JP2012077838A - 車両用ホイール - Google Patents

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明宏 池田
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雅英 古川
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Abstract

【課題】ホイール外観に影響せずに、バルブ孔にエアバルブを装着した状態でのホイール重量バランスを調整し得る車両用ホイールを提案する
【解決手段】アウターリム部8内に周成されたリム空洞部21内に、エアバルブの装着状態でのホイール重量バランスを調整する一又は複数のバランス調整隔壁22bを備えた車両用ホイール1であるから、ホイール外観に何ら影響を及ぼすことなく、ホイール重量バランスをバランス良く保つことができる。そして、かかる構成では、意匠性の低減、ブレーキ大径化の阻害などの問題を生じない。
【選択図】図3

Description

本発明は、アウターリム部にバルブ孔が設けられたリム部と、車軸に固定されるディスク部とを備えた車両用ホイールに関するものである。
車両の走行性能、安全性、耐久性、燃費等の各性能を所望のレベルに維持するためには、タイヤの空気圧(以下、タイヤ空気圧)が適正な圧力に保持されている必要がある。そのため、近年、タイヤ空気圧を監視するための空気圧監視装置を配設することへの要求が高まっている。この空気圧監視装置にあっては、タイヤ空気圧を検知するセンサと該検知したデータを信号として発信する発信器とを設けた空気圧検出装置と、該空気圧検出装置から発信されたデータ信号を受信して所定処理を実行する処理装置とを備えた構成が良く知られている。ここで、空気圧検出装置としては、エアバルブと一体型の構成を成し、該エアバルブが車両用ホイールのリム部に形成されたバルブ孔に装着された状態で、該リム部の外周面に着座するように配されるものであって、直接的にタイヤ空気圧を検出するものが良く知られている。
上記した空気圧検出装置と一体型のエアバルブを車両用ホイールに装着した場合、該エアバルブ(空気圧検出装置)の重量によって、バルブ孔付近が局部的に重量増加するため、ホイール重心位置が該バルブ孔方向へ偏位してホイール重量バランスに比較的大きな偏りを生じてしまう。このようなホイール重量バランスの偏りを是正するために、バルブ孔の反対側の部位を局部的に増肉する構成が知られている。例えば特許文献1には、複数の飾り孔が周方向に沿って形成されている構成にあって、バルブ孔と径方向反対側に位置する部分に形成された飾り孔を、他の飾り孔に比して小さく形成することにより、バルブ孔と径方向反対側を局部的に増肉するようにしたものが提案されている。
特開2002ー240501号公報
上述した従来の特許文献1の構成にあっては、バルブ孔と径方向反対側のバルブ孔を小さく形成するため、意匠性が低減してしまうという問題点がある。また、比較的大きな飾り孔を備えた構成の場合には、バルブ孔と径方向反対側のバルブ孔の、その孔周縁の一部分を増肉化するようにしたものも提案されている。この場合にあっても、前期同様に、意匠性の低減という問題を生じ得る。
一方、バルブ孔の反対側に位置するリム部の内周部位を、増肉する構成も提案されているが、ブレーキとの接触も懸念される。特に、近年はブレーキが大径化する傾向にあるため、リム部の内周部位を増肉することは、ブレーキ大径化を妨げる要因ともなり得る。また、バルブ孔の反対側に位置するスポーク部を増肉する構成も提案されているが、この場合には、当該スポーク部が他のスポーク部に比して高剛性となるため、ホイール剛性バランスを低減するという問題を生じ得る。
本発明は、上述した意匠性低減等の問題を生じることなく、バルブ孔にエアバルブを装着した状態でのホイール重量バランスを調整し得る車両用ホイールを提案するものである。
本発明は、タイヤの表側ビードを支持する表側ビードシート部が形成されたアウターリム部に、エアバルブを装着するバルブ孔が設けられたリム部と、車軸に固定されるディスク部とを備えた車両用ホイールにおいて、前記アウターリム部内に周成された円環状のリム空洞部と、該リム空洞部内に設けられた、前記バルブ孔にエアバルブを装着した状態のホイール重量バランスを調整する一又は複数のバランス調整隔壁とを備えたものであることを特徴とする車両用ホイールである。ここで、ホイール重量バランスとしては、静的なバランスと動的なバランスとを含むものである。
かかる構成にあっては、アウターリム部に形成されたリム空洞部内にバランス調整隔壁を設けることによって、ホイール外観を直接的に変化することなく、エアバルブを装着した状態でのホイール重量バランスをバランス良く調整できる。特に、上記した空気圧検出装置と一体型のエアバルブは、その装着に伴う重量増加が比較的大きいために、これに対応するように、比較的大きな又は複数のバランス調整隔壁を設けることを要する。バランス調整隔壁は、リム空洞部内に設けられるものであることから、ホイール外観に何ら影響を及ぼさないため、上記した従来構成のように意匠性を低減するという問題を生じない。同様に、ホイール内側へ突出して設けられるものでもないため、上述したブレーキの大径化を妨げることも無い。
ここで、車両用ホイールとしては、アルミニウム合金等の軽金属合金製のものが好適である。このような軽金属合金製の車両用ホイールにあっては、一般的に鋳造により一体成形されるものであり、リム部とディスク部とを連成するアウターリム部が厚肉形状を成すものである。そのため、本構成では、アウターリム部に形成したリム空洞部によって、該アウターリム部を減肉して、高い軽量化効果を発揮する。そして、リム空洞部内に上記のバランス調整隔壁を設けた場合にあっても、リム空洞部による軽量化効果は生じることから、リム空洞部を有さない構成に比して、重量増加を生じない。すなわち、本発明によれば、軽量化効果を発揮しつつ、ホイール重量バランスを調整することができる。
尚、バランス調整隔壁は、リム空洞部内を完全に隔てるように形成したものであっても良いし、部分的に隔てるように形成したものであっても良い。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、リム空洞部の内空域を周方向で複数の区画空域に区画する複数の隔壁を備え、少なくとも一つの区画空域によって、タイヤとリム部との間に画成されるタイヤ内空域で発生する音波を減衰する吸音空域が形成されているものであって、所定の隔壁により、バルブ孔にエアバルブを装着した状態のホイール重量バランスを調整するバランス調整隔壁が構成されているものが提案される。
かかる構成にあっては、吸音空域を構成する区画空域を区画形成するためにリム空洞部内に設けられた隔壁により、バランス調整隔壁が構成されているものであり、バランス調整隔壁を構成する隔壁は、区画空域を形成するための機能とホイール重量バランスを調整するための機能との両方を有している。
ここで、車両のエンジンノイズ低減技術の進歩により、車両走行中に、路面から入力する振動に起因するロードノイズが顕在化してきている。このロードノイズの一因として、タイヤと車両用ホイールのリム部とにより密閉されたタイヤ内空域で発生する空洞共鳴音が指摘されている。この空洞共鳴音は、車両走行中に路面から入力した振動により、タイヤ内空域の周長を一波長とする定在波が発生し、この定在波が特定の周波数帯(180Hz〜270Hz)で気柱共鳴現象を起こすことにより生ずる。本構成の吸音空域は、前記した空洞共鳴音を低減するためのものであり、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器、クインケ式の干渉形消音器、サイドブランチ式の共鳴吸音器等を構成するものが好適である。特に、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器は、比較的設計し易いことから、本発明の構成に一層好適に用い得る。
このような吸音空域を備えていることによって、上記したタイヤ内空域で発生する空洞共鳴音を低減することができ、車両走行中に発生するロードノイズを低減することができ得る。したがって、本発明の構成によれば、エアバルブの装着状態でのホイール重量バランスを調整できると共に、車両走行中に発生するロードノイズを低減することもできる。
尚、リム空洞部に設けられた複数の隔壁にあって、全ての隔壁によりバランス調整隔壁が構成されているものであっても良いし、一部の隔壁によりバランス調整隔壁が構成されているものであっても良い。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、少なくとも一つの隔壁が、バルブ孔の形成部位または該形成部位に近接する部位に設けられると共に、バランス調整隔壁を構成する所定の隔壁が、その周方向幅を、バルブ孔に近接する隔壁に比して幅広とするように形成されてなるものである構成が提案される。
かかる構成にあっては、バルブ孔の形成部位またはその近接部位に設けた隔壁に比して、バランス調整隔壁を幅広に形成したものであり、エアバルブ装着による局部的な重量増加が生じても、バランス調整隔壁によりホイール重心をホイール中心に保つことができるようにしたものである。すなわち、エアバルブ装着によってホイール中心からバルブ孔側へ偏位するホイール重心を、幅広のバランス調整隔壁によって該ホイール中心に戻すことができる。尚、バランス調整隔壁は、一つの隔壁により構成されていても良いし、複数の隔壁により構成されていても良い。後者の場合には、バランス調整隔壁を構成する複数の隔壁が、全て同じ周方向幅であっても良いし、夫々に異なる周方向幅であっても良い。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、複数の隔壁が、ホイール中心に対してバルブ孔に対向するように隣設されて、バランス調整隔壁を構成しているものが提案される。
かかる構成にあっては、バルブ孔に対向するように複数の隔壁を隣設し、これら隣設した複数の隔壁によってバランス調整隔壁を構成するようにしたものであるから、複数のバランス調整隔壁により、エアバルブ装着によって生ずるホイール重心の偏位を是正できる。ここで、複数のバランス調整隔壁としては、全て同じ形状(周方向幅など)で形成した構成が好適であり、これにより、その成形加工を安定かつ容易に行い得る。
尚、バランス調整隔壁を構成する隔壁としては、互いに隣り合う隔壁間の周方向長さが比較的短くなるため、吸音空域を形成することが難しい。そのため、他の隔壁との間に吸音空域を形成した構成や、他の隔壁同士で吸音空域を形成した構成が好適である。
本発明の車両用ホイールは、上述したように、アウターリム部内に周成されたリム空洞部内に、エアバルブの装着状態でのホイール重量バランスを調整する一又は複数のバランス調整隔壁を備えたものであるから、ホイール外観に何ら影響を及ぼすことなく、ホイール重量バランスをバランス良く保つことができる。そのため、上述した従来構成のように、意匠性の低減、ブレーキ大径化の阻害などの問題を生じない。また、鋳造成形による軽合金製の場合には、アウターリム部の軽量化効果を有することから、バランス調整隔壁によって、重量増加を伴うことなく、前記したホイール重量バランスを調整することができ得る。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、複数の隔壁によりリム空洞部の内空域を区画形成した区画空域の少なくとも一つにより、タイヤ内空域で発生する音波を減衰する吸音空域を構成すると共に、所定の隔壁によりバランス調整隔壁を構成したものである場合には、バランス調整隔壁を含む複数の隔壁により、前記したロードノイズ低減効果と、ホイール重量バランスの調整効果との両方を発揮できる。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、バルブ孔近傍に設けた隔壁に比して、バランス調整隔壁を構成する所定の隔壁が、その周方向幅を幅広とした場合には、エアバルブ装着による局部的な重量増加を生じても、幅広のバランス調整隔壁によりホイール重心をホイール中心に安定かつ容易に保つことができる。したがって、上述したホイール重量バランスをバランス良く保つという、本発明の作用効果が一層適正に生じ得る。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、バルブ孔に対向するように隣設した複数の隔壁により、バランス調整隔壁が構成されているものとした場合には、エアバルブ装着による局部的な重量増加を生じても、隣設した複数のバランス調整隔壁によりホイール重心をホイール中心に安定かつ容易に保つことができる。したがって、上述したホイール重量バランスをバランス良く保つという、本発明の作用効果が一層適正に生じ得る。
実施例1の車両用ホイール1の縦断面図である。 図1中のL−L断面図である。 図1中のM−M断面図である。 図1中のX部の拡大図である。 アウターリム部8を成形する工程を示す説明図である。 実施例2の車両用ホイール61の、実施例1の図2に相当する横断面図である。 実施例2の車両用ホイール61の、実施例1の図3に相当する横断面図である。 実施例3の車両用ホイール71の、実施例1の図2に相当する横断面図である。 実施例3の車両用ホイール71の、実施例1の図3に相当する横断面図である。 別例の車両用ホイール81の、実施例1の図3に相当する横断面図である。
本発明にかかる実施例1の車両用ホイール1を図1〜4に従って説明する。尚、図1,4では、後述するエアバルブ111を装着した状態を示している。この車両用ホイール1は、アルミニウム合金を鋳造により一体成形してなるものであり、車軸に連結されるディスク部2と、タイヤが装着されるリム部3とを備えてなる。尚、本実施例1にあって、ディスク部2の背面側から意匠面側へ向かう方向を表方とし、逆向きを裏方としている。また、車両用ホイール1の中心軸線Oと直交するホイール径方向に沿って、該中心軸線Oへ向かう方向を径方向内方とし、逆向きを径方向外方としている。
上記のディスク部2は、略円盤状のハブ取付部4と、該ハブ取付部4の外周縁から外方へ放射状に設けられた複数のスポーク部5とを備えている。ここで、ハブ取付部4には、その中央にハブ孔17が設けられ、該ハブ孔17の外側に周方向で互いに均等間隔となる位置に複数のボルト孔18が設けられている。また、互いに隣り合うスポーク部5の間に飾り孔6が夫々に形成されている。
また、上記のリム部3は、その両端開口縁部にタイヤ100のビード101a,101bを側方から保持する表裏のフランジ部10,11が形成され、各フランジ部10,11に、タイヤのビードを着座させて支持固定する表裏のビートシート部12,13が夫々に連成されている。さらに、表裏両側のビードシート部12,13の間には、タイヤ装着時に、タイヤのビードを落とすためのウエル部14が表裏方向に沿って設けられている。そして、表側ビードシート部12とウエル部14とがウエル壁部15を介して連成されている。ここで、表側フランジ部10と表側ビードシート部12とが形成されている部位が、本発明にかかるアウターリム部8であり、裏側フランジ部11と裏側ビードシート部13とが形成されている部位が、いわゆるインナーリム部である。尚、本実施例1にあっては、アウターリム部8に、前記したウエル壁部15を含む。
尚、この車両用ホイール1にあっては、車両に装着された場合にホイール外観となるディスク部2の表面により、所謂意匠面が構成されている。そして、車両用ホイール1の上記した各部位はそれぞれ、中心軸線Oを中心とする同心状に形成されている。また、車両用ホイール1に所定のタイヤ100を装着した状態で、リム部3と該タイヤ100とにより密閉された環状のタイヤ内空域102が形成される。
さらに、本実施例1の車両用ホイール1にあっては、そのリム部3のアウターリム部8の内部に、異形断面形状(本実施例1では断面略三角形状)のリム空洞部21が周成されている。これにより、アウターリム部8を減肉することができるため、車両用ホイール1を軽量化することができる。
このリム空洞部21内には、該リム空洞部21の内空域24をホイール周方向に区画する二つの隔壁22a,22bが、ホイール中心(中心軸線O)に対して互いに対向するように夫々形成されている(図2,3参照)。これら隔壁22a,22bにより、リム空洞部21の内空域24が二つの区画空域(後述する吸音空域)25,25に分割されている。さらに、アウターリム部8のウエル壁部15には、各区画空域25,25と前記タイヤ内空域102とを夫々連通する連通孔27,27が、ホイール周方向で均等間隔をおいて開口形成されている。尚、これら隔壁22a,22bおよび区画空域(吸音空域)25,25は、本発明の要部にかかり、詳しくは後述する。
また、車両用ホイール1のアウターリム部8には、エアバルブ111を装着するためのバルブ孔41が表裏方向に貫通形成されている(図1,4参照)。本実施例1にあっては、アウターリム部8の隔壁22aを貫通するように、バルブ孔41が形成されている。すなわち、バルブ孔41の形成部位に、隔壁22aが形成されている。
次に、上述した本実施例1の車両用ホイール1を製造するための製造方法について説明する。
所定温度に加熱保持したアルミニウム合金の溶湯を、上記した車両用ホイール1を成形するための鋳造金型のキャビティに充填し、冷却した後、鋳造成形体51(図5(A)参照)を取り出す鋳造工程を行う。
この鋳造工程により成形される鋳造成形体51は、上記した車両用ホイール1に無駄肉が全体的に付いた形状であり、後述する切削加工工程で表面を切削加工することにより所望の車両用ホイール1の寸法形状に成形される。尚、図5にあっては、無駄肉の部分を省略しており、該車両用ホイール1の各構成が形成される部位には、同じ名称と符号を記して説明する。本実施例1の鋳造成形体51にあっては、図5(A)のように、リム部3に、表側フランジ部10、ウエル部14、裏側ビードシート部13、裏側フランジ部11が形成されている。そして、ウエル部14の、表側フランジ部10寄りの部位には、該ウエル部14の外表面から外方へ突出する環状壁部53が周成されている。さらに、ホイール中心(中心軸線O)に対して互いに対向する位置には、環状壁部53と表側フランジ部10との間に、表裏方向に沿った隔壁22a(22b)が径方向に突出するように夫々設けられている。このように、隔壁22aと隔壁22bとは、周方向で約180度隔てた位置に夫々形成されている(図2,3参照)。尚、鋳造成形体51には、表側ビードシート部12が形成されていない。
ここで、環状壁部53は、表側フランジ部10と対向するように、径方向に沿った略円環板形状に形成されている。この環状壁部53は、その径方向幅が、表側フランジ部10との間の表裏方向距離よりも長くなるように設定されている。これに従って、環状壁部53の形成位置と径方向幅との関係が設定される。また、隔壁22a(22b)は、環状壁部53と直交するように表裏方向に沿って形成されており、その表側端部で表側フランジ部10と連成し且つ裏側端部で環状壁部53と連成している。この隔壁22aの周方向幅は、上記したバルブ孔41の孔径よりも幅広となるように、該バルブ孔41の孔径の2倍〜2.5倍の範囲内で所定幅に設定されている。そして、隔壁22a,22bの径方向高さは、後述する折曲加工工程で折り曲げた環状壁部53に当接して、上記したリム空洞部21の内空域24を周方向で隔てることができるように、所定高さに設定されている。
このような鋳造工程にあっては、上記した鋳造成形体51を成形できるように設計された鋳造金型を用いている。尚、この鋳造工程は、従来から用いられている高圧鋳造、低圧鋳造、重力鋳造などの鋳造方法を適用できるため、その詳細については省略する。
この鋳造工程の後に、本実施例1にあっては、鋳造成形体51の表側フランジ部10の裏側基部分に、段差状の係合段部58を切削加工により周成する段部加工工程を行う(図5(A))。尚、段部加工工程にあって、環状壁部53を切削加工して、環状壁部53の形状を整えるようにしても良い。
上記した段部加工工程の後に、図5(B)のように、スピニング加工(絞り加工)により環状壁部53を表側フランジ部10側へ折り曲げる折曲加工工程を実施する。この折曲加工工程では、鋳造成形体51をその中心軸線Oを回転中心として所定回転速度で回転させながら、スピニング加工用のローラー状の折曲加工具(図示せず)を裏側から環状壁部53に押し付けて表側へ移動させることにより、該環状壁部53を折り曲げる。そして、環状壁部53の外周端部53aを、表側フランジ部10の係合段部58に係止させる(図5(C)参照)。これにより、周方向に沿って、内部にリム空洞部21を有するアウターリム部8が形作られる。
ここで、隔壁22a(22b)が形成されている部位では、環状壁部53を折り曲げることにより、該環状壁部53の内側壁面(図示省略)が隔壁22a(22b)の外側端面(図示省略)に当接する。すなわち、環状壁部53は、隔壁22a(22b)の外側端面に倣うように折り曲げられる。この隔壁22a,22bにより、上記のリム空洞部21の内空域24が周方向で隔てられる。
上記の折曲加工工程の後に、該折曲加工工程により折り曲げた環状壁部53の外周端部53aと表側フランジ部10とを溶接する接合工程を実施する。この接合工程では、溶接により、周方向に亘って全周溶接する。これにより、図5(C)のように、リム空洞部21が周成されたアウターリム部8を形成できる。この接合工程により、折り曲げた環状壁部53と表側フランジ部10とを強固に溶接できるため、所望の強度を有するアウターリム部8を形成できる。さらに、折り曲げた環状壁部53により形成されるリム空洞部21を密閉状に形成できる。
上記の接合工程の後に、所定の熱処理工程を実施し、その後、切削加工により所望の製品形状に成形する切削加工工程を行う。この切削加工工程では、環状壁部53を折り曲げたアウターリム部8を切削加工することにより、ウエル壁部15と表側ビードシート部12とを成形する。これにより、上記したウエル部14から、ウエル壁部15と表側ビードシート部12とを介して表側フランジ部10に至る形状を整え、所望の形状のアウターリム部8を形成する。
上記の切削加工工程の後に、アウターリム部8にバルブ孔41を形成する孔加工工程を実施する。この孔加工工程では、アウターリム部8の、隔壁22aが形成されている中実部位を、所定の孔開け工具により表裏方向に孔開け加工する。これにより、図1〜4のように、アウターリム部8にバルブ孔41を形成する。ここで、隔壁22aは、上述したように、その周方向幅がバルブ孔41の孔径に比して幅広となる所定寸法に形成されていることから、バルブ孔41がリム空洞部21と非連通となる。このようにバルブ孔41を、隔壁22aが形成された中実部位に形成することにより、アウターリム部にリム空洞部を備えていない構成のものと同様の孔形状に形成できる。そのため、リム空洞部21を備えたアウターリム部8であっても、リム空洞部を備えていない構成のものと同じ汎用のエアバルブ111を装着することができる。
さらに、この孔加工工程では、アウターリム部8のリム空洞部21の内空域24を区画した区画空域25,25と外部とを夫々連通するための連通孔27,27(図2参照)を穿設する。
この孔加工工程の後に、ボルト孔18を穿設する工程、塗装工程、所定の検査工程を実施して、上記した本実施例1の車両用ホイール1を製造できる。これら塗装工程などは、従来と同様の方法を適用できるため、その詳細については省略する。
次に、本発明の要部について説明する。
図2,3のようにホイール中心(中心軸線O)に対してバルブ孔41に対向する位置に設けた隔壁22bは、該バルブ孔41に装着するエアバルブ111によって局所的な重量増加を生じても、ホイール重心をホイール中心(中心軸線O)に保つことができるように、所定の寸法形状に設定されている。
ここで、バルブ孔41に装着するエアバルブ111(図1,4参照)としては、タイヤ空気圧を検知するセンサなどを備えた空気圧検出装置112と一体化したものであり、当該エアバルブ111をバルブ孔41に装着した状態で、空気圧検出装置112がウエル部14に座定される。このように空気圧検出装置112と一体型のエアバルブ111は、エアバルブ単体のもの(図示せず)に比して、該空気圧検出装置112の重量分が増加した比較的重い重量のものである。そのため、当該エアバルブをバルブ孔41に装着すると、該バルブ孔41の形成部位が局部的に重量増加する。尚、空気圧検出装置112と一体型のエアバルブ111は、その重量が予め定まっており、このエアバルブ111の装着位置も決まっていることから、前記した局部的な重量増加は、予め正確に把握できる。
本実施例1にあっては、図2,3のように、エアバルブ111の装着によって局所的な重量増加を生じても、ホイール重心をホイール中心(中心軸線O)に保つことができるように、ホイール中心に対してバルブ孔41と対向する径方向反対位置に、上記した隔壁22bを所定の周方向幅で設けている。この隔壁22bは、エアバルブ111の装着によってホイール中心からバルブ孔41側へ偏位するホイール重心をホイール中心(中心軸線O)に戻すことができるように、前記周方向幅が設定されたものである。実際には、隔壁22bを設けた車両用ホイール1は、当該隔壁22bによる局部的な重量増加によって、ホイール重心が隔壁22b側へ偏位している状態で存在し、前記のエアバルブ111を装着することによって、前記ホイール重心がホイール中心へ移動することとなる。
このように本実施例1の車両用ホイール1は、アウターリム部8のリム空洞部21内に、ホイール中心(中心軸線O)に対してバルブ孔41に対向するように隔壁22bを設け、該隔壁22bによって、エアバルブ装着状態でのホイール重量バランスを調整できるものである。この隔壁22bによるホイール重量バランスの調整は、静的なバランスを調整することに加え、動的なバランスの調整にも有効である。尚、本実施例1にあって、前記隔壁22bが、本発明にかかるバランス調整隔壁である。
また、リム空洞部21の内空域24を隔壁22a,22bにより区画した区画空域25,25と、各区画空域25,25を開口する各連通孔27,27とによって、所謂ヘルムホルツ式の共鳴吸音器が構成されている。ここで、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器は、タイヤ内空域102で発生する空洞共鳴音を低減することができるものであり、該空洞共鳴音の周波数に応じて、区画空域25,25の容積と連通孔27,27の孔面積(開口径)とを設定してなるものである。すなわち、タイヤ内空域102で気柱共鳴現象を起こす特定の周波数帯(180Hz〜270Hz)に対して、区画空域25,25が上記したヘルムホルツ式の共鳴吸音器としての作用効果を発揮するように、前記した区画空域25,25の容積と連通孔27,27の開口径を設定する。このように区画空域25,25と連通孔27,27とにより構成するヘルムホルツ式の共鳴吸音器を備えることによって、車両走行中にタイヤ100が路面から受ける振動により生ずる気柱共鳴現象を低減することができるため、気柱共鳴現象に基づくロードノイズを効率的に低減できる。尚、本実施例1にあって、区画空域25,25により本発明にかかる吸音空域が夫々構成されている。
上述した実施例1の車両用ホイール1は、エアバルブ装着状態でのホイール重量バランスをバランス良く保つことができるという作用効果と、車両走行中に発生するロードノイズを低減することができるという作用効果との両方を発揮し得るものである。そして、これら両者の作用効果は、アウターリム部8のリム空洞部21に配設した隔壁22bが、区画空域(吸音空域)25,25を区画するものであり、かつバランス調整隔壁を構成するものであるという二つの機能を有することによって発揮され得る。
そして、空気圧検出装置112と一体型のエアバルブ111を装着した状態のホイール重量バランスを調整するための隔壁(バランス調整隔壁)22bが、リム空洞部21内に形成されていることから、当該車両用ホイール1のホイール外観に何ら影響しない。そのため、上述した従来構成のように意匠性を阻害することがなく、さらに、ホイール重量バランスを考慮してデザイン設計する必要もないため、デザイン設計の自由度を高く保持できるという利点も有する。
さらに、車両用ホイール1は、アウターリム部8に形成したリム空洞部21により、該アウターリム部8を減肉して軽量化されていることから、リム空洞部21内に隔壁22a,22bが形成されても、リム空洞部を形成しない構成に比して、軽量化されている。すなわち、隔壁22bを、エアバルブ装着状態でのホイール重量バランスを調整するように、比較的幅広としても、前記した軽量化効果を充分に発揮できるものである。そのため、例えば、上述した従来構成のように飾り窓やスポーク部を増肉することによって生ずる重量増加を、本実施例1の車両用ホイール1では生じないという利点も有する。
実施例2の車両用ホイール61は、図6,7のように、そのリム部63のアウターリム部8のリム空洞部21内に五つの隔壁64a〜64eを備えた構成である。これにより、リム空洞部21の内空域24は、五つの区画空域65a〜65eに区画形成されている。
本実施例2にあって、隔壁64aがバルブ孔41の形成部位に設けられており、該バルブ孔41が隔壁64aを表裏方向に貫通するように、アウターリム部8に形成されている。すなわち、バルブ孔41の形成部位に設けられた隔壁64aは、上述した実施例1の隔壁22aと同様に、バルブ孔41の孔径よりも大きい所定の周方向幅に形成されている。また、隔壁64b,64cが、隔壁64aの両側で所定の周方向長さを置いて夫々配設されている。さらに、隔壁64dが、隔壁64bから同じ周方向長さを置いて配設され、隔壁64eが、隔壁64cから同じ周方向長さを置いて配設されている。これにより、隔壁64aと隔壁64b間に区画形成した区画空域65a、隔壁64aと隔壁64c間の区画空域65b、隔壁64bと隔壁64d間の区画空域65c、および隔壁64cと隔壁64e間の区画空域65dは、同じ周方向長さとなっている。本実施例2にあっては、区画空域65a〜65dが、リム空洞部21の内空域24を五分割する場合に相当する周方向長さに形成されている。
上記の隔壁64d,64eは、バルブ孔41が形成された隔壁64aに対向するように、該隔壁64aの反対側に夫々設けられている。換言すると、隔壁64d,64eは、ホイール中心(中心軸線O)に対してバルブ孔41に対向するように設けられている。これら隔壁64d,64eは、所定の周方向幅により形成されており、バルブ孔41にエアバルブを装着した状態でのホイール重量バランスを調整するためのものである。すなわち、隔壁64d,64eは、エアバルブ111の装着によってホイール中心からバルブ孔41側へ偏位するホイール重心をホイール中心(中心軸線O)に移動できるように、夫々の周方向幅と配設位置とを設定している。これにより、エアバルブ111を装着した状態での前記したホイール重量バランスをバランス良く保つことができる。尚、本実施例2にあっても、エアバルブ111の装着前はホイール重心がバルブ孔41と反対側へ偏位している状態であり、前記のエアバルブ111を装着することによって、前記ホイール重心がホイール中心へ移動する。
このような隔壁64d,64eは、バルブ孔41が形成された隔壁64aに比して、周方向幅が幅広に形成されている。そのため、隔壁64dと隔壁64e間に区画形成された区画空域65eは、上記した他の区画空域65a〜65dに比して、周方向長さが短くなっている。尚、隔壁64d,64eにより、本発明にかかるバランス調整隔壁が構成されている。
また、アウターリム部8のウエル壁部15には、上記した各区画空域65a〜65dと外部とを夫々連通する連通孔67a〜67dが開口形成されている。これら各区画空域65a〜65dと夫々の連通孔67a〜67dとにより、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器がそれぞれ構成されている。ここで、各区画空域65a〜65dの容積と各連通孔67a〜67dの開口径とは、タイヤ内空域102で気柱共鳴現象を起こす特定の周波数帯(180Hz〜270Hz)の空洞共鳴音を減衰するように夫々設定している。これにより、本実施例2の車両用ホイール61は、車両走行中にタイヤ100が路面から受ける振動によって生ずる気柱共鳴現象を低減できるため、この気柱共鳴現象によるロードノイズを効率的に低減することができ得る。尚、本実施例2にあって、区画空域65a〜65dにより本発明にかかる吸音空域が夫々構成されている。
実施例2の車両用ホイール61にあっても、上述した実施例1と同様に、エアバルブ装着状態でのホイール重量バランスをバランス良く保つことができるという作用効果と、車両走行中に発生するロードノイズを低減することができるという作用効果との両方を発揮し得るものである。さらに、ホイール重量バランスを調整する隔壁(バランス調整隔壁)64d,64eは、当該車両用ホイール61の外観に何ら影響しないため、意匠性を阻害することがなく、デザイン設計の自由度を高く保ち得る。また、リム空洞部21による軽量化効果を得られるという利点も有する。このように、本実施例2の構成にあっても、上述した実施例1と同様の作用効果を奏し得る。
尚、本実施例2にあって、上述した実施例1と同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を省略している。
実施例3の車両用ホイール71は、図8,9のように、そのリム部73のアウターリム部8のリム空洞部21内に五つの隔壁74a〜74eを備えた構成である。これにより、リム空洞部21の内空域24は、五つの区画空域75a〜75eに区画形成されている。
本実施例3にあって、上述した実施例1,2と同様に、隔壁74aがバルブ孔41の形成部位に設けられ、該バルブ孔41が隔壁74aを表裏方向に貫通するように、アウターリム部8に形成されている。また、隔壁74b,74cが、隔壁64aの両側で所定の周方向長さを置いて夫々配設されている。そして、隔壁74d,74eが、隔壁74bと隔壁74c間に均等間隔で配設されている。ここで、隔壁74b〜74eは、バルブ孔41の形成部位に設けられた隔壁74aに対向するように、該隔壁74aの反対側に隣設されている。換言すると、隔壁74b〜74eは、ホイール中心(中心軸線O)に対してバルブ孔41に対向するように設けられている。これら隔壁74b〜74eは、バルブ孔41と対向する反対側に隣設されていることにより、該バルブ孔41にエアバルブを装着した状態でのホイール重量バランスを調整するためのものである。尚、隔壁74b〜74eの周方向間隔は、上記した隔壁74aと隔壁74b,74cとの周方向間隔に比して短い。
空気圧検出装置112と一体型のエアバルブ111をバルブ孔41に装着すると、上述したように、局部的な重量増加を生じて、ホイール重心がバルブ孔41側へ偏位する。本実施例3にあっては、空気圧検出装置112と一体型のエアバルブ111によって生ずる前記ホイール重心の偏位を、バルブ孔41の反対側に隣接された前記隔壁74b〜74eによってホイール中心(中心軸線O)に移動することができる。これにより、前記したホイール重量バランスをバランス良く保つことができる。ここで、隔壁74b〜74eは、それぞれ同じ寸法形状を成し、バルブ孔41の反対側に集中的に配設することにより、前記エアバルブ111の装着によるホイール重心の偏位を是正できる。そして、隔壁74b〜74eの寸法形状と個数とは、前記エアバルブ111によるホイール重心の偏位を是正できるように設定している。尚、本実施例3にあっても、エアバルブ111の装着前はホイール重心がバルブ孔41と反対側へ偏位している状態であり、前記のエアバルブ111を装着することによって、前記ホイール重心がホイール中心へ移動する。
また、隔壁74aと隔壁74bとの間に区画形成された区画空域75aと、隔壁74aと隔壁74cとの間に区画形成された区画空域75bとは、アウターリム部8のウエル壁部15に開口形成された連通孔77a,77bとにより、外部と連通している。そして、各区画空域75a,75bと夫々の連通孔77a,77bとにより、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器がそれぞれ構成されている。ここで、各区画空域75a,75dの容積と各連通孔77a,77dの開口径とは、タイヤ内空域102で気柱共鳴現象を起こす特定の周波数帯(180Hz〜270Hz)の空洞共鳴音を減衰するように夫々設定している。これにより、車両走行中にタイヤ100が路面から受ける振動によって生ずる気柱共鳴現象を低減することができるため、この気柱共鳴現象によるロードノイズを効率的に低減できる。尚、本実施例3にあって、区画空域75a,75dにより本発明にかかる吸音空域が夫々構成されている。
実施例3の車両用ホイール71にあっても、上述した実施例1,2と同様に、エアバルブ装着状態でのホイール重量バランスをバランス良く保つことができるという作用効果と、車両走行中に発生するロードノイズを低減することができるという作用効果との両方を発揮し得るものである。さらに、ホイール重量バランスを調整する隔壁(バランス調整隔壁)74b〜74eは、当該車両用ホイール71の外観に何ら影響しないため、意匠性を阻害することがなく、デザイン設計の自由度を高く保ち得る。また、リム空洞部21による軽量化効果を得られるという利点も有する。このように、本実施例3の構成にあっても、上述した実施例1,2と同様の作用効果を奏し得る。
尚、本実施例3にあって、上述した実施例1と同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を省略している。
一方、上述した実施例1〜3の車両用ホイール1,61,71は、バルブ孔41の形成部位に隔壁22a,64a,74aを設けた構成であるが、その他の構成として、例えば、図10のように、バルブ孔89に近接する位置に、隔壁84aを設けた構成とすることもできる。この場合には、バルブ孔89は、隔壁84aを貫通しておらず、リム空洞部21を表裏方向に貫通する。そして、ホイール中心(中心軸線O)に対してバルブ孔89に対向するように、隔壁84bが設けられている。この隔壁84bは、上述した実施例1と同様に、バルブ孔89にエアバルブ111を装着したことにより生ずるホイール重心の偏位を是正して、ホイール重量バランスをバランス良く保つことができるためのものである。そして、隔壁84aと隔壁84bとによりリム空洞部21の内空域24を区画した区画空域85,85と、各区画空域85,85に夫々開口する連通孔(図示せず)とにより、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器が夫々構成されている。これにより、車両走行中に発生するロードノイズを低減できる。このように、かかる別例の構成の車両用ホイール81は、バルブ孔89の形成部位に代えて、該バルブ孔89に近接するように隔壁84aを設け、これに応じて、バルブ孔89と対向するように隔壁84bを設けた構成であり、その他の構成は上述した実施例1と同じである。したがって、かかる別例の構成にあっても、上述した実施例1と同様の作用効果を奏し得る。また、上述した実施例2,3にあって、バルブ孔の形成部位に代えて、該バルブ孔に近接する位置に隔壁を設けるようにした場合にあっても、各実施例2,3と同様の作用効果を奏し得る。
また、上述した実施例1〜3の構成にあっては、バルブ孔41の形成部位に隔壁を設けた構成であるが、その他の構成として、バルブ孔の形成部位またはその近傍部位に隔壁を設けずに、ホイール中心に対してバルブ孔41と対向する位置にのみ隔壁を設ける構成としても良い。かかる構成にあっても、隔壁を所定の周方向幅として、バルブ孔41にエアバルブを装着したことによるホイール重心の偏位を是正し、ホイール重量バランスをバランス良く保つことができる。ここで、前記隔壁は、一つだけ設けても良いし、複数設けても良い。
また、上述した実施例1〜3の構成にあっては、リム空洞部21の内空域24を区画した区画空域を、ヘルムホルツ式の共鳴吸音器を構成する吸音空域とした構成であるが、その他の構成として、前記区画空域を、クインケ式の干渉形消音器、サイドブランチ式の共鳴吸音器等を構成する吸音空域としても良い。それぞれの構成に適合できるように、各区画空域の容積や周方向長さ、および連通孔の大きさや形成位置等を夫々設定することを要する。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、その他の構成についても、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。例えば、複数の隔壁により区画形成される区画空域が、吸音空域を形成しない構成することもできる。
1,61,71,81 車両用ホイール
2 ディスク部
3,63,73 リム部
8 アウターリム部
12 表側ビードシート部
21 リム空洞部
22a,64a〜64c,74a,84a 隔壁
22b,64d,64e,74b〜74e,84b 隔壁(バランス調整隔壁)
24 内空域
25,65a〜65d,75a,75b,85 区画空域(吸音空域)
65e,75c〜75e 区画空域
100 タイヤ
101a 表側ビード
102 タイヤ内空域
111 エアバルブ

Claims (4)

  1. タイヤの表側ビードを支持する表側ビードシート部が形成されたアウターリム部に、エアバルブを装着するバルブ孔が設けられたリム部と、車軸に固定されるディスク部とを備えた車両用ホイールにおいて、
    前記アウターリム部内に周成された円環状のリム空洞部と、
    該リム空洞部内に設けられた、前記バルブ孔にエアバルブを装着した状態のホイール重量バランスを調整する一又は複数のバランス調整隔壁と
    を備えたものであることを特徴とする車両用ホイール。
  2. リム空洞部の内空域を周方向で複数の区画空域に区画する複数の隔壁を備え、少なくとも一つの区画空域によって、タイヤとリム部との間に画成されるタイヤ内空域で発生する音波を減衰する吸音空域が形成されているものであって、
    所定の隔壁により、バルブ孔にエアバルブを装着した状態のホイール重量バランスを調整するバランス調整隔壁が構成されているものであることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  3. 少なくとも一つの隔壁が、バルブ孔の形成部位または該形成部位に近接する部位に設けられると共に、
    バランス調整隔壁を構成する所定の隔壁が、その周方向幅を、バルブ孔に近接する隔壁に比して幅広とするように形成されてなるものであることを特徴とする請求項2に記載の車両用ホイール。
  4. 複数の隔壁が、ホイール中心に対してバルブ孔に対向するように隣設されて、バランス調整隔壁を構成していることを特徴とする請求項2に記載の車両用ホイール。
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