JP2012077486A - エアードーム工法におけるドーム屋根施工に用いる遠隔監視システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貯槽1の上部を密閉状に可撓膜体5で被覆した貯槽1の内圧検知手段14と、貯槽1の屋根高さ位置を計測する屋根レベル計測手段12と、屋根の外形を監視するカメラ撮影手段13と、内圧表示検知盤14bと、遠隔監視盤11とを設け、該遠隔監視盤11に表示されるデータをインターネット26で遠隔監視専用サーバー19を介して遠隔監視者21に送信する手段と、設定圧力範囲値を超えた時などコントロールシステム17の運転状態異常の際に、インターネット26で遠隔監視専用サーバー19を介して遠隔監視者21から送信し運転状態を正常に戻す操作手段とを備えている。
【選択図】図3
Description
貯槽101は、平底円形の底版103と、この底版103の外周縁近傍に立設した円筒形状の側壁104と、この側壁104の上部を被覆する割球殻形状のドーム屋根102とから形成する。これらの底版103、側壁104、及びドーム屋根102は、コンクリート構造又は金属構造、あるいはコンクリート構造と金属構造などを組み合わせて形成する。
このドーム屋根102を施工するために、貯槽101の上部を被覆する可撓膜体105の周縁を、側壁104の上端部に気密に固着し、送風機106を利用してこの可撓膜体105で密閉状に被覆された貯槽101の下部に空気を導入して可撓膜体105を緊張させ、この緊張した可撓膜体105の上部に屋根部材を施工する。この可撓膜体105は、繊維織物に樹脂材料等をコーティングした可撓性を有する膜材が用いられている。
貯槽01内外の圧力信号を検知部05に受けて、給気部03と排気部04を制御部06でコントロールして可撓膜体のドーム屋根02の形状を維持するようにしていた。
特に、インターネットを使用するという特性上、Web画面でその他監視装置に接続した機器の状態を1分更新で閲覧が可能となる。また、Web画面で閲覧することによりエアードームコントロールシステムの運転状態の情報を監視者同士で共有できる。
特に本発明ではドーム屋根施工中の屋根の外形を監視するカメラ撮影手段を設けることにより、可撓膜体の形状やその可撓膜体状に打設するモルタルやコンクリートによるドーム屋根形状がバランス良く形成されているかを貯槽の内圧制御と併せてより一層バランスの良いドーム屋根の形成が可能となる。
図1は、この発明に係るエアードーム工法におけるドーム屋根施工に用いる遠隔監視システムの装置、機器の貯槽等構築物付近の全体説明図である。
図2は、この発明に係るエアードーム工法におけるドーム屋根施工に用いる遠隔監視システムにおける貯槽等構築物の外部からドーム屋根の施工過程における屋根高さ位置を計測する屋根レベル計測手段と、ドーム屋根施工中の屋根の外形を監視するカメラ撮影手段の概略を示す説明図である。
1は貯槽、2はドーム屋根、3は底版、4は側壁、5は可撓膜体をそれぞれ示す。
貯槽1内はエアードーム送風機6により既設配管の給気管7を介して貯槽内下部に給気が常時される。給気管7には給気をオン・オフさせる電磁弁8が設置されている。貯槽1内の圧力を予め設定した範囲に保持するために、貯槽1内の既設配管の排気管9を利用して貯槽1の上部から外部にエアーを排気する。排気管9には排気をオン・オフさせる電磁弁10が設置されている。電磁弁8、10のオン・オフ操作は遠隔監視盤11で行う。
貯槽1内の内圧に関する制御部を備えた内圧表示検知盤14bは、遠隔監視ケーブル、検知盤電源スイッチ、貯槽内圧値、内圧下限圧力スイッチ、内圧上限圧力スイッチ、下限スイッチツマミ位置、上限スイッチツマミ位置などの検出項目で構成される。屋根レベル計測手段12とカメラ撮影手段13は、遠隔監視盤11に接続されている。また、内圧表示検知盤14bと電源15と自家発電用の非常用発電機16とコントロールシステム17と遠隔監視盤11とは相互に電気的に接続されている。コントロールシステム17と遠隔監視盤11は、コントロールシステム筐体18に収納される。コントロールシステム17はエアードーム送風機の運転状態を制御する箇所で、コントロールシステム電源、INV運転状態、INVトリップ、サーマルトリップ、INV周波数、電磁弁などの検出項目で構成される。遠隔監視盤11は通信接続、チェック機構で構成される。遠隔監視盤11は外部の携帯電話網、インターネット等の通信網と接続されている。
携帯電話網を経由した遠隔監視専用サーバー19は、貯槽内圧情報に関してWeb画面で貯槽内圧情報の更新を逐次行う。また遠隔監視専用サーバー19は貯槽内圧の設定許容範囲を超えた圧力値を示した場合に、インターネットを介して異常データを遠隔監視者21に送信する。このように、異常データは転送専用メールサーバー20を介して転送登録者である遠隔監視者21aの携帯電話画面に異常メールとして送信され、又はパソコン等を使用している遠隔監視者21bのWeb画面上に送信される。
現場で表示、検知、コントロールされるシステムについて、遠隔監視・制御ユニットに入力し、Fomaネットワークを使用し、サーバーに受けて、インターネット及び電話回線を経由してパソコン、携帯電話、メール通信などを利用する。
フローの一例として、メールサーバーに転送者を登録する。メールサーバーからADコントロールシステムに回線接続がされる。ADコントロールシステムにおける電源投入及び貯槽内圧維持が行われる。内圧表示検知盤14bで電源投入が表示され、遠隔監視盤11にも電源投入が表示される。サーバーではWeb画面更新、異常メール送信、メール送信が行われる。メールサーバーでは転送者登録、異常メールを転送、登録者の送信が行われる。遠隔監視者21はサーバーからメール受信を受ける。送信対象には電源表示、圧力変換器、変位計、電源遮断器、ケーブル接続、下限圧力スイッチ、上限圧力スイッチ等がチェック項目に含まれる。
遠隔監視者21は貯槽内の内圧が正常な状態であるときはWebプラウザを見ている状態が通常である。遠隔監視者21は作業現場に異常が生じた場合、PC・PDA・携帯電話等のWebプラウザから作業現場の内圧表示検知盤14bに表示されている非常警報を停止するためにPC・PDA・携帯電話等のWebプラウザに表示されている警報停止ボタンを押す。次に、内圧表示検知盤14bに表示される内圧上限・下限圧力スイッチを例えば+ (−) 0.005KPa変更させるためにサーバーを介してWebプラウザに表示されている内圧上限・下限圧力スイッチの設定値+ (−) 0.005KPaボタンを押す。さらに、遠隔監視者21はPC・PDA・携帯電話等のWebプラウザの画面に表示されている内圧設定値(−) 0.05KPaボタンを押したのを受け、サーバー25は遠隔監視端末へポートON指令を行ない、遠隔監視盤11のポートONにし、ADコントロールシステム17の内圧設定値を+(−)
0.05KPaに変更する。また、ADコントロールシステム17の給気管7の電磁弁8又は排気管9の電磁弁10をOFF (ON) させるためにWebプラウザに表示されている電磁弁8又は電磁弁10のOFF (ON) ボタンを押す。そして、ADコントロールシステムのインバータを運転 (停止) させるためにWebプラウザに表示されているINV運転 (停止)
ボタンを押す。
遠隔監視対象であるエアードーム工法におけるドーム屋根施工中の貯槽内の圧力が主たる対象であるがドーム屋根形状も施工上の重要な監視対象となる。ドーム屋根の施工中に屋根形状に変形等が生じた場合は貯槽内圧の調整により解決を図る。
可撓膜体5で密閉状に被覆された貯槽1の内圧を制御するエアードーム送風機6、給気管7に取付けた電磁弁8、排気管9に取付けた電磁弁10、遠隔監視盤11、屋根レベル計測手段12、カメラ撮影手段13、内圧検知手段14、電源15、非常用電源16等の遠隔監視したい設備・機器22は監視・制御ユニット23に電気、通信接続され、携帯電話網24に回線接続され、専用線を介してサーバー25に接続され、さらに専用線でインターネット26接続され、遠隔監視者21が所有する携帯電話27、パソコン28に接続される。必要に応じてサーバー25と遠隔監視者21が所有する電話乃至ファクシミリに接続する。
正常時のPC表示画面上には、監視装置電源の受電ボタン、停電ボタンのうち受電にランプが点灯している状態を示す。同様に、非常用発電機の停止中ボタン、運転中ボタンには停止中にランプが点灯している。貯槽内圧計では本例では2000Paが表示されているが、この圧力表示は固定的ではなくドーム屋根形状の施工過程に応じて設定変更される。
また、PC表示画面には内圧設定値変更の設定値表示、ドーム高さの表示、内圧検知盤警報ON、停止の表示、内圧検知盤電源のON、OFF表示のうちONが点灯している。遠隔監視ケーブルの接続、切断の表示のうち「接続」に点灯している。
内圧下限の設定値を例えば1.5kPaとし、正常、異常ボタンのうち正常が点灯し、正常時の設定値を例えば+0.05kPaとする。異常時の設定値は−0.05kPaに設定しておく。内圧上限の設定値は例えば+2.5kPaにし、正常、異常ボタンのうち正常が点灯している。正常時の設定値を例えば+0.05kPaとする。異常時の設定値は−0.05kPaに設定しておく。
電磁弁のON、OFFボタンのうちONが点灯している。
No.1送風機のNo.1 INV周波数計の表示は例えば40.6HZと表示され、No.1 INVの運転、停止ボタンのうち運転に点灯し、No.1 INVトリップの正常、異常ボタンのうち正常に点灯し、No.1 サーマルトリップの正常、異常ボタンのうち正常が点灯している。
No.2送風機のNo.2 INV周波数計の表示は例えば0.0HZと表示され、No.2 INVの運転、停止ボタンのうち運転に点灯し、No.2 INVトリップの正常、異常ボタンのうち正常に点灯し、No.2 サーマルトリップの正常、異常ボタンのうち正常が点灯している。
図7に比べ画面の表示項目は同じであるが、異なる箇所は貯槽内圧力計の表示が例えば正常時の2000Paから3000Paに上昇し、ドーム屋根高さも正常時の4200mmから4250mmに上昇した場合を示すときの遠隔監視者の操作について述べる。
先ず、(1)内圧検知盤の警報の停止ボタンを押す。次に、(2)エアードーム送風機(No.1)の電源を停止させ、貯槽内への給気を停止する。この操作は、貯槽内の圧力が正常値に達するまで行われる。貯槽内の圧力が設定値に復帰したら、再び正常運転を行う。
貯槽内圧力計の表示が例えば正常時の2000Paから1000Paに下降し、ドーム屋根高さも正常時の4200mmから4150mmに下降した場合を示すときの遠隔監視者の操作について述べる。
先ず、(1)内圧検知盤の警報の停止ボタンを押す。次に、(2)排気管の電磁弁を開から閉、ONからOFFに切り替える。エアードーム送風機(No.1)の電源は運転の状態で貯槽内に給気を継続する。(3)必要に応じてエアードーム送風機(No.2)の運転ボタンを押して給気を増加させる。この操作は貯槽内の圧力が設定値に復帰するまで続ける。
これは貯槽内の圧力に異常が発生の場合に専用サーバーから登録先メールアドレスへの送信履歴を記録するために、発生時刻、監視内容、状態が表示される。本例では、2010年9月14日午前6時に、貯槽内の圧力の上限2.5Paを超過したことを示している。
このような場合に、前記詳述した遠隔監視システムの対応を行って正常な内圧設定値へ復帰させる。
インターネットを使用するという特性上、Web画面でその他監視装置に接続した機器の状態を1分更新など、経時的に閲覧が可能となる。
Web画面で閲覧することによりエアードームコントロールシステムの運転状態の情報を共有できる。
作業現場以外でも状況認識できることにより、現場に24時間、連続して常駐する必要がなく、現場に出向く頻度を少なくし、人的負担の低減効果が得られる。
内圧の変化やエアードームコントロールシステムの異常をいち早く把握できるため安全確保が可能となる。Eメールでの通報を実現することができるため、情報を関係者が共有しいち早く伝達対応することが可能となる。
2 ドーム屋根
3 底版
4 側壁
5 可撓膜体
6 エアードーム送風機
7 給気管
8 電磁弁
9 排気管
10 電磁弁
11 遠隔監視盤
12 屋根レベル計測手段
12a ゲージ
12b レベル計
12c 測定台
13 カメラ撮影手段
13a カメラ
13b 測定台
14 内圧検知手段
14a 内圧検知管
14b 内圧表示検知盤
14c 遠隔監視ケーブル
15 電源
16 非常用発電機
17 コントロールシステム
18 コントロールシステム筐体
19 遠隔監視専用サーバー
20 転送専用メールサーバー
21、21a、21b 遠隔監視者
22 遠隔監視したい設備機器
23 監視・制御ユニット
24 携帯電話網
25 サーバー
26 インターネット
101 貯槽
102 ドーム屋根
103 底版
104 側壁
105 可撓膜体
106 送風機
01 貯槽
02 ドーム屋根
03 給気部
04 排気部
05 検知部
06 制御部
Claims (3)
- エアードーム工法における貯槽の上部を密閉状に可撓膜体で被覆した貯槽内部を給気排気調整機構により所定圧力に維持された圧力を検知する内圧検知管を備えた内圧検知手段と、貯槽の外部からドーム屋根の施工過程における屋根高さ位置を計測する屋根レベル計測手段と、ドーム屋根施工中の屋根の外形を監視するカメラ撮影手段と、貯槽内圧値、貯槽内圧上限スイッチ、下限スイッチを備えた内圧表示検知盤と、上記内圧値の変動を外部から監視するための遠隔監視盤と、該遠隔監視盤に表示されるデータをインターネットで遠隔監視専用サーバーを介して携帯電話画面監視者又はパソコン等のWeb画面監視者に送信する手段と、前記携帯電話画面監視者又はWeb画面監視者から設定圧力範囲値を超えた時に、貯槽内部圧力コントロールシステムの機器・設備の状況を遠隔監視専用サーバーと接続し、インターネットによって前記携帯電話画面監視者又はWeb画面監視者から送信し、内圧機器・設備の運転状態を正常状態に戻す操作手段を備えていることを特徴とするエアードーム工法におけるドーム屋根施工に用いる遠隔監視システム。
- 貯槽内部圧力コントロールシステムの運転状態をインターネット情報、Eメール通報を利用して、遠隔の複数箇所で共有する請求項1記載のエアードーム工法におけるドーム屋根施工に用いる遠隔監視システム。
- 貯槽内部を給気排気調整により所定圧力に維持された内圧を検知する検知管が貯槽内の離れた位置に複数箇所設置したことを特徴とする請求項1又は2記載のエアードーム工法におけるドーム屋根施工に用いる遠隔監視システム。
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