JP2012070616A - 送電装置、及び該送電装置を用いる電力伝送システム - Google Patents

送電装置、及び該送電装置を用いる電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】受電装置の形状、サイズ等により相違する結合電極の大きさ、位置に依らず、電力を高い効率で伝送することができる送電装置、及び該送電装置を用いる電力伝送システムを提供する。
【解決手段】互いに静電界を介して結合するための第一の結合電極(第一の能動電極及び第一の受動電極)を有する受電装置と、第二の結合電極(第二の能動電極及び第二の受動電極)を有する送電装置とを有し、送電装置から受電装置に対して非接触で電力を伝送する。第二の結合電極(第二の能動電極及び第二の受動電極)を、第一の結合電極(第一の能動電極及び第一の受動電極)が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、物理的に接続することなく電力を伝送する送電装置、及び該送電装置を用いる電力伝送システムに関する。
近年、非接触で電力を伝送する電子機器が多々開発されている。電子機器において非接触で電力を伝送するためには、電力の送電ユニットと、電力の受電ユニットとの双方にコイルモジュールを設けた磁界結合方式の電力伝送システムが採用されることが多い。
しかし、磁界結合方式では、各コイルモジュールを通過する磁束の大きさが起電力に大きく影響され、電力を高い効率で伝送するためには、送電ユニット側(一次側)のコイルモジュールと受電ユニット側(二次側)のコイルモジュールとのコイル平面方向の相対位置の制御に高い精度が要求される。また、結合電極としてコイルモジュールを用いているので、送電ユニット及び受電ユニットの小型化が難しくなる。さらに、携帯機器等では、コイルの発熱による蓄電池への影響を考慮する必要があり、配置設計上のボトルネックになるおそれがあるという問題もあった。
そこで、例えば静電界を用いた電力の伝送システムが開示されている。特許文献1では、送電ユニットの結合電極から受電ユニットの結合電極に静電界を介して電力が伝送される伝送システムが開示されている。特許文献1では、静電界を用いているので、結合電極の平面方向の相対位置を高い精度で制御する必要がなく、結合電極の配置設計の自由度が高い。
また、特許文献2では、送電ユニット側の結合電極と、受電ユニット側の結合電極との間に強い電場を形成することにより高い電力伝送効率を具現化したエネルギー搬送装置が開示されている。特許文献2では、送電ユニットに大きいサイズの受動電極と小さいサイズの能動電極とを備え、受電ユニットにも大きいサイズの受動電極と小さいサイズの能動電極とを備えている。送電ユニットの能動電極と受電ユニットの能動電極との間に強い電場を形成することにより、高い電力伝送効率を実現している。
特開2009−296857号公報 特表2009−531009号公報
受電ユニットとして電力の供給を受ける電子機器としては、移動体通信端末装置、デジタルカメラ等、様々な種類の電子機器が想定される。したがって、機器によって形状、サイズ等が様々であるため、結合電極の大きさ、位置も機器によって相違している。ゆえに、機器ごとに送電ユニットの結合電極の大きさ、位置を変えなければ、電力を高い効率で伝送することができないという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、受電装置の形状、サイズ等により相違する結合電極の大きさ、位置に依らず、電力を高い効率で伝送することができる送電装置、及び該送電装置を用いる電力伝送システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る送電装置は、互いに静電界を介して結合するための第一の結合電極を有する受電装置に対して非接触で電力を伝送する、第二の結合電極を有する送電装置において、前記第二の結合電極を、前記第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることを特徴とする。
第1発明では、送電装置の第二の結合電極を、受電装置の第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の結合電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第2発明に係る送電装置は、第1発明において、前記第一の結合電極は、第一の受動電極と該第一の受動電極より高電圧である第一の能動電極とで構成してあり、前記第二の結合電極は、第二の受動電極と該第二の受動電極より高電圧である第二の能動電極とで構成してあり、前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第一の受動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする。
第2発明では、送電装置の第二の能動電極及び第二の受動電極の少なくともいずれか1つを、受電装置の第一の能動電極及び第一の受動電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の能動電極及び第一の受動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。なお、能動電極とは複数存在する電極のうち他の電極より高電圧である結合電極を、受動電極とは複数存在する電極のうち他の電極より低電圧である結合電極を意味している。
また、第3発明に係る送電装置は、第2発明において、前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の中心を結ぶ方向に沿って移動可能としてあることを特徴とする。
第3発明では、第二の能動電極及び第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、第二の能動電極及び第二の受動電極の中心を結ぶ方向に沿って移動可能としてあるので、第一の能動電極と第一の受動電極との間の距離が相違する受電装置を用いる場合であっても、第一の能動電極と第二の能動電極、第一の受動電極と第二の受動電極、それぞれについて確実に位置合わせを行うことができる。したがって、第一の能動電極及び第一の受動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第4発明に係る送電装置は、第2又は第3発明において、前記第二の能動電極は固定してあり、前記第二の受動電極が移動可能であることを特徴とする。
第4発明では、第二の受動電極のみを移動させることにより、第一の能動電極と第一の受動電極との間の距離が相違する受電装置を用いる場合であっても、第一の能動電極と第二の能動電極とを位置合わせした状態で、第二の受動電極の移動により第一の受動電極と第二の受動電極との位置合わせを行うことができる。したがって、第一の能動電極及び第一の受動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第5発明に係る送電装置は、第2又は第3発明において、前記第二の受動電極は固定してあり、前記第二の能動電極が移動可能であることを特徴とする。
第5発明では、第二の能動電極のみを移動させることにより、第一の能動電極と第一の受動電極との間の距離が相違する受電装置を用いる場合であっても、第一の受動電極と第二の受動電極とを位置合わせした状態で、第二の能動電極の移動により第一の能動電極と第二の能動電極との位置合わせを行うことができる。したがって、第一の能動電極及び第一の受動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第6発明に係る送電装置は、第2乃至第5発明のいずれか1つにおいて、前記第二の能動電極は前記第一の能動電極を包含する大きさであり、前記第二の受動電極は前記第一の受動電極を包含する大きさであることを特徴とする。
第6発明では、第二の能動電極は第一の能動電極を包含する大きさであり、第二の受動電極は第一の受動電極を包含する大きさであるので、受電装置の載置位置の自由度が高まり、電力を高い効率で伝送することが可能な相対位置に受電装置を載置することが可能となる。
また、第7発明に係る送電装置は、第2乃至第6発明のいずれか1つにおいて、前記受電装置を支持する支持部を、前記送電装置の、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の中心を結ぶ方向のいずれか一端に備えることを特徴とする。
第7発明では、受電装置を支持する支持部を、送電装置の、第二の能動電極及び第二の受動電極の中心を結ぶ方向のいずれか一端に備える。これにより、支持部が下方になるように送電装置を立てて又は傾けて載置する場合、第二の能動電極及び第二の受動電極の中心を結ぶ方向における受電装置の位置を支持部により固定することができ、ユーザが意識することなく電力を高い効率で伝送することが可能な相対位置に受電装置を載置することが可能となる。
また、第8発明に係る送電装置は、第2乃至第7発明のいずれか1つにおいて、前記受電装置の側面部を支持する横支持部を、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の中心を結ぶ方向に沿って、前記送電装置に備えることを特徴とする。
第8発明では、受電装置の側面部を支持する横支持部を、第二の能動電極及び第二の受動電極の中心を結ぶ方向に沿って、送電装置に備える。これにより、第二の能動電極及び第二の受動電極の中心を結ぶ方向と略直行する方向における受電装置の位置を横支持部により固定することができ、ユーザが意識することなく電力を高い効率で伝送することが可能な相対位置に受電装置を載置することが可能となる。
また、第9発明に係る送電装置は、第1発明において、前記第一の結合電極は、第一の能動電極と該第一の能動電極とほぼ同等電圧である第三の能動電極とで構成してあり、前記第二の結合電極は、第二の能動電極と該第二の能動電極とほぼ同等電圧である第四の能動電極とで構成してあり、前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第四の能動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第三の能動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする。
第9発明では、送電装置の第二の能動電極及び第四の能動電極の少なくともいずれか1つを、受電装置の第一の能動電極及び第三の能動電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の能動電極及び第三の能動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第10発明に係る送電装置は、第1又は第2発明において、前記受電装置を支持する支持部を、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極を設けてある平板部の下端に備え、前記平板部は、連結された第一の分割平板部と第二の分割平板部とを有し、前記受電装置を載置した場合に、前記第二の能動電極と前記第一の能動電極とが重なり、前記第一の分割平板部を前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態又は前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態の前記第一の分割平板部を開いた状態にしてあることを特徴とする。
第10発明では、受電装置を支持する支持部を、送電装置の第二の能動電極及び第二の受動電極を設けてある平板部の下端に備え、平板部は、連結された第一の分割平板部と第二の分割平板部とを有している。受電装置を載置した場合に、第二の能動電極と第一の能動電極とが重なり、第一の分割平板部を第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態又は第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態の第一の分割平板部を開いた状態にしてあるので、一の送電装置でサイズの異なる受電装置にも対応することが可能となる。
次に、上記目的を達成するために第11発明に係る電力伝送システムは、互いに静電界を介して結合するための第一の結合電極を有する受電装置と、第二の結合電極を有する送電装置とを有し、前記送電装置から前記受電装置に対して非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて、前記送電装置は、前記第二の結合電極を、前記第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることを特徴とする。
第11発明では、送電装置の第二の結合電極を、受電装置の第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の結合電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第12発明に係る電力伝送システムは、第11発明において、前記第一の結合電極は、第一の受動電極と該第一の受動電極より高電圧である第一の能動電極とで構成してあり、前記第二の結合電極は、第二の受動電極と該第二の受動電極より高電圧である第二の能動電極とで構成してあり、前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第一の受動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする。
第12発明では、送電装置の第二の能動電極及び第二の受動電極の少なくともいずれか1つを、受電装置の第一の能動電極及び第一の受動電極の配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の能動電極及び第一の受動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第13発明に係る電力伝送システムは、第11発明において、前記第一の結合電極は、第一の能動電極と該第一の能動電極とほぼ同等電圧である第三の能動電極とで構成してあり、前記第二の結合電極は、第二の能動電極と該第二の能動電極とほぼ同等電圧である第四の能動電極とで構成してあり、前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第四の能動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第三の能動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする。
第13発明では、送電装置の第二の能動電極及び第四の能動電極の少なくともいずれか1つを、受電装置の第一の能動電極及び第三の能動電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の能動電極及び第三の能動電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
また、第14発明に係る電力伝送システムは、第11又は第12発明において、前記受電装置を支持する支持部を、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極を設けてある平板部の下端に備え、前記平板部は、連結された第一の分割平板部と第二の分割平板部とを有し、前記送電装置に前記受電装置を載置した場合に、前記第二の能動電極と前記第一の能動電極とが重なり、前記第一の分割平板部を前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態又は前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態の前記第一の分割平板部を開いた状態にしてあることを特徴とする。
第14発明では、受電装置を支持する支持部を、送電装置の第二の能動電極及び第二の受動電極を設けてある平板部の下端に備え、平板部は、連結された第一の分割平板部と第二の分割平板部とを有している。送電装置に受電装置を載置した場合に、第二の能動電極と第一の能動電極とが重なり、第一の分割平板部を第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態又は第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態の第一の分割平板部を開いた状態にしてあるので、一の送電装置でサイズの異なる受電装置にも対応することが可能となる。
本発明に係る送電装置及び電力伝送システムでは、送電装置の第二の結合電極を、受電装置の第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることにより、第一の結合電極が配置されている位置が相違する受電装置を用いる場合であっても、一の送電装置で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置の構成を模式的に示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの構成を模式的に示す等価回路図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの構成を模式的に示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置の移動機構の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置の移動機構の構成を模式的に示す部分平面図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの使用状態を説明する模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置側の電極と受電装置側の電極との面積の関係を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの能動電極への通電方法の例示図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの結合電極を2個有し、両方が移動可能な構成の送電装置を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの結合電極を3個有し、両端の結合電極が移動可能な構成の送電装置を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る電力伝送システムの送電装置に受電装置を載置した状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態3に係る電力伝送システムの送電装置に受電装置を載置した状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係る電力伝送システムの送電装置に受電装置を載置した状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係る電力伝送システムの送電装置に受電装置を載置した状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係る電力伝送システムの送電装置に受電装置を載置した他の状態を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係る送電装置、及び該送電装置を用いた電力伝送システムについて、図面を用いて具体的に説明する。以下の実施の形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴的事項の組み合わせの全てが解決手段の必須事項であるとは限らないことは言うまでもない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置の構成を模式的に示す回路図である。図1(a)に示すように、本実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置1は、少なくとも交流発生回路12と、昇圧トランス13と、結合電極(第二の結合電極)11とを備えている。図1(a)の回路では、昇圧トランス13により昇圧されると、能動電極(第二の能動電極)11aは高電圧となり、受動電極(第二の受動電極)11pは低電圧となる。
図1(a)に示す接地線14は必ずしも必要ではなく、送電装置1は、図1(b)に示すような構成であっても良い。また、昇圧トランス13により昇圧された結合電極11はいずれも同程度の高電圧としても良い。この場合、複数の能動電極11aが接続されているのと等価となる。すなわち、図1(b)の構成では、送電装置1の結合電極11は、ほぼ同じ電圧である2つの能動電極(第二の能動電極及び第四の能動電極)11aで構成してあり、対応する受電装置の結合電極も、ほぼ同じ電圧である2つの能動電極(第一の能動電極及び第三の能動電極)で構成してある。以下、図1(a)の構成について説明するが、結合電極11の位置合わせという観点では図1(b)の構成であっても同様であることは言うまでもない。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの構成を模式的に示す等価回路図である。図2に示すように、送電装置1の結合電極(第二の結合電極)11及び受電装置2の結合電極(第一の結合電極)21は、それぞれ能動電極(第二の能動電極)11a、能動電極11aより大きいサイズの受動電極(第二の受動電極)11p、能動電極(第一の能動電極)21a、能動電極21aより大きいサイズの受動電極(第一の受動電極)21pで構成されている。すなわち能動電極(第二の能動電極)11aと受動電極(第二の受動電極)11pと、能動電極(第一の能動電極)21aと受動電極(第一の受動電極)21pとは、それぞれ非対称形状である。
送電装置1の結合電極11及び受電装置2の結合電極21は、能動電極(第二の能動電極)11aと能動電極(第一の能動電極)21aと、受動電極(第二の受動電極)11pと受動電極(第一の受動電極)21pとで、それぞれ容量を形成しており、容量結合により電力を伝送することができる。伝送された電力は、降圧トランス23により降圧され、負荷回路22に供給される。なお、図2では、共振回路も含めて記載しているが、電力伝送の安定度を高めるためであり、必ずしも共振回路は必要ではない。また、容量CMは、送電装置1の能動電極(第二の能動電極)11aと受電装置2の能動電極(第一の能動電極)21aとの間の結合容量に相当する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの構成を模式的に示す機能ブロック図である。図3に示すように、送電装置1の交流発生回路101から供給される交流電力は増幅器102で増幅され、昇圧トランス103で昇圧されて結合電極104へ供給される。結合電極104は後述する可動板に配置され、交流発生回路101、増幅器102、昇圧トランス103は後述する送電台に内蔵される。送電装置1の結合電極104から受電装置2の結合電極201へ伝送された電力は降圧トランス202により降圧され、整流部203で整流されたのち、負荷204へ供給される。
ここで、図2の送電装置1の結合電極11(能動電極11a、受動電極11p)及び受電装置2の結合電極21(能動電極21a、受動電極21p)は、それぞれ導電性を有する材料にて形成される。例えば銅、金、銀等の導体、これらの化合物を用いることができる。導電性を有する材料にて形成された結合電極11と結合電極21とを、互いに静電界を介して結合する位置に配置することにより、結合電極11と結合電極21との間に静電容量が生じる。生じる静電容量の大きさに応じて電力伝送効率が変動する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置1の移動機構の構成を模式的に示す斜視図であり、図5は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置1の移動機構の構成を模式的に示す部分平面図である。送電装置1の本体部分を構成する送電台40の一面に能動電極(第二の能動電極)11aと受動電極(第二の受動電極)11pとを設けてある。能動電極11aは、位置を移動させることが可能な可動板43の上面に装着してある。
可動板43は、2本のガイド41の下部を通過することが可能になっており、能動電極11aを移動させる移動機構を構成している。2本のガイド41は、能動電極11a及び受動電極11pの中心を結ぶ方向に沿って設けてある。例えば図5に示すように、可動板43の一端が一方のガイド41下部の溝41aに嵌入されており、他端は他方のガイド41下部の貫通穴41bを摺動することが可能に嵌入されている。可動板43は、スライド部42をガイド41に沿って図4に示す矢印方向へ移動させることにより所望の位置へ移動させることができる。
移動機構は、図4及び図5に示す構成に限定されるものではなく、能動電極11aを移動させることにより、能動電極11aと受動電極11pとの相対位置を変えることが可能な構成であれば特に限定されるものではない。
また、送電装置1の能動電極11aを移動させているが、送電装置1の受動電極11pを移動させても良い。上述したように受動電極11pを固定し、能動電極11aを移動させる場合、受電装置2における能動電極21aの載置位置の自由度が高まるという効果を奏する。一方、能動電極11aを固定し、受動電極11pを移動させる場合、高電圧である能動電極11aが固定されているので高電圧配線の可動部を失くすことができ、周囲の浮遊容量の変動を抑制することができる。さらに、能動電極11aは移動しないので、機械的な信頼性を高めることも可能となる。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの使用状態を説明する模式図である。図6(a)に示すように、受電装置2の能動電極21aと受動電極21pとの間の距離が比較的短い、小さな受電装置2である場合、送電装置1の受動電極11pの位置と受電装置2の受動電極21pの位置とが完全に一致する位置に受電装置2を載置し、スライド部42を移動させることにより、送電装置1の能動電極11aの位置が受電装置2の能動電極21aの位置に完全に一致するように、送電装置1の能動電極11aを移動させる。
また、図6(b)に示すように、受電装置2の能動電極21aと受動電極21pとの間の距離が比較的長い、大きな受電装置2である場合、送電装置1の受動電極11pの位置と受電装置2の受動電極21pの位置とが完全に一致する位置に受電装置2を載置し、スライド部42を移動させることにより、送電装置1の能動電極11aの位置が受電装置2の能動電極21aの位置に完全に一致するように、送電装置1の能動電極11aを移動させる。
このように、送電装置1の能動電極11aを、受電装置2の能動電極21aと受動電極21pとの間の距離に応じて移動させることにより、受電装置2の能動電極21aと受動電極21pの位置に依らず、電力を高い効率で伝送することが可能となる。
なお、送電装置1の能動電極11aと受電装置2の能動電極21a、送電装置1の受動電極11pと受電装置2の受動電極21p、それぞれの大きさは、少なくとも送電装置1の各電極の面積が受電装置2の各電極の面積よりも大きいこと、理想的には受電装置2の各電極が送電装置1の各電極に完全に包含される大きさであることが好ましい。受電装置2の載置位置の自由度が高まるからである。
図7は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの送電装置1の各電極と受電装置2の各電極との面積の関係を示す模式図である。図7に示すように、送電装置1の能動電極11aの横方向の長さW1、及び送電装置1の受動電極11pの横方向の長さW3が、それぞれ受電装置2の能動電極21aの横方向の長さW2、及び受電装置2の受電電極21pの横方向の長さW4よりも長くなるようにしておくことが好ましい。また、送電装置1の能動電極11aの縦方向の長さL1、及び送電装置1の受動電極11pの縦方向の長さL3が、それぞれ受電装置2の能動電極21aの縦方向の長さL2、及び受電装置2の受動電極21pの縦方向の長さL4よりも長くなるようにしておくことが好ましい。このようにすることで、受電装置2の横方向の載置位置の自由度が高まるとともに、受電装置2の縦方向の載置位置の自由度も高まる。
もちろん、これらとは逆に、受電装置2の能動電極21a及び受動電極21pが、送電装置1の能動電極11a及び受動電極11pを包含する大きさであっても同様の効果が期待できる。
なお、図4及び図5に示す開口部44は、可動板43の下部に設けられており、能動電極11aの電気的接続を担保している。図8は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの能動電極11aへの通電方法の例示図である。なお、図8は、図5に示す可動板43の移動方向であって、可動板43に直交する方向の断面を模式的に示している。
図8(a)では、能動電極11aの下部に交流発生回路と接続してあるピン81を設けてあり、ピン81の先端を開口部44を介して能動電極11aと接触させている。これにより、能動電極11aを装着してある可動板43が矢印方向へ移動した場合であっても、能動電極11aの電気的接続が遮断されることがない。
また図8(b)では、能動電極11aの下部に交流発生回路と接続してあるフレキシブルケーブル82を、開口部44を介して能動電極11aと接続させている。これにより、能動電極11aを装着してある可動板43が矢印方向へ移動した場合であっても、能動電極11aの電気的接続が遮断されることがない。
さらに図8(c)では、能動電極11aに対向する対向電極83を送電台40に設け、能動電極11aと対向電極83との間に絶縁体である送電台40及び可動板43を挟んだ構造とすることにより、対向電極83と能動電極11aとの間を容量結合させている。これにより、能動電極11aを装着してある可動板43の矢印方向への移動の制約がほとんどなくなる。また、可動板43が矢印方向へ移動した場合であっても、能動電極11aの電気的接続が遮断されることがない。なお、通常は、対向電極83と能動電極11aとの間の容量を、能動電極11aと受動電極11pとの間の容量よりも大きく設定しておくことが好ましい。
なお、送電装置1の能動電極11aと受動電極11pとの両方を移動させることが可能としても良い。図9は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの結合電極11を2個有し、両方が移動可能な構成の送電装置1を示す模式図である。
図9に示すように、送電装置1の能動電極11aと送電装置1の受動電極11pとの両方を、それぞれ可動板43に装着し、スライド部42にて矢印方向にそれぞれ移動させることが可能となっている。移動機構の構成は図5に示す移動機構と同様であれば良い。このようにすることで、送電装置1をあまり大型化することなく、より多くの種類の受電装置2に対して電力を伝送することが可能となる。
また、送電装置1の結合電極11の個数に制限があるわけでもない。例えば結合電極11を3個有する場合には、両端に存在する結合電極を移動させることが可能な構成とすることにより、より多くの種類の受電装置2に対して電力を伝送することが可能となる。
図10は、本発明の実施の形態1に係る電力伝送システムの結合電極11を3個有し、両端の結合電極が移動可能な構成の送電装置1を示す模式図である。図10の例では、能動電極11aの両側に受動電極11pがそれぞれ配置されている。この場合、両側の受動電極11pを、それぞれ可動板43に装着し、スライド部42にて矢印方向にそれぞれ移動させることが可能とすれば良い。移動機構の構成は図5に示す移動機構と同様であれば良い。このようにすることで、送電装置1をあまり大型化することなく、より多くの種類の受電装置2に対して電力を伝送することが可能となる。
以上のように、本実施の形態1によれば、送電装置1の結合電極11(能動電極11a、受動電極11p)を、受電装置2の結合電極21(能動電極21a、受動電極21p)が配置されている位置に応じて、移動させることが可能な移動機構を備えることにより、能動電極21a及び受動電極21pが配置されている位置が相違する受電装置2を用いる場合であっても、一の送電装置1で電力を高い効率で伝送することが可能となる。
なお、送電装置1の能動電極11a及び受動電極11pの、少なくともいずれか一方を移動させる場合、受電装置2の能動電極21a及び受動電極21pが配置されている位置に応じて、能動電極11a及び受動電極11pの位置決めマーク、位置決め用部材等を設けても良いことは言うまでもない。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る電力伝送システムの送電装置1及び受電装置2の構成は、基本的には実施の形態1と同様であるので、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態2では、送電装置1に、受電装置2の位置決め機構を備えている点で実施の形態1と相違する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電力伝送システムの送電装置1に受電装置2を載置した状態を示す模式図である。図11の例では、図面の縦方向が上下方向を示しており、送電装置1を立てて載置した状態を示している。
図11(a)の平面図及び図11(b)の左側面図に示すように、送電装置1は、能動電極11a及び受動電極11pが設けてある搭載面112よりも前方へ突出している、受電装置2を支持する支持部111を備えている。受電装置2を送電装置1に載置する場合、受電装置2の一端が支持部111に接触するまでスライドさせ、接触した状態で送電装置1の能動電極11a及び受動電極11p、受電装置2の能動電極21a及び受動電極21pの位置合わせができるようになっている。受電装置2を支持する支持部111を、送電装置1の、能動電極11a及び受動電極11pの中心を結ぶ方向のいずれか一端に設けておき、送電装置1を立てて載置する場合には支持部111が下方になるようにして使用する。
また、受電装置2の側面部を支持する横支持部を、能動電極11a及び受動電極11pの中心を結ぶ方向に沿って、送電装置1に設けても良い。図11(c)の平面図に示すように、一組の横支持部113が横方向に移動することが可能に設けてある。受電装置2の幅に応じて矢印方向に移動させることにより、横方向においては、受電装置2は送電装置1の中央に必ず載置される。したがって、より安定した電力伝送を行うことが可能となる。なお、横支持部113の位置については、受電装置2の種類に応じて位置決めマーク、位置決め用部材等を設けても良いことは言うまでもない。
以上のように、本実施の形態2によれば、送電装置1に、受電装置2の位置決め機構として支持部111及び/又は横支持部113を備えることにより、受電装置2を送電装置1に載置した場合の縦方向及び/又は横方向の位置を固定することができ、ユーザが意識することなく電力を高い効率で伝送することが可能な相対位置に受電装置2を載置することが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る電力伝送システムの送電装置1及び受電装置2の構成は、基本的には実施の形態1及び2と同様であるので、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態3では、送電装置1の能動電極11aと受電装置2の能動電極21aとを対向させるように、送電装置1の受動電極11p、能動電極11a、受電装置2の能動電極21a、受動電極21pの順に結合電極を配置してある点で実施の形態1及び2と相違する。
図12は、本発明の実施の形態3に係る電力伝送システムの送電装置1に受電装置2を載置した状態を示す模式図である。図12に示すように、送電装置1は、能動電極11aを受電装置2側へ、受動電極11pを能動電極11aに関し受電装置2と反対側へ、それぞれ配置してある。一方、受電装置2も、能動電極21aを送電装置1側へ、受動電極21pを能動電極21aに関し送電装置1と反対側へ、それぞれ配置してある。
送電装置1の能動電極11aは、位置を移動させることが可能な可動板43の上面に装着してある。したがって、可動板43を矢印方向へ移動させることにより、電力の伝送効率が高い位置に能動電極11aを移動させることができる。なお、移動機構は、実施の形態1と同様の構成に限定されるものではなく、送電装置1の能動電極11aを移動させることにより、送電装置1の能動電極11aと受電装置2の能動電極21aとの相対位置を変えることが可能な構成であれば特に限定されるものではない。
また、送電装置1の能動電極11aよりも、送電装置1の受動電極11pの方が大きいことが好ましい。さらに、受電装置2の能動電極21aよりも、受電装置2の受動電極21pの方が大きいことが好ましい。能動電極11aよりも受動電極11pの方が大きいので、交流発生回路12及び昇圧トランス13により発生した電圧は、能動電極11aで受動電極11pより高くなり、能動電極11aの周囲に強い電場を発生させる。この状態で送電装置1の能動電極11a及び受電装置2の能動電極21aを近接させることにより、両電極間に強い電場を形成し、電力を高い効率で伝送することができる。また、受動電極11p、21pを大きくしたので、送電装置1の受動電極11pと受電装置2の受動電極21pとの間の結合容量を増大して、電力を高い効率で伝送することができる。
以上のように、本実施の形態3によれば、送電装置1及び受電装置2の能動電極同士を近接させることにより、両電極間に強い電場を形成し、電力を高い効率で伝送することが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る電力伝送システムの送電装置1及び受電装置2の構成は、基本的には実施の形態1乃至3と同様であるので、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態4では、送電装置1の能動電極11a及び受動電極11pを設けてある平板部が、受電装置2の大きさに応じて折り畳むことができる点で実施の形態1乃至3と相違する。
図13及び図14は、本発明の実施の形態4に係る電力伝送システムの送電装置1に受電装置2を載置した状態を示す模式図である。図13及び図14の例では、図面の縦方向が上下方向(Z軸方向)を示しており、送電装置1を立てて載置した状態を示している。
図13(a)、図14(a)の斜視図及び図13(b)、図14(b)の右側面図に示すように、送電装置1は、能動電極11a及び受動電極11pが設けてある第一の分割平板部131と、第二の分割平板部132とで構成された平板部20を備えており、第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とは、蝶番等の回転機構133により回転することが可能に連結されている。受電装置2を支持する支持部111は、平板部20のZ軸方向の下端に設けてある。なお、回転機構133により、X軸方向を回転軸として第一の分割平板部131を回転することができる。
図13は、平板部20を折り畳んで、第一の分割平板部131を第二の分割平板部132へ重ね合わせて閉じた状態を示している。この場合、第一の分割平板部131に第二の受動電極11p及び第二の能動電極11aが設けてあるので、折り畳んで閉じた状態で送電装置1の第二の受動電極11p及び第二の能動電極11aの支持部111からの距離が、受電装置2の第一の能動電極21a及び第一の受動電極21pの支持部111からの距離と、略一致していることが好ましい。このように、平板部20を折り畳んで、第一の分割平板部131を第二の分割平板部132へ重ね合わせて閉じた状態では、比較的小さな受電装置2に対して効率良く電力伝送することができる。
一方、図14は、平板部20をZ軸方向の上方へ開いて、第二の分割平板部132に重ね合わせて閉じた状態の第一の分割平板部131を開いた状態を示している。この場合、第一の分割平板部131に第二の受動電極11p及び第二の能動電極11aが設けてあるので、開いた状態で送電装置1の第二の受動電極11p及び第二の能動電極11aの支持部111からの距離が、受電装置2の第一の能動電極21a及び第一の受動電極21pの支持部111からの距離と、略一致していることが好ましい。このように、第二の分割平板部132へ重ね合わせて閉じた状態の第一の分割平板部131を開いた状態では、比較的大きな受電装置2に対して効率良く電力伝送することができる。
第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とは、蝶番等の回転機構133により連結することに限定されるものではなく、例えばY軸方向に回転軸を設け、Y軸方向の回転軸を中心にZ−X平面上で回転することが可能に連結しても良い。図15は、本発明の実施の形態4に係る電力伝送システムの送電装置1に受電装置2を載置した他の状態を示す模式図である。図15の例では、図面の縦方向が上下方向(Z軸方向)を示しており、送電装置1を立てて載置した状態を示している。また、構造が分かりやすいように、図15(a)の斜視図に示すように、第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とを切り離した状態で図示している。
図15(a)に示すように、第二の分割平板部132の上端近傍に、第一の分割平板部131の下端近傍にて突出して設けてある円柱状の突起部135を挿入することが可能な開口部136を設けてある。突起部135を開口部136に挿入することにより、第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とは、Z−X平面上で突起部135を回転軸として回転することが可能に連結されている。すなわち、第一の分割平板部131を第二の分割平板部132へ重ね合わせて閉じた状態にすることもできるし、第二の分割平板部132に重ね合わせて閉じた状態の第一の分割平板部131を開いた状態にすることもできる。
図15(b)に示すように、第一の分割平板部131の突起部135を、第二の分割平板部132の開口部136へ挿入し、第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とが重なり合わない、すなわち第一の分割平板部131の下端の一部分が第二の分割平板部132の上端の一部分に重なるよう第一の分割平板部131を回転させる。このように第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とが完全に重なり合わない状態では、第一の分割平板部131の第二の能動電極11a及び第二の受動電極11pの支持部111からの距離が、受電装置2の第一の能動電極21a及び第一の受動電極21pの支持部111からの距離と略一致していることにより、比較的大きな受電装置2に対して効率良く電力伝送することができる。
もちろん、第一の分割平板部131と第二の分割平板部132とが重なり合うよう、第一の分割平板部131を図15(b)の位置から突起部135を回転軸に180度回転させても良い。この場合は、第一の分割平板部131の第二の能動電極11a及び第二の受動電極11pの支持部111からの距離が、受電装置2の第一の能動電極21a及び第一の受動電極21pの支持部111からの距離と略一致していることにより、比較的小さな受電装置2に対しても効率良く電力伝送することができる。
なお、図15では第二の分割平板部132にも第二の受動電極11pを備えているが、特に限定されるものではなく、備えていても良いし、備えていなくても良い。第二の分割平板部132が第二の受動電極11pを備えている場合には、電極の位置合わせがより簡単であり、より高い効率で電力伝送することができる。
以上のように、本実施の形態4によれば、送電装置1の第二の能動電極11aと、受電装置2の第一の能動電極21aとが重なり、第一の分割平板部131を第二の分割平板部132に重ね合わせて閉じた状態又は第二の分割平板部132に重ね合わせて閉じた状態の第一の分割平板部131を開いた状態にすることができるので、一の送電装置1でサイズの異なる受電装置2にも対応することが可能となる。
その他、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変形、置換等が可能であることは言うまでもない。例えば、送電装置1の能動電極11a及び受動電極11pは、非対称形状である必要はなく、同一のサイズ、同一の形状であっても良い。同様に、受電装置2の能動電極21a及び受動電極21pも、非対称形状である必要はなく、同一のサイズ、同一の形状であっても良い。
1 送電装置
2 受電装置
11、104 結合電極(第二の結合電極)
11a 能動電極(第二の能動電極)
11p 受動電極(第二の受動電極)
21、201 結合電極(第一の結合電極)
21a 能動電極(第一の能動電極)
21p 受動電極(第一の受動電極)
111 支持部
113 横支持部
131 第一の分割平板部
132 第二の分割平板部

Claims (14)

  1. 互いに静電界を介して結合するための第一の結合電極を有する受電装置に対して非接触で電力を伝送する、第二の結合電極を有する送電装置において、
    前記第二の結合電極を、前記第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることを特徴とする送電装置。
  2. 前記第一の結合電極は、第一の受動電極と該第一の受動電極より高電圧である第一の能動電極とで構成してあり、
    前記第二の結合電極は、第二の受動電極と該第二の受動電極より高電圧である第二の能動電極とで構成してあり、
    前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第一の受動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする請求項1記載の送電装置。
  3. 前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の中心を結ぶ方向に沿って移動可能としてあることを特徴とする請求項2記載の送電装置。
  4. 前記第二の能動電極は固定してあり、前記第二の受動電極が移動可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の送電装置。
  5. 前記第二の受動電極は固定してあり、前記第二の能動電極が移動可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の送電装置。
  6. 前記第二の能動電極は前記第一の能動電極を包含する大きさであり、前記第二の受動電極は前記第一の受動電極を包含する大きさであることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の送電装置。
  7. 前記受電装置を支持する支持部を、前記送電装置の、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の中心を結ぶ方向のいずれか一端に備えることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の送電装置。
  8. 前記受電装置の側面部を支持する横支持部を、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の中心を結ぶ方向に沿って、前記送電装置に備えることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の送電装置。
  9. 前記第一の結合電極は、第一の能動電極と該第一の能動電極とほぼ同等電圧である第三の能動電極とで構成してあり、
    前記第二の結合電極は、第二の能動電極と該第二の能動電極とほぼ同等電圧である第四の能動電極とで構成してあり、
    前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第四の能動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第三の能動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする請求項1記載の送電装置。
  10. 前記受電装置を支持する支持部を、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極を設けてある平板部の下端に備え、
    前記平板部は、連結された第一の分割平板部と第二の分割平板部とを有し、
    前記受電装置を載置した場合に、前記第二の能動電極と前記第一の能動電極とが重なり、前記第一の分割平板部を前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態又は前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態の前記第一の分割平板部を開いた状態にしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の送電装置。
  11. 互いに静電界を介して結合するための第一の結合電極を有する受電装置と、第二の結合電極を有する送電装置とを有し、前記送電装置から前記受電装置に対して非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて、
    前記送電装置は、前記第二の結合電極を、前記第一の結合電極が配置されている位置に応じて移動させることが可能な移動機構を備えることを特徴とする電力伝送システム。
  12. 前記第一の結合電極は、第一の受動電極と該第一の受動電極より高電圧である第一の能動電極とで構成してあり、
    前記第二の結合電極は、第二の受動電極と該第二の受動電極より高電圧である第二の能動電極とで構成してあり、
    前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第一の受動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする請求項11記載の電力伝送システム。
  13. 前記第一の結合電極は、第一の能動電極と該第一の能動電極とほぼ同等電圧である第三の能動電極とで構成してあり、
    前記第二の結合電極は、第二の能動電極と該第二の能動電極とほぼ同等電圧である第四の能動電極とで構成してあり、
    前記移動機構は、前記第二の能動電極及び前記第四の能動電極の少なくともいずれか1つが、前記第一の能動電極及び前記第三の能動電極が配置されている位置に応じて移動可能としてあることを特徴とする請求項11記載の電力伝送システム。
  14. 前記受電装置を支持する支持部を、前記第二の能動電極及び前記第二の受動電極を設けてある平板部の下端に備え、
    前記平板部は、連結された第一の分割平板部と第二の分割平板部とを有し、
    前記送電装置に前記受電装置を載置した場合に、前記第二の能動電極と前記第一の能動電極とが重なり、前記第一の分割平板部を前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態又は前記第二の分割平板部に重ね合わせて閉じた状態の前記第一の分割平板部を開いた状態にしてあることを特徴とする請求項11又は12に記載の電力伝送システム。
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