JP2012065837A - 結紮装置及びこれに用いるクリップユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】シース内に直列に配置された複数のクリップユニットの内、シース先端に設けられるクリップ本体の腕部を開閉自在として生体組織を掴み直すことができ、かつ破断片を生じることなく複数のクリップ本体により連続して生体組織を結紮することができる結紮装置及びこれに用いるクリップユニットを提供する。
【解決手段】クリップユニット13は、生体組織を結紮可能な一対の腕部41を有するクリップ本体35と、クリップ本体35を収容する締付リング37とを備え、外シース部材19の遠位端内部で直列に複数配置される。締付リング37は、隣接する締付リング37同士を連結するロック片87及び係合受け部101からなる連結機構85を備え、ロック片87に係止する操作ワイヤ23を牽引して、連結機構85による締付リング37同士の連結を解除する。
【選択図】図14

Description

本発明は、生体組織を結紮する結紮装置及びこれに用いるクリップユニットに関する。
生体組織を結紮するための結紮装置として、例えば内視鏡の鉗子口から結紮装置を体腔内に挿入し、先端の腕部を拡開したクリップを所望の生体組織の位置に合わせ、クリップに接続された操作ワイヤを牽引操作することにより、クリップの腕部を閉じて生体組織を結紮するものが知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1及び特許文献2の生体組織の結紮装置は、体腔内に挿入される導入管と、導入管内に進退自在に挿通される操作ワイヤと、操作ワイヤに接続されて導入管先端部に装填されるクリップとを有して構成されている。結紮装置は、操作ワイヤの牽引によって、クリップが生体組織を挟み込んだ状態で体腔内に留置される仕組みになっている。しかしながら、特許文献1の結紮装置は、膨隆体の通過により係合部を押し広げて係合解除しているが、変形量が少なく、係合が解除されない虞がある。
特許文献2の結紮装置は、クリップ爪部材と押え部材とからなるクリップをシース先端に仮固定して、クリップ爪部材を開状態と閉状態とに操作可能としているが、クリップと操作ワイヤとを接続する半円状部の破断によってクリップが操作ワイヤから分離されるので、半円状部の破断時に小片の破断片が発生する虞がある。この破断片は、結紮装置の導入管内に入り込んだり、体腔内に留置されることになる。破断片が導入管内に残る場合は、引き続き行われる操作ワイヤの操作に支障を来たし、次段のクリップによる生体組織の連続結紮ができなくなる虞があり、連発式結紮装置に用いる構造としては適さない。また、破断片が意図せずに体腔内に残ることも好ましくない。
特開2007−507307号公報 特開2006−198388号公報
本発明は、シース内に直列に配置された複数のクリップユニットの内、シース先端に設けられるクリップ本体の腕部を開閉自在として生体組織の掴み直し可能にしつつ、破断片を生じさせることなく複数のクリップユニットで連続して生体組織を結紮することができる結紮装置及びこれに用いるクリップユニットを提供することを目的とする。
本発明は、下記構成からなる。
生体組織を結紮するための結紮装置であって、
可撓性を有する管状の外シース部材と、
前記外シース部材内に進退自在に設けられた管状の内シース部材と、
前記内シース部材内に進退自在に設けられた操作ワイヤと、
前記外シース部材の遠位端内部で直列に複数配置されたクリップユニットと、を備え、
前記クリップユニットは、互いに拡開付勢された一対の腕部、及び該腕部の基端を連結する基端部を有して生体組織を結紮するクリップ本体と、
前記クリップ本体の基端部が筒状体内部に挿入されて前記一対の腕部を閉成する締付リングと、を有し、
前記締付リングは、隣接する締付リング同士を連結する連結手段と、前記操作ワイヤを係止して該操作ワイヤの牽引により前記連結手段を変形させて前記締付リング同士の連結を解除する連結解除手段とを備える結紮装置。
本発明に係る結紮装置及びこれに用いるクリップユニットによれば、シース内に直列に配置された複数のクリップユニットの内、シース先端に設けられるクリップ本体の腕部を開閉自在として生体組織の掴み直し可能にしつつ、破断片を生じさせることなく複数のクリップユニットで連続して生体組織を結紮することができる。
本発明の実施形態を説明するための図で、一部を切り欠いて示す結紮装置の全体構成図である。 図1に示した結紮装置の手元操作部の断面図である。 図1に示したクリップユニットの分解斜視図である。 (A)は図3に示したクリップ本体の側面図、(B)は平面図である。 (A)は図3のA‐A線断面図、(B)はB‐B線断面図である。 (A)は組み付け前のクリップ本体、締付リング、及び操作ワイヤの要部断面図、(B)はクリップ本体が締付リングに挿入される要部断面図、(C)は操作ワイヤをクリップ本体のワイヤ係止手段に係止する途中の要部断面図、(D)は操作ワイヤのループ部がクリップ本体のワイヤ係止手段に係止した状態を示す要部断面図である。 (A)は導入管内に装着されたクリップユニットの要部断面図、(B)は導入管を後退させてクリップ本体の腕部が開成した要部断面図、(C)は操作ワイヤの繰出し操作、及び牽引操作によりクリップ本体の腕部が開閉する状態を示す要部断面図である。 外シース部材内に複数のクリップユニットが装填された結紮装置の垂直断面図(A)と水平断面図(B)である。 外シース部材を除いて示す図8の結紮装置の斜視図である。 (A)は結紮前の結紮装置の斜視図、(B)は操作ワイヤで牽引されて先端に配置されるクリップ本体の腕部が閉成した状態を示す斜視図、(C)は先端のクリップ本体の係止爪が塑性変形を開始する状態を示す斜視図、(D)は係止爪が塑性変形し、クリップ本体とループ部との係止が解除された状態を示す斜視図、(E)はループ部が次のクリップ本体の抜け止め部で案内されてワイヤ係止手段に誘導される状態を示す斜視図、(F)は操作ワイヤのループ部が次のクリップ本体のワイヤ係止手段と係止して、先端のクリップユニットが分離する状態を示す斜視図である。 締付リングに挿入されたクリップ本体の腕部の開口幅と、クリップ本体の基端部の幅との寸法関係を示す要部断面図である。 図3のクリップユニットの要部拡大斜視図である。 (A)は外シース部材内に収容され腕部が閉成した状態のクリップ本体の断面図、(B)は外シース部材が後退してクリップ本体の腕部が開成した状態を示す断面図、(C)は外シース部材が前方に移動して一対の腕部により生体組織を仮止めした状態を示す断面図である。 クリップユニットの連結機構の斜視図である。 図14のクリップユニットの連結機構の要部断面図である。 図15の連結機構の係合が解除される状態を概略的に示す断面図である。 連結機構の変形例の要部拡大斜視図である。 (A)は他の変形例のクリップユニットの連結機構の要部断面図、(B)は(A)のZ方向矢視図である。 他の構成例の連結機構の斜視図である。 図19のC‐C線断面図である。 (A)は図19に示したクリップ本体の側面図、(B)は平面図である。 連結機構の係合が解除される状態を示す図19のC‐C線断面図である。 (A)は図20の外観側面図、(B)は図22の外観側面図である。 他の構成例を説明するための図で、直列に配列された複数のクリップユニットを外シース部材を除いて示す平面図である。 図24の結紮装置が屈曲する状態を示す平面図である。 連結機構の支軸と締付リングの端面形状との関係を示す平面図である。 締付リングの屈曲方向を交互に90度異ならせて配列したクリップユニットの斜視図である。 複数のクリップユニットの腕部の拡開方向を90°異ならせて一列に整列させた状態を示す斜視図である。 図28の締付リング及びクリップ本体の斜視図である。 図29のクリップ本体の(A)はクリップ本体の平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。 図1は本発明の実施形態を説明するための図で、一部を切り欠いて示す結紮装置の全体構成図、図2は手元操作部の断面図である。
結紮装置100は、クリップ操作装置11と、このクリップ操作装置11に装填されるクリップユニット13を有して構成される。クリップ操作装置11は、図示しない内視鏡のチャンネル内に挿入されて体腔内に挿入される挿入部15と、挿入部15の基端側の手元操作部17とを有する。挿入部15は、高密度ポリエチレンチューブ等で作られた導入管である外シース部材19と、外シース部材19内に進退自在に挿通される内シース部材21と、内シース部材21内に進退自在に挿通される操作ワイヤ23と、を有する。
内シース部材21は、ばね性を有する線材を密巻きした可撓性を有するコイルシースで構成される。操作ワイヤ23は、ステンレス、NiTi合金等の適度な弾性を有する金属撚り線で形成され、必要に応じて、その外周を高密度ポリエチレンで被覆してもよく、内シース部材21との摺動性を向上させるためのシリコンオイルを塗布してもよい。操作ワイヤ23の、手元操作部17側とは反対側となる遠位端側の先端には、環状のループ部71が設けられている。
クリップユニット13は、筒状体に形成される締付リング37と、この締付リング37の筒状体内部に挿入されるクリップ本体35とを備え、外シース部材19の遠位端から軸方向に沿って直列に複数配置されている。複数のクリップユニット13は、遠位端とは反対側となる末端のクリップユニットが、締付リング37のクリップ本体35の挿入側とは反対の後方端部を、内シース部材21の遠位端の先端面に突き当てられている。
手元操作部17は、外シース部材19の基端側を固定した外シース接続体25と、内シース部材21の基端側を固定した操作部本体27と、操作部本体27に対して進退自在に配され、操作ワイヤ23に接続されたスライダー29と、操作部本体27に接続された指掛けリング33とを備える。この手元操作部17は、外シース接続体25と操作部本体27とを相対的に移動することによって外シース部材19と内シース部材21との相対位置を調整し、操作部本体27とスライダー29とを相対的に移動することによって内シース部材21と操作ワイヤ23に接続されたクリップユニット13との相対位置を調整する。
クリップ操作装置11は、外シース接続体25を固定した状態で操作部本体27を前方に押すと、遠位端では外シース部材19が内シース部材21に対して相対的に後方に移動し、逆に操作部本体27を後方に引き込むと、遠位端では外シース部材19が内シース部材21に対して相対的に前方に移動する。また、スライダー29を指掛けリング33から離間する方向に移動させると、内シース部材21から操作ワイヤ23が突出する方向に移動し、逆にスライダー29を指掛けリング33に近づけると、操作ワイヤ23が内シース部材21内に引き込まれる方向に移動する。外シース部材19の遠位端に装填されたクリップユニット13は、操作ワイヤ23によって保持されており、詳細は後述するが、操作ワイヤ23の牽引によってクリップ操作装置11から離脱するようになっている。
<クリップユニット>
次に、クリップユニット13の構成を詳細に説明する。
図3にクリップユニットの分解斜視図を示した。クリップユニット13は、締付リング37と、この締付リング37の筒状体内部に挿入されるクリップ本体35とを備える。クリップ本体35は、互いに拡開付勢された一対の腕部41と、腕部41の基端を連結する基端部39を有し、腕部41によって生体組織を把持するものである。このクリップ本体35は、ステンレス等のバネ性を有する帯状の金属板材を略U字型に折り曲げて形成される。締付リング37は、ステンレス等の金属材料からなる円筒形状の部材で、内部に操作ワイヤ23が挿通される。このクリップ本体35は、操作ワイヤ23のループ部71がクリップ本体35の一部に係止された状態で締付リング37内に基端側が収容される。
<クリップ本体>
クリップ本体35は、図4(A)にクリップ本体の側面図、(B)に平面図を示す。クリップ本体35は、その基端部39に、係止爪43及び抜け止め部45からなるワイヤ係止手段を有する。ワイヤ係止手段は、操作ワイヤ23のループ部71を係止する。係止爪43は、基端部39の底部39aにおける腕部41の幅方向両脇側から、腕部41に向けて外側へ拡がるように傾斜してそれぞれ延設されている。つまり、係止爪43は、クリップ本体35の基端部39から締付リング37への挿入方向とは反対方向に向けて、締付リング37の半径方向外側に傾斜して延設されている。この係止爪43は、係止爪43を塑性変形させるのに要する力が、クリップ本体35を締付リング37内に引き込む力より大きくなる程度に狭幅にされた板状体である。
抜け止め部45は、クリップ本体35の基端部39における係止爪43との接続位置より腕部41側に離間した位置から係止爪43に向けて突設される突起部であり、係止爪43に向けた突出高さがクリップ本体35の締付リング37への挿入方向に向けて漸増する傾斜面45aを有する。これにより、係止爪43と、抜け止め部45の基端部39側の側面45bと、基端部39の幅方向側面によって、操作ワイヤ23のループ部71を係止する隙間47が画成される。抜け止め部45の突出先端と係止爪43間の隙間は、操作ワイヤ23の直径より小さくされており、詳細は後述するが、操作ワイヤ23のループ部71が係止爪43を弾性変形させて隙間47に入り込むと、この隙間47から操作ワイヤ23のループ部71が抜け落ちることを防止する構成となっている。
なお、図示例では係止爪43、抜け止め部45を上下一対形成しているが、片側だけに形成したものであってもよい。また、図示例のように係止爪43、抜け止め部45をクリップ本体35に上下一対形成すると共に、更に操作ワイヤ23のループ部71を2つ形成しておき、2つのループ部を上下2つの係止爪43にそれぞれに個別に係止する構成としてもよい。その場合、操作ワイヤ23の牽引力が偏ることなく、クリップ本体35を安定して移動させることができる。
一対の腕部41は、対称に対向配置され、バネ性を有する帯状の金属板状部材であり、基端部39から順に、一対の腕部41の拡開方向に直交する方向に所定幅を有する板状片部51と、板状片部51より幅広の幅広部53と、生体組織を挟み込み可能な組織把持部55とを備える。一対の腕部41は、クリップ本体35の材料が有するバネ性によって、互いに拡開するように付勢されている。一対の腕部41には、板状片部51から次第に幅広に形成された幅広部53と、幅広部53と板状片部51の間に形成された段部57と、幅広部53の先端側に形成された組織把持部55を備える。
一対の腕部41は、板状片部51の基端部39側に設けられる第1屈曲点41aで外側に拡開するよう屈曲され、板状片部51の中間位置に設けられる第2屈曲点41bで内側に屈曲されている。そして更に、幅広部53の先端側の第3屈曲点41cで内側に屈曲されて組織把持部55を形成している。
一対の組織把持部55は、クリップ本体35の有するばね性によって一対の腕部41が開成しているときには、互いに大きく離間して一対の組織把持部55間に挟持間隙73を形成し、一対の腕部41が閉成すると、先端同士が互いに当接して生体組織を挟み込むことができる。なお、組織把持部55の先端は、図に示すように直線状であってもよく、また確実に生体組織を挟み込むことができるように、互いに噛合する凹凸形状に形成されてもよい。
<締付リング>
図5(A)は図3のA‐A線断面図、(B)はB‐B線断面図である。図3、図5(A),(B)に示すように、締付リング37は、中空の円筒部61と、一対のクリップ当接部63と、一対のクリップ抜け止め片65とを備える。
締付リング37は、クリップ本体35の基端部39が筒状体内部に挿入されることで、一対の腕部41を閉成する。一対のクリップ当接部63及び一対のクリップ抜け止め片65は、それぞれ円筒部61の一端部から軸方向に突設する各一対の突部を、締付リング37の径方向内側に折り曲げて形成している。クリップ抜け止め片65は、締付リング37のクリップ本体挿入側の端部からクリップ本体35の挿入方向に向けてリング内側に傾斜して延設されている。一対のクリップ当接部63同士、及び一対のクリップ抜け止め片65同士は、互いに180°異なる周位置に配置されており、クリップ当接部63とクリップ抜け止め片65とは、互いに90°異なる周位置に形成されている。
一対のクリップ当接部63は、円筒部61の一端部から突設された突部を折り曲げて、締付リング37の軸と平行な平坦面を有する。クリップ当接部63の両脇側には、締付リング37の径方向内側に向けて突出する一対のガイド片69が形成されている。一対のガイド片69の間隔は、クリップ本体35の板状片部51の幅W1(図4参照)より大きく、幅広部53の幅W2より小さい幅に設定されている。
これにより、クリップ本体35が締付リング37に挿入される際、クリップ当接部63の平坦面が腕部41の両外側面に当接してクリップ本体35をガイドし、締付リング37の中心軸に対するクリップ本体35の回転を規制すると共に、幅広部53と板状片部51との段部57が一対のガイド片69に当接して、締付リング37内へのクリップ本体35の挿入長さを制限する。
また、クリップ本体35は、基端部39側から締付リング37内に挿入されると、クリップ当接部63の平坦面によって一対の腕部41の両外側面が押圧されて、腕部41を閉成する。なお、腕部41の両外側面が当接するクリップ当接部63の平坦面は、締付リング37の中心軸に対するクリップ本体35の回転を規制可能であれば特に平坦面に限定されず、例えば、腕部41の両外側面に点接触する複数の突起部や、線接触する突起部とすることもできる。
一対のクリップ抜け止め片65は、円筒部61の一端部に設けられ、締付リング37のクリップ本体挿入側の端部から、クリップ本体35の挿入方向前方、締付リング37の径方向内側に傾斜して断面略V字型に延設されている。一対のクリップ抜け止め片65は、締付リング37に挿入されるクリップ本体35の係止爪43(図3参照)に係止され、一旦挿入されたクリップ本体35が締付リング37から抜け出ることを防止する。
<クリップユニットと操作ワイヤとの接続>
上記構成のクリップ本体35と締付リング37は、締付リング37の内部にクリップ本体35が挿入されることでクリップユニット13となる。そして、クリップユニット13は、クリップ操作装置11(図1参照)の外シース部材19内に複数装填され、先頭のクリップユニット13が操作ワイヤ23によって係止される。図6(A)〜(D)に先頭のクリップユニット13のクリップ操作装置への組み付け手順を示した。なお、図中、クリップ操作装置は省略して示している。
まず、図6(A)に示すように、操作ワイヤ23の先端に形成されるループ部71を締付リング37に挿通し、クリップ本体35の係止爪43を操作ワイヤ23のループ部71内に通した状態で、図6(B)に示すように、クリップ本体35を基端部39側から締付リング37内に挿入する。すると、係止爪43は、一対の抜け止め片65に当接して、締付リング37の径方向内側へ弾性変形して抜け止め片65を乗り越える。そして、一対の係止爪43は、クリップ抜け止め片65を通過すると、バネ力で弾性復帰して先端部が締付リング37の内周面37aに当接する。これにより、係止爪43は、クリップ抜け止め片65に内側から係止されて、締付リング37からの抜け出しが防止される。詳細は後述するが、本構成の結紮装置は、複数のクリップユニット13が直列に外シース部材19内に装填される。
ここで、図6(C)に示すように、操作ワイヤ23をクリップ本体35の挿入方向(図中右方向)に牽引すると、ループ部71は、締付リング37の抜け止め片65と、クリップ本体35の抜け止め部45の傾斜面45aとによって案内され、係止爪43の内側面に当接する。そして、図6(D)に示すように、係止爪43が、締付リング37の径方向外方に弾性変形することで、操作ワイヤ23のループ部71が、係止爪43と、抜け止め部45と、基端部39の幅方向端面とによって画成される隙間47に挿入されて、操作ワイヤ23が係止爪43と係止する。
操作ワイヤ23のループ部71は、係止爪43が弾性変形することで隙間47に挿入されるので、一度、隙間47に挿入すれば、係止爪43が変形しない限り隙間47から外れることはない。これにより、クリップユニット13がクリップ操作装置11に組み付けられる。なお、操作ワイヤ23は、図示例ではクリップ本体35の片側(図中上側)のみに係止しているが、2本の操作ワイヤ23によりクリップ本体35の両側(図中上下)に係止する構成としてもよい。
<結紮装置による基本的な結紮手順>
上記のようにクリップ操作装置11に組み付けられたクリップユニット13は、図7(A)に示すように、導入管である外シース部材19を前方に繰り出すことで、外シース部材19の遠位側先端部に収容される。これは、図1に示す外シース接続体25を操作部本体27から遠ざけた位置で固定した状態である。このとき、クリップユニット13の基端側は、内シース部材21の遠位側先端に当接する。また、クリップ本体35の一対の腕部41は、繰り出された外シース部材19の内周面に当接しており、互いに接近する方向に弾性変形した状態で外シース部材19内に収容される。このようにクリップユニット13の外側を外シース部材19で覆った状態で、結紮装置100の挿入部15を、予め体腔内に挿入された図示しない内視鏡の鉗子孔から体腔内に挿入する。そして、内視鏡により体腔内を観察しながら、挿入部15の先端を生体組織の結紮対象部位まで導く。
次いで、先頭に位置するクリップが露出する位置まで図1に示す外シース接続体25を操作部本体27側に移動させた状態で固定すると、図7(B)に示すように、外シース部材19内を相対的に移動する内シース部材21に押圧されてクリップユニット13が前方(遠位端側)へ移動し、クリップ本体35の一対の腕部41が外シース部材19から突出する。一対の腕部41は、外シース部材19による拘束から開放されるので、クリップ本体35のバネ力により拡開し、組織把持部55、55同士の間に挟持間隙73が形成される。この状態で、挟持間隙73に所望の生体組織が配置されるようにクリップ本体35を位置決めする。
そして、組織把持部の位置が最適となった状態で、図1に示すスライダー29を指掛けリング33に近づける方向に移動して操作ワイヤ23を内シース部材21内に引き込むことで、操作ワイヤ23を内シースに対して相対的に牽引する。すると、図7(C)に示すように、操作ワイヤ23のループ部71が係止爪43を牽引して、クリップ本体35が締付リング37内に引き込まれる。このとき、締付リング37のクリップ当接部63の平坦面に当接している一対の腕部41は、クリップ当接部63によって図中実線で示すように閉成する。
また、図1に示すスライダー29を指掛けリング33から離間する方向に移動して、操作ワイヤ23を内シースに対して相対的に繰り出すと、クリップ本体35が締付リング37から押し出され、クリップ当接部63の平坦面による一対の腕部41の拘束が開放されるので、図中破線で示すように、一対の腕部41が拡開する。
即ち、内シースに対して操作ワイヤ23を相対的に牽引することにより一対の腕部41が閉成し、相対的に繰り出すことにより一対の腕部41が開成する。なお、上記の操作中において、腕部41の両外側面がクリップ当接部63の平坦面に当接しているので、クリップ本体35は、締付リング37の中心軸に対して回転することなく締付リング37から出没し、一対の腕部41が安定して開閉する。
上記の閉成、開成動作により、生体組織の掴み直しを簡単な操作で行える。即ち、操作部本体27と指掛けリング33だけの操作で掴み直しが可能となり、術者の操作を簡単にできる。
<クリップユニットの連発式構成>
上記構成のクリップユニットは、外シース部材内に直列に複数装填される。以下、これら複数のクリップユニットの相互関係について詳細に説明する。
図8(A)は外シース部材内に複数のクリップユニットが装填された結紮装置の垂直断面図、(B)は水平断面図、図9は外シース部材を除いて示す結紮装置の要部斜視図である。なお、以降の説明では、図1から図7に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8(A),(B)及び図9に示すように、本構成の結紮装置100は、クリップ本体35及び締付リング37からなる複数のクリップユニット13が、外シース部材19内に一列に整列した状態で挿入されている。各クリップユニット13は、クリップ本体35の係止爪43が操作ワイヤ23のループ部71に挟まれることにより、外シース部材19内における回転位置が規制されている。図示例では、全クリップユニット13が同一の回転姿勢で直列に外シース部材19内に装填されている。
操作ワイヤ23は、複数の締付リング37それぞれに挿通されており、操作ワイヤ23のループ部71は、少なくとも一列に整列配置された複数のクリップユニット13の長さ分の全長を有している。ループ部71の先端は、外シース部材19の遠位端に位置するクリップユニット13Aの、前述の図3に示すクリップ本体35の係止爪43、抜け止め部45、及び基端部39の幅方向端面によって画成される隙間47に挿通されている。即ち、操作ワイヤ23は、先頭のクリップユニット13Aの係止爪43に係止されている。また、後方のクリップユニット13B,13C,13Dの各係止爪43は、ループ部71内に入り込んだ状態で締付リング37の内周面37aに先端が当接している。
一列に整列配置される各クリップユニット13A,13B,13C,13Dのクリップ本体35のそれぞれ一対の腕部は、後方に位置するクリップ本体35の一対の腕部41が、隣接して前方に位置する締付リング37の中に収容されている。これにより、結紮装置100の挿入部15を体腔内に導入する際、各締付リング37が挿入動作に伴って生じる外力を受けて、クリップ本体35に作用することを防いでいる。従って、挿入部15が湾曲して、各締付リング37同士が屈曲された状態で体腔内に導入されても、クリップ本体35が締付リング37により保護され、クリップ本体35が損傷を受けることを防止できる。
また、複数のクリップユニット13A,13B,13C,13Dは同一の回転姿勢で整列配置されているため、操作ワイヤ23のループ部71は、先頭のクリップユニット13Aとの係合が解除された後、後方のクリップユニット13Bの係止爪43に係止させることができる。同様にして、後方のクリップユニット13C,13Dに対しても、順次にループ部71を係止爪43に係止させることができ、各クリップ本体35を連続して繰り出して行う連続結紮が可能となる。
<クリップユニットの連発式繰り出し手順>
ここで、上記構成の結紮装置によるクリップユニットの連発式繰り出し手順について説明する。
図10(A)〜(F)は、結紮装置による連発式の結紮手順を示す概略斜視図である。先ず、予め体腔内に挿入された内視鏡のチャンネルを介して挿入部15を体腔内に導入し、内視鏡により体腔内を観察しながら、挿入部15の先端を生体組織の結紮対象部位に位置させる。その後、図10(A)に示すように、外シース部材(図示略)の先頭に位置するクリップユニット13Aの一対の腕部41を開成する。なお、腕部41の開成及び閉成のための操作は前述と同様であるので、ここではその説明を省略する。
次いで、図10(B)に示すように、操作ワイヤ23を内シース部材に対して牽引し、操作ワイヤ23のループ部71が係止された先頭のクリップユニット13Aの係止爪43を介して、クリップユニット13Aのクリップ本体35を締付リング37内に引き込む。これにより、クリップユニット13Aの一対の腕部41は、締付リング37のクリップ当接部63で案内されて閉成し、組織把持部55、55間に生体組織81が把持される。
図11に示すように、クリップユニット13Aのクリップ本体35の基端部39は、後方のクリップユニット13Bのクリップ本体35の腕部41内に挿入される。そのため、クリップユニット13Aのクリップ本体35に対する腕部41拡開方向の基端部39の最大幅WFは、締付リング37の内周面37aに弾性付勢されて当接している後方のクリップユニット13Bのクリップ本体35の一対の腕部41(組織把持部55)の開き幅WRより小さく設定されている。したがって、クリップユニット13Aのクリップ本体35を締付リング37内に引き込むと、クリップユニット13Aのクリップ本体35の基端部39は、後方のクリップユニット13Bのクリップ本体35の腕部41内に挿入される。
このように構成することで、締付リング37の軸方向長さを短縮でき、一列に整列する各クリップユニット13A,13B,13C,13Dの収容された挿入部15が、容易に屈曲可能となって柔軟性が向上し、体腔内に挿入する際の湾曲操作性、体腔内管路への形状追従性が向上する。
図10(B)に示すように操作ワイヤ23を牽引すると、図12に示す、先頭のクリップユニット13Aのクリップ本体35における、腕部41の幅広部53と板状片部51との間の段部57が、それぞれ一対のガイド片69に当接して、クリップ本体35の後方への移動が制限される。この状態から図10(C)に示すように操作ワイヤ23を更に牽引すると、先頭のクリップ本体35の係止爪43が、操作ワイヤ23の牽引方向に塑性変形を開始し、図10(D)に示すように、係止爪43が大きく塑性変形して係止爪43とループ部71とが係止解除される。このとき、先頭のクリップ本体35の組織把持部55は、生体組織81の結紮を保持している。
このように、本構成の結紮装置100は、操作ワイヤ23とクリップ本体35との分離が、部材の破断によらず、係止爪43の塑性変形によって実現されるので、破断片の発生が皆無であり、破断片による障害が完全に防止される。
引き続き操作ワイヤ23が牽引されると、図10(E)に示すように、先頭のクリップ本体35から係止解除されたループ部71は、隣接する後方に配置されたクリップ本体35の抜け止め部45の傾斜面45aに案内されて、締付リング37の径方向外方に移動して係止爪43の内面に当接する。
そして、図10(F)に示すように、操作ワイヤ23の牽引により係止爪43を僅かに弾性変形させることで、操作ワイヤ23のループ部71が、係止爪43、抜け止め部45、及び基端部39の幅方向端面によって画成される隙間47に入り込む。これにより、次段のクリップユニット13Bのクリップ本体35の係止爪43と操作ワイヤ23が自動的に係止され、次の生体組織結紮の準備が完了する。また、クリップユニット13Aは、結紮装置100から分離して、生体組織を結紮したまま体腔内に留置される。
上記のように、本構成の結紮装置100によれば、生体組織の結紮終了の都度、結紮装置100の挿入部15を体腔外に抜き出すことなく、体腔内に挿入したまま連続して複数箇所の生体組織を結紮することができる。そのため、効率的な結紮が可能となり、患者への負担を軽減することができる。
なお、上記の説明では、操作ワイヤ23の牽引と繰り出しにより一対の腕部41を開閉するように説明したが、図13に示すように、内シース部材21に対して外シース部材19を前進、後退させることで、一対の腕部41を開閉することもできる。具体的には、図13(A)に示すように、外シース部材19内に収容されて閉成している一対の腕部41は、外シース部材19を後退させることで、図13(B)に示すように、外シース部材19による拘束が解除されて開成し、一対の腕部41間に挟持間隙73が形成される。
次いで、図13(C)に示すように、挟持間隙73を生体組織81に位置させた後、外シース部材19を前進させると、一対の腕部41の外側面が外シース部材19の内周面に当接して閉成し、一対の腕部41が生体組織81を狭持する。このように、外シース部材19を前進、後退させることにより、一対の腕部41を開閉させて生体組織81を仮止めすることができる。そして、対象とする生体組織81が一対の腕部41で狭持されたことを確認した後、図10で既に説明したように操作ワイヤ23を牽引して生体組織81を結紮する。
<隣接するクリップユニット同士の連結手段>
次に、隣接するクリップユニット同士の連結機構(連結手段)について説明する。図14はクリップユニットの連結機構の一構成例の斜視図、図15は図14のクリップユニットの連結機構の要部断面図、図16は図15の連結機構の係合が解除される状態を概略的に示す断面図である。
本構成の締付リングは、連結機構85により前後方向に隣接する締付リング38A,38B同士が連結される。連結機構85は、一方の締付リング38Aから他方の締付リング38Bへ向けて延設されるロック片87と、他方の締付リング38Bの一部に形成され、ロック片87と係合する係合受け部101と、を備える。また、締付リング38A、38Bは、それぞれクリップ本体35が組み付けられてクリップユニット14を構成する。
ロック片87は、締付リング38の前端側に設けられ、円筒部62の内周面から径方向内側に向けて突設される基部89と、基部89から分岐して軸方向前方に延設された後、径方向外側に屈曲する支軸91(第1係合部)と、基部89から分岐して径方向内側に延設され、先端部が軸方向前方に向けて略ヘの字形に折り曲げられたワイヤ係止片93と、を有する。係合受け部101は、締付リング38の後端側に設けられ、支軸91(第1係合部)と係合可能な係合孔103(第2係合部)を備える。
ロック片87の支軸91(第1係合部)は、その弾性によって、係合受け部101の係合孔103(第2係合部)に係合することにより、締付リング38A,38B同士が連結される。なお、締付リング38A,38Bの端面同士の接合面は、軸方向垂直視で円弧形状にされるのが望ましく(図26参照)、連結機構85の支軸91は、接合面の円弧形状の曲率中心に配置するのがよい。これにより、締付リング38A,38Bが屈曲した場合でも支軸91(第1係合部)と係合孔103(第2係合部)との係合が解除されずに円滑に動作し、双方の締付リング38A,38Bの連結状態を安定して維持できる。
次に、連結機構85の係合解除について図16を参照して説明する。
図16(A)から(D)は、連結機構の係合が解除される状態を概略的に示す断面図である。図16(A)は、図示しない前方のクリップ本体35と操作ワイヤ23のループ部71との係合が解除された図10(D)相当の状態を示しており、クリップ本体35との係合が解除された操作ワイヤ23を牽引することで、図16(B)に示すように、操作ワイヤ23のループ部71が、ロック片87の基部89から締付リング38の内側方向に向けて突出させたワイヤ係止片93に係止し、更に、図16(C)に示すように、操作ワイヤ23を牽引することで、牽引力によってワイヤ係止片93を弾性変形又は塑性変形させ、支軸91(第1係合部)を係合孔103(第2係合部)から引き抜く。これにより、連結機構85の係合が解除され、締付リング38A,38Bが分離する。
そして、図16(D)に示すように、先頭のクリップ本体35から係止解除されたループ部71は、後方に配置されたクリップ本体35の抜け止め部45の傾斜面45aに案内されて締付リング38Aの径方向外方に移動して係止爪43の内面に当接し、係止爪43を僅かに弾性変形させて、隙間47に入り込む。これにより、次段のクリップユニット14のクリップ本体35の係止爪43と操作ワイヤ23が自動的に係止され、次の生体組織結紮の準備が完了する。
なお、図示例においては、ロック片87と係合孔103の組を締付リングの異なる周方向位置で2箇所に設けた構成を示しているが、いずれか一方の組の係合を解除する構成であってもよい。その場合、一方の組の係合が解除されことで締付リングが変位して、他方の組の係合も自動的に解除される。また、図16に示すように、双方の組に対して操作ワイヤ23のループ部71を係止して、双方を同時に係合解除する構成とすれば、より確実な連結解除動作が行える。
<連結機構の変形例>
図17は連結機構の変形例の要部拡大斜視図である。図17に示すように、変形例の連結機構85のロック片87は、基部89が、締付リング38(円筒部62)の前端から前方に延設され、径方向内側に折り曲げられて構成されている。その他の構成及び作用は、図14から図16で説明した連結機構85と同様であるので、同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
また、連結機構のロック片は、図18(A)、(B)に示すように、締付リング38(円筒部62)から前方に突出する帯状板部105を屈曲形成したロック片87Aであってもよい。ロック片87Aは、締付リング38から分岐する根元部107で略ヘの字型に屈曲し、前方(他方の締付リング38方向)に向かって径方向内側に傾斜して延設された帯状板部105と、帯状板部105から径方向外方に向かって略U字型に湾曲形成されるワイヤ係止部109と、ワイヤ係止部109の先端に設けられ、径方向外方に突出する支軸111(第1係合部)とを備える。
本構成例のロック片87Aは、その弾性力によって支軸111(第1係合部)が、前方に隣接する締付リング38の係合孔103(第2係合部)に係合することにより、締付リング38同士が連結する。そして、締付リング38同士の連結は、ワイヤ係止部109に操作ワイヤ23のループ部71を係合させて牽引することで、ロック片87Aを弾性変形させ、支軸111(第1係合部)を係合孔103(第2係合部)から引き抜くことにより解除されて、締付リング38同士が分離する。
<連結手段の他の構成例>
次に、連結機構(連結手段)の他の構成例について図19から図23に基づいて説明する。図19は他の連結機構の斜視図、図20は連結機構の要部断面図、図23(A)は図20の外観側面図である。
図19、図20及び図23(A)に示すように、本構成例のクリップユニット113は、締付リング115と、締付リング115内に挿入されるクリップ本体117とから構成されており、外シース部材19の遠位端から軸方向に沿って直列に配置される。締付リング115は、外シース部材19の内径より僅かに小さな外径を有し、前端側に形成される大径部119と、この大径部119から連続して形成される小径の縮径部121と、大径部119と縮径部121との中間の外径を有し、縮径部121から連続して形成される中間径部123とを備える。
これにより、クリップユニット113が外シース部材19内に挿入されたとき、中間径部123と外シース部材19の内径との間には、後述する連結解除のための径方向隙間CLが全周に亘って形成される。大径部119、縮径部121、及び中間径部123は、円筒部125を形成する。
円筒部125には、締付リング115のクリップ本体117の挿入側とは反対側の端部、即ち、中間径部123の端部から縮径部121を超える位置まで、軸方向に沿って切り欠かれた一対の拡径用スリット127が形成されている。それぞれの拡径用スリット127は、180°異なる周方向位置に形成されており、円筒部125は、拡径用スリット127によって径方向に2つに分離された半円筒部125a、125bを有する。半円筒部125a、125bは、通常状態においては円筒形をなしており、後述するようにクリップ本体117による外力が作用すると、半円筒部125a、125bの後端部(クリップ本体の挿入側とは反対側の端部)が、半径方向外側へ互いに離間する方向に弾性変形する。
大径部119は、中間径部123が外嵌可能な外径、即ち、中間径部123の内径より僅かに小さな外径を有する連結部119aが前端に形成されている。連結部119aには、径方向に貫通する一対の係合孔129(第2係合部)が180°異なる周方向位置に形成されている。また、大径部119は、図2において既に説明済みのクリップ当接部63、クリップ抜け止め片65、及びガイド片69を備えるが、説明を省略する。
縮径部121は、大径部119から後方に向かって縮径する円錐状の傾斜面131を有し、この傾斜面131を介して大径部119と接続されている。また、中間径部123の後端部には、2つの拡径用スリット127の周方向中央に、径方向内側に突出する一対の支軸133(第1係合部)が形成されている。即ち、一対の支軸133(第1係合部)は、一対の係合孔129(第2係合部)に対応する位置に設けられる。支軸133(第1係合部)と係合孔129(第2係合部)とは、連結手段を構成し、円筒部125の弾性力によって支軸133が係合孔129に係合して締付リング115同士を連結する。
図21(A)に側面図、(B)に平面図を示すように、クリップ本体117は、図4に示すクリップ本体35と同様の形状を有し、基端部39、一対の腕部41、係止爪43、抜け止め部45、及び操作ワイヤ23のループ部71を係止する隙間47を備える。更に、クリップ本体117は、連結解除手段としての突起部135がクリップ本体117の基端部39に設けられている。突起部135は、抜け止め部45の後方(基端部39の底部39a側)に配置され、基端部39の幅方向両脇側からクリップ本体117の長手方向に直交する方向に突設し、係止爪43を狭持するように係止爪43の両側に形成されている。その他の構成及び作用は、図4に示すクリップ本体35と同様である。
図20に示すように、連結解除手段としての突起部135を備えるクリップ本体117が、締付リング115に挿入された複数のクリップユニット113は、締付リング115の支軸133(第1係合部)と係合孔129(第2係合部)との係合により連結されることで、締付リング115同士の回転位置が規制されて外シース部材19内に一列に整列した状態で挿入される。各クリップユニット113の係止爪43は、それぞれの締付リング115に挿通された操作ワイヤ23のループ部71に挟まれている。ループ部71の先端は、外シース部材19の遠位端に位置するクリップユニット113の一対の突起部135の間に挿通されて係止爪43に係止する。
図22は連結機構の係合が解除される状態を示す断面図、図23(B)は図22の外観側面図であり、操作ワイヤ23を内シース部材21に対して牽引し、係止爪43を介して先頭のクリップユニット113のクリップ本体117を締付リング115内に引き込むと、やがて一対の突起部135が縮径部121の傾斜面131に突き当たり、傾斜面131を径方向外方に押圧する。これにより、半円筒部125a、125bは、クリップ本体の挿入側とは反対側の後端部が、半径方向外側へ互いに離間する方向に弾性変形して、係合孔129(第2係合部)に係合していた支軸133(第1係合部)が、係合孔129から抜け出して締付リング115同士の連結を解除する。このとき、中間径部123(半円筒部125a、125b)と外シース部材19の内径との間には、全周に亘って径方向隙間CLが形成されているので、半円筒部125a、125bの径方向外方への弾性変形が阻害されることはなく、容易に係合孔129と支軸133との連結が解除される。
引き続く操作ワイヤ23の牽引により、係止爪43が塑性変形することで、操作ワイヤ23のループ部71と先頭のクリップ本体117との係合が解除されて先頭のクリップユニット113が分離する。更に、操作ワイヤ23が牽引されると、ループ部71は、次のクリップユニット113の係止爪43と自動的に係合して、次の生体組織結紮の準備が完了する。
<隣接するクリップユニット同士の接続構造>
図24は複数のクリップユニットが直線状に配列された状態を示す平面図、図25は複数のクリップユニットが相互に屈曲して湾曲した状態に配列された状態を示す平面図である。本構成のクリップユニットの構成では、隣接する締付リング37の端面同士の接合面37b,37cが、締付リング37の軸方向垂直視(図24の紙面垂直方向視)でそれぞれ円弧形状に形成されている。締付リング37の端面同士の接合面37b,37cを軸方向垂直視で円弧形状にすることで、締付リング37をその軸方向から傾斜した状態で配列させることができる。つまり、これら円弧形状にされた接合面37b,37cによって、隣接する締付リング37同士をその軸方向に平行な面内で屈曲自在に接続できる。
締付リング37の接合面37b,37cは、少なくとも180°異なる周位置で、締付リング37の屈曲によらずに常時当接する当接領域A1を有する。また、締付リング37が直線状に配列された状態では当接し、屈曲すると当接しなくなる当接外れ領域A2を有する。
少なくとも、上記の当接領域A1における接合面37b,37cは、締付リング37の軸方向垂直視で、それぞれ曲率の等しい円弧形状に形成されている。なお、図示例のクリップユニットに対しては、当接領域A1において、軸方向前側の接合面37bが凹面で、軸方向後側の接合面37cが凸面となっているが、これら接合面37b、37cの凹凸は、逆であってもよい。
また、締付リング37の接合面37b,37cには、その当接外れ領域A2の凹面になる側に、予め締付リング37の端部を切り欠いた逃げ部を形成してもよい。逃げ部は、対面する接合面37bに当接することがなく、隣接する締付リング37が屈曲した接続状態となったとき、締付リング37の側面同士の干渉を確実に防止できる。
これにより、締付リング37同士は、当接領域A1において、接合面37bの凹面と、接合面37cの凸面とが常時当接して、締付リング37の軸方向に平行な面内において屈曲自在となる。また、常時当接する当接領域A1によって締付リング37の圧縮剛性を確保しつつ屈曲性を持たせることができる。これにより、体腔内に挿入する際の湾曲操作性、体腔内管路への形状追従性が向上し、患者への負担が軽減する。なお、各締付リング37の接合面37b、37cは、上記した軸方向垂直視で円弧形状とする構成以外にも、例えば球面形状としてもよい。この場合、隣接する締付リング37同士は、任意の方向への屈曲が可能となる。
なお、図26に示すように、隣接する締付リング37同士が、連結機構により連結する場合、連結機構の支軸91は、接合面37b,37cの円弧形状の曲率中心に配置される。これにより、締付リング37が屈曲した場合でも連結機構の係合が解除されずに円滑に動作し、双方の締付リング37の連結状態を安定して維持できる。
上記の一方向に屈曲自在としたクリップユニットの接続構成の他、異なる二方向に屈曲自在にすることもできる。
図27は締付リングの屈曲方向を交互に90度異ならせて配列したクリップユニットの斜視図である。本構成例のクリップユニットは、隣接する締付リング37の屈曲中心軸Cが、クリップユニットの配列方向に沿って交互に90度異ならせてある。即ち、隣接する締付リング37の端面同士の接合面37b,37cの当接領域A1が、交互に90度異ならせてある。
これにより、連結されたクリップユニットは、隣接する締付リング37が直交二方向に屈曲可能となり、その結果、クリップユニットの屈曲性が更に向上して、体腔内に挿入する際の湾曲操作性、体腔内管路への形状追従性が更に向上する。
<クリップユニットの他の構成例>
次に、クリップユニットの他の構成例について説明する。図28は複数のクリップユニットが腕部の拡開方向を互いに90°ずつ異ならせて一列に整列させた状態を示す斜視図、図29はクリップユニットの分解斜視図、図30(A)はクリップ本体の平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
図28に示すように、このクリップユニットの構成においては、クリップ本体36がそれぞれ締付リング40に挿入されてなる複数のクリップユニット42が、軸方向に交互に配列されて、図示しない外シース部材19内で直列に整列されている。整列されたクリップ本体36は、それぞれ腕部41の拡開方向が90°ずつ異なっている。また、締付リング40も90°回転させて配置されている。
クリップ本体36は、図29及び図30(A),(B),(C)に示すように、締付リング40に挿入される側の基端部39と、この基端部39から延設される一対の腕部41とを有し、ステンレス等のバネ性を有する帯状の金属板材を略U字型に折り曲げて形成される。
係止爪44及び抜け止め部46からなるクリップ本体36の一対のワイヤ係止手段は、基端部39の腕部拡開方向に直交する基端部39の幅方向両脇側から延設される平行部50が、クリップ本体36の板厚方向(腕部拡開方向)に折り曲げられて、基端部39の対角位置に配置されている。
係止爪44は、抜け止め部46より基端部39の底部39a側の位置から腕部41に向けて外側へ拡がるように傾斜して延設されている。この係止爪44の塑性変形に要する力は、クリップ本体36を締付リング40内に引き込む力より大きくなる程度に狭幅にされた板状体である。
抜け止め部46は、係止爪44より腕部41側に離間した位置から係止爪44に向けて突設される突起部であり、係止爪44に向けた突出高さがクリップ本体36の締付リング40への挿入方向に向けて漸増する傾斜面46aを有する。これら係止爪44と抜け止め部46は、基端部39の幅方向側端部から折り曲げて立設される平行部50によって形成されている。これにより、図29及び図30(A)示すように、係止爪44と、抜け止め部46と、基端部39の平行部50とによって、操作ワイヤ23のループ部71を係止する隙間47が画成される。
係止爪44を塑性変形させるのに要する力は、クリップ本体36を締付リング40内に引き込む力より大きく設定されている。これにより、クリップ本体36は、図28に示す操作ワイヤ23のループ部71が係止爪44に係止された状態で操作ワイヤ23が牽引されることで、係止爪44が塑性変形することなく、締付リング40内に引き込み可能となる。
図29に示すように、締付リング40は、中空の円筒部61と、一対のクリップ当接部63とを備える。一対のクリップ当接部63は、円筒部61の一端部から突設された突部を折り曲げて、締付リング40の軸と平行な平坦面を有し、この平坦面が腕部41の両外側面に当接してクリップ本体36をガイドし、締付リング40の中心軸に対するクリップ本体36の回転を規制する。
また、クリップ当接部63の両脇側には、締付リング40の径方向内側に向けて突出する一対のガイド片69が形成されている。クリップ本体36が締付リング40に挿入されるとき、係止爪44が当接する側のガイド片69Aは、クリップ本体36の挿入方向に向けてリング内側に傾斜して形成されている。これにより、クリップ本体36が締付リング40に挿入されると、係止爪44がガイド片69Aの内側に当接して、クリップ本体36が締付リング40から抜け出すことを防止する。また、一対のガイド片69の間隔は、幅広部53の幅W2より小さく(図4参照)、幅広部53と板状片部51との段部57が一対のガイド片69に当接して、締付リング40内へのクリップ本体36の挿入長さを制限する。
そして、操作ワイヤ23が牽引されて、クリップ本体36が締付リング40内へ引き込まれ、クリップ本体36の段部57が締付リング40(一対のガイド片69)に当接すると、係止爪44の塑性変形が始まり、操作ワイヤ23のループ部71と係止爪44とが係止解除される。これにより、クリップユニット42が他のクリップユニットから分離できるようになる。
係止爪44は、クリップ本体36が締付リング40に挿入されているとき、締付リング40の内周面に弾性付勢されて当接する。また、抜け止め部46の傾斜面46aは、操作ワイヤ23が牽引されるとき、ループ部71を誘導して確実に操作ワイヤ係止用の隙間47に挿入する。
その他の構成及び効果は、前述の構成例と同様であるので説明を省略する。
このように、本発明は上記の構成例に限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 生体組織を結紮するための結紮装置であって、
可撓性を有する管状の外シース部材と、
前記外シース部材内に進退自在に設けられた管状の内シース部材と、
前記内シース部材内に進退自在に設けられた操作ワイヤと、
前記外シース部材の遠位端内部で直列に複数配置されたクリップユニットと、を備え、
前記クリップユニットは、互いに拡開付勢された一対の腕部、及び該腕部の基端を連結する基端部を有して生体組織を結紮するクリップ本体と、
前記クリップ本体の基端部が筒状体内部に挿入されて前記一対の腕部を閉成する締付リングと、を有し、
前記締付リングは、隣接する締付リング同士を連結する連結手段と、前記操作ワイヤを係止して該操作ワイヤの牽引により前記連結手段を変形させて前記締付リング同士の連結を解除する連結解除手段とを備える結紮装置。
この結紮装置によれば、隣接する締付リング同士が連結手段によって連結されるので、操作ワイヤの牽引により連結手段を変形させて締付リング同士の連結を解除するため、破断片を生じることなく、複数のクリップユニットで連続して生体組織を結紮することができる。
(2) (1)の結紮装置であって、
前記操作ワイヤが、該操作ワイヤの先端にループ部を有し、
前記締付リングの連結手段が、一方の締付リングから他方の締付リングへ向けて延設され先端側に第1係合部を有するロック片と、他方の締付リングの一部に形成され前記第1係合部と係合する第2係合部を有する係合受け部とを備えた結紮装置。
この結紮装置によれば、締付リングの連結手段が、一方の締付リングに設けられる第1係合部と、他方の締付リングに設けられて第1係合部と係合する第2係合部とを備えるので、隣接する締付リング同士を確実に連結することができる。
(3) (2)の結紮装置であって、
前記連結解除手段が、前記ロック片の一部から延設され、前記操作ワイヤのループ部を係止するワイヤ係止片を備えた結紮装置。
この結紮装置によれば、ロック片の一部から延設されて、操作ワイヤのループ部を係止するワイヤ係止片によって締付リングの連結が解除されるので、操作ワイヤの牽引により締付リングの連結を自動的に解除することができる。
(4) (2)の結紮装置であって、
前記連結解除手段が、前記クリップ本体の基端部にクリップ長手方向に直交する方向に突設された突起部と、
前記締付リングの一部に形成され、前記クリップ本体を前記締付リング内へ挿入する際に前記突起部が突き当たる縮径部と、
前記締付リングの前記クリップ本体挿入側とは反対側の端部から軸方向に沿って前記縮径部を超える位置まで切り欠いた拡径用スリットと、を備えた結紮装置。
この結紮装置によれば、連結解除手段が、クリップ本体の基端部に突設された突起部と、この突起部が当接する締付リングの縮径部と、軸方向に沿って締付リングを切り欠く拡径用スリットと、を備えるので、突起部が縮径部に当接することで締付リングを外方に押圧して、締付リング同士の連結を確実に解除することができる。
(5) (4)の結紮装置であって、
前記拡径用スリットは、前記締付リングの前記連結手段の配置位置を跨ぐ複数の周位置に形成されている結紮装置。
この結紮装置によれば、拡径用スリットが、連結手段の配置位置を跨ぐ複数の周位置に形成されているので、締付リング同士の連結を確実に解除することができる。
(6) (1)から(5)のいずれか1つに記載の結紮装置であって、
前記クリップ本体の基端部に設けられ前記操作ワイヤのループ部を係止するワイヤ係止部を備え、
ワイヤ係止部は、前記クリップ本体の基端部から前記締付リングの挿入方向後方に向けて外側へ傾斜して延設された係止爪と、
前記係止爪に係止された前記操作ワイヤのループ部が前記係止爪から離脱することを防止する抜け止め部と、を有する結紮装置。
この結紮装置によれば、生体組織を結紮操作する際に、操作ワイヤの牽引、繰り出し操作によりクリップ本体と締付リングとの相対位置を変更できるため、クリップの開閉動作が自在に行え、組織の掴み直しが簡単な操作により行える。また、クリップ本体の係止爪の変形によりクリップ本体と操作ワイヤとが分離されるので、分離の際に破断片が生じず、破断片により生体組織へ影響を及ぼしたり、結紮操作に支障を生じたりする虞がない。
(7) (1)から(6)のいずれか1つに記載の結紮装置であって、
前記抜け止め部が、前記クリップ本体の基端部から前記係止爪に向けて突設され、前記係止爪との間に前記操作ワイヤのループ部を収容する隙間を画成する突起部を有して構成される結紮装置。
この結紮装置によれば、操作ワイヤが、ループ部を係止する隙間内に係止された状態で維持され、操作ワイヤを繰り出し操作しても、突起部によって操作ワイヤがクリップ本体から外れることが防止される。これにより、クリップ本体を確実かつ安定して進退させることができ、組織の掴み直しが円滑に行える。
(8) (1)から(7)のいずれか1つに記載の結紮装置であって、
前記締付リングの端面同士の接合面が、前記締付リングの軸方向垂直視でそれぞれ円弧形状に形成され、前記締付リングを前記軸方向に平行な面内で屈曲自在にされた結紮装置。
この結紮装置によれば、隣接する締付リングの端面同士の接合面が、それぞれ円弧形状に形成されるため、締付リング同士を直線上の配置から相互に屈曲した配置に、個々の締付リングを傾斜させることができる。これにより、結紮装置の柔軟性が向上し、体腔内に挿入する際の湾曲操作性、体腔内管路への形状追従性が向上する。
(9) (1)から(8)のいずれか1つに記載の結紮装置に用いるクリップユニット。
このクリップユニットによれば、生体組織の掴み直しが可能であり、かつ複数のクリップ本体により生体組織を連続して結紮することができる。
13,14,42,113 クリップユニット
19 外シース部材
21 内シース部材
23 操作ワイヤ
35,36,117 クリップ本体
37,38,40,115 締付リング
37b,37c 接合面
39 基端部
41 腕部
43,44 係止爪(ワイヤ係止部)
45,46 抜け止め部(ワイヤ係止部)
47 隙間
71 ループ部
81 生体組織
87 ロック片
91,111,133 支軸(第1係合部、連結手段)
93 ワイヤ係止片(連結解除手段)
100 結紮装置
101 係合受け部
103,129 係合孔(第2係合部、連結手段)
121 縮径部
127 拡径用スリット
135 突起部(連結解除手段)

Claims (9)

  1. 生体組織を結紮するための結紮装置であって、
    可撓性を有する管状の外シース部材と、
    前記外シース部材内に進退自在に設けられた管状の内シース部材と、
    前記内シース部材内に進退自在に設けられた操作ワイヤと、
    前記外シース部材の遠位端内部で直列に複数配置されたクリップユニットと、を備え、
    前記クリップユニットは、互いに拡開付勢された一対の腕部、及び該腕部の基端を連結する基端部を有して生体組織を結紮するクリップ本体と、
    前記クリップ本体の基端部が筒状体内部に挿入されて前記一対の腕部を閉成する締付リングと、を有し、
    前記締付リングは、隣接する締付リング同士を連結する連結手段と、前記操作ワイヤを係止して該操作ワイヤの牽引により前記連結手段を変形させて前記締付リング同士の連結を解除する連結解除手段とを備える結紮装置。
  2. 請求項1記載の結紮装置であって、
    前記操作ワイヤが、該操作ワイヤの先端にループ部を有し、
    前記締付リングの連結手段が、一方の締付リングから他方の締付リングへ向けて延設され先端側に第1係合部を有するロック片と、他方の締付リングの一部に形成され前記第1係合部と係合する第2係合部を有する係合受け部とを備えた結紮装置。
  3. 請求項2記載の結紮装置であって、
    前記連結解除手段が、前記ロック片の一部から延設され、前記操作ワイヤのループ部を係止するワイヤ係止片を備えた結紮装置。
  4. 請求項2記載の結紮装置であって、
    前記連結解除手段が、前記クリップ本体の基端部にクリップ長手方向に直交する方向に突設された突起部と、
    前記締付リングの一部に形成され、前記クリップ本体を前記締付リング内へ挿入する際に前記突起部が突き当たる縮径部と、
    前記締付リングの前記クリップ本体挿入側とは反対側の端部から軸方向に沿って前記縮径部を超える位置まで切り欠いた拡径用スリットと、を備えた結紮装置。
  5. 請求項4記載の結紮装置であって、
    前記拡径用スリットは、前記締付リングの前記連結手段の配置位置を跨ぐ複数の周位置に形成されている結紮装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項記載の結紮装置であって、
    前記クリップ本体の基端部に設けられ前記操作ワイヤのループ部を係止するワイヤ係止部を備え、
    ワイヤ係止部は、前記クリップ本体の基端部から前記締付リングの挿入方向後方に向けて外側へ傾斜して延設された係止爪と、
    前記係止爪に係止された前記操作ワイヤのループ部が前記係止爪から離脱することを防止する抜け止め部と、を有する結紮装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項記載の結紮装置であって、
    前記抜け止め部が、前記クリップ本体の基端部から前記係止爪に向けて突設され、前記係止爪との間に前記操作ワイヤのループ部を収容する隙間を画成する突起部を有して構成される結紮装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項記載の結紮装置であって、
    前記締付リングの端面同士の接合面が、前記締付リングの軸方向垂直視でそれぞれ円弧形状に形成され、前記締付リングを前記軸方向に平行な面内で屈曲自在にされた結紮装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項記載の結紮装置に用いるクリップユニット。
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