JP2012063331A - 電流センサ - Google Patents

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Kazuhisa Kitagawa
和寿 北川
Ryota Fukumoto
良太 福本
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Abstract

【課題】製品コストの上昇を抑制しつつ、雰囲気温度に影響されることなく精度良く電流値を検出することができる電流センサを提供すること。
【解決手段】環状のコア10を備え、コア10の内側に挿入される被検出線32に流れる電流の電流値を計測する電流センサ1において、被検出線32に対して並列に配置された参照電流線26と、参照電流線26に既知の電流値の電流を流す電流源回路28と、電流源回路28により参照電流線26に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分に基づき、センサ出力を補正して被検出線32に流れる電流の電流値を算出する演算処理回路30とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、環状のコアを備え、環状コアの内側に挿入された被検出線に流れる電流の電流値を検出する電流センサに関するものである。より詳細には、雰囲気温度に影響されることなく正確に電流値を検出することができる電流センサに関するものである。
従来、HV(ハイブリッドカー)やEV(電気自動車)のモータやバッテリにおいて、充電時や放電時に流れる電流などの電流値を検出する電流センサが存在する。ここで、モータやバッテリに出入りする電流を測定する際に用いられる電流センサにおいて、磁気コアとして磁性流体を用いた電流センサが開示されている(特許文献1)。
ところが、HVやEVに搭載される電流センサの場合、雰囲気温度が広範囲で変化する(温度変化が大きい)ため、コアの温度特性が変化してしまい、電流値を精度良く検出することができないおそれがある。特に、磁性流体は、その特性からヒステリシス誤差は小さいが、温度変化による出力電流値の誤差が大きいため、使用されるすべての温度範囲において、正確に電流値を検出することができない。
そのため、感温素子をコアに近接して配置して、感温素子によりコアの周囲の温度を測定し、この感温素子の測定結果をもとに電流センサの出力電流値を補正する電流センサが提案されている(特許文献2)。
特許第4310373号公報 特開2003−262655号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、コアの周囲の温度を測定するため、磁性流体自体の温度を正確に測定できない。そのため、温度変化による電流センサの出力電流値の誤差を正確に補正することができず、雰囲気温度に影響されることなく精度良く電流値を検出することができない。
また、感温素子を新たに設ける必要があり、部品点数や製造工程などが増えるため、製品コストの上昇を招いてしまうという問題もある。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、製品コストの上昇を抑制しつつ、雰囲気温度に影響されることなく精度良く電流値を検出することができる電流センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一形態は、環状のコアを備え、前記コアの内側に挿入される被検出線に流れる電流の電流値を計測する電流センサにおいて、被検出線に対して並列に配置された参照電流線と、前記参照電流線に既知の電流値の電流を流す電流源回路と、前記電流源回路により前記参照電流線に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分に基づき、センサ出力を補正して被検出線に流れる電流の電流値を算出する演算処理手段と、を有することを特徴とする。
この電流センサでは、演算処理手段により、参照電流線に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分に基づいてセンサ出力が補正される。ここで、参照電流線に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分が判れば、参照電流線に既知の電流値の電流を流す前と流したときにおける入出力特性を把握することができる。そして、その入出力特性からセンサ出力を適切に補正することができる。つまり、感温素子を設けなくても、センサ出力を適切に補正することができる。これにより、製品コストの上昇を抑制しつつ、雰囲気温度に影響されることなく精度良く電流値を検出することができる。
そして、具体的には上記した電流センサにおいて、前記演算処理手段は、入出力特性がリニアである場合、前記センサ出力の増加分からそのときの入出力特性を求め、その求めた入出力特性を用いて被検出線に流れる電流の電流値を算出すればよい。
このように入出力特性がリニアである場合には、センサ出力の増加分からそのときの入出力特性、つまりある雰囲気温度における被検出電流−出力電圧直線を求めることができる。そして、その被検出電流−出力電圧直線を用いることにより、被検出線に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。
あるいは、上記した電流センサにおいて、前記演算処理手段は、被検出線に電流が流れていない状態で前記参照電流線に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分に基づき、予め記憶された複数の入出力特性からそのときの入出力特性を求め、その求めた入出力特性を用いて被検出線に流れる電流の電流値を算出してもよい。
このように被検出電流がゼロのタイミングを用いることにより、入出力特性がリニアでない場合であっても、センサ出力の増加分から入出力特性を決定することができる。すなわち、入出力特性がリニアでない場合には、ある雰囲気温度における被検出電流−出力電圧曲線を取得することができる。また、入出力特性がリニアである場合には、ある雰囲気温度における被検出電流−出力電圧直線を取得することができる。そして、その被検出電流−出力電圧曲線、又は被検出電流−出力電圧直線を用いることにより、被検出線に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。
上記した電流センサにおいて、前記参照電流線が前記コアに巻回されていることが望ましい。
このような構成にすることにより、参照電流線に流す電流を小さくすることができるため、電流源回路を小さくすることができる。これにより、製品の小型化及び低コスト化を図ることができる。
上記した電流センサにおいて、励磁コイルと検出コイルとを備え、前記コアは、ケースに収容した磁性流体により形成されており、前記励磁コイル及び検出コイルが前記コアに巻回されて磁気ブリッジを構成していてもよい。
このような磁性流体を用いた磁気ブリッジ型の電流センサであっても、上記した効果を得ることができるため、被検出線に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。
上記した電流センサにおいて、前記コアにはギャップが設けられており、前記ギャップに磁気センサが配置されていてもよい。
このような磁気センサを用いた電流センサでも、上記した効果を得ることができるため、被検出線に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。
本発明に係る電流センサによれば、上記した通り、製品コストの上昇を抑制しつつ、雰囲気温度に影響されることなく精度良く電流値を検出することができる。
第1の実施の形態に係る電流センサの全体構成を示す図である。 磁気コアの断面図である。 図2のA−A断面図である。 演算処理回路において実行される演算処理の内容を示すフローチャートである。 電流センサの入出力特性を示す図である。 第2の実施の形態に係る電流センサの演算処理回路に記憶されている入出力特性のマップデータを説明するための図である。 第2の実施の形態に係る電流センサの演算処理回路において実行される演算処理の内容を示すフローチャートである。 他の電流センサを示す図である。
以下、本発明の電流センサを具体化した実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について説明する。そこで、第1の実施の形態に係る電流センサについて、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に係る電流センサの全体構成を示す図である。図2は、磁気コアの断面図である。図3は、図2のA−A断面図である。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る電流センサ1は、磁気コア10、検出コイル12、励磁コイル14、参照電流線26、電流源回路28、演算処理回路30などを有する。そして、電流センサ1は、磁気コア10の環内側(内周側)に被検出線32が挿入され、その被検出線32に流れる電流の電流値を計測するようになっている。
磁気コア10は、樹脂ケース16、第1環状磁路18、第2環状磁路20、第1接続磁路22、第2接続磁路24などを備える。なお、図1においては、説明の便宜上、磁気コア10は樹脂ケース16を透過させて内部の各磁路が見えるように示している。
樹脂ケース16は、図2、図3に示すように、断面が略H状をなす環状の容器本体36と、この容器本体36の上下の開放面を塞ぐ第1蓋体38および第2蓋体40とから形成されている。そして、容器本体36と第1蓋体38とで閉鎖される空間、および容器本体36および第2蓋体40で閉鎖される空間にて2つの環状流路が形成されている。容器本体36は、内周壁42と外周壁44とこの内外周壁の対向面をその高さの中間部で接続する形態の仕切中底46と、この仕切中底46において互いに180度離れて設けられた第1穴48と第2穴50とを備えている。
そして、上記した2つの環状流路に収容されている磁性流体によって、2つの磁路である第1環状磁路18と第2環状磁路20とが形成されている。また、この第1環状磁路18と第2環状磁路20を繋ぐ仕切中底46の第1穴48と第2穴50に収容される磁性流体によって、第1接続磁路22と第2接続磁路24とが形成されている。磁性流体としては、例えば、強磁性微粒子を分散させたコロイド溶液を使用することができる。この磁性流体は、樹脂ケース16に設けられた注入穴52から注入されて充填される。なお、注入穴52は、磁性流体の注入後にキャップ38aで塞がれる。
第1環状磁路18、第2環状磁路20、第1接続磁路22、第2接続磁路24は、磁気回路を構成するものであり磁性流体により形成されている。第1環状磁路18、第2環状磁路20は、環状に形成された磁路であり、本実施例では四角環状に形成されているが、これに限定されず円環状に形成されていてもよい。第1環状磁路18と第2環状磁路20とは、第1接続磁路22と第2接続磁路24とにより接続されている。
検出コイル12は、磁気コア10に発生する磁束を検出する手段であり、第1環状磁路18と第2環状磁路20とを一体的に巻き込むようにして、磁気コア10の外周面の外側に巻かれている。
励磁コイル14は、磁気コア10を励磁する手段であり、第1接続磁路22を巻き込むようにして、磁気コア10の内部にて巻かれている。つまり、励磁コイル14は、第1接続磁路22の外周面の外側に巻かれている。
このようにして、電流センサ1は、磁気ブリッジ型センサとして構成されている。
参照電流線26は、外部から既知の電流値の電流(参照電流)を流すための配線であり、被検出線32に対して並行に配置されている。そして、参照電流線26は、第1環状磁路18と第2環状磁路20とを一体的に巻き込むようにして、磁気コア10の外周面の外側に巻かれている。これにより、電流計測時における電流センサ1の入出力特性を決定する際、参照電流線26に流す電流を小さくすることができる。
電流源回路28は、参照電流線26に参照電流を流すための回路である。そして、電流センサ1では、上記したように参照電流線26を磁気コア10に巻回しているため、参照電流線26に流す電流を小さくすることができる。これにより、電流源回路28の小型化及び低コスト化が図られている。
演算処理回路30は、検出コイル12からの出力電圧から被検出線に流れる電流の電流値を算出するための回路である。この演算処理回路30は、雰囲気温度に応じて検出コイル12からの出力電圧を補正して電流値を算出するようになっている。なお、演算処理回路30における演算処理内容については後述する。
このような電流センサ1は、以下のように被検出線32に流れる電流を計測する。励磁コイル14に交番電流を流して磁気コア10を励磁させたときに、図1に示した磁気回路の磁気が平衡状態にあれば、検出コイル12に磁束が検出されない。そのため、被検出電流が流れる被検出線32を、第1環状磁路18と第2環状磁路20とを貫通させるように磁気コア10の内側に配置している。これにより、図1に示した磁気回路に新たな磁束が生じるので、図1に示した磁気回路の磁気の平衡状態が崩れ、検出コイル12と鎖交する磁束は、第1環状磁路18と第2環状磁路20とで大きさが異なりその和がゼロにならず、検出コイル12に起電力が発生する。そして、電流センサ1では、この検出コイル12に発生する起電力をもとに、演算処理回路30により被検出線32を流れる電流の電流値を算出する。なお、本実施の形態では、電流センサ1における被検出電流と出力電圧の関係、つまり入出力特性がリニアとなっている。
そこで、演算処理回路30において実行される演算処理について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、演算処理回路において実行される演算処理の内容を示すフローチャートである。図5は、電流センサの入出力特性を示す図である。
まず、励磁コイル14に交番電流を流して磁気コア10を励磁させた状態で、演算処理回路30により、被検出線32に流れる被検出電流が計測される(ステップS1)。このとき、演算処理回路30で実際に計測されるのは、電流値ではなく被検出電流に対応する電圧値である。例えば、このステップS1で検出されるのは、図5に示すA点での電圧値である。
そして、電流源回路28により参照電流線26に参照電流が印加される(ステップS2)。本実施の形態では、参照電流として10Aの電流を参照電流線26に印加する。このとき、演算処理回路30により、検出コイル12から出力される出力電圧が計測される(ステップS3)。例えば、このステップS3で検出されるのは、図5に示すB点での電圧値である。このとき計測された出力電圧から、参照電流線26に参照電流を印加した際に増加した電圧増加分ΔV(図5のB点とA点における電圧差)が算出される。
次いで、参照電流の電流値(10A)と電圧増加分ΔVから、リニアの入出力特性を示す被検出電流−出力電圧直線が決定される(ステップS4)。このとき決定される入出力特性が、電流検出時の雰囲気温度における入出力特性となる。例えば、このステップS4では、電流センサ1の入出力特性として、図5に実線で示す被検出電流−出力電圧直線が決定される。なお、被検出電流−出力電圧直線は、磁気コア10つまり磁性流体の温度によって図5に破線で示すように変化(傾きが変化)する。
その後、参照電流線26に対する参照電流の印加が停止され、演算処理回路30により、被検出線32に流れる電流(被検出電流)によって生じる磁束により検出コイル12に発生した起電力(出力電圧)が検出される。そして、ステップS4で決定した被検出電流−出力電圧直線を用いて、このとき検出された出力電圧から被検出線32に流れる電流の電流値が算出される(ステップS5)。
このように、電流センサ1では、電流検出時の雰囲気温度における被検出電流−出力電圧直線を決定した後に、その決定した被検出電流−出力電圧直線を用いて、被検出線32に流れる電流を計測する。そのため、磁性流体の温度を計測しなくても、センサ出力を適切に補正することができるので、雰囲気温度の変化による被検出電流値の誤差を小さくすることができる。すわなち、雰囲気温度に影響されることなく、被検出線32に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。
以上、詳細に説明したように第1の実施の形態に係る電流センサ1によれば、演算処理回路30により、参照電流線26に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力電圧の増加分ΔVに基づいてセンサ出力が補正される。すなわち、出力電圧の増加分ΔVからそのときの入出力特性、つまりある雰囲気温度における被検出電流−出力電圧直線が決定され、その被検出電流−出力電圧直線が用いられて、検出コイル12からの出力電圧に基づき被検出線32に流れる電流の電流値が算出される。これにより、磁性流体の温度を計測しなくても、雰囲気温度の変化による被検出電流値の誤差を小さくすることができるため、製品コストの上昇を抑制しつつ、雰囲気温度に影響されることなく、被検出線32に流れる電流の電流値が精度良く検出することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と基本的な構成はほぼ同じであるが、センサの入出力特性がリニアでない点が異なっている。これに伴って演算処理回路で実行される演算処理の内容も異なっている。そのため、以下では、第1の実施の形態と同じ構成については図面に同じ符号を付してその説明を適宜省略し、第1の実施の形態との相違点について説明する。そこで、第2の実施の形態に係る電流センサに備わる演算処理回路について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、第2の実施の形態に係る電流センサの演算処理回路に記憶されている入出力特性のマップデータを説明するための図である。図7は、第2の実施の形態に係る電流センサの演算処理回路において実行される演算処理の内容を示すフローチャートである。
演算処理回路30は、図6に示すリニアでない被検出電流と出力電圧との関係(入出力特性)をデータ化したマップを予め記憶している。演算処理回路30に記憶されているマップデータは、磁気コア10つまり磁性流体の温度ごとに定まる被検出電流−出力電圧曲線のデータである。本実施の形態では、図6に破線で示すように、−30℃、20℃、80℃の3つの温度における被検出電流−出力電圧曲線についてのマップデータを、演算処理回路30に予め記憶させている。なお、演算処理回路30に予め記憶させる被検出電流−出力電圧曲線は3本に限らず、2本であってもよいし、4本以上であってもよい。また、演算処理回路30に予め記憶されていない温度における被検出電流−出力電圧曲線は、記憶されているデータが補完処理されることにより求められるようになっている。
そして、本実施の形態では演算処理回路30において、図7に示す演算処理が実行されて、被検出線32に流れる電流の電流値が計測される。
まず、励磁コイル14に交番電流を流して磁気コア10を励磁させた状態で、演算処理回路30により、計測された被検出線32に流れる被検出電流がゼロであるか否かが判断される(ステップS10)。このとき、被検出電流がゼロであると判断された場合には(S10:YES)、ステップS11の処理が実行される。一方、被検出電流がゼロでないと判断された場合には(S10:NO)、この処理ルーチンは一旦終了する。
ステップS11では、電流源回路28により参照電流線26に参照電流が印加される。本実施の形態では、参照電流として10Aの電流を参照電流線26に印加する。このとき、演算処理回路30により、検出コイル12から出力される出力電圧が計測される(ステップS12)。例えば、このステップS12で検出されるのは、図6に示すC点での電圧値である。このとき計測された出力電圧から、参照電流線26に参照電流を印加した際に増加した電圧増加分ΔV(図6のゼロ点とC点における電圧差)が算出される。
次いで、参照電流の電流値(10A)と電圧増加分ΔVから、入出力特性を示す被検出電流−出力電圧曲線が決定される(ステップS13)。このとき決定される入出力特性が、電流検出時の雰囲気温度における入出力特性となる。この被検出電流−出力電圧曲線は、演算処理回路30に予め記憶されているマップデータに基づき決定される。例えば、このステップS13では、電流センサ1の入出力特性として、図6に実線で示す被検出電流−出力電圧曲線が決定される。
その後、参照電流線26に対する参照電流の印加が停止され、演算処理回路30により、被検出線32に流れる電流(被検出電流)によって生じる磁束により検出コイル12に発生した起電力(出力電圧)が検出される。そして、ステップS13で決定した被検出電流−出力電圧曲線を用いて、このとき検出された出力電圧から被検出線32に流れる電流の電流値が算出される(ステップS14)。
このように、第2の実施の形態に係る電流センサでは、電流検出時の雰囲気温度における被検出電流−出力電圧曲線を決定した後に、その決定した被検出電流−出力電圧曲線を用いて、被検出線32に流れる電流を計測する。そのため、磁性流体の温度を計測しなくても、センサ出力を適切に補正することができるので、雰囲気温度の変化による被検出電流値の誤差を小さくすることができる。すわなち、電流センサの入出力特性がリニアでない場合でも、雰囲気温度に影響されることなく、被検出線32に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。
なお、ここでは第2の実施の形態として、入出力特性がリニアでない場合について説明したが、第2の実施の形態に係る電流センサは、入出力特性がリニアである場合にも、上記した演算処理を実行することにより、雰囲気温度に影響されることなく、被検出線32に流れる電流の電流値を精度良く検出することができる。入出力特性がリニアである場合には、ステップS13において、被検出電流−出力電圧曲線ではなく、被検出電流−出力電圧直線が決定されることになる。
ここで、上記した実施の形態の変形例について、図8を参照しながら簡単に説明する。図8は、他の電流センサを示す図である。この変形例は、図8に示すような他の電流センサ2に対して本発明を適用したものである。図8に示すように、電流センサ2は、磁気コア56と磁気センサ58などを有する。なお、磁気センサ58としては、ホール素子やホールICなどを用いることができる。そして、磁気コア56は、樹脂ケース60と環状磁路62などを備える。なお、図8においては、説明の便宜上、磁気コア56は樹脂ケース60を透過させて内部の環状磁路62が見えるように示している。
このような電流センサ2においても、上記した第1又は第2の実施の形態と同様にして入出力特性を求めることにより、電流センサ1と同様に、製品コストの上昇を抑制しつつ、雰囲気温度に影響されることなく、被検出線32に流れる電流の電流値が精度良く検出することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、磁気コアが磁性流体で形成されている場合を例示したが、磁気コアが電磁鋼板などから形成されている場合にも本発明を適用することができる。
また、上記した実施の形態では、入出力特性を求め、その入出力特性を用いて被検出線32に流れる電流の電流値を算出しているが、入出力特性を求める代わりに雰囲気温度を算出して、その温度に基づき出力電圧を補正して被検出線32に流れる電流の電流値を算出することもできる。
1 電流センサ
10 磁気コア
12 検出コイル
14 励磁コイル
16 樹脂ケース
18 第1環状磁路
20 第2環状磁路
22 第1接続磁路
24 第2接続磁路
26 参照電流線
28 電流源回路
30 演算処理回路
32 被検出線
36 容器本体
38 第1蓋体
40 第2蓋体

Claims (6)

  1. 環状のコアを備え、前記コアの内側に挿入される被検出線に流れる電流の電流値を計測する電流センサにおいて、
    被検出線に対して並列に配置された参照電流線と、
    前記参照電流線に既知の電流値の電流を流す電流源回路と、
    前記電流源回路により前記参照電流線に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分に基づき、センサ出力を補正して被検出線に流れる電流の電流値を算出する演算処理手段と、
    を有することを特徴とする電流センサ。
  2. 請求項1に記載する電流センサにおいて、
    前記演算処理手段は、入出力特性がリニアである場合、前記センサ出力の増加分からそのときの入出力特性を求め、その求めた入出力特性を用いて被検出線に流れる電流の電流値を算出する
    ことを特徴とする電流センサ。
  3. 請求項1に記載する電流センサにおいて、
    前記演算処理手段は、被検出線に電流が流れていない状態で前記参照電流線に既知の電流値の電流を流したときのセンサ出力の増加分に基づき、予め記憶された複数の入出力特性からそのときの入出力特性を求め、その求めた入出力特性を用いて被検出線に流れる電流の電流値を算出する
    ことを特徴とする電流センサ。
  4. 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つの電流センサにおいて、
    前記参照電流線が前記コアに巻回されている
    ことを特徴とする電流センサ。
  5. 請求項1から請求項4に記載するいずれか1つの電流センサにおいて、
    励磁コイルと検出コイルとを備え、
    前記コアは、ケースに収容した磁性流体により形成されており、
    前記励磁コイル及び検出コイルが前記コアに巻回されて磁気ブリッジを構成している
    ことを特徴とする電流センサ。
  6. 請求項1から請求項4に記載するいずれか1つの電流センサにおいて、
    前記コアにはギャップが設けられており、前記ギャップに磁気センサが配置されている
    ことを特徴とする電流センサ。
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