JP2012077732A - 空燃比センサの出力補正装置 - Google Patents

空燃比センサの出力補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】使用燃料のアルコール濃度の違いに起因する空燃比センサのセンサ出力のずれを補正すること。
【解決手段】エタノール含有燃料を使用燃料とするフレキシブル燃料内燃機関において、上流側触媒8の上流側の排気通路12に配設された第1空燃比センサ80Aの出力電流を補正する空燃比センサの出力補正装置であって、排気通路12には、第2空燃比センサ80Bが配設され、第2空燃比センサ80Bには、排気ガス中のH2を浄化可能な触媒層90が備えられている一方、第1空燃比センサ80Aには、そのような触媒層が備えられていない。
【選択図】図7

Description

本発明は、アルコール含有燃料を使用燃料とするフレキシブル燃料内燃機関における空燃比センサの出力補正装置に関する。
自動車用等の内燃機関として、アルコール(例えばメタノール、エタノールなど)含有燃料を使用燃料とするフレキシブル燃料内燃機関が知られている。この種のフレキシブル燃料内燃機関が搭載された車両は、一般にフレキシブル燃料自動車(FFV:Flexible Fuel Vehicle)と呼ばれており、アルコール燃料を使用することによって、排気エミッションの改善および化石燃料の消費量削減といった環境性能の向上を図るようにしている。
フレキシブル燃料内燃機関では、ガソリン100%の燃料、アルコールとガソリンとの混合燃料、またはアルコール100%の燃料が使用可能となっている。アルコールの物性は、ガソリンとは異なるため、フレキシブル燃料内燃機関では、使用燃料に含まれるアルコールの濃度(アルコール含有率)に応じた燃料噴射制御や、点火時期制御等を行う必要がある。
従来では、フレキシブル燃料内燃機関において、フューエルカット終了後、空燃比(A/F)センサおよびサブ酸素センサのいずれか一方のセンサの目標値と実測値との差を積算し、この積算量と予め算出されたアルコール濃度学習値の目標値と実測値との差に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−52477号公報
ところで、使用燃料のアルコール濃度が異なれば、排気ガス中の可燃成分の成分比(濃度)が異なるものとなり、これに起因して空燃比センサのセンサ出力(出力電流)が変動する可能性がある。詳しくは、空燃比センサのセンサ出力としては、本来であれば排気ガス中のO2の濃度(酸素濃度)に応じた出力電流(「本来の出力電流」と言う)が出力されるべきであるが、排気ガス中の可燃成分(例えば、H2、CO、HC、C38など)の濃度の違いによって、本来の出力電流からリッチ側またはリーン側にずれた出力電流が出力される可能性がある。例えば、空燃比センサの出力電流は、排気ガス中のH2の濃度(水素濃度)が増加すると、本来の出力電流よりもリッチ側にずれ、逆に、排気ガス中の水素濃度が減少すると、本来の出力電流よりもリーン側にずれる。
しかし、従来では、そのような空燃比センサの出力電流のずれ(本来の出力電流に対するずれ)は、考慮されていなかった。このため、例えば上述のようにずれた空燃比センサの出力電流に基づいて燃料噴射制御(空燃比フィードバック制御)を行うと、実空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)からずれるという問題があった。
本発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、使用燃料のアルコール濃度の違いに起因する空燃比センサのセンサ出力のずれを補正することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、アルコール含有燃料を使用燃料とする内燃機関において、触媒の上流側の排気通路に配設された空燃比センサのセンサ出力を補正する空燃比センサの出力補正装置であって、上記排気通路には、第2空燃比センサが配設され、上記第2空燃比センサには、排気ガス中のH2を浄化可能な触媒層が備えられている一方、上記空燃比センサには、そのような触媒層が備えられていないことを特徴としている。なお、アルコール含有燃料は、ガソリン100%の燃料、アルコールとガソリンとが混合された混合燃料、アルコール100%の燃料を含む意味である。
より具体的には、上記両空燃比センサの出力電流の差に基づいて、排気ガス中の水素濃度を推定し、推定された排気ガス中の水素濃度に基づいて、上記空燃比センサの出力電流を補正することを特徴としている。
上記構成によれば、両空燃比センサの出力電流の差は、第2空燃比センサの触媒層によって排気ガス中のH2が浄化されたことによる第2空燃比センサの出力電流の増大分となっている。両空燃比センサの出力電流の差は、排気ガス中の水素濃度が高くなるほど比例的に大きくなる。一方、使用燃料のアルコール濃度は、排気ガス中の水素濃度と相関のある量となっており、例えばエタノールの場合、使用燃料のエタノール濃度が大きくなるほど、排気ガス中の水素濃度が大きくなる。したがって、両空燃比センサの出力電流の差から推定された排気ガス中の水素濃度を用いることで、使用燃料のアルコール濃度の違いに起因する空燃比センサのセンサ出力のずれを補正することができる。
本発明において、上記推定された排気ガス中の水素濃度に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定し、推定されたアルコール濃度を用いて、上記空燃比センサの排気ガス中の酸素濃度に基づく出力電流に対するずれ量を算出し、算出されたずれ量に応じて上記空燃比センサの出力電流を補正することが好ましい。
なお、使用燃料のアルコール濃度は、排気ガス中の水素濃度以外からも推定可能である。すなわち、上記空燃比センサは、第1の印加電圧が印加されたとき、排気ガス中の酸素濃度に応じた電流を出力するとともに、上記第1の印加電圧よりも高い第2の印加電圧が印加されたとき、排気ガスに含まれる水を分解するように構成されている。そして、上記空燃比センサに対し上記第2の印加電圧が印加されたときの第2の出力電流と、上記空燃比センサに対し上記第1の印加電圧が印加されたときの第1の出力電流との差に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定する。この場合、上記両空燃比センサの出力電流の差から推定された排気ガス中の水素濃度、および、上記第1、第2の出力電流の差から推定されたアルコール濃度を用いて、上記空燃比センサの排気ガス中の酸素濃度に基づく出力電流に対するずれ量を算出し、算出されたずれ量に応じて上記空燃比センサの出力電流を補正することが可能である。
本発明において、上記推定されたアルコール濃度から、そのアルコール濃度における排気ガス中の可燃成分の濃度を求め、求められた排気ガス中の可燃成分の濃度を用いて上記空燃比センサの出力電流のずれ量を算出することが好ましい。
ここで、空燃比センサの出力電流のずれ量は、排気ガス中の可燃成分の濃度に応じて変化し、排気ガス中の可燃成分の濃度は、使用燃料のアルコール濃度に応じて変化する。上記構成では、使用燃料のアルコール濃度を推定して空燃比センサの出力電流のずれ量を算出するようにしている。したがって、使用燃料のアルコール濃度を推定することで、排気ガス中の可燃成分の濃度を正確に求めることができる。その結果、空燃比センサの出力電流のずれ量を算出することができ、そのずれ量に基づいて空燃比センサの出力電流を補正することができる。
本発明によれば、両空燃比センサの出力電流の差は、第2空燃比センサの触媒層によって排気ガス中のH2が浄化されたことによる第2空燃比センサの出力電流の増大分となっている。両空燃比センサの出力電流の差は、排気ガス中の水素濃度が高くなるほど比例的に大きくなる。一方、使用燃料のアルコール濃度は、排気ガス中の水素濃度と相関のある量となっており、例えばエタノールの場合、使用燃料のエタノール濃度が大きくなるほど、排気ガス中の水素濃度が大きくなる。したがって、両空燃比センサの出力電流の差から推定された排気ガス中の水素濃度を用いることで、使用燃料のアルコール濃度の違いに起因する空燃比センサのセンサ出力のずれを補正することができる。
本発明を適用するエンジンの概略構成を模式的に示す図である。 図1のエンジンの1気筒のみを模式的に示す図である。 エンジンの制御系の構成を示すブロック図である。 第1空燃比センサの概略構成を示す断面図である。 第1空燃比センサの電圧−電流特性を示す図である。 第2空燃比センサの概略構成を示す断面図である。 第1空燃比センサの出力補正制御の一例を示すフローチャートである。 排気ガス中の水素濃度に対する第1、第2空燃比センサの限界電流域の出力電流の特性を示す図である。 排気ガス中の各可燃成分の分子量、酸素当量比などを示す表である。 排気ガス中の各可燃成分の分子量と酸素当量比との関係を示す図である。 第1空燃比センサの出力補正制御の変形例を示すフローチャートである。
本発明を具体化した実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
−エンジン−
まず、フレキシブル燃料内燃機関(単に「エンジン」とも言う。)の概略構成について、図1、図2を参照して説明する。なお、図2では、エンジンの1気筒の構成のみを示している。
図1、図2に示すように、エンジン1は、FFVに搭載されるポート噴射式4気筒エンジンであって、エタノール含有燃料が使用燃料とされている。ここで、エタノール含有燃料は、ガソリン100%の燃料、エタノールとガソリンとが混合された混合燃料、エタノール100%の燃料を含む意味である。
エンジン1は、一列に並ぶ4つの気筒#1,#2,#3,#4が形成されたシリンダブロック1aと、このシリンダブロック1aの上端に取り付けられたシリンダヘッド1bとを備えている。各気筒#1,#2,#3,#4には、上下方向に往復動するピストン1cがそれぞれ設けられている。ピストン1cは、コネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン1cの往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転運動に変換される。
クランクシャフト15には、シグナルロータ17が取り付けられている。シグナルロータ17の外周面には、複数の歯(突起)17aが等角度(例えば、10°CA(クランク角度))ごとに設けられている。シグナルロータ17は、歯17aの2枚分が欠落した欠歯部17bを有している。
シグナルロータ17の側方近傍には、クランク角を検出するクランクポジションセンサ31が配置されている。クランクポジションセンサ31は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の歯17aに対応するパルス状の信号(電圧パルス)を発生する。また、シリンダブロック1aには、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ32が配置されている。
シリンダブロック1aの下部には、潤滑油を貯留するオイルパン18が設けられている。オイルパン18に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時に、異物を除去するオイルストレーナを介してオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられて、ピストン1c、クランクシャフト15、コネクティングロッド16などのエンジン1の各部に供給され、その各部の潤滑・冷却等に使用される。そして、潤滑油は、エンジン1の各部の潤滑・冷却等の後、オイルパン18に戻され、再びオイルポンプによって汲み上げられるまでオイルパン18内に貯留される。
シリンダヘッド1bとピストン1cとの間には、燃焼室1dが形成されている。燃焼室1dには、点火プラグ3が配置されている。点火プラグ3の点火タイミングは、イグナイタ4によって調整される。イグナイタ4は、ECU(Electronic Control Unit)200によって制御される。
燃焼室1dには、吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11の一部は、吸気ポート11aおよび吸気マニホールド11bによって形成されている。吸気通路11には、サージタンク11cが設けられている。また、吸気通路11には、吸気を濾過するエアクリーナ7、熱線式のエアフロメータ33、吸気温センサ34(エアフロメータ33に内蔵)、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットル弁5などが配置されている。スロットル弁5は、サージタンク11cの上流側(吸気流れの上流側)に設けられており、スロットルモータ6によって駆動される。スロットル弁5の開度は、スロットル開度センサ35によって検出される。スロットル弁5のスロットル開度は、ECU200によって駆動制御される。
排気通路12の一部は、排気ポート12aおよび排気マニホールド12bによって形成されている。排気通路12には、燃焼室1dから排気通路12に排出された排気ガス中に含まれるNOx、CO、HCなどを浄化するための触媒(例えば三元触媒)として、上流側触媒8と、この上流側触媒8よりも下流側(排気流れの下流側)に配置される下流側触媒9とが設けられている。上流側触媒8は、例えば排気マニホールド12bの直下に配置され、下流側触媒9は、例えば車両の床下に配置される。上流側触媒8および下流側触媒9においては、排気ガス中のCO、HCの酸化、およびNOxの還元が行われ、それらをCO2、H2O、N2とすることによって排気ガスの浄化が図られている。
排気通路12の上流側触媒8の上流側(排気流れの上流側)には、第1、第2空燃比(A/F)センサ80A,80Bが設けられている。第1、第2空燃比センサ80A,80Bは、互いに近接して配置されている。第1、第2空燃比センサ80A,80Bは、上流側触媒8に流入する排気ガスの酸素濃度に応じたセンサ出力(出力電流)を発生する。これらの第1、第2空燃比センサ80A,80Bの詳細については後述する。
また、排気通路12の上流側触媒8と下流側触媒9との間には、O2センサ38が配置されている。O2センサ38は、上流側触媒8から流出した排気ガスの酸素濃度に基づいて、排気ガスがリッチであるかリーンであるかを判定するものである。具体的には、O2センサ38は、排気ガス中の酸素濃度に応じて起電力を発生するものであり、理論空燃比に相当する電圧(比較電圧)よりも出力が高いときはリッチと判定し、逆に、比較電圧よりも出力が低いときはリーンと判定する。
吸気通路11と燃焼室1dとの間には、吸気弁13が設けられており、吸気弁13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室1dとが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室1dとの間には、排気弁14が設けられており、排気弁14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室1dとが連通または遮断される。これら吸気弁13および排気弁14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転がタイミングチェーン等を介して伝達される吸気カムシャフト21および排気カムシャフト22の各回転によって行われる。
吸気カムシャフト21の近傍には、特定の気筒(例えば気筒#1)のピストン1cが圧縮上死点(TDC)に達したときにパルス状の信号を発生するカムポジションセンサ39が設けられている。カムポジションセンサ39は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト21に一体的に設けられたロータ外周面の1個の歯(図示せず)に対向するように配置されており、吸気カムシャフト21が回転する際にパルス状の信号(電圧パルス)を出力する。なお、吸気カムシャフト21および排気カムシャフト22は、クランクシャフト15の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト15が2回転(720°CA回転)するごとにカムポジションセンサ39が1つのパルス状の信号を発生する。
そして、吸気通路11の吸気ポート11aには、エタノール含有燃料を噴射可能なインジェクタ(燃料噴射弁)2が配置されている。インジェクタ2は各気筒#1〜#4ごとに設けられている。各気筒#1〜#4のインジェクタ2は共通のデリバリパイプ101に接続されている。デリバリパイプ101には、燃料供給系100の燃料タンク104に貯留された燃料が供給され、これによってインジェクタ2から吸気ポート11a内に燃料が噴射される。
インジェクタ2から噴射された燃料は、吸入空気と混合されて混合気となり、吸気弁13の開弁にともない燃焼室1dに導入される。燃焼室1dに導入された混合気(燃料+空気)は、点火プラグ3にて点火されて燃焼・爆発する。混合気の燃焼室1d内での燃焼・爆発によって、ピストン1cが往復運動してクランクシャフト15が回転する。そして、混合気の燃焼により生じた燃焼ガスは、排気弁14の開弁にともない排気ガスとして排気通路12に排出される。
燃料供給系100は、各気筒#1〜#4のインジェクタ2に共通に接続されたデリバリパイプ101、デリバリパイプ101に接続された燃料供給管102、燃料ポンプ(例えば電動ポンプ)103、燃料タンク104などを備えている。燃料タンク104には、所定のエタノール濃度を有するエタノール含有燃料が貯留されている。そして、燃料ポンプ103を駆動することにより、燃料タンク104内に貯留された燃料を、燃料供給管102を介してデリバリパイプ101に供給する。燃料ポンプ103の駆動制御はECU200によって行われる。このような構成の燃料供給系100によって各気筒#1〜#4のインジェクタ2に燃料がそれぞれ供給される。
−ECU−
次に、上述のように構成されたエンジン1の運転状態を制御するECU200について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、ECU200は、CPU201、ROM202、RAM203、バックアップRAM204などを備えている。
ROM202には、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU201は、ROM202に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。RAM203は、CPU201での演算結果や各種センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM204は、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
CPU201、ROM202、RAM203、およびバックアップRAM204は、双方向性バス207を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース205および出力インターフェース206と接続されている。
入力インターフェース205には、クランクポジションセンサ31、水温センサ32、エアフロメータ33、吸気温センサ34、スロットル開度センサ35、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力するアクセル開度センサ36、O2センサ38、カムポジションセンサ39、第1、第2空燃比センサ80A,80Bなどの各種センサが接続されている。また、入力インターフェース205には、イグニッションスイッチ40が接続されており、イグニッションスイッチ40がオン操作されると、スタータモータ(図示せず)によるエンジン1のクランキングが開始される。
出力インターフェース206には、インジェクタ2、点火プラグ3のイグナイタ4、スロットル弁5のスロットルモータ6、燃料供給系100の燃料ポンプ103などが接続されている。そして、ECU200は、上述した各種センサの検出信号に基づいて、後述する第1空燃比センサ80Aの出力補正制御を含むエンジン1の各種制御を実行する。
−第1、第2空燃比センサ−
次に、第1空燃比センサ80Aについて、図4、図5を参照して説明する。
この実施形態では、第1空燃比センサ80Aとして、例えば図5のような出力特性(電圧−電流特性)を示す限界電流式のものが用いられている。第1空燃比センサ80Aは、例えば図4に示すような構成となっている。
図4に示すように、第1空燃比センサ80Aは、センサ素子81、通気性を有する内カバー87および外カバー88などを備えている。
センサ素子81は、板状の固体電解質層(例えばジルコニア製)82、この固体電解質層82の一方の面に形成された大気側電極(例えば白金電極)83、固体電解質層82の他方の面に形成された排気側電極(例えば白金電極)84、拡散層(例えば多孔質のセラミック)85などによって構成されている。
センサ素子81の大気側電極83は、大気ダクト86内に配置されている。大気ダクト86内は大気に解放されており、この大気ダクト86内に流入した大気が大気側電極83に接触する。一方、排気側電極84の表面は、拡散層85によって覆われており、排気通路12を流れる排気ガスの一部が、拡散層85の内部を通過して排気側電極84に接触する。なお、排気ガスは、外カバー88の小孔88aおよび内カバー87の小孔87aを通過してセンサ素子81(排気側電極84)に達する。
また、第1空燃比センサ80Aには、センサ素子81を加熱するためのヒータ89が組み込まれている。ヒータ89は、車載のバッテリ電源からの通電により発熱する線状の発熱体によって構成されており、その発熱体の発熱によってセンサ素子81の全体を加熱する。
このような構成の第1空燃比センサ80Aにおいて、大気側電極83と排気側電極84との間に所定の電圧が印加されると、この電圧印加によって第1空燃比センサ80Aに排気ガス中のO2の濃度(酸素濃度)に応じた出力電流が発生する。
具体的に説明すると、排気ガスの空燃比がリーンである場合、排気ガス中の余剰のO2が排気側電極84での電極反応により電子を受け取ってイオン化される。その酸素イオンが固体電解質層82の内部を排気側電極84→大気側電極83の向きに移動し、大気側電極83に到達すると、そこで電子が離脱されO2に戻って大気ダクト86に排出される。このような酸素イオンの移動によって、大気側電極83→排気側電極84の向きに電流(正電流)が流れる。
一方、排気ガスの空燃比がリッチである場合、上述したリーンの場合とは逆に、大気ダクト86内のO2が大気側電極83での電極反応により電子を受け取ってイオン化される。その酸素イオンが、固体電解質層82の内部を大気側電極83→排気側電極84の向き移動した後、拡散層85の内部で拡散された排気ガス中の可燃成分(例えば、H2、CO、HCなど)との触媒反応によりCO2やH2Oが生成される。このような酸素イオンの移動によって、排気側電極84→大気側電極83の向きに電流(負電流)が流れる。
そして、第1空燃比センサ80Aの電圧−電流特性は、例えば図5のようになる。図5は、第1空燃比センサ80Aの大気側電極83と排気側電極84との間に印加する印加電圧VPと、センサ出力である出力電流IPとの関係を示す図である。図5では、使用燃料がガソリン100%の燃料で、空燃比がストイキ(理論空燃比)である場合の特性を実線で示し、使用燃料がエタノール100%の燃料で、空燃比がストイキである場合の特性を破線で示している。
図5に示すように、第1空燃比センサ80Aの電圧−電流特性としては、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧VPを変化させても出力電流IPが殆ど変化せずほぼ一定の値となる領域(限界電流域Z1および水分解領域Z2)が存在している。
第1空燃比センサ80Aの限界電流域Z1は、排気ガス中の酸素濃度に応じたほぼ一定の電流(限界電流)IPA1を出力する領域であり、エンジン1の運転時に排気ガスの酸素濃度(空燃比)を検出するのに用いられる領域である。この限界電流域Z1の出力電流(第1の出力電流)IPA1は、排気ガスの酸素濃度に応じて変化する。具体的には、図5に示すように、排気ガスの空燃比がリーン側になるほど、出力電流IPA1が増大し、逆に、排気ガスの空燃比がリッチ側になるほど、出力電流IPA1が減少する。なお、図5の例では、使用燃料がガソリン100%の燃料で、空燃比がストイキである場合に、限界電流域Z1の出力電流IPA1(IPA1g)が0(mA)に設定されている(ストイキ出力)。
また、限界電流域Z1の出力電流IPA1は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。つまり、既に述べたように、使用燃料のエタノール濃度が異なれば、排気ガス中の可燃成分の濃度(成分比)が異なるものとなり、可燃成分の濃度の違いによって限界電流域Z1の出力電流IPA1が変動する。この実施形態では、アルコールとしてエタノールが用いられており、使用燃料のエタノール濃度が高くなるほど、排気ガス中の水素濃度が高くなり、限界電流域Z1の出力電流IPA1がリッチ側にずれる傾向にある。このため、図5に示すように、使用燃料のエタノール濃度が高くなるほど、限界電流域Z1の出力電流IPA1が減少する。具体的には、限界電流域Z1の出力電流IPA1は、使用燃料がガソリン100%の燃料であるときに最大電流IPA1gとなり、使用燃料がエタノール100%の燃料であるときに最小電流IPA1eとなる。また、使用燃料がエタノールとガソリンとが混合された混合燃料のとき、限界電流域Z1の出力電流IPA1は、そのエタノール濃度に応じて最小電流IPA1eと最大電流IPA1gとの間の値を取り得る。
一方、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧VPが限界電流域Z1の最小電圧VP1minよりも低くなると、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPは、限界電流域Z1の出力電流IPA1よりも小さくなる。この場合、印加電圧VPが低くなるほど、出力電流IPがほぼ比例的に下降する。
逆に、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧VPが限界電流域Z1の最大電圧VP1maxよりも高くなると、第1空燃比センサ80Aの固体電解質層82のジルコニアなどによって、排気ガス中のH2O(水)がH2およびO2に分解されるため、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPは、限界電流域Z1の出力電流IPA1よりも大きくなる。つまり、排気ガスに含まれるH2Oの電気分解によって、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPが増大される。
そして、図5に示すように、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧VPが高くなるほど、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPが増大するが、印加電圧VPが所定の電圧(VP2min)以上になると、印加電圧VPを変化させても出力電流IPは殆ど変化せずほぼ一定の値IPA2となる。この排気ガス中の水分を分解しほぼ一定の電流IPA2を出力する領域を水分解領域Z2と呼ぶ。この水分解領域Z2の出力電流(第2の出力電流)IPA2は、上述した限界電流域Z1の出力電流IPA1よりも大きくなっている。なお、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧VPが所定の電圧(VP2max)よりも大きくなると、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPは再び増大するようになる。
次に、第2空燃比センサ80Bについて、図6を参照して説明する。
この実施形態では、第2空燃比センサ80Bとして、上述した第1空燃比センサ80Aと同様の限界電流式のものが用いられている。図6に示すように、第2空燃比センサ80Bは、第1空燃比センサ80Aと基本的には同じ構成となっており、触媒層90が付加(付与)されている点だけが第1空燃比センサ80Aとは異なっている。つまり、第2空燃比センサ80Bには、排気ガス中のH2を浄化可能な触媒層90が備えられているのに対し、第1空燃比センサ80Aには、そのような触媒層が備えられていない。なお、第1空燃比センサ80Aの出力電流は、後述する第1空燃比センサ80Aの出力補正制御を含むエンジン1の各種制御に用いられるのに対し、第2空燃比センサ80Bの出力電流は、後述する第1空燃比センサ80Aの出力補正制御だけに用いられるようになっている。
図6に示すように、触媒層90は、拡散層85の外側に配置されている。具体的には、触媒層90は、拡散層85の排気通路12側の表面を覆うように設けられている。そして、排気通路12を流れる排気ガスの一部が、触媒層90および拡散層85の内部を通過して排気側電極84に接触するようになっている。この実施形態では、触媒層90は、排気ガス中のH2を浄化可能な触媒を含む構成となっている。触媒層90に含まれる触媒としては、例えば、Pt、Rh、Pdなどの金属があり、このうち1つの金属だけを触媒層90に用いてもよいし、2つ以上の金属を混合して触媒層90に用いてもよい。
第2空燃比センサ80Bの電圧−電流特性は、上述した第1空燃比センサ80Aの電圧−電流特性と略同様となっている(図5参照)。つまり、第2空燃比センサ80Bの電圧−電流特性として、第2空燃比センサ80Bに対する印加電圧を変化させても出力電流が殆ど変化せずほぼ一定の値となる領域(限界電流域および水分解領域)が存在している。ただし、第2空燃比センサ80Bの出力電流は、触媒層90によって排気ガス中のH2が浄化される分だけ、第1空燃比センサ80Aの出力電流よりもリーン側(出力電流が増大する側)にシフトされる(例えば図8参照)。この場合、第1空燃比センサ80Aの出力電流に対する第2空燃比センサ80Bの出力電流のリーン側へのシフト量は、排気ガス中の水素濃度、触媒層90によるH2の浄化率などに応じて決まる。触媒層90によるH2の浄化率は、触媒層90に含まれる触媒の量などに応じて予め決まっており、所定の値(例えば25%)に設定されている。
−第1空燃比センサの出力補正制御−
次に、エンジン1における第1空燃比センサ80Aの出力補正制御について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7のフローチャートに示すルーチンは、ECU200が実行する第1空燃比センサ80Aの出力補正制御に関するものであり、一定周期ごとに繰り返される。
まず、ECU200は、ステップST11において、第1、第2空燃比センサ80A,80Bの大気側電極83と排気側電極84との間に印加する印加電圧を、限界電流域の範囲内の電圧(第1の印加電圧)にそれぞれ設定する。この電圧は、例えば、0.3〜0.4Vに設定される。続いて、ECU200は、ステップST12において、第1、第2空燃比センサ80A,80Bの出力電流をそれぞれ取得する。この際、第1、第2空燃比センサ80A,80Bの限界電流域の出力電流(第1の出力電流)IPA1,IPB1が取得される。
次に、ECU200は、ステップST13において、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧を、水分解領域の範囲内の電圧(第2の印加電圧)に設定する。つまり、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧を限界電流域の範囲内の電圧から水分解領域の範囲内の電圧へ上昇させる。この電圧は、例えば、0.6〜0.8Vに設定される。続いて、ECU200は、ステップST14において、第1空燃比センサ80Aの出力電流を取得する。この際、水分解領域の出力電流(第2の出力電流)IPA2が取得される。
次に、ECU200は、ステップST15において、第1空燃比センサ80Aの水分解領域の出力電流IPA2と、限界電流域の出力電流IPA1との差ΔIPA(=IPA2−IPA1)を求める。そして、ECU200は、ステップST16において、ステップST15で得られた出力電流の差ΔIPAに基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定する。この場合、上記出力電流の差ΔIPAと、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(エタノール濃度推定マップ)として記憶させておき、このマップを参照することで、使用燃料のエタノール濃度を推定することが可能である。
ステップST16のエタノール濃度の推定について詳しく説明する。ステップST15で得られる出力電流の差ΔIPAは、排気ガス中のH2Oの分解により増大される第1空燃比センサ80Aの出力電流の増大分となっている。したがって、その出力電流の差ΔIPAは、排気ガス中のH2Oの濃度(水分濃度)と相関のある量となっており、排気ガス中の水分濃度に応じて変化することになる。
ここで、排気ガス中の水分濃度は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。例えば、次の式(1)によれば、ガソリン100%の燃料が燃焼した場合、排気ガス中の水分濃度は、12.0%となる。
2C1018+29O2+111.77N2→20CO2+18H2O+111.77N2…(1)
また、次の式(2)によれば、エタノール100%の燃料が燃焼した場合、排気ガス中の水分濃度は、18.1%となる。
25OH+3O2+11.56N2→2CO2+3H2O+11.56N2…(2)
排気ガス中の水分濃度は、使用燃料がガソリン100%の燃料であるときに最小値となり、使用燃料がエタノール100%の燃料であるときに最大値となる。また、使用燃料がエタノールとガソリンとが混合された混合燃料のとき、排気ガス中の水分濃度は、そのエンジン濃度に応じてそれら最小値と最大値の間の値を取り得る。
このように、排気ガス中の水分濃度が使用燃料のエタノール濃度に応じて変化するので、上記出力電流の差ΔIPAは、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化し、エタノール濃度が高いほど大きくなる。具体的には、図5に示すように、上記出力電流の差ΔIPAは、使用燃料がガソリン100%の燃料であるときに最小値ΔIPAgとなり、使用燃料がエタノール100%の燃料であるときに最大値ΔIPAeとなる。また、使用燃料がエタノールとガソリンとが混合された混合燃料のとき、上記出力電流の差ΔIPAは、そのエタノール濃度に応じて最小値ΔIPAgと最大値ΔIPAeとの間の値を取り得る。
このように、ステップST16では、排気ガス中の水分濃度と相関のある上記出力電流の差ΔIPAに基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定するので、限界電流域の出力電流IPA1だけに基づいてエタノール濃度を推定する場合に比べて、エタノール濃度を精度よく推定することができる。つまり、限界電流域の出力電流IPA1が変動したとしても、これに起因するエタノール濃度の推定精度の悪化を抑制することができる。しかも、第1空燃比センサ80Aに対する印加電圧を限界電流域の範囲内の電圧から水分解領域の範囲内の電圧へ一時的に上昇させるだけで、短時間かつ容易にエタノール濃度を推定することができる。
次に、ECU200は、ステップST17において、第1空燃比センサ80Aの限界電流域の出力電流IPA1と、第2空燃比センサ80Bの限界電流域の出力電流IPB1との差ΔIP1(=IPB1−IPA1)を求める。そして、ECU200は、ステップST18において、ステップST17で得られた出力電流の差ΔIP1に基づいて排気ガス中のH2の濃度(水素濃度)を推定する。この場合、上記出力電流の差ΔIP1と、排気ガス中の水素濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(水素濃度推定マップ)として記憶させておき、このマップを参照することで、排気ガス中の水素濃度を推定することが可能である。
ステップST18の水素濃度の推定について説明する。第2空燃比センサ80Bの触媒層90の浄化率は一定の値(例えば25%)とされており、ステップST17で得られる出力電流の差ΔIP1は、触媒層90によって排気ガス中のH2が浄化されたことによる第2空燃比センサ80Bの出力電流の増大分となっている。したがって、その出力電流の差ΔIP1は、排気ガス中の水素濃度と相関のある量となっており、排気ガス中の水素濃度に応じて変化することになる。そこで、ステップST18では、上記出力電流の差ΔIP1に基づいて排気ガス中の水素濃度を推定するようにしている。具体的には、図8に示すように、出力電流の差ΔIP1は、排気ガス中の水素濃度が高くなるほど比例的に大きくなる。図8では、排気ガス中の水素濃度に対する、第1、第2空燃比センサ80A,80Bの限界電流域の出力電流IPA1,IPB1の特性を示している。
次に、ECU200は、ステップST19において、ステップST16で推定された使用燃料のエタノール濃度、および、ステップST18で推定された排気ガス中の水素濃度を用いて第1空燃比センサ80Aの限界電流域の出力電流(以下では単に「出力電流」と言う。)IPA1のずれ量ILAを推定する。このずれ量ILAは、排気ガス中の酸素濃度に応じた出力電流(実空燃比に応じた出力電流)に対する出力電流IPA1のずれ量である。出力電流IPA1は、排気ガス中の可燃成分の濃度(成分比)に応じて変化する。エタノール含有燃料が燃焼した場合の排気ガス中の主な可燃成分としては、例えば、図9の表に示すようなものがある。図9では、排気ガス中の主な可燃成分として、代表的な10の成分(H2、CH4、CO、C24、C36、CH3CHO、C38、C25OH、C65CH3、C818)を挙げている。
エタノール含有燃料が燃焼した場合の排気ガス中の可燃成分の濃度は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。この実施形態では、排気ガス中の可燃成分の濃度(酸素濃度も含む)と、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(可燃成分マップ)として記憶させておくようにしている。そして、ステップST16で推定されたエタノール濃度に基づき、ROM202の可燃成分マップを参照することで、そのエタノール濃度における排気ガス中のH2を除く可燃成分の濃度を求めるようにしている。例えば、0%〜100%のエタノール濃度について、等間隔で複数の領域(例えば、10%間隔で10の領域)を設定し、各領域ごとに可燃成分マップを作成してROM202に記憶させておけばよい。そして、ステップST16で得られたエタノール濃度が属する領域に対応する可燃成分マップを参照し、そのエタノール濃度に対応する排気ガス中の可燃成分の濃度を求めればよい。
そして、この実施形態では、ステップST16で推定されたエタノール濃度から求められた排気ガス中のH2を除く可燃成分の濃度、および、ステップST18で推定された排気ガス中の水素濃度に基づいて、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを算出するようにしている。出力電流IPA1は、次の式(3)によって算出される。また、出力電流IPA1のずれ量ILAは、次の式(4)によって算出される。
IPA1=A・Dop=ΣA・(Do−Ki・Si・Di)…(3)
ILA=IPA1(X)−IPA1(0)…(4)
この式(3)により、使用燃料がエタノールX%の燃料であるときの出力電流IPA1が算出される。この式(3)において、「i」は、便宜上、排気ガス中の各可燃成分のそれぞれに割り当てられる数(自然数)であり(図9では、i=1〜10)、「Σ」は、排気ガス中の各可燃成分iについての総和である。「A」は、第1空燃比センサ80Aごとに定まる比例定数である。比例定数Aは、第1空燃比センサ80Aの排気側電極84の面積等に応じて定まる値であり、実験等によって予め求めることが可能である。この場合、比例定数Aは、第1空燃比センサ80Aの排気側電極84の面積が大きいほど、大きな値とされる。
そして、式(4)により、ずれ量ILAは、使用燃料がエタノール0%(ガソリン100%)の燃料であるときの出力電流IPA1(0)に対する、使用燃料がエタノールX%の燃料であるときの出力電流IPA1(X)のずれ量として算出される。
「Dop(%)」は、第1空燃比センサ80Aの排気側電極84上の余剰酸素濃度である。この余剰酸素濃度Dopは、後述するように、第1空燃比センサ80Aの排気側電極84上におけるO2の過不足の度合いを表す値となっている。この実施形態では、余剰酸素濃度Dopは、(Do−Ki・Si・Di)の排気ガス中の各可燃成分iについての総和となっており、以下の「Do」、「Ki」、「Si」、および「Di」から算出される。
「Do(%)」は、排気通路12を流れる排気ガス中の酸素濃度である。一方、「Di(%)」は、排気通路12を流れる排気ガス中の可燃成分iに関連付けられる量であって、具体的には、排気通路12を流れる排気ガス中の可燃成分iの濃度である。排気ガス中の酸素濃度Doおよび排気ガス中のH2を除く可燃成分iの濃度Diは、上述したように、ステップST16で推定されたエタノール濃度からROM202に記憶された可燃成分マップを参照することで求めることが可能である。一方、排気ガス中の水素濃度としては、ステップST18で推定された値が用いられるようになっている。
「Si」は、第1空燃比センサ80Aの拡散層85を通過する排気ガス中の可燃成分iに関連付けられる量である。具体的には、「Si」は、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1がストイキ出力と同じとき(この実施形態では0(mA))の排気ガス中の可燃成分iの酸素当量比である。この酸素当量比Siは、可燃成分iが第1空燃比センサ80Aの拡散層85を通過する際の容易度(通過のしやすさ)を表す値である。この場合、酸素当量比Siは、O2が拡散層85を通過する際の容易度に対する、可燃成分iが拡散層85を通過する際の容易度の比となっている。酸素当量比Siは、実験等によって予め求めることが可能であり、図9の表に示すように、各可燃成分iに固有の値となっている。
ここで、排気ガス中の可燃成分iの分子量Miと酸素当量比Siとの間には相関がある。図9に示すように、可燃成分iとO2とがほぼ同じ分子量の場合(図9では、CO、C24の場合)、拡散層85の通過のしやすさが、可燃成分iとO2とでほぼ同じになり、可燃成分iの酸素当量比Siがほぼ1となる。O2よりも可燃成分iの分子量が小さい場合(図9では、H2、CH4の場合)、O2よりも可燃成分iのほうが拡散層85を通過しやすくなり、可燃成分iの酸素当量比Siが1よりも大きくなる。逆に、O2よりも可燃成分iの分子量が大きい場合(図9では、C36、CH3CHO、C38、C25OH、C65CH3、C818の場合)、O2よりも可燃成分iのほうが拡散層85を通過しにくくなり、可燃成分iの酸素当量比Siが1よりも小さくなる。
また、図9の可燃成分iの(分子量Mi)-1/2の値と、酸素当量比Siの値とを、図10のグラフ上にプロットすると、可燃成分iの(分子量Mi)-1/2と、酸素当量比Siとの間には、直線Lで示すような1次関数的な関係がある。つまり、次の式(5)で示すような関係がある(B、Cは定数)。
Si=B・Mi-1/2+C…(5)
この理由は、排気ガス中の可燃成分iが第1空燃比センサ80Aの拡散層85を通過する際の拡散係数が、(分子量Mi)-1/2に比例するためであると考えられる。したがって、この式(5)を利用することで、図9に挙げた可燃成分以外についても、その酸素当量比を推定することが可能である。
「Ki」は、第1空燃比センサ80Aの排気側電極84でO2と反応する可燃成分iに関連付けられる量であって、具体的には、排気ガス中の可燃成分iの化学当量である。この化学当量Kiは、1モルの可燃成分iが完全燃焼するのに必要なO2のモル数である。可燃成分iの化学当量Kiは、各可燃成分iに固有の値となっており、例えば、可燃成分iがH2の場合、化学当量Kiは1/2であり、可燃成分iがCOの場合、化学当量Kiは1/2である。
以上より、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)は、次のような値となる。排気通路12を流れる排気ガス中のO2と可燃成分iとを考え、これらO2と可燃成分iとがそれぞれ第1空燃比センサ80Aの拡散層85を通過し、排気側電極84まで到達したとする。そして、排気側電極84に到達したO2と可燃成分iとが反応したとする。その結果、排気側電極84上で余る(残る)O2または可燃成分iの量(濃度)を表す値が、(Do−Ki・Si・Di)となる。(Do−Ki・Si・Di)は、排気側電極84上でO2が余る場合、正の値となり、逆に、排気側電極84上で可燃成分iが余る場合、負の値となる。
そして、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)の総和が、余剰酸素濃度Dopとなる。したがって、余剰酸素濃度Dopは、第1空燃比センサ80Aの排気側電極84上におけるO2の過不足の度合いを表す値となる。具体的には、排気側電極84上でO2が余るような状況では、余剰酸素濃度Dopが正の値となる。この場合、式(3)により算出される第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1は、ストイキ出力よりも大きな出力電流となる。一方、排気側電極84上でO2が不足するような状況、言い換えれば、可燃成分iが余る状況では、余剰酸素濃度Dopが負の値となる。この場合、式(3)により算出される第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1は、ストイキ出力よりも小さな出力電流となる。
そして、式(4)を用いて第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを算出する。この際、IPA1(X)は、ステップST16で推定されたエタノール濃度がX%であるときに式(3)によって算出される値となっており、IPA1(0)は、エタノール濃度が0%であるときに式(3)によって算出される値となっている。
次に、ECU200は、図7に示すように、ステップST20において、ステップST19で算出されたずれ量ILAに基づいて、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1(実測値)を補正する。この補正は、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1(実測値)から式(3)、(4)によって算出されたずれ量ILAを減算することによって行うことが可能である。
具体的には、式(3)、(4)によって算出されたずれ量ILAが正の値である場合、ステップST20による補正後の第1空燃比センサ80Aの出力電流は、出力電流IPA1(実測値)よりもリッチ側(出力電流が減少する側)となる。逆に、式(3)、(4)によって算出されたずれ量ILAが負の値である場合、ステップST20による補正後の第1空燃比センサ80Aの出力電流は、出力電流IPA1(実測値)よりもリーン側(出力電流が増大する側)となる。
この実施形態では、ステップST16で推定された使用燃料のエタノール濃度、および、ステップST18で推定された排気ガス中の水素濃度を利用して、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを正確に算出するようにしている。ここで、ステップST16では排気ガス中の水分濃度に基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定するため、使用燃料のエタノール濃度のみを利用して、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを算出すると、吸入空気に含まれる水分の影響によってずれ量ILAの算出精度が悪化する可能性がある。
しかし、この実施形態では、使用燃料のエタノール濃度に加え、上記出力電流の差ΔIP1から推定された排気ガス中の水素濃度を用いてずれ量ILAを算出するので、吸入空気中の水分による悪影響を抑え、ずれ量ILAを精度よく算出することができる。これにより、ずれ量ILAに基づいて補正される第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1を、実空燃比に応じた値にできるだけ近付けることが可能になる。そして、実空燃比に即したエンジン1の各種制御を適切に行うことが可能になる。例えば、ずれ量ILAに起因する燃料噴射制御(空燃比フィードバック制御)の悪化を抑制することが可能になり、実空燃比に即した適切な燃料噴射制御を行うことが可能になる。
−他の実施形態−
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。
上記実施形態では、上記出力電流の差ΔIPAに基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定し(図7のステップST16)、その使用燃料のエタノール濃度を利用して第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを算出した(図7のステップST19)。これに限らず、上記出力電流の差ΔIPAに代えて、排気ガス中の水素濃度に基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定してもよい。この場合、エンジン1における第1空燃比センサ80Aの出力補正制御は、図11に示すような手順に従って実行される。
この第1空燃比センサ80Aの出力補正制御の変形例について、図11のフローチャートを参照して説明する。なお、上記実施形態の第1空燃比センサ80Aの出力補正制御(図7参照)と同様の処理については説明を省略する。
ステップST31,32,33,34,37は、上述したステップST11,12,17,18,20と同様の処理となっている。
ステップST35において、ECU200は、ステップST34で推定された排気ガス中の水素濃度に基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定する。この場合、排気ガス中の水素濃度と、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(エタノール濃度推定マップ)として記憶させておき、このマップを参照することで、使用燃料のエタノール濃度を推定することが可能である。
ステップST35のエタノール濃度の推定について説明する。上述したように、エタノール含有燃料が燃焼した場合の排気ガス中の可燃成分の濃度は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。具体的には、使用燃料のエタノール濃度が大きくなると、燃料が高H/C化するため、排気ガス中に拡散係数の大きなH2が増加することになる。つまり、使用燃料のエタノール濃度は、排気ガス中の水素濃度と相関のある量となっており、使用燃料のエタノール濃度が大きくなるほど、排気ガス中の水素濃度が大きくなる。そこで、この実施形態では、ステップST35では、排気ガス中の水素濃度に基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定するようにしている。
次に、ステップST36において、ECU200は、ステップST35で推定された使用燃料のエタノール濃度を用いて第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを推定する。この場合、上記実施形態のステップST19と同様に、排気ガス中の可燃成分の濃度と、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(可燃成分マップ)として記憶させておくようにしている。そして、上記式(3)、(4)により、排気ガス中の可燃成分の濃度に基づいて、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを算出するようにしている。なお、上記実施形態では、ステップST19で、ステップST16で推定されたエタノール濃度に基づいて排気ガス中のH2を除く可燃成分の濃度を求めたが、このステップST36では、ステップST35で推定されたエタノール濃度に基づいて排気ガス中のH2を含む可燃成分の濃度を求めることが可能である。ただし、排気ガス中の水素濃度として、ステップST34で推定された値を用いてもよい。
そして、ECU200は、ステップST37において、ステップST36で算出されたずれ量ILAに基づいて、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1を補正する。
なお、図11のフローチャートでは、上記出力電流の差ΔIP1から排気ガス中の水素濃度を推定し(ステップST34)、推定された排気ガス中の水素濃度から使用燃料のエタノール濃度を推定したが(ステップST35)、上記出力電流の差ΔIP1に基づいて使用燃料のエタノール濃度を直接推定してもよい。この場合、上記出力電流の差ΔIP1と、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップとして記憶させておき、このマップを参照することで、使用燃料のエタノール濃度を推定することが可能である。
また、排気ガス中の水素濃度から使用燃料のエタノール濃度を推定し(ステップST35)、推定された使用燃料のエタノール濃度から排気ガス中の可燃成分の濃度を求めたが(ステップST36)、排気ガス中の水素濃度に基づいて排気ガス中の可燃成分の濃度を直接求めてもよい。この場合、排気ガス中の水素濃度と、排気ガス中の可燃成分の濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップとして記憶させておき、このマップを参照することで、排気ガス中の可燃成分の濃度を求めることが可能である。
また、ステップST35で推定された排気ガス中の水素濃度から、第1空燃比センサ80Aの出力電流IPA1のずれ量ILAを直接求めるようにしてもよい。この場合、ずれ量ILAと、排気ガス中の水素濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(ずれ量マップ)として記憶させておき、このマップを参照することで、ずれ量ILAを推定することが可能である。
上記実施形態で挙げた使用燃料としてのエタノール含有燃料は一例であって、フレキシブル燃料内燃機関の使用燃料として、その他のアルコール含有燃料(例えば、メタノール含有燃料など)を用いてもよい。
上記実施形態で挙げた第1、第2空燃比センサの構造(図4、図6参照)は一例であって、図5のような特性を示す限界電流式の空燃比センサであれば、その他の構造のものを用いてもよい。この場合、第2空燃比センサは、第1空燃比センサに対し排気ガス中のH2を浄化可能な触媒層が付加された構成とされる。つまり、第2空燃比センサには、排気ガス中のH2を浄化可能な触媒層が備えられているのに対し、第1空燃比センサには、そのような触媒層が備えられていない。
上記実施形態では、本発明をFFVに搭載されるポート噴射式4気筒エンジンに適用した場合について説明した。本発明は、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンに対しても適用可能である。また、本発明は、ポート噴射式のエンジンに限らず、筒内直噴式のエンジンや、ポート噴射式および筒内直噴式の両インジェクタを備えたエンジンに対しても適用可能である。さらに、気筒数や、エンジン形式(直列型やV型や水平対向型等の別)についても特に限定されるものではない。
本発明は、アルコール含有燃料を使用燃料とするフレキシブル燃料内燃機関に利用可能である。
1 エンジン(フレキシブル燃料内燃機関)
8 上流側触媒
12 排気通路
80A 第1空燃比センサ
80B 第2空燃比センサ
90 触媒層
200 ECU

Claims (5)

  1. アルコール含有燃料を使用燃料とする内燃機関において、触媒の上流側の排気通路に配設された空燃比センサのセンサ出力を補正する空燃比センサの出力補正装置であって、
    上記排気通路には、第2空燃比センサが配設され、
    上記第2空燃比センサには、排気ガス中のH2を浄化可能な触媒層が備えられている一方、上記空燃比センサには、そのような触媒層が備えられていないことを特徴とする空燃比センサの出力補正装置。
  2. 請求項1に記載の空燃比センサの出力補正装置において、
    上記両空燃比センサの出力電流の差に基づいて、排気ガス中の水素濃度を推定し、推定された排気ガス中の水素濃度に基づいて、上記空燃比センサの出力電流を補正することを特徴する空燃比センサの出力補正装置。
  3. 請求項2に記載の空燃比センサの出力補正装置において、
    上記推定された排気ガス中の水素濃度に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定し、推定されたアルコール濃度を用いて、上記空燃比センサの排気ガス中の酸素濃度に基づく出力電流に対するずれ量を算出し、算出されたずれ量に応じて上記空燃比センサの出力電流を補正することを特徴する空燃比センサの出力補正装置。
  4. 請求項2に記載の空燃比センサの出力補正装置において、
    上記空燃比センサは、第1の印加電圧が印加されたとき、排気ガス中の酸素濃度に応じた電流を出力するとともに、上記第1の印加電圧よりも高い第2の印加電圧が印加されたとき、排気ガスに含まれる水を分解するように構成されており、
    上記空燃比センサに対し上記第2の印加電圧が印加されたときの第2の出力電流と、上記空燃比センサに対し上記第1の印加電圧が印加されたときの第1の出力電流との差に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定し、
    上記両空燃比センサの出力電流の差から推定された排気ガス中の水素濃度、および、上記第1、第2の出力電流の差から推定されたアルコール濃度を用いて、上記空燃比センサの排気ガス中の酸素濃度に基づく出力電流に対するずれ量を算出し、算出されたずれ量に応じて上記空燃比センサの出力電流を補正することを特徴する空燃比センサの出力補正装置。
  5. 請求項3または4に記載の空燃比センサの出力補正装置において、
    上記推定されたアルコール濃度から、そのアルコール濃度における排気ガス中の可燃成分の濃度を求め、求められた排気ガス中の可燃成分の濃度を用いて上記空燃比センサの出力電流のずれ量を算出することを特徴とする空燃比センサの出力補正装置。
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