JP2012061419A - 水分離膜モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】
スパイラル型構造の水処理分離モジュールにおいて,膜表面に有機物が吸着し高分子の網目構造を閉塞して水透過量が低下する。その吸着した有機物がゲル状の固まりに成長し,膜とスペーサの間隔の狭い部分に詰まることにより,モジュールの透過水量が大幅に劣化することが課題である。
【解決手段】
中央パイプと,中央パイプに取り付けられ,各々が重なり合うように中央パイプの周囲にスパイラル状に設置された複数の水分離膜11と,複数の水分離膜の間であり,非処理水が流入する側に設けられたスペーサ12と,を備えた水分離モジュールにおいて,水分離膜9、11表面にスペーサ12のメッシュ形状と干渉しない大きさで,水の流路が確保できる大きさの凹凸をつけることで、膜11とスペーサ12の間隔の狭い部分への詰まりを抑制することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は,水分離膜モジュール構造に関する。
水の浄化の高度処理において逆浸透膜が用いられている。逆浸透膜表面には半透膜が用いられるが,半透膜の材質は大きく分けて,酢酸セルロース系と芳香族ポリアミド系がある。このうち,芳香族ポリアミド系の逆浸透膜は水透過性や電解質除去性能が高いため,工業用に広く用いられている。その構造は,微孔多孔質支持体上に芳香族ポリアミド膜を形成した複合半透膜の構造が多く用いられ,芳香族ポリアミド部分の膜厚は200〜300nmが一般的である。半透膜を支持する膜として,多孔質のポリスルホン膜,さらには,不織布などが組み合わされ,平面の逆浸透膜が形成される。
逆浸透膜は海水淡水化,半導体等の精密電子機器製造に用いる純水製造,上水の高度処理,下水・排水の再生処理などにおいて,水中溶解する有機物,電解質の除去に用いられる。
これらの用途のうち,下水の再生処理に用いる場合は,一般的に以下のような処理プロセスを経て水が逆浸透膜に供給される。まず,下水に含まれる粗大な夾雑物,ごみ等はスクリーンと呼ばれるふるいを通して除かれる。次に,砂などの細かい懸濁物を必要に応じて凝集剤等を添加し沈殿池で沈下させ分離する。上澄みの水にはまだ浮遊物や溶解有機物等が含まれており,微生物を用いて分解する。微生物のコロニーや代謝物が汚泥であるが,汚泥と水とは沈殿池での沈降または精密ろ過膜を通すことで分離される。このようにして処理された下水一次処理水には浮遊物はほとんど含まれず,この段階で河川に放流したり,緑化散布水などの用途によっては再利用したりできる水質まで浄化されている。日本国内では,この段階で河川に放流し自然浄化を活かして,水循環を行っている。しかしながら,中東,大陸内陸部,島等では自然浄化に必要十分な河川や湖沼がないために,下水一次処理水をさらに浄化して飲料水や工業用水として再利用する要望が高まっている。逆浸透膜はこの最終処理において下水一次処理水中の電解質や溶解有機物を除去するのに用いられる。
下水再生処理に用いられる逆浸透膜は,モジュール内の膜表面積を増加させるため,スパイラルと呼ばれる形状に折りたたまれているものが多い。中央の芯の部分に袋状の逆浸透膜を固定し,傘のように巻き上げて円筒に納めた形をしている。モジュールは4インチ,8インチなどの直径で長さが1mの円筒形が主流である。膜と膜の間にはスペーサと呼ばれる,太さ1mm以下のプラスチックファイバが2〜3mmの間隔の網目で織られたメッシュが挿入され,水の流路を確保している。ただし,スペーサの格子部分は,膜に押し付けられるため,スペーサと膜が接触しており,また,ファイバ部分は膜との空隙が小さく水の流路が狭くなっている。
逆浸透膜の他にも,限外ろ過膜,ナノフィルタ膜も同様のスパイラル構造で形成されることがある。
特開平10−342941号 特開平9-29252号
逆浸透膜は,分離膜の一種であるが,分離膜を用いた水のろ過方式には2方式ある。一つは,全量ろ過方式で,これは供給した水の全量を膜に通過させる方式で,膜を通過できない成分は膜面に堆積する。もう一つはクロスフローろ過方式であり,膜面に平行に水が流れ,一部が膜を透過して透過水に,残りは溶解物濃度が高くなった状態で濃縮水としてモジュールから取り出される。逆浸透膜でのろ過には,後者のクロスフローろ過方式を用いている。この方式では,膜表面への溶解物の析出や濃度上昇による運転負荷上昇を低減する。しかし,クロスフローろ過方式でも溶解物が膜面に吸着し,透過水量が経時的に劣化する問題がある。
膜表面への吸着物には,電解質が膜表面付近で濃度が高くなって析出するスケール,水中の微生物が増殖するバイオファウリングなどのほか,有機物が吸着する有機物ファウリングがある。定期的に膜表面に清浄水や洗浄液を流し,せん断力によって吸着物を除去しているが,有機物が吸着した場合,せん断力では完全に除去することができず,徐々に蓄積して水の透過量が低下する。一定した透過量を得るために動力(圧力)を増加させるが,ポンプの電力費増加につながる。また,洗浄液により逆浸透膜が徐々に劣化するため,イオンの阻止率が低下する。これらが進むと逆浸透膜モジュールを交換する必要が生じる。逆浸透膜モジュールの交換時は運転を長時間止める必要があり,また逆浸透膜モジュールは再生利用ができないため,新しい逆浸透膜モジュールに交換する必要があり,稼働率低下,逆浸透膜の消耗品代,廃棄物処理費など単位水量当たりのランニングコストをあげる原因となっている。
有機物ファウリングはいくつかの段階がある。まず,逆浸透膜表面材質と親和性のある有機物が膜表面に吸着する。吸着量が多くなってくると,逆浸透膜の高分子の網目構造の隙間を埋めて,水分子が透過しにくくなる。また,吸着した有機物どうしが絡み合ってゲル状の固まりに成長する。これらのゲル状の固まりはスペーサの格子部分やスペーサのファイバ部分など,膜とスペーサが接しているもしくは空隙が狭くなっている部分に堆積し,流路の閉塞を起こす。
この有機ファウリングの現象は,逆浸透膜モジュールの上流側で起こりやすく,上流で流路の閉塞が起きると,モジュールの下流側は膜の状態が良好なのにも関わらず,水が供給されずに膜本来の性能が発揮できなくなるため,洗浄や膜交換が必要となる。
これを解決する方法として,例えば,特許文献1では,逆浸透膜の表面の半透膜に1〜10μm程度の間隔のひだを形成することで,逆浸透膜の表面積を大きくしたり,クロスフローの流速が小さい凹部に吸着しやすくして凸部は吸着しにくくしたりで水の透過率低下を防ぐ方法が記載されている。
しかしながら,初期の有機物吸着は抑制されるものの,ゲル状の固まりは逆浸透膜表面のひだの間隔以上に成長するため,スペーサとの間の閉塞は,発生までの時間が延長されるが,いずれ生じてしまう。
また,流路を広くする方法が特許文献2に記載されているが,この場合も,スペーサの交差部や繊維の部分は逆浸透膜表面に接触しているため,有機物ファウリングによる流路閉塞は防止できない。
本発明は,上記の有機ファウリングの課題,とくにゲル状の固まりが流路閉塞する課題を解決するために,もっとも閉塞が生じやすいスペーサと膜との接触部や間隙が狭い部分の面積を減らし,モジュールの下流側まで十分に被処理水を供給することで,有機ファウリングを吸着の段階までに押さえ込み,水透過量の劣化を防ぐものである。
具体的には,凹凸を逆浸透膜表面に形成し,スペーサとの接触が小面積での接触になるようにする。
本発明によれば,スパイラル型の水分離膜モジュールにおいて,有機物ファウリングによる流路閉塞を抑制し,長時間にわたって,膜を有効に使用することができて,膜モジュールの洗浄回数の低減や膜モジュール交換頻度の低減が可能である。
本発明の一実施例にかかる水分離膜モジュールの中の一つのスペーサと膜の組合せを説明した図である。 本発明の一実施例にかかる水分離膜モジュールの一つのスペーサと膜の組合せの断面を示した図である。 本発明の一実施例にかかる膜モジュール内の各部材の構成図である。 スパイラル構造水分離膜モジュールの模式図である。 水分離膜モジュールの概略図である。 従来の膜モジュールの一つのスペーサと膜の組合せの断面を示した図である。 本発明の一実施例にかかる凹凸形状の型を示した図である。 本発明の一実施例にかかる実験器具の模式図である。
以下,本発明にかかる実施例を図面を用いて説明する。
図4(a)は,本発明の一実施例にかかる逆浸透膜モジュール4の図であり,図4(b)はその概略図である。モジュール4の中央には中空の中央パイプ15があり,複数の水分離膜(逆浸透膜)11は中央パイプ15に取り付けられている。水分離膜11は2枚1セットで中央パイプ15にスパイラル状に巻きつけられ,互いに重なっている。水分離膜11のスパイラル外側の端部は,2枚の水分離膜11が封止されて袋状になっており,スパイラル内側の端部は,中央パイプ15に接着で取り付けられており,膜11の袋の内側が中央パイプ15内の中空の水路に連通し,袋内部の水が中央パイプ15に集められるようになっている。隣り合う袋と袋の間には,スペーサ12が設置される。袋の内側には,整水用のメッシュ13が置かれる場合もある。水分離膜11の袋は,スペーサ12,メッシュ13とともに重なり合いながら中央パイプ15の周囲に巻きつけられて,円筒の外筒部は耐圧性の樹脂で固められる。
図4(b)に示すように,水分離膜モジュール4に入った被処理水は,水分離膜11により二つに分離される。水分離膜11は溶解分を通しにくいので,膜11を透過した溶解分の少ない透過水と,溶解分が濃縮された濃縮水に分離されて,モジュール4の外に出される。
図4(a)において,逆浸透膜処理を行う被処理水は,円筒形の逆浸透膜モジュールの側方からモジュール内に入り,水分離膜11の袋の外側であり,スぺーサ12が配置された領域へ導かれる。被処理水から,水分子や水分離膜11で取り除かなくてもよい成分のみが膜11を透過して浄化され透過水となり,膜11の袋の内側へ入る。袋の内側の透過水は整水用のメッシュ13が配置された領域を通り,中央パイプ15内の水路に集められ,逆浸透圧モジュールの外側へ導かれる。被処理水は,モジュールを通過する中で膜11を透過した成分が抜けて濃縮され,濃縮水としてモジュール側方の周辺部から流出する。なお,スパイラル構造の膜モジュールは,図4とは反対に,被処理水を水分離膜11の袋内に導入し,中央パイプに被処理水を通し,周辺部から透過水が流出するタイプもある。この場合には,膜11の袋内にスペーサ12が配置され,袋外に整水用のメッシュ13が配置される。
図3に,水分離膜11,スペーサ12,メッシュ13の図を示す。スペーサ12が水分離膜11の被処理水側8に接触するように重ね,水分離膜11の透過水側9には均一に水が透過するように整水用メッシュ13を重ねて,従来と同様のスパイラル構造の膜モジュールを形成する。水分離膜11は表面に凹凸を持っており,凹凸を有する面をスペーサ側に向けて配置されている。
図1に水分離膜11とスペーサ12の組み合わせの平面図を,図2にその断面図を示す。有機物ファウリング,とくにゲル状の固まりによるスペーサと水分離膜の間の閉塞を抑制するため,水分離膜11の表面に凹凸を設ける。図1において,黒点で示した1は膜の凹凸の頂点で,点線で示した部分はスペーサ12のファイバ2を示す。凹凸1は,その間隔がスペーサのファイバ2の幅よりも狭くなっているため,膜11はスペーサの孔にかかわらず,ファイバ2と凹凸の頂点で接する。すなわち図2に示す断面図のように,膜11とスペーサのファイバ2は点で接触し,膜11とファイバ2の間隔3が確保される。
膜表面の凹凸1は0.1mm程度と小さいため,スパイラル構造としたときの膜の密度は大きく変わらない。必要に応じてスペーサ厚さを0.2mm程度小さくすることで,従来と同じ膜面積の膜モジュールが形成可能である。
従来は,図5に示すようにスペーサのファイバ2と膜11の間隔は一定であり,とくにスペーサの格子点部分はスパイラル構造にしたときに膜と接しているため,間隔が狭くなっており,ここに有機物などがたまって閉塞しやすくなっている。
膜表面の凹凸の間隔はスペーサの2〜3mm間隔の網目構造と干渉しないよう,1/10以下の間隔とすることが良く,また,間隔をランダムにするか,等間隔の場合は,スペーサ間隔と膜表面凹凸の最小公倍数ができるだけ大きくなるような間隔とする。作成のしやすさなどを考えると,好ましくは100〜500μmの範囲で形成するのが良い。
また,有機物のゲル状の固まりが数十μmに成長することがあるため,凹凸の深さは流路確保の関係から,100μm以上あることが望ましい。
芳香族ポリアミドを半透膜材料とする逆浸透膜は,一般的に支持膜であるポリスルホン膜をまず形成し,その表面でポリアミド膜の原料となる二カルボン酸や三カルボン酸の有機溶剤溶液とジアミンやトリアミンの水溶液を順次塗工して界面重合で膜を形成する。逆浸透膜表面の凹凸形状はいくつかの方法で形成できる。
一つは,ポリスルホン膜の表面に凹凸を形成しておき,半透膜を凹凸形状にならって形成する方法である。ポリスルホン膜を形成した後にエンボス加工,多孔膜化する際の溶媒乾燥時に振動を与える,溶媒乾燥時にポリスルホン微粒子を表面に散布する,平滑なポリスルホン膜を形成した上にポリスルホン溶液をドットパターンで印刷するなどの方法が考えられる。
二つめは,逆浸透膜を形成した後に表面凹凸を形成する方法で,エンボス加工や,膜を折りたたんで表面にしわ加工を施す方法などが考えられる。
一方で水分離膜11の透過水側(整水用メッシュ側)には,凹凸は不要である。透過水では溶解物の濃度が小さく閉塞が起こりにくいからである。また,透過水側に凹凸が無いほうが,膜11を接着・封止して袋を作成しやすい。すなわち,水分離膜11は,被処理水及び濃縮水側の面は,透過水側の面よりも表面が荒く(凹凸が大きく)なっている。
以下,本実施例の作用効果を実験により検証した。
(実験1)
図6に示す四角錐(頂点が削られている)が並んだアクリルの型を準備した。四角錐の1辺は0.1mmで,深さは0.15mmである。
平膜の逆浸透膜(日東電工製LFC3)を大きさ100×25mmに切断し,純水で湿らせたまま, 半透膜の面をアクリル側にして型に載せ,不織布側からシリコンゴム製のスキージでこすり,アクリルの型の凹凸を膜に転写した。その結果,膜の表面にピークとボトムの差が約100μmの凹凸形状が形成された。ここで,日東電工製LFC3は,ナノフィルタ膜に分類されるが,ここでは逆浸透膜の一種として扱い,以下,逆浸透膜と呼ぶ。
この膜を用いて評価用の簡易モジュールを作製した。市販のスパイラル型逆浸透膜モジュールから取り出したスペーサ(ファイバの間隔2.5mm,ファイバ径0.5mm)を100mm×25mmに切断し,図7に示すような3枚のアクリル板16から成るセルに,逆浸透膜11を8枚,スペーサ12を4枚,半透膜面がスペーサ側となるように交互に重ね,上下をバイトン製シート17ではさんで入れ,全体に5kg重の荷重をかける。
生物処理後,0.1μm孔の精密ろ過膜でろ過した被処理水を,窒素で0.05MPaに加圧してセルに通過させて,500mlが通過する時間を測定した。この圧力では逆浸透によって水分子が半透膜を通過することはなく,水は半透膜と半透膜の間を通る。
また,同様に逆浸透膜に凹凸形成をせずに,図7の構成でセルに入れ,被処理水を0.05MPaに加圧して通過させ,500mlが通過する時間を測定したところ,5回ずつ測定した平均値はほぼ一致し,使用開始直後の膜モジュールの半透膜側の抵抗は変わらないことが分かった。
(実験2)
ポリスチレン(サイズ排除クロマトグラフィ用の分子量が1000〜400万が含まれた標準品)0.2gを水1Lに分散した試料水を調整し,実験1で作製した簡易モジュールに圧力0.05MPaで流して,流路の閉塞しやすさを検討した。ポリスチレンは水に不溶のため,ゲル状に成長した固まりを模擬した加速試験と考えた。なお,試料水の節約のため,1Lを簡易モジュールに流して回収し,回収した液を再度加圧して繰返し流している。
100mlの水が通過するのにかかる時間が30%低下するまでの時間を測定したところ,表面に凹凸をつけた場合,表面に凹凸をつけない場合に対して,約5倍に長くなることが分かった。
(実験3)
逆浸透膜としての性能に変化がないか調べるため,凹凸をつけた逆浸透膜のろ過実験を行い,水の透過速度を調べた。逆浸透膜モジュールはクロスフロー方式だが,本実施例では,逆浸透膜を47mmφの円形に切断し,全量ろ過方式の加圧ろ過器にセットした。ろ過する被処理水は純水で,0.3MPaに加圧して100mlが透過する速度を測定した。その結果,要した時間は約20分で凹凸をつけても,通常の逆浸透膜と同等であり,実用として問題ないことを確認した。
1・・・水分離膜表面の凹凸の頂点部,2・・・スペーサのファイバ,3・・・水分離膜とスペーサの間隔(空間),4・・・水分離膜モジュール,8・・・水分離膜の被処理水側の面(半透膜面),9・・・水分離膜の透過水側の面,11・・・水分離膜,12・・・スペーサ,13・・・整水用メッシュ,14・・・封止部,15・・・中央パイプ,16・・・アクリル板,17・・・バイトン製シート。

Claims (4)

  1. 被処理水を,水分離膜で透過水と濃縮水に分離する水分離膜モジュールにおいて,
    中央パイプと,
    前記中央パイプに取り付けられ,各々が重なり合うように前記中央パイプの周囲にスパイラル状に設置された複数の水分離膜と,
    前記複数の水分離膜の間であり,前記非処理水が流入する側に設けられたスペーサと,を備え,
    前記水分離膜の前記スペーサ側の面に凹凸が形成されていることを特徴とする水分離膜モジュール。
  2. 請求項1において,
    前記スペーサは,ファイバにより形成されメッシュ状であり,
    前記凹凸の間隔は,前記スペーサを形成するファイバの幅よりも小さいことを特徴とする水分離膜モジュール。
  3. 請求項1または請求項2において,
    前記凹凸の深さは1〜200μmであることを特徴とする水分離膜モジュール。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて,
    上記水分離膜の被処理水側の表面に形成した上記凹凸の凸部頂点の密度が400〜1000個/cm2であることを特徴とする水分離膜モジュール。
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