JP2012065693A - 美容マッサージ器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波療法によって皮下脂肪を溶解させると共に筋肉を温め、低周波療法によって筋肉を運動させることで、皮下脂肪を減少させることが可能であり筋肉運動が活性化されるような美容マッサージ器であって、高周波療法の継続による皮膚表面やけどのおそれのない美容マッサージ器を提供する。
【解決手段】低周波電圧を発生する低周波電極対と高周波電圧を発生する高周波電極対の相対的な位置関係及び低周波電圧並びに高周波電圧を発生させるタイミングの制御により課題を解決する。具体的には、低周波電極対によるマッサージが行われる部分の皮下脂肪が溶解される位置に高周波電極対を配する。また、低周波電圧の印加に休止時間を設け、休止時間にのみ高周波電圧を印加することにより皮膚表面やけどを防止する。
【選択図】図3

Description

本発明は、人体の皮膚に接触させ電流を人体に導通させてマッサージ効果を得る美容マッサージ器に関するものである。
電流を人体に導通させて美容マッサージ効果を得る方法としては、低周波電流を導通させ筋肉を運動させて筋肉のマッサージ効果を得る低周波療法と、高周波電流を導通させて皮膚及びその内部のタンパク質を温める高周波療法とが知られていた。高周波療法では、高周波電流により発生するジュール熱によってコラーゲンのタンパク質を熱収縮させ、コラーゲンの新陳代謝を増幅して皮膚のシワやタルミを減らしハリとツヤを増す効果が知られていた。
低周波療法と高周波療法とを併用することも行われており、特許文献1には、低周波信号及び高周波信号を含む信号を人体に印加することのできる美容美顔器が開示されている。また、特許文献2には、低周波療法と高周波療法(超音波照射)を併用し、高周波療法による筋肉への負担を減らしつつ痩身効果が得られる旨が開示されている。
しかし、特許文献1及び特許文献2には、低周波療法と高周波療法とを併用することよる相乗効果を実現する具体的な原理・方法は開示されていない。また、どのような相乗効果が得られるかについても、特許文献2に示された高周波療法による筋肉への負担減少以外のものは開示されていない。
高周波療法は長時間にわたり継続すると筋肉への負担のみならず皮膚表面やけどのおそれもあるが、特許文献1及び特許文献2には、皮膚表面やけどを防止する具体的な美容マッサージ器の動作は開示されていない。
低周波療法と高周波療法とを併用し、同一部位に対して低周波電流と高周波電流とを繰り返し導通させることにより、以下の相乗効果が期待される。(1)高周波療法によって皮下脂肪を溶解させ、その周辺の筋肉を低周波療法によってマッサージすることで、皮下脂肪を減少させることができる。(2)高周波療法によって筋肉を温めることによって、低周波療法における筋肉の運動が活性化される。しかし、かかる相乗効果については、その効果自体が知られておらず、ましてそれを実現するような美容マッサージ器は知られていなかった。
特開平09−238745号公報 特開平09−154910号公報
解決しようとする問題点は、(1)高周波療法によって皮下脂肪を溶解させ、その周辺の筋肉を低周波療法によってマッサージすることで、皮下脂肪を減少させることが可能であり、(2)高周波療法によって筋肉を温めることによって、低周波療法における筋肉の運動を活性化させるような美容マッサージ器が提供されていなかった点である。合わせて、高周波療法の継続による皮膚表面やけどのおそれのないように美容マッサージ器を動作させる具体的な方法が提供されていなかった点である。
なお、従来より知られていたコラーゲンの新陳代謝を増幅して皮膚のシワやタルミを減らしハリとツヤを増す効果については、その効果を保つようにする。
低周波電圧を発生する低周波電極対と高周波電圧を発生する高周波電極対の相対的な位置関係及び低周波電圧並びに高周波電圧を発生させるタイミングの制御により、上記問題を解決する。
本発明の美容マッサージ器は、
低周波電圧を発生する低周波電極対と、
高周波電圧を発生する高周波電極対とを備え、
前記低周波電極対は低周波電圧を印加する発信時間と電圧を印加しない休止時間とを繰り返し、
前記高周波電極対は前記休止時間にのみ高周波電圧を印加することを特徴とする。
ここで、「電極対」とは、正極用の電極と負極用の電極の対である。なお、印加する電圧の正負を逆転させることや交流電圧を印加することがあるので、いずれの電極が正極用でいずれの電極が負極用であるかが必ずしも固定されるものではない。
「低周波電圧」とは、3Hz〜500Hzの電圧を言う。好ましくは5Hz〜100Hzである。また、「高周波電圧」とは、0.3MHz〜6MHzの電圧を言う。かかる周波数の電圧は、さらに高い周波数の電圧のように人体に悪影響を与えることなく、皮膚及びその内部のタンパク質を温めることができる。1MHzのものが広く用いられる。
高周波電圧を印加することにより、高周波電圧の温熱効果によって皮下脂肪が溶解し、筋肉が温められる。この状態で低周波電圧を印加して筋肉を運動させることで、溶解した皮下脂肪が燃焼して減少し、筋肉運動が活性化する。
高周波電圧は、低周波電圧の休止時間にのみ印加される。発信時間と休止時間の長さを調整して皮膚表面やけどを防止することができる。休止時間(高周波電圧が印加され得る時間)を高周波電圧の連続印加による皮膚表面やけどが発生しない程度の短時間とし、発信時間(高周波電圧が印加されない時間)を高周波電圧の連続印加による皮膚表面の熱が発散して皮膚表面が回復する程度の長時間とすればよい。
本発明の美容マッサージ器は、
前記低周波電極対の2つの電極の導電部分の間の最短距離が15mm以上であり、
前記高周波電極対の2つの電極の導電部分の間の最短距離が12mm以下であり、

前記低周波電極対及び前記高周波電極対を使用時の人体側から見た平面に投影した投影図において、前記高周波電極対の皮膚表面に接触し得る各領域の重心点が、前記低周波電極対の1つの電極上の点と他の電極上の点とを結ぶ全ての線分を含む最小の領域(低周波作用領域)に含まれることを特徴とする。
低周波電極対は、筋肉を刺激して運動させるために、筋肉を挟み込む程度に2つの電極の導電部分の間の距離が大きい必要がある。
高周波電極対は、皮下脂肪を溶解させるものであり、2つの電極の導電部分の間の距離を小さくすることにより、低い電圧で皮下脂肪を溶解させるに十分な電流を流すことができる。電圧を低くすることにより皮膚表面やけどを防止することに資する。
図1は、低周波電極対と高周波電極対の位置関係の例を示す投影図である。低周波電極11及び12は導電部分の間の最短距離が15mm以上となるように配されており。図においてハッチングを施された部分が低周波作用領域である。高周波電極21及び22はその重心が低周波作用領域に含まれている。ここで、高周波電極21及び22は皮膚表面に接触し得る導電部分を表す。このように低周波電極対と高周波電極対とを配することによって、高周波電圧によって溶解された皮下脂肪の周辺の筋肉が低周波電圧によって運動させられ、皮下脂肪を燃焼させて減少させる効果を効率的に得ることができる。
本発明の美容マッサージ器は、
前記発信時間の長さが1.5秒以上であり、
前記休止時間の長さが5秒以下であることを特徴とする。
出願人の実験によれば、美容マッサージに通常用いられるように40ボルト以下の高周波電圧を10mm以上の距離に配置された高周波電極対を用いる場合において、高周波電圧を5秒以下の時間にわたり印加しても皮膚表面やけどがない。また、1.5秒以上にわたり高周波電圧を印加しないことで皮膚表面が回復し再び高周波電圧を印加しても皮膚表面やけどがない。
本発明の美容マッサージ器は、
前記高周波電極対の2つの電極はそれぞれ2つの突起部を有し、
概4つの突起部は略正方形の4つの頂点に配置され、
前記高周波電極対の1つの電極に係る2つの突起部が前記正方形の隣接する頂点に配置され、
前記投影図において前記正方形の中心と前記低周波作用領域の重心との距離が1mm以下であることを特長とする。
高周波電極対の電極は、皮膚表面の広い部位に高周波電圧を印加しないために小型であることが望ましい。しかし、小型にすると、以下の問題が発生する。美容マッサージ処理をしようとする部位は、平面状でなく凸面状又は凹面状の場合がある。例えば顔面に美容マッサージ処理をする場合である。そうすると、美容マッサージ器の形状と美容マッサージ処理をしようとする部位の形状によっては、高周波電極対の電極が皮膚表面に接触しない可能性が出てきてしまう。そうすると、高周波電圧が印加されず、十分な美容マッサージ効果を得ることができない。高周波電極対に2つの突起部を持たせることで、2つの突起のうちの少なくとも一方が皮膚表面に接触することが期待される。すなわち、高周波電圧が印加されず美容マッサージ効果を得ることができない事態を防止することができる。
図2は、低周波電極対と2つの突起を持つ高周波電極対の位置関係の例を示す投影図である。高周波電極対の正極の2つの突起211、212及び負極側の2つの突起221、222が皮膚表面に接している場合には、図において矢印で示す方向に高周波電圧の基づく電流が流れる。高周波電極対の4つの突起を頂点とする正方形の中心部分を含む広い領域に対して高周波電流による皮下脂肪の溶解が行われる。正方形の中心を低周波作用領域の重心の近くに配することで、正方形の中心部分を含む広い領域に対して皮下脂肪を溶解させて筋肉の運動による脂肪燃焼・減少を期待することができる。なお、かかる効果は1つの電極に係る2つの突起部が正方形の隣接する頂点に配置されることによるものである。仮に、1つの電極に係る2つの突起部が正方形の対角線上の頂点の配置される場合には、正方形の中心部分には小さな電流しか流れず、脂肪燃焼・減少の効果を十分に得ることができない。なお、4つの突起はそれぞれ皮膚表面に接触し得る導電部分であり、高周波電極対の皮膚表面に接触し得る領域は4つ存在する。図2において各領域の周縁部は低周波作用領域外にあるが、各領域の重心は低周波作用領域内にある。
低周波電圧の周期及び発信時間並びに休止時間の長さとして設定をする値によって、各種の効果が得られる。なお、周期は周波数の逆数であり周期と周波数とは1対1に対応するので、周期を設定することと周波数を設定することとは同義である。
本発明の美容マッサージ器は、
前記低周波電圧の周期がおよそ15ミリ秒(14〜16ミリ秒)であり、
前記発信時間の長さがおよそ2秒(1.5〜2.5秒)であり、
前記休止時間の長さがおよそ3秒(2.5〜3.5秒)であるようなウォームアップ動作を行うことを特徴とする。
出願人の実験によれば、ウォームアップ動作により、ユーザは皮膚表面を掌でさすられたかのような感覚を得る。
本発明の美容マッサージ器は、
前記低周波電圧の周期がおよそ10ミリ秒(9〜11ミリ秒)であり、
前記発信時間の長さがおよそ9秒(8〜10秒)であり、
前記休止時間の長さがおよそ4秒(3〜5秒)であるようなスムージング動作を行うことを特徴とする。
出願人の実験によれば、スムージング動作により、ユーザは内部の筋肉に指圧のような圧力をかけられたかのような感覚を得る
本発明の美容マッサージ器は、
前記低周波電圧の周期が15〜60ミリ秒の範囲内で前記発信時間内に20ミリ秒以上の幅で変動し、
前記発信時間の長さがおよそ5秒(4〜6秒)であり、
前記休止時間の長さがおよそ3秒(2.5〜3.5秒)であるようなファーミング動作を行うことを特徴とする。
ここで、低周波電圧の周期は、発信時間内に変動する。例えば、5秒の発信時間内において、最初の1秒は周期が50ミリ秒、次の1秒は周期が40ミリ秒、以下、30ミリ秒、20ミリ秒、30ミリ秒とする。この場合、最大の50ミリ秒と最小の20ミリ秒の差である30ミリ秒の幅で変動していることになる。
出願人の実験によれば、ファーミング動作により、ユーザは皮膚表面に掌をあてられつつその下の筋肉を軽くつままれたかのような感覚を得る。
本発明の美容マッサージ器は、
前記低周波電圧の周期としておよそ200ミリ秒(180〜220ミリ秒)及びおよそ20ミリ秒(18〜22ミリ秒)の2種類を有し、該2種類の周期を前記発信時間内に切替え、
前記発信時間の長さがおよそ2秒(1.5秒〜2.5秒)であり、
前記休止時間の長さがおよそ0.5秒(0.4〜0.6秒)であるようなリフトアップ動作を行うことを特徴とする。
ここで、低周波電圧の周期は、発信時間内に変動する。例えば、2秒の発信時間内において、最初の1秒は周期が200ミリ秒、次の1秒は周期が20ミリ秒とする。
出願人の実験によれば、リフトアップ動作により、ユーザは内部の筋肉を持ち上げられ、揉まれているかのような感覚を得る。
本発明の美容マッサージ器は、
前記ウォームアップ動作、前記スムージング動作、前記ファーミング動作及び前記リフトアップ動作を行わせるためのスイッチを備え、
前記スイッチによって選択された動作を行うことを特徴とする。
ユーザの好みによって、所望の動作を行わせることができる。
本発明の美容マッサージ器は、
前記ウォームアップ動作、前記スムージング動作、前記ファーミング動作及び前記リフトアップ動作をこの順に自動的に切替えて連続動作することを特徴とする。
ウォームアップ動作、スムージング動作、ファーミング動作、リフトアップ動作という順は、あん摩において施術する際の順番である。4つの動作をこの順に、例えば30秒ずつ自動的に切替えて連続動作することで、ユーザは、特別の操作をせずに効果的な美容マッサージが可能である。なお「自動的に」とは「ユーザによる操作を必要とせずに」との意味である。
本発明の美容マッサージ器は、(1)高周波療法によって皮下脂肪を溶解させ、その周辺の筋肉を低周波療法によってマッサージすることで、皮下脂肪を減少させることが可能であり、(2)高周波療法によって筋肉を温めることによって、低周波療法における筋肉の運動を活性化させることが可能である。
本発明の美容マッサージ器は、高周波療法の継続による皮膚表面やけどのおそれがない。
本発明の美容マッサージ器は、美容マッサージ処理をしようとする部位が凸面状又は凹面状の場合にも、美容マッサージ効果を得ることができる。
また、従来より知られていたコラーゲンの新陳代謝を増幅して皮膚のシワやタルミを減らしハリとツヤを増す効果は、本発明の美容マッサージ器において保たれている。
図1は、低周波電極対と高周波電極対の位置関係の例を示す投影図である。 図2は、低周波電極対と2つの突起を持つ高周波電極対の位置関係の例を示す投影図である。 図3は、美容マッサージ器の例を示す図である。 図4は、美容マッサージ器の回路の例を示すブロック図である。 図5は、電圧付与手順を示す図である。 図6は、低周波電極対と高周波電極対の位置関係のバリエーションを示す投影図である。 図7は、低周波電極対と高周波電極対とを有するローラを示す図である。
ハンドヘルド型の美容マッサージ器による実施例を示す。ハンドヘルド型であることは本質的でなく、美容室等において用いるような大型の業務用美容マッサージ器として実現することも可能である。
本実施例は、本発明の美容マッサージ器の基本的な動作を示すものである。
図3は、美容マッサージ器の例を示す図である。凹状の皮膚接触部に低周波電極対及び高周波電極対が設けられている。低周波電極対は低周波電極11及び12により構成される。高周波電極対は2つの突起211と212を有する高周波電極及び2つの突起221と222を有する高周波電極により構成される。突起211、212、221及び222は先端が細く根元が太い形状であるが、圧着させて根元までを皮膚表面に接触させることができる。皮膚表面側から見た投影図に低周波電極対及び高周波電極対の皮膚表面に接触し得る領域を描くと、図2のようになる。
低周波電極11及び12は直径13mmの円形であり、その中心間の距離は30mmである。したがって、低周波電極対の2つの電極の導電部分の間の最短距離は17mm(=30mm−13mm)となる。また、高周波電極の突起211、212、221及び222はその根元において直径4mmの円形であり、4つの突起の中心は一辺10.6mmの正方形の4つの頂点にある。したがって、高周波電極対の2つの電極の導電部分の間の最短距離は6.6mm(10.6mm−4mm)である。
ユーザは、低周波電極対の17mmの間に筋肉を挟むようにして美容マッサージ器を使用する。
図4は、美容マッサージ器の回路の例を示すブロック図である。低周波発信回路31及び高周波発信回路32が電源に接続され、低周波発信回路31によって発信された低周波電圧が低周波電極対11、12に印加され、高周波発信回路32によって発信された高周波電圧が高周波電極対21、22に印加される。なお、高周波電極21は突起211及び212を有し、高周波電極22は突起221及び222を有し、これら4つの突起が皮膚表面に接触する。
制御回路33は、低周波発信回路31並びに高周波発信回路32の発信/停止、低周波発信回路31並びに高周波発信回路32において発信される電圧の周波数、及び、低周波発信回路31において発信される低周波電圧のパルス幅を制御する。
なお、皮膚表面に接するような温度センサ(図示しない)を設け、温度センサが高温であることを示した時に制御回路33が高周波電圧の印加を止めるようにすることができる。これにより、皮膚表面やけどを確実に防止できる。また、低周波電圧の印加を止めずに筋肉の運動を継続させることができる。
図5は、電圧付与手順を示す図である。図示しないスイッチを操作することにより、制御回路33よって図5のとおりに制御された電圧が印加される。
低周波電圧の周波数は100Hz(周期は10ミリ秒)、電圧は30ボルトである。すなわち、30ボルトのパルス43が10ミリ秒毎に発信される。パルス幅(パルスの継続時間)は最初のパルスでは100マイクロ秒、次のパルスでは200マイクロ秒であり、以下、300マイクロ秒、400マイクロ秒、300マイクロ秒、200マイクロ秒、100マイクロ秒、200マイクロ秒、...と変化する。すなわち、パルス幅を100マイクロ秒ずつ変化させ、100マイクロ秒と400マイクロ秒との間で動かすパルス幅変調が行われる。
発信時間41は9秒、休止時間42は4秒である。低周波電圧は9秒後に停止され、その4秒後に再び発信される。低周波電圧が停止している4秒の休止時間の間には、高周波電圧が印加される。高周波電圧の周波数は1MHz、電圧は30ボルトである。
低周波電圧はパルス状であり、極性を持つ。各回の発信時間内では同じ極性の低周波電圧を発信し、各々の発信時間で極性を交互に逆転させる。
電圧付与手順をこのように制御することにより、低周波電圧による筋肉マッサージと高周波電圧による脂肪溶解とが繰り返され、皮下脂肪を減少させることができる。また、高周波電圧により筋肉が温められているため、低周波電圧による筋肉運動が活性化される。
本実施例は、本発明の美容マッサージ器の動作のバリエーションを示すものである。
発信時間、休止時間、低周波電圧並びに高周波電圧の周波数(又は周期)及び電圧及び低周波電圧のパルス幅は必ずしも実施例1に示した値でなくてもよい。種々の値を用いて美容マッサージ効果を得ることが可能である。実施例においては、発信時間が9秒、休止時間が4秒、低周波電圧の周期が10ミリ秒であった。すなわち、スムージング動作を行うものであった。
発信時間、休止時間、低周波電圧及び高周波電圧の周期を別のものとし、また、必要に応じて休止時間の最初と最後とに低周波電圧と高周波電圧のいずれも印加されない完全休止時間を設け、ウォームアップ動作、ファーミング動作、リフトアップ動作又は他の動作を行うことができる。かかる動作は制御回路33によって実現される。
美容マッサージ器の表面にそれぞれの動作を行わせるためのスイッチ(図示しない)を設け、いずれの動作をさせるかをユーザが選択できる。また、動作の数だけのスイッチを設けずに「モード切替」のスイッチを設け、ウォームアップ動作、スムージング動作、ファーミング動作及びリフトアップ動作を順次に切り替えられるようにすることもできる。
本実施例の別の実施形態もある。上記モードの1つとして、ウォームアップ動作、スムージング動作、ファーミング動作及びリフトアップ動作をこの順に30秒ずつ行うようなモードを設ける。ユーザは、スイッチの操作をすることなく、4つの動作全てを行わせることができる。
本実施例は、本発明の美容マッサージ器の電極の形状のバリエーションを示すものである。
低周波電極対及び高周波電極対の形状及び位置には、実施例1に示したもの以外にも各種のバリエーションが考えられる。

図6は、低周波電極対と高周波電極対の位置関係のバリエーションを示す投影図である。
図6(a)のように、高周波電極対は2つの突起のみであってもよい。単純な構成であり、美容マッサージ器を安価に製造することができる。
図6(b)のように、高周波電極対の4つの突起を斜めに配置してもよい。美容マッサージ器を接触させる人体の部位の形状によっては、この配置のほうが実施例1の配置よりも高周波電極を皮膚に接触させやすい場合もある。
図6(c)のように、低周波電極を三日月形にしてもよい。低周波電極の面積が小さくなる分だけ、美容マッサージ器を小型にすることができる。
図6(d)のように、高周波電極対に6つの突起を設けてもよい。あるいは更に多くの突起を設けてもよい。突起の数が多ければ、高周波電極対がより確実に皮膚に接触する。
図6(e)又は(f)のように、低周波電極を略半円形にしてもよい。2つの低周波電極が構成する円形の内部に高周波電極対を設けて、高周波電圧が印加された部位に対し確実に低周波電圧を印加することができる。
図7は、低周波電極対と高周波電極対とを有するローラを示す図である。
図7(a)において、ローラ5は略円柱形であり、支え棒61及び62を中心として回転する。ローラ5には低周波電極11及び12が備えられ、該2つの低周波電極に挟まれた部分に高周波電極の突起211、212、213、214...及び他の高周波電極の突起221、222、223、224...が備えられている。
図7(b)のように、高周波電極に突起を設けず低周波電極と同様にローラの円周に沿った帯状の形にすることもできる。
ユーザは、ローラ5を回転させて美容マッサージ器を移動させつつ又は美容マッサージ器を移動させずに、美容マッサージ器を使用することができる。

効率的に皮下脂肪を減少させることが可能となり、低周波療法における筋肉の運動が活性化される美容マッサージ器であり、美容マッサージ効果を効率的に得たい人々による活用が期待できる。
11 低周波電極
21 高周波電極
31 低周波発信回路
32 高周波発信回路
33 制御回路
41 発信時間
42 休止時間

Claims (10)

  1. 低周波電圧を発生する低周波電極対と、
    高周波電圧を発生する高周波電極対とを備え、
    前記低周波電極対は低周波電圧を印加する発信時間と電圧を印加しない休止時間とを繰り返し、
    前記高周波電極対は前記休止時間にのみ高周波電圧を印加することを特徴とする、美容マッサージ器。
  2. 前記低周波電極対の2つの電極の導電部分の間の最短距離が15mm以上であり、
    前記高周波電極対の2つの電極の導電部分の間の最短距離が12mm以下であり、
    前記低周波電極対及び前記高周波電極対を使用時の人体側から見た平面に投影した投影図において、前記高周波電極対の皮膚表面に接触し得る各領域の重心点が、前記低周波電極対の1つの電極上の点と他の電極上の点とを結ぶ全ての線分を含む最小の領域(低周波作用領域)に含まれることを特徴とする、請求項1に記載の美容マッサージ器。
  3. 前記発信時間の長さが1.5秒以上であり、
    前記休止時間の長さが5秒以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の美容マッサージ器。
  4. 前記高周波電極対の2つの電極はそれぞれ2つの突起部を有し、
    概4つの突起部は略正方形の4つの頂点に配置され、
    前記高周波電極対の1つの電極に係る2つの突起部が前記正方形の隣接する頂点に配置され、
    前記投影図において前期正方形の中心と前記低周波作用領域の重心との距離が1mm以下であることを特長とする、請求項3に記載の美容マッサージ器。
  5. 前記低周波電圧の周期がおよそ15ミリ秒(14〜16ミリ秒)であり、
    前記発信時間の長さがおよそ2秒(1.5〜2.5秒)であり、
    前記休止時間の長さがおよそ3秒(2.5〜3.5秒)であるようなウォームアップ動作を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の美容マッサージ器。
  6. 前記低周波電圧の周期がおよそ10ミリ秒(9〜11ミリ秒)であり、
    前記発信時間の長さがおよそ9秒(8〜10秒)であり、
    前記休止時間の長さがおよそ4秒(3〜5秒)であるようなスムージング動作を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の美容マッサージ器。
  7. 前記低周波電圧の周期が15〜60ミリ秒の範囲内で前記発信時間内に20ミリ秒以上の幅で変動し、
    前記発信時間の長さがおよそ5秒(4〜6秒)であり、
    前記休止時間の長さがおよそ3秒(2.5〜3.5秒)であるようなファーミング動作を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の美容マッサージ器。
  8. 前記低周波電圧の周期としておよそ200ミリ秒(180〜220ミリ秒)及びおよそ20ミリ秒(18〜22ミリ秒)の2種類を有し、該2種類の周期を前記発信時間内に切替え

    前記発信時間の長さがおよそ2秒(1.5秒〜2.5秒)であり、
    前記休止時間の長さがおよそ0.5秒(0.4〜0.6秒)であるようなリフトアップ動作を行うことを特徴とするようなリフトアップ動作を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の美容マッサージ器。
  9. 前記ウォームアップ動作、前記スムージング動作、前記ファーミング動作及び前記リフトアップ動作を行わせるためのスイッチを備え、
    前記スイッチによって選択された動作を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の美容マッサージ器。
  10. 前記ウォームアップ動作、前記スムージング動作、前記ファーミング動作及び前記リフトアップ動作をこの順に自動的に切替えて連続動作することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の美容マッサージ器。
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