JP2012062648A - 指詰め防止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】引戸の任意の箇所に組込可能にしそれによりデザインの自由度を拡大し、外観見栄え向上するとともに衝撃音を極力生じないようにする。
【解決手段】引戸8に設けられて、当該引戸と共に引き違い戸を構成しているもう一方の引戸或いは当該引戸が開位置で対向する壁体7との間に指の挟み込み防ぐ指詰め防止具において、引戸8の表面又は裏面に埋め込み状態に設けられるケース1と、ケースに対して引戸と同じ方向に摺動可能に配置されたスライダー2と、スライダーに対して少なくとも一端側が前記引戸の表面又は裏面より出没可能となるよう支持されたストッパー3と、ストッパーが引戸の移動によって前記もう一方の引戸或いは壁体7に当接した際、スライダーの摺動を制動する制動手段4とを備えている。
【選択図】図3
【解決手段】引戸8に設けられて、当該引戸と共に引き違い戸を構成しているもう一方の引戸或いは当該引戸が開位置で対向する壁体7との間に指の挟み込み防ぐ指詰め防止具において、引戸8の表面又は裏面に埋め込み状態に設けられるケース1と、ケースに対して引戸と同じ方向に摺動可能に配置されたスライダー2と、スライダーに対して少なくとも一端側が前記引戸の表面又は裏面より出没可能となるよう支持されたストッパー3と、ストッパーが引戸の移動によって前記もう一方の引戸或いは壁体7に当接した際、スライダーの摺動を制動する制動手段4とを備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、引戸用の指詰め防止具のうち、特に引戸に設けられて当該引戸と共に引き違い戸を構成しているもう一方の引戸或いは当該引戸が開位置で対向する壁体との間に指の挟み込みを防ぐ指詰め防止具に関する。
対象の指詰め防止構造は、引戸のうち、引き違いタイプつまり当該引戸が別の引戸に重なるようにして開放されたり、片引きタイプつまり当該引戸が開放状態で壁体と平行に配置されるような態様において、特許文献1や2に開示されているごとく当該引戸における堀込み型の引手に組み込まれることがある。例えば、特許文献1の構造では、引戸に埋め込まれた引手に、指を引っ掛ける移動可能な指掛部材と、この指掛部材の動きに連動するストッパ部材とを設け、指掛部材に指を引っ掛けて引戸を開放方向に押し込んだとき、ストッパ部材が引手外へ突出して壁体や別の引戸の端面に当接するようにしたものである。
特許文献2の構造では、引戸の一端に設けられた凹部に装着されるケーシングと、ケーシングに設けられて引手部材の一部を引戸面より突出させるための少なくとも2本の円弧状溝からなるガイド溝と、ケーシングの引戸面に対して出没自在に配設される引手部材と、引手部材をケーシングの引戸面から没入する方向へ付勢するばね部材とを備え、引手部材に手をかけて引戸を移動させた際、引手部材をばね部材の付勢力に抗して引戸面から突出したり、その突出状態に維持可能にしたものである。
上記各特許文献の構造は、引戸を開放する操作に連動してストッパーや引手部材を突出して指の挟み込みを防止するものであるが、次のような観点から未だ満足できない。
(1)従来構造では、引戸が引手を使って開操作されず、例えば引戸を引戸端面を押して開方向へ移動操作されることもあり、そのような場合に指を挟み込む虞がある。
(2)従来構造では、引手兼用であるため引戸への組込箇所が限定され、目立ち易く、しかも外観デザインの自由度もない。
(3)従来構造では、引戸全体の衝撃を一箇所にて受け止めるため打音、衝撃音が大きく、違和感を与えるだけではなく、破損や破壊の虞もあった。なお、特許文献2には、引手部材の当接面に緩衝用クッション材を装着することも考えられているが、クッション材だと摩耗したり変色して外観を損ない易く、安定した制動特性を維持できない。
(1)従来構造では、引戸が引手を使って開操作されず、例えば引戸を引戸端面を押して開方向へ移動操作されることもあり、そのような場合に指を挟み込む虞がある。
(2)従来構造では、引手兼用であるため引戸への組込箇所が限定され、目立ち易く、しかも外観デザインの自由度もない。
(3)従来構造では、引戸全体の衝撃を一箇所にて受け止めるため打音、衝撃音が大きく、違和感を与えるだけではなく、破損や破壊の虞もあった。なお、特許文献2には、引手部材の当接面に緩衝用クッション材を装着することも考えられているが、クッション材だと摩耗したり変色して外観を損ない易く、安定した制動特性を維持できない。
本願発明は以上のような背景から開発されたものである。その目的とするところは、特に、引戸の任意の箇所に組込可能にしそれによりデザインの自由度を拡大し、外観見栄え向上するとともに衝撃音を極力生じないようにすることにある。
上記目的を達成するため本発明は、各形態を参考にして特定すると、引戸8に設けられて、当該引戸と共に引き違い戸を構成しているもう一方の引戸或いは当該引戸が開位置で対向する壁体7との間に指の挟み込み防ぐ指詰め防止具において、前記引戸の表面又は裏面に埋め込み状態に設けられるケース1と、前記ケースに対して前記引戸と同じ方向に摺動可能に配置されたスライダー2と、前記スライダーに対して少なくとも一端側が前記引戸の表面又は裏面より出没可能となるよう支持されたストッパー3と、前記ストッパーが前記引戸の移動によって前記もう一方の引戸或いは前記壁体に当接した際、前記スライダーの摺動を制動する制動手段4とを備えていることを特徴としている。
以上の本発明は、請求項2〜8で特定したように具体化されることがより好ましい。
(ア)、前記ストッパー3は前記スライダー2に枢軸35を支点として揺動される構成である(請求項2)。
(イ)、前記ストッパー3は付勢手段Sの付勢力により前記もう一方の引戸或いは前記壁体の端面に当接可能となるよう付勢されている構成である(請求項3)。
(ア)、前記ストッパー3は前記スライダー2に枢軸35を支点として揺動される構成である(請求項2)。
(イ)、前記ストッパー3は付勢手段Sの付勢力により前記もう一方の引戸或いは前記壁体の端面に当接可能となるよう付勢されている構成である(請求項3)。
(ウ)、前記ストッパー3を前記引戸の表面又は裏面より突出する突状態と没入する没状態とを選択的に切り換える切換手段を有している構成である(請求項4)。
(エ)、前記付勢手段はコイルばねSを用いる構成である(請求項5)。
(エ)、前記付勢手段はコイルばねSを用いる構成である(請求項5)。
(オ)、前記切換手段は、前記スライダー2と前記ストッパー3とに設けられて互いに係脱する凹部27及び凸部36aからなる係合機構である(請求項6)。
(カ)、前記切換手段は、前記スライダー2と前記ストッパー3との間に設けられて、前記ストッパーの没方向への押し操作により当該ストッパーを没状態に保持し、かつ、前記ストッパーの同方向への押し操作により前記保持を解除して突状態に切り換えるカムラッチ機構9である(請求項7)。
(キ)、前記制動手段はピストンダンパー4である(請求項8)。
(カ)、前記切換手段は、前記スライダー2と前記ストッパー3との間に設けられて、前記ストッパーの没方向への押し操作により当該ストッパーを没状態に保持し、かつ、前記ストッパーの同方向への押し操作により前記保持を解除して突状態に切り換えるカムラッチ機構9である(請求項7)。
(キ)、前記制動手段はピストンダンパー4である(請求項8)。
請求項1の発明では指詰め防止具として次のような利点を具備できる。
(1)本発明のストッパーは、スライダーに対して一端が当該引戸の表面又は裏面より突出した突状態つまり図6(a)の待機状態と、没した没状態つまり図6(c)の収納状態とに切り換えられる。このため、この構造では、使用方法として、ストッパーをその都度、待機状態と収納状態とに切り換える方法と、ストッパーを予め待機状態に切り換えておく方法とを選択できる。勿論、当該引戸は、ストッパーを収納状態に切り換えると図6(d)のごとく全開まで開放できる。
(1)本発明のストッパーは、スライダーに対して一端が当該引戸の表面又は裏面より突出した突状態つまり図6(a)の待機状態と、没した没状態つまり図6(c)の収納状態とに切り換えられる。このため、この構造では、使用方法として、ストッパーをその都度、待機状態と収納状態とに切り換える方法と、ストッパーを予め待機状態に切り換えておく方法とを選択できる。勿論、当該引戸は、ストッパーを収納状態に切り換えると図6(d)のごとく全開まで開放できる。
(2)同時に、本発明のストッパーは、ケースに対して摺動可能に配置されたスライダーに支持され、かつ、そのスライダーが制動手段により制動されながら摺動される。このため、この構造では、当該引戸が過大な力で開方向へ移動操作されて、ストッパーが当該引戸(指詰め防止具を取り付けた引戸)の移動によって、引き違いタイプだと当該引戸以外のもう一方の引戸の対応端面、片引タイプだと当該引戸が開状態で対向する壁体の対応端面に強く当接しても、その衝突力が制動手段で制動されたスライダーの摺動により図6(a)から同(b)の最終のフルストローク状態に移行される間に吸収され、それにより違和感や破損の虞を確実に解消できる。
(3)同時に、本発明は、図2及び図6の例から明らかなごとく、ケース、スライダー、ストッパーを備えた専用の指詰め防止具として構成されているため、引手兼用の従来構造に比べ部材構成及び外観、引戸の設置箇所の自由度を拡大でき、しかも引手とは無関係に操作するため使い勝手を良好にしたり以下のごとく付加機能も追加し易くなる。
(3)同時に、本発明は、図2及び図6の例から明らかなごとく、ケース、スライダー、ストッパーを備えた専用の指詰め防止具として構成されているため、引手兼用の従来構造に比べ部材構成及び外観、引戸の設置箇所の自由度を拡大でき、しかも引手とは無関係に操作するため使い勝手を良好にしたり以下のごとく付加機能も追加し易くなる。
請求項2の発明では、ストッパーがスライダーに枢軸を支点として揺動されるため、ストッパーの安定した出没作動、それにより突状態での突出寸法を少なくできる。
請求項3の発明では、ストッパーが付勢手段により突状態の方向へ付勢されているため、第1形態のごとくストッパーを手動操作により没状態から突状態に切り換えなくてもよく、それにより使い勝手を向上できる。
請求項4の発明では、ストッパーが切換手段により突状態と没状態とに選択的に切り換えられるため、子供の成長、転居、家族構成の変化などに即対応可能となる。一例を詳述すると、子供が小さい段階では指詰め防止作動が常に得られるようストッパーを突状態にしておく、大人になったら指詰め防止作動が不要となるため没状態に切り換える。
請求項5の発明では、付勢手段としてコイルばねを用いているため、第2形態から推察されるごとく必要とした付勢力を的確に付与でき、また設計変更を最小限に抑えて追加できる。
請求項6の発明では、切換手段として互いに係脱する凹部及び凸部からなる係合機構を採用しているため、第2形態の例のごとく部材数を増やすことなく簡易に実施できる。
請求項7の発明では、切換手段として最初の押し操作によりストッパーを没状態に保持し、次の押し操作により前記保持を解除してストッパーを突状態に切り換えるカムラッチ機構(この機構はプッシュ・プッシュ係止機構、プッシュ・オープン機構などとも称されている)を採用しているため、第3形態の例のごとく上記係合機構に比べ操作性に優れている。
請求項8の発明では、制動手段としてピストンダンパーを採用しているため、回転ダンパーのようなラック・ピニオン等の機構が不要であり、小型化を維持しながら確実な制動力を付与できる。
以下、本発明の形態について添付図面を参照しながら説明する。この説明では、図1〜6に示される第1形態、その使用例、作動、図7に示される第2形態、図8に示される第3形態の順に詳述する。
(第1形態)この指詰め防止具5は、引戸8の両側面である表面又は裏面に埋め込み状態に設けられるケース1と、ケース1に摺動可能に配置されたスライダー2と、スライダーに揺動ないしは回動可能に支持されて引戸8の表面又は裏面より出没されるストッパー3と、スライダー2の摺動を制動する制動手段4とを備えている。このうち、ケース1、スライダー2、ストッパー3は樹脂成形品であるが、材質は樹脂以外でも差し支えない。制動手段4は公知のピストンダンパーが用いられている。但し、作動的にはピストンダンパーに限られず、例えば回転式ダンパーなどでも可能である。
ケース1は、取付板部10及び取付板部10の下面に一体化した筒部13からなり、全体が細長い偏平状の容器状をなしている。大きさは、対象の引戸8の厚さ内に余裕を持って収まる寸法からなる。取付板部10は、上下端となる両端部に設けられた取付孔10aと、筒部13の内部11に連通してストッパー3を出没する細長い矩形状の窓12とを有している。筒部13は、窓12よりかなり大きく、かつ細長い矩形ないしは楕円形状をなし、突出端側の筒開口がカバー15により閉じられる。このため、筒部13の突出端には、両側に対向してそれぞれ複数の係止孔14が設けられている。
カバー15は、内面の長手方向に設けられて制動手段4であるピストンダンパーを構成しているシリンダー(ピストン本体と同じ)40をスライダー2の対応部との間で摺動自在に支持する溝状の受部16と、受部16の一端側に突設されてピストンダンパーを構成しているロッド(ピストンロッドと同じ)41の先端を装着する係合穴付きのリブ17と、両側部に設けられて係止孔14に対応して両側部に複数設けられている爪18とを有している。
以上のカバー15は、筒部13に対し複数の爪18及び係止孔14の係合により装着される。その際は、スライダー2及びストッパー3が筒部13に組み込まれるとともに、制動手段4を構成しているシリンダー40がスライダー2の対応部に配置されたり、ロッド41の突出端がリブ17に連結操作される。
ここで、制動手段4は、公知のピストンダンパー(例えば、特開2006−29564号公報記載のもの等)であればよく、シリンダー40及び該シリンダー40に緩やかに出没されるロッド41を有している。用い方は、形態例のごとくシリンダー40が固定されているロッド41に対し緩やかに駆動したり、図示しないがロッド41が固定されているシリンダー40に対し緩やかに駆動する構成であればよい。シリンダー40及びロッド41には、細部を省略したが、例えばシリンダー40の後端外周に首状係止溝などが形成されていたり、ロッド41の先端外周に首状係止溝などが形成されている。
スライダー2は、筒部内部11を長手方向に摺動可能な大きさの略筒形の小ブロックとなっている。形状は、奥側の内部20に比べて手前側の開口21が小さな矩形状となっている。内部20は、シリンダー40を配置する形状となっており、一端側に設けられた切欠部20aから制動手段4のロッド41を外へ導出可能となっている。
内部20と開口21との間には所定形状の仕切壁21aが設けられている。そして、この構造では、シリンダー40が内部20に配置され、内部20のうち切欠部20aと反対側及び仕切壁21aを利用して装着可能となっている。開口21はストッパー3に対応した矩形状からなる。開口21を区画している対向側面には、軸孔25が切欠部20aと同じ端側にあって同軸線上に貫通形成されている。開口21を区画している軸孔25側の内端面23は、手前側から内部20に向かって開口面積を狭める向きの傾斜面、ないしは手前側に向かって拡大する傾斜面に形成されており、後述するストッパー3の最大突出角を規制可能となっている。
ストッパー3は、スライダー側開口21に余裕を持って配置される大きさの概略矩形片状からなる。すなわち、ストッパー3は、開口21の上下に配置される上面30及び下面31、両側面32、先端面33及び基端面34により区画されて、両側面32の基端側に軸部35を突出形成している。
(使用例)図5及び図6は、以上の指詰め防止具5を片引きタイプの引戸8に付設した一例を示している。符号6は引戸用の枠部材、符号7は引戸8が開放状態で対向する壁体を示している。6aは上枠部、6bは縦枠部、6cは下枠部に設けられたスライド用レール又は溝である。上枠部6aには図示を省いたが、レール又は溝6cと対向したスライド用レール又は溝が設けられている。そして、引戸8は、表面又は裏面にあって、一端側の上下略中間部に設けられた引手8aと、一端側の下側に設けられた指詰め防止具5とを有している。引手8a及び指詰め防止具5は、何れもが表面又は裏面に設けられた凹部に収容された状態に付設されている。このうち、指詰め防止具5は、図6(a)のごとくケース1が凹部に入れられた後、取付板部10に設けられた2箇所の取付孔10aから挿入されるねじ19を介して固定される。固定状態では、取付板部10が引戸8の表面又は裏面と面一となっている。壁体7は、その露出した端面7aが引戸6の全開状態で、引戸6の対応端面とほぼ重なる。
(作動)以上の指詰め防止具5において、ストッパー3は、両側の軸部35が開口側の対応軸孔25に嵌合することにより、開口21に回動可能に支持されている。この組立状態において、ストッパー3は、図4に示されるごとく全体が開口21内に収容された没状態(収納状態と同じ)と、図3に示されるごとく例えば同図のごとく指などで基端側を押し操作により軸部35を支点として回動操作されて先端側を開口21及び窓12より外へ突出された突状態(待機状態と同じ)とに切り換えられる。この場合、ストッパー3は、基端面34が開口側の傾斜面となっている内端面23に当接することで最大突出角が規制される。
なお、ストッパー3は、図6の使用状態において、水平方向に回動される関係で、図3(a)のごとく没から突状態に手動により切り換えた後、押し力を解放してもその突状態に保たれる。この点は、ストッパー3が図3(b)のごとく突状態から矢印方向に押されて没状態に切り換えたときも同じ。
また、ストッパー3は、この使用例において、スライダー2の摺動により図3(a)及び図4(b)のごとく最大まで右側に移行された初期位置と、図3(b)及び図4(a)のごとく最大まで左側に移行された規制位置とに制動手段4の制動を受けながら摺動される。初期位置では、制動手段4を構成しているロッド41がシリンダー40から大きく突出されている。
そして、ストッパー3は、図4の没状態で同(b)のごとく初期位置まで摺動操作された後、図3(a)の突状態に切り換えると、指詰め防止作動が得られる待機状態となる。すなわち、同図の待機状態において、ストッパー3は、不図示の引戸が開方向へ移動されると、引き違いの場合は当該引戸以外のもう一方の引戸の対応端面、片引きの場合は当該引戸が開放状態で対向する壁体9の対応端面9aに当接した後、同(b)の矢印方向にスライダー2を介して摺動されて指詰め防止作動を発揮する態様となる。その際は、制動手段4で制動されたスライダー2の摺動により、前記壁面9などから受ける衝突力が図6(a)から同(b)の最終のフルストローク状態に移行される間に吸収されることになる。このため、この構造では、指詰めを確実に防ぐことができ、しかも衝突音を確実に吸収して異音発生の虞を解消でき、耐久性に優れたものとなる。
(第2形態)図7の形態では、第1形態に比べ、ストッパー3が付勢手段としてのコイルばねSにより常に突状態の方向へ付勢されている点、ストッパー3が互いに係脱する凸部27及び凹部36からなる係合機構により没状態ないしは収納状態に保持される点で変更されている。この説明では、上記第1形態と同一部材及び作用的に同じ部位に同じ符号を付し、変更した構成についてだけ詳述する。
コイルばねSは、スライダー2に支持された状態でストッパー3を突方向へ付勢している。詳述すると、スライダー2には、内部20と開口21との間に所定形状の仕切壁21bが設けられている。軸28はその仕切壁21bに突設されている。これに対し、ストッパー3の下面31には、コイルばねSの先端を受け止める凹所31aが設けられている。そして、この構造では、コイルばねSが軸28に支持され、かつばね先端を凹所31aに嵌合した状態に組み込まれて、ストッパー3を常に突方向へ付勢している。
上記した係合機構は、凸部27をスライダー2に設け、凹部36をストッパー3に設けている。すなわち、凸部27は、スライダー側開口21の対向内面にそれぞれ設けられている。ストッパーの両側面32にあって、凹部36は凸部27と対応する箇所に設けられ、またその手前には浅い溝状のガイド部36aが設けられている。このため、凸部27は、図7(c)のごとくストッパー3がコイルばねSの付勢力に抗して突状態から矢印の没方向に押されると、ガイド部36aから凹部36に弾性的に係合して、ストッパー3を没状態に保持する。この保持は、ストッパー3の上面30の基端側に設けられた窪み部30aを指などで押し操作することで解除される。ストッパー3はその解除によりコイルばねSの付勢力により突状態に切り換えられることになる。
なお、以上の係合機構としては、凸部をストッパー3に設け、それに係脱する凹部をスライダーに設けるようにしてもよい。更に、凹凸係合に代えて、ストッパー3が板ばねによる圧接力で没状態に保持されるようにしてもよい。
(第3形態)図8の形態では、第2形態の切換手段を変更した例である。この切換手段は、最初の押し操作によりストッパー3を没状態に保持し、次の押し操作により前記保持を解除してストッパー3をコイルばねSの付勢力にて突状態に切り換えるカムラッチ機構9からなる。このカムラッチ機構9は、ストッパー3に設けられたハート形カム溝38及びスライダー2に設けられたトレースピン29からなる公知のプッシュ・プッシュ係止機構である。ここで、トレースピン29は、略コ形状をなし、基端がスライダー2の外側面の対応部に揺動可能に枢支され、先端がスライダー側面に設けられた窓孔29を通して開口21内に突出されて、かつスライダー外側面に取り付けられた板ばね46により付勢されている。すなわち、板ばね46は、トレースピン29の対応部を軽く押さえ付けた状態でトレース部となる先端を開口21内へ押圧している。
カム溝38は、図8(a)の拡大図のごとくスライダーの対応側面32に設けられて、凸でハート形の島38aの周囲に形成されており、下面側に位置している導入溝aと、導入溝aから左上面側へ延びている住路溝bと、右側に位置して上下に別れている係止用誘導溝c及び解除用誘導溝eと、誘導溝c,eの間で少し左側に位置した凹状係止溝dと、誘導溝eから導入溝a側へ延びる復帰溝fなどで構成されている。
以上のカムラッチ機構9では、ストッパー3が図8(b)のごとく突状態において、トレースピン29は導入溝aから外れている。この状態から、ストッパー3をコイルばねSの付勢力に抗し開口21内へ回動しながら押し込んで行くと、トレースピン29は導入溝aを進んで往路溝bに入り、更に係止用誘導溝cを進む。そして、トレースピン29がその誘導溝cの奥壁に当接し、それ以上、ストッパー3を押し込めなくなったとき、ストッパー3から手を離して押し力を解放する。すると、ストッパー3は、コイルばねSの付勢力(復元力)で突方向へ少し回動し、これに伴ってトレースピン29が誘導溝cを逆進するが、段差によって往路溝bへは入らず一段低くなった係止部dに入るため該係止部dに落ち込んで係止される。これにより、ストッパー3は、図8(c)のごとくコイルばねSの付勢力に抗して開口21内に保持されて没状態を維持する。
ストッパー3を突状態に切り換える場合は、ストッパー3を手で外から押した後、手を離す。この過程において、押し込み時はトレースピン29が係止部dを逆進できないので、隣接した解除用誘導溝eに進む。手を離して押し力が解かれると、ストッパー3はコイルばねSの付勢力で突方向へ回動され、これに伴いトレースピン29は誘導溝eを少し逆進し、復帰溝fを経て導入溝aへと進み、導入溝aから外れる。これにより、ストッパー3は、図8(b)のごとく突状態に切り換えられる。
なお、本発明の指詰め防止具は、請求項で特定される構成を備えておればよく、細部は各形態を参考にして変更したり展開可能なものである。その例として、付勢手段としてコイルばねに代えて板ばねや樹脂ばねなどを使用したり、制動手段として回転ダンパーを使用したり、更にストッパーを前後動して突状態と没状態とに切り換えることである。
1・・・ケース(10は取付板部、11は内部、12は窓、13は筒部、15はカバー)
2・・・スライダー(20は内部、20aは切欠部、21は手前側の開口、25は軸孔)
3・・・ストッパー(35は軸部)
4・・・制動手段(40はシリンダー、41はロッド)
5・・・指詰め防止具
6・・・引戸用枠部材
7・・・壁体(7aは端面)
8・・・引戸(8aは引手)
9・・・切換手段(29はトレースピン、46は板ばね、38はハートカム溝)
27・・・凸部(切換手段)
36・・・凹部(切換手段、36aはガイド部)
S・・・コイルばね(付勢手段)
2・・・スライダー(20は内部、20aは切欠部、21は手前側の開口、25は軸孔)
3・・・ストッパー(35は軸部)
4・・・制動手段(40はシリンダー、41はロッド)
5・・・指詰め防止具
6・・・引戸用枠部材
7・・・壁体(7aは端面)
8・・・引戸(8aは引手)
9・・・切換手段(29はトレースピン、46は板ばね、38はハートカム溝)
27・・・凸部(切換手段)
36・・・凹部(切換手段、36aはガイド部)
S・・・コイルばね(付勢手段)
Claims (8)
- 引戸に設けられて、当該引戸と共に引き違い戸を構成しているもう一方の引戸或いは当該引戸が開位置で対向する壁体との間に指の挟み込み防ぐ指詰め防止具において、
前記引戸の表面又は裏面に埋め込み状態に設けられるケースと、
前記ケースに対して前記引戸と同じ方向に摺動可能に配置されたスライダーと、
前記スライダーに対して少なくとも一端側が前記引戸の表面又は裏面より出没可能となるよう支持されたストッパーと、
前記ストッパーが前記引戸の移動によって前記もう一方の引戸或いは前記壁体に当接した際、前記スライダーの摺動を制動する制動手段
とを備えていることを特徴とする指詰め防止具。 - 前記ストッパーは、前記スライダーに枢軸を支点として揺動されることを特徴とする請求項1に記載の指詰め防止具。
- 前記ストッパーは、付勢手段の付勢力により前記もう一方の引戸或いは前記壁体の端面に当接可能となるよう付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の指詰め防止具。
- 前記ストッパーを前記引戸の表面又は裏面より突出する突状態と没入する没状態とを選択的に切り換える切換手段を有していることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の指詰め防止具。
- 前記付勢手段はコイルばねであることを特徴とする請求項3に記載の指詰め防止具。
- 前記切換手段は、前記スライダーと前記ストッパーとに設けられて互いに係脱する凹部及び凸部からなる係合機構であることを特徴とする請求項4に記載の指詰め防止具。
- 前記切換手段は、前記スライダーと前記ストッパーとの間に設けられて、前記ストッパーの没方向への押し操作により当該ストッパーを没状態に保持し、かつ、前記ストッパーの同方向への押し操作により前記保持を解除して突状態に切り換えるカムラッチ機構であることを特徴とする請求項4に記載の指詰め防止具。
- 前記制動手段はピストンダンパーであることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の指詰め防止具。
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