JP2012051288A - 制御装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチレイアウト印刷において、フレーム端部に発生する印刷濃度の明暗スジを簡単に低減できるようにする。
【解決手段】マルチレイアウトに含まれるフレームのうち、主走査方向に並んでいる一列のフレームをグループ化する。そして、前記複数のフレームに配置される画像の間隔、及び前記複数のフレームのそれぞれに画像を配置した場合の前記主走査方向に並ぶ画像及び前記レイアウトの背景の濃度を分析し、前記グループ化された一列のフレームの間隔と、前記一列のフレームのそれぞれに画像を配置した場合の前記主走査方向に並ぶ画像及び前記レイアウトの背景の濃度とに応じて移動量を決定し、その移動量だけ副走査方向に前記グループ化されたフレームを移動させて、マルチレイアウトに画像を合成する。
【選択図】図2

Description

本発明は制御装置、制御方法及びプログラムに関し、特に、複数の画像を含むレイアウトを作成するために用いて好適な技術に関する。
近年、家庭などにおいて、デジタルカメラにより取得した画像データやパーソナルコンピュータ(PC)で加工した画像データを、プリンタを用いて専用印刷用紙にプリントして写真を作成する、いわゆるホームラボが行われている。このホームラボには、印刷色の階調表現に優れたサーマルプリンタが多く用いられている。
このようなサーマルプリンタは、発熱抵抗体が一列に形成されたサーマルヘッドを有している。マルチレイアウト印刷を行う場合など、サーマルヘッドの発熱抵抗体を同時に通電した数の変化量が大きくなるようなレイアウトにすると、供給電流量の変動により画像の端部に沿って印刷濃度の明暗スジが発生する場合がある。そこで、供給する電流の変動を軽減するために、サーマルヘッドでの負荷変動(電流変化)を少なくする方法が提案されている。
負荷変動(電流変化)を少なくする方法として、画像中の濃度が急峻に変化しないように画像処理を行い、負荷変動を少なくする手法が考えられる。例えば、画像処理回路において、画像メモリに取り込まれた各色の画像データを調べ、この画像中の副走査方向に隣り合うnライン目と(n+1)ライン目とにおいて、副走査方向の階調値の差が所定の階調の条件に合うか否かを判定する。そして、画素がほぼ連続して一定個以上ある処理対象直線部を抽出し、処理対象直線部が抽出された場合には、これを主走査方向と平行にならないように傾けて感熱記録を行う。これによりカラー感熱記録紙上で記録される画像の低濃度と高濃度との境界線において、発熱素子アレイの温度が急激に変化しないので、濃度ムラの原因となる搬送負荷の変動を抑える方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−348336号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術では、画像を傾けて記録するため、画像を傾けるために回転や曲線化など計算量の多い画像処理が必要である。また、複数の画像が存在する場合については考慮されていないため、マルチレイアウト印刷においては適用できない。
本発明は前述の問題点に鑑み、マルチレイアウト印刷において、フレーム端部に発生する印刷濃度の明暗スジを簡単に低減できるようにすることを目的としている。
本発明の制御装置は、複数の画像を1枚の用紙にレイアウトして熱転写印刷装置により印刷するための制御装置であって、前記熱転写印刷装置の主走査方向に複数の画像が配置されるレイアウトパターンである場合に、前記主走査方向に配置される複数の画像を副走査方向にずらしてレイアウトするレイアウト手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、フレーム端部に発生する濃度スジむらを簡単に低減することができる。
レイアウト画像を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る印刷装置の構成例を示すブロック図である。 印刷機能制御部のサーマルヘッドの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の第1フレーム移動量を算出する概念を示す図である。 第1の実施形態の第2フレーム移動量を算出する概念を示す図である。 フレーム端部を拡大したイメージを示す図である。 濃度スジむらの変化量を示す特性図である。 レイアウト画像を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の第1フレーム移動量を算出する概念を示す図である。 第2の実施形態の第2フレーム移動量を算出する概念を示す図である。 マルチレイアウトフレームの例を示す図である。 印刷濃度の明暗スジが発生している例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態では、マルチレイアウトによる印刷を行う際に、フレームのレイアウトと挿入する画像とを元にフレームを移動し、マルチレイアウト画像データを合成して印刷処理を行う。また、本実施形態では、同じフレームグループに2つのフレームが存在する場合について説明する。
図2は、本実施形態に係る印刷装置200の構成例を示すブロック図である。本実施形態の印刷装置200はサーマルヘッドを用いた熱転写印刷方式の印刷装置である。
図2において、CPU(Central Processing Unit)201は、印刷装置200全体の制御を司る。RAM(Random Access Memory)202は、CPU201のワークエリアとして使用されるものである。ROM(Read On Memory)203には、CPU201による処理を実行させるためのプログラム等が記憶されており、例えばフラッシュメモリなどの書き換えが可能な不揮発性メモリで構成されている。
画像処理部204は、デジタル画像データ等を画面に表示することが可能なデータに変換する処理、及び画像内の顔パーツ及び顔検出処理を行う。また、画像処理部204は、後述するレイアウト画像を生成する処理も行う。表示制御部205は、各種表示を行うためのものである。LCD(Liquid Crystal Display)206は、画面に画像データや操作情報などの映像を表示する液晶表示器である。
外部記憶装置制御部207は、メモリソケット208に挿入されたカード記憶媒体216に記憶されているデジタルデータを読み出したり、カード記憶媒体216へデジタルデータを書き込んだりする制御を行う。また、メモリソケット208に挿入されたカード記憶媒体216には、フレームのレイアウトを構成するマルチレイアウトフレームのデータや画像データが記憶されている。操作入力部209は、操作ボタン210、及びポインティングデバイス211から入力された操作情報をCPU201へ送る。なお、ポインティングデバイス211は、タッチパネルやマウスに相当するデバイスであるが、座標情報を取得可能なデバイスであれば何でもよい。印刷機能制御部212は、印刷エンジン213でデジタルデータをプリントするための制御を行う。外部インターフェース制御部214は、USBインターフェースに代表されるような外部インターフェースの制御部であり、外部インターフェースコネクタ215を介して他の装置と接続することができる。
図3は、印刷機能制御部212の内部ユニットの1つであるサーマルヘッドの一例を示すブロック図である。
図3に示すようにサーマルヘッドは、サーマルヘッド電源供給部300と、印刷エンジン213のコンポーネントの1つであり、サーマルヘッドの先端にあるライン発熱抵抗体301と、そのヘッド駆動用IC302とから構成されている。
ライン発熱抵抗体301には、サーマルヘッド電源供給部300から電圧が印加されており、ヘッド駆動用IC302には電源VDDが印加されている。ライン発熱抵抗体301はサーマルヘッドの主走査方向のドット数だけ一列に形成されており、CLK、LATCH、STROBE信号及びDATA信号303の組み合わせにより通電する発熱抵抗体を決定する。そして、サーマルプリンタの画像処理部204で生成されたCLK、LATCH、STROBE信号及びDATA信号303をヘッド駆動用IC302へ出力することにより、任意のドットを任意のタイミングで通電することが可能である。
また、サーマルヘッド電源供給部300は、DC電源から所望のDC電圧に変換するためのチョッピング素子と平滑回路とを含んでおり、出力電圧を一定にするためのフィードバック回路を内蔵した電源ICを備えている。
ここで、印刷装置の一例として、一般的なサーマルプリンタの構成について説明する。
サーマルプリンタのサーマルヘッドには、発熱抵抗体が主走査方向(サーマルヘッドの長手方向)へ一列に形成されている。サーマルプリンタによる1画素(1ドット)の階調性は、1画素中に昇華させるインクリボン染料の量を制御することにより実現しており、インクリボン染料の昇華量の制御は、発熱抵抗体に印加するエネルギーを制御することにより実現している。このような制御により、画像データに応じた印刷データに従って、印刷用紙を印刷方向(副走査方向)に搬送しながら、前記発熱抵抗体を選択的に通電することによりインクリボン染料を昇華させて画素を形成する。これにより、印刷用紙上に発熱抵抗体の主走査方向×副走査方向の面積で画素を敷き詰めて画像が形成される。
また、発熱抵抗体の電源はサーマルヘッド電源回路より供給される。サーマルヘッド電源回路は、供給電圧のフィードバックにより所望電圧に復帰するように動作し、発熱抵抗体を選択的に通電する際に流れる電流は、サーマルヘッド電源回路の負荷変動となる。したがって、供給電流量と時間とによっては過渡応答となり、所望電圧へ復帰するために多くの時間を要することになる。この過渡応答となっている状態で印刷を行うと、所望電圧へ復帰するまでサーマルヘッドへの供給電圧が低下または過剰の状態で印刷を行うことになり、供給電圧の変動は、発熱抵抗体へ印加するエネルギーの変動、すなわち印刷濃度変動の原因となる。
一方、複数の画像を1枚の用紙にレイアウトして印刷するマルチレイアウト印刷を行う場合、発熱抵抗体を同時に通電した数の変化量が大きくなるようなレイアウトにすると、画像の端部に沿って印刷濃度の明暗スジが発生する場合がある。従来例におけるマルチレイアウトフレームの配置方法による画像を図12(A)に示す。図12(A)に示す例では、画像のフレーム端がサーマルヘッドの主走査方向に揃って配置されている。従来のフレーム配置方法では、背景とフレーム領域との境目に印刷濃度の明暗スジが発生しやすい。
このような状態で印刷処理を行うと、図12(B)に示すように、画像1211、1212のフレーム端部と、画像1213、1214のフレーム端部とに印刷濃度の明暗スジが発生する。図12(C)及び図12(D)には、図12(B)に示すフレーム端部1201、1203をクローズアップし、サーマルヘッド電源回路の電流及び電圧の変動例を併記したものを示している。フレーム端部1201において、背景領域から濃度の大きい画像がレイアウトされたフレーム領域へ遷移する境界では、サーマルヘッド電源回路から供給される電流量が急峻に増大する。その結果、電源電圧が一時的に低下して印刷結果に明スジが現れやすい。
一方、フレーム端部1203において、背景領域から濃度の小さい画像がレイアウトされたフレーム領域へ遷移する境界では、サーマルヘッド電源回路から供給される電流量が急峻に減少する。その結果、電源電圧が一時的に上昇して印刷結果に暗スジが現れやすい。つまり、供給電流量が急峻に増大した場合は明スジが発生しやすく、供給電流量が急峻に減少した場合は暗スジが発生しやすくなる。そこで本実施形態では、以下に説明する手順により、このようなスジが形成されることを防止する。
図1は、マルチレイアウトフレームとフレームに挿入する画像に係る画像データとを読み出し、フレームの移動量を計算してフレームを移動させて印刷データを生成して印刷処理を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図1に示す各処理は、CPU201の制御により行われる。ここで、説明を分かりやすくするために、図1のフローチャートでフレームの移動量を決定する際の概念を、図4及び図5を参照しながら説明する。
操作入力部209から印刷処理の指示を受けると処理を開始し、ステップS101において、外部記憶装置制御部207によりマルチレイアウトフレームをカード記憶媒体216から読み出す。次に、ステップS102において、読み出したマルチレイアウトフレーム内を副走査方向にスキャンする。そして、ステップS103において、該マルチレイアウトフレームの中にサーマルヘッドのライン発熱抵抗体301の主走査方向にフレーム端が揃っているフレームが存在するか否かを判断する。ここで、主走査方向にフレーム端が揃っている状態とは、背景内の主走査ラインを副走査方向に1画素ずつ走査したとき、2つ以上のフレーム端が現れる画素数が同一の状態であると定義する。
この判断の結果、主走査方向に揃っているフレームが無い場合は、ステップS112に進み、外部記憶装置制御部207によりカード記憶媒体216から画像データを読み出し、前記マルチレイアウトフレームに画像を合成する。一方、ステップS103の判断の結果、主走査方向に揃っているフレームが有る場合は、ステップS104において、主走査方向に揃っているフレーム同士をグループ化する。ここで、フレームのグループ化とは、背景内の主走査ラインを副走査方向に1画素ずつ走査したとき、2つ以上のフレーム端が現れる画素数が同一の状態である2つ以上のフレームを、グループとしてまとめることである。
次に、ステップS105において、同じグループ内のフレームの間隔を分析し、ステップS106において、第1フレーム移動量S1を決定する。以下、ステップS105、S106の処理について図4を参照しながら説明する。
図4(A)は、中間階調の背景400内に4つのフレーム401〜404を配置したレイアウト画像の一例を示す図である。
図4(A)において、フレーム401、402のフレーム端が主走査方向に揃って配置されており、副走査方向の異なる位置には、フレーム403、404のフレーム端が主走査方向に揃って配置されている。
図4(B)は、主走査方向に揃っているフレームをグループ化し、ステップS105において各々のフレーム間隔を分析した結果を示す図である。
図4(B)において、フレーム401を基準とした場合に、フレーム402は主走査方向に+36画素離れた位置にレイアウトされていることを示している。また、同様にフレーム403を基準とした場合に、フレーム404は主走査方向に+36画素離れた位置にレイアウトされていることを示している。
ステップS105におけるフレーム間隔の分析が終了すると、ステップS106において、図4(C)に示すようなフレーム間隔と第1フレーム移動量S1との関係を表す参照データより、第1フレーム移動量S1を決定する。本実施形態では、任意のフレームを基準として、移動対象のフレームを正の副走査方向に移動する方向を+方向とする。さらに、フレーム間隔に複数の閾値W1、W2、W3を設定しており、フレーム間隔が大きいほどフレーム移動量を大きくするような設定としている。これにより、第1フレーム移動量S1の最大値は3画素でクリップする設定となる。なお、フレーム間隔が所定値以下(図4(C)に示す例では閾値W1以下)の場合は、副走査方向のズレが目立つようになるため、第1フレーム移動量S1は0となる。
本実施形態では、図4(C)に示す参照データの閾値を下記のように設定する。
W1=30画素
W2=60画素
W3=120画素
フレームグループ(401−402)では、フレーム401を基準として、フレーム402を正の副走査方向に移動する方向を+方向とする。また、フレームグループ(403−404)では、フレーム403を基準として、フレーム404を正の副走査方向に移動する方向を+方向とする。したがって、第1フレーム移動量S1は、下記のとおりとなる。
フレーム401:0(基準)
フレーム402:+1画素
フレーム403:0(基準)
フレーム404:+1画素
次に、ステップS107において、外部記憶装置制御部207によりマルチレイアウトフレームに挿入する対象となる画像データをカード記憶媒体216から読み出し、ステップS108において、その画像データを分析する。そして、ステップS109において、第2フレーム移動量S2を決定する。ここで、ステップS108における画像データの分析とは、画像データの任意領域の画素を読み出し、その領域の階調値ヒストグラムを取得し、得られたヒストグラムから平均階調値を求めるものである。以下、ステップS108、S109において画像データを分析し、第2フレーム移動量S2を決定する方法について図5を参照しながら説明する。
図5(A)は、中間階調の背景400内の各フレームに画像を挿入した場合のレイアウトイメージの一例を示す図である。
図5(A)に示すように、背景400内には、4つのフレーム401〜404があり、図5(B)に示すように、各フレームには、各々のフレームに挿入される画像が決められている。
フレーム401:画像411
フレーム402:画像412
フレーム403:画像413
フレーム404:画像414
図5(A)に示す例では、背景400及び各フレームに配置される画像の階調値は以下に示すものとする。なお、説明を簡単にするため、白から黒までを0から255階調で表現する階調濃度で説明し、階調値の大きなものほど印刷濃度が濃いものとする。
背景400:64階調
画像411:255階調
画像412:255階調
画像413:0階調
画像414:0階調
また、フレームに配置された各画像の主走査方向の画素数は以下に示すものとする。なお、主走査方向の画素数が大きなものほど、主走査方向の画像の幅が大きいことを意味している。
画像411:500画素
画像412:500画素
画像413:500画素
画像414:500画素
図5(C)は、主走査方向に揃っているフレームをグループ化し、背景400と各々のフレームに挿入される画像との階調値の乖離値を分析した結果を示す図である。
ステップS108における画像データの分析では、マルチレイアウトデータの背景400と画像との階調値の乖離値を求める。本実施形態では説明を簡単にするため、画像データ全体から濃度乖離値を求めるものとする。濃度乖離値ΔDiは下記の式(1)で定義する。
ΔDi=Db−Di・・・・・(1)
Db:背景の濃度
Di:フレームに挿入される画像の濃度
図5(C)に示すように、背景400の濃度が64階調に対し、フレーム401に挿入される画像411は255階調であり、濃度乖離値ΔDiは+191階調である。そして、フレーム402に挿入される画像412も255階調であり、濃度乖離値ΔDiは+191階調である。これに対してフレーム403に挿入される画像413は0階調であり、濃度乖離値ΔDiは−64階調である。また、フレーム404に挿入される画像414も0階調であり、濃度乖離値ΔDiは−64階調である。
次に、以上のように求めた各フレームの濃度乖離値ΔDiと各フレームに挿入する画像の主走査方向の画素数とから、濃度乖離値スコアPiを求める。濃度乖離値スコアPiは下記の式(2)で定義する。
Pi=ΔDi×Li・・・・・(2)
ΔDi:濃度乖離値
Li:フレームに挿入される画像の主走査方向の画素数
そして、以上のように求めた、同じフレームグループの濃度乖離値スコアPiの和の絶対値を濃度乖離値スコア和ΣPiとして算出する。濃度乖離値スコア和ΣPiは、下記の式(3)で定義する。
ΣPi=|P1+P2+・・・・+Pn|・・・・・・(3)
Pi:基準フレームと同グループのフレームに挿入される画像の濃度乖離値スコア
図5(C)に示すように、フレームグループ(401−402)では濃度乖離値スコア和ΣPiは191000となり、フレームグループ(403−404)では濃度乖離値スコア和ΣPiは64000となる。なお、この計算によると、例えば同じフレームグループにおいて濃度乖離値スコアPiが正負逆方向に等しい値であった場合、濃度乖離値スコア和ΣPiはゼロとなる。すなわち、背景と等価の印刷データとなる。
画像濃度の分析が終了すると、ステップS109において、図5(D)に示すような濃度乖離値スコア和と第2フレーム移動量との関係を表す参照データより、第2フレーム移動量S2を決定する。本実施形態では、任意のフレームを基準として、移動対象のフレームを正の副走査方向に移動する方向を+方向とする。濃度乖離値スコア和ΣPiと第2フレーム移動量S2との関係では、濃度乖離値スコア和ΣPiに複数の閾値T1、T2を設定しており、濃度乖離値スコア和ΣPiが大きいほどフレーム移動量を大きくするように設定している。そして、第2フレーム移動量S2の最大値は2画素でクリップする設定としている。本実施形態では、図5(D)に示す参照データの閾値は、下記のように設定されている。
T1=50000
T2=120000
第2フレーム移動量S2は、フレームグループ(401−402)ではフレーム401を基準として、フレーム402を正の副走査方向に移動する方向を+方向とする。また、フレームグループ(403−404)ではフレーム403を基準として、フレーム404を正の副走査方向に移動する方向を+方向とする。したがって、第2フレーム移動量S2は、下記のとおりとなる。
フレーム401:0(基準)
フレーム402:+2画素
フレーム403:0(基準)
フレーム404:+1画素
以上の手順により第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2とを決定すると、ステップS110において、該第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2とから、第3フレーム移動量S3を求める。そして、ステップS111において、画像処理部204は、マルチレイアウトフレームの移動対象フレームを移動させる。本実施形態では、第3フレーム移動量S3は第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2とを用いて下記の式(4)により求める。
S3=(S1×M01+C1)×M11+(S2×M02+C2)×M22・・(4)
S1:第1フレーム移動量、S2:第2フレーム移動量、C1:第1フレーム移動量補正量、C2:第2フレーム移動量補正量。M01:第1フレーム移動量補正係数1、M02:第2フレーム移動量補正係数1、M11:第1フレーム移動量補正係数2、M22:第2フレーム移動量補正係数2
本実施形態では、C1、C2、M01、M02、M11、M22に下記の値を適用し、第3フレーム移動量S3を第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2との単純な和とする。
C1=0(画素)、C2=0(画素)、M01=1、M02=1、M11=1、M22=1
なお、第3フレーム移動量S3は第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2との単純な和でなく、C1、C2、M01、M02、M11、M22に任意の値を適用し、重み付けした計算によって求めてもよい。また、第3フレーム移動量S3の最大値は任意の閾値画素でクリップする設定としてもよい。
以上のように本実施形態では、ステップS111において、各フレームを下記のように移動させる。移動は基準フレームと同グループのフレームに対し、正の副走査方向に第3フレーム移動量S3分移動させる。ここで、正の副走査方向にフレームを移動させる代わりに、負の副走査方向にフレームを移動させてもよい。
フレーム401:0(基準)
フレーム402:+3画素
フレーム403:0(基準)
フレーム404:+2画素
フレームの移動処理が終了すると、次にステップS113において、画像処理部204は、前記マルチレイアウトフレームに各画像を合成する。そして、ステップS114において、印刷データを生成する。最後に、ステップS115において、印刷機能制御部212により印刷エンジン213から印刷データのプリントを行って、印刷処理を終了する。
ここで、本実施形態の印刷画像レイアウト方法によって、フレーム端部に発生する濃度スジむらを軽減する原理について、図6を参照しながら説明する。
図6(A)は、図4(A)に示すレイアウト画像からフレーム402、404をフレーム移動量S分だけ移動させたレイアウト画像を示す図である。また、図6(B)は、図6(A)に示す各フレームに画像を挿入したレイアウトイメージを示す図である。さらに図6(C)〜図6(F)はそれぞれ、フレーム端部601〜604を拡大し、サーマルヘッド電源供給部300の電流と電圧とを模式的に描いたものを示す図である。
図6(C)には、図6(B)の画像411、412のフレーム端部601を拡大したものを示す。図6(C)に示すように、画像412が挿入されたフレーム402がフレーム401に対して副走査方向に+3画素分ずれて配置されている。このように副走査方向に対して画像411が出現する境界と画像412が出現する境界とが+3画素分ずれていることから、サーマルヘッド電源供給部300の負荷変動(電流変化)が低く抑えられ、電圧変動を低減できる。また、図6(D)には、図6(B)の画像411、412のフレーム端部602を拡大したものを示す。図6(D)に示すように、同様に画像412が挿入されたフレーム402が副走査方向に+3画素分ずれて配置されているため、サーマルヘッド電源供給部300の負荷変動(電流変化)が低く抑えられ、電圧変動を低減できる。
図6(E)には、図6(B)の画像413、414のフレーム端部603を拡大したものを示す。図6(E)に示すように、画像414が挿入されたフレーム404が副走査方向に+2画素分ずれて配置されているため、サーマルヘッド電源供給部300の負荷変動(電流変化)が低く抑えられ、電圧変動を低減できる。また、図6(F)には、図6(B)の画像413、414のフレーム端部604を拡大したものを示す。同様に画像414が挿入されたフレーム404が副走査方向に+2画素分ずれて配置されているため、サーマルヘッド電源供給部300の負荷変動(電流変化)が低く抑えられ、電圧変動を低減できる。
本実施形態によって、フレーム端部に発生する濃度スジむらを軽減する効果について、図7を参照しながら説明する。
図7(A)〜図7(D)は、図6(B)に示すレイアウトイメージのフレーム移動量を実験的に0から5画素まで変化させたときの濃度スジむら変化量を示す特性図である。ここで、副走査方向1画素の長さを約0.08mmとし、実験的に得られたデータを直線近似した。
図7において、濃度変化率0%の点は、背景400の64階調濃度に等しく、濃度スジムラが発生していないことを示している。また、濃度変化率が高いと濃度スジむらは64階調よりも濃く、濃度変化率が低いと濃度スジむらは64階調よりも薄く発生することを示している。
図7に示すように、それぞれのフレーム端部における背景400(64階調)部分の濃度変化率はフレーム移動量を増やすにつれて低減する特性を示しており、フレームの移動により濃度スジむらを低減する効果があることを裏付ける。なお、図7(A)〜図7(D)に示した濃度スジむら変化量の特性は、本実施形態における効果を示す一例である。電源回路構成やサーマルヘッド駆動方法、回路周辺の実装構成などによって、フレーム移動量を増やすにつれて濃度スジむらが低減する特性は変わらないが、その効果の変化量は異なる場合もある。
以上、本実施形態に係る印刷画像レイアウト方法によれば、サーマルプリンタのマルチレイアウト印刷において、複数の画像フレームの端部が主走査方向に揃わないように任意の画像フレームを移動する。その結果、サーマルヘッド供給電源の負荷変動による電圧変動を低減し、濃度スジむらを軽減して印刷を行うことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、同じフレームグループに2つのフレームが存在する場合について説明した。本実施形態では、同じフレームグループに4つのフレームが存在する場合について説明する。なお、本実施形態に係る印刷装置の構成、及び印刷機能制御部212の内部ユニットの1つであるサーマルヘッドの構成は、それぞれ第1の実施形態で説明した図2、図3と同様であるため、説明は省略する。
図8は、マルチレイアウトフレームとフレームに挿入される画像とを読みだし、フレームの移動量を計算してフレームを移動し、印刷データを生成して印刷処理を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8に示す各処理は、CPU201の制御により行われる。ここで、説明を分かりやすくするために、図8のフローチャートでフレームの移動量を決定する際の概念を、図9及び図10を参照しながら説明する。
ステップS801〜S803の処理はそれぞれ、図1のステップS101〜S103の処理と同様である。そして、ステップS803の判断の結果、主走査方向に揃っているフレームがない場合は、ステップS816に進み、外部記憶装置制御部207によりカード記憶媒体216から画像データを読み出す。そして、ステップS817に進む。なお、ステップS817〜S819はそれぞれ、図1のステップS113〜S115の処理と同様である。
一方、ステップS803の判断の結果、主走査方向に揃っているフレームがある場合は、ステップS804において、主走査方向に揃っている複数のフレームをグループ化する。そして、ステップS805において、同じグループ内のフレームの間隔を分析し、ステップS806において、グループ内の全フレームの分析が終了したか否かを判断する。この判断の結果、分析が終了していないフレームがある場合は、ステップS805に戻り、全フレームの分析が終了した場合は、ステップS807において、第1フレーム移動量S1を決定する。
ステップS805〜S807において同じグループ内のフレームの間隔分析を繰り返し行い、第1フレーム移動量S1を決定する方法について、図9を参照しながら説明する。
図9(A)は、中間階調の背景900内に4つのフレームを配置したレイアウト画像の一例を示す図である。図9(A)に示すように、4つのフレーム901〜904のフレーム端が主走査方向に揃って配置されている。
図9(B)は、主走査方向に揃っているフレームをグループ化し、ステップS805において各々のフレーム間隔を分析した結果を示す図である。
図9(B)に示すように、各々のフレームは主走査方向にそれぞれ+10画素離れた位置にレイアウトされている。
ステップS805におけるフレーム間隔の分析が終了すると、ステップS807において、図9(C)に示すようなフレーム間隔と第1フレーム移動量S1との関係を表す参照データより、第1フレーム移動量S1を決定する。なお、第1フレーム移動量S1の最大値は3画素でクリップする設定としている。本実施形態では、図9(C)に示す参照データの閾値を下記のように設定する。
W1=8画素
W2=64画素
W3=256画素
フレームグループ(901−904)のフレーム902は、フレーム901を基準とした移動対象フレームとする。そして、フレーム903は、フレーム902を基準とした移動対象フレームとする。さらに、フレーム904は、フレーム903を基準とした移動対象フレームとする。以上により、第1フレーム移動量S1は、下記のとおりとなる。なお、フレーム901は、同グループ全てのフレームの基準フレームと定義する。
フレーム901:0画素(同グループ全てのフレームの基準)
フレーム902:+1画素(フレーム901を基準)
フレーム903:+1画素(フレーム902を基準)
フレーム904:+1画素(フレーム903を基準)
次に、ステップS808において、外部記憶装置制御部207によりマルチレイアウトフレームに挿入する対象となる画像データをカード記憶媒体216から読み出し、ステップS809において、その画像データを分析する。そして、ステップS810において、グループ内の全フレームの画像データの分析が終了したか否かを判断する。この判断の結果、分析が終了していない画像データがある場合は、ステップS809に戻り、全フレームの画像データの分析が終了した場合は、ステップS811において、第2フレーム移動量S2を決定する。以下、ステップS808〜S811において画像データを分析し、第2フレーム移動量S2を決定する方法について図10を参照しながら説明する。
図10(A)は、中間階調の背景900内の各フレームに画像を挿入した場合のレイアウトイメージの一例を示す図である。
図10(A)に示すように、背景900内には、4つのフレーム901〜904があり、図10(B)に示すように、各フレームには、各々のフレームに挿入される画像が決められている。
フレーム901:画像911
フレーム902:画像912
フレーム903:画像913
フレーム904:画像914
図10(A)に示す例では、背景900及び各フレームに配置される画像の階調値は以下に示すものとする。
背景900:64階調
画像911:255階調
画像912:255階調
画像913:255階調
画像914:255階調
また、フレームに配置された各画像の主走査方向画素数は以下に示すものとする。
画像911:300画素
画像912:300画素
画像913:300画素
画像914:300画素
図10(C)は、主走査方向に揃っているフレームをグループ化し、背景900と各々のフレームに挿入される画像との階調値の乖離値を分析した結果を示す図である。
ステップS809における画像データの分析では、第1の実施形態と同様に、マルチレイアウトデータの背景900と画像との階調値の乖離値(濃度乖離値ΔDi)を求める。図10(A)に示す例では、背景900の濃度が64階調に対し、各フレームの画像911〜914は255階調であるため、濃度乖離値ΔDiは各々+191階調である。そして、第1の実施形態と同様に、濃度乖離値スコアPi及び濃度乖離値スコア和ΣPiを算出する。図10(C)に示すように、フレームグループ(901−904)では濃度乖離値スコア和ΣPiは229200となる。
画像濃度の分析が終了すると、ステップS811において、図10(D)に示すように濃度乖離値スコア和と第2フレーム移動量S2との関係を表す参照データより、第2フレーム移動量S2を決定する。なお、第2フレーム移動量S2の最大値は2画素でクリップする設定としている。本実施形態では、図10(D)に示す参照データの閾値は、下記のように設定されている。
T1=150000
T2=300000
フレームグループ(901−904)のフレーム902は、フレーム901を基準とした移動対象フレームとする。そして、フレーム903は、フレーム902を基準とした移動対象フレームとする。さらに、フレーム904は、フレーム903を基準とした移動対象フレームとする。以上により、第2フレーム移動量S2は、下記のとおりとなる。なお、フレーム901は同グループ全てのフレームの基準フレームと定義する。
フレーム901:0画素(同グループ全てのフレームの基準)
フレーム902:+1画素(フレーム901を基準)
フレーム903:+1画素(フレーム902を基準)
フレーム904:+1画素(フレーム903を基準)
以上の手順により第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2とを決定すると、ステップS812において、該第1フレーム移動量S1と第2フレームS2移動量とから、第3フレーム移動量S3を求める。本実施形態では第1の実施形態と同様に、式(4)を用いて第3フレーム移動量S3を求める。なお、本実施形態では、C1、C2、M01、M02、M11、M22に下記値を適用し、第3フレーム移動量S3を、第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2とで重み付けして求める。なお、第3フレーム移動量S3の最大値は任意の閾値画素でクリップする設定としてもよい。
C1=0(画素)、C2=0(画素)、M01=1、M02=1、M11=0、M22=1
第3フレーム移動量S3の計算を終了すると、ステップS813において、同グループ内の基準フレームであるフレーム901と同グループ内で移動量が最大となるフレーム904との差が閾値以下であるか否かを判断する。この判断の結果、閾値を超える場合は、ステップS814において、全てのフレームを上記求めた第3フレーム移動量S3とは逆の副走査方向側に移動させるために移動量を補正する。本実施形態では、基準フレームであるフレーム901を負の副走査方向に1画素以上移動させ、それに伴い他のフレームも相対移動させるように移動量を補正する。
一方、ステップS813の判断の結果、閾値以下である場合は、ステップS815において、画像処理部204は、フレーム901を同グループ全てのフレームの基準として、各フレームを移動させる。なお、ステップS814において、負の副走査方向に1画素以上移動させるように補正した場合は、以下のように各フレームを移動させる。
フレーム901:−1画素(同グループ全てのフレームの基準)
フレーム902:+1画素(フレーム901を基準)
フレーム903:+1画素(フレーム902を基準)
フレーム904:+1画素(フレーム903を基準)
以上のように本実施形態によれば、1つのフレームグループに4つのフレームが存在する場合であっても、サーマルヘッド供給電源の負荷変動による電圧変動を低減し、濃度スジむらを軽減して印刷を行うことができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。第1及び第2の実施形態では、サーマルヘッド電源供給部300がチョッピング素子と平滑回路とを含み、出力電圧を一定にするためのフィードバック回路を内蔵した電源ICを備えるものとして説明した。しかし、本発明を適用可能な電源回路は上記構成に限定されるものでは無い。例えば、シリーズレギュレータのようにチョッピング素子を用いない電源回路においても本発明は適用可能である。
また、第1及び第2の実施形態ではそれぞれ、同じフレームグループに2つ、4つのフレームが存在する場合について説明したが、本発明は同じフレームグループに2、4以外の複数のフレームが存在する場合であっても適用可能である。つまり、基準となるフレームを決め、それに対し相対的に他のフレームを移動する構成であればフレーム数は何でもよい。さらに、第1及び第2の実施形態では、マルチレイアウトフレームが1画面で4つのフレームからなる場合について説明したが、本発明は4つのフレーム以外のレイアウトでも適用可能である。つまり、図11(A)〜図11(I)に示すマルチレイアウトフレーム(レイアウトパターン)のように、2つ以上のフレーム端がサーマルヘッドの主走査方向に揃って配置されるレイアウトであれば適用可能である。
さらに、第1及び第2の実施形態では、マルチレイアウトフレームに挿入される画像データを255濃度階調一様のデータと0濃度階調一様のデータの2種類とを用いて説明したが、本発明を適用可能な画像データは上記説明に限定されるものではない。如何なるパターンの画像データ、自然を対象とした画像データなど、印刷装置に入力可能な画像データであれば本発明は適用可能である。例えば、自然を対象とした画像データの濃度を分析する際、例えば画像データがRGBカラー画像の場合は、画像データの任意領域の画素を読み出し、前記領域について各色の階調値ヒストグラムを取得する。そして前記得られた各色のヒストグラムから平均階調値を求めることにより実現可能である。
また、第1及び第2の実施形態では、マルチレイアウトフレームの背景と画像との階調値の乖離値を求めるため、画像全体から濃度を求める方法を用いた。しかし、画像の階調値の代表値を求める方法は第1の実施形態に示した方法以外でもよく、画像の全部または一部を用いて画像の階調値の代表値を求めてもよい。例えば、下記(1)から(3)に示すような方法がある。
(1)画像サムネイル全体から濃度を求める。
(2)画像データの内の主走査方向に並行する任意の画素数分のデータから濃度を求める。
(3)画像サムネイル内の主走査方向に並行する任意の画素数分のデータから濃度を求める。
さらに、第1及び第2の実施形態では、同じフレームグループのフレーム間隔と挿入する画像の濃度との関係からフレームの移動量を決定した。一方、同じフレームグループのフレーム間隔のみでフレームの移動量を決定してもよい。逆に、同じフレームグループの挿入される画像の濃度のみでフレームの移動量を決定してもよい。
また、前述した実施形態におけるフレームの配置方法では、移動対象のフレームを副走査方向1画素×フレーム移動量分だけ移動させた。ところが、副走査方向1画素の長さが0.1mm以下である場合には、10画素程度のフレーム移動量でも目視で判別がつかない程度に目立たない場合もある。そこで、マルチレイアウトフレームのレイアウト構成によっては、フレームの移動がより目立たなくなるように、フレーム移動量の最大値を制限する構成としてもよい。また、フレームの移動がより目立たなくするように、第1フレーム移動量S1と第2フレーム移動量S2との重み付けにおいて、フレーム間隔の判定に用いる第1フレーム移動量S1の判定結果の方により重み付けしてもよい。
さらに、実施形態における印刷画像のレイアウト処理は、画像処理部204で行うことを例に説明したが、画像処理部204はハードウェアもしくはソフトウェアどちらで構成されていてもよい。マルチレイアウトの印刷を行う時に、フレームのレイアウトと、挿入する画像とを元にフレームを移動し、マルチレイアウト画像データを合成する機能であれば本発明を適用可能である。
また、前述した実施形態では、印刷装置を例に説明した。しかし、印刷装置のCPU、画像処理部や印刷装置の印刷エンジン等だけですべての処理を実行せずに、印刷装置とPC等の外部の制御装置とを接続した印刷システムにより本発明を実現してもよい。この場合、マルチレイアウト画像データの合成または印刷データの生成までを制御装置において行い、印刷装置は、制御装置から合成したマルチレイアウトデータまたは印刷データを取得し、取得したデータに基づいて印刷処理を実行するように構成すればよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
201 CPU、204 画像処理部

Claims (10)

  1. 複数の画像を1枚の用紙にレイアウトして熱転写印刷装置により印刷するための制御装置であって、
    前記熱転写印刷装置の主走査方向に複数の画像が配置されるレイアウトパターンである場合に、前記主走査方向に配置される複数の画像を副走査方向にずらしてレイアウトするレイアウト手段を有することを特徴とする制御装置。
  2. 少なくとも前記主走査方向に配置される複数の画像の間隔、または前記主走査方向に配置される画像及び前記レイアウトパターンの背景の濃度を分析する分析手段をさらに有し、
    前記レイアウト手段は、前記分析手段によって分析された、少なくとも前記主走査方向に配置される複数の画像の間隔、または前記主走査方向に配置される画像及び前記レイアウトパターンの背景の濃度に応じて、前記主走査方向に配置される画像を副走査方向にずらしてレイアウトすることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記レイアウト手段は、前記主走査方向に配置される複数の画像の間隔が所定値以下である場合は、副走査方向にずれないようにレイアウトすることを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記レイアウト手段は、前記主走査方向に配置される複数の画像の濃度に応じて、副走査方向にずれないようにレイアウトするか否かを切り替えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の制御装置。
  5. 前記主走査方向に並んでいる一列のフレームをグループ化するグループ化手段をさらに有し、
    前記レイアウト手段は、前記グループ化手段によりグループ化された一列のフレームの間隔と、前記一列のフレームのそれぞれに画像を配置した場合の前記主走査方向に並ぶ画像及び前記レイアウトパターンの背景の濃度とに応じた移動量だけ副走査方向に前記グループ化されたフレームを移動させてレイアウトすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の制御装置。
  6. 前記レイアウト手段は、前記移動量を所定値以下に制限することを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記レイアウト手段は、前記グループ化手段によりグループ化された一列のフレームの間隔と、前記一列のフレームのそれぞれに画像を配置した場合の前記主走査方向に並ぶ画像及び前記レイアウトパターンの背景の濃度との間で重み付けをして移動量を決定することを特徴とする請求項5または6に記載の制御装置。
  8. 前記レイアウト手段は、前記グループ化手段によりグループ化された一列のフレームの中で、最も移動量が大きいフレームの移動量が所定値を超える場合は、基準となるフレームを逆方向に移動させることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の制御装置。
  9. 複数の画像を1枚の用紙にレイアウトして熱転写印刷装置により印刷するための制御方法であって、
    前記熱転写印刷装置の主走査方向に複数の画像が配置されるレイアウトパターンである場合に、前記主走査方向に配置される複数の画像を副走査方向にずらしてレイアウトするレイアウト工程を有することを特徴とする制御方法。
  10. 複数の画像を1枚の用紙にレイアウトして熱転写印刷装置により印刷するための制御装置を制御するためのプログラムであって、
    前記熱転写印刷装置の主走査方向に複数の画像が配置されるレイアウトパターンである場合に、前記主走査方向に配置される複数の画像を副走査方向にずらしてレイアウトするレイアウト工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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