JP2012073104A - バイオセンサを用いる測定方法およびバイオセンサ - Google Patents

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【課題】バイオセンサを用いて測定を行なう場合に、使用する電源の数を少なくする。
【解決手段】基材の上に配置されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサであり、前記デプレッション型FETセンサは、前記基材上に配置された半導体膜と、前記半導体膜の両端に配置され前記半導体膜とオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、前記半導体膜に接触する絶縁膜と、を有し、前記参照電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極のいずれかと等電位であることを特徴とするバイオセンサを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオセンサを用いる測定方法およびバイオセンサに関する。特に、バイオセンサが、デプレッション型FETセンサを有する技術に関する。
近年、電界効果トランジスタ(FET)の構造を用いるバイオセンサが提案されている。このようなバイオセンサの構成は、電界効果トランジスタのゲート電極の代わりに感応膜が配置された構成を有している。そして、酸化還元酵素、タンパク質、DNA、抗原、抗体、細胞などの被測定物を感応膜上に配置し、被測定物に接触される参照電極とソース電極またはドレイン電極との間に電圧を印加するとともにドレイン電極とソース電極との間に電圧を印加し、ソース電極とドレイン電極間に流れる電流を測定する(例えば、特許文献1参照。)。
WO05/090961(図3)
上述のような構成のバイオセンサにより測定を行なうには、参照電極とソース電極またはドレイン電極との間に電圧を印加する第1の電源と、ドレイン電極とソース電極との間に電圧を印加する第2の電源とが必要となる。また、第1の電源による電圧の印加の調整と第2の電源による電圧の印加の調整とを同時に行なう必要があり、測定時の電源の操作が複雑となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、必要な電源の数を減少させ、また、測定のための電圧の印加の調整を従来技術におけるよりも簡単に行なえる技術を提供する。
本発明の一実施形態として、基材の上に配置されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサを用いる測定方法であって、前記デプレッション型FETセンサは、前記基材上に配置された半導体膜と、前記半導体膜の両端に配置され前記半導体膜とオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、前記半導体膜に接触する絶縁膜と、を有し、前記半導体膜の上に前記絶縁膜を介して被測定物を配置し、前記参照電極を、前記ソース電極と等電位とし、前記参照電極を前記被測定物に接触し、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に電圧を印加して前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に流れる電流値を測定することを含む測定方法が提供される。
本発明の一実施形態として、基材の上に配置されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサであり、前記デプレッション型FETセンサは、前記基材上に配置された半導体膜と、前記半導体膜の両端に配置され前記半導体膜とオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、前記半導体膜に接触する絶縁膜と、を有し、前記参照電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極のいずれかと等電位であることを特徴とするバイオセンサが提供される。
本発明の一実施形態として、基材の上に形成されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサであり、前記デプレッション型FETセンサは、前記基材上に配置されたゲート電極と、前記ゲート電極上に形成された絶縁膜上に配置された半導体膜と、前記半導体膜の両端に配置され前記半導体膜にオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、を有し、前記参照電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極であり、前記ゲート電極上に形成された絶縁膜上に被測定物を配置可能なバイオセンサが提供される。
本発明により、バイオセンサを用いて測定を行なう場合に、電源の数を従来技術よりも少なくすることができる。また、測定のための電圧の印加の調整を従来技術よりも簡単に行なえる。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図と上面図に回路図を重ねて示す図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図に回路図を重ねて示す図である。 一般的な電界効果トランジスタの断面図に回路図を重ねて示す図と、ゲート電圧に対するソース電流の大きさを示すグラフとを示す。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの製造工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図と上面図に回路図を重ねて示す図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図に回路図を重ねて示す図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図と上面図に回路図を重ねて示す図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図と上面図に回路図を重ねて示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながらいくつかの実施形態として説明する。なお、本発明は、これらの実施形態に限定されることはなく、種々の変形を行なって実施することが可能である。また、図面においては、幅および高さなどは誇張している場合があり、実際の幅および高さなどの間の割合を正確に示していない場合がある。更に、同様の機能を有する部材には同じ符号を用い、説明を省略する場合がある。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るバイオセンサの断面図(図1(a))及び上面図(図1(b))を示し、測定時の回路構成も示されている。図1(b)におけるI−I断面線による断面が図1(a)に対応する。バイオセンサは、FETセンサと参照電極112とを有する。FETセンサは、基材101の上に配置されている。そしてFETセンサは、ソース電極102と、ドレイン電極103と、半導体膜104と、第1の絶縁膜105と、第2の絶縁膜106とを有する。なお、図1(b)において、絶縁膜、第2の絶縁膜106、被測定物120は省略されている。また、後に説明されるようにFETセンサはデプレッション型と定義される。また、FETセンサは、薄膜トランジスタとして形成することが可能である。
基材101は、その上にソース電極102、ドレイン電極103、半導体膜104、第1の絶縁膜105および第2の絶縁膜106を配置できる絶縁性の材料である。例えば、ガラスなどの無機材料や、PENまたはPETなどのプラスチック(ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂)に代表される有機材料であってもよい。後に説明するように、基材101は透明であることが好ましい。
また、基材101の形状は特に限定されることはなく、平板、平膜、フィルム、多孔質膜などの平坦な形状、シリンダ、スタンプ、マルチウェルプレート、マイクロ流路などの立体的な形状であってもよい。フィルムを使用する場合には、その厚さは特に限定されることはないが、例えば、1μm以上1mm以下であってもよい。
基材101がフレキシブルな材料である場合には、基材101を曲げることが可能となり、測定時のFETセンサの設置などの自由度が増加する。また、ロールトゥロールでのバイオセンサの形成が可能となり、低コストでのバイオセンサの製造が可能となる。
なお、基材101上に他の絶縁膜が配置され形成されていてもよい。この場合には、FETセンサはその基材101上の他の絶縁膜上に形成される。基材101が導電性を有する場合に、基材101を流れる電流を小さくすることなどができる。また、この場合には、他の絶縁膜の材料は透明であることが好ましい。
ソース電極102は、基材101上に配置されている。ソース電極102の材料には、例えば、ITO(インジウム錫オキサイド)、ZnO(酸化亜鉛)、SnO(酸化錫)などの導電性材料を用いることができる。
ドレイン電極103も、基材101上に配置されている。ドレイン電極103は、ソース電極102と離隔して基材101上に積層される。ドレイン電極103の材料には、ソース電極102と同様の材料を使用することができる。特に、ソース電極102とドレイン電極103とが同時に基材101上に配置されて形成される場合には、ソース電極102の材料とドレイン電極103の材料とを、同じものとすることができる。
半導体膜104は、基材101上に配置されている。また、半導体膜104の両端に、ソース電極102とドレイン電極103とが配置されている。そして、ソース電極102とドレイン電極103とは、半導体膜104にオーミック接触している。ソース電極102とドレイン電極103との間の距離は、例えば、5μm以上10μmとすることができる。また、場合によっては、20μm以上、特に100μmとすることもできる。
半導体膜104の材料としては、アモルファス酸化物を用いることができる。そのようなアモルファス酸化物の主成分は、InMZnOと表すことができ、ここに、Mは、Ga(ガリウム)、Al(アルミニウム)、Fe(鉄)のうち少なくとも1種である。この中でも、アモルファス酸化物としては、MがGaであるInGaZnO系のものを用いるのが好ましい場合もある。InGaZnO系のアモルファス酸化物は、室温から150°C程度の低温で成膜が可能であることから、基材101が耐熱性に乏しいプラスチックやガラスにより構成されている場合でも使用することができる。また、InGaZnO系のアモルファス酸化物には、必要に応じて、Al、Fe、Snなどが加えられていてもよい。
半導体膜104の別の材料としては、ZnOを主成分とする酸化物半導体を用いることができる。ZnOを主成分とする酸化物半導体には、真性の酸化物亜鉛のほかに、必要に応じてLi、Na、N、Cなどのp型不純物およびB、Al、Ga、Inなどのn型不純物がドーピングされた酸化亜鉛であってもよい。また、Mg、BeなどがドーピングされたZnOが添加されていてもよい。さらに半導体膜104は、Snを添加したITO、IZO(インジウム亜鉛オキサイド)またはMgO(酸化マグネシウム)などの酸化物半導体を材料として構成されていてもよい。
なお、後に説明するように、半導体膜104は透明であることが好ましい。
本実施形態においては、半導体膜104は、デプレッションチャネルが形成される領域を含む。デプレッションチャネルが形成されることにより、半導体膜104の上面(基材101側と反対側)と、ソース電極102およびドレイン電極103とのいずれかと、が等電位となっていても、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加すると、ソース電極102とドレイン電極103との間に電流が流れる。すなわち、半導体膜104をソース電極とドレイン電極との間に配置し、さらに半導体膜104の上にゲート電極を配置して通常の電界効果トランジスタを形成すると、その電界効果トランジスタは、デプレッション型の電界効果トランジスタとなる。
FETセンサの構成にゲート電極を配置して通常の電界効果トランジスタを構成した場合、構成された電界効果トランジスタがデプレッション型であれば、FETセンサはデプレッション型であると定義する。また、構成された電界効果トランジスタの閾値をFETセンサの閾値と定義する。
したがって、本実施形態に係るバイオセンサのFETセンサは、デプレッション型FETセンサとなる。
発明者が実験したところ、デプレッション型FETセンサを構成するための十分条件は、半導体膜104のキャリア濃度を10E+18個/cm以上とすることであることが判明した。また、キャリア濃度が10E+16/cmのオーダーであると、エンハンスメント型となる。
また、FETセンサの半導体膜104に形成されるチャネルが、電子をキャリアとして形成される場合には、FETセンサはN型であるといい、ホールをキャリアとして形成される場合には、FETセンサはP型であるという。
本実施形態に係るバイオセンサのFETセンサの閾値は、FETセンサがN型であれば、−1V以下であることが好ましく、FETセンサがP型であれば、1V以上であることがこのましい。このように閾値が−1V以下あるいは1V以上であれば、ソース電極102とドレイン電極103との間に充分大きな電流を流すことが可能となり、被測定物120の電荷の変化を大きくすることが可能となる。
ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104の厚さは、適宜選択することができる。例えば、その厚さを20nm以上200nm以下とすることができる。また、ソース電極102およびドレイン電極103と半導体膜104とのオーミック接触を良好なものとするために、半導体膜104の基材101上における厚さをソース電極102およびドレイン電極103の厚さよりも大きくし、図1に示すように半導体膜104の両端がソース電極102およびドレイン電極103を覆うようになっていてもよい。
本発明においては、半導体膜104の基材101上における厚さをソース電極102およびドレイン電極103の厚さよりも大きくすることに限定されることはない。例えば、図2(a)に示すように、半導体膜104の厚さをソース電極102およびドレイン電極103の厚さと同じまたはそれ以下とすることもできる。このようにすることにより、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104の上に配置される第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106を平坦なものとすることができる。これにより、例えば、第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106の形成を良好なものとすることができ、第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106とに亀裂やピンホールなどの発生を防止することができる。また、後述する隔壁107の配置も容易に行なえる。
第1の絶縁膜105は、半導体膜104と接触して配置される。例えば、第1の絶縁膜105は、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104を覆う。また、接触とは、物理的な接触ではなく、電気的な接触を意味していてもよい。また、第1の絶縁膜105は、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104を覆う。第1の絶縁膜105の材料としては、SiO(酸化珪素)、SiN(窒化珪素)、SiO(酸化窒化珪素)などのシリコン酸化物もしくはシリコン窒化物を用いることができる。第1の絶縁膜105の厚さは適宜選択することができる。例えば、その厚さを50nm以上1μm以下とすることができる。また、後に説明するように、第1の絶縁膜105は透明であることが好ましい。
第2の絶縁膜106は、第1の絶縁膜105と接触して配置される。また、第2の絶縁膜106は、第1の絶縁膜105を介して間接的に半導体膜104と接触して配置される。例えば、第2の絶縁膜は、第1の絶縁膜105を覆う。また、第2の絶縁膜106は、被測定物120に含まれるサンプル、例えば細胞、DNA、糖鎖、タンパク質のいずれか1以上を含む生体関連物質、を配置可能な材料により構成されている。第2の絶縁膜106の上面の領域のうち、半導体膜20におけるチャネルが形成される領域の上に、被測定物120に含まれる生体関連物質が配置される領域を、以下では配置領域ということにする。
第2の絶縁膜106として、イオン感応膜を用いることができる。例えば、SiO、SiN、Ta(酸化タンタル)、Al(酸化アルミニウム)などにより構成される膜である。イオン感応膜の材料は、測定したいイオン種に応じて適宜選択することができる。また、必要に応じて、イオン感応膜にDNAタンパク質、糖鎖を固定するために表面が修飾されていてもよい。また、後に説明するように、第2の絶縁膜106は、透明であることが好ましい。
なお、本発明においては、第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106とが一体となった膜として形成されていてもよい。例えば、第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106とが1回の成膜操作により形成されていてもよい。これにより、本発明に係るバイオセンサの製造プロセスを簡略化できる。
また、図2(b)に示すように、配置領域の下であり、第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106との間にゲート電極104−2が配置されていてもよい。あるいは、ゲート電極は、基材101と半導体膜104との間に配置されていてもよい。測定時にゲート電極104−2をフローティング状態にすることにより、配置領域に配置された被測定物の測定を行なうことができる。また、ゲート電極104−2により、被測定物を配置領域に配置せずともバイオセンサの特性を測定することができ、製造されたバイオセンサの特性の検査を行なうことができ、不良品を排除することができる。
また、ゲート電極104−2が配置されることにより、配置領域を、半導体膜104の上の領域外とすることができる。すなわち、図2(b)において、第1の絶縁膜105、第2の絶縁膜106およびゲート電極104−2を紙面に対して垂直な方向に延長して配置し、第1の絶縁膜105、第2の絶縁膜106およびゲート電極104−2の一部は半導体膜104の上に位置するがその他の部分は半導体膜104の上から外れた位置に存在するようにできる。そして、半導体膜104の上から外れた位置を配置領域とすることができる。被測定物120の第2の絶縁膜106に対する作用を、ゲート電極104−2により半導体膜104に対して伝達することが可能となる。これにより、半導体膜104に形成されるチャネルが制御され、ソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流を変化させることができる。
参照電極112は、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと、等電位になっている。このために、参照電極112は、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと導電性の材料を用いて接続されている。図1においては、参照電極112は、ソース電極102に配線などにより接続されている。あるいは、参照電極112が接地され、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと接地されていてもよい。
本実施形態に係るバイオセンサを用いて測定を行なうには、配置領域に被測定物120を配置する。そして、参照電極112を被測定物120に挿入などして接触させる。その後、電源111により、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加し、ソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流値を測定する。その電流値の測定は、電源111と直列に接続される電流計113などにより行なわれる。また、電流値の時間変化も測定されてもよい。
なお、被測定物120を配置領域から移動しないようにするために、第2の絶縁膜106上に隔壁107が設けられていてもよい。隔壁107の材料は特に限定されないが、例えば、ガラスやプラスチックなどを挙げることができる。また、隔壁107を上面から見た場合の形状は任意のものを用いることができる。図1(b)では、隔壁107を上面から見た場合の形状は略正方形であるが、矩形、円形、楕円形、一部が凹状となった形状などとすることができる。
また、配置領域が親水性となるように第2の絶縁膜106の上面が加工されていてもてよい。例えば、親水性を発揮するための材料が、配置領域に塗布されていていたり、UV照射などがされていたりしていてもよい。この場合、第2の絶縁膜106の上面における配置領域以外の領域が疎水性に加工されていてもよい。
また、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加するために、ソース電極102とドレイン電極103とに電源に接続するには、例えば、図1(b)において、ソース電極102とドレイン電極103とのそれぞれの端部に電極パッドを接続し、これらの電極パッドと電源とを接続する。また、ソース電極102に接続された電極パッドと参照電極112とを接続する。
図3(a)に、通常の電界効果トランジスタの構造と、その電界効果トランジスタの特性を測定するためのそれぞれの電極の電源への接続を示す。「通常の電界効果トランジスタの構造」とは、図1、図2に示した構造のFETセンサを第2の絶縁膜106が無い構成とし、半導体膜104の上に第1の絶縁膜105を介してゲート電極301が配置され、第1の絶縁膜302により覆われた構造である。図3(a)に示すように、ソース電極102とドレイン電極103との間に第1の電源により所定のVDSを印加し、ソース電極102とゲート電極301との間に第2の電源によりゲート電圧Vを印加し、ソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流値を測定する。図3(b)に、VDSを一定として、Vに対してソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流値IDSをプロットしたグラフの一例を示す。
本実施形態に係るFETセンサはデプレッション型である。このため、参照電極112が、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと等電位であっても、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加することにより、ソース電極102とドレイン電極103との間に電流が流れるので、図3(b)における符号303の部分の長さに相当する電流値を測定することが可能となる。したがって、参照電極112とソース電極102およびドレイン電極103との間に電源を配置する必要がない。また、参照電極112とソース電極102およびドレイン電極103との間に電源を配置する必要がないので、調整するべき電圧は、ソース電極102とドレイン電極103との間の電圧となり、電圧の調整が簡単となる。
特に、本実施形態では、参照電極112が、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと、等電位であるので、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧が印加されていなければ、被測定物120には実質的に電圧が印加されていない状態となる。したがって、ソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流値の時間変化を測定する場合には、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加してからの時間変化を測定すればよいので、測定が簡単に行なえる。
また、上述した基材101、半導体膜104、ゲート電極104−2、第1の絶縁膜105および第2の絶縁膜106の材料の中から透明な材料を選択できる。ここで、透明とは、第2の絶縁膜106上に配置された生体関連物質などの被特定物が、顕微鏡などの光学的な観察機器を用いて基材101の側から観察可能とすることができる程度に透明であればよい。また、透明には、半透明は含まれないこととしてもよい。したがって、基材101、半導体膜104、ゲート電極104−2、第1の絶縁膜105および第2の絶縁膜106を透明とすることにより、被測定物120の上部(基材101側と反対側)から光を照射して、基材101側より被測定物120を観察することができる。例えば、倒立型顕微鏡を用いて基材101側より被測定物120を観察することができる。被測定物120としては、細胞などの生物関連物質が好適である。また、必要に応じて明視野観察の他に位相差顕微鏡、微分干渉顕微鏡を用いることも可能である。したがって、配置領域に配置された被測定物120の電気的な特性の測定と、被測定物120の観察とを両立させることができる。
さらに、ソース電極102、ドレイン電極103を透明にすることにより、より広い視野を確保することができる。
また、本実施形態に係るバイオセンサは、安価な基材を用いて製造できるので、低コストで製造でき、また、大面積化も可能となる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2として、本発明に係るバイオセンサのFETセンサの製造方法について説明する。本実施形態においては、主に実施形態1に係るバイオセンサのFETセンサの製造方法の一例について説明する。
図4(a)は、基材101上に、ソース電極102とドレイン電極103とを形成する材料を膜401として形成した状態を示す。膜401は種々の方法により形成することができる。例えば、蒸着、スパッタリング、CVD(Chemical Vapor Deposition)などにより形成する。次に、膜401上にフォトレジスト材料を塗布し、図4(b)に示すように、ソース電極102とドレイン電極103との形状のパターン402、403を形成する。このパターン402、403をマスクとして膜401をエッチングし、パターン402、403を除去し、図4(c)に示すように、基材101上にソース電極102とドレイン電極103とが離隔して配置された状態を得る。
次に、基材101、ソース電極102およびドレイン電極103を半導体膜104の材料により覆い、リソグラフィによるエッチングを行い、図4(d)に示すように、ソース電極102とドレイン電極103との間に半導体膜104を配置する。その後、図4(e)に示すように、基材101、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104を、第1の絶縁膜105により覆う。そして、図4(f)に示すように、第1の絶縁膜105上に第2の絶縁膜106を配置する。
なお、ゲート電極104−2を配置する場合には、第1の絶縁膜105の配置後であり、第2の絶縁膜106の配置前に、ゲート電極104−2を第1の絶縁膜105上に配置して形成する。
第2の絶縁膜106が配置された後に、第2の絶縁膜106と第1の絶縁膜105に対して、ソース電極102およびドレイン電極103それぞれに達するコンタクトなどを形成し、電源との接続が可能となるように、コンタクトに導電性材料を埋め込むなどのことをする。また、必要に応じて、第2の絶縁膜106上に隔壁107を図4(g)に示すように配置する。
なお、第2の絶縁膜106は、少なくとも配置領域に配置されていればよいので、必要に応じて、図4(f)の状態から、配置領域以外の第2の絶縁膜106をエッチングしてもよい。
(実施形態3)
本発明の実施形態3として、基材として半導体基板を用いたバイオセンサについて説明する。
図5は、本発明の実施形態3に係るバイオセンサの断面図(図5(a))および上面図(図5(b))である。図5には、測定時の回路構成も示されている。バイオセンサは、基材501の上に配置されたFETセンサと、参照電極512とを有する。FETセンサは、ソース領域502と、ドレイン領域503と、第1の絶縁膜504と、第2の絶縁膜505とを有する。なお、図5(b)において、第1の絶縁膜504および第2の絶縁膜505は省略されている。なお、図1に示した構成と図5に示した構成との対応関係を説明すると、ソース領域502、ドレイン領域503、第1の絶縁膜504、第2の絶縁膜505は、それぞれソース電極102、ドレイン電極103、第1の絶縁膜105、第2の絶縁膜106に対応することになる。
基材501は、半導体基板である。例えば、シリコンを材料とする基板であり、シリコンウェハとして提供する。あるいは、SOI(Silicon On Insulator)基板の活性層として提供することもできる。
ソース領域502およびドレイン領域503は、離隔して形成された領域である。また、不純物が拡散された領域であり、導電性が他の領域よりも高くなっている。不純物は、基材101と異なる導電型の不純物である。基材101の導電型がn型であれば、ホウ素などのp型の不純物であり、基材101の導電型がp型であれば、リン、砒素などのn型の不純物である。ソース領域502およびドレイン領域503を形成するためには、ソース領域502およびドレイン領域503を除く領域上にマスクを形成した後、イオン打ち込みなどにより不純物を導入し、熱拡散を行なうなどする。
なお、ソース領域502およびドレイン領域503を形成する前に、素子分離領域をソース領域502およびドレイン領域503の周囲に形成してもよい。
第1の絶縁膜504は、ソース領域502およびドレイン領域503が形成された基材501上に配置されている。材料、厚さなどは、実施形態1と同様とすることができる。
第2の絶縁膜505は、第1の絶縁膜504上に配置されている。材料、厚さなどは、実施形態1と同様とすることができる。
なお、実施形態1で説明したように、第1の絶縁膜504上にゲート電極が形成されていてもよい。また、ソース領域502とドレイン領域503との間にチャネルが形成される領域(チャネル領域)の下にゲート電極が形成されていてもよい。
ソース領域502とドレイン領域503との間のチャネル領域にデプレッションチャネルを形成しておくことにより、本実施形態に係るバイオセンサのFETセンサもデプレッション型となる。これにより、チャネル領域の上であって第2の絶縁膜505上の領域とソース領域502との間の電圧が0Vであっても、ソース領域502とドレイン領域503との間に電圧を印加すると、デプレッションチャネルによりソース領域502とドレイン領域503との間に電流が流れる。
したがって、実施形態1と同様に、チャネル領域の上に被測定物520を配置し、ソース領域502と等電位となる参照電極512を被測定物520に接触させる。その後、電源511により、ソース領域502とドレイン領域503との間に電圧を印加し、ソース領域502とドレイン領域503との間に流れる電流を測定する。その電流の測定は、電源511と直列に接続される電流計513などにより行なわれる。
本実施形態では、バイオセンサのFETセンサはデプレッション型であるので、参照電極512とソース領域502とが等電位であっても、ソース領域502とドレイン領域503との間に電圧を印加することにより、ソース領域502とドレイン領域503との間に電流が流れる。このため、参照電極512とソース領域502との間に電源を配置する必要がない。また、参照電極512とソース領域502との間に電源を配置する必要がないので、調整するべき電圧は、ソース領域502とドレイン領域503との間の電圧となり、電圧の調整が簡単となる。また、実施形態1と同様に、ソース領域502とドレイン領域503との間に流れる電流値の時間変化を測定することも簡単となる。
また、半導体基板上に電界効果トランジスタを形成することは確立した技術であるので、歩留まりを高くでき、バイオセンサを低コストで製造することが可能となる。
(実施形態4)
本発明の実施形態4として、参照電極と、ソース電極(領域)およびドレイン電極(領域)のいずれかと、の接続を容易にする構成を説明する。
図6は、本実施形態に係るバイオセンサの断面図の第1の例を示す。図6に示されたバイオセンサの構造は、図1(a)に示された構造と同様である。ただし、図6においては、配置領域外にソース電極102に達するコンタクトが形成され、そのコンタクトに電極パッド601が形成されている点が異なる。電極パッド601に参照電極112と電源111が接続されている。したがって、電極パッド601は、参照電極112を主に接続するためのパッドであり、そのパッドは、半導体形成技術を用いて、FETセンサと一体(モノリシック)に形成されている。
このように、参照電極112を主に接続するためのパッドが形成されていることにより、参照電極112と電源111とをバイオセンサに接続する作業を簡単に行なうことができる。
また、同様に、配置領域外にドレイン電極103に達するコンタクトが形成され、そのコンタクトに別の電極パッドが形成されていてもよい。この別の電極パッドには、電源111が接続される(図6は、この別の電極パッドに、電源111に直列に接続される電流計113が接続されていることに対応する)。
図5の構成においても、配置領域外に、ソース領域502に達するコンタクトが形成され、電極パッドを形成することもできる。また、配置領域外に、ドレイン領域503に達するコンタクトが形成され、別の電極パッドを形成することもできる。
図7は、本実施形態に係るバイオセンサの断面図の第2の例を示す。図7(a)は、第2の例に係るバイオセンサの断面図であり、図7(b)は、その上面図である。ただし、図7(b)において、第1の絶縁膜105および第2の絶縁膜106は省略されている。
第2の例に係るバイオセンサは、基材101の上にFETセンサと参照電極と一体に形成されている。FETセンサにおいては、ソース電極102およびドレイン電極103が離隔して形成されており、ソース電極102およびドレイン電極103の間に半導体膜104が配置されている。そして、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104を第1の絶縁膜105が覆い、第1の絶縁膜105上に第2の絶縁膜106が配置されている。ここまでは図1に示す構成と同じであるが、本例においては、配置領域の周囲の一部または全部を取り巻くように参照電極701が配置される。図7においては、第2の絶縁膜106上に「コ」の字型に参照電極701が配置されている。「ロ」の字形に配置されていてもよい。あるいは、「L」の字形、「一」または「1」の字形に配置されていてもよい。また、第2の絶縁膜106と参照電極701との間に他の絶縁膜などの他の膜が配置されていてもよい。
また、参照電極701の上に隔壁107が形成されていてもよい。隔壁107の形成により、被測定物を配置領域に固定することが容易となる。
また、参照電極701からソース電極102まで達するコンタクトが形成され、図6に示すように電極パッドがそのコンタクトに形成されていてもよい。これにより、参照電極701とソース電極102とが常に接続され、測定のための配線が容易となる。
本実施形態では、被測定物を配置領域に配置し、参照電極701とソース電極102とを電源111に接続し、また、ドレイン電極103を電源111に接続し、参照電極701およびソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加し、流れる電流を測定する。したがって、実施形態1におけるように、参照電極112を被測定物に挿入などして接触させることを行なわなくても、測定を行なうことが可能となる。したがって、測定プロセスを簡易なプロセスにすることができる。
また、参照電極701の位置が固定されるので、参照電極の位置による測定値の変動が無いようにすることができる。
(実施形態5)
本発明の実施形態5として、ゲート電極を設けることにより配置領域がソース電極とドレイン電極との間に限定されないこととする構成を有するバイオセンサの一例について説明する。
図8は、本実施形態に係るバイオセンサの一断面における断面図(図8(a))およびバイオセンサのTFTセンサの上面図(図8(b))である。バイオセンサは、基材801の上に形成されたFETセンサと参照電極811とを有する。FETセンサは、ゲート電極802と、第1の絶縁膜803と、第2の絶縁膜804と、半導体膜805と、ソース電極807と、ドレイン電極806と、パッシベーション膜808とを有する。なお、図8(a)は、半導体膜805、ソース電極807およびドレイン電極806に図8(b)において水平に貫く線分の左端と、ゲート電極802を図8(b)において水平に貫く線分の右端とをつなぐ「Z」字形の断面線によるバイオセンサの断面を示す。
基材801は、その上にゲート電極802と第1の絶縁膜803を配置できる絶縁性の材料により構成される。例えば、実施形態1などの基材101と同様の材料とすることができる。
ゲート電極802は、基材801上に配置される。ゲート電極802は、導電性の材料により構成される。例えば、実施形態1などのソース電極102、ドレイン電極103と同様の材料とすることができる。
図8(b)においては、ゲート電極802は、ソース電極807とドレイン電極806との間から引き出され、「L」の字形に屈曲しているが、これに限定されることはない。例えば、一直線状にソース電極807とドレイン電極806とを結ぶ線分と垂直に延びていてもよい。また、ゲート電極802は、「ロ」の字形に閉曲線を形成していてもよい。
第1の絶縁膜803は、基材801およびゲート電極802上に配置され基材801およびゲート電極802を覆う。第1の絶縁膜803の材料は、実施形態1などの第1の絶縁膜105と同様の材料とすることができる。
第2の絶縁膜804は、第1の絶縁膜803上に配置される。図8(a)においては、第1の絶縁膜803の全面を覆っているが、ゲート電極802の上の領域に配置されていれば充分である。さらには、被測定物812が配置される領域下に配置されていればよい。第2の絶縁膜804の材料は、実施形態1などの第2の絶縁膜106と同様の材料とすることができる。
半導体膜805は、ゲート電極802の上に配置される。図8(a)では、第2の絶縁膜804上に配置されているが、第2の絶縁膜804が第1の絶縁膜803上の一部にのみ配置される場合には、第1の絶縁膜803上に配置される場合もある。半導体膜805の材料は、実施形態1などの半導体膜104と同様の材料とすることができる。また、実施形態1などと同様に、半導体膜805はデプレッションチャネルが形成される領域を含む。
ソース電極807およびドレイン電極806は、半導体膜805の両端に配置される。すなわち、基材801の上のゲート電極802、第1の絶縁膜803および第2の絶縁膜804の積層方向に対して垂直となる水平方向に隣接して形成されている。また、ソース電極807およびドレイン電極806は、半導体膜805とオーミック接触が得られるように配置される。ソース電極807およびドレイン電極806の全てが同一の材料により形成される必要はなく、半導体膜805とオーミック接触する部分は、実施形態1などのソース電極102、ドレイン電極103と同様の材料により形成され、その上の部分は、別の導電性材料により形成されていてもよい。
パッシベーション膜808は、半導体膜805、ソース電極807およびドレイン電極806が半導体膜805とオーミック接触する部分、第2の絶縁膜804、第1の絶縁膜803、ゲート電極802を覆うが、ゲート電極の上の一部の領域は覆わない。また、特にパッシベーション膜808は、半導体膜805の上においては、外界の電位変化をできるだけ受けないように厚く堆積されるのが好ましい。例えば、約2μmの厚さに堆積される。
パッシベーション膜808上には、必要に応じてパッシベーション膜の保護膜809が配置され、パッシベーション膜808を保護するようになっていてもよい。
本実施形態に係るバイオセンサの製造時には、パッシベーション膜808を基材801の上に一様な厚さで堆積した後、また必要に応じてパッシベーション膜の保護膜809をその上に堆積した後、第2の絶縁膜804に達するコンタクトを配置領域に形成し、被測定物812を配置できるようにする。
本実施形態に係るバイオセンサにおいては、実施形態1などと同様に、参照電極811は、ソース電極806と等電位となる。このために、参照電極811は、ソース電極807およびドレイン電極806のいずれかと導電性の材料を用いて接続されている。また、ゲート電極802はフローティング状態とする。
本実施形態に係るバイオセンサを用いて測定を行なうには、被測定物812をパッシベーション膜808に覆われていないゲート電極の上の一部の領域に配置する。そして、参照電極811を被測定物812に接触させる。その後、電源810により、ソース電極807とドレイン電極806との間に電圧を印加し、ソース電極807とドレイン電極806との間に流れる電流を測定する。その電流の測定は、電源810と直列に接続される電流計812などにより行なわれる。
本実施形態では、半導体膜805はデプレッションチャネルが形成される領域を含む。このため、参照電極811とソース電極806とが等電位であっても、ソース電極807とドレイン電極806との間に電圧を印加することにより、ソース電極807とドレイン電極806との間に電流が流れるので、電流を測定することが可能となる。したがって、参照電極811とソース電極807との間に電源を配置する必要がない。また、参照電極811とソース電極807およびドレイン電極806との間に電源を配置する必要がないので、調整するべき電圧は、ソース電極807とドレイン電極806との間の電圧となり、電圧の調整が簡単となる。
また、本実施形態では、参照電極811が接触している被測定物812の第2の絶縁膜804に対する作用がゲート電極802を介して、半導体膜805に伝達される。これにより、被測定物812の位置が、実施形態1のように、半導体膜104上の領域に限定されることがない。したがって、被測定物812の位置を自由に決めることができる。
また、基材801、ゲート電極802、第1の絶縁膜803、第2の絶縁膜804として透明な材料を用いることができる。ここで、透明とは第2の絶縁膜804上に配置された生体関連物質などが、顕微鏡などの光学的な観察機器を用いて基材801の側から観察可能とすることができる程度に透明であればよい。また、透明には、半透明は含まれないこととしてもよい。これにより、被測定物812を基材801側から観察することが可能となる。特に本実施形態では、被測定物812をソース電極807、ドレイン電極806、半導体膜805が配置された位置から離すことができ、被測定物812を観察する際に良好な視野を得ることができる。この場合、半導体膜805、ソース電極807およびドレイン電極806は透明とする必要がないので、最適な材料を選択することができる。
101 基材、102 ソース電極、103 ドレイン電極、104 半導体膜、105 第1の絶縁膜、106 第2の絶縁膜、107 隔壁、111 電源、112 参照電極、113 電流計、120 被測定物

Claims (17)

  1. 基材の上に配置されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサを用いる測定方法であって、
    前記デプレッション型FETセンサは、
    前記基材上に配置された半導体膜と、
    前記半導体膜の両端に配置され前記半導体膜とオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、
    前記半導体膜に接触する絶縁膜と、
    を有し、
    前記半導体膜の上に前記絶縁膜を介して被測定物を配置し、
    前記参照電極を、前記ソース電極および前記ドレイン電極のいずれかと等電位とし、
    前記参照電極を前記被測定物に接触し、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に電圧を印加して前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に流れる電流値を測定することを含む測定方法。
  2. 前記被測定物は、生体関連物質であることを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記生体関連物質は、細胞、DNA、糖鎖、タンパク質のいずれか1以上を含むことを特徴とする請求項2に記載の測定方法。
  4. 基材の上に配置されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサであり、
    前記デプレッション型FETセンサは、
    前記基材上に配置された半導体膜と、
    前記半導体膜の両端に配置された前記半導体膜とオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、
    前記半導体膜に接触する絶縁膜と、
    を有し、
    前記参照電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極のいずれかと等電位であることを特徴とするバイオセンサ。
  5. 前記絶縁膜は、イオン感応膜であることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  6. 前記デプレッション型FETセンサは、前記参照電極と等電位である前記ソース電極および前記ドレイン電極のいずれかに接続される電極パッド有することを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  7. 前記参照電極は、前記電極パッドに接続されていることを特徴とする請求項6に記載のバイオセンサ。
  8. 前記参照電極は、前記絶縁膜上に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  9. 前記半導体膜には、電子によるチャネルが形成可能であり、前記デプレッション型FETセンサの閾値は−1V以下であることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  10. 前記半導体膜には、ホールによるチャネルが形成可能であり、前記デプレッション型FETセンサの閾値は1V以上であることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  11. 前記デプレッション型FETセンサは、薄膜トランジスタとして形成されていることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  12. 前記基材は、フレキシブルな材料により構成されていることを特徴とする請求項11に記載のバイオセンサ。
  13. 前記基材と前記半導体膜とのいずれか又は両方は透明な材料で構成されていることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ。
  14. 基材の上に形成されたデプレッション型FETセンサと参照電極とを有するバイオセンサであり、
    前記デプレッション型FETセンサは、
    前記基材上に配置されたゲート電極と、
    前記ゲート電極上に形成された絶縁膜上に配置された半導体膜と、
    前記半導体膜の両端に配置され前記半導体膜にオーミック接触するソース電極およびドレイン電極と、
    を有し、
    前記参照電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極であり、
    前記ゲート電極上に形成された絶縁膜上に被測定物を配置可能なバイオセンサ。
  15. 前記絶縁膜は、イオン感応膜であることを特徴とする請求項14に記載のバイオセンサ。
  16. 前記被測定物を配置可能な絶縁膜は、前記半導体膜と前記ソース電極および前記ドレイン電極と離れた場所に位置することを特徴とする請求項14に記載のバイオセンサ。
  17. 前記基材と前記半導体膜とのいずれか又は両方は透明な材料により構成されていることを特徴とする請求項14に記載のバイオセンサ。
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