JP2011120692A - 遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技店の従業員の閉店業務を簡素化することを課題とする。
【解決手段】カードT/C50は、一般カードや会員カードなどの各種のカードの取扱い制御またはパチンコ玉の投出制御に係るCRユニットの運用を制限する運用制限項目と、その運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成してCRユニットへ配信する。CRユニットは、カードT/C50から配信された運用制限設定にしたがってCRユニットの運用制限を実行する。
【選択図】図2
【解決手段】カードT/C50は、一般カードや会員カードなどの各種のカードの取扱い制御またはパチンコ玉の投出制御に係るCRユニットの運用を制限する運用制限項目と、その運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成してCRユニットへ配信する。CRユニットは、カードT/C50から配信された運用制限設定にしたがってCRユニットの運用制限を実行する。
【選択図】図2
Description
本発明は、遊技機に対応して設けられる各台対応装置を管理する遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法に関する。
パチンコ遊技やパチスロ遊技を提供する遊技店では、遊技用記録媒体に関連付けられた価値データ(例えば、貨幣の金額または金額に相当する度数)に基づいて遊技媒体を貸し出すカード処理ユニット(以下、CRユニットと言う)が導入される。
かかるCRユニットには、例えば特許文献1のように、所定の会員登録を行った遊技客(以下、会員と言う)に付与される会員用記録媒体に電子データとして関連付けられた貯遊技媒体を再び遊技に使用できるように遊技媒体現物として払い戻す処理、いわゆる再プレイを併せて行うものも存在する。
このように、遊技客は、CRユニットを介して遊技媒体を借り受けたり、また、貯遊技媒体の払い戻しを受けたりすることで、遊技に必要な遊技媒体を入手して遊技を行う。
ところで、遊技店には、所定の閉店時刻までに遊技客を退店させて営業を終了することが法的に要請されている。ところが、このように時刻を区切って閉店する場合には、遊技店および遊技客が不利益を被る場合もある。例えば、複数の特賞のうち特定の特賞が当選した場合に次回に特賞が当選するまで特賞の当選確率を変動させるシステム、いわゆる確率変動を搭載したパチンコ機を閉店間際まで稼働させると、遊技客は、遊技機が確率変動にある状態で閉店をむかえ、確率変動に伴う利益を受けられないまま退転せざるを得ない不利益を被る。このため、遊技客は、閉店時刻間際まで安心して遊技を行うことができない。また、遊技店は、遊技客が閉店時刻間際の遊技を手控えることで、遊技機の稼働率の低下という形で不利益を被る。
このことから、例えば特許文献2のように、閉店時刻になった時点で確率変動の状態にある遊技機で遊技する遊技客に確率変動で得られるはずであった利益を補償する閉店補償を行う遊技場管理システムが提案されている。
しかしながら、上述した従来技術では、閉店時刻までに遊技客を退店させるために、遊技店の従業員が閉店時刻間際に店内にいる遊技客に対して貸し出しや再プレイを介して遊技媒体を入手しないように口頭や店内放送で告知する必要がある。
このため、上記の従来技術では、従業員が閉店時に実施される他の業務、例えば店内の清掃や遊技機の調整に併せて告知業務を行わねばならず、結果として、遊技店の従業員の閉店業務が増大してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術による課題(問題点)を解消するためになされたものであり、遊技店の従業員の閉店業務を簡素化することができる遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る遊技管理装置は、遊技機に対応して設けられる各台対応装置を管理する遊技管理装置であって、前記各台対応装置による記録媒体の取扱い制御又は遊技媒体の投出制御に係る前記各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成する運用制限設定作成手段を有することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技管理装置は、上記の発明において、前記運用制限設定作成手段は、複数の運用制限項目それぞれを異なる運用制限開始時間に対応付けることにより複数の運用制限設定を段階的に作成することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技管理装置は、上記の発明において、前記運用制限設定作成手段は、所定の条件ごとに前記運用制限設定を作成することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技管理装置は、上記の発明において、前記運用制限項目ごとに遊技店の閉店時刻からの時間間隔を対応付けて記憶する時間間隔記憶手段と、遊技店の閉店時刻を受け付ける閉店時刻受付手段とをさらに有し、前記運用制限設定作成手段は、前記閉店時刻受付手段によって受け付けられた閉店時刻と、前記時間間隔記憶手段によって記憶された時間間隔とに基づき、各運用制限項目ごとの運用制限開始時刻を算出することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技管理装置は、上記の発明において、前記運用制限設定作成手段は、前記運用制限開始時刻を所定の時間範囲に限って前記運用制限設定を作成することを特徴とする。
また、本発明に係る各台対応装置は、遊技機に対応して設けられる各台対応装置であって、記録媒体の取扱い制御又は遊技媒体の投出制御に係る前記各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とが対応付けられた運用制限設定を記憶する運用制限設定記憶手段と、前記運用制限設定記憶手段によって記憶された運用制限設定にしたがって前記各台対応装置の運用制限を実行する運用制限処理手段とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る運用制限設定方法は、遊技機に対応して設けられており、記録媒体の取扱い制御及び遊技媒体の投出制御を行う各台対応装置を管理する遊技管理装置に適用する運用制限設定方法であって、前記記録媒体の取扱い制御又は前記遊技媒体の投出制御に係る前記各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成する運用制限設定作成工程を含んだことを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の取扱い制御又は遊技媒体の投出制御に係る各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成するように構成したので、遊技店の従業員の閉店業務を簡素化することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、複数の運用制限項目それぞれを異なる運用制限開始時間に対応付けることにより複数の運用制限設定を段階的に作成するように構成したので、各台対応装置の全運用を一律に制限するのではなく、運用制限を段階的に実施することができ、柔軟な運用制限設定が可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、所定の条件ごとに運用制限設定を作成するように構成したので、異なる条件間で同一の運用制限項目につき異なる運用制限開始時刻を設定することができ、運用制限を多面的に設定することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、運用制限項目ごとに遊技店の閉店時刻からの時間間隔を対応付けて記憶し、遊技店の閉店時刻を受け付け、受け付けた閉店時刻と、記憶した時間間隔とに基づき、各運用制限項目ごとの運用制限開始時刻を算出するように構成したので、閉店時刻の入力を受け付けるだけで運用制限設定を作成することができ、運用制限の設定作業を効率化することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、運用制限開始時刻を所定の時間範囲に限って運用制限設定を作成するように構成したので、閉店時刻からの一定範囲以外に運用制限開始時刻が設定される誤操作を防止することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、記録媒体の取扱い制御又は遊技媒体の投出制御に係る各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とが対応付けられた運用制限設定を記憶し、記憶した運用制限設定にしたがって各台対応装置の運用制限を実行するように構成したので、遊技店の従業員の閉店業務を簡素化することが可能になるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明をパチンコ遊技を提供する各台計数システムに適用する場合について説明するが、パチンコ遊技だけでなくパチスロ遊技にも適用可能であり、また、各台計数システム以外の遊技システムにも適用できる。
まず、本実施例に係る各台計数システムのシステム構成について説明する。図1は、本実施例に係る遊技店の店内システムのシステム構成図である。同図に示すように、遊技店には、計数機能付きCRユニット10(以下、単にCRユニットと言う)と、パチンコ機20と、島コントローラ30と、会員T/C(terminal controller)40と、カードT/C50とが設けられている。
かかる店内システムの接続構成として、CRユニット10は、パチンコ機20に接続される。また、島コントローラ30は、複数のCRユニット10に接続される。また、会員T/C40およびカードT/C50は、複数の島コントローラ30に接続される。
このうち、CRユニット10は、遊技店内の各パチンコ機20に併設されるカード処理ユニットであり、本実施例では、パチンコ機20の下皿から投入されるパチンコ玉を計数する計数部をさらに有する。具体的には、自装置が接続されたパチンコ機20で遊技者が獲得したパチンコ玉を計数した上で、カード返却時には、持ち玉返却等により電子データからパチンコ玉の現物に還元して消化された計数値を除き、その時点で残存している残存計数値を持ち玉として一般カードや会員カード等のカードに関連付け、持ち玉を関連付けたカードを発行(返却)する。
CRユニット10は、従来と同様、現金を用いたり、一般カードや会員カード等のカードに価値付けられたプリペイド残額を用いた玉貸しも行う。従って、一般カードには、持ち玉とプリペイド残額の2つの遊技価値が関連付けられ、会員カードには、これら2つの遊技価値の他、貯玉がさらに関連付けられる。なお、以下では、一般カードと会員カードを総称する場合には単にカードと記載し、このカードに記録される識別情報をカードIDと記載することとする。
また、CRユニット10は、会員T/C40に預け入れられた貯玉を引き落とすいわゆる再プレイの機能も有する。具体的には、ユニット内部に受入中の会員カードに記録された会員IDに対応する貯玉残高から、予め規定された再プレイ玉数を減算するように会員T/C40に依頼し、会員T/C40によって再プレイ玉数の減算が完了された後にパチンコ機20に玉投出指示を行う。
パチンコ機20は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技者がパチンコ遊技を行う装置であり、本実施例では、CRユニット10と接続されるいわゆるCRパチンコ機であるものとしている。
島コントローラ30は、周囲を通路に囲まれたスペース(遊技島)に設けられた一群のCRユニット10及びパチンコ機20を束ねる中継装置である。
会員T/C40は、図示しない貯玉管理テーブルを用いて、会員カードに関連付けられた貯玉を管理する管理装置である。この貯玉管理テーブルは、会員IDに対応付けて貯玉を記憶する貯玉管理テーブルを記憶している。例えば、図示しない景品カウンタに配設される景品管理装置等の店内機器から貯玉加算依頼(カウンタ貯玉依頼)を受け付けた場合には、当該更新依頼に含まれる会員IDに対応する貯玉残高に持ち玉などの加算依頼玉数を加算更新し、また、CRユニット10から貯玉減算依頼(再プレイ依頼)を受け付けた場合には、当該更新依頼に含まれる会員IDに対応する貯玉残高から再プレイの単位玉数などの減算依頼玉数を減算更新する。
さらに、会員T/C40では、会員である遊技客の持ち玉については遊技店が予め定めた所定のタイミング(例えば、閉店処理時や翌営業日の開店処理時など)に、会員IDに対応付けて記憶されている持ち玉を当該会員IDの貯玉残高に移行する。これによって、遊技店が再プレイに手数料を課す運営を行っている場合でも、持ち玉の有効期限内は持ち玉として使用させ、持ち玉が日を跨ぎ無効になるタイミング以降には貯玉として使用させる。
カードT/C50は、一般カード及び会員カードに関連付けられたプリペイド残額および持ち玉などの遊技価値を管理する管理装置である。具体的には、一般カードの識別情報(一般カードID)または会員IDに対応付けてプリペイド残額を記憶するプリペイド残額管理テーブルと、一般カードIDまたは会員IDに対応付けて持ち玉を記憶する持ち玉管理テーブルとを記憶している。なお、カードT/C50は、特許請求の範囲における遊技管理装置に含まれる。
カードT/C50は、プリペイド残額管理テーブルを用いて、プリペイド残額の更新処理を行う。具体的には、CRユニット10からプリペイド残額の加算依頼を受け付けた場合に、当該加算依頼に含まれるカードIDに対応するプリペイド残額に挿入紙幣金額などの価値付け依頼金額を加算更新する。また、プリペイド残額の減算依頼を受け付けた場合には、当該減算依頼に含まれるカードIDに対応するプリペイド残額から玉貸しの貸出単位金額等の減算依頼金額を減算更新する。
また、カードT/C50は、持ち玉管理テーブルを用いて、持ち玉の更新処理を行う。具体的には、CRユニット10から持ち玉の登録依頼を受け付けた場合に、当該登録依頼に含まれる残存計数値などの登録依頼玉数をカードIDに対応付けて登録する。一方、CRユニット10から持ち玉の問合せを受け付けた場合には、当該問合せに含まれるカードIDに対応する持ち玉数を問合せ元のCRユニット10に応答する。
このように、本実施例では、プリペイド残額については、CRユニット10及びカードT/C50の間で同期を取りつつ最新のプリペイド残額を両者によって管理することとする。一方、持ち玉については、カード返却操作が行われるまでCRユニット10内で持ち玉データをローカルに管理し、カード返却時に持ち玉をカードIDに対応付けてカードT/C50に通知することとする。
なお、本実施例では、持ち玉とカードの関連付けをカード返却時に行うこととするが、必ずしもカード返却時に限定して行う必要はなく、CRユニット10内で持ち玉を更新するタイミングや所定の周期(例えば、1分間隔)等に合わせて随時行うこともできる。
ここで、本実施例に係るカードT/C50は、一般カードや会員カードなどの各種のカードの取扱い制御またはパチンコ玉の投出制御に係るCRユニット10の運用を制限する運用制限項目と、その運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成する。
すなわち、カードの取扱い制御に係るCRユニット10の運用制限項目としては、CRユニット10がカードの受入を禁止する「カード挿入禁止」、CRユニット10がカードの返却(排出)を禁止する「カード排出禁止」やCRユニット10が現金の受入を禁止する「入金禁止」などが挙げられる。また、パチンコ玉の投出制御に係るCRユニット10の運用制限項目としては、CRユニット10がプリペイド残額と引き換えに貸し玉を投出することを禁止する「カード残額使用禁止」、CRユニット10が持ち玉を投出することを禁止する「持ち玉使用禁止」やCRユニット10が再プレイにより貯玉を投出することを禁止する運用制限項目「再プレイ禁止」などが挙げられる。
カードT/C50では、これら「カード挿入禁止」、「カード排出禁止」、「入金禁止」、「カード残額使用禁止」「持ち玉使用禁止」や「再プレイ禁止」などの運用制限項目とその運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻との対応付けを規定することによって運用制限設定を作成する。例えば、この運用制限設定をCRユニット10へ配信しておけば、CRユニット10は、運用制限開始時刻に至った時点でそれに紐付く運用制限項目に関する処理を自動的に禁止することができる。
このため、本実施例に係るカードT/C50は、遊技店の従業員が閉店時刻間際に店内にいる遊技客に対して貸し出しや再プレイを介して遊技媒体を入手しないように口頭や店内放送で告知する告知業務を不要化できる。その結果、従業員は、閉店時に店内の清掃や遊技機の調整などの他の業務を行うだけでよくなる。したがって、本実施例に係るカードT/C50によれば、遊技店の従業員の閉店業務を簡素化することが可能になる。
続いて、本実施例に係る店内システムに含まれる各装置の構成について説明する。なお、ここでは、カードT/C50の構成を説明してからCRユニット10の構成を説明することとする。
[カードT/Cの構成]
図2は、本実施例に係るカードT/Cの構成を示すブロック図である。図2に示すように、このカードT/C50は、入力部51と、表示部52と、通信I/F(interface)部53と、記憶部54と、制御部58とを有する。
図2は、本実施例に係るカードT/Cの構成を示すブロック図である。図2に示すように、このカードT/C50は、入力部51と、表示部52と、通信I/F(interface)部53と、記憶部54と、制御部58とを有する。
このうち、入力部51は、各種情報、例えば運用制限項目の選択や運用制限開始時刻の入力を受け付ける入力デバイスであり、一例としては、キーボードやマウスなどが挙げられる。なお、後述の表示部52も、マウスと協働して、ポインティングデバイス機能を実現する。
表示部52は、各種の情報、例えば運用制限設定の作成メニューの画面を表示する表示デバイスであり、一例としては、モニタ、ディスプレイやタッチパネルなどが挙げられる。また、通信I/F部53は、CRユニット10、島コントローラ30や会員T/C40などの他の装置との通信を行うためのインタフェースである。
記憶部54は、例えば、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部54は、上記の種類の記憶装置に限定されるものではなく、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)であってもよい。
記憶部54は、制御部58で実行される各種プログラム(例えば、プリペイド残額の更新や持ち玉の更新)やそのプログラムの実行に必要なデータ(例えば、上述のプリペイド残額管理テーブルや持ち玉管理テーブルなど)を記憶する。このほか、記憶部54は、運用制限テンプレート55と、作成ルール56と、運用制限設定テーブル57とを記憶する。
運用制限テンプレート55は、運用制限設定のひな型とするデータであり、図3に示すように、運用制限パターン別に運用制限開始時刻および運用制限項目を含む複数の運用制限設定のテンプレートが対応付けられたデータである。この運用制限テンプレート55は、運用制限設定の作成時に管理者による編集を受け付けることでイベントなどの営業戦略に沿ってカスタマイズさせたり、また、そのまま運用制限設定として流用させたりすることで、運用制限設定の作成を補助するためのものである。
ここで、かかる運用制限パターンは、運用制限設定を適用する条件をパターン化したものである。図3の例では、CRユニット10を利用する遊技客が非会員であり、かつ持ち玉を保有しない場合に適用される運用制限設定のテンプレートを示し、時刻が22時35分になるとCRユニット10における「入金運用」の一部として高額紙幣の入金を禁止し、22時40分になると一般カードの挿入を禁止し、また、22時45分になると一般カードのプリペイド残額を使用することを禁止することを示す。このようなテンプレートを設けることで、最初から最後まで管理者に運用制限の設定内容を入力させずに済み、運用制限設定を効率よく行うことができる。なお、図3の例では、運用制限パターンとして「非会員+持ち玉なし」の場合を図示しているが、例えば、他に「非会員+持ち玉あり」、「一般会員」や「常連会員」などの他の運用制限パターン別にテンプレートが記憶部54に登録される。
作成ルール56は、運用制限設定の作成にあたって規定されたルールに関するデータである。例えば、図4に示す例では、異なる複数の運用制限パターン別に運用制限設定を作成する場合に運用制限パターン間で同一の運用制限項目に対して運用制限開始時刻を定める際のルールが条件別に規定されている。この作成ルール56にしたがって運用制限設定を作成すれば、閉店時刻により近付けて遊技させることができる運用制限パターンほど同一の運用制限項目に関する運用制限開始時刻をより遅く定めることができる。
この図4の例では、CRユニット10に持ち玉がない場合には持ち玉がある場合よりも運用制限開始時刻を「前」にする規定、CRユニット10を非会員が利用する場合には会員が利用する場合よりも運用制限開始時刻を「前」にする規定、また、CRユニット10を利用する会員が一般会員である場合には常連会員が利用する場合よりも運用制限開始時刻を「前」にする規定がなされている。なお、図4では図示していないが、記憶部54に記憶される作成ルールはこれに限定されるものではなく、運用制限開始時刻にルールを規定することもできる。例えば、誤操作防止の観点から、運用制限開始時刻を21時〜24時までとする規定などの他の作成ルールを格納しておくこともできる。
運用制限設定テーブル57は、運用制限開始時刻および運用制限項目を対応付けて記憶したテーブルであり、図5〜図8に示すように、運用制限パターン別にテーブルを記憶する。運用制限設定テーブル57は、運用制限テンプレート55のひな型とは異なり、実際に運用制限に使用される。
かかるパターン別のテーブル態様の一例として、記憶部54は、運用制限パターン1「非会員+持ち玉なし」の運用制限設定を記憶する運用制限設定テーブル57a(図5参照)と、運用制限パターン2「非会員+持ち玉あり」の運用制限設定を記憶する運用制限設定テーブル57b(図6参照)と、運用制限パターン3「一般会員」の運用制限設定を記憶する運用制限設定テーブル57c(図7参照)と、運用制限パターン4「常連会員」の運用制限設定を記憶する運用制限設定テーブル57d(図8参照)とを有する。
ここで、これらの運用制限設定テーブル57は、閉店時刻を23時00分とした時に少なくとも非会員が利用するCRユニット10に併設されるパチンコ機20については閉店時刻の10分前である22時50分までに稼働を停止し、23時00分までに全遊技客を退店させることを目標に設定がなされたものとして以下の説明を行う。
図5に示す運用制限パターン1の例では、CRユニット10を利用する遊技客が非会員であり、かつ持ち玉がない場合には、時刻が22時30分になるとCRユニット10における「入金運用」の一部として高額紙幣(例えば2千円札以上の紙幣)の入金を禁止し、22時43分になると一般カードの挿入を禁止し、22時45分になると一般カードのプリペイド残額を使用することを禁止し、さらに、23時00分になるとカードの排出(返却)を禁止することを示す。図5の例は、図3に示したテンプレートとの間で一部の運用項目の運用制限開始時刻が異なるとともに、運用項目「カード排出禁止」及び運用制限開始時刻「23時00分」が編集により追加された点が異なる。
このように、運用制限項目「高額紙幣入金禁止」を実行した場合には、それ以降に高額紙幣が一般カードに価値付けられることがなくなるので、低額貨幣(千円札以下の紙幣)の使用に伴う短時間の遊技は許容しつつも、閉店間際に一般カードに関連付けられたプリペイド残額を現金に精算するカード精算機(図示せず)に立ち寄る遊技客の数を低減できる。
また、運用制限項目「カード挿入禁止」を実行した場合には、それ以降に他の遊技台からの台移動によって一般カードが挿入されることがなくなり、閉店間際に台移動に伴う遊技が行われることを防止できる。
また、運用制限項目「カード残額使用禁止」を実行した場合には、それ以降に遊技客によって貸し玉が借り受けられることがなくなり、現状でパチンコ機20の上皿や下皿に貯留するパチンコ玉がなくなった段階でパチンコ機20の稼働を停止して閉店業務に備えることができる。
また、運用制限項目「カード排出禁止」を実行した場合には、閉店に伴って遊技客の数が少なく、或いはいなくなった状態で従業員がCRユニット10に持ち玉を不正に計数させてその持ち玉をカードに関連付けて排出する不正行為を防止できる。なお、営業時間中にカード排出禁止を実行すると善意の遊技客もカードを排出できなくなるので、運用制限開始時刻は閉店時刻(例えば、本実施例では23時00分とする)以降に設定するのが好ましい。
図6に示す運用制限パターン2の例では、CRユニット10を利用する遊技客が非会員であり、かつ持ち玉がある場合には、時刻が22時40分になると全ての金種の紙幣の入金を禁止し、22時45分になると一般カードのプリペイド残額を使用することを禁止するとともに持ち玉を使用することを禁止し、さらに、23時00分になるとカードの排出(返却)を禁止することを示している。
このように、運用制限項目「入金禁止」を実行した場合には、それ以降に紙幣が一般カードに関連付けられることがなくなるので、閉店間際に一般カードに関連付けられたプリペイド残額を現金に精算するカード精算機(図示せず)に立ち寄る遊技客の数を低減できることに加え、遊技客によって貸し玉が借り受けられることも防止できる。
また、運用制限項目「持ち玉使用禁止」を実行した場合には、それ以降に持ち玉が遊技客に返却されることがなくなり、現状でパチンコ機20の上皿や下皿に貯留するパチンコ玉がなくなった段階でパチンコ機20の稼働を停止して閉店業務に備えることができる。
図7に示す運用制限パターン3の例では、CRユニット10を利用する会員が一般会員である場合には、時刻が22時40分になると全ての金種の紙幣の入金を禁止し、22時45分になると会員カードのプリペイド残額を使用することを禁止し、貯玉を再プレイすることを禁止し、さらに持ち玉を使用することを禁止し、また、23時00分になるとカードの排出(返却)を禁止することを示している。なお、ここで言う一般会員とは、所定期間(例えば3カ月)での遊技店への累計来店回数が所定数(例えば、10回)未満の会員を指すものとする。なお、一般会員と常連会員の区分は、会員T/C40によって会員IDごとに対応付けて管理されているので問合せにより容易に取得することができる。
このように、運用制限項目「再プレイ禁止」を実行した場合には、それ以降に会員によって貯玉が再プレイされることがなくなり、現状でパチンコ機20の上皿や下皿に貯留するパチンコ玉がなくなった段階でパチンコ機20の稼働を停止して閉店業務に備えることができる。
図8に示す運用制限パターン4の例では、CRユニット10を利用する会員が常連会員である場合には、時刻が22時50分になると全ての金種の紙幣の入金を禁止し、また、23時00分になるとカードの排出(返却)を禁止することを示している。なお、ここで言う常連会員とは、所定期間(例えば3カ月)での遊技店への累計来店回数が所定数(例えば、10回)以上の会員を指すものとする。
このように、会員および非会員の間で運用制限設定を区別するのは、会員は持ち玉が発生しても持ち玉をそのまま貯玉することができるので、非会員の場合に比べて閉店時刻近くまで遊技を行わせることができ、各運用制限項目の運用制限開始時刻を遅く設定することが可能であるからである。
さらに、一般会員および常連会員の間で運用制限設定を区別するのは、常連会員は累計来店回数が多く会員加入した遊技店のシステムを熟知しているので、一般会員の場合に比べて閉店時刻近くまで遊技を行わせることができ、各運用制限項目の運用制限開始時刻を遅く設定することが可能であるからである。
また、非会員の間でも持ち玉の有無で運用制限設定を区別するのは、持ち玉を保有する遊技客は遊技に持ち玉を使用できるので、持ち玉を保有しない遊技客に比べて運用制限項目「入金禁止」、「高額入金禁止」や「カード残額使用禁止」などの運用制限開始時刻を早く設定することが可能であるからである。
制御部58は、カードT/C50を全体制御する制御部であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路で構成することができる。
制御部58は、プリペイド残額や持ち玉の更新に関係する機能部を基本機能として有する他、運用制限設定作成部58aと、設定配信部58bとを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、運用制限設定作成部58a及び設定配信部58bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
運用制限設定作成部58aは、運用制限テンプレート55または運用制限設定テーブル57のいずれかのデータと、作成ルール56とを用いて、運用制限設定を作成する処理部である。具体的には、運用制限設定をはじめて作成する場合には、記憶部54に運用制限テンプレート55として記憶された運用制限設定のひな型を表示部52に表示させ、また、運用制限設定を再作成する場合には、記憶部54に運用制限設定テーブル57として記憶された運用制限設定を表示部52に表示させる。その上で、表示部52に表示させた画面上で運用制限設定の編集を入力部51を介して受け付ける。そして、全ての運用制限パターンの運用制限設定が編集されると、編集された運用制限設定が記憶部54に作成ルール56に記憶された作成ルールに適合しているか否かを判定する。このとき、作成ルールに適合する場合には、運用制限設定を運用制限設定テーブル57に設定登録する。
この運用制限設定の編集を具体的に説明する。図9及び図10は、運用制限設定の編集画面の一例である。図9の例では、運用制限パターン1(非会員+持ち玉なし)の運用制限設定を編集する場合を示し、また、図10の例では、運用制限パターン4(常連会員)の運用制限設定を編集する場合を示す。
例えば、運用制限設定をはじめて設定する場合を想定する。この場合には、運用制限設定作成部58aは、図3に示した運用制限設定のひな型を運用制限開始時刻ごとに運用制限項目を紐付けて表示させるとともに、運用制限開始時刻の早い順に各運用制限設定を複数の段階に分けて表示部52に表示させ、その表示画面上にてオーナーや幹部従業員などの管理者による編集を入力部51を介して受け付ける。なお、かかる運用制限設定の編集は、運用制限パターンごとに受け付けられる。
図9の例では、図3に示した運用制限設定のひな型と比較して、段階1の運用制限開始時刻を「22時35分」から「22時30分」へ変更するとともに段階2の運用制限開始時刻を「22時40分」から「22時43分」へ変更し、さらに、段階4の運用制限設定として、従業員不正対応の運用制限項目「カード排出禁止」を運用制限開始時刻「23時00分(閉店時刻)」に追加する編集が行われている。図9の画面右下のアンダーライン付きの運用制限パターン2〜4のいずれかにマウスのクリック操作がなされると、クリック操作された運用制限パターンに対応する編集画面が表示される。
このように、複数の運用制限項目を異なる運用制限開始時刻に設定すれば、CRユニット10の全運用を一律に制限するのではなく、運用制限を段階的に実施することができる。例えば、高額紙幣の入金に伴う遊技のように長時間の遊技につながる運用項目に関しては、低額紙幣の入金などのように短時間の遊技に限定される運用項目に比べて運用制限開始時間を前の時刻に定めることで、遊技の終了が閉店時刻間際に収束するように運用制限を行うとことができ、パチンコ機20の稼働率を最大限に高めつつ、告知業務なしに閉店業務に備えることが可能になる。
そして、運用制限設定作成部58aは、図中の「OK」ボタンのクリック操作(編集終了操作)を受け付けた場合には、運用制限設定作成部58aは、記憶部54に作成ルール56として記憶された作成ルールに適合しているか否かを判定する。例えば、運用制限設定作成部58aは、全ての運用制限開始時刻が規定範囲「21時00分」〜「24時00分」までにおさまっているいか否かを判定し、規定範囲におさまっていない場合には、運用制限開始時刻が規定範囲から逸脱している旨を表示部52に表示させ、運用制限開始時刻の変更を促す。これによって、閉店時刻からの一定範囲以外に運用制限開始時刻が設定される誤操作を防止できる。なお、警告表示を行った上で追認入力を受け付けた場合には、運用制限開始時刻が規定範囲を逸脱していたとしても許容して設定登録を行う。
さらに、運用制限設定作成部58aは、規定時刻の収容可否の他、図4に示した作成ルールへの適合可否も判定する。例えば、CRユニット10に持ち玉がない場合には持ち玉がある場合よりも同一の運用制限項目に紐付ける運用制限開始時刻を「前」にする規定、言い換えれば運用制限パターン1よりも運用設定パターン2の運用制限開始時刻を「後」に定める規定が遵守されているか否かを判定する。また、CRユニット10を非会員が利用する場合には会員が利用する場合よりも同一の運用制限項目に紐付ける運用制限開始時刻を「前」にする規定、言い換えれば運用制限パターン1及び2よりも運用制限パターン3及び4の運用制限開始時刻を「後」に定める規定が遵守されているか否かを判定する。さらに、CRユニット10を利用する会員が一般会員である場合には常連会員が利用する場合よりも運用制限開始時刻を「前」にする規定、言い換えれば運用制限パターン3よりも運用制限パターン4の運用制限開始時刻を「後」に定める規定が遵守されているか否かを判定する。
例えば、図10に示す編集が行われた状態で図中の「OK」ボタンのクリック操作(編集終了操作)を受け付けた場合には、運用制限設定作成部58aは、運用制限パターン1の段階3の運用制限開始時刻「22時45分」よりも運用制限パターン4の段階2の運用制限開始時刻「22時43分」の設定時刻の方が前であるため、その旨を表示部52に表示させることにより運用制限開始時刻の変更を促す。警告表示を行った上で追認入力を受け付けた場合には、運用制限開始時刻が先の規定を満たしていなくとも許容して設定登録を行う。
これによって、閉店時刻により近付けて遊技させることができる運用制限パターンほど同一の運用制限項目に関する運用制限開始時刻をより遅く定めることができ、パチンコ機20の稼働率を最大限に高めつつ、告知業務なしに閉店業務に備えることが可能になる。
設定配信部58bは、運用制限設定テーブル57に記憶された運用制限設定をCRユニット10へ配信する処理部である。例えば、CRユニット10が起動されてコネクションが確立された場合や運用制限設定が再作成された場合の他、管理者が入力部51を介して指示する任意のタイミングで、記憶部54に運用制限設定テーブル57a〜57dとして記憶された各運用制限パターンの運用制限設定を各CRユニット10へ配信する。
[CRユニットの構成]
次に、本実施例に係るCRユニットの構成について説明する。なお、ここでは、CRユニットの外観構成について説明してから内部構成を説明することとする。
次に、本実施例に係るCRユニットの構成について説明する。なお、ここでは、CRユニットの外観構成について説明してから内部構成を説明することとする。
図11は、本実施例に係るCRユニットの外観を示した正面図である。なお、この図11には、CRユニット10が併設されたパチンコ機20を破線で示している。
図11に示すように、CRユニット10は、縦長の直方体型の筐体として構成したもので、本体正面の上部から順に、状態表示部101と、紙幣挿入部102と、リモコン受光部103と、タッチパネル104と、持ち玉払出部105と、カード挿入部106と、計数部15と、受皿部107とを有する。
このうち、状態表示部101は、ユニットの異常時(例えば、紙幣詰まりやスタックカード不足)などに点灯するLEDであり、紙幣挿入部102は、玉貸しのための各種紙幣を受け付ける繰込み/繰出し機構である。
紙幣挿入部102の背面には、内部に受け入れた紙幣を識別する紙幣識別部を有しており、この紙幣識別部では、紙幣の金種(例えば、千円、2千円、5千円及び1万円)を識別する。なお、挿入紙幣が識別不能な紙幣または偽造紙幣である場合には紙幣を返却する。
リモコン受光部103は、従業員が所持するリモコンが発光する赤外線を受光する受光センサである。タッチパネル104は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能なデバイスである。また、持ち玉払出部105は、持ち玉を払い出すノズルを備えた投出機構である。
カード挿入部106は、一般カードおよび会員カードなどの各種カード類の受付/返却を行う繰込み/繰出し機構である。このカード挿入部106の背面には、後述するカード処理部14が設けられている。
受皿部107は、計数部13に導入する獲得玉を受け入れるものである。この受皿部107には、持ち玉数を表示する持ち玉表示部107aと、持ち玉の返却(払戻し)要求を受け付ける持ち玉返却ボタン107bとが付設されている。なお、持ち玉返却ボタンは、CRユニット本体のタッチパネル104に配設されてもよい。また、計数部15は、受皿部107に投入されたパチンコ玉を計数する計数ユニットである。
一方、パチンコ機20には、パチンコ遊技に使用するパチンコ玉を貯留する上皿210と、上皿210の許容容量を超えて溢れたパチンコ玉を貯留する下皿220とが設けられており、この上皿210には、一般カードのプリペイド残額等を表示する7SEG表示部211と、玉貸し要求を受け付ける玉貸しボタン212と、一般カードや会員カードの返却要求を受け付けるカード返却ボタン213とがさらに設けられている。
なお、本実施例では、玉貸しボタン212及びカード返却ボタン213をパチンコ機20に設けることとしたが、必ずしもパチンコ機20側に設ける必要はなく、CRユニット10に設けることとしてもよい。
パチンコ玉を借り受ける際には、遊技客がパチンコ機20側の玉貸しボタン212を押下操作すると、玉貸し操作信号がCRユニット10に転送されてCRユニット10側で玉貸し操作が受け付けられる。このとき、プリペイド残額が存在する場合には、CRユニット10からパチンコ機20に玉投出指示が行われて貸し玉が上皿210に投出されることになる。
獲得玉を計数する際には、パチンコ機20の下皿220から獲得玉を受皿部107に投入すると、その投入玉が計数部15に誘導されて獲得玉の数量が計数される。そして、遊技者が持ち玉返却ボタン107bを押下すると、後述する記憶部16によって持ち玉16aとして記憶管理されている持ち玉数の範囲内であれば、払戻し単位玉数等の持ち玉が持ち玉払出部105経由でパチンコ機20の上皿210に投出される。
なお、本実施例では、貸し玉をパチンコ機20経由で投出させ、持ち玉を持ち玉払出部105経由で投出させる場合について説明したが、持ち玉をパチンコ機20経由で投出させることとしてもよいし、また、貸し玉を持ち玉払出部105経由で投出させることとしてもかまわない。また、逆に、持ち玉の払出を貸玉の払出と同様に遊技台から払出すようにしてもよい。その場合は持ち玉払出部105は不要になる。会員が自らの口座にある貯玉の払出しも持ち玉と同様の方法で払い出すことができる。
図12は、本実施例に係るCRユニットの内部構成を示す機能ブロック図である。なお、実際のCRユニット10では、図示した機能部以外の機能部(例えば、BVユニット、プリペイド残額の更新部など)を有するが、図4では、本実施例に係るCRユニット10の特徴を説明するために必要な構成要素のみを抜粋している。
図12に示すように、CRユニット10は、操作部11と、通信I/F部13aと、遊技機用通信I/F部13bと、カード処理部14と、計数部15と、記憶部16と、制御部17とを有する。
操作部11は、図11に示したタッチパネル104及び持ち玉返却ボタン107bをはじめとした各種マンマシンインタフェースを含む。
通信I/F部13aは、島コントローラ30、会員T/C40やカードT/C50などの他の装置の間で各種通信を行うためのインタフェースである。
遊技機用通信I/F部13bは、当該CRユニット10に併設されるパチンコ機20との間で各種通信(例えば、玉貸し要求や玉投出指示など)を行うためのインタフェースである。
カード処理部14は、一般カードや会員カード等のカードに記録された情報を読み取る読取装置であり、カード挿入部106を介して挿入されたカードを受け付け、該受け付けたカードからデータを読み取る。
カード処理部14は、プリペイド残額及び持ち玉が関連付けられていない一般カードを予め複数枚収納しており、カード返却操作がなされるまでに現金投入によりプリペイド残額が発生したり、或いは遊技により持ち玉が発生していた場合には、プリペイド残額及び/又は持ち玉が関連付けられた一般カードをカード挿入部106から排出(返却)する。
計数部15は、受皿部107に投入されたパチンコ玉を計数する計数ユニットであり、具体的には、計数部15の内部に自然勾配を有する複数の玉通路(レーン)が設けられており、このレーンを通過する獲得玉の通過を計数センサで検知し、該検知した獲得玉の通過通知(計数出力)を後述する持ち玉管理部17bに行う。
記憶部1は、制御部17による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、例えば遊技客が現時点で保有する残存持ち玉数を示すデータである持ち玉16aと、各運用制限パターン別の運用制限設定を記憶した運用制限設定テーブル16bとを併せて記憶する。なお、この運用制限設定テーブル16bは、カードT/C50の設定配信部58bによって配信された運用制限設定テーブル57a〜57dが後述の運用制限処理部17eによって登録される。
制御部17は、CRユニット10を全体制御する制御部であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路で構成することができる。
制御部17は、残額更新依頼部17aと、持ち玉管理部17bと、貯玉更新依頼部17cと、カード挿入/返却制御部17dと、運用制限処理部17eとを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、残額更新依頼部17a、持ち玉管理部17b、貯玉更新依頼部17c、カード挿入/返却制御部17d及び運用制限処理部17eにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
このうち、残額更新依頼部17aは、プリペイド残額の加算または減算をカードT/C50へ依頼する処理部である。具体的には、玉貸しボタン212の押下操作(玉貸し操作)を受け付けた場合に、貸出単位金額(例えば、500円)の減算依頼をカードT/C50に行う。また、紙幣挿入部102から紙幣の入金を受け付けた場合には、紙幣の価値付け依頼(加算依頼)をカードT/C50に行う。なお、これら減算依頼および加算依頼には、カードIDとともにカードT/C50へ送信され、カードT/C50ではそのカードIDに対応するプリペイド残額の更新が実行される。
この残額更新依頼部17aは、カードT/C50から減算完了応答が得られた場合に、パチンコ機20に玉投出指示を行う。具体的には、遊技機用通信I/F部13bとパチンコ機20内の通信I/F部(図示せず)との両者の間でCRユニット10による1度の玉投出指示で所定数(例えば、1玉4円で玉貸しを行う場合は25個=1度数(100円))のパチンコ玉をパチンコ機20が投出するという規定が設定されており、挿入中のカードの残度数から貸出単位金額が減算されると、当該度数に相当する回数の玉投出指示をパチンコ機20に行い、パチンコ機20に貸出単位度数分のパチンコ玉(この例では、500円分の125個)を投出させる。
持ち玉管理部17bは、持ち玉(残存計数値)の管理を行う処理部である。具体的には、記憶部16に持ち玉16aとして記憶された持ち玉数に対する加算処理または減算処理を行う。
例えば、持ち玉管理部17bは、計数部15から計数出力を受け付けた場合に、記憶部16に持ち玉16aとして記憶された持ち玉数に計数出力の回数に相当する玉数を加算更新する。
一方、持ち玉管理部17bは、持ち玉返却ボタン107bの押下操作を受け付けた場合に、記憶部16に持ち玉16aとして記憶された持ち玉数から払戻し単位玉数を減算更新し、払戻し単位玉数分のパチンコ玉を持ち玉払出部105経由で上皿210に投出させる。なお、持ち玉の減算更新時において持ち玉数が払戻し単位玉数に満たない場合には全持ち玉数を減算更新し、また、持ち玉数がゼロである場合には以降の動作を実行しない。
また、持ち玉管理部17bは、パチンコ機20のカード返却ボタン213の押下操作を受け付けた場合に、記憶部16に持ち玉16aとして記憶された持ち玉数と、カード処理部14によって収納されたスタックカード(一般カード)のうち遊技価値の関連付け対象とされる一般カードまたは会員カードのカードIDとを含む持ち玉の登録依頼をカードT/C50に行う。このようにして、カードT/C50にてカードIDに対応付けて持ち玉数が登録されることにより、持ち玉が一般カードまたは会員カードに関連付けられることになる。
貯玉更新依頼部17cは、貯玉の加算または減算を会員T/C40へ依頼する処理部である。具体的には、CRユニット10が会員カードを受入中である場合にタッチパネル104上に表示される再プレイボタンの押下操作(玉貸し操作)を受け付けた場合には、例えば125個(例えば、500円相当)などの再プレイ単位玉数の減算依頼を会員T/C40に行う。また、タッチパネル104上に表示される再プレイボタンの押下操作(玉貸し操作)を受け付けた場合には、記憶部16に持ち玉16aとして記憶された持ち玉数を該当する貯玉残高に加算する加算依頼を会員T/C40に行う。なお、これら減算依頼および加算依頼には、カードIDとともに会員T/C40へ送信され、会員T/C40ではそのカードIDに対応する貯玉の更新が実行される。
この貯玉更新依頼部17cは、会員T/C40から減算完了応答が得られた場合に、パチンコ機20に玉投出指示を行う。具体的には、挿入中の会員カードの貯玉残高から再プレイ単位玉数が減算されると、当該再プレイ単位玉数に相当する回数の玉投出指示をパチンコ機20に行い、パチンコ機20に再プレイ単位玉数分のパチンコ玉(この例では、500円分の125個)を投出させる。
カード挿入/返却制御部17dは、カード挿入部106を介して一般カードまたは会員カードの挿入/返却を制御する処理部である。
運用制限処理部17eは、運用制限設定テーブル16bを用いて、CRユニット10の運用制限を実行する処理部である。具体的には、運用制限処理部17eは、運用制限パターンが切り替えられるイベント(以下、切替えイベントと言う)の発生を監視しており、切替えイベントが発生した場合に、CRユニット10に適用すべき運用制限パターンを判別する。そして、運用制限処理部17eは、判別した運用制限パターンの各段階の運用制限開始時刻と現在の時刻に基づき、現在の時点で実施すべき運用制限設定の段階を特定する。その後、運用制限処理部17eは、現在の時刻が次の段階の運用制限開始時刻に到達したか否かを監視するとともに、運用制限パターンの切替えイベントの発生を監視する。
この運用制限処理部17eは、運用制限パターンの切替えイベントとして、カードの挿入または返却を監視しており、カードの挿入または返却を契機に運用制限パターンの判別を行う。具体的には、CRユニット10にカードが挿入されていない場合、或いはカードが挿入されていたとしても一般カードである場合には、非会員がCRユニット10で遊技を行っているもの(運用制限パターン1または2のいずれかの運用制限パターン)と判別する。さらに、記憶部16に持ち玉16aが登録されていない場合には、運用制限パターン1(非会員+持ち玉なし)と判別し、記憶部16に持ち玉16aが登録されている場合には、運用制限パターン2(非会員+持ち玉あり)と判別する。一方、CRユニット10に会員カードが挿入されている場合には、会員がCRユニット10で遊技を行っているもの(運用制限パターン3または4のいずれかの運用制限パターン)と判別する。さらに、会員カードの会員カードIDに対応する会員が一般会員または常連会員のいずれの会員であるかを会員T/C40に問い合わせ、その問合せ結果が一般会員である場合には、運用制限パターン3(一般会員)と判別し、また、常連会員である場合には、運用制限パターン4(常連会員)と判別する。
また、運用制限処理部17eは、CRユニット10に対する各種の操作を受け付けたとしても現在の時点で実施対象とする運用制限設定に対応する処理についてはその実行を禁止する。なお、運用制限処理部17eは、現在の時点で実施対象とする運用制限設定をタッチパネル104に表示させる処理も併せて行う。
例えば、運用制限項目「高額入金禁止」が運用制限の実施対象である場合には、高額紙幣が紙幣挿入部102から挿入されたとしても残額更新依頼部17aによるプリペイド残額の加算依頼は実行させずに高額紙幣をそのまま返却させる。運用制限項目「カード挿入禁止」が運用制限の実施対象である場合には、カード挿入部106へカードが挿入されたとしてもカード挿入/返却部17dにそのままカードを返却させる。運用制限項目「カード残額使用禁止」が運用制限の実施対象である場合には、玉貸しボタン212の押下操作がなされた場合でも残額更新依頼部17aによるプリペイド残額の減算依頼は実行させない。運用制限項目「カード排出禁止」が運用制限の実施対象である場合には、カード返却ボタン213の押下操作がなされたとしてもカード挿入部106へカードが挿入された場合でもカード挿入/返却部17dに挿入中のカードを返却させない。運用制限項目「持ち玉使用禁止」が運用制限の実施対象である場合には、持ち玉返却ボタン107bの押下操作がなされた場合でも持ち玉管理17bによる持ち玉の減算処理および投出処理は実行させない。また、運用制限項目「再プレイ禁止」が運用制限の実施対象である場合には、タッチパネル104上で再プレイボタンの押下操作がなされた場合でも貯玉更新依頼部17cによる貯玉の減算処理および投出処理は実行させない。
[処理の流れ]
次に、本実施例に係る各台計数システムの処理の流れについて説明する。なお、ここでは、カードT/C50によって行われる(1)運用制限設定作成処理を説明した後に、CRユニット10によって行われる(2)運用制限段階引上げ処理を説明し、最後に、CRユニット10によって行われる運用制限処理(3)を説明することとする。
次に、本実施例に係る各台計数システムの処理の流れについて説明する。なお、ここでは、カードT/C50によって行われる(1)運用制限設定作成処理を説明した後に、CRユニット10によって行われる(2)運用制限段階引上げ処理を説明し、最後に、CRユニット10によって行われる運用制限処理(3)を説明することとする。
(1)運用制限設定作成処理
前述したように、ここでは、本実施例に係る運用制限設定作成処理について説明する。図13は、本実施例に係る運用制限設定作成処理の手順を示すフローチャートである。この運用制限設定作成処理は、運用制限設定の作成または再作成の要求を入力部51を介して受け付けた場合に開始される。
前述したように、ここでは、本実施例に係る運用制限設定作成処理について説明する。図13は、本実施例に係る運用制限設定作成処理の手順を示すフローチャートである。この運用制限設定作成処理は、運用制限設定の作成または再作成の要求を入力部51を介して受け付けた場合に開始される。
図13に示すように、運用制限設定作成部58aは、記憶部54に運用制限テンプレート55として記憶された運用制限設定のひな型、または、記憶部54に運用制限設定テーブル57として記憶された運用制限設定を表示部52に表示させ(ステップS101)、表示部52に表示させた画面上で運用制限設定の編集を入力部51を介して受け付ける(ステップS102)。
その後、全ての運用制限パターンの運用制限設定が編集されると、運用制限設定作成部58aは、編集された運用制限設定が記憶部54に作成ルール56に記憶された作成ルールに適合しているか否かを判定する(ステップS103)。
ここで、運用制限設定が作成ルールに適合しない場合(ステップS103肯定)には、運用制限設定作成部58aは、作成ルールに不適合のまま設定登録を行う追認入力を受け付けない限りは(ステップS104否定)、運用制限設定の再編集を入力部51を介して受け付ける(ステップS102)。
一方、運用制限設定が作成ルールに適合する場合(ステップS103否定)には、運用制限設定作成部58aは、各運用制限パターン別の運用制限設定を運用制限設定テーブル57a〜57dに設定登録し(ステップS105)、処理を終了する。
なお、運用制限設定が作成ルールに適合しない場合に追認入力を受け付けた場合(ステップS103肯定かつS104肯定)にも、各運用制限パターン別の運用制限設定を運用制限設定テーブル57a〜57dに設定登録し(ステップS105)、処理を終了する。
(2)運用制限段階引上げ処理
次に、本実施例に係る運用制限段階引上げ処理について説明する。図14は、本実施例に係る運用制限段階引上げ処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、CRユニット10の電源がON状態である場合に再帰的に実行される処理である。
次に、本実施例に係る運用制限段階引上げ処理について説明する。図14は、本実施例に係る運用制限段階引上げ処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、CRユニット10の電源がON状態である場合に再帰的に実行される処理である。
図14に示すように、運用制限処理部17eは、運用制限パターンが切り替えられる切替えイベント、例えばカードの挿入操作や返却操作の発生を監視しており(ステップS301)、切替えイベントが発生すると(ステップS301肯定)、CRユニット10に適用すべき運用制限パターンを判別する(ステップS302)。なお、切替えイベントが発生していない場合(ステップS301否定)には、後述のステップS304へ移行する。
続いて、運用制限処理部17eは、このようにして判別した運用制限パターンの各段階の運用制限開始時刻と現在の時刻に基づき、現在の時点で実施すべき運用制限設定の段階を特定する(ステップS303)。
その後、運用制限処理部17eは、現在の時刻が次の段階の運用制限開始時刻に到達したか否かを監視し(ステップS304)、次の段階の運用制限開始時刻に到達したならば(ステップS304肯定)、現在の時点で実施対象とする運用制限設定の実施段階を引き上げ(ステップS305)、ステップS301の処理に移行し、上記のステップS301〜S305の処理を繰り返し行う。
なお、次の段階の運用制限開始時刻に到達していないならば(ステップS304否定)、運用制限処理部17eは、運用制限設定の実施段階の引き上げを行わず、そのままステップS301の処理に移行し、上記のステップS301〜S305の処理を繰り返し行う。
(3)運用制限処理
次に、本実施例に係る運用制限処理について説明する。図15は、本実施例に係る運用制限処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、CRユニット10の電源がON状態である場合に再帰的に実行される処理である。
次に、本実施例に係る運用制限処理について説明する。図15は、本実施例に係る運用制限処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、CRユニット10の電源がON状態である場合に再帰的に実行される処理である。
図15に示すように、入金イベントが発生した場合、例えば紙幣が紙幣挿入部102から挿入された場合(ステップS501肯定)には、運用制限処理部17eは、現在の時点で実施対象とする運用制限設定に「入金禁止」が含まれるか、すなわち「入金禁止」が有効であるか否かを判定する(ステップS502)。
このとき、「入金禁止」が有効である場合(ステップS502肯定)には、運用制限処理部17eは、紙幣挿入部102から紙幣を返却させ(ステップS503)、上記のステップS501の処理に戻る。
また、「入金禁止」が有効でない場合(ステップS502否定)には、運用制限処理部17eは、「高額入金禁止」が有効であるか否かをさらに判定する(ステップS504)。
このとき、「高額入金禁止」が有効であれば(ステップS504肯定)、運用制限処理部17eは、低額紙幣の入金だけを許可し、入金紙幣が高額紙幣である場合には高額紙幣を紙幣挿入部102から返却させ(ステップS505)、上記のステップS501の処理を戻る。
一方、「高額入金禁止」が有効でなければ(ステップS504否定)、運用制限処理部17eは、紙幣の入金を許可し(ステップS506)、残額更新依頼部17aによるプリペイド残額の加算依頼は実行させ、ステップS507の処理へ移行する。
また、入金イベントが発生していない場合(ステップS501否定)には、運用制限処理部17eは、カード挿入イベントの発生可否、例えばカード挿入部106へカードが挿入されたか否かを監視する(ステップS507)。
このとき、カード挿入イベントが発生した場合(ステップS507肯定)には、運用制限処理部17eは、「カード挿入禁止」が有効であるか否かをさらに判定する(ステップS508)。
そして、「カード挿入禁止」が有効である場合(ステップS508肯定)には、運用制限処理部17eは、カード挿入部106からカードの挿入を禁止し(ステップS509)、カードを排出(返却)させ、上記のステップS501の処理に戻る。
一方、「カード挿入禁止」が有効でない場合(ステップS508否定)には、運用制限処理部17eは、カードの挿入を許可し(ステップS510)、カード挿入/返却部17dにカードを受け入れさせ、ステップS511の処理へ移行する。
また、カード挿入イベントが発生していない場合(ステップS507否定)には、運用制限処理部17eは、カード排出イベントの発生可否、例えばカード返却ボタン213の押下操作の有無を監視する(ステップS511)。
このとき、カード排出イベントが発生した場合(ステップS511肯定)には、運用制限処理部17eは、「カード排出禁止」が有効であるか否かをさらに判定する(ステップS512)。
そして、「カード排出禁止」が有効である場合(ステップS512肯定)には、運用制限処理部17eは、カード排出を禁止し(ステップS513)、カード挿入/返却部17dに挿入中のカードを返却させず、上記のステップS501の処理に戻る。
一方、「カード排出禁止」が有効でない場合(ステップS512否定)には、運用制限処理部17eは、カード排出を許可し(ステップS514)、カード挿入/返却部17dに挿入中のカードを返却させ、ステップS515の処理へ移行する。
また、カード排出イベントが発生していない場合(ステップS511否定)には、運用制限処理部17eは、持ち玉使用イベントの発生可否、例えば持ち玉返却ボタン107bの押下操作の有無を監視する(ステップS515)。
このとき、持ち玉使用イベントが発生した場合(ステップS515肯定)には、運用制限処理部17eは、「持ち玉使用禁止」が有効であるか否かを判定する(ステップS516)。
そして、「持ち玉使用禁止」が有効である場合(ステップS516肯定)には、運用制限処理部17eは、持ち玉管理17bによる持ち玉の減算および投出を禁止し(ステップS517)、上記のステップS501の処理に戻る。
一方、「持ち玉使用禁止」が有効でない場合(ステップS516否定)には、運用制限処理部17eは、持ち玉使用を許可し(ステップS518)、持ち玉管理17bによる持ち玉の減算および投出を実行させ、ステップS519の処理へ移行する。
また、持ち玉使用イベントが発生していない場合(ステップS515否定)には、運用制限処理部17eは、再プレイイベントの発生可否、例えばタッチパネル104上での再プレイボタンの押下操作の有無を監視する(ステップS519)。
このとき、再プレイイベントが発生した場合(ステップS519肯定)には、運用制限処理部17eは、「再プレイ禁止」が有効であるか否かを判定する(ステップS520)。
そして、「再プレイ禁止」が有効である場合(ステップS520肯定)には、運用制限処理部17eは、貯玉更新依頼部17cによる貯玉の減算および投出を禁止し(ステップS521)、上記のステップS501の処理に戻る。
一方、「再プレイ禁止」が有効でない場合(ステップS520否定)には、運用制限処理部17eは、再プレイを許可し(ステップS522)、貯玉更新依頼部17cによる貯玉の減算および投出を実行させ、上記のステップS501の処理に戻る。
上述してきたように、本実施例に係るカードT/C50によれば、一般カードや会員カードなどの各種のカードの取扱い制御またはパチンコ玉の投出制御に係るCRユニット10の運用を制限する運用制限項目と、その運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成するように構成したので、遊技店の従業員の閉店業務を簡素化することが可能である。
また、本実施例に係るカードT/C50によれば、運用制限パターンごとに運用制限設定を作成するように構成したので、異なる条件間で同一の運用制限項目につき異なる運用制限開始時刻を設定することができ、運用制限を多面的に設定することが可能になる。
また、上記の実施例では、運用制限テンプレート55を編集させたり、運用制限設定テーブル57に記憶された運用制限設定を編集させることにより、運用制限設定を作成する場合を説明したが、この他にも閉店時刻の入力を受け付けるだけで運用制限設定を作成することもできる。
すなわち、カードT/C50では、運用制限項目ごとに遊技店の閉店時刻からの時間間隔を対応付けて記憶したテーブルを用意しておき、入力部51を介して受け付けられた閉店時刻と、先のテーブルに記憶した時間間隔とに基づき、各運用制限項目ごとの運用制限開始時刻を算出することもできる。例えば、図16に示す例では、入力された閉店時刻から30分前の時間を算出することで、運用制限項目「高額入金禁止」の運用制限開始時刻を求めることができる。また、入力された閉店時刻から17分前の時間を算出することで、運用制限項目「カード挿入禁止」の運用制限開始時刻を求めることができる。また、入力された閉店時刻から15分前の時間を算出することで、運用制限項目「カード残額使用禁止」の運用制限開始時刻を求めることができる。さらに、入力された閉店時刻から0分前の時間を算出することで、運用制限項目「カード排出禁止」の運用制限開始時刻を求めることができる。これによって、閉店時刻の入力を受け付けるだけで運用制限設定を作成することができ、運用制限の設定作業を効率化することができる。
また、上記の実施例では、持ち玉の有無、会員/非会員の可否や常連/一般などの条件分けによって運用制限パターンを区別することとしたが、この他の条件分けにより運用制限パターンを区別することもできる。
例えば、CRユニット10におけるパチンコ玉の貸出レート別に運用制限パターンを区別することもできる。一例としては、貸出レート1(1玉4円)>貸出レート2(1玉1円)の2つの貸出レートを1つの店舗で実施するケースを想定した時、同じ金額で貸し出しを行う場合でも貸出レート1で遊技される場合の方がより早くパチンコ玉が消化されるので、貸出レート2(貸出レートが低い方)に比べて閉店時刻近くまで遊技を行わせることができ、各運用制限項目の運用制限開始時刻を遅く設定できる。
また、CRユニット10を利用する会員がカード会員または携帯会員のいずれであるかによって運用制限パターンを区別することもできる。すなわち、携帯電話やPHSなどの携帯端末を会員カードの代わりに使用させる携帯会員のシステムを導入している遊技店も多く、かかる携帯会員には、カードやICコインなどの会員用記録媒体を付与する必要がない。このため、遊技店では、携帯会員を優遇してカード会員と差別化を図りたい要望から、携帯会員にだけCRユニット10における持ち玉の貯玉を認めている遊技店も多い。このような運用を採用する遊技店では、携帯会員はCRユニット10に持ち玉が存在する場合でも持ち玉を携帯端末に関連付けて貯玉することにより短時間での退店が可能であるため、カード会員に比べて閉店時刻近くまで遊技を行わせることができ、各運用制限項目の運用制限開始時刻を遅く設定できる。
また、上記の実施例では、カードT/C50で図5〜図8に示した運用制限設定を作成し、CRユニット10でその運用制限設定にしたがって運用制限を実行させる場合を説明したが、運用制限項目は図5〜図8に示したものに限定されない。
例えば、CRユニット10の記憶部16に持ち玉16aとして記憶された持ち玉の一部をスタックカード(一般カード)に関連付けて分割発行する持ち玉分割機能を搭載したCRユニットを採用する遊技店も存在する。このような持ち玉分割機能を搭載すれば、持ち玉を保有する遊技客が他の遊技客に持ち玉の一部を譲渡することができるが、かかる持ち玉分割が閉店時刻間際に実行された場合には、「カード残額使用禁止」などの運用制限項目を有効にしたとしても分割発行されたカードで遊技が行われてしまう。このような事態を防止するために、本発明では、運用制限項目に「持ち玉分割禁止」を設けることもできる。
また、上記の実施例では、持ち玉の有無で運用制限パターンを区別する場合を説明したが、有無ではなく、所定の閾値を用いて、持ち玉数が所定値以下である場合と所定値を超過する場合とで運用制限パターンを区別することもできる。また、かかる閾値による運用制限パターンの区別は持ち玉に限定されるものではなく、再プレイ玉数、持ち玉分割玉数やプリペイド残額で運用制限パターンを区別する場合にも同様に適用することができる。
なお、上記の実施例では、プリペイド残額および持ち玉の両方をカードT/C50で管理する場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カードT/Cを持ち玉T/Cおよび残額T/Cとして分散して構成することもできる。これに関連して、上記の実施例では、プリペイド残額と持ち玉の両方を1つのカードに関連付ける場合を説明したが、これらを持ち玉カードとプリペイドカードの2つに分けてもよい。また、上記の実施例では、会員T/C40とカードT/C50を分散して構成する場合を例示したが、プリペイド残額、持ち玉および貯玉を管理する価値管理T/Cとして統合して構成することもできる。
また、カードT/Cと会員T/Cが管理するデータベースは上記の実施例に記載の通りに区分されるだけでなく、そのどちらで管理するようにしてもよい。例えば、持ち玉管理テーブルなどの持ち玉に関する持ち玉DBを会員T/Cで管理するようにししてもよい。また、T/Cは2つに分けて記載したが、2つのT/Cの機能を持った1つのT/Cとしてもよく、プリペイド残額、持ち玉、貯玉をそれぞれ管理する3つのT/Cとして個別に構成してもよい。
また、上記の実施例では、CRユニットで有価価値として紙幣を受け付ける場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、有価価値として紙幣だけでなく、硬貨、電子マネー、その他の価値を有するものであれば何でもよい。
また、上記の実施例では、運用制限項目「高額紙幣入金禁止」として千円よりも価値が大きい紙幣の入金を禁止する場合を説明したが、入金禁止を行う価値の多寡は千円に限定されるものではなく、高額である必要も紙幣である必要も紙幣価値である必要もない。一例としては、500円よりも上の金額などの他の具体的な金額であってもよいし、持ち玉や貯玉数(例えば500玉)であってもよい。こうすることで、CRユニットに投入することが可能な有価価値が紙幣だけでなく、硬貨や電子マネーであっても対応できるようになるし、また、低レート運用のコーナーにもフレキシブルに対応することができる。
また、上記の実施例では、カード処理ユニットの内下部に計数部15を含んで計数機能付きCRユニットとして構成する場合について説明したが、CRユニット10とは独立して計数装置(計数ユニット)を設けることもできる。例えば、パチンコ機20の下皿220の下部にある膳板上に計数装置を設けるタイプの各台計数システムにも本発明を同様に適用することができる。なお、この場合には、計数装置とCRユニット10は通信可能に接続される。
以上のように、本発明に係る遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法は、遊技店の従業員の閉店業務を簡素化する場合に適している。
10 CRユニット
11 操作部
13a 通信I/F部
13b 遊技機用通信I/F部
14 カード処理部
15 計数部
16 記憶部
16a 持ち玉
16b 運用制限設定テーブル
17 制御部
17a 残額更新依頼部
17b 持ち玉管理部
17c 貯玉更新依頼部
17d カード挿入/返却部
17e 運用制限処理部
20 パチンコ機
30 島コントローラ
40 会員T/C
50 カードT/C
51 入力部
52 表示部
53 通信I/F部
54 記憶部
55 運用制限テンプレート
56 作成ルール
57 運用制限設定テーブル
58 制御部
58a 運用制限設定作成部
58b 設定配信部
11 操作部
13a 通信I/F部
13b 遊技機用通信I/F部
14 カード処理部
15 計数部
16 記憶部
16a 持ち玉
16b 運用制限設定テーブル
17 制御部
17a 残額更新依頼部
17b 持ち玉管理部
17c 貯玉更新依頼部
17d カード挿入/返却部
17e 運用制限処理部
20 パチンコ機
30 島コントローラ
40 会員T/C
50 カードT/C
51 入力部
52 表示部
53 通信I/F部
54 記憶部
55 運用制限テンプレート
56 作成ルール
57 運用制限設定テーブル
58 制御部
58a 運用制限設定作成部
58b 設定配信部
Claims (7)
- 遊技機に対応して設けられる各台対応装置を管理する遊技管理装置であって、
前記各台対応装置による記録媒体の取扱い制御又は遊技媒体の投出制御に係る前記各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成する運用制限設定作成手段
を有することを特徴とする遊技管理装置。 - 前記運用制限設定作成手段は、複数の運用制限項目それぞれを異なる運用制限開始時間に対応付けることにより複数の運用制限設定を段階的に作成することを特徴とする請求項1に記載の遊技管理装置。
- 前記運用制限設定作成手段は、所定の条件ごとに前記運用制限設定を作成することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技管理装置。
- 前記運用制限項目ごとに遊技店の閉店時刻からの時間間隔を対応付けて記憶する時間間隔記憶手段と、
遊技店の閉店時刻を受け付ける閉店時刻受付手段とをさらに有し、
前記運用制限設定作成手段は、
前記閉店時刻受付手段によって受け付けられた閉店時刻と、前記時間間隔記憶手段によって記憶された時間間隔とに基づき、各運用制限項目ごとの運用制限開始時刻を算出することを特徴とする請求項1、2または3に記載の遊技管理装置。 - 前記運用制限設定作成手段は、前記運用制限開始時刻を所定の時間範囲に限って前記運用制限設定を作成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の遊技管理装置。
- 遊技機に対応して設けられる各台対応装置であって、
記録媒体の取扱い制御又は遊技媒体の投出制御に係る前記各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とが対応付けられた運用制限設定を記憶する運用制限設定記憶手段と、
前記運用制限設定記憶手段によって記憶された運用制限設定にしたがって前記各台対応装置の運用制限を実行する運用制限処理手段と
を有することを特徴とする各台対応装置。 - 遊技機に対応して設けられており、記録媒体の取扱い制御及び遊技媒体の投出制御を行う各台対応装置を管理する遊技管理装置に適用する運用制限設定方法であって、
前記記録媒体の取扱い制御又は前記遊技媒体の投出制御に係る前記各台対応装置の運用を制限する運用制限項目と、当該運用制限項目に関する運用制限を開始する運用制限開始時刻とを対応付けた運用制限設定を作成する運用制限設定作成工程
を含んだことを特徴とする運用制限設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009279875A JP2011120692A (ja) | 2009-12-09 | 2009-12-09 | 遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009279875A JP2011120692A (ja) | 2009-12-09 | 2009-12-09 | 遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2011120692A true JP2011120692A (ja) | 2011-06-23 |
Family
ID=44285250
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---|---|---|---|
JP2009279875A Pending JP2011120692A (ja) | 2009-12-09 | 2009-12-09 | 遊技管理装置、各台対応装置及びその運用制限設定方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014161451A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-09-08 | Glory Ltd | 遊技管理システム、遊技管理装置及び遊技管理方法 |
JP2014180383A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Daikoku Denki Co Ltd | 遊技場用管理システム |
JP2018034031A (ja) * | 2017-12-07 | 2018-03-08 | グローリー株式会社 | 遊技管理システム |
-
2009
- 2009-12-09 JP JP2009279875A patent/JP2011120692A/ja active Pending
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