JP2012077342A - 金属パターンの形成方法 - Google Patents

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匡 倉科
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Abstract

【課題】高分子錯体層を用いて基体表面に無電解めっきにより金属パターンを容易に形成することのできる金属パターンの製造方法を提供すること。
【解決手段】半導体デバイス、電子部品評価用テスタ、プローブカード、ICカード、光デバイス等に用いられる基板表面(基体1の表面)に金属微細配線等の金属パターン7を形成するにあたって、まず、高分子層形成工程では、触媒金属イオンと錯体を形成可能な高分子層3を基体1の表面上のめっき予定領域に選択的に形成する。次に、高分子錯体層形成工程では、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層3に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層3との高分子錯体層4を形成する。次に、無電解めっき工程では、無電解めっき液を高分子錯体層4に接触させて高分子錯体層4上に無電解めっき層5(金属層)を無電解めっきにより形成し、金属パターン7を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基体表面上の所定領域に無電解めっきにより金属層を選択的に形成する金属パターンの形成方法に関するものである。
半導体デバイス、電子部品評価用テスタ、プローブカード、ICカード、光デバイス等では、金属微細配線が形成された基板が使用されている。かかる金属微細配線を形成するにあたってスパッタ法等を利用するには、高価なスパッタリング装置が必要であるため、製造コストが増大してしまう。そこで、基体表面に触媒金属を配置し、かかる触媒金属上に金属を析出させる無電解めっき方法が採用されている。
かかる無電解めっき方法において、基体表面に触媒金属を配置するには、一般に、基体表面を酸やアルカリで粗面化した後、塩化スズ等の酸性溶液に粗面化した基体を浸してスズカチオンを基体表面に吸着させ、その後、基体を塩化パラジウムの弱酸性溶液に浸漬してパラジウムイオンをスズカチオンによって還元する方法が採用されている。
一方、上記の方法では、上記の浸漬工程に加えて多数の洗浄工程が必要であるため生産性が低い等問題点があることから、パラジウム−ポリビニルアルコール錯体液を不織布等に含浸した後、乾燥させてパラジウム−ポリビニルアルコール錯体を不織布に担持させ、しかる後に、無電解めっきを行う方法も提案されている(特許文献1参照)。
特開平6−212439号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、不織布等の全面にパラジウム−ポリビニルアルコール錯体が担持されるため、不織布等の全面にめっき層が形成されてしまう。従って、基板等の基体上にめっき層を金属微細配線として選択的に形成する際には、特許文献1に記載の方法は適用できないという問題点がある。かといって、基体表面からパラジウム−ポリビニルアルコール錯体の一部をエッチング等の方法で除去して、めっき予定領域のみにパラジウム−ポリビニルアルコール錯体を残そうとすると、残ったパラジウム−ポリビニルアルコール錯体においてパラジウムが脱落する等、パラジウム−ポリビニルアルコール錯体が変質し、その後の無電解めっきが困難となる可能性がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、高分子錯体層を用いて基体表面に無電解めっきにより金属パターンを容易に形成することのできる金属パターンの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、触媒金属イオンと錯体を形成可能な高分子層を基体表面上のめっき予定領域に選択的に形成する高分子層形成工程と、前記触媒金属イオンを含む処理液を前記高分子層に接触させて前記めっき予定領域に前記触媒金属イオンと前記高分子層との高分子錯体層を形成する高分子錯体層形成工程と、無電解めっき液を前記高分子錯体層に接触させて前記高分子錯体層上に金属層を無電解めっきにより形成する無電解めっき工程と、を有していることを特徴とする。
本発明では、高分子層形成工程において基体表面上のめっき予定領域に高分子層を選択的に形成した後、高分子錯体層形成工程において、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層との高分子錯体層を形成する。従って、無電解めっき工程において無電解めっき液を高分子錯体層に接触させれば、高分子錯体層上に金属層(金属パターン)が形成される。それ故、本発明によれば、高分子錯体層を用いて、基板上に金属微細配線を形成することができる等、基体表面に無電解めっきにより金属パターンを形成することができる。
本発明において、前記高分子層形成工程では、高分子材料を含む液状物を印刷法により前記めっき予定領域に配置して前記高分子層を形成することが好ましい。かかる構成によれば、高分子層を任意の位置に効率よく形成することができる。
本発明において、前記高分子層は、カルボキシル基を備えたポリビニルアルコール層であることが好ましい。かかる構成によれば、ポリビニルアルコール系材料が水溶性であるため、高分子層の形成に用いる液状物の溶媒(分散媒)として水を用いることができる。また、カルボキシル基は、触媒金属イオンに対する吸着性がよいので、均一な高分子錯体層を形成することができる。それ故、金属パターン(無電解めっき層)を均一に形成することができる。
本発明において、前記高分子層形成工程では、前記液状物にテトラエトキシシランおよび塩酸を配合しておくことが好ましい。かかる構成によれば、テトラエトキシシランが塩酸によって加水分解し、高分子層と架橋するので、高分子層の耐水性が向上する。従って、高分子層に用いたポリビニルアルコール層単体での耐水性が低い場合でも、高分子錯体層形成工程や無電解めっき工程において高分子層が水と接触したときでも、基体表面から高分子層が脱落する等、高分子層の劣化が発生しない。また、金属パターンを形成した以降も、基体表面に高分子層が残ることになるが、高分子層の耐水性が高いので、高分子層が残っていても支障がない。
本発明において、前記高分子層形成工程では、前記高分子層を形成するための感光性高分子材料層を前記基体表面に設けた後、当該感光性高分子材料層に選択的露光および現像を行って前記めっき予定領域に前記高分子層を選択的に形成する方法を採用してもよい。かかる構成によれば、露光および現像を利用するため、高分子層を微細パターンに形成することができる。それ故、金属パターンを微細パターンに形成することができる。
この場合、前記高分子層は、例えば、ポリビニルメチルピリジンである。
本発明において、前記触媒金属イオンは、パラジウムイオンである構成を採用することができる。
本発明では、高分子錯体層を用いた場合でも、基板上に金属微細配線を形成することができる等、基体表面に無電解めっきにより金属パターンを容易に形成することができる。
本発明の実施の形態1に係る金属パターンの製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る金属パターンの製造方法において、テトラエトキシシランにより高分子層を保護する様子を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る金属パターンの製造方法で行う高分子層形成工程の説明図である。
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る金属パターンの製造方法を示す説明図である。より詳細には、図1(a)、(b)、(c)は、高分子層形成工程、高分子錯体層形成工程、および無電解めっき工程の説明図であり、図1(d)は、金属パターンの断面を集束イオンビーム/走査イオン顕微鏡(FIB(focused ion beam)/SEM(scanning electron microscope)装置)により観察した様子を示す顕微鏡写真である。図2は、本発明の実施の形態1に係る金属パターンの製造方法において、テトラエトキシシランにより高分子層を保護する様子を示す説明図である。
図1を参照して以下に説明する金属パターンの製造方法は、半導体デバイス、電子部品評価用テスタ、プローブカード、ICカード、光デバイス等に用いられる基板表面(基体1の表面)に金属微細配線等の金属パターン7を形成する方法であり、以下に説明する高分子層形成工程、高分子錯体層形成工程、および無電解めっき工程をこの順に行う。ここで、図1(a)に示す高分子層形成工程では、触媒金属イオンと錯体を形成可能な高分子層3を基体1の表面上のめっき予定領域に選択的に形成する。次に、図1(b)に示す高分子錯体層形成工程では、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層3に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層3との高分子錯体層4を形成する。次に、図1(c)に示す無電解めっき工程では、無電解めっき液を高分子錯体層4に接触させて高分子錯体層4上に無電解めっき層5(金属層)を無電解めっきにより形成し、かかる無電解めっき層5によって金属パターン7を構成する。基体1としては、PET(Poly Ethylene Terephthalate)樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミックス、プリント基板等の複合材料等が挙げられるが、本形態では、PET樹脂が用いられている。
本形態において、図1(a)に示す高分子層形成工程では、高分子材料を含む液状物を、インクジェット法や転写等の印刷法によりめっき予定領域に配置して高分子層3を形成する。
より具体的には、まず、高分子層形成工程では、高分子層3を形成するための高分子材料として、ポリビニルアルコール系材料を準備する。本形態では、ポリビニルアルコール系材料として、以下の化学式に示すように、構造内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコール系材料を準備する。かかるポリビニルアルコール系材料は、例えば、株式会社クラレから商品名「クラレボバール(登録商標)」を挙げることができる。
次に、ポリビニルアルコール系材料を水に配合し、ポリマー濃度が20wt%の液状物を調製する。また、液状物には、1〜40wt%のテトラエトキシシラン[(Si(OC25)4TEOS/Tetraethoxysilane)と塩酸とを加える。テトラエトキシシランは、図2に示すように、少量の酸の添加により加水分解してポリマーと架橋し、高分子層の耐水性を高める効果を奏する。
次に、ポリビニルアルコール系材料、テトラエトキシシランおよび塩酸が配合された液状物をインクジェット法や転写法等の印刷法により基体1の表面のめっき予定領域に選択的に配置し、膜厚が10nm〜10μm程度の高分子層3を形成する。次に、高分子層3に対して温度が200℃の条件で15分間の熱処理を行う。ここで、インクジェット法とは、インクジェットプリンターなどに採用されている技術であり、ノズルより液滴を連続的に滴下して堆積させる方法である。インクジェット法では、複数のノズルを備えたヘッドを平面内で走査させながら材料をノズルから噴出させるため、基体1の表面上に高分子層3を高い精度で塗布することができる。また、転写法等とは、版の突部に保持させた液状物を基体1の表面に転写する方法である。
次に、図1(b)に示す高分子錯体層形成工程では、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層3に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層との高分子錯体層4を形成する。例えば、テトラクロロパラジウム(II)酸カリウム(KPdCl3)水溶液に基体1を温度が30℃の条件で2分間浸漬した後、基体1を純水により洗浄し、余分なパラジウムイオンを基体1上から除去する。その結果、基体1の表面において、めっき予定領域には、パラジウムイオン(触媒金属イオン)と高分子層3(ポリビニルアルコール系の高分子層)との高分子錯体層4が形成される。かかる高分子錯体層4については、光電子分光装置(XPS;X-ray Photoelectron Spectroscopy)による分析の結果、パラジウムに起因するピークが観察されることから、高分子層3にパラジウムが保持されていることが確認できた。
次に、図1(c)に示す無電解めっき工程では、100mlの蒸留水を温度が40〜50℃の条件に加熱した状態で撹拌しながら以下の試薬を溶解させ、pH4.5に調製した無電解めっき液を準備しておく。
試薬
硫酸ニッケル六水和物 0.1M
グリシン 0.3M
次亜リン酸ナトリウム 0.25M
次に、無電解めっき液を温度が80℃になるまで加熱した後、無電解めっき液に基体1を浸漬し、無電解めっき液と高分子錯体層4とを接触させる。その結果、図1(d)に示すように、高分子錯体層4上に厚さが1μm以上のニッケル層(無電解めっき層5/金属層)が形成される。その後、基体1を純水により洗浄し、余分な無電解めっき液を基体1上から除去する。
このようにして基体1の表面にニッケル層(無電解めっき層5/金属層)からなる金属パターン7が形成される。かかる金属パターン7については、ピール試験などを行って評価したが、十分な強度を備えていることが確認できた。
なお、ニッケル層の表面に金等を無電解めっきし、ニッケル層と金層とが積層された層を金属パターン7として形成してもよい。
以上説明したように、本形態では、高分子層形成工程において基体1の表面上のめっき予定領域に高分子層3を選択的に形成した後、高分子錯体層形成工程において、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層3に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層3との高分子錯体層4を形成する。従って、無電解めっき工程において無電解めっき液を高分子錯体層4に接触させれば、高分子錯体層4上に金属層(無電解めっき層5/金属パターン7)が形成される。それ故、本形態によれば、高分子錯体層4を用いて、基板上に金属微細配線を形成することができる等、基体1の表面に無電解めっきにより金属パターン7を形成することができる。
また、本形態において、高分子層形成工程では、高分子材料を含む液状物を印刷法によりめっき予定領域に配置して高分子層3を形成する。このため、高分子層3を任意の位置に効率よく形成することができる。
さらに、本形態において、高分子層3は、カルボキシル基を備えたポリビニルアルコール層であり、ポリビニルアルコール系材料は水溶性である。従って、高分子層3の形成に用いる液状物の溶媒(分散媒)として水を用いることができる。また、カルボキシル基は、触媒金属イオンに対する吸着性がよいので、均一な高分子錯体層4を形成することができる。それ故、金属パターン7(無電解めっき層5)を均一に形成することができる。
また、本形態において、高分子層形成工程では、液状物にテトラエトキシシランおよび酸を配合しておくため、テトラエトキシシランが塩酸によって加水分解し、高分子層3と架橋するので、高分子層3の耐水性が向上する。従って、高分子層3に用いたポリビニルアルコール層単体での耐水性が低い場合でも、高分子錯体層形成工程や無電解めっき工程において高分子層3や高分子錯体層4が水と接触したときでも、基体1の表面から高分子層3や高分子錯体層4が脱落する等、高分子層3や高分子錯体層4の劣化が発生しない。また、金属パターン7を形成した以降も、基体1の表面に高分子層3が残ることになるが、高分子層3の耐水性が高いので、高分子層3が残っていても支障がない。
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2に係る金属パターンの製造方法で行う高分子層形成工程の説明図である。より詳細には、図3(a)、(b)、(c)は、高分子層形成工程において高分子層を全面に形成する工程、高分子層を選択的に露光する工程、および高分子層を現像する工程の説明図である。なお、本形態の製造方法の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、工程全体の説明には、実施の形態1と同様、図1を参照する。
本発明の実施の形態2に係る金属パターンの製造方法も、実施の形態1と同様、半導体デバイス、電子部品評価用テスタ、プローブカード、ICカード、光デバイス等に用いられる基板表面(基体表面)に金属微細配線を形成する方法であり、図1に示す高分子層形成工程、高分子錯体層形成工程、および無電解めっき工程をこの順に行う。ここで、図1(a)に示す高分子層形成工程では、触媒金属イオンと錯体を形成可能な高分子層3を基体1の表面上のめっき予定領域に選択的に形成する。次に、図1(b)に示す高分子錯体層形成工程では、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層3に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層3との高分子錯体層4を形成する。次に、図1(c)に示す無電解めっき工程では、無電解めっき液を高分子錯体層4に接触させて高分子錯体層4上に無電解めっき層5(金属層)を無電解めっきにより形成し、かかる無電解めっき層5によって金属パターン7を構成する。
本形態において、高分子層形成工程では、図3を参照して以下に説明するように、高分子層3を形成するための感光性高分子材料層30を基体1の表面全体に設けた後、感光性高分子材料層30に選択的露光および現像を行ってめっき予定領域に高分子層3を選択的に形成する。
より具体的には、まず、高分子層形成工程では、高分子層3を形成するための感光性高分子材料として、ポリビニルメチルピリジン(Poly-(4-vinyl-methylpridine)/PVMP)を準備する。より具体的には、1gのポリビニルピリジン(Poly-(4-vinyl-pridine)/PVP)を10mlの蒸留したエチルアルコールと耐熱試験管中で撹拌した後、氷浴中にてヨードメタンを0.076ml加え、ドラフト中で60℃の温度で一晩撹拌し、翌日、エチルアルコールを減圧乾燥させる。その結果、下式に示すポリビニルメチルピリジンを得ることができる。
次に、スピンコート法により、図3(a)に示すように、基体1の表面全体に、膜厚が10nm〜10μmのポリビニルメチルピリジン層(感光性高分子材料層30)を形成する。次に、図3(b)に示すように、めっき予定領域と重なる部分が透光部80になっている露光マスク8をポリビニルメチルピリジン層に重ねた状態で、矢印Lで示す紫外線による露光を15分間行う(露光工程)。その結果、図3(c)に点線で示すように、感光性高分子材料層30のうち、露光マスク8の透光部80に対応する領域の感光性高分子材料が硬化する。次に、超純水およびエチルアルコールにより基体1を洗浄し、未硬化のポリビニルメチルピリジンを除去する(現像工程)。その結果、基体1の表面では、図1(a)に示すように、めっき予定領域にポリビニルメチルピリジン層からなる高分子層3が形成される。
次に、高分子錯体層形成工程では、触媒金属イオンを含む処理液を高分子層3に接触させてめっき予定領域に触媒金属イオンと高分子層との高分子錯体層4を形成する。例えば、テトラクロロパラジウム(II)酸カリウム(KPdCl3)水溶液に基体1を温度が30℃の条件で2分間浸漬した後、基体1を純水により洗浄し、余分なパラジウムイオンを基体1上から除去する。その結果、基体1の表面において、めっき予定領域にはパラジウムイオン(触媒金属イオン)と、高分子層3(ポリビニルメチルピリジン系の高分子層)との高分子錯体層4が形成される。かかる高分子錯体層4についても、実施の形態1と同様、光電子分光装置による分析の結果、パラジウムに起因するピークが観察されることから、高分子層3にパラジウムが保持されていることが確認できた。
次に、無電解めっき工程では、100mlの蒸留水を温度が40〜50℃の条件に加熱した状態で撹拌しながら以下の試薬を溶解させ、pH4.5に調製した無電解めっき液を準備する。
試薬
硫酸ニッケル六水和物 0.1M
グリシン 0.3M
次亜リン酸ナトリウム 0.25M
次に、無電解めっき液を温度が80℃になるまで加熱した後、無電解めっき液に基体1を浸漬し、無電解めっき液と高分子錯体層4とを接触させる。その結果、高分子錯体層4上にニッケル層(金属層)が形成される。その後、基体1を純水により洗浄し、余分な無電解めっき液を基体1上から除去する。
このようにして基体1の表面にニッケル層(無電解めっき層5/金属層)からなる金属パターン7が形成される。かかる金属パターン7については、ピール試験などを行って評価したが、十分な強度を備えていることが確認できた。
なお、ニッケル層の表面に金等を無電解めっきし、ニッケル層と金層とが積層された層を金属パターン7として形成してもよい。
以上説明したように、本形態でも、実施の形態1と同様、高分子錯体層4を用いて、基板上に金属微細配線を形成することができる等、基体1の表面に無電解めっきにより金属パターン7を形成することができる。
また、本形態において、高分子層形成工程では、高分子層形成工程では、高分子層3を形成するための感光性高分子材料層30を基体1の表面に設けた後、感光性高分子材料層30に選択的露光および現像を行ってめっき予定領域に高分子層3を選択的に形成する。このため、高分子層3を微細パターンに形成することができるので、微細パターンをもった高分子錯体層4を形成することができる。それ故、金属パターン7を微細パターンに形成することができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、無電解めっき工程では、無電解めっき層5としてニッケル層を形成したが、その他の金属層、例えば、銅層を無電解めっきにより形成してもよい。
上記実施の形態では、パラジウムイオンを含む処理を調製するにあたって、テトラクロロパラジウム(II)酸カリウムを用いたが、パラジウム塩としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、クエン酸塩、フタール酸塩等を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、触媒金属イオンとしてパラジウムイオンを用いたが、触媒金属イオンとしては、鉄、ニッケル、コバルト等の鉄系元素や、白金族元素を用いてもよい。
1・・基体
3・・高分子層
30・・感光性高分子材料層
4・・高分子錯体層
5・・無電解めっき層
7・・金属パターン
8・・露光マスク
80・・透光部

Claims (7)

  1. 触媒金属イオンと錯体を形成可能な高分子層を基体表面上のめっき予定領域に選択的に形成する高分子層形成工程と、
    前記触媒金属イオンを含む処理液を前記高分子層に接触させて接触させて前記めっき予定領域に前記触媒金属イオンと前記高分子層との高分子錯体層を形成する高分子錯体層形成工程と、
    無電解めっき液を前記高分子錯体層に接触させて前記高分子錯体層上に金属層を無電解めっきにより形成する無電解めっき工程と、
    を有していることを特徴とする金属パターンの形成方法。
  2. 前記高分子層形成工程では、高分子材料を含む液状物を印刷法により前記めっき予定領域に配置して前記高分子層を形成することを特徴とする請求項1に記載の金属パターンの形成方法。
  3. 前記高分子層は、カルボキシル基を備えたポリビニルアルコール層であることを特徴とする請求項2に記載の金属パターンの形成方法。
  4. 前記高分子層形成工程では、前記液状物にテトラエトキシシランおよび塩酸を配合しておくことを特徴とする請求項3に記載の金属パターンの形成方法。
  5. 前記高分子層形成工程では、前記高分子層を形成するための感光性高分子材料層を前記基体表面に設けた後、当該感光性高分子材料層に選択的露光および現像を行って前記めっき予定領域に前記高分子層を選択的に形成することを特徴とする請求項1に記載の金属パターンの形成方法。
  6. 前記高分子層は、ポリビニルメチルピリジンであることを特徴とする請求項5に記載の金属パターンの形成方法。
  7. 前記触媒金属イオンは、パラジウムイオンであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の金属パターンの形成方法。
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