JP2012062894A - 燃料用フィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ装置を構成するフィルタ体を、JIS7種粉体に相当する塵埃の除去により適した構成のものとする。
【解決手段】袋状をなすフィルタ体1を有し、燃料タンクT内にある燃料吸い込み口Pにこのフィルタ体1の内部空間10を連通させるように取り付けられるフィルタ装置Fである。フィルタ体1は二以上のろ材12〜14を重ね合わせて構成されていると共に、これらろ材12〜14の少なくとも一つは、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a、14bであり、この平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a、14bの外側に最大開口径を100μm以下とする不織布よりなるろ材14cが配されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、燃料タンク内にある燃料吸い込み口に取り付けられて用いられる燃料用フィルタ装置の改良に関する。
燃料タンク内の燃料はこの燃料タンク内に配される吸い込みパイプなどを通じて内燃機関側に移送される。このように移送される燃料から水を取り除くと共に、塵埃(ダスト)がフューエルポンプに送り込まれないようにするために、かかる吸い込みパイプの燃料吸い込み口にはフィルタ装置が取り付けられる。こうしたフィルタ装置として、本出願人開示の特許文献1に示されるものがある。
特許文献1のフィルタ装置にあっては、燃料タンク内にある燃料吸い込み口に内部空間を連通させる袋状のフィルタ体を有している。かかるフィルタ体は、織物メッシュよりなる最外層のろ材と、スパンボンド法によって生成された不織布よりなる最内層のろ材との間に、メルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材を三層有している。そして、外側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布の平均開口径よりも内側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布の平均開口径が小さくなるようにしてあり、フィルタ体にろ過勾配が付けられている。これにより、微細な塵埃を捕捉できるようにしながら、平均開口径の小さい内側に位置されるメルトブローン法によって生成された不織布よりなるろ材の負担を軽減してフィルタ装置のロングライフ化を図っている。また、一般に、フューエルポンプの下流側にはさらに微細な塵埃を捕捉するための二次フィルタが設けられるが、特許文献1のフィルタ装置を用いた場合、こうした二次フィルタを廃止することが可能となる。
ここで、一般に、燃料タンク内に混入する塵埃は、JIS試験用粉体1の7種(JIS Z 8901)に相当するとされている。(以下JIS7種粉体と称する。)このJIS7種粉体では全体の約90%を30μm以下の粒径のものが占める構成となっている。(表1参照/試験液200ミリリットルにJIS7種粉体60mgを混ぜたものの10ミリリットルの粒子数を測定した。)
Figure 2012062894
特開2005−48721号公報
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のフィルタ装置を構成するフィルタ体を、JIS7種粉体に相当する塵埃の除去により適した構成のものとする点にある。
前記課題を解決するために、第一の発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらろ材の少なくとも一つは、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材であり、
この平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材の外側に最大開口径を100μm以下とする不織布よりなるろ材が配されているものとした。
かかる構成によれば、第一に、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材によって、JIS7種粉体の全体の約90%を占める粒径を30μm以下とする塵埃を燃料吸い込み口から吸入される燃料中から適切に除去することができる。また、第二に、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材の外側に配される最大開口径を100μm以上とする不織布よりなるろ材によって、比較的大きな塵埃が平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材の目詰まり(つまり有効濾過面積の減少)を生じさせることがないようにすることができ、長期に亘り圧力損失を一定に保ちながらJIS7種粉体の全体の約90%を占める粒径を30μm以下とする塵埃を燃料吸い込み口から吸入される燃料中から適切に除去することができる。また、第三に、これらのろ材は不織布よりなることから、最大開口径と最小開口径との間には幅があると共に織物メッシュのろ材と異なりその厚みの中で塵埃を捕捉することから、目詰まりし難く、したがって経時的に圧力損失を一定に保ちやすく、燃料ポンプへの負担を長期に亘ってできるだけ軽減させることができる。
また、前記課題を解決するために、第二の発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は平均開口径を異ならせる二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらのろ材のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲と、
このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうちの10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲とが、
略重なり合っているものとした。
また、前記課題を解決するために、第三の発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は平均開口径を異ならせる二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらのろ材のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内に、
このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうち最も小さい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内にある最も大きい開口が、
位置するようになっているものとした。
かかる第二および第三の発明によれば、第一に、ろ材Aによって捕捉される塵埃の粒径範囲とその外側に配されるろ材Bによって捕捉される塵埃の粒径範囲との重なりを最小にすることができ、ろ材Aの有効濾過面積を残存させながらろ材Bの有効濾過面積の減少により圧力損失を増大させてしまう事態をできるだけ生じさせないようにすることができる。また、第二に、ろ材Aよって捕捉される塵埃の粒径範囲とその外側に配されるろ材Bによって捕捉される塵埃の粒径範囲とを一部重ねさせることで、より内側に配されるろ材Aの負担をできるだけ減少させることができる。
また、かかるフィルタ装置において、JIS試験用粉体1の7種(JIS Z 8901)を混ぜた燃料中からこの粉体をフィルタ体1cmあたり200mgを捕捉した後のフィルタ体の圧力損失が、燃料の流量がフィルタ体の1cmあたり1.6リットル/hであるときに、フィルタ体の1cmあたり9.8kPa以下であるようにすることが最適とされる。
この発明にかかるフィルタ装置によれば、内燃機関側に移送される燃料中からJIS7種粉体に相当する塵埃を適切に除去できると共に、このJIS7種粉体に相当する塵埃によって目詰まりを生じ難く、実用上燃料ポンプの過負荷とならない圧力損失の範囲内で長期に亘り燃料の濾過に用いることができる。また、一般に、フューエルポンプの下流側にはさらに微細な塵埃を捕捉するための二次フィルタが設けられるが、かかるフィルタ装置を用いた場合、こうした二次フィルタを廃止することが可能となる。
図1はフィルタ装置の使用状態を示す断面構成図である。 図2はフィルタ体の構成例を示した拡大断面構成図である。
以下、図1および図2に基づいて、この発明を実施するための形態について説明する。
なお、ここで図1は、燃料タンクT内にある燃料吸い込み口Pにフィルタ装置Fを取り付けた状態を示した構成図であり、また、図2は、かかるフィルタ装置Fを構成するフィルタ体1の断面構成の一例を示している。(図2においては、フィルタ体1の上面側と下面側の断面構成のみを表し、フィルタ体1内に納められる間隔形成部材3の記載を省略している。)
この実施の形態にかかる燃料用フィルタ装置Fは、自動車や二輪自動車などの燃料タンクT内にある燃料吸い込み口Pに取り付けられて、かかる燃料吸い込み口Pを通じて内燃機関側に移送される燃料に水や異物を入り込ませないようにするためのものである。
典型的には、かかるフィルタ装置Fは、燃料タンクT内に燃料吸い込み口Pを位置させた吸い込みパイプのこの燃料吸い込み口Pに取り付けられる。
また、かかる燃料吸い込み口Pを通じた内燃機関側への燃料の移送は、燃料タンクT内に配されるフューエルポンプあるいは燃料タンクT外に配されるフューエルポンプによってなされる。
かかるフィルタ装置Fは、袋状をなすフィルタ体1を有している。そして、かかるフィルタ装置Fは、この袋状をなすフィルタ体1の内部空間10を、前記燃料吸い込み口Pに連通させるように、この燃料吸い込み口Pに取り付けられるものとなっている。
具体的には、図示の例にあっては、前記フィルタ装置Fが、一端部20を前記燃料吸い込み口Pへの接続端部とすると共に、他端部21を前記フィルタ体1に形成された連通穴11への接続端部としたプラスチック製の筒状ソケット体2を有しており、この筒状ソケット体2によってフィルタ体1の内部空間10が燃料吸い込み口Pに連通されるようにしてある。
また、図示の例にあっては、かかるフィルタ装置Fは、前記フィルタ体1内に納められてこのフィルタ体1を常時膨らんだ袋状に保つ間隔形成部材3を有している。
具体的には、図示の例にあっては、前記間隔形成部材3は、袋状をなすフィルタ体1の上部の内面にその上面を接しさせると共に、このフィルタ体1の下部の内面にその下面を接しさせる厚さを持つように構成されており、フィルタ体1の内部に入れ込まれてこのフィルタ体1を膨らんだ袋状に常時保つようになっている。この間隔形成部材3には、その上面と下面との間に亘る複数の燃料の通過部(図示は省略する。)が形成されている。
また、前記フィルタ体1は、二以上のろ材12〜14を重ね合わせて構成されている。
また、これらろ材12〜14の少なくとも一つは、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a(又は14b若しくは14a及び14b)であり、
この平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a(又は14b若しくは14a及び14b)の外側(燃料の流れの上流側、すなわち一次側)に最大開口径を100μm以上とする不織布よりなるろ材14cが配されている。
図2に示される例では、フィルタ体1の最外層を織物メッシュよりなるろ材12とし、最内層をスパンボンド法によって形成された不織布よりなるろ材13とすると共に、両者の間にメルトブローン法によって形成された不織布よりなるろ材14を三枚重ね合わせて挟み込ませている。
そして、図2に示される例のようにした場合、三枚のメルトブローン法によって形成された不織布よりなるろ材14のうち、最も内側に位置されるろ材14aの平均開口径を30μm以下とするか、最も内側に位置されるろ材14aと最も外側に位置されるろ材14cの間にあるろ材14bの平均開口径を30μm以下とするか、最も内側に位置されるろ材14aの平均開口径を30μm以下とすると共に最も内側に位置されるろ材14aと最も外側に位置されるろ材14cの間にあるろ材14bの平均開口径を30μm以下とするようにする。そして、最も外側に位置されるろ材14cの平均開口径を30μmより大きく最外層の織物メッシュよりなるろ材12の平均開口径より小さい範囲とし、かつ、最大開口径を100μm以上とするようにする。
このようにフィルタ体1を構成することで、第一に、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a(又は14b若しくは14a及び14b)によって、JIS7種粉体の全体の約90%を占める粒径を30μm以下とする塵埃を燃料吸い込み口Pから吸入される燃料中から適切に除去することができる。また、第二に、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a(又は14b若しくは14a及び14b)の外側に配される最大開口径を100μm以上とする不織布よりなるろ材14cによって、比較的大きな塵埃が平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材14a(又は14b若しくは14a及び14b)の目詰まり(つまり有効濾過面積の減少)を生じさせることがないようにすることができ、長期に亘り圧力損失を一定に保ちながらJIS7種粉体の全体の約90%を占める粒径を30μm以下とする塵埃を燃料吸い込み口Pから吸入される燃料中から適切に除去することができる。また、第三に、これらのろ材14は不織布よりなることから、最大開口径と最小開口径との間には幅があると共に織物メッシュのろ材12と異なりその厚みの中で塵埃を捕捉することから、目詰まりし難く、したがって経時的に圧力損失を一定に保ちやすく、燃料ポンプへの負担を長期に亘ってできるだけ軽減させることができる。
また、この実施の形態にあっては、前記二以上のろ材12〜14のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲と、
このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうちの10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲とが、
略重なり合っているものとした。
また、これらのろ材12〜14のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内に、
このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうち最も小さい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内にある最も大きい開口が、
位置するようになっている。
このようにフィルタ体1を構成することにより、第一に、ろ材Aによって捕捉される塵埃の粒径範囲とその外側に配されるろ材Bによって捕捉される塵埃の粒径範囲との重なりを最小にすることができ、ろ材Aの有効濾過面積を残存させながらろ材Bの有効濾過面積の減少により圧力損失を増大させてしまう事態をできるだけ生じさせないようにすることができる。また、第二に、ろ材Aよって捕捉される塵埃の粒径範囲とその外側に配されるろ材Bによって捕捉される塵埃の粒径範囲とを一部重ねさせることで、より内側に配されるろ材Aの負担をできるだけ減少させることができる。
図2に示される例にあっては、かかるフィルタ体1は、例えば、次のように構成される。
最外層(ろ材12):織物メッシュ/開口径289μm、厚さ0.32mm
第2層(ろ材14c)(最外層の一層内側):メルトブローン法の不織布/平均開口径86.2μm、最大開口径162.2μm、厚さ0.82mm
第3層(ろ材14b)(第2層の一層内側):メルトブローン法の不織布/平均開口径21.7μm、最大開口径52.3μm、厚さ0.52mm
第4層(ろ材14a)(第3層の一層内側):メルトブローン法の不織布/平均開口径6.2μm、最大開口径14.3μm、厚さ0.28mm
最内層(ろ材13):スパンボンド法の不織布/平均開口径39.7μm、最大開口径95μm、厚さ0.46mm
また、かかるフィルタ体1は、例えば、前記第2層〜第4層の全開口面積のうちの特定の開口径が占める割合(累積相対面積比)が以下のようになるように構成される。(下記の表1では、実線が第4層の、一点鎖線が第3層の、点線が第2層のかかる割合を示した線分となっている。)
Figure 2012062894
第4層を前記ろ材Aとした場合には第3層が前記ろ材Bとなる。第4層の全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲は、第3層の全開口面積の約10%を占めている。(表1の線分n1とn2との間) 第3層を前記ろ材Aとした場合には第2層が前記ろ材Bとなる。第3層の全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲は、第2層の全開口面積の約10%を占めている。(表1の線分n3とn4との間)第4層を前記ろ材Aとし、第3層を前記ろ材Bとし、第2層をろ材Cとして把握した場合、ろ材Aとろ材Bとを比較した場合にかかる関係が存在すると共に、ろ材Bとろ材Cとを比較した場合にもかかる関係が存在することとなる。
表2のように構成された第2層〜第4層を備えたフィルタ体1に、JIS試験用粉体1の7種(JIS Z 8901)を混ぜた燃料中からこの粉体をフィルタ体1cmあたり200mgを捕捉させた後のフィルタ体の圧力損失は、燃料の流量がフィルタ体の1cmあたり1.6リットル/hであるときに、フィルタ体の1cmあたり7.8kPaであった。
また、この実施の形態にあっては、フィルタ体1の最も内側に位置されるろ材をスパンボンド法により形成されたろ材13としてある。このようにした場合、かかるスパンボンド法により形成されたろ材13によってフィルタ体1に剛性(こわさ)を付与してフィルタ体1を保形し易くできる。また、前記間隔形成部材3に、メルトブローン法によって形成されたろ材14を接しさせずに、これより剛性の高いスパンボンド法によって形成されたろ材13が接するようにすることができる。
また、この実施の形態にあっては、フィルタ体1の最も外側に位置されるろ材が、織物メッシュよりなるろ材12としてある。このようにした場合、かかるフィルタ体1の最も外側に位置される織物メッシュ12によって、燃料に含まれる水分と燃料とを分離させて水分がフィルタ体1内に入り込まないようにすることができ、また、燃料タンクTの内圧の変化などによってこの燃料タンクTの下部内壁面Taが内外に移動することなどに伴なって(つまり、燃料タンクTの膨縮などに伴って)フィルタ体1の下面部とこの燃料タンクTの下部内壁面Taとの間に擦れが生じても、不織布からなるろ材14がその影響を直接受けることがないようすることができる。
かかるろ材12を構成する織物メッシュは、典型的には、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの合成繊維を油水分離に十分な細かさの網目を持つように織り込むことによって構成される。かかる織物メッシュは、例えば、畳織、平織、あや織、朱子織などによって構成することができる。
フィルタ体1を構成する各ろ材12〜14を同一の合成樹脂材料によって構成しておくこともできる。例えば、かかる各層をいずれもポリプロピレンによって構成したり、ナイロンによって構成したりする。ガソリンおよび水に対する膨潤性、撥水性の観点からは、かかる各層をポリプロピレンによって構成することが最適とされる。
このようにした場合、重ね合わせた各ろ材12〜14相互を溶着によって馴染み良く一体化させて袋状をなすフィルタ体1を構成させることができる。
図示の例にかかるフィルタ体1は、ろ材12〜14を重ね合わされた状態からスパンボンド法によって形成されたろ材13を内方に位置させるようにして、かつ、前記間隔形成部材3を挟み込ませた状態で二つ折りにし、この後、折った辺部を除く辺部に亘って、あるいは、この折った辺部を除く辺部に沿ってこの辺部よりも内方に、二つ折りにされて重ね合わされた一方の側と他方の側とを一体化させる熱シール部(溶着箇所15)を形成させることにより、構成することができる。前記筒状ソケット体2への連通穴11は、かかる二つ折りを施すに先立って、重ね合わせた五枚のろ材12〜14に予め穿設させておく。
あるいはまた、図示の例にかかるフィルタ体1は、五枚のろ材12〜14を重ね合わせてなる第一のろ材組と、五枚のろ材12〜14を重ね合わせてなる第二のろ材組とを、第一のろ材組のスパンボンド法によって形成されたろ材13と、第二のろ材組のスパンボンド法によって形成されたろ材13とが向き合わされるようにして、かつ、両者の間に前記間隔形成部材3を挟み込ませた状態で重ね合わせ、この後、挟み込まれた間隔形成部材3の外郭を巡るように第一のろ材組と第二のろ材組とを一体化させる熱シール部を形成させることにより、構成することができる。前記筒状ソケット体2への連通穴11は、事前に第一のろ材組又は第二のろ材組に、穿設させておく。
このように形成されるフィルタ体1にはさらに、その形成に先だってフィルタ体1を構成する各ろ材12〜14を前記熱シール部以外で一体化させるようにスポット的な溶着を適宜施すようにすることもある。
また、前記熱シール部よりも外方に位置される不要箇所は、必要に応じてカッティングして、フィルタ体1の形状を整えるようにする。
F フィルタ装置
P 燃料吸い込み口
T 燃料タンク
1 フィルタ体
10 内部空間
12、13、14 ろ材
また、前記課題を解決するために、第一の発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は平均開口径を異ならせる二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらのろ材のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲と、
このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうちの10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲とが、
略重なり合っているものとした。
また、前記課題を解決するために、第二の発明にあっては、燃料用フィルタ装置を、袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
フィルタ体は平均開口径を異ならせる二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
これらのろ材のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内に、
このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうち最も小さい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内にある最も大きい開口が、
位置するようになっているものとした。
かかる第一および第二の発明によれば、第一に、ろ材Aによって捕捉される塵埃の粒径範囲とその外側に配されるろ材Bによって捕捉される塵埃の粒径範囲との重なりを最小にすることができ、ろ材Aの有効濾過面積を残存させながらろ材Bの有効濾過面積の減少により圧力損失を増大させてしまう事態をできるだけ生じさせないようにすることができる。また、第二に、ろ材Aよって捕捉される塵埃の粒径範囲とその外側に配されるろ材Bによって捕捉される塵埃の粒径範囲とを一部重ねさせることで、より内側に配されるろ材Aの負担をできるだけ減少させることができる。

Claims (6)

  1. 袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
    フィルタ体は二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
    これらろ材の少なくとも一つは、平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材であり、
    この平均開口径を30μm以下とする不織布よりなるろ材の外側に最大開口径を100μm以上とする不織布よりなるろ材が配されていることを特徴とする燃料用フィルタ装置。
  2. 袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
    フィルタ体は平均開口径を異ならせる二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
    これらのろ材のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲と、
    このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうちの10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲とが、
    略重なり合っていることを特徴とする燃料用フィルタ装置。
  3. ろ材Bの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲と、
    このろ材Bに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Bの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Cの、その全開口面積のうちの10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲とが、
    略重なり合っていることを特徴とする請求項2に記載の燃料用フィルタ装置。
  4. 袋状をなすフィルタ体を有し、燃料タンク内にある燃料吸い込み口にこのフィルタ体の内部空間を連通させるように取り付けられるフィルタ装置であって、
    フィルタ体は平均開口径を異ならせる二以上のろ材を重ね合わせて構成されていると共に、
    これらのろ材のうちのある一つの不織布よりなるろ材Aの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内に、
    このろ材Aに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Aの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Bの、その全開口面積のうち最も小さい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内にある最も大きい開口が、
    位置するようになっていることを特徴とする燃料用フィルタ装置。
  5. ろ材Bの全開口面積のうちの最も大きい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内に、
    このろ材Bに次いで平均開口径を大きくすると共にこのろ材Bの外側に配される他の一つの不織布よりなるろ材Cの、その全開口面積のうち最も小さい開口から累積して10%を占める開口面積を構成する開口径の範囲内にある最も大きい開口が、
    位置するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の燃料用フィルタ装置。
  6. JIS試験用粉体1の7種(JIS Z 8901)を混ぜた燃料中からこの粉体をフィルタ体1cmあたり200mgを捕捉した後のフィルタ体の圧力損失が、燃料の流量がフィルタ体の1cmあたり1.6リットル/hであるときに、フィルタ体の1cmあたり9.8kPa以下であることを特徴とする燃料用フィルタ装置。
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