図1は、本発明の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場Aには、複数の遊技装置10(図3参照)が設置されている。遊技装置10は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機5を含む(図3参照)。遊技装置10は、遊技球又はメダル等の遊技媒体を用いて実際に遊技を行う遊技機5を備え、さらに、当該遊技媒体を提供するための構成(記憶媒体受付端末装置6、図3参照)を備える。また、遊技装置10は、中継装置13を介して、精算装置15、景品POS8、及び会員管理装置(第1情報管理装置)2に接続される。中継装置13は、いわゆるルータであり、遊技場内のネットワークを複数のセグメントに分割する。
遊技機5としてパチンコ機を含む遊技装置10では、遊技媒体(遊技球)を計数する各台計数器68(図3参照)が備えられており、獲得した遊技球を遊技装置10から離れずに計数することが可能となっている。一方、遊技機5としてスロットマシンを含む遊技装置10には、遊技装置10ごとに遊技媒体を計数する装置が設置されていないため、遊技場の遊技エリアごとに計数装置(JC)9が設置されている。なお、パチンコ機を含む遊技装置10ごとに遊技媒体を計数する装置を設置せず、遊技場の島端などに計数装置9を設置しても良い。また、遊技機5としてスロットマシンを含む遊技装置10に、遊技媒体(遊技球又はメダル)を計数する各台計数器を備えても良い。
なお、本実施の形態では、パチンコ機を含む遊技装置10を例に説明を行なう。
さらに、遊技装置10は、1又は複数の遊技装置10から出力された各種信号(例えば、貸出情報、金額情報、特賞信号、スタート信号等)に基づいて遊技情報を収集する情報収集端末装置(図示せず)が接続されている。さらに、情報収集端末装置によって収集された遊技情報は、図示しない遊技場管理装置1(ホールコンピュータ)によって収集及び管理される。なお、遊技装置10から送信される信号については後述する。
また、遊技装置10は、遊技者が所持する記憶媒体(会員カード又はワンデイカード等)を受け付けた場合には、当該記憶媒体に記憶されているカードIDを会員管理装置2に送信する。さらに、遊技媒体を遊技者に貸出した場合には、貸出情報を、有価価値(現金)が入金された場合には、入金された金額情報を会員管理装置2に送信する。
会員カードは、図示しない記憶媒体受付発行装置(専用の会員登録端末)によって発行される。遊技者は、記憶媒体受付発行装置に会員カードを発行させる場合には、遊技者の個人情報(名前、住所、電話番号など)を入力する必要がある。
遊技場Aでは、遊技者が獲得した遊技媒体を遊技場に預け入れ、後日来店した際に、遊技場に預け入れた遊技媒体を引き出して遊技する、いわゆる貯球再プレイ遊技が可能となっている。会員管理装置2は、会員の個人情報の他に、遊技者(会員)が所持する記憶媒体(例えば、会員カード)の識別情報(カードID)と当該遊技者が所有する各種遊技媒体の数量(貯球数、持ち球数、貯メダル数、持ちメダル数等)とを対応付けた口座情報を管理する。会員管理装置2は、会員情報データベース850(図8参照)、遊技媒体情報データベース900(図9参照)及び使用レート景品交換マスタ1000(図10参照)を含むデータベース2aを備える。データベース2aは、外部のストレージ装置に格納するようにしてもよい。
また、遊技媒体を遊技場に預け入れるためには、遊技者は、あらかじめ遊技場Aに会員登録し、会員カードの発行を受ける必要がある。そして、会員カードを記憶媒体受付端末装置6に読み取らせた状態で貯球スイッチ(図示省略)を押すか、計数装置9に読み取らせた状態で遊技媒体を計数することにより、個人口座に遊技媒体を預け入れる(貯球する)ことができる。なお、本発明の実施の形態では、正規の会員に登録する前に仮会員に登録しても遊技媒体の預け入れが可能となっている。そして、仮会員から正規会員に変更する際には、預け入れた遊技媒体を引き継げるようになっている。
また、遊技者が所持する記憶媒体(会員カード)を遊技装置10が受け付けると、会員管理装置2は、遊技装置10から送信されたカードIDに基づいて、当該遊技者が預け入れている遊技媒体数を特定し、特定された遊技媒体数を遊技装置10に送信する。このとき、遊技者は、特定された遊技媒体数に基づいて、個人口座に預け入れられた遊技媒体を遊技装置10から引き出して遊技を行うことができる。また、複数の遊技者を含むグループを登録することによって、遊技場に預け入れられた遊技媒体を他の遊技者と共有することができるように構成してもよい。
精算装置15は、遊技者が所持する記憶媒体に記憶されているカードIDに対応する有価価値(残額)を遊技者に払い戻す。また、精算装置15は、会員カードを遊技者に発行する機能を有してもよい。
景品POS8は、遊技者が保有する遊技媒体と景品を交換し、景品の在庫を管理する。また、景品POS8は、遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を備えてもよい。景品POS8は、使用レート景品交換マスタ1000などを格納するデータベース9aを備えるようにしてもよい。また、計数装置9にて計数した遊技媒体数を記録した記憶媒体等を発行し、景品カウンターの景品POS8にて、計数した記憶媒体数を、預け入れ(貯球、貯メダル)しても良い。
また、各遊技装置10(記憶媒体受付端末装置6)には、所定の有価価値(例えば、現金)に対する遊技媒体(例えば、遊技球、メダル)の貸出料金(以下、貸出レートと言う。)が設定されており、遊技装置ごとに異なる貸出レートを設定することが可能となっている。貸出レートは、例えば、パチンコ機では、遊技球(遊技媒体)1個につき4円(有価価値)や、遊技球1個につき1円など複数種類の貸出レートが設定可能である。なお、貸出レートは、遊技装置10ごとに設定可能であるため、1台の遊技装置10を、遊技エリアとして個別に設定することも可能である。なお、本実施形態では遊技者の利便性及び遊技店の管理を考慮して、異なる貸出レートの遊技媒体が混在することを防ぐために、例えば、遊技場の一つ通路毎または複数の通路をまとめて遊技エリアとし、当該遊技エリア毎に貸出レートを設定する例を挙げて説明する。
なお、遊技媒体の貸出料金が設定された球貸機を島端に設け、球貸機で借りた球を、遊技装置10に運んで遊技しても良い。
ここで、本発明の実施の形態の遊技場Aでは、通路を一つの遊技エリアとして、通路ごとに異なる貸出レートが設定された遊技装置10が設置されている。このような遊技場では、遊技媒体数(貯留媒体数)を遊技媒体の種類とその貸出レートの組み合わせごとに管理する必要がある。このとき、有価価値に換算して遊技媒体数を管理することも可能であるが、遊技媒体を有価価値に換算することが換金と見做され、法律違反となる可能性があるため、本発明の実施の形態では貸出レートごとの遊技媒体数を保持するように構成されている。
また、従来の会員管理装置2では、遊技媒体の種類とその貸出レートの組み合わせの種類の数は限定されており、例えば、会員一人当たり遊技球の貸出レートが1種類、メダルの貸出レートがスロットマシン用とアレンジボール用の2種類の合計3種類の貸出レートに対応する遊技媒体数しか保持することができなかった。ところが、前述のように、近年では遊技装置10(記憶媒体受付端末装置6)にて、遊技媒体の種類ごとに多くの種類の貸出レートを選択することが可能となっており、従来の会員管理装置2ではすべて管理することができなくなっていた。
会員管理装置2は、内部で実行されるプログラムの一部を更新することは比較的容易であるが、管理するデータを格納するデータベースの構造を変更することで当該データベースにアクセスするためのプログラム改修や既存データの割り付け等の作業量が過大となってしまうため、データベースの変更については容易に行うことができない。さらに、会員管理装置2は、遊技機よりも入れ替え頻度が少なく長期にわたって使用される装置である。また、会員管理装置2を入れ替える場合には、接続される他の装置とともに入れ替えなければならない場合があり、遊技場のコスト負担が大きくなってしまうおそれがあった。
そこで、本発明の実施の形態では、会員管理装置2で保持できない貯留媒体情報(貯留媒体数情報)を記憶(保持)及び管理する媒体数管理装置(第2情報管理装置)3を新たに設ける。媒体数管理装置3は、会員管理装置2との間で貯留媒体情報をやりとりし、会員管理装置2で保持されていない貯留媒体情報を保持及び管理する。媒体数管理装置3は、データベース3aを備え、遊技媒体情報データベース1100(図11参照)及び未使用レート景品交換マスタ1200(図12参照)を格納する。なお、データベース3aは、媒体数管理装置3に接続された外部のストレージ装置に格納するようにしてもよい。
媒体数管理装置3は、景品POS8と接続され、景品POS8において遊技者が景品と遊技媒体とを交換する場合に、会員管理装置2とともに遊技媒体情報データベース(900、1100)を参照する。
また、媒体数管理装置3と会員管理装置2との間、及び媒体数管理装置3と景品POS8との間は、専用通信線で接続され、媒体数管理装置3は、遊技装置10などと直接通信することができないように構成されている。遊技装置10に設定された貸出レートに対応する遊技媒体情報が媒体数管理装置3に格納されている場合には、当該遊技媒体情報を会員管理装置2に移動させてから更新する。なお、媒体数管理装置3と会員管理装置2との間、及び媒体数管理装置3と景品POS8との間を専用通信線で接続するようにしているが、会員管理装置2、景品POS8及び遊技装置10の間を接続する通信線(内部ネットワーク)に媒体数管理装置3を接続しても良い。
さらに、会員管理装置2及び媒体数管理装置3は、貯留媒体情報を管理する外部管理装置7(貯留媒体情報の管理を行なう第3者機関のセンター事業者)に、外部ネットワークを介して接続する。外部管理装置7は、遊技場Aや他の遊技場(例えば、遊技場B)における遊技者の貯留媒体情報のバックアップデータを格納するデータベースを備える。そして、遊技場の倒産などにより、遊技場に預け入れた遊技媒体の返却が不能になった場合であっても、データベースに格納された貯留媒体情報のバックアップデータに基づいて、遊技場が加盟する貯玉補償基金により、遊技者に補償を行なう。外部ネットワークは、例えば、インターネット、インターネット上の仮想専用回線、専用回線等である。
また、外部管理装置7に貯留媒体情報を送信するタイミングは、リアルタイムであってもよいし、一営業単位毎であってもよい。営業単位とは一日の営業開始から営業終了までの時間を含むように、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる期間である。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
図2は、本発明の実施の形態の遊技場Aのレイアウトの一例を示す図である。
遊技場A内には、遊技装置10の他に、景品カウンター、景品陳列エリア、休憩所などが設けられている。
遊技場Aは、通路ごとに遊技エリアが設定されている。各遊技エリアでは、通路を挟んだ両側に遊技装置10が配置される。遊技場Aでは、第1遊技エリアから第4遊技エリアの4の遊技エリアが設けられている。
第1遊技エリア及び第2遊技エリアにはパチンコ機が設置されており、第3遊技エリア及び第4遊技エリアにはスロットマシンが設置されている。また、第1遊技エリアと第2遊技エリアとは遊技媒体の貸出レートが異なっており、例えば、第1遊技エリアでは遊技球1個が4円で貸し出され、第2遊技エリアでは遊技球1個が1円で貸し出されるように設定されている。
さらに、遊技エリアから遊技媒体が持ち出されないように、遊技エリアの出入り口にはICタグ読取装置が設置されている。遊技媒体を入れるための遊技媒体収容箱(玉箱)にICタグが付けられており、遊技媒体を保持したまま遊技エリアの外に移動しようとすると、警告音の出力やコーナーランプの点灯などによって従業員に報知される。また、遊技場の従業員が携帯する無線受信機にメッセージを送信するようにしてもよい。
なお、遊技エリアからの遊技媒体の持ち出しを監視する機構としては、ICタグ読取装置以外にも、金属探知機を利用することによって、大量の遊技球やメダルが遊技エリア外に持ち出されることを防ぐようにしてもよい。
図3は、本発明の実施の形態の遊技装置10の構成を説明する図である。
遊技装置10は、遊技機5、記憶媒体受付端末装置6(カードユニット)及び各台計数器68を備える。遊技機5は、前述のように、パチンコ機やスロットマシンなどである。パチンコ機は封入球式であってもよい。
遊技装置10に備えられた記憶媒体受付端末装置6は、遊技媒体の貸出に関する機能を有する。記憶媒体受付端末装置6は、遊技者が所有する有価価値の投入を受け付けると、遊技機5に貸出指令信号を送信する。遊技機5は、記憶媒体受付端末装置6からの貸出指令信号に基づいて、排出制御装置(図示省略)の制御によって排出装置から遊技媒体を払い出す。なお、投入された有価価値の残数がある状態で遊技機5に設けられる貸出ボタンの操作入力を受け付けたことに基づいて貸出指令信号を送信する場合もある。
また、遊技装置10に備えられた記憶媒体受付端末装置6は、遊技場に預け入れられた遊技媒体(いわゆる貯球)を払い出す機能を有する。記憶媒体受付端末装置6は、遊技者が所持する記憶媒体(会員カード)を受け付けた状態で再プレイ操作が行われると、遊技場に預け入れられた遊技媒体を指定された数だけ払い出す。遊技者は、払い出された遊技媒体を用いて、遊技機5によって遊技を行うことができる。
複数の遊技装置10が配置される島設備には、遊技機5に遊技球を補給する図示しない球補給器と、遊技機5から回収したアウト球を収容するアウトタンク80とが設置される。
遊技に使用される遊技媒体は、遊技機5の上部に設けられた上タンクに供給される。遊技機5の上タンク内の遊技球が減少すると、球補給器から、上タンクに遊技球が補給される。
遊技に使用された遊技媒体は、入賞口(入賞装置)に入賞し、又は、いずれの入賞口にも入賞せずにアウト口39に受け入れられ、遊技機5の裏面側から外部へ導出される。アウトタンク80は、遊技機5の外部に導出された遊技媒体を計数する回収球計数装置を有し、回収球計数装置が所定数(例えば、10個)の遊技球を計数する毎に、アウト球の計数結果である回収信号を出力する。
次に、遊技機5の構成について説明する。
遊技機5の前面枠19は本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
遊技盤50の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。
遊技領域51には、センターケース40が設置され、センターケース40のほぼ中央で、センターケース40に設けられた凹部で、センターケース40の前面より奥まった位置に表示装置58が取り付けられる。すなわち、センターケース40は表示装置58の表示領域の周囲を囲い、表示装置58の表示面から前面側(遊技者側)に突出するように設けられている。
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の表示領域には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。例えば、表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
センターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口32が設けられ、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口32が設けられる。センターケース40の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。センターケース40の下側に設けられた始動入賞口34の下方には、特別図柄変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。
一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた賞球数の遊技球が賞球として払い出される。
遊技機5では、遊技球(パチンコ球)が発射装置(図示省略)から遊技領域51に向けて打ち出される。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入ることによって遊技が行われる。なお、一部の遊技球は、普通図柄始動ゲート31を通過した後、各入賞口又はアウト口39に入る。
始動入賞口34は、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とのいずれかに変換される。普通変動入賞装置33は通常は閉状態であり、始動入賞口34に遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口センサによって検出される。また、始動入賞口34への遊技球の入賞は、特図始動口センサによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンター値は、遊技機5の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、遊技状態表示器に表示される。遊技機5は、始動記憶に基づいて、表示装置58にて特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行う。
始動記憶又は始動入賞口34に遊技球の入賞があると、表示装置58では、前述した数字等で構成される識別情報(特別図柄)が変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する回数だけ、特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、特図表示器では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は、三つの特別図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36の大入賞口は、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換されることを所定回数だけ繰り返す大当たり状態(特別遊技状態)となる。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
特別変動入賞装置36の大入賞口への遊技球の入賞は、カウントセンサによって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートセンサによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンター値は、遊技機5の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、普通図柄入賞記憶の記憶された個数は遊技状態表示器に表示される。
普図入賞記憶があると、表示装置58では、普図入賞記憶に基づいて普図表示器で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンター値が当たり値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、普通図柄の当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33が所定の時間だけ開放されるため、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放時間又は回数が変化するようにしてもよい。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、その内部に装飾装置(ランプ、LED等)を備え、遊技の進行に合わせて発光する装飾部材16が設けられる。また、ガラス枠18の上方には、その内部に装飾装置(ランプ、LED等)が備わる照明ユニット37が設けられる。
前面枠19の下部の開閉パネル20には発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿29、下皿23及び図示しない発射装置の操作部24等が備わっている。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が備わっている。遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、特図変動表示ゲームにおいて表示装置58に表示される演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、特図変動表示ゲームにおいて、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が有価価値を消費して遊技媒体を借りる場合に操作する貸出ボタン26、及び、記憶媒体受付端末装置6から記憶媒体(ワンデイカード、会員カード等)を排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。
下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための下皿球抜き機構42が備えられる。操作部24が遊技者による回動操作されると、上皿21の遊技球が発送装置によって発射される。前面枠19の下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備わっている。
遊技機5からは、賞球信号、特賞信号、確変・時短信号、スタート信号、始動入賞信号、図柄確定信号、枠開放信号が出力される。
賞球信号は、所定数の賞球を払い出した場合に遊技機5から出力される信号で、例えば10個の賞球を排出する毎にパルス信号が出力される。特賞信号は、特図変動表示ゲームの結果によって大当たり状態となった場合、確変状態、時短状態等の単位時間に特図変動表示ゲームの結果、多くの大当たりが導出される状態において出力される信号である。
確変・時短信号は、単位時間に特図変動表示ゲームの結果、多くの大当たりが導出される状態(確変状態、時短状態等)において出力される信号である。始動入賞信号は、特図始動口センサが始動入賞口34への遊技球の入賞を検出した場合に出力される信号である。
スタート信号は、特図変動表示ゲームが開始した場合に出力される信号である。図柄確定信号は、特図変動表示ゲームが終了した(識別情報の変動表示が停止した)場合に出力される信号である。枠開放信号は、ガラス枠18又は前面枠19が開放された場合に出力される信号である。
なお、遊技機5は、これらの信号の全てを出力しなくても、一部の信号のみを出力するものであってもよい。
次に、記憶媒体受付端末装置6の構成について説明する。
記憶媒体受付端末装置6は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63、状態表示部64、払出口66、球払出案内装置67及び携帯ID取得部69を備える。
カード挿入口61は、記憶媒体受付端末装置6の表示装置62の下方に設けられる。カード挿入口61には、ワンデイカード又は会員カード等の記憶媒体が挿入される。ワンデイカードは、会員カードを使用しない場合に、遊技者の有価価値や遊技媒体数などを記憶するために用いられる記憶媒体である。
表示装置62は、記憶媒体受付端末装置6の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示画面及び操作部(表示切替スイッチ、貯留媒体払出スイッチ)を備える。
表示切替スイッチは、記憶媒体受付端末装置に対応する遊技機5やその他の遊技機から収集された遊技情報を表示するための画面を適宜切り替える際に操作されるスイッチである。貯留媒体払出スイッチは、遊技者が保有する貯留媒体を払い出すために操作されるスイッチである。
遊技者がカード挿入口61に会員カード又はワンデイカードを挿入すると、表示装置62に、受け付けられたカード残高が表示される。その後、遊技者が遊技機5の貸出ボタン26を操作すると、記憶媒体受付端末装置6から貸出信号が遊技機5に入力されて、遊技機の払出装置(図示省略)から上皿21に所定数の遊技球が排出される。また、遊技者が貯留媒体払出スイッチを操作すると、記憶媒体受付端末装置6の払出口66から遊技媒体が排出され、払出口66から排出された遊技球は、球払出案内装置67に案内され上皿21に落下する。なお、記憶媒体受付端末装置6が遊技機5と接続されていない場合(主として、スロットマシンの場合)には、記憶媒体受付端末装置6に設けられる貸出ボタンが操作されることで、記憶媒体受付端末装置の払出口66から遊技媒体が排出される。
本実施の形態では、記憶媒体受付端末装置6として、所謂カードユニットを例として説明しているため、貸球が遊技機から排出されるが、記憶媒体受付端末装置6に球貸機能を持たせて、記憶媒体受付端末装置6から貸球を排出しても良い。また、貯球は、記憶媒体受付端末装置6から排出されるが、遊技機5から排出しても良い。
なお、本発明の実施の形態では、貯球と貸球を区別しているが、貯球を有価価値に変換して、貯球を再使用する場合に、有価価値を消費して遊技球を払い出したと見做せば、貯球も貸球と考えることができる。
表示装置62は、カード情報表示画面、大当たり情報表示画面及び残高情報表示画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された情報(会員情報)が表示される。大当たり情報表示画面では、遊技機5において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当たりである回数が表示される。残高情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された有価価値、又は、カードが挿入されない状態で、紙幣挿入口63に紙幣が挿入されることにより、記憶媒体受付端末装置6内にストックされた有価価値の残高が表示される。
携帯ID取得部69は、携帯電話をかざすことによって、携帯電話の識別情報を取得する。本発明の実施の形態では、ワンデイカードの代わりに携帯電話を利用して、会員の仮登録を行うことができる。仮登録が終了すると、遊技者は仮会員として登録され、遊技場に遊技媒体を預け入れることができる。その後、遊技場内の記憶媒体受付発行装置を操作することによって、仮会員として預け入れられた遊技媒体を引き継いで本会員として登録することができる。携帯ID取得部69は、携帯電話の識別情報(携帯ID情報(識別ID))を会員管理装置2に送信する。
記憶媒体受付端末装置6からは、カード情報、金額情報、貸出情報、(貯球)払出情報、携帯ID(識別ID)情報及び計数情報(持ち球情報)が出力される。
カード情報は、記憶媒体受付端末装置6に受け付けられたカードに記憶されたカードIDやカードの種類である。金額情報は、遊技者が遊技媒体の貸し出しを受けるために有価価値(金銭)を紙幣挿入口63に投入した場合、投入された金額(入金金額)を示す情報として出力される。なお、遊技媒体の貸し出しを受けた場合にその時点の有価価値の残高を示す情報を出力しても良い。遊技者は、所有する紙幣等の有価価値を投入することによって、投入された有価価値に応じた所定数の遊技媒体の貸し出しを受けることができる。
貸出情報は、記憶媒体受付端末装置6が貸し出した遊技媒体の数を特定可能な情報であり、所定数の遊技媒体が遊技者に払い出されると出力される。また、貸出情報により、投入された金額(入金金額)の内、貸出に使用された金額(消費金額)が分かる。払出情報は、記憶媒体受付端末装置6が払い出した貯留遊技媒体(貯球、貯メダル)の数を示す情報である。携帯ID情報(識別ID)は、前述のように、仮会員となった遊技者を特定するために、遊技者の携帯電話を識別する情報である。
なお、図3に示す構成では、記憶媒体受付端末装置6は各遊技機5に一対一に設けられているが、例えば、1台の記憶媒体受付端末装置6を2台の遊技機5の間に設け、切替スイッチによって、左右どちらの遊技機5に対応するかを切り替えてもよい。
各台計数器(各台JC)68は、遊技者が遊技の結果獲得した遊技球の数を計数し、計数信号(持ち球情報)を出力する。各台計数器68からは、計数した遊技球の数を示す計数信号が出力される。
図4は、本発明の実施の形態の会員管理装置2の構成を示すブロック図である。
会員管理装置2には、CPU201、プログラム等をあらかじめ格納したROM202、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM203、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)204が設けられている。
RAM203は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU201の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM202にプログラムを記憶する代わりに、HDD204にプログラムを保存し、RAM203にプログラムをコピーし、RAM203でプログラムを動作させることも可能である。
これらのCPU201、ROM202、RAM203及びHDD204は、バス205によって接続されている。バス205は、CPU201がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス205には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート206、I/Oポート207及び外部通信ポート208が接続されている。
ネットワーク通信ポート206は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。
具体的には、会員管理装置2には、ネットワーク通信ポート206を介して、遊技場管理装置1、媒体数管理装置3、景品POS8、精算装置15、及び記憶媒体受付端末装置(台間サンド)6が接続されている。
I/Oポート207には、入力装置210、出力装置211、及びUPS(uninterruptible power supply)212が接続される。入力装置210は、会員管理装置2に管理者がデータを入力するための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。また、出力装置211は、例えば、ディスプレイ等である。UPS212は、停電が発生した場合に、会員管理装置2に電源を供給するための装置である。
なお、遊技場管理装置1と会員管理装置2とがシリアル接続される場合には、会員管理装置2は、I/Oポート207を介して、遊技場管理装置1と接続される。
外部通信ポート208は、外部ネットワークに接続するためのインターフェースであり、遊技場外部に設置された外部管理装置7に接続される。
図5は、本発明の実施の形態の媒体数管理装置3の構成を示すブロック図である。
媒体数管理装置3には、CPU301、プログラム等をあらかじめ格納したROM302、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM303、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)304が設けられている。
RAM303は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU301の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM302にプログラムを記憶する代わりに、HDD304にプログラムを保存し、RAM303にプログラムをコピーし、RAM303でプログラムを動作させることも可能である。
これらのCPU301、ROM302、RAM303及びHDD304は、バス305によって接続されている。バス305は、CPU301がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス305には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート306、I/Oポート307及び外部通信ポート308が接続されている。
ネットワーク通信ポート306は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。具体的には、媒体数管理装置3には、ネットワーク通信ポート306を介して、会員管理装置2及び景品POS8が接続されている。
I/Oポート307には、入力装置310、出力装置311、及びUPS312が接続される。入力装置310は、媒体数管理装置3に管理者がデータを入力するための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。また、出力装置311は、例えば、ディスプレイ等である。UPS312は、停電が発生した場合に、媒体数管理装置3に電源を供給するための装置である。
外部通信ポート308は、外部ネットワークに接続するためのインターフェースであり、遊技場外部に設置された外部管理装置7に接続される。
図6は、本発明の実施の形態の景品POS8の構成を示すブロック図である。
景品POS8には、CPU801、プログラム等をあらかじめ格納したROM802、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM803、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)804が設けられている。
RAM803は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU801の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM802にプログラムを記憶する代わりに、HDD804にプログラムを保存し、RAM803にプログラムをコピーし、RAM803でプログラムを動作させることも可能である。
これらのCPU801、ROM802、RAM803及びHDD804は、バス805によって接続されている。バス805は、CPU801がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス805には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート806及びI/Oポート807が接続されている。
ネットワーク通信ポート806は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。具体的には、景品POS8には、ネットワーク通信ポート806を介して、会員管理装置2及び媒体数管理装置3が接続されている。
I/Oポート807には、入力装置810、出力装置811、カードリーダ・ライタ(カードR/W)812、景品コードリーダ813及び特殊景品払出装置814が接続される。
入力装置810は、景品POS8に管理者がデータを入力するための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。また、出力装置811は、例えば、ディスプレイ等である。なお、出力装置811は、タッチパネルとなっているため、遊技者はタッチパネルによって情報を入力することができる。
カードR/W812は、カード挿入口に挿入されたカードに記憶されたデータを読み取るとともに、当該カードに更新データを書き込む。具体的には、会員カードのカードIDを読み出したり、景品交換によって更新された遊技媒体数を書き込んだりする。
景品コードリーダ813は、遊技者が交換しようとする景品に付されたバーコードを読み取る装置である。また、特殊景品払出装置814は、遊技媒体数に応じた特殊景品を払い出す。
図7は、本発明の実施の形態の遊技装置10に備えられた記憶媒体受付端末装置6の構成を示すブロック図である。
記憶媒体受付端末装置6には、CPU601、プログラム等をあらかじめ格納したROM602、及び、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM603が設けられている。
RAM603は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU601の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
これらのCPU601、ROM602、及びRAM603はバス605によって接続されている。バス605は、CPU601がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス605には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート606及びI/Oポート607が接続されている。
ネットワーク通信ポート606は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。
具体的には、記憶媒体受付端末装置6には、ネットワーク通信ポート606を介して、会員管理装置2が接続されている。
I/Oポート607には、利用可LED641、カード挿入中LED642、紙幣挿入口63、表示装置62、カードリーダ・ライタ(カードR/W)610、カードストッカ613、及び各台計数器68が接続される。
利用可LED641及びカード挿入中LED642は、状態表示部64を構成するものであり、利用可LED641は、記憶媒体受付端末装置6が利用可能状態である場合に緑色に点灯し、カード挿入中LED642は、カード挿入口61にカードが挿入されている間、状態表示部64は赤色に点灯する。
カードR/W610は、カード挿入口61に挿入されたカードに記憶されたデータを読み取るとともに、カード挿入口61に挿入されたカードにデータを書き込む。カードストッカ613は、ワンデイカード等をストックしている。
さらに、貸出レート設定SW615によって、記憶媒体受付端末装置6の貸出レートを設定することが可能に構成されている。なお、本実施の形態では、会員管理装置2に記憶媒体受付端末装置6の管理機能を持たせているため、通常は、会員管理装置2からネットワークを介して貸出レートの設定を行うようになっているが、ネットワークのトラブル等により通信が不能となった場合等に、貸出レート設定SW615を用いて貸出レートの設定を行う。
図8は、本発明の実施の形態の会員管理装置2で管理される会員情報データベース850の構成の一例を示す図である。
会員情報データベース850は、遊技者の情報を格納する。会員情報データベース850で管理される遊技者は、正規会員、仮会員及び非会員(ワンデイカード)ごとに管理される。
正規会員は、遊技場に会員登録され、会員カードを利用して遊技を行う遊技者である。正規会員は、会員としてのすべての特典を受けることが可能となり、例えば、複数の貸出レートの遊技媒体の預け入れが可能であったり、遊技場のイベントに優先して参加可能であったりする。
正規会員の会員情報は、正規会員データ領域851に格納される。正規会員データ領域851には、カードID、指名、性別、メールアドレス、暗証番号等の個人情報が格納される。遊技媒体は景品などと交換可能であるため、会員情報として遊技者を特定可能な情報が管理される。
仮会員は、例えば、正規会員に登録されるまでの間に一時的に登録される会員であってもよいし、遊技者が正規会員として登録するか否かを判断するために登録される会員としてもよい。仮会員は、正規会員としての特典の一部を受けることが可能である。
仮会員の会員情報は、仮会員データ領域852に格納される。仮会員は、正規会員として登録されていないため、詳細な個人情報が会員情報データベース850に格納されていないが、個人を特定するための識別ID及び暗証番号が保持される。なお、仮会員には登録期間が設定されており、新規に登録されてから所定の期間(例えば、1週間)が経過すると、仮会員データ領域852に格納されたデータが無効なものとして扱われる。なお、消去しても良い。
識別IDは、遊技者と関連付け可能な情報であれば特に限定する必要はないが、本発明の実施の形態では、携帯電話の識別情報を識別IDとして利用する。携帯電話の識別情報は、携帯電話の電話番号でもよいが、携帯電話に搭載された非接触ICを利用するようにしてもよい。本発明の実施の形態では、遊技装置10に備えられた携帯ID取得部69に、携帯電話をかざすことによって、携帯電話の識別情報を取得可能に構成されている。
仮会員は、前述したように、遊技場内の記憶媒体受付発行装置(図示せず)を操作することによって、仮会員として預け入れられた遊技媒体を引き継いで本会員として登録することができる。また、仮会員の登録は携帯電話で容易に行うことができるため、ワンデイカードの代わりに利用してもよい。
非会員は、会員登録されていない遊技者である。本発明の実施の形態の遊技場Aでは、記憶媒体を記憶された遊技媒体数に基づいて、景品POS8で景品と交換するため、非会員には遊技開始時にワンデイカードが発行される。
非会員に関する情報は、個人を特定するための情報は一切含まれず、稼働中のワンデイカードのカードIDがワンデイカードデータ領域853に格納されるのみである。
図9は、本発明の実施の形態の会員管理装置2で管理される遊技媒体情報データベース900の構成の一例を示す図である。
会員管理装置2で管理される遊技媒体情報データベース900は、遊技者の保持する遊技媒体数を貸出レート(設定貸出レート)ごとに管理するデータベースである。遊技媒体情報データベース900は、正規会員データ領域901、仮会員データ領域902及び非会員データ領域903を含む。
正規会員データ領域901は、正規会員に関する遊技媒体数などを管理する情報が格納される。正規会員データ領域901には、正規会員が保持する会員カードのカードIDを識別子として、暗証番号、残額、預入(貯留)媒体数及び持(獲得)媒体数が含まれる。
残額は、記憶媒体受付端末装置6に投入(入金)した金額が記憶される。遊技者は、残額に応じて遊技媒体の貸出を受けることができる。
預入(貯留)媒体数は、貸出レートごとの遊技場に預け入れた遊技媒体(預入媒体)の数である。預入(貯留)媒体数は、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換せずに遊技場に預け入れた遊技媒体の数である。
持(獲得)媒体数は、各台計数器68によって計数されデータ化された遊技媒体数である。持(獲得)媒体を、各台計数器68により計数されて島設備に回収されて預入媒体と同様に遊技場に一旦預け入れたと見做せば、預入(貯留)媒体と扱うこともできる。その場合には、持(獲得)媒体数を、当日預入(貯留)媒体数とし、預入(貯留)媒体を、前日迄の預入(貯留)媒体数とすれば良い。
さらに、本発明の実施の形態では、正規会員データ領域901では、預入(貯留)媒体数及び持(獲得)媒体数を4種類ずつ保持することが可能となっている。そのため、ある貸出レートで遊技を行った後、異なる貸出レートで遊技を行うことも可能である。
仮会員データ領域902は、識別IDを識別子として、正規会員データ領域901と同様に、暗証番号、残額、預入(貯留)媒体数及び持(獲得)媒体数を格納する。各項目については、正規会員データ領域901と同様である。なお、本発明の実施の形態では、仮会員データ領域902は、預入(貯留)媒体数及び持(獲得)媒体数を2種類ずつ保持することが可能となっている。
非会員データ領域903は、ワンデイカードのカードIDを識別子として、残額及び持(獲得)媒体数が含まれる。ワンデイカードを利用する場合、貯球(貯メダル)が出来ないことにしているため、預入(貯留)媒体数が非会員データ領域903には含まれない。また、遊技媒体1種類につき1つの貸出レートについてのみ持(獲得)媒体数を保持することが可能としているため、他の貸出レートの遊技装置10で遊技を行う場合には、景品に交換して持(獲得)媒体数を0にする必要がある。
図10は、本発明の実施の形態の会員管理装置2で管理される使用レート景品交換マスタ1000の構成の一例を示す図である。
使用レート景品交換マスタ1000は、景品POS8で遊技媒体と交換可能な景品の情報を格納する。使用レート景品交換マスタ1000は、景品の変更などにともなって更新される。
使用レート景品交換マスタ1000には、ジャンル、景品NO、景品名、交換媒体数、在庫数及び業者名が含まれる。ジャンルは、「食料品」「特殊景品」などの景品のジャンルである。景品NOは景品を識別する番号であり、景品名は景品の名前である。
交換媒体数は、貸出レートごとの交換必要枚数である。例えば、遊技球1球につき4円の貸出レートの場合には、景品名「AA」の景品と遊技球250球で交換される。一方、遊技球1球につき2円の貸出レートの場合には、遊技球500球となる。なお、交換媒体数の代わりに景品に対応する金額を格納してもよい。例えば、景品名「AA」の景品では、1000円(4円/1球×250球)とすればよい。
在庫数は、景品の在庫数である。また、業者名は、当該景品を納入する業者の名前である。
図11は、本発明の実施の形態の媒体数管理装置3で管理される遊技媒体情報データベース1100の構成の一例を示す図である。
媒体数管理装置3で管理される遊技媒体情報データベース1100は、会員管理装置2で管理される遊技媒体情報データベース900に格納されていない貸出レート(除外貸出レート、未使用貸出レート)の預入媒体数を格納する。なお、媒体数管理装置3で管理される遊技媒体情報データベース1100は、会員管理装置2で管理される遊技媒体情報データベース900に格納されていない貸出レートの預入媒体数のみを格納するようにしてもよいし、すべての貸出レートの預入媒体数を格納するようにしてもよい。
本発明の実施の形態における会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900では、所定の種類(4種類)の貸出レートの預入媒体数のみ格納可能である。つまり、4種類の貸出レートにて、記憶媒体受付端末装置6にて球貸等が可能である。そのため、格納できない貸出レート、つまり、遊技場にて、使用しないことにした(未使用)貸出レートの預入媒体数を媒体数管理装置3で管理する必要がある。
遊技場にて貸出レートを変更する場合、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900から、使用しないことにした貸出レートに対応するレコードを媒体数管理装置3に移動させ、使用する貸出レートに対応するレコードを会員管理装置2に移動する。
このとき、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100に、使用している貸出レートと使用していない貸出レートの両方の預入媒体数が保持されている場合には、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900のレコードを移動させずに値を更新するようにすればよい。更新手順としては、会員管理装置2から移動される貸出レートに対応する預入媒体数を媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100に反映させ、使用する貸出レートに対応する媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100のレコードで、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900を対応するレコードで更新すればよい。
媒体数管理装置3で管理される遊技媒体情報データベース1100は、遊技者の保持する遊技媒体数を管理するデータベースである。遊技媒体情報データベース1100は、正規会員データ領域1101及び仮会員データ領域1102を含む。ワンデイカードを利用する遊技者は、貸出レートを変更するたびに精算する必要があるため、非会員データ領域を媒体数管理装置3で管理される遊技媒体情報データベース1100に設ける必要はない。
正規会員データ領域1101及び仮会員データ領域1102は、預入媒体数を保持する。正規会員データ領域1101には、さらに、会員ごとに拡張領域が設けられており、貸出レートが追加された場合にも対応できるようになっている。また、仮会員データ領域1102に格納可能な貸出レートは、正規会員データ領域1101に格納可能な貸出レートよりも少なくなっている。
また、媒体数管理装置3は、使用しないことにした(廃止された)貸出レートを保持することが可能であり、当該貸出レートで預入媒体を保持している場合に、廃止後であっても景品交換等に応じることが可能となる。
図12は、本発明の実施の形態の媒体数管理装置3で管理される未使用レート景品交換マスタ1200の構成の一例を示す図である。
媒体数管理装置3で管理される未使用レート景品交換マスタ1200は、会員管理装置2で管理される使用レート景品交換マスタ1000に格納されていない貸出レートで交換可能な景品の情報を格納する。
また、景品POS8は、会員管理装置2の使用レート景品交換マスタ1000だけでなく、媒体数管理装置3の未使用レート景品交換マスタ1200にも同時に参照することができる。なお、所定の種類以上の預入媒体を合算して景品と交換可能としても良い。また、会員管理装置2の使用レート景品交換マスタ1000と媒体数管理装置3の未使用レート景品交換マスタ1200とをあわせた景品交換マスタを保持するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態における遊技システムの構成及びデータ構造である。以下、本発明の実施の形態における遊技システムの処理について説明する。まず、図13を参照しながら遊技媒体情報(貯留媒体数情報)の流れを説明し、図14のシーケンス図及び図15から図24のフローチャートを参照しながら処理の詳細について説明する。
図13は、本発明の実施の形態の遊技システムの各構成間で送受信されるデータを説明するための図である。
本発明の実施の形態では、前述のように、遊技場に4種類の貸出レートを設定することが可能となっている。そして、記憶媒体受付端末装置6設定された貸出レートが会員管理装置2に設定された貸出レートと異なる場合、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100から対応する貸出レートに対応するレコードを取得し、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900に移動させる。このとき、遊技を行う貸出レートに対応するレコードのみを移動させるようにしてもよいし、複数の貸出レートを同時に置換するようにしてもよい。
また、使用レート景品交換マスタ1000の情報についても媒体数管理装置3の未使用レート景品交換マスタ1200に基づいて対応する貸出レートに変更する。なお、景品交換マスタは、景品交換時に使用される情報であるため、景品交換時に変更するようにしてもよい。また、景品交換マスタは遊技者ごとに保持されるデータではなく、景品POS8から会員管理装置2及び媒体数管理装置3の両方に接続可能であるため、全レートに対応する景品交換マスタを会員管理装置2又は媒体数管理装置3が保持するようにしてもよい。
遊技者が遊技によって獲得した遊技媒体を景品に交換する場合や、有価価値(現金、残額)によって遊技媒体に交換する場合や、有価価値(残額)を精算して現金にする場合や、持(獲得)媒体数を、預入(貯留)媒体数に変更する場合、預入(貯留)媒体数を引き出す場合には、精算・交換データが生成される。具体的には、精算・交換データは、景品POS8によって預入媒体数(持媒体数)が消費されて景品に交換された場合に、遊技媒体情報データベース(900、1200)の対応する遊技媒体数を減算するための情報であったり、精算装置15などによって、残額を更新するための情報であったりする。精算・交換データを生成するために、会員管理装置2及び媒体数管理装置3は、景品POS8又は精算装置15との間で、識別情報(カードID、識別ID)とともに預入媒体数、残額、レート情報などを送受信する。精算・交換データにより、貸出レートごとに預入媒体数や持媒体数を更新する。
また、計数装置9によって計数された計数(持)媒体は、媒体数移行処理(貯球移行処理・貯メダル移行)が実行されると、預入媒体に移行する。このとき、計数(持)媒体数が預入媒体数に加算される。さらに、貸出レートごとの預入媒体数を算出し、第三者機関に設置された外部管理装置7に、算出された預入媒体数を送信する。なお、貸出レートごとの預入媒体数増減値を算出し、送信しても良い。外部管理装置7に算出された預入媒体数を送信するタイミングは、例えば、1日の営業が終了した後の定時タイミングとしてもよいし、貯遊技媒体(球・メダル)移行処理が実行された後のタイミングであってもよい。
外部管理装置7は、受信した預入媒体数に基づいて預入媒体数を更新する。外部管理装置7は、各遊技場の会員(遊技者)ごとに預入媒体数を管理する。外部管理装置7にバックアップされた預入媒体数に基づいて、万一の場合には、遊技場が加盟する貯玉補償基金により、遊技者に補償を行なう。
また、以上の説明では、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900と、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100との間で双方向に媒体数データ置換処理が実行されているが、単方向の更新もありえる。例えば、貸出レートが使用されなくなった(廃止された)場合、つまり、遊技場で使用される貸出レートの種類が減った場合には、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900から媒体数管理装置3の廃止された貸出レートの遊技媒体情報が遊技媒体情報データベース1100に移動するのみの単方向の更新となる。また、媒体数移行処理は閉店後に限らず、媒体数データ置換処理が閉店操作前に実行された場合には、媒体数データが置換されるよりも以前に実行すると良い。さらに、記憶媒体受付端末装置6で遊技媒体を計数した後に記憶媒体を受け付けていることを前提として貯球スイッチが押された場合や、記憶媒体を受け付けていることを前提として計数装置9で遊技媒体を計数した場合には、当該計数した分の媒体数データについてリアルタイムで媒体数移行処理が実行されるようにすれば良い。
図14は、本発明の実施の形態の遊技システムにおける処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
まず、貯球払出操作1400について説明する。なお、貯球払出操作1400はパチンコ機用の遊技球の払出操作だけでなく、スロットマシン用のメダルの払出操作についても同様に処理される。
遊技装置10又は計数装置9は、遊技者から貯球払出操作1400の開始を受け付けると、遊技者の識別情報(カードID、識別ID)、払い出す対象となる遊技媒体のレート情報、及び払い出す遊技媒体数などを含む払出要求を会員管理装置2に送信する。本発明の実施の形態では、遊技エリアごとに1種類の貸出レートを設定しているので、遊技エリアと当該遊技エリアに設置される遊技装置を対応しているため、遊技媒体のレート情報を送信しなくても良い。また、遊技エリア、言い換えれば、遊技装置10での貸出レートが1種類としているので、会員管理装置2に遊技装置10ごとの貸出レートを登録しておけば、遊技媒体のレート情報を送信しなくても良い。
会員管理装置2は、払出要求を受け付けると、要求された内容に基づいて払出可能か否かを判定し、払出要求に対して応答する。このとき、払出可能であれば、預入媒体数(貯球情報)及び持媒体情報を更新する(1401)。
遊技装置10又は計数装置9は、払出要求に対する応答を受信すると、払出可能な場合には記憶データ更新処理を実行し(1402)、払出要求が正常に処理された旨を遊技者に通知する。また、払出不能の場合には、払出要求が正常に処理されなかった旨を遊技者に通知する。記憶データ更新処理では、会員カードに記憶された持(獲得)媒体数を更新したり、表示装置62に表示された持(獲得)媒体数を更新したりする。
次に、景品交換操作1(1410)について説明する。景品交換操作1(1410)は、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900に格納されたデータに基づいて景品交換を行う場合の操作である。
景品POS8は、景品交換操作1(1410)の開始を受け付けると、遊技者の識別情報(カードID、識別ID)、景品交換の対象となる遊技媒体のレート情報、及び交換する景品の識別情報を含む交換要求を会員管理装置2に送信する。
会員管理装置2は、景品交換可能であれば、景品交換の対象となる遊技媒体の預入媒体(貯球)数及び持媒体(持球)数を更新する。さらに、景品POS8に交換要求に対する応答を送信する(1411)。
景品POS8は、会員管理装置2から交換要求に対する応答を受信すると、遊技者に景品を受け渡す景品交換処理を実行する(1412)。
次に、景品交換操作2(1420)について説明する。景品交換操作2(1420)は、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100に格納されたデータに基づいて景品交換を行う場合の操作である。
景品POS8は、景品交換操作2(1420)の開始を受け付けると、遊技者の識別情報(カードID、識別ID)、景品交換の対象となる遊技媒体のレート情報、及び交換する景品の識別情報を含む交換要求を媒体数管理装置3に送信する。
媒体数管理装置3は、景品交換可能であれば、景品交換の対象となる遊技媒体の預入媒体(貯球)数を更新する。さらに、景品POS8に交換要求に対する応答を送信する(1421)。
景品POS8は、媒体数管理装置3から交換要求に対する応答を受信すると、遊技者に景品を受け渡す景品交換処理を実行する(1422)。
なお、景品交換操作1及び景品交換操作2を共通の操作として、遊技者が会員カードを挿入し、レート情報及び景品を指定すると、指定されたレート情報に基づいて、景品交換操作1又は景品交換操作2として処理を継続するようにすればよい。また、複数のレート情報を指定可能とし、合算して景品を受け渡すことができるようにしてもよい。この場合には、レート情報に応じて、会員管理装置2又は媒体数管理装置3、又はその両方に交換要求を送信する。
次に、データ記憶操作1430について説明する。データ記憶操作1430は、遊技者が遊技を終了した場合など、会員管理装置2に遊技媒体情報を更新する操作である。具体的には、遊技を終了する意思がある状態で遊技装置10から会員カードを排出した場合や計数装置によって遊技媒体の計数を行った場合などである。
遊技装置10又は計数装置9は、遊技者からデータ記憶操作1430を受け付けると、遊技者の識別情報(カードID、識別ID)、遊技を行った遊技媒体のレート情報、当該遊技媒体の計数情報、及び遊技媒体情報データベース900に対する記憶要求を会員管理装置2に送信する。
会員管理装置2は、記憶要求を受け付けると、要求された内容に基づいて遊技媒体情報データベース900の持(獲得)媒体数を更新する。持(獲得)媒体数を更新すると、記憶要求に対する応答を送信する(1431)。
遊技装置10又は計数装置9は、払出要求に対する応答を受信すると、払出可能な場合には記憶データ更新処理を実行し(1402)、会員カードに記憶された持(獲得)媒体数を更新する。
次に、閉店操作1440について説明する。閉店操作1440は、遊技場の営業時間が終了した後に実行される。
会員管理装置2は、閉店操作1440を受け付けると、貯球/貯メダル移行処理を実行する(1441)。貯球/貯メダル移行処理は、会員の持(獲得)媒体(持球、持メダル)を預入媒体(貯球/貯メダル)に移行するための処理である。
最後に、データ置換操作1450について説明する。データ置換操作1450は、貸出レートの変更時に実行される処理であり、閉店後に限らず、営業時間中に貸出レートの変更が行われた場合には営業時間中であっても実行される。
会員管理装置2は、データ置換操作1450を受け付けると、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900及び媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100を更新する媒体数データ置換処理を実行する(1451)。媒体数データ置換処理では、例えば、新たに貸出レートが追加される場合には、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100の拡張領域に対応する貸出レートのレコードを追加する。また、貸出レートを廃止する場合には預入媒体数が0のレコードについては当該レコードを削除する。預入媒体数が0でない場合には、そのまま情報を保持する。なお使用されない(廃止した)貸出レートの預入媒体は、景品への交換は可能であるが、再プレイは出来ない。
また、会員の持(獲得)媒体を預入媒体に移行せずに、対応する貸出レートが廃止された場合には、持(獲得)媒体を預入媒体に移行し、持(獲得)媒体数を預入媒体数に加算してから、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100に廃止された貸出レートと対応付けて遊技媒体情報を格納する。
続いて、本発明の実施の形態を実現するために、会員管理装置2、媒体数管理装置3及び遊技装置10の記憶媒体受付端末装置6で実行される処理について説明する。会員管理装置2で実行される処理については、図15から図18を参照しながら説明する。媒体数管理装置3で実行される処理については、図19から図21を参照しながら説明する。遊技装置10の記憶媒体受付端末装置6で実行される処理については、図22から図24を参照しながら説明する。
図15は、本発明の実施の形態の会員管理装置2において実行される会員管理処理のフローチャートである。会員管理処理は、会員管理装置2のCPU201によって、遊技場開店時に実行が開始される処理である。
会員管理装置2のCPU201は、まず、アップデート処理を実行する(S1501)。アップデート処理は、会員管理装置2で実行されるプログラムをアップデートしたり、貸出レートが追加又は削減された場合に、遊技装置10に備えられる記憶媒体受付端末装置6や媒体数管理装置3に追加又は削減された貸出レートに対応する情報を送信したりする。
次に、会員管理装置2のCPU201は、会員登録処理を実行する(S1502)。会員登録処理は、景品POS8や記憶媒体受付発行装置(専用の会員登録端末)によって入力された会員情報をデータベースに登録する処理である。すなわち、新たに正規会員が追加された場合に実行されるが、会員情報の変更や削除などの処理を含めてもよい。会員登録処理は、仮会員を登録する処理も含めてもよいし、仮会員から正規会員に移行する処理を含めてもよい。
次に、会員管理装置2のCPU201は、貸出レート設定処理を実行する(S1503)。本発明の実施の形態では、前述のように、遊技エリアごとに遊技媒体の貸出レートが設定されるため、貸出レート設定処理は、遊技エリアに貸出レートを設定し、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900及び媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100の預入媒体数を設定された貸出レートに応じて更新する。なお、貸出レート設定処理についてここでは閉店操作前(つまり営業中や営業開始操作前)に実行されるようになっているが、図14に示したシーケンス図に合わせて閉店操作後に実行するようにしても良いし、閉店操作前及び閉店操作後の両方で実行するようにしても良い。貸出レート設定処理の詳細については、図16にて後述する。
次に、会員管理装置2のCPU201は、DBデータ更新処理を実行する(S1504)。DBデータ更新処理は、記憶媒体受付端末装置6における遊技者の操作に基づいて、遊技媒体情報データベース900の持(獲得)媒体数や預入媒体数、残額情報などを更新する。
次に、会員管理装置2のCPU201は、残額精算処理を実行する(S1505)。残額精算処理では、精算装置15によってカードの残高が精算された場合に、遊技媒体情報データベース900の残高情報を更新する。
次に、会員管理装置2のCPU201は、景品交換処理を実行する(S1506)。景品交換処理では、景品POS8において遊技媒体と景品が交換された場合に、使用レート景品交換マスタ1000及び未使用レート景品交換マスタ1200の在庫数を更新する。また、遊技媒体情報データベース900の持(獲得)媒体数及び預入媒体数を更新する。
会員管理装置2のCPU201は、S1501からS1506までの処理を営業終了まで実行する。会員管理装置2のCPU201は、閉店処理を指示する閉店操作が受け付けられたか否かを判定する(S1507)。また、閉店操作の受付ではなく、閉店時間になったらS1508以降の処理を実行するようにしてもよい。
会員管理装置2のCPU201は、遊技場が閉店すると(S1507の結果が「Y」)、閉店情報送信処理を実行する(S1508)。閉店情報送信処理では、媒体数管理装置3や景品POS8に閉店情報を送信する。媒体数管理装置3や景品POS8は、閉店情報を受信すると、各装置において閉店処理を実行するように構成してもよい。
次に、会員管理装置2のCPU201は、媒体数移行処理を実行する(S1509)。媒体数移行処理では、持(獲得)媒体を預入媒体に変換する処理であり、会員の持(獲得)媒体数を預入媒体数に加算する。
最後に、会員管理装置2のCPU201は、預入媒体数データ転送処理を実行する(S1510)。預入媒体数データ転送処理では、営業終了後の預入媒体数を第三者機関(センター事業者)に設置された外部管理装置7に送信する。
図16は、本発明の実施の形態の会員管理装置2において実行される貸出レート設定処理のフローチャートである。貸出レート設定処理は、会員管理処理におけるS1503の処理である。
会員管理装置2のCPU201は、まず、貸出レートの設定開始操作を受け付けたか否かを判定する(S1601)。貸出レートの設定開始操作を受け付けていない場合には(S1601の結果が「N」)、貸出レート設定処理を終了する。
会員管理装置2のCPU201は、貸出レートの設定開始操作を受け付けた場合には(S1601の結果が「Y」)、全遊技エリアに設定された貸出レート情報を出力装置211に表示する(S1602)。そして、遊技エリアの選択入力を受け付け、さらに、貸出レートの入力を受け付ける。
会員管理装置2のCPU201は、遊技エリアの選択入力を受け付けたか否かを判定する(S1603)。そして、遊技エリアの選択入力を受け付けた場合には(S1603の結果が「Y」)、さらに、貸出レートの入力を受け付けたか否かを判定する(S1604)。
会員管理装置2のCPU201は、遊技エリアが選択され、貸出レートの入力を受け付けた場合には(S1604の結果が「Y」)、選択された遊技エリアに入力された貸出レート情報をセットする(S1605)。
そして、会員管理装置2のCPU201は、キャンセル操作を受け付けるか(S1606)、確定操作を受け付けるまで(S1607)、S1602からS1605までの処理を実行する。
このように、本発明の実施の形態では、遊技場Aで利用可能な複数の貸出レートのうち、操作入力で指定された特定の貸出レートに対応する遊技媒体情報(貯留媒体数情報)のみを更新することができる。
会員管理装置2のCPU201は、キャンセル操作を受け付けると(S1606の結果が「Y」)、入力された貸出レート情報をクリアする(S1614)。さらに、状態に応じた案内画面を表示する(S1615)。例えば、キャンセル操作を受け付けた後の案内画面では、貸出レートが入力前の状態に戻されたことを通知する。
一方、会員管理装置2のCPU201は、確定操作を受け付けると(S1607の結果が「Y」)、使用される貸出レート数(種類)が上限以内であるか否かを判定する(S1608)。本発明の実施の形態では、使用レート数の上限は4となっている。なお、遊技場Aには4つの遊技エリアが設けられているため、すべての遊技エリアに設定された貸出レートに対する遊技媒体情報を会員管理装置2で管理可能となっている。なお、5つ以上の遊技エリアが設けられている場合、複数の遊技エリアで同一の貸出レートを使用して、上限の4に収まれば良い。
会員管理装置2のCPU201は、使用されるレート数に上限を超える値(例えば、5)が設定された場合には(S1608の結果が「N」)、入力された貸出レート情報をクリアする(S1614)。さらに、使用可能なレート数の上限を超えた数の貸出レートが設定されたことを通知する案内画面を表示する(S1615)。
会員管理装置2のCPU201は、使用されるレート数が上限を超えていない場合には(S1608の結果が「Y」)、遊技エリアごとの貸出レートの設定内容を記憶する(S1609)。
さらに、会員管理装置2のCPU201は、使用される貸出レートに基づいて、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900及び媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100を更新する媒体数データ置換処理を実行する(S1610)。媒体数データ置換処理の詳細については、図17にて後述する。なお、会員管理装置2で実行される媒体数データ置換処理は、媒体数管理装置3で実行される媒体数データ置換処理(図20)と連携して実行される。
さらに、会員管理装置2のCPU201は、使用される貸出レートに基づいて、会員管理装置2の使用レート景品交換マスタ1000及び媒体数管理装置3の未使用レート景品交換マスタ1200を整合させる景品マスタ置換処理を実行する(S1611)。景品マスタ置換処理の詳細については、図18にて後述する。会員管理装置2で実行される景品マスタ置換処理は、媒体数管理装置3で実行される景品マスタ置換処理(図21)と連携して実行される。
最後に、会員管理装置2のCPU201は、遊技装置10に備えられた記憶媒体受付端末装置6に、対応する貸出レート情報を送信する(S1612)。さらに、貸出レートの設定内容に基づいて、問合せ情報を作成し、景品POS8に送信する(S1613)。問合せ情報は、景品POS8が遊技媒体と景品とを交換する場合に、貸出レートに応じて会員管理装置2の使用レート景品交換マスタ1000に問い合わせるか、若しくは、媒体数管理装置3の未使用レート景品交換マスタ1200に問い合わせるかを決定するための情報である。
図17は、本発明の実施の形態の会員管理装置2において実行される媒体数データ置換処理のフローチャートである。媒体数データ置換処理は、貸出レート設定処理におけるS1610の処理である。
会員管理装置2のCPU201は、まず、置換対象の貸出レート情報を含む媒体数データ置換要求を作成し(S1701)、作成された媒体数データ置換要求を媒体数管理装置3に送信する(S1702)。さらに、媒体数管理装置3から媒体数データ置換要求に対する応答があるまで待機する(S1703)。
会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から媒体数データ置換要求に対する応答を受け付けると(S1703の結果が「Y」)、遊技媒体情報データベース900から置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報を順次媒体数管理装置3に送信する(S1704)。預入媒体数情報には、貸出レートの他に、記憶媒体の識別情報(カードID、識別ID)及び預入媒体数を含む。媒体数管理装置3は、記憶媒体の識別情報に基づいて、遊技媒体情報データベース1100の対応する領域に預入媒体数を格納する。
なお、会員の持(獲得)媒体がある状態で、媒体数管理装置3に預入媒体数情報が移される場合には、持(獲得)媒体を預入媒体に移行し、すなわち、持(獲得)媒体数を預入媒体数に加算してから置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報を媒体数管理装置3に送信する。
会員管理装置2のCPU201は、置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報をすべて送信すると(S1705の結果が「Y」)、送信完了情報を媒体数管理装置3に送信する(S1706)。
媒体数管理装置3は、送信完了情報を受信すると、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900に格納するための預入媒体数情報を会員管理装置2に送信する。その後、会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報を受信したか否かを判定する(S1707)。
会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報を受信すると(S1707の結果が「Y」)、受信した預入媒体数情報を遊技媒体情報データベース900に記憶する(S1708)。これにより、使用する貸出レートの預入媒体数が、再プレイで使用できるようになる。
会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から送信完了情報を受信するまで預入媒体数情報を受信し、送信完了情報を受信すると、媒体数データ置換処理を終了する(S1709)。
なお、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100にすべての貸出レートに対応する遊技媒体情報を格納する場合には、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900に格納されているデータと、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100に格納されているデータとの整合性を確認する。さらに、必要に応じて会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900に格納されているデータを媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100に反映させる。その後、会員管理装置2で管理する貸出レートに対応するデータを、媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100から取得し、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900に格納する。
図18は、本発明の実施の形態の会員管理装置2において実行される景品マスタ置換処理のフローチャートである。景品マスタ置換処理は、貸出レート設定処理におけるS1611の処理である。
会員管理装置2のCPU201は、まず、置換対象の貸出レート情報を含む景品マスタ置換要求を作成し(S1801)、作成された景品マスタ置換要求を媒体数管理装置3に送信する(S1802)。さらに、媒体数管理装置3から景品マスタ置換要求に対する応答があるまで待機する(S1803)。
会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から景品マスタ置換要求に対する応答を受け付けると(S1803の結果が「Y」)、遊技媒体情報データベース900から置換対象となる貸出レートの景品交換数情報を順に媒体数管理装置3に送信する(S1804)。景品交換数情報には、貸出レートの他に、景品の識別情報(景品ID)及び交換媒体数データを含む。媒体数管理装置3は、景品IDに基づいて、未使用レート景品交換マスタ1200の対応する領域に交換媒体数データを格納する。
会員管理装置2のCPU201は、置換対象となる貸出レートの景品交換数情報をすべて送信すると(S1805の結果が「Y」)、送信完了情報を媒体数管理装置3に送信する(S1806)。
媒体数管理装置3は、送信完了情報を受信すると、会員管理装置2の使用レート景品交換マスタ1000に格納するための景品交換数情報を会員管理装置2に送信する。その後、会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から置換対象となる貸出レートの景品交換数情報を受信したか否かを判定する(S1807)。
会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から置換対象となる貸出レートの景品交換数情報を受信すると(S1807の結果が「Y」)、受信した景品交換数情報を使用レート景品交換マスタ1000に記憶する(S1808)。
会員管理装置2のCPU201は、媒体数管理装置3から送信完了情報を受信するまで景品交換数情報を受信し、送信完了情報を受信すると、景品マスタ置換処理を終了する(S1809)。
図19は、本発明の実施の形態の媒体数管理装置3において実行される媒体数管理処理のフローチャートである。媒体数管理処理は、媒体数管理装置3のCPU301によって、遊技場開店時に実行が開始される処理である。
媒体数管理装置3のCPU301は、まず、アップデート処理を実行する(S1901)。アップデート処理は、媒体数管理装置3で実行されるプログラムをアップデートしたり、貸出レートが追加又は削減された場合に、遊技媒体情報データベース1100を更新したりする。
次に、媒体数管理装置3のCPU301は、会員登録処理を実行する(S1902)。会員登録処理は、景品POS8や記憶媒体受付発行装置(専用の会員登録端末)によって入力された会員情報をデータベースに登録する処理である。本処理は、会員管理装置2における会員登録処理と並行して実行される。
次に、媒体数管理装置3のCPU301は、使用される貸出レートに基づいて、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900及び媒体数管理装置3の遊技媒体情報データベース1100を更新する媒体数データ置換処理を実行する(S1903)。媒体数データ置換処理の詳細については、図20にて後述する。なお、媒体数管理装置3で実行される媒体数データ置換処理は、会員管理装置2で実行される媒体数データ置換処理(図17)と連携して実行される。そのため、会員管理装置2で閉店操作後に媒体数データ置換処理が実行されることを想定して、閉店情報の受信前及び閉店情報の受信後の両方で実行されるようにしても良い。
次に、媒体数管理装置3のCPU301は、使用される貸出レートに基づいて、会員管理装置2の使用レート景品交換マスタ1000及び媒体数管理装置3の未使用レート景品交換マスタ1200を更新する景品マスタ置換処理を実行する(S1904)。景品マスタ置換処理の詳細については、図21にて後述する。なお、媒体数管理装置3で実行される景品マスタ置換処理は、会員管理装置2で実行される景品マスタ置換処理(図18)と連携して実行される。
次に、媒体数管理装置3のCPU301は、景品交換処理を実行する(S1905)。景品交換処理では、景品POS8において遊技媒体と景品が交換された場合に、未使用レート景品交換マスタ1200の在庫数を更新する。また、遊技媒体情報データベース1100の預入媒体数を更新する。
媒体数管理装置3のCPU301は、S1901からS1905までの処理を営業終了まで実行する。媒体数管理装置3のCPU301は、会員管理装置2によって送信された閉店処理を指示する閉店情報を受信したか否かを判定する(S1906)。
会員管理装置2のCPU201は、閉店情報を受信すると(S1906の結果が「Y」)、預入媒体数データ転送処理を実行する(S1907)。預入媒体数データ転送処理では、会員管理装置2における預入媒体数データ転送処理と同様に、営業終了後の預入媒体数を第三者機関(センター事業者)に設置された外部管理装置7に送信する。
図20は、本発明の実施の形態の媒体数管理装置3において実行される媒体数データ置換処理のフローチャートである。媒体数データ置換処理は、媒体数管理処理におけるS1903の処理である。
媒体数管理装置3のCPU301は、まず、会員管理装置2から媒体数データ置換要求を受け付けたか否かを判定する(S2001)。そして、会員管理装置2から媒体数データ置換要求を受け付けると(S2001の結果が「Y」)、媒体数データ置換要求に対する応答を会員管理装置2に送信する(S2002)。媒体数データ置換要求を受け付けなかった場合(S2001の結果が「N」)には、媒体数データ置換処理を終了する。
媒体数管理装置3のCPU301は、媒体数管理装置3から置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報を受信したか否かを判定する(S2003)。会員管理装置2から預入媒体数情報を受信しなかった場合(S2003の結果が「N」)には、会員管理装置2から送信完了情報を受信したか否かを判定する。また、媒体数管理装置3から預入媒体数情報を受信した場合(S2003の結果が「Y」)には、預入媒体数情報に含まれる記憶媒体の識別情報に基づいて、受信した預入媒体数情報を遊技媒体情報データベース1100に記憶する(S2004)。その後、会員管理装置2から送信完了情報を受信するまでS2003及びS2004の処理を実行する(S2005)。
媒体数管理装置3のCPU301は、会員管理装置2から送信完了情報を受信すると(S2005の結果が「Y」)、遊技媒体情報データベース1100から置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報を順に会員管理装置2に送信する(S2006)。
媒体数管理装置3のCPU301は、置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報をすべて送信すると(S2007の結果が「Y」)、送信完了情報を会員管理装置2に送信する(S2008)。
図21は、本発明の実施の形態の会員管理装置2において実行される景品マスタ置換処理のフローチャートである。景品マスタ置換処理は、媒体数管理処理におけるS1904の処理である。
媒体数管理装置3のCPU301は、まず、会員管理装置2から景品マスタ置換要求を受け付けたか否かを判定する(S2101)。そして、会員管理装置2から景品マスタ置換要求を受け付けると(S2101の結果が「Y」)、景品マスタ置換要求に対する応答を会員管理装置2に送信する(S2102)。媒体数データ置換要求を受け付けなかった場合(S2101の結果が「N」)には、景品マスタ置換処理を終了する。
媒体数管理装置3のCPU301は、会員管理装置2から置換対象となる貸出レートの景品交換数情報を受信したか否かを判定する(S2103)。会員管理装置2から景品交換数情報を受信しなかった場合(S2103の結果が「N」)には、会員管理装置2から送信完了情報を受信したか否かを判定する。また、会員管理装置2から景品交換数情報を受信した場合(S2103の結果が「Y」)には、預入媒体数情報に含まれる記憶媒体の識別情報に基づいて、受信した預入媒体数情報を未使用レート景品交換マスタ1200に記憶する(S2104)。その後、会員管理装置2から送信完了情報を受信するまでS2103及びS2104の処理を実行する(S2105)。
媒体数管理装置3のCPU301は、会員管理装置2から送信完了情報を受信すると(S2105の結果が「Y」)、未使用レート景品交換マスタ1200から置換対象となる貸出レートの景品交換数情報を順に会員管理装置2に送信する(S2106)。
媒体数管理装置3のCPU301は、置換対象となる貸出レートの預入媒体数情報をすべて送信すると(S2107の結果が「Y」)、送信完了情報を会員管理装置2に送信する(S2108)。
図22は、本発明の実施の形態の遊技装置10に備えられた記憶媒体受付端末装置6において実行されるユニット制御処理のフローチャートである。ユニット制御処理は、記憶媒体受付端末装置6のCPU601によって、遊技装置10の電源投入時から電源切断時まで実行される処理である。
記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、遊技装置10の電源が投入されると、まず、各種初期化処理を実行する(S2201)。初期化処理が終了すると、S2202からS2209までの処理を、電源が切断されるまで実行する。
記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、貸出及び払出の条件設定テーブルを更新し、レートごとの払出数などの情報を設定する貸出/払出条件設定処理を実行する(S2002)。貸出/払出条件設定処理の詳細については、図23にて後述する。貸出及び払出の条件設定テーブルの一例については、図24にて後述する。
次に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、会員カードやワンデイカードなどの記憶媒体を受け付け又は排出する記憶媒体受付/排出処理を実行する(S2203)。具体的には、会員カードをカード挿入口61に挿入した場合や、遊技者が排出ボタン27(記憶媒体受付端末装置に排出ボタンがある場合と遊技機に排出ボタンがある場合が存在する)を操作した場合に記憶媒体受付/排出処理が実行される。
次に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、遊技媒体の貸し出しを受けるための残金を追加するための入金処理を実行する(S2204)。具体的には、会員カードやワンデイカードなどが受け付けられた状態で紙幣が投入された場合に、金額情報とカードIDとを会員管理装置2に送信し、遊技媒体情報データベース900の残額に受信した金額情報を加算する。
次に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、入金された金額情報、すなわち、記憶媒体の識別情報(カードID)に対応付けられた金額情報に基づいて、遊技者に指定された遊技媒体を貸し出すための遊技媒体貸出処理を実行する(S2205)。具体的には、貸し出された遊技媒体数に応じた金額を示す貸出情報とカードIDとを会員管理装置2に送信し、遊技媒体情報データベース900の残額に受信した貸出情報を残金から減算する。なお、パチンコ機の場合にはCR通信のみを行って貸球要求信号を遊技機に送信する。一方、スロットマシンの場合には指定された枚数のメダルを貸し出す。
次に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、記憶媒体の識別情報(カードID)に対応付けられた預入遊技媒体を、遊技者に指定された数だけ払い出すための遊技媒体払出処理を実行する(S2206)。この場合、会員管理装置2の遊技媒体情報データベース900の指定された貸出レートに対応する預入媒体数が払い出しの上限となる。
次に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、各遊技装置10に設置された各台計数器68によって計数された持球数を累積し、会員管理装置2に送信する遊技媒体計数処理を実行する(S2207)。遊技媒体計数処理は、各台計数器68が設置されているパチンコ機の場合に実行され、スロットマシンの場合には実行されない。なお、スロットマシンに対応したメダル計数用の各台計数器が設置されていれば遊技媒体計数処理はスロットマシンの場合であっても実行される。
次に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、遊技を終了した場合など、持球数の累積値を記憶媒体の識別情報(カードID)とともに会員管理装置2に送信し、遊技媒体情報データベース900に反映させる計数終了処理が実行される(S2208)。
最後に、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、記憶媒体受付端末装置6に備えられた各種ランプ及び表示器の制御を行うランプ/表示制御処理が実行される(S2209)。
図23は、本発明の実施の形態の遊技装置10に備えられた記憶媒体受付端末装置6において実行される貸出/払出条件設定処理のフローチャートである。貸出/払出条件設定処理は、ユニット制御処理におけるS2202の処理である。
記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、まず、会員管理装置2から条件設定テーブルの更新情報を受信したかをチェックし(S2301)、条件設定テーブルの更新情報を受信したか否かを判定する(S2302)。条件設定テーブルは遊技媒体の払い出しに関する条件が設定されている。条件設定テーブルの詳細は、図24にて後述する。
記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、条件設定テーブルの更新情報を受信した場合には(S2302の結果が「Y」)、受信した更新情報に基づいて条件設定テーブルを更新する(S2303)。
さらに、記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、会員管理装置2から貸出レート情報を受信したか否かをチェックし(S2304)、貸出レート情報を受信したか否かを判定する(S2305)。貸出レート情報を受信していない場合には(S2305の結果が「N」)、本処理を終了する。
記憶媒体受付端末装置6のCPU601は、会員管理装置2から貸出レート情報を受信した場合には(S2305の結果が「Y」)、受信した貸出レートを所定の領域に記憶する(S2306)。さらに、受信した貸出レートに基づいて、条件設定テーブルから貸出レートに応じた1単位(100円)当りの払出数を取得し、セットする(S2307)。同様に、条件設定テーブルから遊技者による貸出操作又は払出操作の入力に応じた払出単位を1操作当りの払出単位にセットする(S2308)。
図24は、本発明の実施の形態の貸出/払出条件設定処理で参照される条件設定テーブル2400の一例を示す図である。条件設定テーブル2400には、遊技球用の条件設定テーブルとメダル用の条件設定テーブルとが含まれている。
条件設定テーブル2400は、遊技媒体の貸し出し又は払い出しを行う場合において、1単位あたりの払出数及び1回の貸出操作又は払出操作で払い出される単位数が、貸出レートごとに定義されている。例えば、遊技球を1球あたり4円の貸出レートで貸し出しを受ける場合、1単位(100円)当り25球の払出数となる。そして、貸出/払出操作時の単位数が5(500円分)に設定されているため、遊技者には1回の貸し出し又は払い出し操作で125個の遊技球が貸し出される。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、再プレイを可能とする貸出レートに対応する貯留媒体数情報を記憶及び管理する会員管理装置のデータベースの形式を変更せずに、貸出レートの増加や再プレイを可能とする貸出レートを変更することができる。したがって、複数の貸出レートで営業する遊技場において、既存設備を利用しながら最低限の投資、すなわち、媒体数管理装置3を遊技システムに追加することで、多(複数)レートでの貯留遊技媒体の預入や再プレイ等の管理を容易に行うことが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、遊技エリアに設定されている貸出レートに対応する貯留媒体数情報からであっても、遊技エリアに設定されない貸出レートに対応する貯留媒体数情報からであっても景品交換を行うことが可能となるので、媒体数管理装置3記憶及び管理される貯留媒体数情報を遊技者が全く利用できないという不都合を回避することができる。
本発明の実施の形態によれば、会員管理装置2と媒体数管理装置3との間における貸出レートの置換に伴って、各遊技エリアに設置された遊技装置10に貸出レートが自動設定されるので、遊技装置毎に手動で貸出レートを設定する必要がなくなる。
さらに、本発明の実施の形態によれば、貸出レートの増加や再プレイを可能としながら、景品マスタについてもデータベースの形式を変更せずに貸出レートの変更に対応することが可能となる。
また、本発明の実施の形態によれば、外部管理装置7が会員管理装置2及び媒体数管理装置3によって保持される貯留媒体数情報を的確に収集して管理することが可能となる。
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。