JP2012052895A5 - - Google Patents
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Description
図7に、代表的なシングルモードキャビティの構造として、円筒の中心軸に沿って均一な電磁界分布(TM010モード)が形成されるように設計した、円筒型TM010キャビティ及びその電界強度分布を示す。円筒型TM010では、円筒の中心軸部分に電界集中部位がある。この他にも、多くの形式のシングルモードキャビティがあり、本発明は、いずれの形式のシングルモードキャビティについても使用可能である。図中11は空胴共振器、12がマイクロ波照射口である。下のグラフは空胴共振器11の半径方向に対する電界強度を示す(横軸が空胴共振器11の半径と対応している)。空胴共振器11の、グラフで電界の強くなっている位置に対応する部分に、触媒物質を担持した支持体を配置することにより、触媒物質の選択的な加熱が可能になる。図5では電界で説明したが、電磁波は磁界による加熱作用もあるため、磁界が強くなる部分を利用しても同様な効果を得ることができる。
ここでシングルモードキャビティとは、特定の定存波を安定に形成することができるマイクロ波照射空間内のことをいう。定在波とは、波形が進行せずに止まって振動していうように見える波動のことで、電界強度が0の場所と、電界強度の強い場所の位置が変化しない状態が作られる。特に円筒型の共振空胴(キャビティ)により、TMnm0モード(nは0以上、mは1以上の整数)の定在波を形成した場合、円筒中心軸に配置した反応管流路部分に、マイクロ波を集中して照射することができるうえ、中心軸の軸方向には電界強度の分布が一様になり、反応溶液は常に制御された電界強度のマイクロ波を照射させることができる。このとき、反応管流路をマイクロ波を透過しやすい材料で構成することで、マイクロ波は内部の溶液に直接到達し、反応溶液を直接誘電加熱することができる。誘電加熱は、従来の伝熱による加熱よりきわめて短時間に発熱させることができるため、所定の反応温度になるよう溶液を迅速に加熱できる。また、サンプル溶液と反応溶液の化学反応が、マイクロ波照射により促進される場合もある。この場合は、加熱に必要な時間だけでなく、反応時間の短縮も期待できる。なお、マイクロ波を透過しやすい材料としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、石英などが好ましく、その他PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PE(ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)など多くのプラスチック材料やガラス材料を用いることができるが、これに制限されるものではない。
ここでシングルモードキャビティとは、特定の定存波を安定に形成することができるマイクロ波照射空間内のことをいう。定在波とは、波形が進行せずに止まって振動していうように見える波動のことで、電界強度が0の場所と、電界強度の強い場所の位置が変化しない状態が作られる。特に円筒型の共振空胴(キャビティ)により、TMnm0モード(nは0以上、mは1以上の整数)の定在波を形成した場合、円筒中心軸に配置した反応管流路部分に、マイクロ波を集中して照射することができるうえ、中心軸の軸方向には電界強度の分布が一様になり、反応溶液は常に制御された電界強度のマイクロ波を照射させることができる。このとき、反応管流路をマイクロ波を透過しやすい材料で構成することで、マイクロ波は内部の溶液に直接到達し、反応溶液を直接誘電加熱することができる。誘電加熱は、従来の伝熱による加熱よりきわめて短時間に発熱させることができるため、所定の反応温度になるよう溶液を迅速に加熱できる。また、サンプル溶液と反応溶液の化学反応が、マイクロ波照射により促進される場合もある。この場合は、加熱に必要な時間だけでなく、反応時間の短縮も期待できる。なお、マイクロ波を透過しやすい材料としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、石英などが好ましく、その他PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PE(ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)など多くのプラスチック材料やガラス材料を用いることができるが、これに制限されるものではない。
Claims (5)
- 所定量のサンプル溶液を反応溶液に同伴させ、所定温度に保った反応管流路内を流通させたのち、検出器において反応生成物の濃度を測定する、サンプル溶液内の目的物質の濃度を分析する分析装置であって、
マイクロ波照射装置と、分析対象である溶液系の流体を流通させ反応をさせる反応管が配置された反応器としてのシングルモードキャビティとを有し、マイクロ波照射装置により前記反応器内に300MHzから30GHzの範囲のマイクロ波が照射されると、サンプル溶液と反応溶液の加温または化学反応が促進され、サンプル溶液の反応時間が短縮されるフローインジェクション分析装置。 - 分析装置が、TEm0(mは1以上の整数)もしくはTMnm0(nは0以上、mは1以上の整数)モードの定在波を形成できるシングルモードキャビティと、マイクロ波による電界もしくは磁界集中部分となるようにキャビティ内部に配置された、分析対象である溶液系の流体を流通させ反応をさせる反応管を有する、請求項1に記載のフローインジェクション分析装置。
- 前記のシングルモードキャビティにおいて、目的のモードの定在波がキャビティの軸方向に安定化して形成されるよう、シングルモードキャビティの構造を微調整するか、または/同時に、照射するマイクロ波の周波数を調節する請求項1または2記載のフローインジェクション分析装置。
- 前記シングルモードキャビティ内に、マイクロ波吸収が小さく誘電率が1より大きな物質を挿入することで、マイクロ波照射空間の寸法を小さくし、装置の省スペース化を可能とした請求項1から3のいずれか1項に記載のフローインジェクション分析装置。
- 所定量のサンプル溶液を反応溶液に同伴させ、所定温度に保った反応管流路内を流通させたのち、検出器において反応生成物の濃度を測定して、サンプル溶液内の目的物質の濃度を分析するに当たり、
マイクロ波による電界もしくは磁界集中部分となるように配置された反応管流路を有するシングルモードキャビティ内に、300MHzから30GHzの範囲のマイクロ波を照射しシングルモードを形成し、反応管流路内を流通するサンプル溶液と反応溶液の加温または化学反応を促進し、サンプル溶液の反応時間を短縮するフローインジェクション分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010195196A JP2012052895A (ja) | 2010-08-31 | 2010-08-31 | フローインジェクション分析装置及び分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010195196A JP2012052895A (ja) | 2010-08-31 | 2010-08-31 | フローインジェクション分析装置及び分析方法 |
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JP2012052895A JP2012052895A (ja) | 2012-03-15 |
JP2012052895A5 true JP2012052895A5 (ja) | 2013-10-10 |
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WO2019107402A1 (ja) * | 2017-11-28 | 2019-06-06 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | マイクロ波処理装置、マイクロ波処理方法及び化学反応方法 |
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