JP2012057596A - 圧縮機及び冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油分離器で分離された高温高圧の潤滑油を圧縮機内部へ戻す過程において、体積効率の低下を抑制することができる圧縮機を提供することにある。
【解決手段】圧縮機構15によって、潤滑油を含有する高温高圧の圧縮冷媒が、高圧空間S1へ吐出される。高圧空間S1の圧縮冷媒は、スクロール圧縮機101から吐出されて油分離器102に供給される。油分離器102によって、圧縮冷媒に含有される潤滑油が分離される。分離された潤滑油は、油分離器102の外部に排出されて油戻し管96を流れる。オイルポンプ98は、油戻し管96を流れる潤滑油を吸引して、高圧空間S1に供給する。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機及び冷凍装置に関し、特に、圧縮機から吐出された圧縮冷媒に含まれる潤滑油を圧縮機内部へ戻す機構を備える圧縮機、及び、当該圧縮機を備える冷凍装置に関する。
一般的に、冷媒ガスが冷凍サイクルを繰り返す冷媒回路を構成する圧縮機は、圧縮機内部の圧縮機構等の摺動部の潤滑性を高めるために、潤滑油を内部に有している。そのため、圧縮機から吐出される圧縮冷媒は潤滑油を含有する。しかし、潤滑油を含有する圧縮冷媒が圧縮機外部の冷媒回路へ供給されると、圧縮機内部の潤滑油が不足して摺動部の潤滑不良が引き起こされると共に、冷媒回路を構成する凝縮器内部の伝熱管に潤滑油が付着して伝熱作用が阻害される等の問題が発生する。そこで、従来、潤滑油を含有する圧縮冷媒が圧縮機外部の冷媒回路へ供給されることを防止するため、圧縮機から吐出される圧縮冷媒から潤滑油を分離して圧縮機内部へ戻す機構が提案されている。
例えば、特許文献1(特開平5−223074号公報)に記載されるスクロール圧縮機では、圧縮冷媒から潤滑油を分離する油分離器(オイルセパレータ)が圧縮機本体(スクロール型コンプレッサ)の外部に配設されている。圧縮機本体のケーシング上面に配設される吐出管は、油分離器内部の上部空間に連通している。圧縮機本体の吐出管から吐出された圧縮冷媒は、油分離器内部に供給され、金属の微細線を丸めて形成されたオイル分離手段を通過する。このとき、圧縮冷媒に含まれる潤滑油が金属の微細線に付着することで、潤滑油が圧縮冷媒から分離される。圧縮冷媒から分離された潤滑油は、油分離器内部のオイル溜り室に貯留される。このオイル溜り室は、絞り機構を有するオイル戻り流路を介して、圧縮機内部の低圧空間と連通している。従って、油分離器内部のオイル溜り室に貯留された潤滑油は、オイル戻り流路を介して圧縮機内部の低圧空間に戻される。
しかし、従来のスクロール圧縮機では、圧縮冷媒に含まれる高温高圧の潤滑油は、油分離器によって分離された後、圧縮前の低温低圧の冷媒が満たされている圧縮機内部の空間に戻される。そのため、従来のスクロール圧縮機では、圧縮前の低温低圧の冷媒が高温高圧の潤滑油によって過熱されて膨張するので、体積効率の大幅な低下を招いてしまうという問題が発生していた。
本発明の課題は、油分離器で分離された高温高圧の潤滑油を圧縮機内部へ戻す過程において、体積効率の低下を抑制することができる圧縮機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る圧縮機は、密閉容器と、電動機と、圧縮機構と、油分離器と、油戻し管と、油導入管と、オイルポンプとを備える。密閉容器は、高圧空間を内部に有し、潤滑油が貯留される油貯留部を底部に有する。油貯留部は、高圧空間の一部である。電動機は、密閉容器の内部に収容される。圧縮機構は、密閉容器の内部に収容され、電動機によって駆動される。圧縮機構は、冷媒を圧縮すると共に、高圧空間に圧縮冷媒を吐出する。油分離器は、密閉容器の外部に配設される。油分離器は、圧縮機構から吐出される圧縮冷媒から潤滑油を分離する。油戻し管は、油分離器によって分離された潤滑油を油分離器の外部に排出する。油導入管は、油戻し管によって排出された潤滑油を高圧空間に導入する。オイルポンプは、密閉容器の外部に配設される。オイルポンプは、油分離器によって分離された潤滑油を、油戻し管から吸入して、油導入管に吐出する。
第1観点に係る圧縮機では、電動機及び圧縮機構等を内部に収容する密閉容器からなる圧縮機本体が、圧縮機本体の外部に配設される油分離器と、油戻し管、オイルポンプ及び油導入管を介して接続されている。オイルポンプの吸入口は油戻し管に接続され、オイルポンプの吐出口は油導入管に接続されている。圧縮機構によって、潤滑油を含有する高温高圧の圧縮冷媒が、高圧空間へ吐出される。高圧空間の圧縮冷媒は、圧縮機本体から吐出されて油分離器に供給される。そして、油分離器によって、圧縮冷媒に含有される潤滑油が分離される。分離された潤滑油は、油分離器の外部に排出されて油戻し管を流れる。油戻し管を流れる潤滑油は、オイルポンプによって吸引されて油導入管に吐出される。油導入管を流れる潤滑油は、高圧空間に導入される。これにより、第1観点に係る圧縮機では、従来の圧縮機と異なり、油分離器によって分離された高温高圧の潤滑油が、圧縮前の低温低圧の冷媒が満たされる圧縮機本体内部の空間へ戻されることがない。そのため、圧縮機本体内部に戻された潤滑油によって圧縮前の冷媒が過熱されて膨張することがない。従って、第1観点に係る圧縮機では、体積効率の低下を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る圧縮機は、第1観点に係る圧縮機において、油導入管は、油貯留部の近傍の高圧空間に潤滑油を導入する。
第2観点に係る圧縮機では、油導入管を流れる潤滑油は、油貯留部の近傍に導入される。これにより、第2観点に係る圧縮機では、油分離器で分離された潤滑油が、迅速に油貯留部に供給される。従って、第2観点に係る圧縮機では、潤滑油を油貯留部に安定的に供給することができる。
本発明の第3観点に係る圧縮機は、第2観点に係る圧縮機において、油分離板をさらに備える。油分離板は、油貯留部の近傍の高圧空間に配設される。油分離板は、圧縮機構から吐出される圧縮冷媒から潤滑油を分離する。油導入管は、油分離板の下方の高圧空間に潤滑油を導入する。
第3観点に係る圧縮機では、高圧空間を流れる圧縮冷媒が油分離板に上方から衝突することによって、圧縮冷媒に含まれる潤滑油の一部が油分離板に付着する。油分離板に付着した潤滑油は、高圧空間を落下して油貯留部に貯留される。油導入管を流れる潤滑油は、油分離板の下方に導入されるので、油分離器で分離された潤滑油は、迅速に油貯留部に供給される。また、油導入管を流れる潤滑油は、油分離板の下方に導入されるので、油分離板に上方から衝突する圧縮冷媒の流れによって巻き上げられにくい。従って、第3観点に係る圧縮機では、潤滑油を油貯留部に安定的に供給することができる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点乃至第3観点のいずれかに係る圧縮機と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器と、を備える。
第4観点に係る冷凍装置では、第1観点乃至第3観点のいずれかに係る圧縮機を、冷凍装置が備えることができる。第1観点乃至第3観点のいずれかに係る圧縮機は、体積効率の低下を抑制することができる。従って、第4観点に係る冷凍装置では、成績係数の低下を抑制することができる。
本発明に係る圧縮機では、油分離器で分離された高温高圧の潤滑油を圧縮機内部へ戻す過程において、体積効率の低下を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機を備える冷媒回路の概略図である。
本発明の実施形態に係る圧縮機について、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態における圧縮機は、高低圧ドーム型スクロール圧縮機本体(以下、「スクロール圧縮機」という)と、スクロール圧縮機の外部に配設される油分離器とから構成される。スクロール圧縮機は、互いに噛合する2つのスクロール部品の少なくとも一方が自転運動をすることなく公転運動をすることにより冷媒を圧縮する機構を有する圧縮機である。
(1)全体構成
本実施形態に係るスクロール圧縮機101の縦断面図を図1に示す。また、本実施形態に係るスクロール圧縮機101、油分離器102、凝縮器103、膨張部104及び蒸発器105から構成される冷媒回路の概略図を図2に示す。この冷媒回路は、冷媒ガスを循環する冷凍サイクルを繰り返す。スクロール圧縮機101は、冷媒回路中の冷媒ガスを圧縮する役割を担う。
本実施形態に係るスクロール圧縮機101は、図1に示されるように、ケーシング10、圧縮機構15、主フレーム23、オルダム継手39、駆動モータ16、副フレーム60、油分離板73、駆動軸17、吸入管19及び吐出管20から構成される。また、本実施形態に係るスクロール圧縮機101は、図2に示されるように、吐出管20、油戻し管96、油導入管97及びオイルポンプ98を介して、スクロール圧縮機101の外部に配設される油分離器102と接続されている。以下、スクロール圧縮機101の構成部品及び油分離器102について詳述する。
(2)詳細構成
(2−1)ケーシング
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング部11と、胴部ケーシング部11の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、胴部ケーシング部11の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部13とから構成される。ケーシング10は、ケーシング10の内部及び外部において圧力及び温度が変化した場合に変形及び破損が起こりにくい剛性部材で成型される。また、ケーシング10は、胴部ケーシング部11の略円筒状の軸方向が鉛直方向に沿うように設置される。
ケーシング10の内部には、圧縮機構15と、圧縮機構15の下方に配置される駆動モータ16と、ケーシング10内を鉛直方向に延びるように配設される駆動軸17等が収容されている。また、ケーシング10の上壁部12には吸入管19が気密状に溶接され、胴部ケーシング部11には吐出管20及び油導入管97が気密状に溶接されている。
ケーシング10の底部には、潤滑油を貯留するための空間である油貯留部Pが形成されている。潤滑油は、スクロール圧縮機101の運転中に圧縮機構15等の摺動部の潤滑性を良好に保つために使用される。
(2−2)圧縮機構
圧縮機構15は、ケーシング10の内部に収容され、低温低圧の冷媒を吸引し、圧縮し、高温高圧の冷媒(以下、「圧縮冷媒」という)を吐出する。圧縮機構15は、固定スクロール部品24と、旋回スクロール部品26とから構成される。次に、固定スクロール部品24及び旋回スクロール部品26について、それぞれ説明する。
固定スクロール部品24は、第1鏡板24aと、第1鏡板24aに直立して形成されている渦巻形状(インボリュート状)の第1ラップ24bとを有している。固定スクロール部品24には、主吸入孔(図示せず)と、主吸入孔に隣接する補助吸入孔(図示せず)とが形成されている。主吸入孔は、吸入管19と、後述する圧縮室40とを連通する。補助吸入孔は、後述する低圧空間S2と、圧縮室40とを連通する。また、第1鏡板24aの中央部には、吐出孔41が形成され、第1鏡板24aの上面には、吐出孔41と連通する拡大凹部42が形成されている。この拡大凹部42は、第1鏡板24aの上面に凹設された水平方向に広がる空間である。固定スクロール部品24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被せられることにより圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室からなるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール部品24と蓋体44とは、ガスケット(図示せず)を介して密着させることによりシールされている。また、固定スクロール部品24には、マフラー空間45と連通し、固定スクロール部品24の下面に開口する第1連絡通路46が形成されている。
旋回スクロール部品26は、第2鏡板26aと、第2鏡板26aに直立して形成されている渦巻形状(インボリュート状)の第2ラップ26bとを有している。第2鏡板26aの下面中央部には、第2軸受部26cが形成されている。第2鏡板26aの内部には、給油細孔63が形成されている。給油細孔63は、第2鏡板26aの上面外周部と、第2軸受部26cの内側の空間とを連通している。
固定スクロール部品24及び旋回スクロール部品26は、第1ラップ24bと第2ラップ26bとが噛合することにより、第1鏡板24a、第1ラップ24b、第2鏡板26a及び第2ラップ26bによって囲まれる空間である圧縮室40を形成する。この圧縮室40は、後述するように、旋回スクロール部品26の公転運動によって自身の体積を減少させることにより、冷媒を圧縮する。
(2−3)主フレーム
主フレーム23は、圧縮機構15の下方に配設され、その外周面においてケーシング10の内壁に気密状に接合されている。このため、ケーシング10の内部は、主フレーム23の下方の高圧空間S1と、主フレーム23の上方の低圧区間S2とに画成されている。主フレーム23は、主フレーム23の上面に凹設されている主フレーム凹部31と、主フレーム23の下面から下方に延設されている第1軸受部32とを有している。この第1軸受部32には、鉛直方向に第1軸受孔33が貫通して形成されている。また、主フレーム23は、ボルト等で固定することによって固定スクロール部品24を載置し、後述するオルダム継手39を介して、固定スクロール部品24と共に、旋回スクロール部品26を挟持している。また、主フレーム23の外周部には、鉛直方向に第2連絡通路48が貫通して形成されている。この第2連絡通路48は、主フレーム23の上面において第1連絡通路46と連通し、主フレーム23の下面において吐出口49を介して高圧空間S1と連通する。
(2−4)オルダム継手
オルダム継手39は、旋回スクロール部品26の自転運動を防止するための環状部材である。オルダム継手39は、主フレーム23に形成されている長円形状のオルダム溝26dに嵌め込まれている。
(2−5)駆動モータ
駆動モータ16は、ケーシング10の内部に収容され、主フレーム23の下方に配設されるブラシレスDCモータである。駆動モータ16は、ケーシング10の内壁に固定されるステータ51と、このステータ51の内側に僅かな間隙(エアギャップ)を設けて回転自在に収容されるロータ52とによって構成される。
ステータ51は、電線が巻き付けられているコイル部(図示せず)と、コイル部の上方及び下方に形成されているコイルエンド53とを有している。また、ステータ51の外周面には、ステータ51の上端面から下端面に亘り、かつ、周方向に所定間隔をおいて、切欠形成されている複数のコアカット部(図示せず)が設けられている。このコアカット部は、胴部ケーシング部11とステータ51との間に鉛直方向に延びるモータ冷却通路55を形成する。
ロータ52は、その回転中心において鉛直方向に貫通している駆動軸17を固定している。ロータ52は、駆動軸17を介して、圧縮機構15と接続されている。
(2−6)副フレーム
副フレーム60は、駆動モータ16の下方に配設され、その外周面の一部においてケーシング10の内壁に気密状に接合されている。副フレーム60は、鉛直方向に貫通して形成されている第3軸受部60aを有している。
(2−7)油分離板
油分離板73は、ケーシング10の内部に収容される平板状の部材である。油分離板73は、副フレーム60の上端面に固定されている。
(2−8)駆動軸
駆動軸17は、ケーシング10の内部に収容され、その軸方向が鉛直方向に沿うように配設されている。駆動軸17は、図1に示されるように、その上端部の軸心が上端部を除く部分の軸心に対してわずかに偏心している形状を有している。
駆動軸17は、駆動モータ16のロータ52に固定され、その軸回転運動によって、第1軸受部32、第2軸受部26c及び第3軸受部60aと摺動する。駆動軸17は、その上端部が第2軸受部26cに嵌入することで旋回スクロール部品26と接続されている。駆動軸17は、軸回転運動することによって、旋回スクロール部品26を駆動させる。
駆動軸17は、軸方向に形成されている給油路61を有している。給油路61の上端は、駆動軸17の上端面と第2鏡板26aの下面とによって形成される油室83と連通している。この油室83は、第2鏡板26aの給油細孔63を介して、固定スクロール部品24と旋回スクロール部品26との摺動部(以下、「圧縮機構15の摺動部」という)に連通し、圧縮室40を介して最終的に低圧空間S2に連通する。また、給油路61の下端は、油貯留部Pに連通する。
また、駆動軸17は、給油路61から分岐する第1給油横孔61a、第2給油横孔61b及び第3給油横孔61cを有している。第1給油横孔61a、第2給油横孔61b及び第3給油横孔61cは、給油路61に対して直交して形成されている。
(2−9)吸入管
吸入管19は、ケーシング10の外部から圧縮機構15へ、冷媒回路の冷媒を導入するための管状部材である。吸入管19は、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、低圧空間S2を鉛直方向に貫通すると共に、内端部が固定スクロール24に嵌入されている。
(2−10)吐出管
吐出管20は、高圧空間S1からケーシング10の外部へ、圧縮冷媒を吐出するための管状部材である。吐出管20は、ケーシング10の胴部ケーシング部11に気密状に嵌入されている。吐出管20は、高圧空間S1を水平方向に貫通すると共に、内端部が主フレーム23近傍の高圧空間S1に位置している。
(2−11)油分離器
油分離器102は、スクロール圧縮機101の吐出管20から吐出された圧縮冷媒から潤滑油を分離する。これにより、油分離器102は、潤滑油を含有する圧縮冷媒が冷媒回路を循環することを防止する。
油分離器102は、図2に示されるように、スクロール圧縮機101の外部に設置され、入口管102b、出口管102c及び油戻し管96が、密閉容器であるタンク102aの壁部を貫通して気密上に溶接された構造を有している。
タンク102aは、圧縮冷媒から潤滑油を分離する機構を内部に備える。圧縮冷媒から潤滑油を分離する機構の例として、遠心分離式機構がある。遠心分離式機構では、タンク102aの内部に旋回板を配設して、圧縮冷媒を旋回運動させることにより、圧縮冷媒に含まれる潤滑油の油滴を遠心力によって分離させる。圧縮冷媒から分離された潤滑油は、タンク102aの底部に貯留され、油戻し管96からタンク102aの外部へ排出される。
入口管102bは、スクロール圧縮機101の吐出管20と連通する。入口管102bは、スクロール圧縮機101の高圧空間S1からタンク102aの内部へ、圧縮冷媒を導入するための管状部材である。
出口管102cは、タンク102aの内部からタンク102aの外部の冷媒回路へ、潤滑油が分離された圧縮冷媒を導入するための管状部材である。
油戻し管96は、圧縮冷媒から分離された潤滑油をタンク102aの外部へ排出するための管状部材である。油戻し管96は、図2に示されるように、タンク102aの底部を貫通して気密上に溶接されている。
(2−12)オイルポンプ
オイルポンプ98は、粘性のある液体を吸引及び吐出するためのギアポンプ等である。オイルポンプ98は、スクロール圧縮機101の外部に設置される。オイルポンプ98の吸入口は、油戻し管96に接続され、オイルポンプ98の吐出口は、油導入管97に接続されている。油導入管97は、図1に示されるように、胴部ケーシング部11を貫通して気密上に溶接されていると共に、内端部が油分離板73の下方の高圧空間S1に位置している。
オイルポンプ98は、油分離器102のタンク102aから排出された油戻し管96の潤滑油を吸入し、油導入管97に吐出する。オイルポンプ98は、インバータ制御によりポンプモータの回転速度を自由に変更できる機能を有し、油導入管97に吐出される潤滑油の量を細かく制御することができる。
(3)動作
本実施形態におけるスクロール圧縮機101の運転動作について説明する。最初に、スクロール圧縮機101が備えられる冷媒回路を循環する冷媒の流れについて説明する。次に、スクロール圧縮機101の摺動部を潤滑する潤滑油の流れについて説明する。
(3−1)冷媒の流れ
駆動モータ16が駆動されることによって、ロータ52が回転する。これにより、ロータ52に固定されている駆動軸17が、軸回転運動を行う。駆動軸17の軸回転運動は、第2軸受部26cを介して旋回スクロール部品26に伝達される。駆動軸17の上端部の軸心は、駆動軸17の軸回転運動の軸心に対して偏心しているので、旋回スクロール部品26は、駆動軸17の軸回転中心に対して公転運動を行う。旋回スクロール部品26は、オルダム継手39によって自転することなく公転運動を行う。
圧縮前の低温低圧の冷媒は、吸入管19から主吸入孔を経由して、又は、低圧空間S2から補助吸入孔を経由して、圧縮機構15の圧縮室40に吸引される。旋回スクロール部品26の旋回運動により、圧縮室40は体積を徐々に減少させながら固定スクロール部品24の外周部から中心部へ向かって移動する。その結果、圧縮室40内の冷媒は圧縮されて圧縮冷媒となる。圧縮冷媒は、吐出孔41からマフラー空間45へ吐出された後、第1連絡通路46及び第2連絡通路48を経由して、吐出口49から高圧空間S1へ導入される。そして、圧縮冷媒は、ガスガイド58と胴部ケーシング部11との間の空間を下方に向かって流れる。圧縮冷媒は、モータ冷却通路55を下降して、駆動モータ16の下方の空間に到達する。その後、圧縮冷媒は、流れの向きを反転して、他のモータ冷却通路55及びエアギャップを上昇する。最終的に、圧縮冷媒は、吐出管20からスクロール圧縮機101の外部に吐出される。
スクロール圧縮機101から吐出された高温高圧の圧縮冷媒は、油分離器102の入口管102bからタンク102a内に吸入される。圧縮冷媒は、タンク102a内で潤滑油が分離されて、出口管102cから油分離器102の外部に吐出される。
油分離器102から吐出された圧縮冷媒は、凝縮器103を通過することによって、冷却されて液化される。液化された冷媒は、膨張部104を通過することによって、低温低圧の冷媒になる。その後、低温低圧の冷媒は、蒸発器105を通過することによって、気化されて低温低圧の冷媒ガスとなり、最終的に吸入管19からスクロール圧縮機101の内部に吸入される。
(3−2)潤滑油の流れ
駆動モータ16が駆動されることによって、ロータ52が回転する。これにより、ロータ52に固定されている駆動軸17が、軸回転運動を行う。駆動軸17の軸回転運動によって圧縮機構15が駆動し、高圧空間S1に圧縮冷媒が吐出されると、高圧空間S1の圧力が上昇する。また、給油路61の上端は、油室83及び給油細孔63を介して低圧空間S2に連通している。これにより、給油路61の上端と下端との間において圧力差が発生する。その結果、給油路61自体が差圧ポンプとして作用するので、油貯留部Pに貯留される潤滑油は吸引されて給油路61を上昇する。
給油路61を上昇して油室83まで到達した潤滑油は、給油細孔63を経由して、圧縮機構15の摺動部に供給される。圧縮機構15の摺動部を摺動した潤滑油は、低圧空間S2及び圧縮室40に漏れ込む。このとき、元来高温高圧である潤滑油は、低圧空間S2及び圧縮室40に存在する圧縮前の冷媒を過熱する。また、潤滑油は、油滴の状態で圧縮冷媒に含有される。圧縮冷媒に含有される潤滑油は、圧縮冷媒と同じ経路を通って、圧縮室40から高圧空間S1へ吐出される。その後、潤滑油は、圧縮冷媒と共にモータ冷却通路55を下降した後に、一部が油分離板73に衝突する。このとき、油分離板73に付着した潤滑油は、高圧空間S1を落下して油貯留部Pに貯留される。
一方、給油路61を上昇する潤滑油の多くは、第1給油横孔61a、第2給油横孔61b及び第3給油横孔61cに供給される。第1給油横孔61aを流れる潤滑油、及び、油室83内の潤滑油の一部は、駆動軸17と第2軸受部26cとの摺動部を潤滑した後、主フレーム凹部31の底部に落下する。第2給油横孔61bを流れる潤滑油、及び、主フレーム凹部31の底部に落下した潤滑油の一部は、駆動軸17と第1軸受部32との摺動部を潤滑して主フレーム23の下端から高圧空間S1に漏出した後、高圧空間S1を落下する。なお、主フレーム凹部31の底部に落下した潤滑油の一部は、主フレーム凹部31と高圧空間S1とを連通する油通路(図示せず)を経由して高圧空間S1に到達した後、高圧空間S1を落下する。第3給油横孔61cを流れる潤滑油は、駆動軸17と第3軸受部60aとの摺動部を潤滑して高圧空間S1に漏出した後、高圧空間S1を落下する。
高圧空間S1を落下する潤滑油は、一部が油貯留部Pに落下して貯留され、一部が高圧空間S1を上昇する圧縮冷媒の流れに巻き込まれて圧縮冷媒に含有される。その結果、吐出管20からスクロール圧縮機101の外部へ吐出される圧縮冷媒は潤滑油を含有する。
スクロール圧縮機101から吐出された圧縮冷媒は、油分離器102の入口管102bからタンク102a内に吸引されて、潤滑油が分離される。圧縮冷媒から分離された潤滑油は、タンク102aの底部に一時的に貯留される。その後、潤滑油は、タンク102a内から油戻し管96に排出された後、オイルポンプ98によって吸引されて、油導入管97に吐出される。その後、潤滑油は、油導入管97から高圧空間S1に供給され、最終的に油貯留部Pに貯留される。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、油分離器102によって分離された高温高圧の潤滑油は、油戻し管96、オイルポンプ98及び油導入管97を経由して油貯留部Pへ戻される。これにより、本実施形態では、スクロール圧縮機101内部の圧縮前の冷媒が、高温高圧の潤滑油によって過熱されて膨張することを防ぐことができる。従って、本実施形態では、スクロール圧縮機101の体積効率の低下を抑制することができる。
(4−2)
本実施形態では、オイルポンプ98によって油導入管97に吐出された潤滑油は、油貯留部Pの近傍に位置する高圧空間S1に供給される。これにより、本実施形態では、油分離器102によって分離された潤滑油を迅速に油貯留部Pへ戻すことができる。従って、本実施形態では、潤滑油を効率的に回収して油貯留部Pに安定的に供給することができる。
(4−3)
本実施形態では、オイルポンプ98によって油導入管97に吐出された潤滑油は、油分離板73の下方に位置する高圧空間S1に供給される。これにより、本実施形態では、油分離器102によって分離された潤滑油が高圧空間S1に供給される際に、高圧空間S1を流れる圧縮冷媒の油分離板73への衝突が阻害されにくい。従って、本実施形態では、潤滑油を効率的に回収して油貯留部Pに安定的に供給することができる。
(4−4)
本実施形態では、オイルポンプ98によって油導入管97に吐出される潤滑油の量を制御することができる。例えば、スクロール圧縮機101の起動直後等、油分離器102のタンク102a内に潤滑油が十分に貯留されていない場合に、油導入管97に吐出される潤滑油の量を減少させることができる。これにより、オイルポンプ98によってタンク102a内の高圧冷媒が、高圧空間S1へ送出されることを防止することができる。また、油分離器102のタンク102a内に潤滑油が過剰に貯留されている場合に、油導入管97に吐出される潤滑油の量を増加させることができる。これにより、油貯留部Pの潤滑油が不足して、圧縮機構15の摺動部等の摺動不良が引き起こされることを抑制することができる。
(5)変形例
(5−1)変形例1A
本実施形態においては、スクロール圧縮機101は、固定スクロール部品24と旋回スクロール部品26とから構成される圧縮機構15を備えているが、駆動軸17の軸回転運動によって駆動される圧縮機構であれば、他の種類の圧縮機構を備えていてもよい。例えば、ロータリー式の圧縮機構やスクリュー式の圧縮機構を備えていてもよい。
(5−2)変形例1B
本実施形態においては、油分離器102のタンク102a内に貯留されている潤滑油の量に基づいて、オイルポンプ98によって油導入管97に吐出される潤滑油の量が自動で制御されてもよい。この場合、オイルポンプ98は、タンク102a内の潤滑油量が所定値未満である場合には、油導入管97に吐出される潤滑油の量がゼロになるように自動で制御され、タンク102a内の潤滑油量が当該所定値以上である場合には、タンク102a内の潤滑油量が増加するに従って、油導入管97に吐出される潤滑油の量が増加するように自動で制御されてもよい。
(5−3)変形例1C
本実施形態においては、油分離器102及びオイルポンプ98がスクロール圧縮機101のケーシング10の外部に配設されているが、油分離器102及びオイルポンプ98に相当する機構がケーシング10の内部に配設されていてもよい。これにより、冷凍装置のコンパクト化を図ることができる。
本発明は、圧縮機及び冷凍装置に適応可能であり、特に、圧縮機から吐出された圧縮冷媒に含まれる潤滑油を圧縮機内部へ戻す機構を備える圧縮機、及び、当該圧縮機を備える冷凍装置に適応可能である。
10 ケーシング(密閉容器)
15 圧縮機構
16 駆動モータ(電動機)
73 油分離板
96 油戻し管
97 油導入管
98 オイルポンプ
101 スクロール圧縮機(圧縮機)
102 油分離器
103 凝縮器
104 膨張部
105 蒸発器
P 油貯留部
S1 高圧空間
特開平5−223074号公報

Claims (4)

  1. 高圧空間(S1)を内部に有し、前記高圧空間の一部であって潤滑油が貯留される油貯留部(P)を底部に有する密閉容器(10)と、
    前記密閉容器の内部に収容される電動機(16)と、
    前記密閉容器の内部に収容され、前記電動機によって駆動され、冷媒を圧縮すると共に、前記高圧空間に圧縮冷媒を吐出する圧縮機構(15)と、
    前記密閉容器の外部に配設され、前記圧縮機構から吐出される圧縮冷媒から潤滑油を分離する油分離器(102)と、
    前記油分離器によって分離された潤滑油を前記油分離器の外部に排出する油戻し管(96)と、
    前記油戻し管によって排出された潤滑油を前記高圧空間に導入する油導入管(97)と、
    前記密閉容器の外部に配設され、前記油分離器によって分離された潤滑油を、前記油戻し管から吸入して前記油導入管に吐出するオイルポンプ(98)と、
    を備える、圧縮機(101)。
  2. 前記油導入管は、前記油貯留部の近傍の前記高圧空間に潤滑油を導入する、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記油貯留部の近傍の前記高圧空間に配設され、前記圧縮機構から吐出される圧縮冷媒から潤滑油を分離する油分離板(73)をさらに備え、
    前記油導入管は、前記油分離板の下方の前記高圧空間に潤滑油を導入する、
    請求項2に記載の圧縮機。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の圧縮機と、
    凝縮器(103)と、
    膨張部(104)と、
    蒸発器(105)と、
    を備える、冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105201855A (zh) * 2015-09-15 2015-12-30 中国航空工业集团公司沈阳发动机设计研究所 一种节气门装置及具有其的试验平台
JP2019132525A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社富士通ゼネラル 空気調和機

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