JP2012066670A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ピニオン軸7の突出部71を第2の自在継手6の第2のヨーク15の筒状部18に仮嵌合する。ダストカバー17は、筒状の本体32と、本体32から延設された延設板33を有する。突出部71に設けられた第1の凹部29と延設板33に設けられた第2の凹部37とで、第2の締付軸挿通孔38が区画される。筒状部18に設けられた第1の締付軸挿通孔22,23と、第2の締付軸挿通孔38との位置がずれていると、延設板33の第2の凹部37を区画する縁部39によって、締付軸24の挿通が阻止される。
【選択図】図8
Description
中間軸の上端は自在継手を介してステアリングシャフトと連結され、中間軸の下端は自在継手を介してピニオン軸と連結されている。
特許文献1では、ピニオン軸またはハウジングに対して軸方向に位置決めされたダストカバーのボスの延出部の上端面に、自在継手のヨークの下端面を当接させることにより、ピニオン軸に対してヨークを位置決めする。この状態でヨークのボルト穴に挿通したボルトを締め付けることにより、ピニオン軸にヨークを固定する。
図1は本発明の一実施の形態に車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に第1の自在継手4を介して連結された中間軸(インターミディエイトシャフト)5と、中間軸5に第2の自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを有している。ピニオン軸7およびラック軸8によりラックアンドピニオン機構からなる転舵機構Aが構成されている。
第2の自在継手6とピニオン軸7との結合構造を示す図2に示すように、ピニオンハウジング13から、ピニオン軸7の突出部71が突出している。ピニオン軸7の突出部71の上部に、第2の自在継手6の第2のヨーク15がセレーション嵌合により連結されている。
また、ピニオンハウジング13の肩部に嵌合した状態でピニオン軸7の突出部71を覆うダストカバー17が設けられている。
図4を参照して、ピニオン軸7の突出部71の外周には、ピニオンハウジング13から突出する円筒部26と、円筒部26の上方に設けられた雄セレーション27とが設けられている。雄セレーション27は、ピニオン軸7の上端7bから所定長さの範囲に設けられている。
ピニオン軸7の突出部71の円筒部26と雄セレーション27の間には、位置決め段部30が形成されている。図5に示すように、位置決め段部30は、例えば、雄セレーション27を形成するときの転造下径となる部分と円筒部26との間の断面R形状の段差部であってもよい。位置決め部30に、ダストカバー17の後述する被位置決め部40が当接することにより、ダストカバー17がピニオン軸7の軸方向X1に位置決めされるようになっている。
図4および図7に示すように、ダストカバー17は、筒状の本体32と、本体32から上方に延設された延設板33とを備えている。本体32は、ピニオンハウジング13の肩部13aの外周を隙間を設けて覆う大径筒状の覆い部34と、ピニオン軸7の突出部71の外周に締め代を有して弾性的に嵌合された小径筒状の嵌合部35と、覆い部34および嵌合部35間を連結するテーパ状の連結部36とを有している。
図4に示すように、ピニオン軸7の突出部71の外周に設けられた第1の凹部29と、ダストカバー17の延設板33の第2の凹部37とが共同して、締付軸24を挿通するための第2の締付軸挿通孔38が区画されている。
図4および図5に示すように、ダストカバー17の本体32の内周32aには、ピニオン軸7の突出部71の外周の位置決め段部30に係合する、例えば環状の段部からなる被位置決め部40が設けられている。
また、ダストカバー17の例えば本体32の外周には、ピニオン軸7(すなわち転舵機構A)のニュートラル位置を表示する、任意の文字、図形、記号、色彩等の表示42が設けられている。表示42は、レーザーマーキング、印刷、シールの貼付等を用いてなされている。
この仮嵌合の状態で、第1の締付軸挿通孔22,23および第2の締付軸挿通孔38が一致する状態でのみ、締付軸24を挿通することができる。したがって、締付軸24を確実にピニオン軸7の第1の凹部29に合わせて挿通できる。その結果、ピニオン軸7の軸方向X1の正規位置に第2のヨーク15を嵌合させることができ、したがって、いわゆる半嵌合を防止することができる。
また、ダストカバー17の本体32は、ピニオン軸7の突出部71の外周に締め代を有して弾性的に嵌合する筒状の嵌合部35を有している。これにより、ピニオン軸7の突出部71をダストカバー17で確実に保護することができる。したがって、突出部71が車室外に配置されるときにも、突出部71に、防錆のためのメッキ等の高価な表面処理を施す必要がない。したがって、製造コストを安くすることができる。
Claims (5)
- ハウジングから上方へ突出する突出部を有し、操舵力を伝達するピニオン軸と、
上記ピニオン軸の上記突出部の上部にセレーション嵌合された筒状部を有する、自在継手のヨークと、
上記ピニオン軸の上記突出部の一部を覆うダストカバーと、
上記筒状部を締め付ける締付軸と、を備え、
上記筒状部は、上記ピニオン軸の軸方向に延びるスリットと、上記スリットを挟んだ両側に形成された一対のタブと、を含み、
上記締付軸は、上記一対のタブに設けられた第1の締付軸挿通孔に挿通され、
上記ダストカバーは、上記ピニオン軸に対して上記軸方向に位置決めされた筒状の本体と、上記本体から上方に延設され上記ヨークの上記筒状部の上記スリット内に挿入された延設板と、を含み、
上記ピニオン軸の外周に設けられた第1の凹部と上記延設板に設けられた第2の凹部によって、上記締付軸が挿通する第2の締付軸挿通孔が区画されている車両用操舵装置。 - 請求項1において、上記ダストカバーの上記延設板は、上記第2の凹部を区画する縁部を含み、
上記縁部は、上記第1の締付軸挿通孔および上記第2の締付軸挿通孔が上記軸方向にオフセットされた状態での上記締付軸の挿通を規制する挿通規制部として機能する車両用操舵装置。 - 請求項1または2において、上記ダストカバーの上記本体は、上記ピニオン軸の上記突出部の外周に設けられた位置決め段部に係合する被位置決め部を有している車両用操舵装置。
- 請求項1から3の何れか1項において、上記ダストカバーの上記本体は、上記ピニオン軸の上記突出部の外周に締め代を有して弾性的に嵌合する筒状の嵌合部を含む車両用操舵装置。
- 請求項1から4の何れか1項において、上記ピニオン軸の上記突出部の外周に、上記軸方向に延びる位置決め溝が形成され、上記ダストカバーの本体に、上記位置決め溝に嵌合する凸条が形成され、
上記ダストカバーに、上記ピニオン軸のニュートラル位置を表示する表示部が設けられている車両用操舵装置。
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