JP2012061487A - 抵抗溶接制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗溶接において、電極磨耗が進行しても、形成されるナゲット径が小さくなることを抑制して、適正範囲内に維持することができるようにすること。
【解決手段】複数枚の被溶接材2を一対の電極1a、1bによって加圧し、溶接部に供給する瞬時電力値Pdが電力目標パターンPrに沿って変化するように電力制御して溶接する抵抗溶接制御方法において、本溶接の前に、定電流制御によって溶接電流Iwを通電して適正なナゲットを形成するテスト溶接を行い、このテスト溶接中の瞬時電力値Pdの時間変化を記憶して前記電力目標パターンPrを生成する。これにより、電力目標パターンPrを自動的に適正値に生成することができる。この電力制御では、電極磨耗が進行しても、被溶接材2への入熱量が一定になるので、ナゲット径を略一定に維持することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶接部に供給する瞬時電力値が電力目標パターンに沿って変化するように電力制御して溶接する抵抗溶接制御方法の改良に関するものである。
複数枚重ねた被溶接材を一対の電極によって加圧・通電して溶接する抵抗溶接において、溶接部の良好な品質を得るためには、チリの発生を抑制しながらナゲット径が適正範囲内で形成されることが重要である。一般的に、抵抗溶接には定電流の交流又は直流の溶接電流が使用される。すなわち、少なくとも1回の溶接中の溶接電流値は一定値である。溶接電流が交流であるときは実効値が一定であることを意味している。ナゲット径は、溶接電流値、溶接時間、電極形状、加圧力等の溶接条件によって定まる。したがって、適正なナゲット径を形成するためには、被溶接材の材質、板厚、重ね枚数等の被溶接材条件に応じて上記の溶接条件を適正値に設定する必要がある。
[従来技術1(例えば、特許文献1参照)]
抵抗溶接では、自動車ボディのように1つのワークに数多くの溶接個所があり、そして次々と流れてくるワークを溶接するケースが多い。このときに、各溶接個所の被溶接材の材質、板厚、重ね枚数等の被溶接材条件が同一であれば、溶接電流値、溶接時間、電極形状、加圧力等の溶接条件も同一になる。そして、この状態で数百〜数千個所の溶接を行うことが多い。連続した溶接中において、電極の被溶接材接触面が次第に磨耗して接触面積が初期状態よりも広くなる。接触面積が広くなった状態で同一値の溶接電流を通電すると、被溶接材を通電する電流密度が低くなり溶接部の温度上昇が低くなるために、ナゲット径が小さくなる。このために、電極の磨耗が著しく進行した場合には、電極の研磨又は交換を行う必要がある。この研磨又は交換を行う間隔は、溶接条件等によって異なるが数百〜数千回の溶接ごとである。この研磨又は交換後の溶接の繰り返しに伴って電極の磨耗は徐々に進行する。このために、予め定めた回数の溶接を行うと溶接電流値を増加させて、電極磨耗による電流密度の低下を補償する機能(ステッパー機能)を装備した抵抗溶接装置が従来から使用されている。このステッパー機能は、溶接回数が増加するのに伴い、溶接電流値を階段状又は直線状に増加させるものである。この溶接電流値の増加パターンは、被溶接材条件に応じて予め試験によって設定しておく。
[従来技術2(例えば、特許文献2参照)]
上述した電極磨耗の進行に伴うナゲット径の減少を保証する方法として、溶接部に供給する電力を制御する方法が慣用されている。この電力制御は、溶接中の溶接電流及び溶接電圧(電極間電圧)を検出し、両値を乗算して瞬時電力値を算出し、この瞬時電力値が予め定めた電力目標パターンに沿って変化するように抵抗溶接装置の出力を制御するものである。図3は、この電力目標パターンの一例を示す図である。同図の横軸は溶接経過時間t(cyc)を示し、縦軸は電力設定信号Pr(kW)の値を示す。溶接経過時間tは、慣習により商用電源の1周期(1/50又は1/60)を1サイクル(cyc)として表している。同図に示すように、電力目標パターンは、溶接開始時点t=0のとき予め定めた初期値Psとなり、その後は曲線状に予め定めたピーク値Pmまで大きくなり、その後は小さくなり予め定めた溶接終了時間t=Teのとき予め定めた終了値Peとなる。溶接開始時点からの瞬時電力値が同図に示す電力目標パターンに沿って変化するように電力制御を行う。定電流制御では、電極磨耗が進行して接触面積が広くなると、電極間抵抗値が小さくなり発熱量が減少してナゲット径が小さくなる。これに対して、電力制御では、電極磨耗が進行して接触面積が広くなり電極間抵抗値が小さくなっても、被溶接材への入熱量は一定となり、ナゲット径が小さくなることを抑制することができる。これは、電極磨耗が進行しても、瞬時電力値は常に同図に示す電力目標パターンと一致するように電力制御されるので、被溶接材への入熱量は一定になるためである。
特開昭54−150338号公報 特開平11−104847号公報
上述した電力制御では、電極の磨耗が進行しても、ナゲット径はほとんど変化しないために、高品質な溶接を行うことができる。しかしながら、現状としては、ほとんどの抵抗溶接工程において、定電流制御による溶接が行われている。このために、種々な被溶接材条件に対応した適正な溶接電流値のデータが永年にわたって蓄積されている。したがって、新しいワークを抵抗溶接する場合において、そのワークの被溶接材条件に対応した溶接電流値を過去の蓄積されたデータから容易に設定することができるので、生産準備は短時間で行える。
これに対して、上述した電力制御においては、過去の実績がほとんどないために、電力制御に必要な電力目標パターンを試験によって多くの時間を費やして作成しなければならない。この試験においても、電力制御による抵抗溶接は経験がほとんどないために、試行錯誤的にならざるを得ず必ずしも最適パターンが作成される保証はない。
そこで、本発明では、電力制御による抵抗溶接において、電力目標パターンを最適値に効率的に設定することができる抵抗溶接制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、複数枚の被溶接材を一対の電極によって加圧し、溶接部に供給する瞬時電力値が電力目標パターンに沿って変化するように電力制御して溶接する抵抗溶接制御方法において、
本溶接の前に、定電流制御によって溶接電流を通電して適正なナゲットを形成するテスト溶接を行い、このテスト溶接中の前記瞬時電力値の時間変化を1ms以下のサンプリング周期でA/D変換して記憶し、この記憶されたデータ列に基づいて前記電力目標パターンを生成する、
ことを特徴とする抵抗溶接制御方法である。
請求項2の発明は、前記テスト溶接を複数回行い、これら複数回のテスト溶接における前記データ列に基づいて前記電力目標パターンを生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の抵抗溶接制御方法である。
請求項3の発明は、前記データ列から回帰式を算出して前記電力目標パターンを生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の抵抗溶接制御方法である。
請求項4の発明は、前記被溶接材の条件毎に、前記テスト溶接を行って前記電力目標パターンを生成する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の抵抗溶接制御方法である。
本発明によれば、本溶接の前に、定電流制御によって溶接電流を通電して適正なナゲットを形成するテスト溶接を行い、このテスト溶接中の瞬時電力値の時間変化を記憶して電力目標パターンを生成する。定電流制御による抵抗溶接は、慣用されている方法であるために、永年の経験及び蓄積データを有効に活用することができる。このために、テスト溶接において、適正なナゲットを形成するための溶接電流値、溶接時間、加圧力等の溶接条件の適正値を短時間で設定することができる。そして、この適正化された溶接条件でテスト溶接を行うだけで、電力目標パターンの適正値を効率的に生成することができる。したがって、生産準備に多くの時間を費やすことなく、電力制御を行うことができるので、高品質な溶接結果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る抵抗溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。 図1の電力設定回路PRに記憶されている電力目標パターンPpの一例を示す図である。 従来技術の電力制御における電力目標パターンの一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る抵抗溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図は、インバータ制御方式の抵抗溶接装置の場合であり、溶接電流Iwは直流となる。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
インバータ回路INVは、商用交流電源ACを入力として、後述する駆動信号Dvに従ってインバータ制御を行い、高周波交流を出力する。このインバータ回路INVは、図示は省略するが、商用交流電源ACを整流する1次整流回路、整流された直流を平滑する平滑コンデンサ、平滑された直流を高周波交流に変換する複数のスイッチング素子から成るブリッジ回路から構成される。高周波変圧器TRは、高周波交流を抵抗溶接に適した電圧値に降圧する。2次整流回路DRは、降圧された高周波交流を直流に整流する。1対の電極1a、1bは、複数枚の被溶接材2を加圧し、電極を介して溶接電流Iwが通電し溶接電圧Vwが印加する。
電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwを検出して電流検出信号Idを出力する。電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して電圧検出信号Vdを出力する。瞬時電力値算出回路PDは、上記の電流検出信号Id及び上記の電圧検出信号Vdを入力として、両値を乗算し、瞬時電力値信号Pdを出力する。
溶接モード選択回路MSは、テスト溶接モード及び本溶接モードの2つの溶接モードから1つを選択することができ、テスト溶接モードが選択されたときは溶接モード選択信号MsをHighレベルにして出力し、本溶接モードが選択されたときは溶接モード選択信号MsをLowレベルにして出力する。この溶接モード選択回路MSは、スイッチ、押しボタン等が相当する。また、ロボットを使用した溶接装置においては、上記の溶接モード選択信号Msをロボット制御装置から設定するようにしても良い。溶接時間設定回路TWRは、1回当たりの溶接時間を設定するための溶接時間設定信号Twrを出力する。溶接開始回路STは、溶接を開始するときにHighレベルになる溶接開始信号Stを出力する。起動回路ONは、上記の溶接時間設定信号Twr及び上記の溶接開始信号Stを入力として、溶接開始信号StがHighレベルに変化した時点から溶接時間設定信号Twrによって定まる時間だけHighレベルになる起動信号Onを出力する。
電力設定回路PRは、上記の瞬時電力値信号Pd、上記の溶接モード選択信号Ms及び上記の起動信号Onを入力として、以下の動作を行い、電力設定信号Prを出力する。
(1)上記の溶接モード選択信号MsがHighレベル(テスト溶接モード)のときは、上記の起動信号OnがHighレベル(通電中)の間、上記の瞬時電力値信号Pdの値を1ms以下の所定サンプリング周期ごとにA/D変換して電力目標パターンPpとして記憶する。
(2)上記の溶接モード選択信号MsがLowレベル(本溶接モード)のときは、上記の起動信号OnがHighレベル(通電中)に変化すると、上記(1)によって記憶された電力目標パターンPpから上記のサンプリング周期ごとにデータを順番に読み出してD/A変換し、電力設定信号Prとして出力する。
上記(1)項において、電力値信号Pdを1ms以下でサンプリングする理由は以下のとおりである。すなわち、サンプリング周期が1msよりも遅くなると、テスト溶接中の瞬時電力値信号Pdの値の時間変化を正確に再現することができなくなり、電力制御による溶接品質が悪くなるからである。この動作を、より具体的に説明する。ここで、上記の溶接時間設定信号Twrの値が14cycであり、1cycが1/50=20msである場合とすると、溶接時間は20×14=280msとなる。また、上記のサンプリング周期は、1ms以下に設定されるために、ここではサンプリング周期が0.5msの場合とする。溶接モード選択信号MsがHighレベル(テスト溶接モード)のときは、溶接時間280ms中を0.5msごとに瞬時電力値信号PdをA/D変換するので、560個のデータが記憶されることになる。このデータ列{Pd(1),Pd(2)…Pd(560)}が、電力目標パターンPpとなる。溶接モード選択信号MsがLowレベル(本溶接モード)になると、この電力目標パターンPpから0.5msごとに1つずつデータが読み出されてD/A変換され、電力設定信号Prとして出力される。
溶接電流設定回路IRは、予め定めた溶接電流設定信号Irを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の溶接電流設定信号Irと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。電力誤差増幅回路EPは、上記の電力設定信号Prと上記の瞬時電力値信号Pdとの誤差を増幅して、電力誤差増幅信号Epを出力する。制御切換回路SWは、上記の溶接モード選択信号Ms、上記の電流誤差増幅信号Ei及び上記の電力誤差増幅信号Epを入力として、溶接モード選択信号MsがHighレベル(テスト溶接モード)のときは電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力し、溶接モード選択信号MsがLowレベル(本溶接モード)のときは電力誤差増幅信号Epを誤差増幅信号Eaとして出力する。
駆動回路DVは、上記の誤差増幅信号Ea及び上記の起動信号Onを入力として、起動信号OnがHighレベルの間は、誤差増幅信号Eaに基づいてパルス幅変調制御を行い、上記のインバータ回路INVを駆動するための駆動信号Dvを出力する。上述した回路構成によって、テスト溶接モードでは、溶接電流Iwが溶接電流設定信号Irの値と等しくなるように定電流制御される。また、本溶接モードでは、瞬時電力値信号Pdと電力目標パターンPpに従って変化する電力設定信号Prとが等しくなるように電力制御が行われる。
図2は、上述した電力目標パターンPpの一例を示す図である。同図の横軸は溶接経過時間t(cyc)を示し、縦軸は瞬時電力値Pd(kW)及び電力設定信号Pr(kW)の値を示す。同図の被溶接材条件は、被溶接材が軟鋼1.2mmの2枚重ねの場合である。この溶接終了時間Teと図1の溶接時間設定信号Twrの値とは等しい値である。
同図に示すように、溶接終了時間Te=14cycであるので、1cyc=1/50=20msの場合とすると、溶接終了時間Te=280msとなる。この溶接時間280msを0.5msのサンプリング周期で瞬時電力値信号Pdの値をA/D変換する。この結果が、データ列{Pd(1),Pd(2)…Pd(n)…Pd(560)}となり、これらのデータ列が電力目標パターンPpとなる。同図において、電力目標パターンPpの曲線上にある小さな黒丸が、1つ1つのデータを示す。同図では、黒丸の数は本来560個表示する必要があるが、その数を省略して表示している。溶接経過時間tが0直後のときのデータがPd(1)=3kWとなっており、n番目のデータがPd(n)となっており、溶接経過時間t=TeのときのデータがPd(560)=8.8kWとなっている。
本溶接モードになると、溶接が開始された時点からこの電力目標パターンPpを形成するデータ列が、上記と同一値のサンプリング周期ごとに順次電力設定信号Prとして出力される。したがって、Pr(1)=Pd(1)、Pr(2)=Pd(2)、Pr(n)=Pd(n)、Pr(560)=Pd(560)となる。
同図においては、テスト溶接モード時に電力目標パターンPpとして記憶したデータ列を、本溶接モードでは、そのまま電力設定信号Prとして出力する場合を説明した。この方法以外にも以下のようにして電力目標パターンPpを生成する方法がある。
(1)テスト溶接モードにおいて、テスト溶接を複数回行い、複数のデータ列を記憶する。1回目のテスト溶接のデータ列をPd(1,n)とし、2回目のテスト溶接のデータ列をPd(2,n)とし、3回目のテスト溶接のデータ列をPd(3,n)とする。電力目標パターンPpを生成するときは、これらの平均値を算出することによって行う。すなわち、電力目標パターンPpを形成するデータ列Pd(n)=(Pd(1,n)+Pd(2,n)+Pd(3,n))/3となる。同図では、nは1〜560までの数となるので、560回の平均値を算出することになる。このようにして算出された電力目標パターンPpのデータ列を、本溶接モードでは直接出力しても良い。また、下記(2)項のように、回帰式を算出するようにしても良い。この方法では、複数回のテスト溶接時のデータ列から電力目標パターンPpを生成するので、バラツキ、ノイズ等の変動要因を除去することができ、安定した電力制御が可能となる。
(2)1回又は複数回のテスト溶接モード時に記憶したデータ列に基づいて、回帰式を算出し、この回帰式を電力目標パターンPpとする。このようにすれば、本溶接モード時において、任意のサンプリング周期でD/A変換を行って、電力設定信号Prを出力できる。さらには、回帰式を算出することで、データ列に含まれているバラツキ、ノイズ等の変動要因を除去することができるので、安定した電力制御が可能となる。回帰式は、最小2乗法によって2次、3次等の非線形回帰分析によって算出される。
電力目標パターンPpは、被溶接材の条件に応じて最適化する必要がある。このために、被溶接材条件ごとにテスト溶接を行い、電力目標パターンPpを生成することになる。このようにすることによって、被溶接材条件に応じて最適な電力制御が行われることになり、良好な溶接品質を得ることができる。
以下、図1の溶接装置を用いて、実施の形態に係る抵抗溶接制御方法を実施する場合の手順について説明する。
(1)テスト溶接のための溶接条件の設定
図1の溶接装置において、溶接モード選択回路MSによってテスト溶接モードを選択する。このテスト溶接モードが選択されると、制御切換回路SWは電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力するようになるので、溶接装置は定電流制御されることになる。すなわち、溶接電流設定回路IRで設定された溶接電流設定信号Irの値に溶接電流Iwが制御されることになり、一般的な溶接装置と同様の動作となる。この状態で、溶接対象となる被溶接材に対して、溶接電流値、溶接時間、電極の加圧力等を適正化して、適正なナゲットが形成されるようにする。このような溶接条件の設定は、定電流制御の溶接装置を用いて行われるために、これまでに蓄積された経験、データ等を再利用することができるので、適正条件を効率的に設定することができる。
(2)テスト溶接による電力目標パターンPpの生成
テスト溶接モードにおいて、上記(1)項で設定した溶接条件で、対象となる被溶接材をテスト溶接する。このテスト溶接中に、瞬時電力値をサンプリングしたデータ列が記憶される。この記憶されたデータ列が、電力目標パターンPpとなる。この電力目標パターンPpの生成方法については、上述したように種々の方法がある。
(3)本溶接の実施
溶接モード選択回路MSにおいて本溶接モードを選択する。本溶接モードが選択されると、制御切換回路SWは、電力誤差増幅信号Epを誤差増幅信号Eaとして出力する。また、電力設定回路PRから電力目標パターンPpに従って順次電力設定信号Prが出力される。この結果、瞬時電力値が電力目標パターンPpに沿って変化する電力制御が行われる。この電力制御によって、電極磨耗が進行しても常に被溶接材に供給される入熱量が一定になるために、適正なナゲット径を維持することができる。
上述した実施の形態によれば、本溶接の前に、定電流制御によって溶接電流を通電して適正なナゲットを形成するテスト溶接を行い、このテスト溶接中の瞬時電力値の時間変化を記憶して前記電力目標パターンを生成する。定電流制御による抵抗溶接は、慣用されている方法であるために、永年の経験及び蓄積データを有効に活用することができる。このために、テスト溶接において、適正なナゲットを形成するための溶接電流値、溶接時間、加圧力等の溶接条件の適正値を短時間で設定することができる。そして、この適正化された溶接条件でテスト溶接を行うだけで、電力目標パターンの適正値を効率的に生成することができる。したがって、生産準備に多くの時間を費やすことなく、電力制御を行うことができるので、高品質な溶接結果を得ることができる。
上述した実施の形態では、インバータ制御の直流抵抗溶接装置について説明したが、サイリスタ制御の交流抵抗溶接装置の場合も同様である。
1a、1b 電極
2 被溶接材
AC 商用交流電源
DR 2次整流回路
DV 駆動回路
Dv 駆動信号
Ea 誤差増幅信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EP 電力誤差増幅回路
Ep 電力誤差増幅信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
INV インバータ回路
IR 溶接電流設定回路
Ir 溶接電流設定信号
Iw 溶接電流
MS 溶接モード選択回路
Ms 溶接モード選択信号
ON 起動回路
On 起動信号
PD 瞬時電力値算出回路
Pd 瞬時電力値信号
Pe 終了値
Pm ピーク値
Pp 電力目標パターン
PR 電力設定回路
Pr 電力設定信号
Ps 初期値
ST 溶接開始回路
St 溶接開始信号
SW 制御切換回路
t 溶接経過時間
Te 溶接終了時間
TR 高周波変圧器
TWR 溶接時間設定回路
Twr 溶接時間設定信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
Vw 溶接電圧

Claims (4)

  1. 複数枚の被溶接材を一対の電極によって加圧し、溶接部に供給する瞬時電力値が電力目標パターンに沿って変化するように電力制御して溶接する抵抗溶接制御方法において、
    本溶接の前に、定電流制御によって溶接電流を通電して適正なナゲットを形成するテスト溶接を行い、このテスト溶接中の前記瞬時電力値の時間変化を1ms以下のサンプリング周期でA/D変換して記憶し、この記憶されたデータ列に基づいて前記電力目標パターンを生成する、
    ことを特徴とする抵抗溶接制御方法。
  2. 前記テスト溶接を複数回行い、これら複数回のテスト溶接における前記データ列に基づいて前記電力目標パターンを生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の抵抗溶接制御方法。
  3. 前記データ列から回帰式を算出して前記電力目標パターンを生成する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の抵抗溶接制御方法。
  4. 前記被溶接材の条件毎に、前記テスト溶接を行って前記電力目標パターンを生成する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の抵抗溶接制御方法。
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