JP2012074313A - 電極積層体の評価方法、電極積層体 - Google Patents

電極積層体の評価方法、電極積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解液二次電池で使用する電極積層体の評価方法を提供する。
【解決手段】有機溶液に蛍光剤を添加した混合有機溶液を、紫外線環境下において電極積層体に滴下し、蛍光剤が積層体中の空隙に浸入しきるまで、すなわち蛍光がなくなるまでの時間を測定する。積層体活物質層が集電基材上に積層された電極積層体において、活物質層は、少なくとも活物質と、導電剤と、結着剤を含み、当該活物質層の嵩密度は1.2g/cm3以上とする。また、紫外線条件下、有機溶液に蛍光剤を添加した混合有機溶液を当該活物質層に、滴下したときに蛍光時間が5分未満であるといった特徴を有する。蛍光時間と放電容量維持率とが一次関数の関係を持つ。
【選択図】 図1

Description

本発明は基材上に粒子を含む層を積層した電極積層体の評価方法に関するものである。
近年のデジタルカメラやノートパソコン等のポータブル機器の目覚ましい普及により、その電源として、非水電解質二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池の需要は高まっている。
リチウムイオン二次電池はリチウムイオンが小さいことからエネルギー密度が高く、非水系の電解質を用いるため高い電圧を得ることができるという特徴があることから、ノートパソコンなどの携帯型電子機器に用いられ、また電気自転車、電気自動車などの次世代電気産業製品への応用に向けた研究・開発が進められている。また、ニッカド電池等の二次電池と比較してメモリー効果が小さいことから継ぎ足し充電を行う携帯電話等の機器にも適している。
このようなリチウムイオン二次電池として、角型や円筒型の金属缶に封入されるタイプのものと、フレキシブルなフィルムにパッケージされるラミネート型(積層型)を挙げることができる。角型及び円筒型のリチウムイオン二次電池では、正極電極層とセパレーター層、負極電極層を扁平形状あるいは円筒状に巻いた巻回型となる。また、ラミネート型は正極電極層と負極電極層とを、セパレーター層を介して交互に積層した形状となる。
いずれのタイプのリチウムイオン二次電池も、正極及び負極電極層は、シート状の集電体(集電基材)上に、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な活物質と呼ばれる粒子を含む層(活物質層)が積層された積層体である。正極電極層及び負極電極層にはそれぞれの活物質における電位差を電流として取り出すための端子が設けられる。正極電極層と負極電極層との間にはリチウムイオンが透過可能なセパレーターが配置され、全体に有機電解液が介装される。
しかし、リチウムイオン二次電池の活物質層は、リチウムイオンを最大限吸蔵するために活物質の割合が非常に多い。また、リチウムイオンの吸蔵/放出を繰り返すことで、活物質が膨張と収縮を繰り返す。従って、集電基材から活物質がはがれてしまうという問題が発生する。
リチウムイオン二次電池の製造方法の電極は、以下の通りである。すなわち、活物質に加えてバインダー(結着剤)、分散媒、増粘剤を含む活物質層形成用スラリーを調整し、これを集電体(集電基材)に塗工して電極を製造していた。そして、上記問題を解決するため(すなわち活物質層と集電体の密着性を確保するため)、また、活物質本来の電池特性を発現するためにコンプレッションと呼ばれる工程を実施するのが通常の電極の製造方法である。この工程は、電極を金属板に挟み加圧成型する工程である。
上記電池特性の発現に関して詳しくは、活物質層の密度を上げることによって、エネルギー密度が向上することまた、活物質層に導電剤が添加されている場合は、導電剤粒子の接触を改善し、集電体から活物質粒子への良好な電子伝導経路(導電パス)を確保する効果もある。導電パスが確保されるに伴い活物質層の体積抵抗率は低下する。
しかし、活物質層の密度を向上させることは、電池反応でリチウムを輸送する有機電解液が活物質層に染み込まず、ひいては電池反応が起こらないといった危険性と隣り合わせである。特に角型及び円筒型で作製したリチウムイオン二次電池でその危険性が増大する。これは電池反応が起こらないことにより電池内が短絡するため、短絡によって流れ出た電流による電池セル内部で発熱が進行することで、有機電解液が発火してしまうためであり、角型や円筒型等の中、大型のリチウムイオン二次電池では、有機電解液の封入量、電極の大きさの面から考えても顕著に上記の短絡による発火による大事故の危険性は増大する。
上記の課題を解決するために様々な提案がなされている。例えば、特許文献1においては、コイル状物質から成る空隙形成剤を用いることにより、電解液の良好な浸透性や保液性を与える空隙率を確保しながら、低い体積抵抗率を与える非水電解液二次電池用電極板を提供している。すなわち、特許文献1に記載の非水電解液二次電池用電極板は、集電体の少なくとも一面に、電極活物質層を備える非水電解液二次電池用電極板であって、該電極活物質層が、少なくとも、活物質、導電剤、結着剤およびコイル状物質から成る空隙形成剤を含有してなることを特徴とするものである。
また、特許文献2のようにプロセスの面から電解液の染み込みを確保しようとする提案もなされている。この特許文献2には、プレスローラーに凹凸の型を設けることによって活物質層に溝を意図的に作製し、それによって電解液が含浸する面積を広げるといった取り組みが記載されている。
特開2007−273313号公報 特開2006−107853号公報
上述した特許文献1に記載の技術においては、コイル状からなる空隙形成剤は、導電性を有するコイル状炭素繊維、コイル状金属繊維、コイル状導電性金属酸化物繊維であり、気相蒸着法で作製されるためコストがかかりすぎる恐れがある。また、添加量も活物質層中で1重量%以上10重量%以下と多量に含有されているためその分だけのエネルギー密度のロスは避けられない。
また、特許文献2に記載の技術によると、ロール・トゥ・ロールで電極を作製する際に、先に削れた活物質層の混入での電池性能の劣化や電極へのダメージなど電池性能への危険性が大きい。
本発明の目的は、有機溶液に溶かした蛍光剤を紫外線環境下で非水電解液二次電池に使用する積層体に滴下し、蛍光剤が積層体中の空隙に浸入しきるまで、すなわち蛍光がなくなるまでの時間と空隙率、放電容量との関係を調査することで、余分なプロセスを経ないまま、安定的な電池性能を発現する電極積層体の評価方法、電極積層体を提供することである。
本発明による電極積層体の評価方法は、非水電解液二次電池において使用する電極積層体の評価方法であって、蛍光剤を有機溶液に添加した混合有機溶液を、紫外線環境下において前記電極積層体上に滴下する滴下ステップと、前記蛍光剤が前記電極積層体中の空隙に浸入し、蛍光がなくなるまでの時間を測定する時間測定ステップとを含むことを特徴とする。こうすることにより、蛍光がなくなるまでの時間を測定することによって、空隙の有無の確認が出来、作製した電極に電解液が含浸するかどうか簡易的に評価できる。
また、前記電極積層体は、前記蛍光がなくなるまでの時間と放電容量維持率との関係が一次関数の関係を持つことが好ましい。これにより、電極積層体の放電容量維持率を、蛍光時間によって概算できる。
本発明による電極積層体は、前記評価方法の前記時間測定ステップにおいて、前記蛍光がなくなるまでの時間が250秒以上であることを特徴とする。これにより、良好な特性を有する電極積層体が得られる。
本発明による他の電極積層体は、前記評価方法の前記電極積層体の嵩密度が1.2g/cm3以上であることを特徴とする。これにより、良好な特性を有する電極積層体が得られる。
本発明による他の電極積層体は、前記評価方法の前記電極積層体の空隙率が25%以下であることを特徴とする。これにより、良好な特性を有する電極積層体が得られる。
本発明によれば、有機溶媒に溶かした蛍光剤を紫外線下で滴下し燐光時間を測定する評価方法を確立し、その燐光時間と電池性能の関係性を見出すことにより、充放電測定の膨大な時間を簡略化できるという効果がある。
本発明の実施形態による積層体を模式的に示した断面図である。 手動ピール試験の概要を示す説明図である。 本発明の電解液の含浸時間の評価方法を模式的に示した図である。 有機電解液の含浸時間と放電容量維持率との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態による積層体について、図面を参照して説明する。
<積層体の構成>
図1は、本発明の実施形態による積層体を模式的に示した断面図である。同図において、本実施形態による積層体は、活物質層110が集電基材120上に積層された構成になっている。活物質層110は、少なくとも、活物質111と、導電剤121と、結着剤116とを含んでいる。後述するプレスによる圧力を加える前は、活物質層110に、空隙113が多く存在する。このほか、活物質層110は、増粘剤を含む場合もある。
本実施形態において、活物質層110の嵩密度は、1.2g/cm3以上である。嵩密度が1.2g/cm3以上である理由としては、嵩密度が1.2g/cm3未満であると電極内の空隙率が大きすぎるが故に、電極をセル化して電池性能を測定する際に、内部抵抗が大きくなりすぎて、レート特性が悪い、放電容量の劣化が激しいといった不具合を生じてしまうためである。
以下、本実施形態による積層体の構成について説明する。
<集電基材>
集電基材120には、高電流の電流を流すという観点から、導電性の物質が好ましい。その中でも、銅、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム等が挙げられ、その中でも、コスト面で比較的に安価で、また、金属のイオン化傾向の観点から正極集電基材にはアルミニウム、負極集電基材には銅が好ましい。
負極集電基材としては、銅の中でも圧延銅箔が好ましい。これは、圧延銅箔中の銅結晶が圧延方向に並んでいるため、これを用いた負極電極層は、応力を加えたときにも割れにくいため、積層体を形成する場合に、成形性に富むといった利点があるからである。
そのため、本実施形態においても圧延銅箔を使用した。しかし、圧延銅箔には、その製造方法から長さの制約もあるので、作製工程で長さに制約が無いといった利点から電解銅箔の使用も好ましい。正極集電基材には、圧延銅箔と同様の理由により圧延アルミ箔が好ましい。これも、アルミ結晶が圧延方向に並んでいるため、これを用いた正極電極層は、応力を加えたときにも割れにくい。従って、積層体を形成する場合に、成形性に富むといった利点があるからである。
<活物質>
活物質111には、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば使用可能である。詳しくは、正極活物質としては、すでに公知であるLiMn24、LiFePO4、LiCoO2、Li2MnO3、LiMnO2、LiFeSiO4、LiFeVO4等のリチウム含有金属酸化物、V25、MoO3等の遷移金属酸化物、TiS2、非晶質MoS3等の遷移金属硫化物が挙げられる。
また、負極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)等の炭素系材料、Li4Ti512、SiO2等の酸化物系材料、リチウム金属合金、リチウム金属等が挙げられる。
この中でも、人造黒鉛や天然黒鉛は、現在工業的に広く用いられ、コストが安価で扱いやすいといった利点から負極活物質に好ましい。本実施形態においても人造黒鉛及び天然黒鉛を好ましく使用できる。
<結着剤>
結着剤116としては、後述する分散溶媒に対して化学的に安定な高分子が好ましい。例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PTFE)、芳香族ポリアミド等の樹脂系高分子、スチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子等が挙げられる。
その中でも、正極電極層には集電基材と正極活物質の密着性及び正極活物質間の密着性の向上という観点から、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子が好ましい。
また、負極電極層にはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子やスチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子が好ましい。特に、SBRは、低融点(115℃)であり再加熱工程及びプレス工程での熱量を抑えられる、また、水系の溶媒を用いることが可能であり、工業的に用いる場合、環境負荷の低減、溶剤回収が不必要でありコストの低減が図れるといった観点から、本実施形態においてSBRを負極結着剤として使用した。
<導電剤>
導電剤121には、電極材料(集電基材)の導電性を確保でき、かつ、充放電反応において化学反応を起こさない物質が好まれる。一般的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等の炭素系材料、金属繊維、導電性ポリマー、フッ化カーボン、金属粉末等が用いられる。この中でもアセチレンブラック、ケッチェンブラックが特に好ましい。
<増粘剤>
本実施形態の非水電解質二次電池は活物質が溶媒に分散した活物質層形成用組成物を集電基材上に塗工し、活物質塗膜を形成するが、このとき活物質層形成用組成物の粘度を調整するために増粘剤を加えても良い。増粘剤には、カルボキシメチルセルロース(CMC)やポリエチレングリコール等の高分子材料が好ましい。
<溶媒>
本実施形態の非水電解質二次電池の活物質層の形成には、活物質層形成用組成物を集電基材上に塗工する。活物質層形成用組成物は活物質と、導電剤と、結着剤と、増粘剤と溶媒とを含み、スラリー状に調整されたものである。活物質層形成用組成物の調整に用いることのできる溶媒としては、水や、水にエタノール、N−メチルピロリドン(NMP)等を混合した水系溶媒、NMP等の環状アミド系、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖上アミド系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等を挙げることができる。
<非水電解質二次電池の構造>
本実施形態の非水電解質二次電池は、例えばリチウムイオン二次電池であり、金属缶に封入されるタイプのものと、フレキシブルなフィルムにパッケージされるラミネート型(積層型)を挙げることができる。角型及び円筒型のリチウムイオン二次電池では、正極電極層とセパレーター層、負極電極層を扁平形状あるいは円筒状に巻いた巻回型となる。また、ラミネート型は正極電極層と負極電極層とを、セパレーター層を介して交互に積層した形状となる。また近年においては、同一素材の一方の面に正極電極層を、他方の面に負極電極層を備え、セパレーター層を介して交互に積層したいわゆるバイポーラ電極型リチウムイオン二次電池も挙げられる。
いずれのタイプのリチウムイオン二次電池も、正極及び負極電極層は、シート状の集電基材上に、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な活物質と呼ばれる粒子を含む層(活物質層)が積層された積層体である。正極電極層及び負極電極層にはそれぞれの活物質における電位差を電流として取り出すための端子が設けられる。正極電極層と負極電極層の間にはリチウムイオンが透過可能なセパレーターが配置され、全体に有機電解液が介装される。
<セパレーター>
セパレーターとしては、リチウムイオンを透過し、有機電解液によって変質しない多孔性のシート状ポリマーが好ましい。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのオレフィン系のシート状ポリマー、ポリイミド、ポリアラミド等のシート状ポリマーが好まれる。これらのシート状ポリマーは非水電解質二次電池の用途によっても異なるが、自動車などの大型産業用であれば40μm以上60μm以下の厚みが好ましい。また、これらのシート状ポリマーは、細孔径が1μm以下であることが好ましく、空隙率は20%以上80%以下であることが好ましい。
セパレーターとしては不織布も用いることができる。セパレーターとして用いることのできる不織布としては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド、アラミド、などの従来公知のものが挙げられる。これら不織布は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
不織布の嵩密度は特に限定されない。不織布の空隙率は30%以上90%以下が好ましい。また、不織布の厚みは、電解液が保持される層と同じ程度であればよく、5μm以上200μm以下が好ましい。不織布の厚みが5μm以下であれば、電解液の保持がより良好になる。不織布の厚みが200μm以下であれば、内部抵抗がより小さくなる。
<有機電解液>
本実施形態の非水電解質二次電池に用いることのできる有機電解液としては、公知の有機電解液が使用できる。
このような有機電解液の溶媒としては、ジエチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル等のエーテル系、ホルムアミド、N−エチルホルムアミド等のアミド系、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含有硫化物系、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系、γ−ブチロラクトン、NMP等の有機溶媒を用いることができる。さらに好ましくは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系を使用するのが好ましい。これらの溶媒は、1種類でもよく、2種類以上を混合して使用することも出来る。
これらの有機電解液に含まれる電解質にはリチウム塩が使用され、リチウム塩には、LiClO4、LiPF6、LiCl、LiBF6、LiAlCl4、LiSbF6,LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2等が用いられる。この中でも特に耐電圧特性がよいことからLiPF6が好ましい。
<評価方法>
作製した電極の電池性能の優劣を評価する方法には充放電測定がある。しかしながら、この測定は、例えば一般的な1Cレート(1時間で充電または放電)を行う調査を200サイクル繰り返したとして、400時間以上という膨大な時間のかかってしまう試験である。これに対し、発明者らは、有機溶媒に溶かした蛍光剤を紫外線下で滴下し燐光時間を測定する評価方法を確立した。この評価方法において、その燐光時間と電池性能との関係性を見出すことは充放電測定の膨大な時間を簡略化することにつながる。また、大量生産し販売する際にも、この評価方法を適応することで、時間短縮の面からも大幅な生産能力の向上またはコストダウンにつながっていくと考えられる。以上から本評価方法はリチウムイオン二次電池の発展に大きく寄与すると考えられる。
<紫外線照射ランプ>
本実施形態の評価方法に用いることの出来る紫外線照射ランプとは、前記した殺菌灯、ブラックライト、誘虫灯、照明用蛍光灯、LED、オゾンランプ等紫外線を照射するものであればどのようなものでもよい。特にその中でも評価作業時の利便性の面からハンディタイプのブラックライトが好ましい。
<蛍光剤>
本実施形態で用いることの出来る蛍光剤としては、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、フルオレセイン、エオシン等の色素、アントラセン等のベンゼン環を持つ化合物などの有機蛍光剤及びCa、Ba、Mg、Zn、Cdなどの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩などの結晶を主成分とし、Mn、Zn、Ag、Cu、Sb、Pbなどの金属元素もしくはランタノイド類などの希土類元素を活性剤として添加して焼成して得られる顔料である無機蛍光剤が挙げられ、具体的には、ZnO:Zn、Br(PO)Cl:Eu、ZnGcO:Mn、YO:Eu、Y(P、V)O:Bu、YOSi:Eu、ZnGcO:Mn等が例示できる。蛍光剤の粒子径は好ましくは10nm以上10μm以下であり、さらに好ましくは、30nm以上1μm以下である。
<液の滴下>
本実施形態において液を滴下するときに、液を充填し、放出する器具に関しては、ピペット、マイクロピペット、シリンジ、マイクロシリンジ、スポイト、メスシリンダー、メスフラスコ等が挙げられるが、評価方法に好ましい液量が1μl以上10ml以下であるので、そちらの観点からピペット、マイクロピペット、マイクロシリンジか好ましく、特にマイクロピペットが好ましい。
<正極電極層>
本実施形態の積層体は非水電解質二次電池の負極電極層として特に好ましく用いることができる。このとき、正極電極層としても本実施形態の積層体を用いることができるが、そのほかとしては、例えば正極活物質としてLiMn24、LiFePO4、LiCoO2、LiFeVO4、LiFeSiO4、Li2MnO3を用いた積層体を好ましく用いることができる。
<積層体の製造方法>
次に本実施形態の積層体の製造方法について説明する。
<塗工工程>
以下、塗工工程について説明する。
<塗工液の調整>
活物質層を集電基材上に積層して本実施形態の積層体を製造する。活物質層の形成には、まず活物質、導電剤、結着剤を溶媒に分散させ、混練し、スラリー状として活物質層形成用組成物(塗工液)を調整する。
活物質層形成用組成物に添加する導電剤は、活物質100質量部に対し、0.5質量部以上20質量部以下、好ましくは1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
また、結着剤に関しては、活物質100質量部に対し、5質量部以上20質量部以下、好ましくは1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。これは、結着剤が上記の上限以上では、活物質の割合が減り、電池容量の低下を招いてしまうからであり、下限以下では活物質同士や活物質と集電基材の密着性の劣化につながってしまうからである。
また、活物質層形成用組成物における活物質の濃度は、30質量%以上、70質量%以下が好ましく、さらに好ましい条件としては40質量%以上、55質量%以下である。これは、上限以上では活物質の凝集が起こってしまい、下限以下では活物質の沈降が起こってしまうからである。
本実施形態で用いる活物質層形成用組成物の調整は、材料の混合方法及び混合順序には特に限定されない。混錬にボールミル、ビーズミル、サンドミル、ディスパー、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー等の混合機を用い、高度に分散されたスラリーを得ることができる。
また、必要な粘度に応じて、増粘剤を添加することも可能である。
<塗工方法>
作製した活物質層形成用組成物の塗工方法に関しては、一般的なウェット材料の塗工方法が採用され、スラリー状となった活物質層形成用組成物の粘度等の物性に合わせて塗工が可能である。例えば、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、デップコート、スリットコート、コンマコート、リップコート、ダイレクトコート法が挙げられる。一般的には、活物質塗膜の厚みが0.01mm以上1mm以下になることが好ましく、さらに好ましくは0.03mm以上0.2mm以下になることが良い。
<乾燥工程>
乾燥工程は、活物質層に溶剤が残留しない状態とできれば、特に制限はなく、例えば、小型乾燥オーブンなどでの温風乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、遠赤外乾燥、恒温高湿乾燥が好ましい。これら乾燥方法は、1種類を単独で行ってもよく、2種類以上を組み合わせて行っても良い。
熱風乾燥においては、風量、風あたり角度、吹き出し口からの距離などが乾燥効率に影響するため、これらの条件を適宜選択する。
さらに、ロール・トゥ・ロール方式により塗工と乾燥を連続に行う場合には、ロールサポート、フローティングなどにより乾燥を行ってもよく、これらを組み合わせても良い。
乾燥工程後の活物質塗膜に占める残留溶剤はできるだけ少ないほうがよく、1質量%以下、さらに好ましい条件としては、0.3質量%以下である。
<プレス工程>
単位面積当たりのエネルギー密度の向上のために、再加熱後、あるいは再加熱しながら活物質塗膜のプレスを行う。すなわち、図1(b)のように、活物質塗膜に、プレス装置(図示せず)によって圧力308を加える。プレスには、金属ロールプレス法、ゴムロールプレス法、平板プレス法が挙げられる。
プレス後の活物質塗膜、すなわち活物質層110’の嵩密度は、電極積層体100が正極電極層である場合は1.0g/cm3以上5.0g/cm3以下の範囲であることが好ましく、積層体100が負極電極層である場合は1.0g/cm3以上3.0g/cm3以下であることが好ましい。嵩密度がこの範囲を超えると、活物質層に空隙がほとんど存在しなくなり、有機電解液が活物質層に浸透できず、電池性能の低下を招くからであり、この範囲未満であると、結着剤が集電基材付近にほとんど存在できないため、活物質層と集電基材との密着不良の原因となってしまうからである。
<二次電池の作成方法>
上記のように作製した正極電極層、負極電極層をセパレーターと組み合わせて正極電極層/セパレーター/負極電極層に正極電極層と負極電極層が触れないように積層、または巻回し、コイン型、角型、円筒型、ラミネート型等の容器の中に有機電解液とともに封入する。これにより非水電解質二次電池を作製する。作製時には、低露点(−30℃以下)の雰囲気であるドライルームや、アルゴンガスが容積の95質量部以上100質量部以下を占めるグローブボックス等で作業を行い、水分が非水電解質二次電池に封入されないようにすることが必須である。
(実施例1)
<正極活物質層形成用組成物の調整>
以下の材料を活物質:導電剤:結着剤=100:3:1.5の割合で混錬し、固形物が65質量%となるように溶媒で希釈し、正極活物質層形成用組成物とした。
結着剤:PVdF(ポリフッ化ビニリデン)(##1700:クレハ製)
導電剤:デンカブラック(電気化学工業製 HS100)
正極活物質:マンガン酸リチウム(Type−F、三井金属製)
溶媒:NMP(関東化学製、鹿特級)
<正極活物質層の形成>
正極集電基材としてアルミ箔(厚み15μm)を幅15cm、長さ50cmに切り取り、当該銅箔の中央部に、スリットクリアランス150μmのYA−Cアプリケーターで先に調整した正極活物質層形成用組成物を幅10cm、長さ40cmに渡って塗工し、正極活物質塗膜を形成した(塗工工程)。
正極活物質塗膜をアルミ箔ごとオーブンに入れ、80℃で60分間乾燥した(乾燥工程)。
オーブンから取り出した電極を油圧式の金属ロールにセロテープ(登録商標)(ニチバン製)で四隅を貼り付け、線圧98000N/cmで加圧成型を行った(プレス工程)。こうして、実施例1の積層体を得た。
(実施例2)
実施例1で調整したものと同じ正極活物質形成用組成物を用い、プレス工程を線圧98N/cmで行った以外は実施例1と同様にして、実施例2の積層体を得た。
(実施例3)
<負極活物質層形成用組成物の調整>
以下の材料を活物質:導電剤:結着剤:増粘剤=85:15:1.5:1.5の割合で混錬し、固形物が55質量%となるように溶媒で希釈し、負極活物質層形成用組成物とした。
結着剤:SBR(スチレンブタジエンゴム)(融点115℃、BM−400B:日本ゼオン製)
増粘剤:CMC(カルボキシメチルセルロース)(CMCダイセル<アンモニウム>ダイセル化学製)
導電剤:アセチレンブラック
負極活物質:カーボン(M1−001、日本KMFC黒鉛化品、JFEケミカル製)
溶媒:水
<負極活物質層の形成>
負極集電基材として銅箔(厚み10μm)を幅15cm、長さ50cmに切り取り、当該銅箔の中央部に、スリットクリアランス150μmのYA−Cアプリケーターで先に調整した負極活物質層形成用組成物を幅10cm、長さ40cmに渡って塗工し、負極活物質塗膜を形成した(塗工工程)。
負極活物質塗膜をアルミ箔ごとオーブンに入れ、80℃で60分間乾燥した(乾燥工程)。
オーブンから取り出した電極を油圧式の金属ロールにセロテープ(登録商標)(ニチバン製)で四隅を貼り付け、線圧98000N/cmで加圧成型を行った(プレス工程)。こうして、実施例3の積層体を得た。
(実施例4)
実施例3で調整したものと同じ正極活物質形成用組成物を用い、プレス工程を線圧98N/cmで行った以外は実施例1と同様にして、実施例2の積層体を得た。
(比較例1)
実施例1で調整したものと同じ正極活物質形成用組成物を用い、実施例1と同様に塗工工程を行い、実施例1と同様に乾燥工程を80℃で60分行った。
実施例1と違い、プレス工程を行わずに比較例1のサンプルを得た。
(比較例2)
実施例3で調整したものと同じ正極活物質形成用組成物を用い、実施例3と同様に塗工工程を行い、実施例1と同様に乾燥工程を80℃で60分行った。
実施例3と違い、プレス工程を行わずに比較例2のサンプルを得た。
(密着性評価1)
実施例1〜4及び比較例1〜2にて作成した積層体100を、平坦なステンレス板に粘着テープで貼り付けて4隅を固定した。活物質層に粘着テープ(住友スリーエム株式会社製Scotchメンディングテープ230−3−12、12mm幅)を貼り付け、手で180℃の方向に当該テープを剥離した。
すなわち、図2のように、ステンレス板306に、積層体100を固定し、その活物質層に粘着テープ401を貼り付けておく。そして、図中の矢印402の方向に、粘着テープ401を剥離した。
引き剥がされた粘着テープ401および活物質層110’の外観を観察することで、活物質層110’と集電基材120との密着性を以下の基準により評価した。その結果を表1(密着性評価1)の欄に示す。
Figure 2012074313
点数
5点:剥離した活物質層の重量が元の活物質層の重量に対して0重量部以上20重量部未満
4点:剥離した活物質層の重量が元の活物質層の重量に対して20重量部以上40重量部未満
3点:剥離した活物質層の重量が元の活物質層の重量に対して40重量部以上60重量部未満
2点:剥離した活物質層の重量が元の活物質層の重量に対して60重量部以上80重量部未満
1点:剥離した活物質層の重量が元の活物質層の重量に対して80重量部以上100重量部以下
加圧した実施例1〜4の積層体は、(密着性評価1)の結果、活物質層と集電体との密着強度が高いことが確認できた。さらに加圧力を上げることによって密着性が向上することが確認できた。
(嵩密度測定)
実施例1〜4及び比較例1〜2にて作成した積層体について、JIS R1628に従って嵩密度測定を行った。結果を表1に示す。表1に記載された嵩密度は同じ条件で作成された4枚のサンプルについての平均値である。
嵩密度測定から、加圧を行っていない比較例1〜2のサンプルに関しては嵩密度が正極活物質層に関して1.5g/cm3、負極活物質層が1.2g/cm3と非常に小さい値を示すのに対して、加圧を行った実施例1〜4のサンプルに関しては加圧力が増していくほど大きな嵩密度を示す。これは密着性試験とも相関関係が取れており、コンプレッションすることによって密着性、エネルギー密度共に向上していることが分かる。
(電解液含浸時間測定)
有機電解液に蛍光剤を100mlに対して5mg添加して、マグネチックスターラで60分攪拌して電解液含浸時間を測定する液を作製した。有機電解液としてはエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とジメチルカーボネート(DMC)及び6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を重量比で1:1:1:1に混合した液を使用し、燐光剤としては二次粒子の径が10μm以下のものを使用した。図3(a)のように、実施例1〜4及び比較例1〜2にて作製した積層体100を、平坦なステンレス板306に載せ、粘着テープで貼り付けて積層体100の4隅をステンレス板306に固定した。その後、マイクロピペット213で先ほど調液した蛍光剤217入り有機電解液215を20μl吸い上げ、ブラックライト220を照射した条件下で、それを作製した積層体100上に垂らした。
この積層体100上に垂らした状態が図3(b)の状態である。図3(b)の状態から、有機電解液215が積層体100の空隙に浸入し、図3(c)の状態になるまで、すなわち蛍光がなくなるまでの時間をストップウォッチにて測定した。
表1にその結果を示す。ここから、プレスによる加圧を行った実施例1〜4のサンプルと加圧を行っていない実施例1〜2のサンプルに関して蛍光時間に大きな差が生まれ、空隙率に大きな差が出ることが予想される。また、プレス圧を上げていけば行くほど蛍光がなくなるまでの時間が大きくなる。
<空隙率評価方法>
実施例1〜4及び比較例1〜2で作製したサンプルに関して、5cm ×5cmに切り出し、水銀圧入式ポロシメータを用いて30nm以上1μm以下の範囲にある空孔の空隙率測定をした。
上記の結果を表1に示す。加圧した実施例1〜4では、未加圧である比較例1〜2に比べ空隙率が極端に減り、実施例1及び実施例3のサンプルにおいてはほとんど空隙率がみられないという結果となった。
<充放電特性>
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたサンプルの電池特性は以下のように評価した。得られたサンプルを、直径15mmの円板に打ち抜き、この電極を用いて厚み300μmの金属リチウム(本城金属製)を対極としたコインセルを作製し、電池特性の評価を行った。コインセルには、セパレーターとして厚さ25μmのポリプロピレン多孔膜を、有機電解液としてはエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とジメチルカーボネート(DMC)及び6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を重量比で1:1:1:1に混合した液を使用した。
作製したコインセルを、定電流(1C)測定にて電圧(4.5V)で充電した後、放電終始電圧3.0Vまで1C放電を実施して、500サイクルまで測定し、放電容量維持率を測定した。表1にその結果を示す。なお、放電容量維持率は、500サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量×100 (%)と規定した。
この結果から、線圧980000N/cmで加圧したサンプルに関しては放電容量維持率が500サイクル後も95%以上であり、かなり良好な充放電特性を示すことがわかる。
表1で示すように、空隙率が25%である実施例2では放電容量維持率が85%であるのに対し、これ以下であると、「放電容量維持率」は急激に低下し、空隙率が31%である比較例1においては8%台まで低下してしまう。図4に有機電解液の含浸時間と放電容量維持率との関係を示す。この図4からもR2=0.9989と非常に良好な一次曲線のフィッティングを示し、この関係を知ることによって仕様に合った電極を作製することが可能となる。
有機電解液の含浸時間(蛍光がなくなるまでの時間)と放電容量維持率の関係から、含浸時間が250秒を超えると、この電極積層体を使用したコインセルの放電容量維持率が85%を超え、高い値を得ることができると分かる。一方、比較例に示すように、含浸時間が30秒を切るような電極積層体では、これを用いたコインセルの放電容量維持率が10%以下と、非常に低いことが分かる。
一方、放電容量維持率に影響すると思われるパラメータの一つである空隙率と嵩密度については、含浸時間ほどはっきりとした一次曲線は描けない。特に、実用可否の分かれ目になるであろう高い放電容量維持率において、その差は比較的軽微である(実施例4と比較例1の嵩密度、及び実施例2と比較例1の空隙率を参照)ため、嵩密度及び空隙率での判定は困難である、これに対し、本発明の評価方法によれば、はっきりとした相関関係を持つため、使用の可否はもちろん、被験体を使用した電池がどの程度の放電容量維持率を備えるかについても予測が可能である。
(まとめ)
本実施形態によって作製した電極の電池性能の優劣を評価する方法には充放電測定がある。この充放電測定は、例えば一般的な1Cレート(1時間で充電または放電)を行う調査を200サイクル繰り返したとして、400時間以上かかってしまう、膨大な時間のかかってしまう試験である。しかし、我々が提唱する有機溶媒に溶かした蛍光剤を紫外線下で滴下し燐光時間を測定する評価方法を確立し、その燐光時間と電池性能の関係性を見出すことは充放電測定の膨大な時間を簡略化することにつながる。また、大量生産し販売する際にも、この評価方法を適応することで、時間短縮の面からも大幅な生産能力の向上またはコストダウンにつながっていくと考えられる。以上から本発明はリチウムイオン二次電池の発展に大きく寄与すると考えられる。
本発明は、非水電解液二次電池において使用する電極積層体の評価に利用できる。
100 電極積層体
110 活物質層
111 活物質
113 空隙
116 結着剤
120 集電基材
121 導電剤
213 マイクロピペット
215 混合有機溶媒
217 蛍光剤
220 ブラックライト
306 ステンレス板
308 圧力
401 粘着テープ
402 剥離方向

Claims (5)

  1. 非水電解液二次電池において使用する電極積層体の評価方法であって、蛍光剤を有機溶液に添加した混合有機溶液を、紫外線環境下において前記電極積層体上に滴下する滴下ステップと、前記蛍光剤が前記電極積層体中の空隙に浸入し、蛍光がなくなるまでの時間を測定する時間測定ステップとを含むことを特徴とする電極積層体の評価方法。
  2. 請求項1において、前記電極積層体は、前記蛍光がなくなるまでの時間と放電容量維持率との関係が一次関数の関係を持つことを特徴とする電極積層体の評価方法。
  3. 請求項1または請求項2の評価方法の前記時間測定ステップにおいて、前記蛍光がなくなるまでの時間が250秒以上であることを特徴とする電極積層体。
  4. 請求項1または請求項2の評価方法の前記電極積層体の嵩密度が1.2g/cm3以上であることを特徴とする電極積層体。
  5. 請求項1または請求項2の評価方法の前記電極積層体の空隙率が25%以下であることを特徴とする電極積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117229755A (zh) * 2023-08-30 2023-12-15 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 一种具有稀土催化功能的水溶性超分子粘结剂及其制备方法和在锂硫电池中的应用

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