JP2012059329A - 磁気記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビットパターンド媒体を用い、記録時のフリンジ影響や再生時のクロストーク影響を改善できる磁気記録装置を提供する。
【解決手段】各々複数の磁性ドットを含む複数の磁性ドット列を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体と、複数の磁性ドット列をカバーする幅を有する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドをクロストラック方向へ移動させるアクチュエータとを具備し、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力が、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きい磁気記録装置。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は磁気記録装置に関する。
パーソナルコンピュータ、ハードディスクレコーダ等の情報機器の高機能化・高速化に伴い、ユーザの取り扱う情報の量は近年ますます増大してきている。このため、情報記録装置の記録媒体の記録密度を高めることが切望されている。記録密度を高めるためには、記録媒体において記録の書き込み単位である1つの記録セルまたは記録マークの大きさを微小化することが必要である。しかし、従来の記録媒体においては、記録セルまたは記録マークの微小化は大きな困難に直面している。
現行のハードディスク装置の記録媒体は、ディスク基板上に厚さ数10nm程度のグラニュラー薄膜を堆積させた構造となっている。記録密度を高めるために、グラニュラー薄膜の粒子を細かくすると、熱揺らぎ(磁性体粒子の体積が小さくなると、熱エネルギーに比べて磁気エネルギーの比率が低下し、温度の影響で記録磁化が変化あるいは消失してしまう現象)のために、小さい多結晶体では記録が不安定となる。このため、記録セルが大きい場合は問題ないが、記録セルが小さくなると、記録の不安定性やノイズの増大が生じる。これは、記録セルに含まれる結晶粒の数が少なくなることと、記録セル間の相互作用が相対的に大きくなるためである。
これを回避するため、記録材料を非記録材料により予め分断し、単一の記録材料粒子を単一の記録セルとして記録再生を行うビットパターンドメディア(BPM)(単にパターンドメディアとも称する)が薄膜媒体に代わる次世代型磁気記録媒体として提案されている。
ビットパターンドメディアは、ナノメートルスケールの磁性ドットを基板上に規則配列させた磁性ドットアレイを含み、それぞれの磁性ドットの磁化の向きで“0”、“1”のデジタル信号(1ドットが1ビットに相当)が記録される。ビットパターンドメディアでは、各ビットが物理的に完全孤立しているため、連続膜媒体において高記録密度化の主たる阻害因子となる磁化転移に伴うノイズが原理的に生じない。
しかし、記録材料が記録媒体表面において非記録材料により分断されているパターンドメディアでは、記録素子が記録媒体の特定位置にデータを記録する際に、分断された記録セルの1つ1つにデータを書き込む必要があるため、記録素子による記録開始のタイミング合わせが重要である。記録開始タイミングがずれると、記録素子が非記録材料部分または隣り合う記録セルにまたがって書き込み動作を行うことになるため、書き込みエラーが増えてしまう。
ビットパターンドメディアのドットの配列パターンには隣接するドット列とトラック方向にドット位置の位相の揃った格子(正方)パターンや当該位相をずらした千鳥パターンがある。
ドットが縦横に整列している格子パターンでは、1行のドット列を1トラックとして記録・再生を行うため、ヘッドコア幅やトラッキング等のクロストラック方向の条件に精密な制約条件が要求される。
一方、千鳥パターンでは、一定のドットピッチで配列された多数のドット列において、奇数行目のドット列と偶数行目のドット列とは位相が180°ずれている。記録・再生時に、たとえば隣接する2行のドット列をカバーする幅を有するヘッドを用い、2行のドット列を1データトラックとして記録・再生を行うと、ヘッドコア幅やトラッキング等のクロストラック方向の条件を緩和することができる。しかし、例えば千鳥パターンで2行のドット列を1データトラックとして記録する場合、1行のドット列周期の半分の周期で記録を行う必要がある為、ライト位相マージンが減少する。
そこで、ライト位相マージンを拡大するために、ヘッドをクロストラック方向へ移動させながら1行のドット列に記録する、いわゆる瓦記録を行うことが考えられる。
しかし、上記のようにビットパターンドメディアについて磁性ドットの配置や記録方式を工夫したとしても、まだ記録時のフリンジ影響や再生時のクロストーク影響を改善する余地がある。
特開2007−305289号公報 特開2003−151103号公報 特開2007−73116号公報
ビットパターンド媒体を用い、記録時のフリンジ影響や再生時のクロストーク影響を改善できる磁気記録装置を提供する。
実施形態によれば、各々複数の磁性ドットを含む複数の磁性ドット列を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体と、複数の磁性ドット列をカバーする幅を有する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドをクロストラック方向へ移動させるアクチュエータとを具備し、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力が、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きい磁気記録装置が提供される。
実施形態に係る磁気記録装置を示すブロック図。 実施形態に係る磁気記録装置に用いられるビットパターンド媒体の一例を示す平面図。 円形状の磁性ドットの直径と保磁力との関係を示す図。 楕円形状の磁性ドットの短径と保磁力との関係を示す図。 ビットパターンド媒体の製造に用いられるスタンパの製造方法を示す断面図。 ビットパターンド媒体の製造方法を示す断面図。 参照例のビットパターンド媒体の平面図。 実施例1のビットパターンド媒体の平面図。 実施例2のビットパターンド媒体の平面図。 変形例のビットパターンド媒体の平面図。 実施例3のビットパターンド媒体の平面図。 実施例4のビットパターンド媒体の平面図。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る磁気記録装置の構成を説明するためのブロック図である。
ディスクドライブ1は、磁気記録媒体であるディスク10と、ディスク10を回転させるスピンドルモータ(SPM)11と、ヘッド12と、アクチュエータ13と、ヘッドアンプユニット(ヘッドIC)14とを有する。ディスク10は、ビットパターンド媒体である。ビットパターンド媒体は、ナノメートルスケールの磁性ドットが基板上に規則的に配列された磁性ドットアレイを含み、それぞれの磁性ドットの磁化の向きで“0”、“1”のデジタル信号(1ドットが1ビットに相当)が記録される。
ヘッド12は、再生素子12Rと記録素子12Wとが、1つのスライダ上に分離して実装されている構造である。再生素子12Rは、ディスク10に記録されているデータを読出す。記録素子12Wは、ディスク10にデータを書き込む。アクチュエータ13は、ヘッド12を搭載しているサスペンション、アーム及びボイスコイルモータ(VCM)を有し、トラッキング制御のためにヘッド12をディスク10上の半径方向(クロストラック方向)に移動させる。
ヘッドアンプユニット14は、ヘッド12の再生素子12Rにより読出されたリード信号を増幅してリード/ライトチャネル15に出力するリードアンプを含む。また、ヘッドアンプユニット14は、リード/ライトチャネル15から出力されるライトデータをライト信号(ライト電流)に変換して、ヘッド12の記録素子12Wに供給するライトドライバを含む。
ディスクドライブ1は、プリント回路基板上に実装されたリード/ライトチャネル15、ハードディスクコントローラ(HDC)16、マイクロプロセッサ(CPU)17、メモリ18及びモータドライバ19を有する。なお、HDC16、CPU17、及びメモリ18は、ワンチップの集積回路20に実装されている。
リード/ライトチャネル15は、リード/ライトデータ信号を処理する信号処理ユニットである。HDC16は、ディスクドライブ1と図示しないホストシステム(パーソナルコンピュータやデジタル機器)とのインターフェースを構成し、データ転送制御やリード/ライト動作を制御する。CPU17は、ディスクドライブ1のメインコントローラであり、ヘッド位置決め制御(サーボ制御)や、リード/ライトデータの並べ替えを実行する。メモリ18は、フラッシュEEPROMである。
モータドライバ19は、SPM11に駆動電流を供給するSPMドライバ及びアクチュエータ13のVCMに駆動電流を供給するVCMドライバを有する。VCMドライバは、CPU17のヘッド位置決め制御(サーボ制御)に応じてアクチュエータ13のVCMに駆動電流を供給して、ヘッド12をディスク10上の半径方向に移動制御する。
図2を参照して、実施形態に係る磁気記録装置に用いられるビットパターンド媒体の一例を説明する。図2は、ビットパターンド媒体の平面図である。
実施形態のビットパターンド媒体の平面構造を一般化して記述すると以下の通りである。ディスクの周方向に沿って複数の磁性ドットが列をなして磁性ドット列を形成する。複数列(第1列から第t列まで、tは自然数)の磁性ドット列が1群をなしてサブ領域を形成する。複数群(第1群から第z群まで、zは自然数)のサブ領域がデータ領域を形成する。
ここで、瓦記録方式により記録が行われる場合を例としてビットパターンド媒体の平面構造をより詳細に説明する。1つのサブ領域内の任意の磁性ドット列を第n列、これに隣接し第n列より後に瓦記録が行われるドット列をn+1列という。また、任意のサブ領域を第q群、これに隣接し第q群より後に瓦記録が行われるサブ領域を第q+1群という。全ての磁性ドット列に通し番号をつける場合、任意の磁性ドット列の列番号は、式:t(q−1)+n(ここで、qは1からzまでの自然数、nは1からtまでの自然数である)で表される。実施形態においては、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力が、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きくなっている。
図2では、第1列および第2列の2列(t=2)の磁性ドット列が1群をなして、第q群、第q+1群、第q+2群のサブ領域を形成している。図2では、第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット31の保磁力が、第2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット32の保磁力より大きくなっている。
実施形態において、磁気ヘッドの記録素子12Wは、複数の磁性ドット列をカバーする幅を有し、瓦記録方式により、第n列の磁性ドット列に記録した後、第n+1列の磁性ドット列に記録する。すなわち、アクチュエータにより記録素子12Wのクロストラック方向の端部(エッジ)が第n行の磁性ドット列をカバーするようにトラッキング制御して書き込みを行う。このとき、記録素子12Wは複数(たとえば3列)の磁性ドット列をカバーする幅を有するので、同じデータが第n+1行および第n+2行の磁性ドット列にも書き込まれる。次に、アクチュエータにより記録素子12Wを1ドット列分クロストラック方向へ移動させ、記録素子12Wのクロストラック方向の端部が第n+1行の磁性ドット列をカバーするようにトラッキング制御して書き込みを行う。次に、アクチュエータにより記録素子12Wを1ドット列分クロストラック方向へ移動させ、記録素子12Wのクロストラック方向の端部が第n+2行の磁性ドット列をカバーするようにトラッキング制御して書き込みを行う。瓦記録方式では、どの磁性ドット列でもドットピッチに対応したライト周波数で記録を行うので、ライト位相マージンが減少することはない。このため、ビットパターンド媒体の磁性ドットの配列精度や記録素子12Wの幅の精度を緩くすることができる。
実施形態において、磁気ヘッドの再生素子12Rも、複数の磁性ドット列をカバーする幅を有し、たとえば第n列および第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを連続的に再生する。
上記のように、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力を、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きくすると、第n+1列の磁性ドット列に瓦記録しているときに、第n列の磁性ドット列へのフリンジ影響を抑えることができる。
磁性ドットの保磁力の制御は、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットと第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットとで厚みを同じにし、媒体面に平行な面における断面形状を変えることで可能となる。これは、後述するように、ビットパターンド媒体の製造方法を考慮すると、磁性ドットの形状を変える方法が容易であることによる。
たとえば、図2に示すように、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの断面形状の断面積を、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに比べて小さくする。
ここで、互いに孤立した円形の磁性ドットパターンを配列したサンプルをKerr効果測定装置により測定して得られた保磁力について説明する。この場合、磁性ドットの直径を変化させた種々のサンプルについて測定を行った。図3は、円形状の磁性ドットの直径と保磁力との関係を示す図である。図3に示されるように、磁性ドットの直径が大きいほど、磁性ドットの保磁力は小さくなる。
また、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの断面形状の重心を通る最短の直線の長さを、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに比べて短くしてもよい。磁性ドットの断面形状の重心を通る最短の直線の長さとは、たとえば磁性ドットの断面形状がトラック方向に短軸およびクロストラック方向に長軸をもつ楕円形状である場合、短径のことをいう。
ここで、互いに孤立した楕円の磁性ドットパターンを配列したサンプルをKerr効果測定装置により測定して得られた保磁力について説明する。ここでは、楕円形状の磁性ドットの体積を直径12nmの円形ドットの体積に合わせ、楕円の短径および長径を変化させた種々のサンプルについて測定を行っている。図4は、楕円形状の磁性ドットの短径と保磁力との関係を示す図である。図4に示されるように、楕円形状の磁性ドットの短径が大きいほど、磁性ドットの保磁力は小さくなる。
次に、ビットパターンド媒体の製造方法を概略的に説明する。実施形態に係るビットパターンド媒体は、スタンパを用いたインプリント法により製造される。
図5(a)〜(d)を参照してニッケルスタンパの製造方法を説明する。
図5(a)に示すように、基板51としてSiウエハーを用い、基板51上にレジスト溶液をスピンコートした後ベークしてレジスト層52を形成する。次に、電子ビーム描画装置を用い、基板51上のレジスト層52に所望のパターンを直接描画する。このとき、ビットパターンド媒体の磁性ドットの形状に対応させてパターンを描画する。次に、現像液に浸漬してレジストを現像し、レジスト原盤を作製する。
図5(b)に示すように、レジスト原盤の表面にスパッタリングによってニッケルの導電化膜53を成膜する。図5(c)に示すように、導電化膜53を形成したレジスト原盤をスルファミン酸ニッケルメッキ浴に浸漬し、ニッケル電鋳して電鋳層54を形成する。図5(d)に示すように、レジスト原盤から電鋳層54および導電化膜53を剥離して、ビットパターンド媒体に対応する凹凸パターンが形成されたニッケルスタンパ55を得る。
次いで、図6(a)〜(h)を参照して、ニッケルスタンパを用いたビットパターンド媒体の製造方法を説明する。
図6(a)に示すように、ガラス基板71上に、厚さ120nmのCoZrNbからなる軟磁性下地層(図示せず)、厚さ20nmのRuからなる配向制御用の下地層(図示せず)、厚さ10nmのCo50Pt50からなる磁気記録層72、厚さ15nmのカーボンからなるエッチング保護層73を順次成膜する。ここでは、簡略化のために、軟磁性下地層および配向制御層は図示していない。
図6(b)に示すように、エッチング保護層73上に、レジスト74をスピンコートする。このレジスト74に対向するように、ビットパターンド媒体に対応する凹凸パターンが形成されたスタンパ55を配置する。
図6(c)に示すように、スタンパ55を用いてインプリントを行い、スタンパ55の凹部に対応してレジスト74の凸部を形成する。インプリント後、スタンパ55を除去する。図6(d)に示すように、パターン化されたレジスト74の凹部の底に残っているレジスト残渣を除去する。図6(e)に示すように、レジスト74のパターンをマスクとして、エッチング保護層73をパターニングする。
図6(f)に示すように、エッチング保護層73のパターンをマスクとして、たとえばHe−N2混合ガスを用いたイオンビームエッチングを行い、磁気記録層72の一部をエッチングして凹凸を形成するとともに、凹部に残った磁気記録層72を改質して非磁性層75を形成する。
図6(g)に示すように、エッチング保護層73のパターンを除去する。このとき、エッチング保護層73のパターン上に残存するレジストもリフトオフされる。図6(h)に示すように、CVD(化学気相堆積法)によりカーボンからなる表面保護膜76を成膜する。表面保護膜76上に潤滑剤を塗布することにより実施形態に係るビットパターンド媒体を得る。
上記のようにビットパターンド媒体の磁性ドットの形状制御は、図5(a)の電子線描画プロセスによって行われる。すなわち、磁性ドットに相当するパターンの形状を変えることにより、図6(f)の磁気記録層72の加工プロセスを経た後に、パターン形状が反映された磁性ドットを形成できる。ただし、パターンはエッチングマスクとして作用し、磁性ドットを構成する磁気記録層72の有無のみを決定する。このため、図5および図6に示した方法では、磁性ドットの組成や磁性ドット毎の厚さを制御することは不可能である。したがって、磁性ドットの保磁力を制御するには、媒体面に平行な面における断面形状を変える方法が容易である。
実施形態においては、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに記録するときの記録電流を、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに記録するときの記録電流より大きくすることが好ましい。
すなわち、保磁力の高い第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットへの記録電流より、瓦記録で後から記録される第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットへの記録電流を下げることで、後から記録する際の記録素子からの漏えい磁界を下げることができ、先に記録した磁性ドットの保磁力が高いことと相乗して、先に記録した磁性ドット列へのフリンジ影響を下げることができる。
図2を参照して説明したように、ビットパターンド媒体のデータ領域が、複数列の磁性ドット列を1群とする複数群のサブ領域を含む場合、異なるサブ領域に含まれ互いに隣接する磁性ドット列間の間隔を、同一のサブ領域に含まれ互いに隣接する磁性ドット列間の間隔よりも大きくするとともに、第q群のサブ領域の最後の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力を、第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力よりも小さくすることが好ましい。
既述したように、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力を第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きくすると、フリンジ影響を抑えることができるので、互いに隣接する磁性ドット列間の間隔を狭くすることができる。
一方、データ領域全体で瓦記録の順番に保磁力を徐々に変えることは、データ領域のトラック数が多いことから現実的ではない。そこで、複数列の磁性ドット列でサブ領域を形成し、複数群のサブ領域を形成し、1つのサブ領域内において第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力を、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きくし、複数のサブ領域にわたって保磁力の変化が周期性をもつようにすることが現実的である。このような配置では、第q群のサブ領域の最後の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力が、第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力よりも小さくなる。この場合、第q群のサブ領域の最後の磁性ドット列と第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列との間の間隔を、同一のサブ領域に含まれ互いに隣接する磁性ドット列間の間隔よりも大きくして、フリンジ影響を抑えることが好ましい。
実施形態では、複数列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを1つの再生素子で連続的に再生することが好ましい。この場合、1つの再生素子で再生される複数の磁性ドット列間の間隔を狭めることができるので、上記のように第q群のサブ領域の最後の磁性ドット列と第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列との間の間隔を大きくしても、記録密度を保つことができ、同時に再生時のクロストークを低減させることができる。
実施形態においては、1つの再生素子で連続的に再生される複数列の磁性ドット列のうち互いに隣接する磁性ドット列に含まれる磁性ドットが位相シフトしている、いわゆる千鳥配置でもよい。
この配置では、複数の磁性ドット列を連続的に再生する際に、各々の磁性ドット列に含まれる磁性ドットが順次再生されるため、各磁性ドット列の記録情報を別々に取得することができる。
別の実施形態においては、1つの再生素子で連続的に再生される複数列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを同位相で配置し、複数列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットからの再生信号強度の合計に基づいて復号するようにしてもよい。
このように、複数の磁性ドット列を同位相で記録再生すれば、各磁性ドット列を瓦記録することが不要となり、瓦記録方式では不可能であった再生トラック毎のランダム記録が可能になる。また、複数の磁性ドット列を同位相で再生するので、再生素子の幅を広くすることができ、再生素子の製造マージンが改善される。
実施形態においては、異なる磁性ドット列に含まれる磁性ドットの形状を変えるので、磁性ドット列毎に再生強度が異なることがある。図2では、断面積の小さい第n列(第1列)の磁性ドットからの再生信号強度は、断面積の大きい第n+1列(第2列)の磁性ドットからの再生信号強度より小さくなる。このような場合、図2に示すように、第1列および第2列の2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを1つの再生素子12Rで連続的に再生するときに、再生素子12Rの中心を第1列の磁性ドット列と第2列の磁性ドット列との中間位置から、第1列の磁性ドット列に向かって距離δだけオフセットすることが好ましい。こうすれば、第1列の磁性ドット列からの再生信号強度が増大し、第2列の磁性ドット列からの再生信号強度が減少するため、両方の磁性ドット列からの再生信号強度を揃え、再生を容易にすることができる。
図面を参照しながら実施例を説明する。
以下の参照例および実施例においては、強磁性膜として垂直記録に適した厚さ10nmのCo50Pt50合金を用い、強磁性膜を加工することによって種々の構造のビットパターンド媒体を作製した。
記録素子および再生素子は、強磁性層にCoCrPt合金を用いた通常の垂直磁気記録媒体での記録再生に基づいて測定したところ、以下のような仕様を有していた。すなわち、浮上高2nm、記録電流(Iw)30mAで記録し、浮上高2nmで再生したときの測定結果から、記録素子の実効幅は100nm、再生素子の実効幅は40nmであった。
[参照例]
(媒体構造)
図7に示すように、ディスクの周方向に沿って複数の磁性ドット30が列をなして磁性ドット列を形成し、複数の磁性ドット列を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体を作製した。
磁性ドットの形状および磁性ドット列の配置は以下の通りである。磁性ドット列に含まれる磁性ドット30の媒体面に平行な面における断面形状を直径10nmの円形とした。1つの磁性ドット列内でドットピッチを20nmとした。隣接する2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットは、互いに位相が180度シフトする千鳥配置とした。隣接する2列の磁性ドット列間の間隔は20nmとした。このビットパターンド媒体のデータ領域における磁性ドットの密度は、1.6Tドット/inchである。
図3に示されるように、直径10nmの円形の磁性ドットの保磁力は5000Oeである。
また、隣接する群の磁性ドット列の影響を避けるために、2列の磁性ドット列を残し、両側の磁性ドット列を除去して、孤立領域を形成した。
(記録)
上述した仕様の記録素子の端部を用いて各磁性ドット列に対して浮上高2nm、記録電流Iw=30mAで瓦記録した。各磁性ドット列内において、隣接する磁性ドットのビットが交互に反転する101010…というパターンで記録した。
(再生)
千鳥配置になっている隣接する2列の磁性ドット列を1トラックとして連続的に再生した。このとき、再生素子の中央を千鳥配置になっている隣接する2列の磁性ドット列の中間に位置決めした。2列の磁性ドット列の各々には101010…というパターンで記録がなされているので、期待される再生波形は11001100…というパターンに対応する。
(記録誤り率)
期待される11001100…パターンに対応する再生波形に基づいて、記録誤り率を測定した。2列の磁性ドット列を孤立させた孤立領域では、記録誤り率は3.0×10−3であった。解析の結果、記録誤りは、主に瓦記録で先に記録された磁性ドット列において発生していることがわかった。その原因は、先に記録された第n列の磁性ドット列が、第n+1列の磁性ドット列に瓦記録を行う際に、記録磁界の漏えい、すなわちフリンジ影響により一部磁化反転を起こしたためであると予想される。
(クロストーク)
孤立領域と、複数の磁性ドット列が隣接して配置されているデータ領域とでそれぞれ再生を行い、再生波形の信号ノイズ比(SN比)を測定した。孤立領域でのSN比は15dB、データ領域でのSN比は12dBであった。孤立領域とデータ領域との違いは、再生トラックに隣接する磁性ドット列の有無である。すなわち、データ領域でのSN損失は、隣接する磁性ドット列からのクロストークに起因することが予想される。
[実施例1]
(媒体構造)
図8に示すように、ディスクの周方向に沿って複数の磁性ドットが列をなして磁性ドット列を形成し、2列(t=2)の磁性ドット列を1群としてサブ領域を形成し、複数群のサブ領域を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体を作製した。
磁性ドットの形状および磁性ドット列の配置は以下の通りである。各々のサブ領域において、第1列の磁性ドット31を直径8nmの円形とし、第2列の磁性ドット32を直径12nmの円形とした。1つの磁性ドット列内でドットピッチを20nmとした。第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット31と、第2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットは、互いに位相が180度シフトする千鳥配置とした。各々のサブ領域において、第1列の磁性ドット列と、第2列の磁性ドット列との間の間隔L1は15nmとした。第q群のサブ領域の第2列(最後)の磁性ドット列と、第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列との間の間隔L2は25nmとした。このビットパターンド媒体のデータ領域における磁性ドットの密度は、1.6Tドット/inchである。
図3に示されるように、直径8nmの円形の磁性ドットの保磁力は5500Oe、直径12nmの円形の磁性ドットの保磁力は4500Oeである。
また、隣接する群の磁性ドット列の影響を避けるために、2列の磁性ドット列を含む1群のサブ領域の両側のサブ領域を除去して、孤立サブ領域を形成した。
(記録)
上述した仕様の記録素子の端部を用いて各磁性ドット列に対して浮上高2nmで瓦記録した。記録時の記録電流Iwは、第1列への記録時に35mA、第2列への記録時に25mAとした。各磁性ドット列内において、隣接する磁性ドットのビットが交互に反転する101010…というパターンで記録した。
(再生)
千鳥配置になっている隣接する2列の磁性ドット列を1トラックとして連続的に再生した。2列の磁性ドット列の各々には101010…というパターンで記録がなされているので、期待される再生波形は11001100…というパターンに対応する。
(再生時の再生素子のオフセット)
千鳥配置になっている第1列の磁性ドット列と第2列の磁性ドット列との中間に、再生素子の中央を位置決めして再生した場合、再生波形に歪みが生じた。解析の結果、第1列の磁性ドット列からの再生信号強度が弱く、第2列の磁性ドット列からの再生信号強度が強かった。これは、第1列および第2列の磁性ドット列を構成する磁性ドットのサイズが互いに異なることに起因していると考えられる。
次に、再生素子の中央を、千鳥配置になっている第1列の磁性ドット列と第2列の磁性ドット列との中間よりも第1列の磁性ドット列の方向にδ=5nmだけオフセットさせて再生した。その結果、再生波形の歪みが解消された。これは、再生素子の中央すなわち感度分布の中心が第1列の磁性ドット列に近づいたため、オフセットなしの場合と比較し、第1列の磁性ドット列からの再生信号強度が増大し、第2列の磁性ドット列からの再生信号強度が減少したためと思われる。
そこで、以下においては、再生素子の中央を、千鳥配置になっている第1列の磁性ドット列と第2列の磁性ドット列との中間よりも第1列の磁性ドット列の方向にδ=5nmだけオフセットさせて再生して、再生結果を検討した。
(記録誤り率)
期待される11001100…パターンに対応する再生波形に基づいて、記録誤り率を測定した。
2列の磁性ドット列を孤立させた孤立サブ領域では、記録誤り率は2.0×10−5を示した。第2列への記録時に第1列に対するフリンジ影響が解消されたため、参照例よりも記録誤り率が低減したことがわかった。これは、第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力が第2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きいためフリンジ影響を受けにくいこと、および第2列の磁性ドット列への記録時の記録電流Iwが第1列の磁性ドット列への記録時の記録電流Iwより小さいためフリンジ影響が抑えられたことによると考えられる。
(クロストーク)
孤立サブ領域と、複数のサブ領域が隣接して配置されているデータ領域とでそれぞれ再生を行い、再生波形の信号ノイズ比(SN比)を測定した。孤立サブ領域でのSN比は15dBであり、参照例と同等であった。データ領域でのSN比は14dBであり、参照例よりクロストークの改善が見られた。これは、異なるサブ領域に含まれ互いに隣接する磁性ドット列間の間隔たとえば第q群の第2列の磁性ドット列と第q+1群の第1列の磁性ドット列との間の間隔を、同一のサブ領域に含まれ互いに第1列の磁性ドット列と第2列の磁性ドット列との間の間隔よりも大きくしたことによると考えられる。
本実施例のように千鳥配置のビットパターンド媒体に瓦記録方式を適用することにより、高記録密度化、記録再生素子の製造マージン緩和、同期記録精度の緩和が可能になることに加えて、第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力を第2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きくしたことにより、フリンジ影響、クロストーク影響が低減される。さらに、第2列の磁性ドット列への記録時の記録電流Iwを第1列の磁性ドット列への記録時の記録電流Iwより小さくすることは、記録誤り率の低減に有利に作用する。
[実施例2]
図9に示すように、第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット33の形状を、トラック方向の短径D1が8nm、クロストラック方向の長径が18nmである楕円形状とした。図4に示されるように、この磁性ドット34の保磁力は5200Oeである。また、第2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット33の形状を、直径12nmの円形とした。図3に示されるように、この磁性ドット34の保磁力は4500Oeである。
記録時の記録電流Iwは、第1列への記録時に33mA、第2列への記録時に25mAとした。また、再生素子の中央を、千鳥配置になっている第1列の磁性ドット列と第2列の磁性ドット列との中間よりも第1列の磁性ドット列の方向にδ=3nmだけオフセットさせて再生した。それ以外は、実施例1と同様の記録再生試験を行った。
記録誤り率は2.0×10−5であった。クロストークは、孤立サブ領域で15dB、データ領域で14dBであり、実施例1と同様の特性を示した。
[変形例]
図10に、ディスクの周方向に沿って複数の磁性ドットが列をなして磁性ドット列を形成し、3列(t=2)の磁性ドット列を1群としてサブ領域を形成し、複数群のサブ領域を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体を示す。
この場合、各々のサブ領域において、第1列の磁性ドット35、第2列の磁性ドット36、第3列の磁性ドット37の順に直径を大きくし、この順に保磁力を小さくする。
[実施例3]
図11に示すように、17列の磁性トラック列を1群としてサブ領域を形成し、複数群のサブ領域を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体を作製した。
本実施例では、第1列から第16列までの磁性ドット列41は参照例と同じ配置とし、第17列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット42はクロストラック方向の幅を100nmとし、各磁性トラック列間の非磁性部の幅を10nmとした。磁性ドット列41の保磁力は磁性ドット42の保磁力より大きくなっている。
上述した仕様の記録再生素子を用いて瓦記録を行った。記録素子のクロストラック方向への移動距離に関して、第15列の磁性ドット列上から第16列の磁性ドット列への移動距離と、第16列の磁性ドット列上から第17列の磁性ドット列への移動距離を等距離とした。再生時には再生素子を第17列の磁性ドット列の中央に配置して再生を行った。
第1列から第16列の磁性ドット列を2列毎に再生したところ、記録誤り率は3.0×10−3であり、参照例と同等であった。これに対して、第17列の磁性ドット列の記録誤り率は2.0×10−7であった。
本実施例の磁気記録装置では、第1列から第16列までの磁性ドット列に映像情報のように記録誤り率の影響が低い情報を記録し、第17列の磁性ドット列にその他の記録誤り率の影響が高い情報を記録することができた。
実施例4
図12(a)に示すように、3列の磁性トラック列を1群としてサブ領域を形成し、複数群のサブ領域を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体を作製した。第1列〜第3列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット43、44、45は互いに同位相である。
第1列〜第3列の磁性ドット列に含まれる磁性ドット43、44、45の形状については、クロストラック方向の幅を第1列で5nm、第2列で10nm、第3列で20nmとし、トラック方向の幅を第1列〜第3列のいずれも10nmとした。第1列〜第3列の各磁性ドット列に含まれる磁性ドット43、44、45の保磁力は、第1列で6000Oe、第2列で5000Oe、第3列で4030Oeであった。1つの磁性ドット列内でドットピッチを20nmとした。各磁性ドット列間の非磁性部の幅については、第1列と第2列との間の間隔を5nm、第2列と第3列との間の間隔を10nmとした。
この媒体に対して、記録素子の実効幅が50nm、再生素子の実効幅が50nmという仕様の磁気ヘッドで記録再生を行った。
記録時および再生時に、磁気ヘッドを第2列の磁性ドット列の中央に位置決めして、第1列〜第3列の磁性ドット列で同時に記録再生を行った。
記録時には同じヘッド位置で3度記録を行い、記録電流Iwを初回で45mA、2回目で30mA、3回目で20mAとした。
3回の記録による磁化反転の状態を解析すると、図12(b)〜(d)に示す状態になっていることがわかった。すなわち、図12(b)に示すように初回で第1列〜第3列、図12(c)に示すように2回目で第2列および第3列、図12(d)に示すように3回目で第3列が記録されていた。このことは、保磁力の大きい磁性ドット列は記録電流Iwが小さいときには記録されないことを示している。
再生時には、第1列〜第3列の磁性ドット列を同時に読み取る。各磁性ドット列に含まれる磁性ドットのサイズに応じて、第1列の再生信号強度を±1とすると、第2列は±2倍の再生信号強度、第3列は±4倍の再生信号強度を持ち、これらの合計が1トラックの再生信号強度として得られる。この再生信号強度は各磁性ドットの記録状態に換算することができる。
したがって、本実施例によれば、実施例1よりも広い幅の再生素子を用いて記録再生を行うことができ、再生素子の製造マージンを改善することができる。また、本実施例によれば、瓦記録ではなく、通常の1トラックごとの記録方式を用いて記録再生を行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…ディスクドライブ、10…ディスク、11…スピンドルモータ、12W…記録素子、12R…再生素子、13…アクチュエータ、14…ヘッドアンプユニット、15…リード/ライトチャネル、16…ハードディスクコントローラ、17…マイクロプロセッサ、18…メモリ、19…モータドライバ、20…集積回路、30、31、32、33、34、35、36、37、41、42、43、44、45…磁性ドット、51…基板、52…レジスト層、53…導電化膜、54…電鋳層、55…ニッケルスタンパ、71…ガラス基板、72…磁気記録層、73…エッチング保護層、74…レジスト、75…非磁性層、76…表面保護層。

Claims (11)

  1. 各々複数の磁性ドットを含む複数の磁性ドット列を含むデータ領域を有するビットパターンド媒体と、
    複数の磁性ドット列をカバーする幅を有する磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドをクロストラック方向へ移動させるアクチュエータと
    を具備し、第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力が、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力より大きい磁気記録装置。
  2. 第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットと、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットは、厚みが同じで、媒体面に平行な面における断面形状が異なることに起因して保磁力が異なっている請求項1に記載の磁気記録装置。
  3. 第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットは、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに比べて、断面形状の断面積が小さい請求項2に記載の磁気記録装置。
  4. 第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットは、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに比べて、断面形状の重心を通る最短の直線の長さが短い請求項2に記載の磁気記録装置。
  5. 第n列の磁性ドット列に記録した後、第n+1列の磁性ドット列に記録する請求項1に記載の磁気記録装置
  6. 第n列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに記録するときの記録電流は、第n+1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットに記録するときの記録電流より大きい請求項5に記載の磁気記録装置。
  7. 前記ビットパターンド媒体のデータ領域は、複数列の磁性ドット列を1群とする複数群のサブ領域を含み、第q群のサブ領域の最後の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力は、第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットの保磁力よりも小さく、第q群のサブ領域の最後の磁性ドット列と第q+1群のサブ領域の第1列の磁性ドット列との間の間隔は、同一のサブ領域に含まれ互いに隣接する磁性ドット列間の間隔よりも大きい請求項1に記載の磁気記録装置。
  8. 複数列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを1つの再生素子で連続的に再生する請求項1に記載の磁気記録装置。
  9. 1つの再生素子で連続的に再生される複数列の磁性ドット列のうち互いに隣接する磁性ドット列に含まれる磁性ドットは位相シフトしている請求項8に記載の磁気記録装置。
  10. 複数列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを1つの再生素子で連続的に再生し、複数列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットからの再生信号強度の合計に基づいて復号する請求項8に記載の磁気記録装置。
  11. 第n列および第n+1列の2列の磁性ドット列に含まれる磁性ドットを1つの再生素子で連続的に再生するときに、前記再生素子の中心が第n列の磁性ドット列と第n+1列の磁性ドット列との中間位置から、第n列の磁性ドット列に向かってオフセットしている請求項8に記載の磁気記録装置。
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