JP2011231637A - アルコール濃度推定装置および内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用燃料のアルコール濃度を精度よく推定する。
【解決手段】エンジン1は、燃焼室1dと、吸気ポート11aおよび排気ポート12aと、吸気弁13および排気弁14と、吸気ポート11aに燃料を噴射可能なインジェクタ2と、燃焼室1dの混合気に点火する点火プラグ3と、排気通路12に配置された三元触媒8の上流側に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサ80とを備え、エタノール含有燃料を使用燃料としている。空燃比センサ80は、第1の印加電圧VP1が印加されたとき、排気ガス中の酸素濃度に応じた電流を出力するとともに、第2の印加電圧VP2が印加されたとき、排気ガスに含まれる水を分解するように構成され、第2の印加電圧VP2が印加されたときの出力電流IP2と第1の印加電圧VP1が印加されたときの出力電流IP1との差に基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、使用燃料に含まれるアルコールの濃度を推定するアルコール濃度推定装置、および、これを備えた内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
自動車用等の内燃機関(エンジンとも言う)として、アルコール(例えばメタノール、エタノールなど)単体の燃料や、アルコールとガソリンとの混合燃料が使用可能なフレキシブル燃料内燃機関が知られている。この種のエンジンが搭載された車両は、一般にフレキシブル燃料自動車(FFV:Flexible Fuel Vehicle)と呼ばれており、アルコール燃料を使用することによって、排気エミッションの改善および化石燃料の消費量削減といった環境性能の向上を図るようにしている。
FFVでは、ガソリン100%の燃料、アルコールとガソリンとの混合燃料、またはアルコール100%の燃料が使用可能となっている。アルコールの物性は、ガソリンとは異なるため、使用燃料に含まれるアルコールの濃度(アルコール含有率)に応じた燃料噴射制御や、点火時期制御等を行う必要がある。したがって、燃料噴射制御や、点火時期制御等を適切に行う上では、使用燃料のアルコール濃度を精度よく検出、推定等することが重要となる。
従来では、使用燃料のアルコール濃度を推定する技術として、さまざまなものが提案されている。例えば、特許文献1には、フューエルカット終了後、空燃比(A/F)センサおよびサブ酸素センサの少なくとも一方のセンサにより算出される目標値と実測値とから算出される積算量に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定することが示されている。
特開2009−52477号公報
ところで、使用燃料のアルコール濃度が異なれば、排気ガス中の可燃成分の成分比(濃度)が異なるものとなり、これに起因して空燃比センサのセンサ出力(出力電流)が変動する可能性がある。詳しくは、空燃比センサのセンサ出力としては、本来であれば排気ガス中のO2の濃度(酸素濃度)に応じた出力電流(「本来の出力電流」と言う)が出力されるべきであるが、排気ガス中の可燃成分(例えば、H2、CO、HC、C38など)の濃度の違いによって、本来の出力電流からリッチ側またはリーン側にずれた出力電流が出力される可能性がある。例えば、空燃比センサの出力電流は、排気ガス中のH2の濃度が増加すると、本来の出力電流よりもリッチ側にずれ、逆に、排気ガス中のC38の濃度が増加すると、本来の出力電流よりもリーン側にずれる。
しかし、従来では、そのような空燃比センサの出力電流の変動(本来の出力電流に対するずれ)は、考慮されていなかった。このため、使用燃料のアルコール濃度の推定精度が悪くなるといった問題があった。また、上述のように変動する空燃比センサの出力電流に基づいて燃料噴射制御(空燃比フィードバック制御)を行うと、混合気の空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)からずれるという問題があった。
本発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、空燃比センサの出力電流の変動に起因するアルコール濃度の推定精度の悪化や、燃料噴射制御の悪化を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、燃焼室と、燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、吸気ポートおよび排気ポートをそれぞれ開閉可能な吸気弁および排気弁と、吸気ポートまたは燃焼室に燃料を噴射可能な燃料噴射弁と、燃焼室の混合気に点火する点火プラグと、排気通路に配置された触媒の上流側に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサとを備え、アルコール含有燃料を使用燃料とする内燃機関のアルコール濃度推定装置であって、上記空燃比センサは、第1の印加電圧が印加されたとき、排気ガス中の酸素濃度に応じた電流を出力するとともに、上記第1の印加電圧よりも高い第2の印加電圧が印加されたとき、排気ガスに含まれる水を分解するように構成されており、上記第2の印加電圧が印加されたときの第2の出力電流と、上記第1の印加電圧が印加されたときの第1の出力電流との差に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定することを特徴としている。なお、アルコール含有燃料は、ガソリン100%の燃料、アルコールとガソリンとが混合された混合燃料、アルコール100%の燃料を含む意味である。
上記構成によれば、上記出力電流の差は、排気ガス中の水分の分解により増大される空燃比センサの出力電流の増大分となるので、その出力電流の差は、排気ガス中の水分濃度に応じて変化する。そして、排気ガス中の水分濃度は、使用燃料のアルコール濃度に応じて変化するので、上記出力電流の差は、使用燃料のアルコール濃度に応じて変化することになる。このように、上記構成では、排気ガス中の水分濃度と相関のある上記出力電流の差に基づいて使用燃料のアルコール濃度を推定するので、第1の出力電流だけに基づいてアルコール濃度を推定する場合に比べて、アルコール濃度を精度よく推定することができる。つまり、排気ガス中の可燃成分の濃度(成分比)の違いにより第1の出力電流が変動したとしても、これに起因するアルコール濃度の推定精度の悪化を抑制することができる。しかも、空燃比センサに対する印加電圧を第1の印加電圧から第2の印加電圧へ一時的に上昇させるだけで、短時間かつ容易にアルコール濃度を推定することができる。
本発明のアルコール濃度推定装置において、上記アルコールとして、エタノールを用いることが可能である。つまり、内燃機関の使用燃料をエタノール含有燃料とすることが可能である。
この構成では、排気ガス中の水分濃度と相関のある上記出力電流の差に基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定するので、第1の出力電流だけに基づいてエタノール濃度を推定する場合に比べて、エタノール濃度を精度よく推定することができる。つまり、排気ガス中の可燃成分の濃度の違いにより第1の出力電流が変動したとしても、これに起因するエタノール濃度の推定精度の悪化を抑制することができる。
また、本発明は、燃焼室と、燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、吸気ポートおよび排気ポートをそれぞれ開閉可能な吸気弁および排気弁と、吸気ポートまたは燃焼室に燃料を噴射可能な燃料噴射弁と、燃焼室の混合気に点火する点火プラグと、排気通路に配置された触媒の上流側に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサとを備え、アルコール含有燃料を使用燃料とする内燃機関の燃料噴射制御装置であって、上記構成のアルコール濃度推定装置を備え、アルコール濃度推定装置により推定されたアルコール濃度を用いて、排気ガス中の酸素濃度に基づく出力電流からの上記第1の出力電流のずれ量を算出し、算出されたずれ量に応じて上記第1の出力電流を補正し、補正後の上記第1の出力電流に基づいて上記燃料噴射弁による燃料噴射量を制御することを特徴としている。
この構成では、上述したアルコール濃度推定装置によって推定される使用燃料のアルコール濃度を利用して空燃比センサの第1の出力電流のずれ量を算出するようにしている。つまり、アルコール濃度推定装置によって精度よく推定される使用燃料のアルコール濃度を利用することで、空燃比センサの第1の出力電流のずれ量を正確に算出することが可能になる。これにより、そのずれ量に基づいて補正される空燃比センサの出力電流を、実空燃比に応じた値にできるだけ近付けることが可能になる。そして、補正後の出力電流に基づいて空燃比フィードバック補正を行うことで、そのずれ量に起因する燃料噴射制御の悪化を抑制することが可能になる。
本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置において、アルコール濃度推定装置により推定されたアルコール濃度から、そのアルコール濃度における排気ガス中の可燃成分の濃度を求め、求められた排気ガス中の可燃成分の濃度を用いて上記第1の出力電流のずれ量を算出することが好ましい。
ここで、空燃比センサの第1の出力電流のずれ量は、排気ガス中の可燃成分の濃度に応じて変化し、排気ガス中の可燃成分の濃度は、使用燃料のアルコール濃度に応じて変化する。この構成では、上述したアルコール濃度推定装置によって推定される使用燃料のアルコール濃度を利用して空燃比センサの第1の出力電流のずれ量を算出するようにしている。したがって、上記出力電流の差に基づいて使用燃料のアルコール濃度を精度よく推定でき、排気ガス中の可燃成分の濃度を正確に求めることができる。その結果、空燃比センサの第1の出力電流のずれ量を正確に算出することができる。これにより、そのずれ量に基づいて補正される空燃比センサの出力電流を、実空燃比に応じた値にできるだけ近付けることが可能になる。そして、補正後の出力電流に基づいて空燃比フィードバック補正を行うことで、そのずれ量に起因する燃料噴射制御の悪化を抑制することが可能になる。
本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置において、上記第1の出力電流のずれ量は、次の式、IL=IP1(X)−IP1(0)、(IL:上記第1の出力電流のずれ量、IP1(X):使用燃料がアルコールX%の燃料であるときの上記第1の出力電流、IP1(0):使用燃料がアルコール0%の燃料であるときの上記第1の出力電流)、により算出されることが好ましい。また、使用燃料がアルコールX%の燃料であるときの上記第1の出力電流IP1(X)は、次の式、IP1(X)=ΣA・(Do−Ki・Si・Di)、(A:比例定数、Do:排気ガス中の酸素濃度、i:排気ガス中の可燃成分のそれぞれに割り当てられる数、Ki:排気ガス中の可燃成分iの化学当量、Si:空燃比センサの出力電流がストイキ出力と同じときの排気ガス中の可燃成分iの酸素当量比、Di:排気ガス中の可燃成分iの濃度)、により算出されることが好ましい。
ここで、排気ガス中の可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)は、次のような値となる。排気通路を流れる排気ガス中のO2と可燃成分iとが、それぞれ空燃比センサの内部(拡散層)を通過して、排気側電極まで到達し、排気側電極に到達したO2と可燃成分iとが反応した結果、排気側電極上で余る(残る)O2または可燃成分iの量(濃度)を表す値が、(Do−Ki・Si・Di)となる。そして、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)の総和が、空燃比センサの排気側電極上におけるO2の過不足の度合いを表す値となる。具体的に、空燃比センサの排気側電極上でO2が余るような状況では、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)の総和が正の値となる。一方、空燃比センサの排気側電極上でO2が不足するような状況、言い換えれば、可燃成分iが余る状況では、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)の総和が負の値となる。
そして、上記式によれば、ずれ量ILは、使用燃料がアルコール0%(ガソリン100%)の燃料であるときの出力電流IP1(0)に対する、使用燃料がアルコールX%の燃料であるときの出力電流IP1(X)のずれ量として算出される。具体的に、上記式により算出されたずれ量ILが正の値となる場合、空燃比センサの出力電流をリッチ側に補正すればよい。一方、上記式により算出されたずれ量ILが負の値となる場合、空燃比センサの出力電流をリーン側に補正すればよい。このように、上記式により算出されるずれ量ILに応じて空燃比センサの出力電流を補正し、補正後の出力電流に基づいて空燃比フィードバック補正を行うことで、ずれ量に起因する燃料噴射制御の悪化を抑制することが可能になる。
本発明のアルコール濃度推定装置によれば、排気ガス中の水分濃度と相関のある上記出力電流の差に基づいて使用燃料のアルコール濃度を推定するので、第1の出力電流だけに基づいてアルコール濃度を推定する場合に比べて、アルコール濃度を精度よく推定することができる。つまり、排気ガス中の可燃成分の濃度(成分比)の違いにより第1の出力電流が変動したとしても、これに起因するアルコール濃度の推定精度の悪化を抑制することができる。しかも、空燃比センサに対する印加電圧を第1の印加電圧から第2の印加電圧へ一時的に上昇させるだけで、短時間かつ容易にアルコール濃度を推定することができる。
本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置によれば、アルコール濃度推定装置によって精度よく推定される使用燃料のアルコール濃度を利用することで、空燃比センサの第1の出力電流のずれ量を正確に算出することが可能になる。これにより、そのずれ量に基づいて補正される空燃比センサの出力電流を、実空燃比に応じた値にできるだけ近付けることが可能になる。そして、補正後の出力電流に基づいて空燃比フィードバック補正を行うことで、そのずれ量に起因する燃料噴射制御の悪化を抑制することが可能になる。
本発明を適用するエンジンの概略構成を模式的に示す図である。 図1のエンジンの1気筒のみを模式的に示す図である。 エンジンの制御系の構成を示すブロック図である。 空燃比センサの概略構成を示す断面図である。 空燃比センサの電圧−電流特性を示す図である。 エタノール濃度推定制御の一例を示すフローチャートである。 燃料噴射制御の一例を示すフローチャートである。 排気ガス中の各可燃成分の分子量、酸素当量比などを示す表である。 排気ガス中の各可燃成分の分子量と酸素当量比との関係を示す図である。
本発明を具体化した実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
−エンジン−
まず、フレキシブル燃料内燃機関(エンジン)の概略構成について、図1、図2を参照して説明する。なお、図2では、エンジンの1気筒の構成のみを示している。
図1、図2に示すように、エンジン1は、FFVに搭載されるポート噴射式4気筒エンジンであって、エタノール含有燃料が使用燃料とされている。ここで、エタノール含有燃料は、ガソリン100%の燃料、エタノールとガソリンとが混合された混合燃料、エタノール100%の燃料を含む意味である。
エンジン1は、一列に並ぶ4つの気筒#1,#2,#3,#4が形成されたシリンダブロック1aと、このシリンダブロック1aの上端に取り付けられたシリンダヘッド1bとを備えている。各気筒#1,#2,#3,#4には、上下方向に往復動するピストン1cがそれぞれ設けられている。ピストン1cは、コネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン1cの往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転運動に変換される。
クランクシャフト15には、シグナルロータ17が取り付けられている。シグナルロータ17の外周面には、複数の歯(突起)17aが等角度(例えば、10°CA(クランク角度))ごとに設けられている。シグナルロータ17は、歯17aの2枚分が欠落した欠歯部17bを有している。
シグナルロータ17の側方近傍には、クランク角を検出するクランクポジションセンサ31が配置されている。クランクポジションセンサ31は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の歯17aに対応するパルス状の信号(電圧パルス)を発生する。また、シリンダブロック1aには、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ32が配置されている。
シリンダブロック1aの下部には、潤滑油を貯留するオイルパン18が設けられている。オイルパン18に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時に、異物を除去するオイルストレーナを介してオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられて、ピストン1c、クランクシャフト15、コネクティングロッド16などのエンジン1の各部に供給され、その各部の潤滑・冷却等に使用される。そして、潤滑油は、エンジン1の各部の潤滑・冷却等の後、オイルパン18に戻され、再びオイルポンプによって汲み上げられるまでオイルパン18内に貯留される。
シリンダヘッド1bとピストン1cとの間には、燃焼室1dが形成されている。燃焼室1dには、点火プラグ3が配置されている。点火プラグ3の点火タイミングは、イグナイタ4によって調整される。イグナイタ4は、ECU(Electronic Control Unit)200によって制御される。
燃焼室1dには、吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11の一部は、吸気ポート11aおよび吸気マニホールド11bによって形成されている。吸気通路11には、サージタンク11cが設けられている。また、吸気通路11には、吸気を濾過するエアクリーナ7、熱線式のエアフロメータ33、吸気温センサ34(エアフロメータ33に内蔵)、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットル弁5などが配置されている。スロットル弁5は、サージタンク11cの上流側(吸気流れの上流側)に設けられており、スロットルモータ6によって駆動される。スロットル弁5の開度は、スロットル開度センサ35によって検出される。スロットル弁5のスロットル開度は、ECU200によって駆動制御される。
排気通路12の一部は、排気ポート12aおよび排気マニホールド12bによって形成されている。排気通路12には三元触媒8が配置されている。三元触媒8においては、燃焼室1dから排気通路12に排気された排気ガス中のCO、HCの酸化、およびNOxの還元が行われ、それらをCO2、H2O、N2とすることによって排気ガスの浄化が図られている。
排気通路12の三元触媒8の上流側(排気流れの上流側)には、空燃比(A/F)センサ80が配置されている。空燃比センサ80は、三元触媒8に流入する排気ガスの酸素濃度に応じたセンサ出力(出力電流)を発生する。この空燃比センサ80の詳細については後述する。
また、排気通路12の三元触媒8の下流側には、O2センサ38が配置されている。O2センサ38は、三元触媒8から流出した排気ガスの酸素濃度に基づいて、排気ガスがリッチであるかリーンであるかを判定するものである。具体的には、O2センサ38は、排気ガス中の酸素濃度に応じて起電力を発生するものであり、理論空燃比に相当する電圧(比較電圧)よりも出力が高いときはリッチと判定し、逆に、比較電圧よりも出力が低いときはリーンと判定する。
吸気通路11と燃焼室1dとの間には、吸気弁13が設けられており、吸気弁13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室1dとが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室1dとの間には、排気弁14が設けられており、排気弁14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室1dとが連通または遮断される。これら吸気弁13および排気弁14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転がタイミングチェーン等を介して伝達される吸気カムシャフト21および排気カムシャフト22の各回転によって行われる。
吸気カムシャフト21の近傍には、特定の気筒(例えば気筒#1)のピストン1cが圧縮上死点(TDC)に達したときにパルス状の信号を発生するカムポジションセンサ39が設けられている。カムポジションセンサ39は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト21に一体的に設けられたロータ外周面の1個の歯(図示せず)に対向するように配置されており、吸気カムシャフト21が回転する際にパルス状の信号(電圧パルス)を出力する。なお、吸気カムシャフト21および排気カムシャフト22は、クランクシャフト15の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト15が2回転(720°CA回転)するごとにカムポジションセンサ39が1つのパルス状の信号を発生する。
そして、吸気通路11の吸気ポート11aには、エタノール含有燃料を噴射可能なインジェクタ(燃料噴射弁)2が配置されている。インジェクタ2は各気筒#1〜#4ごとに設けられている。各気筒#1〜#4のインジェクタ2は共通のデリバリパイプ101に接続されている。デリバリパイプ101には、燃料供給系100の燃料タンク104に貯留された燃料が供給され、これによってインジェクタ2から吸気ポート11a内に燃料が噴射される。
インジェクタ2から噴射された燃料は、吸入空気と混合されて混合気となり、吸気弁13の開弁にともない燃焼室1dに導入される。燃焼室1dに導入された混合気(燃料+空気)は、点火プラグ3にて点火されて燃焼・爆発する。混合気の燃焼室1d内での燃焼・爆発によって、ピストン1cが往復運動してクランクシャフト15が回転する。そして、混合気の燃焼により生じた燃焼ガスは、排気弁14の開弁にともない排気ガスとして排気通路12に排出される。
燃料供給系100は、各気筒#1〜#4のインジェクタ2に共通に接続されたデリバリパイプ101、デリバリパイプ101に接続された燃料供給管102、燃料ポンプ(例えば電動ポンプ)103、燃料タンク104などを備えている。燃料タンク104には、所定のエタノール濃度を有するエタノール含有燃料が貯留されている。そして、燃料ポンプ103を駆動することにより、燃料タンク104内に貯留された燃料を、燃料供給管102を介してデリバリパイプ101に供給する。燃料ポンプ103の駆動制御はECU200によって行われる。このような構成の燃料供給系100によって各気筒#1〜#4のインジェクタ2に燃料がそれぞれ供給される。
−ECU−
次に、上述のように構成されたエンジン1の運転状態を制御するECU200について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、ECU200は、CPU201、ROM202、RAM203、バックアップRAM204などを備えている。
ROM202には、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU201は、ROM202に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。RAM203は、CPU201での演算結果や各種センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM204は、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
上記CPU201、ROM202、RAM203、およびバックアップRAM204は、双方向性バス207を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース205および出力インターフェース206と接続されている。
入力インターフェース205には、クランクポジションセンサ31、水温センサ32、エアフロメータ33、吸気温センサ34、スロットル開度センサ35、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力するアクセル開度センサ36、O2センサ38、カムポジションセンサ39、空燃比センサ80などの各種センサが接続されている。また、入力インターフェース205には、イグニッションスイッチ40が接続されており、イグニッションスイッチ40がオン操作されると、スタータモータ(図示せず)によるエンジン1のクランキングが開始される。
出力インターフェース206には、インジェクタ2、点火プラグ3のイグナイタ4、スロットル弁5のスロットルモータ6、燃料供給系100の燃料ポンプ103などが接続されている。そして、ECU200は、上述した各種センサの検出信号に基づいて、後述する「エタノール濃度推定制御」および「燃料噴射制御」を含むエンジン1の各種制御を実行する。
−空燃比センサ−
次に、空燃比(A/F)センサ80について、図4、図5を参照して説明する。
この実施形態では、空燃比センサ80として、例えば図5のような出力特性(電圧−電流特性)を示す限界電流式のものが用いられている。空燃比センサ80は、例えば図4に示すような構成となっている。
図4に示すように、空燃比センサ80は、センサ素子81、通気性を有する内カバー87および外カバー88などを備えている。
センサ素子81は、板状の固体電解質層(例えばジルコニア製)82、この固体電解質層82の一方の面に形成された大気側電極(例えば白金電極)83、固体電解質層82の他方の面に形成された排気側電極(例えば白金電極)84、拡散層(例えば多孔質のセラミック)85などによって構成されている。
センサ素子81の大気側電極83は、大気ダクト86内に配置されている。大気ダクト86内は大気に解放されており、この大気ダクト86内に流入した大気が大気側電極83に接触する。一方、排気側電極84の表面は、拡散層85によって覆われており、排気通路12を流れる排気ガスの一部が、拡散層85の内部を通過して排気側電極84に接触する。なお、排気ガスは、外カバー88の小孔88aおよび内カバー87の小孔87aを通過してセンサ素子81(排気側電極84)に達する。
また、空燃比センサ80には、センサ素子81を加熱するためのヒータ89が組み込まれている。ヒータ89は、車載のバッテリ電源からの通電により発熱する線状の発熱体によって構成されており、その発熱体の発熱によってセンサ素子81の全体を加熱する。
このような構成の空燃比センサ80において、大気側電極83と排気側電極84との間に所定の電圧が印加されると、この電圧印加によって空燃比センサ80に排気ガス中のO2の濃度(酸素濃度)に応じた出力電流が発生する。
具体的に説明すると、排気ガスの空燃比がリーンである場合、排気ガス中の余剰のO2が排気側電極84での電極反応により電子を受け取ってイオン化される。その酸素イオンが固体電解質層82の内部を排気側電極84→大気側電極83の向きに移動し、大気側電極83に到達すると、そこで電子が離脱されO2に戻って大気ダクト86に排出される。このような酸素イオンの移動によって、大気側電極83→排気側電極84の向きに電流(正電流)が流れる。
一方、排気ガスの空燃比がリッチである場合、上述したリーンの場合とは逆に、大気ダクト86内のO2が大気側電極83での電極反応により電子を受け取ってイオン化される。その酸素イオンが、固体電解質層82の内部を大気側電極83→排気側電極84の向き移動した後、拡散層85の内部で拡散された排気ガス中の可燃成分(例えば、H2、CO、HCなど)との触媒反応によりCO2やH2Oが生成される。このような酸素イオンの移動によって、排気側電極84→大気側電極83の向きに電流(負電流)が流れる。
そして、空燃比センサ80の電圧−電流特性は、例えば図5のようになる。図5は、空燃比センサ80の大気側電極83と排気側電極84との間に印加する印加電圧VPと、センサ出力である出力電流IPとの関係を示す図である。図5では、使用燃料がガソリン100%の燃料で、空燃比がストイキ(理論空燃比)である場合の特性を実線で示し、使用燃料がエタノール100%の燃料で、空燃比がストイキである場合の特性を破線で示している。
図5に示すように、空燃比センサ80の電圧−電流特性としては、空燃比センサ80に対する印加電圧VPを変化させても出力電流IPが殆ど変化せずほぼ一定の値となる領域(限界電流域Z1および水分解領域Z2)が存在している。
空燃比センサ80の限界電流域Z1は、排気ガス中の酸素濃度に応じたほぼ一定の電流(限界電流)IP1を出力する領域であり、エンジン1の運転時に排気ガスの酸素濃度(空燃比)を検出するのに用いられる領域である。この限界電流域Z1の出力電流(第1の出力電流)IP1は、排気ガスの酸素濃度に応じて変化する。具体的には、図5に示すように、排気ガスの空燃比がリーン側になるほど、出力電流IP1が増大し、逆に、排気ガスの空燃比がリッチ側になるほど、出力電流IP1が減少する。なお、図5の例では、使用燃料がガソリン100%の燃料で、空燃比がストイキである場合に、限界電流域Z1の出力電流IP1(IP1g)が0(mA)に設定されている(ストイキ出力)。
また、限界電流域Z1の出力電流IP1は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。つまり、既に述べたように、使用燃料のエタノール濃度が異なれば、排気ガス中の可燃成分の濃度(成分比)が異なるものとなり、可燃成分の濃度の違いによって限界電流域Z1の出力電流IP1が変動する。この実施形態では、アルコールとしてエタノールが用いられており、使用燃料のエタノール濃度が高くなるほど、排気ガス中のH2の濃度が高くなり、限界電流域Z1の出力電流IP1がリッチ側にずれる傾向にある。このため、図5に示すように、使用燃料のエタノール濃度が高くなるほど、限界電流域Z1の出力電流IP1が減少する。具体的には、限界電流域Z1の出力電流IP1は、使用燃料がガソリン100%の燃料であるときに最大電流IP1gとなり、使用燃料がエタノール100%の燃料であるときに最小電流IP1eとなる。また、使用燃料がエタノールとガソリンとが混合された混合燃料のとき、限界電流域Z1の出力電流IP1は、そのエタノール濃度に応じて最小電流IP1eと最大電流IP1gとの間の値を取り得る。
一方、空燃比センサ80に対する印加電圧VPが限界電流域Z1の最小電圧VP1minよりも低くなると、空燃比センサ80の出力電流IPは、限界電流域Z1の出力電流IP1よりも小さくなる。この場合、印加電圧VPが低くなるほど、出力電流IPがほぼ比例的に下降する。
逆に、空燃比センサ80に対する印加電圧VPが限界電流域Z1の最大電圧VP1maxよりも高くなると、空燃比センサ80の固体電解質層82のジルコニアなどによって、排気ガス中のH2O(水)がH2およびO2に分解されるため、空燃比センサ80の出力電流IPは、限界電流域Z1の出力電流IP1よりも大きくなる。つまり、排気ガスに含まれるH2Oの電気分解によって、空燃比センサ80の出力電流IPが増大される。
そして、図5に示すように、空燃比センサ80に対する印加電圧VPが高くなるほど、空燃比センサ80の出力電流IPが増大するが、印加電圧VPが所定の電圧(VP2min)以上になると、印加電圧VPを変化させても出力電流IPは殆ど変化せずほぼ一定の値IP2となる。この排気ガス中の水分を分解しほぼ一定の電流IP2を出力する領域を水分解領域Z2と呼ぶ。この水分解領域Z2の出力電流(第2の出力電流)IP2は、上述した限界電流域Z1の出力電流IP1よりも大きくなっている。なお、空燃比センサ80に対する印加電圧VPが所定の電圧(VP2max)よりも大きくなると、空燃比センサ80の出力電流IPは再び増大するようになる。
−エタノール濃度推定制御−
次に、エンジン1における使用燃料のエタノール濃度を推定するエタノール濃度推定制御について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6のフローチャートに示すルーチンは、ECU200が実行するエタノール濃度推定制御に関するものであり、一定周期ごとに繰り返される。
まず、ECU200は、ステップST11において、空燃比センサ80の大気側電極83と排気側電極84との間に印加する印加電圧VPを、限界電流域Z1の範囲内の電圧(第1の印加電圧)VP1に設定する(VP1min≦VP1≦VP1max)。この電圧VP1は、例えば、0.3〜0.4Vに設定される。続いて、ECU200は、ステップST12において、空燃比センサ80の出力電流IPを取得する。この際、限界電流域Z1の出力電流(第1の出力電流)IP1が取得される。
次に、ECU200は、ステップST13において、空燃比センサ80に対する印加電圧VPを、水分解領域Z2の範囲内の電圧(第2の印加電圧)VP2に設定する(VP2min≦VP2≦VP2max)。つまり、空燃比センサ80に対する印加電圧VPを上記限界電流域Z1の範囲内の電圧VP1から水分解領域Z2の範囲内の電圧VP2へ上昇させる。この電圧VP2は、例えば、0.6〜0.8Vに設定される。続いて、ECU200は、ステップST14において、空燃比センサ80の出力電流IPを取得する。この際、水分解領域Z2の出力電流(第2の出力電流)IP2が取得される。
次に、ECU200は、ステップST15において、水分解領域Z2の出力電流IP2と、限界電流域Z1の出力電流IP1との差ΔIP(=IP2−IP1)を求める。そして、ECU200は、ステップST16において、ステップST15で得られた出力電流の差ΔIPに基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定する。この場合、上記出力電流の差ΔIPと、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(濃度推定マップ)として記憶させておき、このマップを参照することで、使用燃料のエタノール濃度を推定することが可能である。
ステップST16のエタノール濃度の推定について詳しく説明する。ステップST15で得られる出力電流の差ΔIPは、排気ガス中のH2Oの分解により増大される空燃比センサ80の出力電流IPの増大分となっている。したがって、その出力電流の差ΔIPは、排気ガス中のH2Oの濃度(水分濃度)と相関のある量となっており、排気ガス中の水分濃度に応じて変化することになる。
ここで、排気ガス中の水分濃度は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。例えば、次の式(1)によれば、ガソリン100%の燃料が燃焼した場合、排気ガス中の水分濃度は、12.0%となる。
2C1018+29O2+111.77N2→20CO2+18H2O+111.77N2…(1)
また、次の式(2)によれば、エタノール100%の燃料が燃焼した場合、排気ガス中の水分濃度は、18.1%となる。
25OH+3O2+11.56N2→2CO2+3H2O+11.56N2…(2)
排気ガス中の水分濃度は、使用燃料がガソリン100%の燃料であるときに最小値となり、使用燃料がエタノール100%の燃料であるときに最大値となる。また、使用燃料がエタノールとガソリンとが混合された混合燃料のとき、排気ガス中の水分濃度は、そのエンジン濃度に応じてそれら最小値と最大値の間の値を取り得る。
このように、排気ガス中の水分濃度が使用燃料のエタノール濃度に応じて変化するので、上記出力電流の差ΔIPは、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化し、エタノール濃度が高いほど大きくなる。具体的には、図5に示すように、上記出力電流の差ΔIPは、使用燃料がガソリン100%の燃料であるときに最小値ΔIPgとなり、使用燃料がエタノール100%の燃料であるときに最大値ΔIPeとなる。また、使用燃料がエタノールとガソリンとが混合された混合燃料のとき、上記出力電流の差ΔIPは、そのエタノール濃度に応じて最小値ΔIPgと最大値ΔIPeとの間の値を取り得る。
以上のように、この実施形態では、排気ガス中の水分濃度と相関のある上記出力電流の差ΔIPに基づいて使用燃料のエタノール濃度を推定するので、限界電流域Z1の出力電流IP1だけに基づいてエタノール濃度を推定する場合に比べて、エタノール濃度を精度よく推定することができる。つまり、限界電流域Z1の出力電流IP1が上述のように変動したとしても、これに起因するエタノール濃度の推定精度の悪化を抑制することができる。しかも、空燃比センサ80に対する印加電圧VPを限界電流域Z1の範囲内の電圧VP1から水分解領域Z2の範囲内の電圧VP2へ一時的に上昇させるだけで、短時間かつ容易にエタノール濃度を推定することができる。
−燃料噴射制御−
次に、上述のエタノール濃度推定制御によって推定された使用燃料のエタノール濃度を用いて行われるエンジン1の燃料噴射制御について説明する。
この実施形態では、ECU200は、上述した各種センサの出力に基づいて、各気筒#1〜#4の混合気の空燃比を目標空燃比(例えば理論空燃比)に保持させるように、各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量を制御する。具体的には、ECU200は、各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量の基礎となる燃料噴射量(基本燃料噴射量)を算出するとともに、算出された燃料噴射量に対し空燃比フィードバック補正を行うことにより、最終的な燃料噴射量を決定する。
なお、空燃比フィードバック補正の基本的な制御は、従来公知であるので、ここでは簡単に説明する。基本燃料噴射量は、吸入空気量(エアフロメータ33により検出)、エンジン回転数(クランクポジションセンサ31からの出力に基づいて算出)、冷却水温度(水温センサ32により検出)など、現在のエンジン1の運転状態を示すパラメータに基づいて算出される。そして、空燃比センサ80により検出される排気ガス中の酸素濃度に応じた実空燃比と、目標空燃比との偏差に基づいて、実空燃比を目標空燃比に一致させるように、各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量がフィードバック制御される。具体的に、実空燃比が目標空燃比よりもリッチである場合には、各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量が減量補正される。逆に、実空燃比が目標空燃比よりもリーンである場合には、各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量が増量補正される。
この実施形態の燃料噴射制御では、そのような空燃比フィードバック補正の基本的な制御に加え、上述した空燃比センサ80の出力電流IP1のずれに基づく補正を行うようにしている。この燃料噴射制御について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7のフローチャートに示すルーチンは、ECU200が実行する燃料噴射制御に関するものであり、一定周期ごとに繰り返される。
まず、ECU200は、ステップST21において、エタノール濃度推定処理を実行する。このエタノール濃度推定処理では、図6に示すステップST11〜S16と同様の処理が行われる。すなわち、空燃比センサ80の水分解領域Z2の出力電流IP2と、限界電流域Z1の出力電流IP1との差ΔIPに基づいて、使用燃料のエタノール濃度が推定される。
続いて、ECU200は、ステップST22において、ステップST21で得られた使用燃料のエタノール濃度を用いて空燃比センサ80の限界電流域Z1の出力電流IP1のずれ量ILを算出する。出力電流IP1のずれ量ILは、排気ガス中の酸素濃度に応じた出力電流(実空燃比に応じた出力電流)に対する限界電流域Z1の出力電流IP1のずれ量である。出力電流IP1は、排気ガス中の可燃成分の濃度(成分比)に応じて変化する。エタノール含有燃料が燃焼した場合の排気ガス中の主な可燃成分としては、例えば、図8の表に示すようなものがある。図8では、排気ガス中の主な可燃成分として、代表的な10の成分(H2、CH4、CO、C24、C36、CH3CHO、C38、C25OH、C65CH3、C818)を挙げている。
エタノール含有燃料が燃焼した場合の排気ガス中の可燃成分の濃度は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。この実施形態では、排気ガス中の可燃成分の濃度(酸素濃度も含む)と、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(可燃成分マップ)として記憶させておくようにしている。そして、ステップST21で推定されたエタノール濃度に基づき、ROM202の可燃成分マップを参照することで、そのエタノール濃度における排気ガス中の可燃成分の濃度を求めるようにしている。例えば、0%〜100%のエタノール濃度について、等間隔で複数の領域(例えば、10%間隔で10の領域)を設定し、各領域ごとに可燃成分マップを作成してROM202に記憶させておけばよい。そして、ステップST21で得られたエタノール濃度が属する領域に対応する可燃成分マップを参照し、そのエタノール濃度に対応する排気ガス中の可燃成分の濃度を求めればよい。
そして、この実施形態では、上述のようにして求められた排気ガス中の可燃成分の濃度から、空燃比センサ80の限界電流域Z1の出力電流IP1のずれ量ILを算出するようにしている。出力電流IP1は、次の式(3)によって算出される。また、出力電流IP1のずれ量ILは、次の式(4)によって算出される。
IP1=A・Dop=ΣA・(Do−Ki・Si・Di)…(3)
IL=IP1(X)−IP1(0)…(4)
この式(3)により、使用燃料がエタノールX%の燃料であるときの出力電流IP1が算出される。この式(3)において、「i」は、便宜上、排気ガス中の各可燃成分のそれぞれに割り当てられる数(自然数)であり(図8では、i=1〜10)、「Σ」は、排気ガス中の各可燃成分iについての総和である。「A」は、空燃比センサ80ごとに定まる比例定数である。比例定数Aは、空燃比センサ80の排気側電極84の面積等に応じて定まる値であり、実験等によって予め求めることが可能である。この場合、比例定数Aは、排気側電極84の面積が大きいほど、大きな値とされる。
そして、式(4)により、ずれ量ILは、使用燃料がエタノール0%(ガソリン100%)の燃料であるときの出力電流IP1(0)に対する、使用燃料がエタノールX%の燃料であるときの出力電流IP1(X)のずれ量として算出される。
「Dop(%)」は、空燃比センサ80の排気側電極84上の余剰酸素濃度である。この余剰酸素濃度Dopは、後述するように、排気側電極84上におけるO2の過不足の度合いを表す値となっている。この実施形態では、余剰酸素濃度Dopは、(Do−Ki・Si・Di)の排気ガス中の各可燃成分iについての総和となっており、以下の「Do」、「Ki」、「Si」、および「Di」から算出される。
「Do(%)」は、排気通路12を流れる排気ガス中の酸素濃度である。一方、「Di(%)」は、排気通路12を流れる排気ガス中の可燃成分iに関連付けられる量であって、具体的には、排気通路12を流れる排気ガス中の可燃成分iの濃度である。排気ガス中の酸素濃度Doおよび排気ガス中の可燃成分iの濃度Diは、上述したように、ステップST21で推定されたエタノール濃度からROM202に記憶された可燃成分マップを参照することで求めることが可能である。
「Si」は、空燃比センサ80の拡散層85を通過する排気ガス中の可燃成分iに関連付けられる量である。具体的には、「Si」は、空燃比センサ80の出力電流IP1がストイキ出力と同じとき(この実施形態では0(mA))の排気ガス中の可燃成分iの酸素当量比である。この酸素当量比Siは、可燃成分iが空燃比センサ80の拡散層85を通過する際の容易度(通過のしやすさ)を表す値である。この場合、酸素当量比Siは、O2が拡散層85を通過する際の容易度に対する、可燃成分iが拡散層85を通過する際の容易度の比となっている。酸素当量比Siは、実験等によって予め求めることが可能であり、図8の表に示すように、各可燃成分iに固有の値となっている。
ここで、排気ガス中の可燃成分iの分子量Miと酸素当量比Siとの間には相関がある。図8に示すように、可燃成分iとO2とがほぼ同じ分子量の場合(図8では、CO、C24の場合)、拡散層85の通過のしやすさが、可燃成分iとO2とでほぼ同じになり、可燃成分iの酸素当量比Siがほぼ1となる。O2よりも可燃成分iの分子量が小さい場合(図8では、H2、CH4の場合)、O2よりも可燃成分iのほうが拡散層85を通過しやすくなり、可燃成分iの酸素当量比Siが1よりも大きくなる。逆に、O2よりも可燃成分iの分子量が大きい場合(図8では、C36、CH3CHO、C38、C25OH、C65CH3、C818の場合)、O2よりも可燃成分iのほうが拡散層85を通過しにくくなり、可燃成分iの酸素当量比Siが1よりも小さくなる。
また、図8の可燃成分iの(分子量Mi)-1/2の値と、酸素当量比Siの値とを、図9のグラフ上にプロットすると、可燃成分iの(分子量Mi)-1/2と、酸素当量比Siとの間には、直線Lで示すような1次関数的な関係がある。つまり、次の式(5)で示すような関係がある(B、Cは定数)。
Si=B・Mi-1/2+C…(5)
この理由は、排気ガス中の可燃成分iが空燃比センサ80の拡散層85を通過する際の拡散係数が、(分子量Mi)-1/2に比例するためであると考えられる。したがって、この式(5)を利用することで、図8に挙げた可燃成分以外についても、その酸素当量比を推定することが可能である。
「Ki」は、空燃比センサ80の排気側電極84でO2と反応する可燃成分iに関連付けられる量であって、具体的には、排気ガス中の可燃成分iの化学当量である。この化学当量Kiは、1モルの可燃成分iが完全燃焼するのに必要なO2のモル数である。可燃成分iの化学当量Kiは、各可燃成分iに固有の値となっており、例えば、可燃成分iがH2の場合、化学当量Kiは1/2であり、可燃成分iがCOの場合、化学当量Kiは1/2である。
以上より、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)は、次のような値となる。排気通路12を流れる排気ガス中のO2と可燃成分iとを考え、これらO2と可燃成分iとがそれぞれ空燃比センサ80の拡散層85を通過し、排気側電極84まで到達したとする。そして、排気側電極84に到達したO2と可燃成分iとが反応したとする。その結果、排気側電極84上で余る(残る)O2または可燃成分iの量(濃度)を表す値が、(Do−Ki・Si・Di)となる。(Do−Ki・Si・Di)は、排気側電極84上でO2が余る場合、正の値となり、逆に、排気側電極84上で可燃成分iが余る場合、負の値となる。
そして、各可燃成分iの(Do−Ki・Si・Di)の総和が、余剰酸素濃度Dopとなる。したがって、余剰酸素濃度Dopは、空燃比センサ80の排気側電極84上におけるO2の過不足の度合いを表す値となる。具体的には、排気側電極84上でO2が余るような状況では、余剰酸素濃度Dopが正の値となる。この場合、式(3)により算出される空燃比センサ80の出力電流IP1は、正の値となる。一方、排気側電極84上でO2が不足するような状況、言い換えれば、可燃成分iが余る状況では、余剰酸素濃度Dopが負の値となる。この場合、式(3)により算出される空燃比センサ80の出力電流IP1は、負の値となる。
そして、式(4)を用いて空燃比センサ80の出力電流IP1のずれ量ILを算出する。この際、IP1(X)は、ステップST21で推定されたエタノール濃度がX%であるときに式(3)によって算出される値となっており、IP1(0)は、エタノール濃度が0%であるときに式(3)によって算出される値となっている。
そして、図7に示すように、ECU200は、ステップST23において、ステップST22で算出されたずれ量ILに基づいて、各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量を補正する。この場合、ずれ量ILに基づいて、空燃比センサ80の限界電流域Z1の出力電流IP1(実測値)を補正し、補正後の出力電流IP1yに基づいて各気筒#1〜#4のインジェクタ2の燃料噴射量を補正することが可能である。補正後の出力電流IP1yとしては、空燃比センサ80の出力電流IP1から式(4)により算出されたずれ量ILを減算した値(IP1−IL)を用いることが可能である。
具体的には、式(4)により算出されたずれ量ILが正の値である場合、出力電流IP1yは出力電流IP1よりもリッチ側(出力電流が減少する側)に補正される。逆に、式(4)により算出されたずれ量ILが負の値である場合、出力電流IP1yは出力電流IP1よりもリーン側(出力電流が増大する側)に補正される。
以上のように、この実施形態では、ステップST21で精度よく推定される使用燃料のエタノール濃度を利用することで、空燃比センサ80の限界電流域Z1の出力電流IP1のずれ量ILを正確に算出することが可能になる。この点について詳しく説明すると、上述したように、出力電流IP1のずれ量ILは、排気ガス中の可燃成分iの濃度に応じて変化し、排気ガス中の可燃成分iの濃度は、使用燃料のエタノール濃度に応じて変化する。この実施形態では、空燃比センサ80の水分解領域Z2の出力電流IP2と、限界電流域Z1の出力電流IP1との差ΔIPに基づいて使用燃料のエタノール濃度が精度よく推定できるので、そのエタノール濃度を利用して出力電流IP1のずれ量ILを算出するようにしている。このため、排気ガス中の可燃成分iの濃度を正確に求めることができ、その結果、出力電流IP1のずれ量ILを正確に算出することができる。
これにより、ずれ量ILに基づいて補正される空燃比センサ80の出力電流IP1yを、実空燃比に応じた値にできるだけ近付けることが可能になる。そして、補正後の出力電流IP1yに基づいて空燃比フィードバック補正を行うことで、ずれ量ILに起因する燃料噴射制御の悪化を抑制することが可能になる。
なお、上述のステップST22では、ステップST21で推定されたエタノール濃度から排気ガス中の可燃成分の濃度を求め、求められた排気ガス中の可燃成分の濃度を用いて空燃比センサ80の出力電流IP1のずれ量ILを算出したが、ステップST21で推定されたエタノール濃度から、空燃比センサ80の出力電流IP1のずれ量ILを直接求めるようにしてもよい。この場合、ずれ量ILと、使用燃料のエタノール濃度との関係を、予め実験・計算等によって求めて、ECU200のROM202にマップ(ずれ量マップ)として記憶させておき、このマップを参照することで、ずれ量ILを推定することが可能である。
−他の実施形態−
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。
上記実施形態で挙げた使用燃料としてのエタノール含有燃料は一例であって、フレキシブル燃料内燃機関の使用燃料として、その他のアルコール含有燃料(例えば、メタノール含有燃料など)を用いてもよい。
上記実施形態で挙げた空燃比センサの構造(図4参照)は一例であって、図5のような特性を示す限界電流式の空燃比センサであれば、その他の構造のものを用いてもよい。
上記実施形態では、本発明をFFVに搭載されるポート噴射式4気筒エンジンに適用した場合について説明した。本発明は、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンに対しても適用可能である。また、本発明は、ポート噴射式のエンジンに限らず、筒内直噴式のエンジンや、ポート噴射式および筒内直噴式の両インジェクタを備えたエンジンに対しても適用可能である。さらに、気筒数や、エンジン形式(直列型やV型や水平対向型等の別)についても特に限定されるものではない。
本発明は、アルコール含有燃料を使用燃料とするフレキシブル燃料内燃機関のアルコール濃度推定装置に利用可能である。また、本発明は、アルコール含有燃料を使用燃料とするフレキシブル燃料内燃機関の燃料噴射制御装置に利用可能である。
1 エンジン
1d 燃焼室
2 インジェクタ(燃料噴射弁)
3 点火プラグ
8 三元触媒
11a 吸気ポート
12 排気通路
12a 排気ポート
13 吸気弁
14 排気弁
80 空燃比(A/F)センサ
100 燃料供給系
200 ECU
IP1 第1の出力電流
IP2 第2の出力電流
ΔIP 出力電流の差
VP1 第1の印加電圧
VP2 第2の印加電圧

Claims (6)

  1. 燃焼室と、燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、吸気ポートおよび排気ポートをそれぞれ開閉可能な吸気弁および排気弁と、吸気ポートまたは燃焼室に燃料を噴射可能な燃料噴射弁と、燃焼室の混合気に点火する点火プラグと、排気通路に配置された触媒の上流側に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサとを備え、アルコール含有燃料を使用燃料とする内燃機関のアルコール濃度推定装置であって、
    上記空燃比センサは、第1の印加電圧が印加されたとき、排気ガス中の酸素濃度に応じた電流を出力するとともに、上記第1の印加電圧よりも高い第2の印加電圧が印加されたとき、排気ガスに含まれる水を分解するように構成されており、
    上記第2の印加電圧が印加されたときの第2の出力電流と、上記第1の印加電圧が印加されたときの第1の出力電流との差に基づいて、使用燃料のアルコール濃度を推定することを特徴とするアルコール濃度推定装置。
  2. 請求項1に記載のアルコール濃度推定装置において、
    上記アルコールが、エタノールであることを特徴とするアルコール推定装置。
  3. 燃焼室と、燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、吸気ポートおよび排気ポートをそれぞれ開閉可能な吸気弁および排気弁と、吸気ポートまたは燃焼室に燃料を噴射可能な燃料噴射弁と、燃焼室の混合気に点火する点火プラグと、排気通路に配置された触媒の上流側に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサとを備え、アルコール含有燃料を使用燃料とする内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    請求項1または2に記載のアルコール濃度推定装置を備え、
    アルコール濃度推定装置により推定されたアルコール濃度を用いて、排気ガス中の酸素濃度に基づく出力電流に対する上記第1の出力電流のずれ量を算出し、
    算出されたずれ量に応じて上記第1の出力電流を補正し、
    補正後の上記第1の出力電流に基づいて上記燃料噴射弁による燃料噴射量を制御することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    アルコール濃度推定装置により推定されたアルコール濃度から、そのアルコール濃度における排気ガス中の可燃成分の濃度を求め、
    求められた排気ガス中の可燃成分の濃度を用いて上記第1の出力電流のずれ量を算出することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    上記第1の出力電流のずれ量は、次の式、
    IL=IP1(X)−IP1(0)
    (IL:上記第1の出力電流のずれ量、IP1(X):使用燃料がアルコールX%の燃料であるときの上記第1の出力電流、IP1(0):使用燃料がアルコール0%の燃料であるときの上記第1の出力電流)
    により算出されることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    使用燃料がアルコールX%の燃料であるときの上記第1の出力電流IP1(X)は、次の式、
    IP1(X)=ΣA・(Do−Ki・Si・Di)
    (A:比例定数、Do:排気ガス中の酸素濃度、i:排気ガス中の可燃成分のそれぞれに割り当てられる数、Ki:排気ガス中の可燃成分iの化学当量、Si:空燃比センサの出力電流がストイキ出力と同じときの排気ガス中の可燃成分iの酸素当量比、Di:排気ガス中の可燃成分iの濃度)
    により算出されることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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