JP2012062818A - エンジンの排ガス浄化装置 - Google Patents

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吉弘 川田
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信也 佐藤
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Abstract

【課題】選択還元型触媒上におけるアンモニアの吸着量の分布を制御することにより、排ガス中のNOxの触媒による還元性能を向上し、アンモニアの大気への放出を抑制する。
【解決手段】エンジン11の排気管13bに排ガス上流側から排ガス下流側に向って選択還元型触媒17の第1触媒部17a及び第2触媒部17bをこの順に設ける。液体供給手段24が第1触媒部より排ガス上流側の排気管に臨む液体噴射ノズル24aから尿素系液体24bを噴射し、第2触媒部より排ガス下流側の排気管にアンモニア酸化触媒18を設ける。液体噴射ノズルより排ガス上流側の排気管に第1NOxセンサ31を設け、第1触媒部と第2触媒部との間の排気管に第2NOxセンサ32を設け、アンモニア酸化触媒より排ガス下流側の排気管に第3NOxセンサ33を設け、これらのNOxセンサの各検出出力に基づいてコントローラ34が液体供給手段を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排ガスに含まれる窒素酸化物(以下、NOxという)を低減して排ガスを浄化する装置に関するものである。
従来、この種の排ガス浄化装置として、酸素過剰のもとでアンモニアにより排ガス中のNOxを還元するのに適した触媒を排気通路内に配置し、供給手段が上記触媒にアンモニア発生化合物を含む液体又は固体を供給し、供給制御手段が液体又は固体の供給量を制御し、更に触媒が、この触媒に供給された液体又は固体内に含まれるアンモニア発生化合物からアンモニアを発生しこの発生したアンモニアにより排ガス中のNOxを還元する機能を有する内燃機関の排気浄化装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この排気浄化装置では、触媒から流出するNOx量を検出するために触媒下流の排気通路内にNOxセンサが配置され、触媒に流入するNOx量である流入NOx量が流入NOx量増減手段により一時的に増減される。また流入NOx量増減手段により流入NOx量が一時的に増減されたときの、NOxセンサにより検出されたNOx量である検出NOx量に基づいて判断手段がアンモニアスリップが発生しているか否かを判断するように構成される。
このように構成された内燃機関の排気浄化装置では、判断手段は、流入NOx量増減手段により流入NOx量が一時的に減少されても検出NOx量が減少しない場合にアンモニアスリップが発生していると判断し、流入NOx量増減手段により流入NOx量が一時的に減少されると検出NOx量が減少する場合にアンモニアスリップが発生していないと判断する。また判断手段は、流入NOx量増減手段により流入NOx量が一時的に増大されても検出NOx量が増大しない場合にアンモニアスリップが発生していると判断し、流入NOx量増減手段により流入NOx量が一時的に増大されると検出NOx量が増大する場合にアンモニアスリップが発生していないと判断する。更に供給制御手段は、判断手段によりアンモニアスリップが発生していると判断されたときに液体又は固体の供給量を減量補正し、アンモニアスリップが発生していないと判断されたときに液体又は固体の供給量を増量補正する。この結果、アンモニアスリップを発生又は増長させることなく、アンモニアスリップの発生の有無を正確に判断することができる。
一方、内燃機関から排出される排ガスに対して還元剤供給手段が還元剤を供給し、還元剤供給手段により供給される還元剤を介して選択還元型触媒が排ガス中の特定成分を選択的に還元し、選択還元型触媒の排ガス下流側に配設された浄化触媒が還元剤に起因する所定の成分を浄化し、選択還元型触媒と浄化触媒との間に設けられた還元剤成分検出手段が還元剤に起因する所定の成分を検出し、浄化触媒の排気下流側に設けられた特定成分検出手段が特定成分を検出するように構成された排気処理装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この排気処理装置では、選択還元型触媒がNOxを選択的に還元する選択還元型NOx触媒であり、この触媒に供給される還元剤が選択還元型NOx触媒にアンモニアを供給可能な還元剤である。また還元剤に起因する所定の成分がアンモニアであり、浄化触媒が酸化触媒である。
このように構成された排気処理装置では、選択還元型NOx触媒にアンモニアを供給可能な還元剤を排ガスに供給し、選択還元型NOx触媒が還元剤を介して排ガス中のNOxを還元して浄化し、この触媒より排ガス下流側の排気通路に設けられた酸化触媒が余剰の還元剤を処理するので、簡単かつ安価な構成により、OBD(On Board Diagnosis:車載コンピュータによる自己故障診断)の要請に応えながら、NOxの排出量に応じて還元剤の供給量を好適に制御できるようになっている。
特開2010− 38022号公報(請求項1〜4、段落[0008]、図1) 特開2009−156229号公報(請求項1及び4〜6、段落[0024]、図2)
ところで、選択還元型触媒上において排ガス下流側より排ガス上流側でのアンモニア吸着量を多くすることにより、排ガス中のNOxの触媒による還元性能を向上できるとともに、アンモニアの大気への放出を抑制できる可能性がある。
しかし、上記従来の特許文献1に示された排気浄化装置や特許文献2に示された排気処理装置では、選択還元型触媒が単一ブロックで構成されているため、触媒上におけるアンモニアの吸着量の分布まで制御することができない問題点があった。
本発明の目的は、選択還元型触媒上におけるアンモニアの吸着量の分布を制御することにより、排ガス中のNOxの触媒による還元性能を向上でき、アンモニアの大気への放出を抑制できる、エンジンの排ガス浄化装置を提供することにある。
本発明の第1の観点は、図1に示すように、エンジン11の排気管13bに排ガス上流側から排ガス下流側に向って第1触媒部17a及び第2触媒部17bがこの順に設けられた選択還元型触媒17と、第1触媒部17aより排ガス上流側の排気管13bに臨む液体噴射ノズル24aを有しこの液体噴射ノズル24aから第1触媒部17aに向って尿素系液体24bを噴射する液体供給手段24と、第2触媒部17bより排ガス下流側の排気管13bに設けられたアンモニア酸化触媒18と、液体噴射ノズル24aより排ガス上流側の排気管13bに設けられ排ガス中のNOx濃度を検出する第1NOxセンサ31と、第1触媒部17aと第2触媒部17bとの間の排気管13bに設けられ排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度を検出する第2NOxセンサ32と、アンモニア酸化触媒18より排ガス下流側の排気管13bに設けられ排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度を検出する第3NOxセンサ33と、第1〜第3NOxセンサ31〜33の各検出出力に基づいて液体供給手段24を制御するコントローラ34とを備えたエンジンの排ガス浄化装置である。
本発明の第2の観点は、図5に示すように、第1触媒部17aと第2触媒部17bとの間の排気管13bに温度センサ51が設けられ、コントローラ34が第1〜第3NOxセンサ31〜33及び温度センサ51の各検出出力に基づいて液体供給手段24を制御するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第1の観点のエンジンの排ガス浄化装置では、コントローラが第1〜第3NOxセンサの各検出出力に基づいて液体供給手段を制御し、選択還元型触媒の第1触媒部に第2触媒部より多くのアンモニアを吸着させることにより、液体噴射ノズルから噴射された尿素系液体を第1及び第2触媒部におけるNOxの還元作用に使い切ることができる。また第1触媒部と第2触媒部の間に第2NOxセンサを設けることにより、第1触媒部から排出されるアンモニア濃度を検出できる。これにより第1触媒部上へのアンモニア吸着量を精度良く予測することができるとともに、第1触媒部からのアンモニアのリークし始めを早期に検出できる。このように、第1〜第3NOxセンサにてNOx濃度のみならずアンモニア濃度も積極的に検出することにより、第1及び第2触媒部上でのアンモニアの吸着分布を精度良く推定することができるので、排ガス中のNOxの選択還元型触媒による還元性能を向上できるとともに、アンモニアの大気への放出を抑制できる。
本発明の第2の観点のエンジンの排ガス浄化装置では、温度センサの検出した排ガス温度から第1及び第2触媒部の温度を推定することができるので、選択還元型触媒上でのアンモニアの吸着分布を更に精度良く推定できる。この結果、排ガス中のNOxの選択還元型触媒による還元性能を更に向上できるとともに、アンモニアの大気への放出を更に抑制できる。
本発明第1実施形態のエンジンの排ガス浄化装置の構成図である。 コントローラが第1〜第3NOxセンサの各検出出力に基づいて液体噴射ノズルからの尿素の噴射量を制御する手順を示すフローチャートである。 第1及び第2触媒部上におけるアンモニア吸着量の理想的な分布を示す図である。 第2触媒部からのアンモニアのリーク量が増え始めたときの第1及び第2触媒部上におけるアンモニア吸着量の分布を示す図である。 本発明第2実施形態のエンジンの排ガス浄化装置の構成図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように、ディーゼルエンジン11の吸気ポートには吸気マニホルド12aを介して吸気管12bが接続され、排気ポートには排気マニホルド13aを介して排気管13bが接続される。上記吸気マニホルド12aと吸気管12bとにより吸気通路12が構成され、上記排気マニホルド13aと排気管13bにより排気通路13が構成される。吸気管12bには、ターボ過給機14のコンプレッサケース14aと、ターボ過給機14により圧縮された吸気を冷却するインタクーラ16とがそれぞれ設けられ、排気マニホルド13aに近い排気管13bにはターボ過給機14のタービンケース14bが設けられる。
タービンケース14bより排ガス下流側の排気管13bには選択還元型触媒17が設けられる。この選択還元型触媒17は第1触媒部17aと第2触媒部17bとを有する。第1及び第2触媒部17a,17bは排ガス上流側から排ガス下流側に向ってこの順に直列に設けられる。なお、第1及び第2触媒部17a,17bの合計体積が従来の単一の選択還元型触媒の体積と略等しくなるように設定される。即ち、第1及び第2触媒部17a,17bは従来の単一の選択還元型触媒を2分割して構成される。また、この実施の形態では、第1及び第2触媒部17a,17bは同一体積を有するように構成される。但し、選択還元型触媒17に要求される排ガス中のNOxの還元性能に応じて、第1触媒部17aを第2触媒部17bより大きく形成したり、或いは第2触媒部17bを第1触媒部17aより大きく形成してもよい。更に選択還元型触媒17の第2触媒部17bより排ガス下流側の排気管13bにはアンモニア酸化触媒18が設けられ、選択還元型触媒17の第1触媒部17aより排ガス上流側であってタービンケース14bより排ガス下流側の排気管13bには酸化触媒19及びパティキュレートフィルタ23が排ガス上流側から排ガス下流側に向ってこの順に設けられる。第1触媒部17a、第2触媒部17b及びアンモニア酸化触媒18は排気管13bの直径より大径の筒状の第1コンバータ21に収容され、酸化触媒19及びパティキュレートフィルタ23は排気管13bより大径の第2コンバータ22に収容される。
第1触媒部17a及び第2触媒部17bは、図示しないが両端が開放されかつ排ガスの流通方向に延びる複数のセル(貫通孔)が形成されたコージェライト製の円筒状のハニカム担体に、銅イオン交換ゼオライト(Cu−ZSM−5)等をコーティングしたり、或いは両端が開放されかつ排ガスの流通方向に延びる複数のセル(貫通孔)が形成されたステンレス鋼製の円筒状のメタル担体に、銅イオン交換ゼオライト(Cu−ZSM−5)等をコーティングすることにより形成される。上記銅イオン交換ゼオライト触媒はNa型のZSM−5ゼオライトのNaイオンをCuイオンとイオン交換した物質である。なお、銅イオン交換ゼオライトではなく、鉄イオン交換ゼオライト、ゼオライト、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム又は酸化タングステン等をコーティングしてもよい。
またアンモニア酸化触媒18及び酸化触媒19は、図示しないが両端が開放されかつ排ガスの流通方向に延びる複数のセル(貫通孔)が形成されたコージェライト製の円筒状のハニカム担体に白金やパラジウム等の活性物質をコーティング(担持)したり、或いは両端が開放されかつ排ガスの流通方向に延びる複数のセル(貫通孔)が形成されたステンレス鋼製の円筒状のメタル担体に白金やパラジウム等の活性物質をコーティング(担持)することにより形成される。更にパティキュレートフィルタ23は、図示しないが、排ガスの通過可能な多孔質の隔壁で区画されかつ排ガスの流通方向に延びる複数のセル(貫通孔)が形成されたコージェライト製の円筒状の担体と、複数のセル(貫通孔)の相隣接する入口部と出口部を交互に実質的に封止する封止部材とを有し、排ガス中のパティキュレートを捕集可能に構成される。
選択還元型触媒17の第1触媒部17aより排ガス上流側であってパティキュレートフィルタ23より排ガス下流側の排気管13bには、液体供給手段24の液体噴射ノズル24aが臨むように構成される。この液体供給手段24は、選択還元型触媒17の第1触媒部17aに向って尿素系液体24bを噴射する上記液体噴射ノズル24aと、尿素系液体24bを貯留する液体タンク24cと、液体タンク24c及び液体噴射ノズル24aを連通接続する液体供給管24dと、液体供給管24dに設けられ液体タンク24c内の尿素系液体24bを液体噴射ノズル24aに圧送するポンプ24eとを有する。上記尿素系液体24bとしては、この実施の形態では尿素水溶液を用いたが、アンモニア水やアンモニア誘導物質等を用いてもよい。また液体供給管24dには液体噴射ノズル24aへの尿素系液体24bの供給圧力を調整する圧力調整弁24fが設けられる。圧力調整弁24fは第1〜第3ポート24g〜24iを有する三方弁であり、第1ポート24gはポンプ24eの吐出口に接続され、第2ポート24hは液体噴射ノズル24aに接続され、第3ポート24iは戻り管24jを介して液体タンク24cに接続される。圧力調整弁24fがオンすると第1ポート24gと第2ポート24hが連通し、オフすると第1ポート24gと第3ポート24iが連通するように構成される。更に液体噴射ノズル24aにはこのノズルを開閉するノズル開閉弁24kが設けられる。
液体噴射ノズル24aより排ガス上流側であってパティキュレートフィルタ23より排ガス下流側の排気管13bには第1NOxセンサ31が設けられ、第1触媒部17aと第2触媒部17bとの間の第1コンバータ21には第2NOxセンサ32が設けられ、アンモニア酸化触媒18より排ガス下流側の排気管13bには第3NOxセンサ33が設けられる。第1〜第3NOxセンサ31〜33は固体電解質型のセンサであり、排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度を検出するように構成される。上記第1〜第3NOxセンサ31〜33の各検出出力はマイクロコンピュータからなるコントローラ34の制御入力に接続され、コントローラ34の制御出力はポンプ24e、圧力調整弁24f及びノズル開閉弁24kにそれぞれ接続される。またコントローラ34にはメモリ36が設けられる。
このメモリ36には、第1〜第3NOxセンサ31〜33の各検出出力に基づく液体噴射ノズル24aからの尿素系液体24bの噴射量がマップとして記憶される。具体的には、メモリ36には、排ガス流量に基づく第1触媒部17aのNOx低減率R1(0<R1<1)が記憶される。またメモリ36には、排ガス流量に基づく第1触媒部17aから第2触媒部17bに移るアンモニアの許容値及びNOx量がマップとして記憶されるとともに、上記アンモニアの許容値及びNOx量の合計値に対する係数kがマップとして記憶される。更に排ガス流量は、図示しないエンジン回転センサ及びエンジン負荷センサによりそれぞれ検出されるエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づいて算出される。ここで、係数kの取り得る範囲は1.0〜2.2である。例えば、係数kが1.6であれば、第1触媒部17aから第2触媒部17bに移って第2触媒部17bで還元されるNOx濃度を100%としたとき、濃度60%までのアンモニアが第1触媒部17aから第2触媒部17bに移ることが許容されることを意味する。即ち、還元NOx濃度の6割までの濃度のアンモニアが第2触媒部17bに移ることが許容され、このアンモニアが第2触媒部17bでNOxの還元に消費される。また、係数kが1.0であれば、アンモニアの第1触媒部17aから第2触媒部17bへの移行は全く許されないことを意味する。更に、係数kが2.0であれば、第1触媒部17aから第2触媒部17bに移って第2触媒部17bで還元されるNOx濃度を100%としたとき、濃度100%までのアンモニアが第1触媒部17aから第2触媒部17bに移ることが許容されることを意味する。
一方、ターボ過給機14のコンプレッサケース14a内にはコンプレッサホイール(図示せず)が回転可能に設けられ、タービンケース14bにはタービンホイール(図示せず)が回転可能に設けられ、これらのホイールはシャフト(図示せず)により連結される。エンジン11から排出される排ガスのエネルギによりタービンホイール及びシャフトを介してコンプレッサホイールが回転し、このコンプレッサホイールの回転により吸気管12b内の吸入空気が圧縮されるように構成される。また排気マニホルド13aと吸気管12bとはエンジン11をバイパスするようにEGRパイプ37にて連通接続され、このEGRパイプ37には排気マニホルド13aから吸気管12bに向って排ガスの一部であるEGRガスが還流されるように構成される。更にEGRパイプ37には、このEGRパイプ37を流れるEGRガスの流量を調整するEGR弁38と、EGRパイプ37を流れるEGRガスをエンジン冷却水により冷却するEGRクーラ39とが設けられる。
このように構成されたエンジン11の排ガス浄化装置の動作を図2のフローチャートに基づいて説明する。第1NOxセンサ31は酸化触媒19及びパティキュレートフィルタ23を通過した排ガス中のNOx濃度[A]を検出し、第2NOxセンサ32は選択還元型触媒17の第1触媒部17aを通過した排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度[B]を検出し、第3NOxセンサ33は選択還元型触媒17の第2触媒部17b及びアンモニア酸化触媒18を通過した排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度[C]を検出する。コントローラ34は第1触媒部17aのNOx低減率R1(0<R1<1)をメモリ36に記憶されたマップから求めた後、NOxのリーク率(スリップ率)SをS=1−R1から算出する。またコントローラ34は第1触媒部17aから第2触媒部17bに移るアンモニアの許容値とNOx量をメモリ36に記憶されたマップからそれぞれ求めた後、アンモニアの許容値及びNOx量を合計し、この合計値をメモリ36に記憶されたマップと比較して係数kを求める。
(1) 合計濃度[C]が濃度[A]未満である場合
合計濃度[B]が濃度[A]にNOxのリーク率S及び係数kを乗じた値([A]×S×k)未満であると、コントローラ34は液体噴射ノズル24aから濃度[A]に見合った量f(t)だけ尿素系液体24bを噴射する。これにより選択還元型触媒17の第1触媒部17aに第2触媒部17bより多くのアンモニアを吸着させることができるので、第1及び第2触媒部17a,17b上におけるアンモニア吸着量は図3に示すような理想的な分布となると推定される。この結果、液体噴射ノズル24aから噴射された尿素系液体24bを排ガス中のNOxの還元作用に使い切ることができる。
一方、合計濃度[B]が濃度[A]にNOxのリーク率S及び係数kを乗じた値([A]×S×k)以上になると、コントローラ34は液体噴射ノズル24aから濃度[A]に見合った量f(t)に係数β(例えば、β=0.8)を乗じた量の尿素系液体24bを噴射する。これは、NOxのリーク率S又は係数kのいずれか一方又は双方が小さくなったため、第1触媒部17aから第2触媒部17bに移るアンモニア濃度の許容値が小さなったと推定され、尿素系液体24bの噴射量を上記の場合([A]>[C]かつ[A]×S×k>[B]の場合)より若干減らすことにより、アンモニアの第2触媒部17bからのリーク量を減少させるためである。この結果、液体噴射ノズル24aから噴射された尿素系液体24bを排ガス中のNOxの還元作用に使い切ることができる。
(2) 合計濃度[C]が濃度[A]以上になった場合
合計濃度[B]が濃度[A]にNOxのリーク率S及び係数kを乗じた値([A]×S×k)未満であると、コントローラ34は液体噴射ノズル24aから濃度[A]に見合った量f(t)に係数α(例えば、α=0.5)を乗じた量の尿素系液体24bを噴射する。これは、合計濃度[B]が濃度[A]にNOxのリーク率S及び係数kを乗じた値([A]×S×k)未満であるけれども、大気中に放出されるアンモニア量が増え始めているため([C]≧[A])、尿素系液体24bの噴射量を上記(1)の場合([C]<[A]の場合)より大幅に減らすことにより、大気中にアンモニアが放出されるのを防止するためである。
一方、合計濃度[B]が濃度[A]にNOxのリーク率S及び係数kを乗じた値([A]×S×k)以上になると、コントローラ34は液体噴射ノズル24aから濃度[A]に見合った量f(t)に係数α(例えば、α=0.5)及び係数β(例えば、β=0.8)を乗じた量の尿素系液体24bを噴射する。これは、大気中に放出されるアンモニア量が増え始めており([C]≧[A])、しかもNOxのリーク率S又は係数kのいずれか一方又は双方が小さくなって、第1触媒部17aから第2触媒部17bに移るアンモニア濃度の許容値が小さなったと推定されるため、即ち第2触媒部17bに第1触媒部17aより多くのアンモニアが吸着し、第1及び第2触媒部17a,17b上におけるアンモニア吸着量が図4に示すような分布となったと推定されるため、尿素系液体24bの噴射量を上記の場合([A]≦[C]かつ[A]×S×k>[B]の場合)より若干減らすことにより、アンモニアの第2触媒部17bからのリーク量を減少させて、大気中にアンモニアが放出されるのを防止するためである。
このように、第1〜第3NOxセンサ31〜33にてNOx濃度のみならずアンモニア濃度も積極的に検出することにより、第1及び第2触媒部17a,17b上でのアンモニアの吸着分布を精度良く推定することができる。この結果、排ガス中のNOxの選択還元型触媒17による還元性能を向上できるとともに、アンモニアの大気への放出を抑制できる。
<第2の実施の形態>
図5は本発明の第2の実施の形態を示す。図5において図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、第1触媒部17aと第2触媒部17bとの間の排気管13bに、この排気管13b中の排ガス温度を検出する温度センサ51が設けられる。コントローラ34は第1〜第3NOxセンサ31〜33及び温度センサ51の各検出出力に基づいて液体供給手段24を制御するように構成される。またメモリ36には、第1〜第3NOxセンサ31〜33の各検出出力に基づく液体噴射ノズル24aからの尿素系液体24bの噴射量がマップとして記憶される。具体的には、メモリ36には、排ガス流量及び排ガス温度(温度センサ51の検出温度)に基づく第1触媒部17aのNOx低減率R1(0<R1<1)が記憶される。またメモリ36には、排ガス流量及び排ガス温度(温度センサ51の検出温度)に基づく第1触媒部17aから第2触媒部17bに移るアンモニアの許容値及びNOx量がマップとして記憶されるとともに、上記アンモニアの許容値及びNOx量の合計値に対する係数kがマップと記憶される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたエンジン11の排ガス浄化装置では、温度センサ51により第1及び第2触媒部17a,17b間の排ガス温度を検出することにより、第1及び第2触媒部17a,17b内の温度を推定することができるので、第1及び第2触媒部17a,17b上へのアンモニアの吸着分布を更に精度良く推定できる。この結果、排ガス中のNOxの選択還元型触媒17による還元性能を更に向上できるとともに、アンモニアの大気への放出を更に抑制できる。上記以外の動作は第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、本発明の酸化触媒をディーゼルエンジンの排気管に設けたが、本発明の酸化触媒をガソリンエンジンの排気管に設けてもよい。また、上記第1及び第2の実施の形態では、本発明の排ガス浄化装置をターボ過給機付ディーゼルエンジンに適用したが、本発明の排ガス浄化装置を自然吸気型ディーゼルエンジンに適用してもよい。
11 ディーゼルエンジン(エンジン)
13b 排気管
17 選択還元型触媒
17a 第1触媒部
17b 第2触媒部
18 アンモニア酸化触媒
24 液体供給手段
24a 液体噴射ノズル
24b 尿素系液体
31 第1NOxセンサ
32 第2NOxセンサ
33 第3NOxセンサ
34 コントローラ
51 温度センサ

Claims (2)

  1. エンジン(11)の排気管(13b)に排ガス上流側から排ガス下流側に向って第1触媒部(17a)及び第2触媒部(17b)がこの順に設けられた選択還元型触媒(17)と、
    前記第1触媒部(17a)より排ガス上流側の排気管(13b)に臨む液体噴射ノズル(24a)を有しこの液体噴射ノズル(24a)から前記第1触媒部(17a)に向って尿素系液体(24b)を噴射する液体供給手段(24)と、
    前記第2触媒部(17b)より排ガス下流側の排気管(13b)に設けられたアンモニア酸化触媒(18)と、
    前記液体噴射ノズル(24a)より排ガス上流側の排気管(13b)に設けられ排ガス中のNOx濃度を検出する第1NOxセンサ(31)と、
    前記第1触媒部(17a)と前記第2触媒部(17b)との間の排気管(13b)に設けられ排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度を検出する第2NOxセンサ(32)と、
    前記アンモニア酸化触媒(18)より排ガス下流側の排気管(13b)に設けられ排ガス中のNOx及びアンモニアの合計濃度を検出する第3NOxセンサ(33)と、
    前記第1〜第3NOxセンサ(31〜33)の各検出出力に基づいて前記液体供給手段(24)を制御するコントローラ(34)と
    を備えたエンジンの排ガス浄化装置。
  2. 前記第1触媒部(17a)と前記第2触媒部(17b)との間の排気管(13b)に温度センサ(51)が設けられ、前記コントローラ(34)が前記第1〜第3NOxセンサ(31〜33)及び前記温度センサ(51)の各検出出力に基づいて前記液体供給手段(24)を制御するように構成された請求項1記載のエンジンの排ガス浄化装置。
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