建物の免震層を考慮した免震要素の損傷評価等にも適用可能である。
また、本発明に係る構造解析モデルについては、設計時に設定したモデルを、建物の改築、増築あるいは実際のモニタリング結果を反映しながら逐次更新していくことも可能である。
1…簡易型損傷評価装置、2…詳細型損傷評価装置、10,20…構造解析モデルデータ格納装置、11,21…変位計測装置、12,22…シミュレーション装置、13,23…損傷評価装置、14,24…損傷状況表示装置。

Claims (6)

  1. 外乱に対する建物の損傷を評価する建物の損傷評価方法であって、
    建物全体における1又は複数箇所で外乱に対する建物の変位情報をそれぞれ計測する変位情報計測ステップと、
    前記変位情報計測ステップで計測した1又は複数の変位情報を入力として、建物を構成する各部材の損傷状況を力学的に表現する構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算するシミュレーションステップと、
    前記シミュレーションステップで計算した各部材の損傷の程度を評価する損傷評価ステップと、
    前記損傷評価ステップでの評価結果を出力する出力ステップと
    を含むことを特徴とする建物の損傷評価方法。
  2. 前記変位情報計測ステップは、外乱に対する建物の層間変位の絶対値の最大値を計測し、
    前記シミュレーションステップは、前記変位情報計測ステップで計測した1又は複数の層間変位の絶対値の最大値を入力として、漸増変位載荷解析の構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算することを特徴とする請求項1に記載する建物の損傷評価方法。
  3. 前記変位情報計測ステップは、外乱発生中に一定時刻毎に建物の層間変位を計測し、
    前記シミュレーションステップは、前記変位情報計測ステップで計測した1又は複数の一定時刻毎の層間変位を入力として、変位載荷解析の構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載する建物の損傷評価方法。
  4. 外乱に対する建物の損傷を評価する建物の損傷評価装置であって、
    建物全体における1又は複数箇所で外乱に対する建物の変位情報をそれぞれ計測する変位情報計測手段と、
    建物を構成する各部材の損傷状況を力学的に表現する構造解析モデルを記憶する記憶手段と、
    前記変位情報計測手段で計測した1又は複数の変位情報を入力として、前記記憶手段に記憶されている構造解析モデルを用いて構造解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算するシミュレーション手段と、
    前記シミュレーション手段で計算した各部材の損傷の程度を評価する損傷評価手段と、
    前記損傷評価手段による評価結果を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする建物の損傷評価装置。
  5. 前記変位情報計測手段は、外乱に対する建物の層間変位の絶対値の最大値を計測し、
    前記記憶手段は、漸増変位載荷解析の構造解析モデルを記憶し、
    前記シミュレーション手段は、前記変位情報計測手段で計測した1又は複数の層間変位の絶対値の最大値を入力として、前記記憶手段に記憶されている漸増変位載荷解析の構造解析モデルを用いて漸増変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算することを特徴とする請求項4に記載する建物の損傷評価装置。
  6. 前記変位情報計測手段は、外乱発生中に一定時刻毎に建物の層間変位を計測し、
    前記記憶手段は、変位載荷解析の構造解析モデルを記憶し、
    前記シミュレーション手段は、前記変位情報計測手段で計測した1又は複数の一定時刻毎の層間変位を入力として、前記記憶手段に記憶されている変位載荷解析の構造解析モデルを用いて変位載荷解析を実施し、建物を構成する各部材の損傷の程度を計算することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載する建物の損傷評価装置。
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