JP2012054688A - 車載通信システム、入出力装置及び車載機器制御方法 - Google Patents

車載通信システム、入出力装置及び車載機器制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両に搭載される通信線、信号線及び給電線を含むワイヤハーネスの省線化を実現するとともに、車両の電源状態に応じた車載機器の制御を適切に、効率的に行なうことが可能とする車載通信システム、入出力装置及び車載機器制御方法を提供する。
【解決手段】入出力装置6はセンサ2から入力したデータを送信する際に、通信フレームのヘッダ部にバッテリの接続状態、アクセサリがオンか、又はイグニッションがオンかなどの電源状態情報を含めて送信し、受信した場合には通信部61のヘッダ処理部65にて電源状態情報を抽出し、電源状態判定部64にて判定する電源状態に応じて出力部63から負荷3への出力を有効とするか、無効とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載される機器から得られるデータを送受信する車載通信システムに関し、特に、車両の電源状態に応じた車載機器の制御を適切に、効率的に行なうことを可能とする車載通信システム、入出力装置及び車載機器制御方法に関する。
車両に搭載される各機器を制御する車載機器制御システムでは、複数のECU(Electronic Control Unit)が搭載され、制御対象の各機器はECUに接続されて制御される構成か、又は、制御スイッチと機器とが直接接続されて機器が制御されるかの構成がとられている。
各機器がECUに接続されており、ECUが機器から入力された情報に基づき、他の機器を制御する構成では、ECUは車両の電源状態(バッテリの接続状態(BATT−ON)、アクセサリのオン/オフ(ACC−ON)、イグニッションのオン/オフ(IG−ON))に応じて各機器の動作を制御する。制御スイッチと機器とが直接接続されている場合、電源系統(BATT/ACC/IG)別に機器への給電線が配線されることで、いずれの状態にあるかに応じて動作するようにされている。
車載機器は、その動作内容などに応じて必要な電圧値も異なる。特許文献1には、異なる電圧値にて動作する複数の車載機器の全てに電圧を供給するための構成が提案されている。特許文献2には、イグニッションスイッチ等の電源スイッチがオフとなっても通信が終了するまでは電源供給を続ける車載機器の電源制御ユニットが開示されている。
特開2004−161064号公報 特表2003−191803号公報
車両の分野では、燃費向上のために車両の重量を軽量化することが求められている。軽量化には特に、車載機器を接続する信号線、及びECU間を接続する通信線を束ねるワイヤハーネスの省線化が有効である。
車載機器は車両の状態に応じて電源の供給を受けて動作するが、制御スイッチと機器とが直接接続され、電源系統別に機器の給電線が配策されている構成は、省線化に反する。また、ECUに該ECUが制御する各機器が接続される構成では、機器の制御に拘わるECUが当該機器の近傍に配置されるとは限らないので、機器とECUとの間の信号線の長さが長くなり、省線化に反する。また、機器と当該機器を制御するECUとを一対一で接続するのでは、ECUの数が増大する。
そこで、ECUの数、信号線及び通信線の数を減少させ、長さを短縮するために、信号線で入出力されていた制御信号を通信にてECU間で送受信する構成とし、しかも、相互に近傍にある車載機器はまとめて1つの入出力装置に接続し、車載機器が入出力するデータは該入出力装置が多重化してECUと送信する構成にすることが考えられる。また、電源系統別の給電線も統一化される構成が望まれる。
このような場合、ECUおよび入出力装置は車両の電源状態をも通信を介して取得する。このとき、電源状態が通信フレーム中のデータフィールドに書き込まれて送受信される構成が一般的である。
しかしながら、各車載機器の動作は、電源状態に応じて行なわれるものであるから、適宜、車載機器又はECUが電源状態を知り得る状態となるように、電源状態を含む通信フレームの送受信スケジューリングが厳格となる。頻繁に送受信するとなると、通信線における通信負荷が過大となり、他のデータの通信に影響する。また、電源状態の情報がデータフィールドを占めるため、他に送信できる情報が少なくなる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、送受信される通信フレームのヘッダに車両の電源状態を示す情報を含める構成とすることにより、車両の電源状態に応じた車載機器の制御を適切に、効率的に行なうことを可能とする車載通信システム、入出力装置及び車載機器制御方法を提供することを目的とする。
第1発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、データを入出力する複数の車載機器と、所定の通信フレームにて通信を行なう通信手段を備えて前記車載機器が入出力するデータを前記通信手段により送受信する通信装置とを含む車載通信システムにおいて、前記通信装置は、搭載されている車両の電源状態を示す電源状態情報を取得する手段を備え、前記通信手段により、前記ヘッダに、取得した電源状態を含めて送信するようにしてあり、前記通信手段により受信した通信フレームのヘッダに含まれる電源状態情報を抽出する手段と、抽出した電源状態情報基づき、データの入力又は出力の有効/無効を判断する判断手段とを備え、該判断手段が無効と判断した場合、接続されている車載機器とのデータの入力又は出力を無効とするようにしてあることを特徴とする。
第2発明に係る車載通信システムは、前記電源状態情報は、車両のイグニッションのオン/オフ、アクセサリのオン/オフ、又はバッテリの接続状態を示す情報であることを特徴とする。
第3発明に係る車載通信システムは、前記電源状態情報は、前記複数の車載機器の内の特定の車載機器の動作許可を示す情報を含むことを特徴とする。
第4発明に係る車載通信システムは、前記通信装置は、取得した電源状態情報が示す電源状態が変化したときに、通信手段により通信フレームを送信するようにしてあることを特徴とする。
第5発明に係る入出力装置は、データを入力又は出力する複数の機器に接続され、ヘッダを含む所定の通信フレームにてデータを送受信する通信手段を備え、該通信手段により送受信するデータを、接続されている機器との間で入出力する入出力装置において、前記通信手段により受信した通信フレームのヘッダに含まれる前記複数の機器の給電源の電源状態情報を抽出する手段と、抽出した電源状態情報に基づき、データの入力又は出力の有効/無効を判断する手段を備え、該手段が無効と判断した場合、接続されている機器とのデータの入力又は出力を無効とするようにしてあることを特徴とする。
第6発明に係る車載機器制御方法は、車両に搭載され、データを入出力する複数の車載機器と、所定の通信フレームにて通信を行なう通信手段を備えて前記車載機器が入出力するデータを前記通信手段により送受信する通信装置とを含む車載通信システムにて車載機器を制御する方法において、前記通信装置は、搭載されている車両の電源状態を示す電源状態情報を取得し、前記通信手段により、前記ヘッダに、取得した電源状態を含めて送信し、前記通信手段により受信した通信フレームのヘッダに含まれる電源状態情報を抽出し、抽出した電源状態情報に基づき、データの入力又は出力の有効/無効を判断し、無効と判断した場合、接続されている車載機器とのデータの入力又は出力を無効とすることを特徴とする。
本発明では、通信装置は車載機器へデータを出力するためにデータを通信手段により送信するときに、車両の給電源の状態を示す電源状態情報を通信フレームのヘッダに含めるので、当該通信フレームを受信したときには当該電源状態情報を抽出して電源状態を把握でき、出力するデータ又は入力するデータを無効とすべきか否かを判断する。これにより電源状態に応じたデータの入出力が可能となる。
本発明では、電源状態情報は、車両のイグニッションのオン/オフ、アクセサリのオン/オフ、又はバッテリの状態を示す情報である。イグニッションのオン状態とは、イグニッションキーの位置がオン、イグニッションスイッチがオン、又はスタートスイッチがオンとなる等により、エンジン又は駆動モータがオンである間に動作すべき機器への給電をオンとする状態を示し、具体的にはイグニッション信号(IG)がオンである状態である。アクセサリのオン状態とは、エンジン又は駆動モータのオン/オフによらず、ラジオなどの機器への給電をオンとする状態を示し、具体的にはアクセサリ信号(ACC)がオンである状態である。バッテリの状態とは、バッテリからの給電の有無、エンジン又は駆動モータが停止中に時計等の消費電力の小さな機器へのバッテリからの給電をオンとする状態を示す。また、バッテリの残量又は電圧値を含めてもよい。これにより、車載機器への給電源の状態に応じて車載機器の制御を行なうことが可能となる。
本発明では、電源状態情報は、特定の車載機器の動作許可を含む情報である。これにより、動作許可を示す情報を常時各通信装置にて把握することができ、車両の状態と、制御の内容との時間差を少なくして制御の精度を向上させることが可能となる。
本発明では、通信装置は電源状態が変化したときには必ず、少なくともヘッダ部を含む通信フレームを送信する。これにより、通信装置は夫々、現在における電源状態を時間差なく把握することが可能となる。
本発明による場合、車両に搭載される通信線、信号線及び給電線を含むワイヤハーネスの省線化を実現すると共に、車両の電源状態に応じた車載機器の制御を適切に、効率的に行なうことが可能となる。制御データが含まれる通信フレームに電源状態情報が同時に含まれるから、制御データの内容と電源状態との時間差が少なくなり、制御の時間的精度が向上する。
本実施の形態における車載制御システムの構成を示す構成図である。 本実施の形態における入出力装置の内部構成を示すブロック図である。 本実施の形態における入出力装置にて実現される機能の詳細を示す機能ブロック図である。 本実施の形態においてECUの通信部から送信される通信フレームの内容例を示す説明図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
なお、以下に説明する実施の形態では、本発明を、車両に搭載されている多数の負荷、センサなどの車載機器、及びそれらを制御するECUを含む車載制御システムに適用した例を挙げて説明する。
図1は、本実施の形態における車載制御システムの構成を示す構成図である。車載制御システムは、車両1に搭載された温度センサ若しくはカメラ、タイヤの軸に取り付けられる車輪速センサ、又はヨーレートセンサなどの各種複数のセンサ2と、ヘッドライト、スモールランプ、リアランプ、ドアロックなどボディ系の各種複数の負荷3と、各センサ2から得られるデータに基づいて負荷3の動作を制御する複数のECU4と、各車載機器への信号線を集中してあるジャンクションボックス(図中、J/Bと表記)5とを含み、更に、各種センサ2及び負荷3と、ECU4との間の入出力を処理する複数の入出力装置6とを含む。
各入出力装置6には夫々、近傍に配置されているセンサ2及び負荷3が接続されている。図1に示す例では、車両1の左前部分に1つのセンサ2と、3つの負荷3とが近傍に配置されており、これらは1つの入出力装置6に接続されている。車両1の前部中央に配置されているセンサ2及び負荷3は、前部中央付近に配置されている入出力装置6に接続されている。車両1の右前部分に配置されているセンサ2及び3つの負荷3も近傍に配置された入出力装置6に接続されている。車両1のドア内部に配置されている2つのセンサ2は、同様にドア内部に配置された入出力装置6に接続されている。車両1の後部に配置された3つの負荷3は、車両1の右後ろ部分に配置された入出力装置6に接続されている。
入出力装置6同士は、ジャンクションボックス5から配策される通信バス7にて接続されており、当該通信バス7にはECU4も接続されており、ECU4と入出力装置6とは相互に通信が可能である。本実施の形態ではECU4及び入出力装置6間はLIN(Local Interconnect Network)のようなマスター・スレーブの構成とするが、CAN(Controller Area Network)のようなマルチマスタの構成でもよい。
複数のECU4は、入出力装置6がセンサ2から入力したデータを通信バス7へ送信したものを受信し、当該データを用いて制御処理を行なう。ECU4は、制御処理の結果得られる負荷3を制御するための制御データを、通信バス7へ送信し、これを入出力装置6が受信し、対応する負荷3へ出力する。これにより、各ECU4と、各センサ2及び負荷3との間のデータの入出力が行なわれ、ECU4によるセンサ2から得られる情報に基づく負荷3の動作制御が実現される。
このように、センサ2又は負荷3が、センサ2から得られるデータを使用するか、又は負荷3を制御するための制御処理を行なうECU4に接続される構成ではなく、近傍に配置される入出力装置6に接続される構成により、センサ2又は負荷3が接続する信号線の長さが短くなり、省線化に効果的である。また、入出力装置6でセンサ2又は負荷3との入出力を集約し、更に後述するように、入出力データを多重化してECU4へ送信する構成により、同一の通信バス7に間接的に接続されるセンサ2又は負荷3の数を増やすことが可能となり、省線化を実現することができる。
なお、図1では図示していないが、車両に搭載されるセンサ2、負荷3、ECU4、及び入出力装置6へ電力を供給するための供給線は、ジャンクションボックス5から一系統化されている。
図2は、本実施の形態における入出力装置6の内部構成を示すブロック図である。入出力装置6は、制御部60と、通信部61と、入力部62と、出力部63とを備える。入出力装置6は、マイクロコンピュータを用いて、後述する処理を行なうようにソフトウェア的に構成されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途集積回路)で構成されてもよい。
制御部60は、(Central Processing Unit)又は(Micro Processing Unit)などのプロセッサを用い、入出力装置6の各構成部の制御を行なう。
通信部61は、トランシーバ及びコントローラの機能を有し、通信バス7を介して所定の通信プロトコルに基づき他の入出力装置6又はECU4との通信を実現する。コントローラの機能は、ハードウェアにより実現されてもソフトウェアにより実現されてもよい。
入力部62は、センサ2と接続されるインタフェースである。入力部62は、センサ2からの信号を制御部60へ通知する。A/D変換機能を有してもよい。
出力部63は、負荷3と接続されるインタフェースである。出力部63は、制御部60から与えられたデータの信号を負荷3へ出力する。D/A変換機能を有してもよい。
電源状態判定部64は、所定の動作をすべく設計されたICであり、通信部61にて受信した通信フレームから得られる電源状態情報に基づき、車両1の電源状態を判定する。本実施の形態では、電源状態判定部64は、外部の所定電圧と接続されており、出力部63への給電スイッチを含み、無効の場合にスイッチをオフとして出力部63から制御信号が出力されないように構成されている(無信号化する)。なお、電源状態判定部64の構成はこれに限らず、無効と判断した場合に出力部64内部の各負荷3とのスイッチをオフとする信号を出力するようにしてもよい。
次に入出力装置6の各構成部による機能の詳細及び動作の詳細について説明する。図3は、本実施の形態における入出力装置6にて実現される機能の詳細を示す機能ブロック図である。
制御部60は、図示しないROMに記憶されているアプリケーションプログラムに基づき、データ処理部66の機能を発揮する。
まず、入出力装置6が他の入出力装置6又はECU4へ、通信フレームを送信する場合の機能について説明する。
制御部60は、データ処理部66の機能により、入力部62にて入力されたセンサ2からのデータを他のデータと多重化して通信部61からECU4又は他の入出力装置6へ送信する。なお制御部60は、データ処理部66の機能により、入力部62にて入力されたセンサ2からのデータにより得られた制御データを、通信部61から他のデータと多重化して送信する。入出力装置6にてデータが多重化されて通信バス7へ送信されることにより、通信バス7を含むワイヤハーネスの省線化を実現できる。そしてこのとき制御部60は、センサ2から得られたデータの種類又は内容に応じて、定期的にデータを送信するか、又は、所定のイベントが発生した(データの内容が変化した)場合にデータを送信する。定期送信か、イベント発生時送信かのいずれの場合でも通信部61は、与えられたデータを含む通信プロトコルに基づく通信フレームのヘッダに、電源状態情報を含める。電源状態情報とは、車両1の各機器への給電状態が、バッテリから電力が供給されるのか、アクセサリがオンであるのか、又はイグニッションがオンであるのかを示す情報である。例えばイグニッションのオン状態とは、イグニッションキーの位置がオンとなるか、イグニッションスイッチがオンとなるか、又はスタートスイッチがオンとなる等により、エンジン又は駆動モータがオンである間に動作すべき機器への給電をオンとする状態を示す。具体的にはイグニッション信号(IG)がオンである状態である。アクセサリのオン状態とは、エンジン又は駆動モータのオン/オフによらず、ラジオなどの機器への給電をオンとする状態を示し、具体的にはアクセサリ信号(ACC)がオンである状態である。バッテリの状態とは、バッテリからの給電の有無、エンジン又は駆動モータが停止中に時計等の消費電力の小さな機器へのバッテリからの給電をオンとする状態を示す。また、バッテリの残量又は電圧値を含めてもよい。電源状態情報は、入力部62に接続されるセンサ2の内のいずれかから取得されてもよいし、制御部60に直接的にアクセサリ信号(ACC)、イグニッション信号(IG−ON)などが入力されており、当該入力情報が通信部61に与えられていてもよい。
また、本実施の形態では、入出力装置6の制御部60は、車両の状況に基づいて特定の負荷3の動作の許可を示す情報を与え、通信部61がこれらの情報を電源状態情報に含めて送信する。
なお通信部61は、制御部60からデータを送信すべく与えられたときに電源状態情報をヘッダ部に、与えられたデータをデータ部に含めて通信フレームを作成して送信するとした。これに限らず、通信部61は定期的にヘッダのみを含む通信フレーム、即ち電源状態情報のみを含む通信フレームを送信するようにしてもよい。
図4は、本実施の形態にて送信される通信フレームの内容例を示す説明図である。図4に示すように、通信フレームはヘッダ部とデータ部とにより構成される。なお、データ部は省略されてもよい。ヘッダ部は、通信フレームを特定するための制御信号を先頭に、データの内容、送信元又は送信先を示すID、及び電源状態情報からなる。電源状態情報は、図4の例では「+B」、「ACC」、「IG」、「PW1」及び「PW2」からなる。「+B」はバッテリから電力が供給されるのか否か、「ACC」はアクセサリがオンであるか否か、「IG」はイグニッションがオンであるか否かを示す。「PW1」及び「PW2」は、パワーウィンドウ制御の許可を示す。夫々少なくとも1ビットにて「1:オン又は可」及び「0:オフ又は否」などと表現することが可能である。
ヘッダ部に含まれる電源状態情報は、IDとは別のフィールドを設けて含まれるようにしてもよいが、IDのためのフィールドを一部利用して、電源状態情報を含める構成としてもよい。
このように、通信バス7で送受信される通信フレームには、ほぼ必ず、車両1における電源状態の情報が含まれている。車載制御システムでは、通信フレームに含まれるデータの内容に応じて、例えば2ms毎の定期送信、データ内容が変化した場合のイベント送信など、送信スケジュールが予め定められる。ヘッダに必ず電源状態情報を含める構成により、定期的に送信される通信フレームにも、イベント発生に応じて送信される通信フレームにも、直近の車両1における電源状態が含まれるから、通信フレームを受信する全ての入出力装置6及びECU4にて、車両1の電源状態を把握することが可能である。
なお、ECU4は、入出力装置6がセンサ2から入力したデータを通信バス7へ送信したものを受信し、これに基づいていずれかの入出力装置6に接続されている負荷3を制御するための制御データを作成して送信する処理を行なう。このときに、ECU4でも、受信した通信フレームのヘッダ部の情報をそのまま用いて、電源状態情報を含むヘッダ部及び制御データを含むデータ部からなる通信フレームを送信する。これにより、ECU4は制御データと、同時的に得られる車両の電源状態とに基づき制御することができる。
図3に戻り、入出力装置6が他の入出力装置6又はECU4から通信フレームを受信する場合の機能について説明する。
通信部61は、トランシーバの機能により、通信バス7から信号を受信するとともに、コントローラの機能により、受信した信号を所定の通信プロトコルに基づき通信フレームとして解釈する。そして通信部61は、通信コントローラの機能の一部として、得られた通信フレームのヘッダを処理するヘッダ処理部65の機能を発揮する。なお、通信コントローラの機能は、ソフトウェア的に実現されてもよい。通信部61は、ヘッダ処理部65の機能により、受信した通信フレームのヘッダからID情報を抽出し、通信フレームに含まれるデータを抽出して制御部60へデジタル信号として渡す。また通信部61は、ヘッダ処理部65の機能により、通信フレームのヘッダから電源状態情報を抽出し、電源状態判定部64へ渡す。
制御部60は、データ処理部66の機能により、通信部61のヘッダ処理部65から得られるID情報及びデータに基づき、負荷3を制御するためのデータを出力部63から対応する負荷3へ出力する。具体的には、データ処理部66は、ID情報に基づき、得られたデータに対する処理を行なうか否かを判定し、処理を行なうと判定した場合に負荷3を制御するためのデータを出力させる。
電源状態判定部64は、ヘッダ処理部65の機能により与えられる電源状態情報に基づき、バッテリ(+B)がオンであるのか、アクセサリ(ACC)がオンであるのか、又はイグニッション(IG)がオンであるのかにより、負荷3の制御を有効とするか無効とするかを判定する。例えば、イグニッションがオフであり、アクセサリもオフであり、バッテリから電源供給がされている電源状態では、ドアがロックされてはいけないとして、電源状態判定部64は、出力部63からの制御信号の出力を無効とする。また、イグニッションがオンである電源状態では、特定のセキュリティー関係の負荷3は動作すべきではないとして、電源状態判定部64は、当該負荷3と接続している出力部63からの制御信号の出力を無効とする。これにより、制御部60のデータ処理部66にて、如何に負荷3を動作させるようなデータを出力部63へ与えたとしても、電源状態判定部64が判定した電源状態によっては動作を禁止するように適切な処置を行なうことができる。このとき、データ部のデータとは無関係に、電源状態情報に基づく処理を行なうことが可能である。そして、電源状態と制御データとを同時に受信するので、出力しようとしているデータと、電源状態との間の時間同期性が高く、電源状態と見合った適切な制御を行なうことが可能である。
また、電源状態判定部64は、ヘッダ処理部65の機能により与えられる電源状態情報に含まれる特定の負荷3への動作の許可を示す情報に基づき、負荷3の制御を有効とするか無効とするかを判定する。図4に示した例であれば「PW1」及び「PW2」がパワーウィンドウ制御の許可を示した。電源状態判定部64は、電源状態情報に含まれる「PW1」が「0:否」である場合、ウィンドウのモータである負荷3と接続している出力部63からの信号の出力を無効とする。これにより、電源状態のみならず、特定の電力制御系の信号を電源状態情報に含め、適切な制御を行なうことが可能となる。
なお、電源状態判定部64は、出力部63から負荷3への出力のみを無効とするのではなく、入力部62による入力を無効とする構成、又は入力部62による入力及び出力部63からの出力の両方を無効とする構成としてもよい。これにより、車両1における電源状態によっては、入力も出力も無効となるようにし、制御の効率化を図り、制御の精度を向上させることができる。
以上のような構成により、車載制御システムにおけるセンサ2及び負荷3と、それらを制御するECU等とを接続する信号線を省線化し、入出力装置6にてデータを多重化して送信することによって通信バス7をも省線化することができる。更に、いずれかの入出力装置6にて取得された電源状態は、定期的又はイベント発生時に送信される通信フレームのヘッダ部に常に含まれて送信されるので、各入出力装置6及びECU4にて随時、直近の電源状態を把握することができる。したがって、ECU4から制御データと、電源状態との間の時間差が少なく、時間精度良く制御を行なうことができる。電源状態情報で通信フレームのデータ部を占めることがないので、通信負荷を軽減することもできる。
また、電源状態を複数の入出力装置6にて検知する構成とした場合、相互に電源状態情報の内容を比較することができる。これにより、各入出力装置6にて電源状態が正常に検知できているか否かを確認し、電源状態に対応する制御の精度を高めることが可能である。なお、電源状態情報は入出力装置6ではなく、通信装置であるECU4にて取得されて通信フレームに含められて送信される構成としてもよい。ジャンクションボックス5内に通信手段を備え、当該通信手段から電源状態情報を含む通信フレームが送信される構成としてもよい。
本実施の形態では各入出力装置6にて、データ処理部66の機能と、ヘッダ処理部65との機能を分離して構成した。これにより、電源状態情報に対する処理機能のみ品質を向上させるなど、独立した設計が可能となり、システムに適応した構成が可能となる。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 車両
2 センサ(車載機器)
3 負荷(車載機器)
4 ECU(通信装置)
6 入出力装置(通信装置、入出力装置)
60 制御部
61 通信部(通信手段)
62 入力部
63 出力部
64 電源状態判定部(判断手段)
65 ヘッダ処理部
66 データ処理部(アプリケーション)
7 通信バス

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、データを入出力する複数の車載機器と、所定の通信フレームにて通信を行なう通信手段を備えて前記車載機器が入出力するデータを前記通信手段により送受信する通信装置とを含む車載通信システムにおいて、
    前記通信装置は、
    搭載されている車両の電源状態を示す電源状態情報を取得する手段を備え、
    前記通信手段により、前記ヘッダに、取得した電源状態を含めて送信するようにしてあり、
    前記通信手段により受信した通信フレームのヘッダに含まれる電源状態情報を抽出する手段と、
    抽出した電源状態情報基づき、データの入力又は出力の有効/無効を判断する判断手段と
    を備え、
    該判断手段が無効と判断した場合、接続されている車載機器とのデータの入力又は出力を無効とするようにしてあること
    を特徴とする車載通信システム。
  2. 前記電源状態情報は、車両のイグニッションのオン/オフ、アクセサリのオン/オフ、又はバッテリの接続状態を示す情報であること
    を特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
  3. 前記電源状態情報は、前記複数の車載機器の内の特定の車載機器の動作許可を示す情報を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
  4. 前記通信装置は、取得した電源状態情報が示す電源状態が変化したときに、通信手段により通信フレームを送信するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
  5. データを入力又は出力する複数の機器に接続され、ヘッダを含む所定の通信フレームにてデータを送受信する通信手段を備え、該通信手段により送受信するデータを、接続されている機器との間で入出力する入出力装置において、
    前記通信手段により受信した通信フレームのヘッダに含まれる前記複数の機器の給電源の電源状態情報を抽出する手段と、
    抽出した電源状態情報に基づき、データの入力又は出力の有効/無効を判断する手段を備え、
    該手段が無効と判断した場合、接続されている機器とのデータの入力又は出力を無効とするようにしてあること
    を特徴とする入出力装置。
  6. 車両に搭載され、データを入出力する複数の車載機器と、所定の通信フレームにて通信を行なう通信手段を備えて前記車載機器が入出力するデータを前記通信手段により送受信する通信装置とを含む車載通信システムにて車載機器を制御する方法において、
    前記通信装置は、
    搭載されている車両の電源状態を示す電源状態情報を取得し、
    前記通信手段により、前記ヘッダに、取得した電源状態を含めて送信し、
    前記通信手段により受信した通信フレームのヘッダに含まれる電源状態情報を抽出し、
    抽出した電源状態情報に基づき、データの入力又は出力の有効/無効を判断し、
    無効と判断した場合、接続されている車載機器とのデータの入力又は出力を無効とする
    ことを特徴とする車載機器制御方法。
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