JP2012050746A - 生体情報検出装置及び携帯端末 - Google Patents

生体情報検出装置及び携帯端末 Download PDF

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Abstract

【課題】脈波の取得、並びに生体情報(脈拍など)の検出を、高精度に行う。
【解決手段】生体(指)に対して検出光を発光するLED31と、検出光のうち、生体から散乱した光を受光するPD42と、PD42で受光した検出光に基づいて、生体情報を取得する脈波取得・処理部と、を備え、LED31の指向角θ1、及びLED31と生体との距離Lを用いて、半径D1がD1=L・tan(θ1/2)として表される生体上の第1円形範囲と、PD42の指向角θ2、及び距離Lを用いて、半径D2がD2=L・tan(θ2/2)として表される生体上の第2円形範囲と、の最短距離D3が、0≦D3≦2(D1+D2)を満たしている。
【選択図】図5

Description

本件は、生体情報検出装置及び携帯端末に関する。
近年、携帯電話などの携帯端末(以下、単に「携帯電話」と呼ぶ)には様々な機能が搭載されてきている。最近では、生体情報として脈波や脈拍等を測定する機能を有する携帯電話も出現してきている。このような携帯電話では、脈波等の測定に、例えば、携帯電話に搭載されている人物や風景を撮影するためのカメラが利用される。
また、カメラを用いた測定よりも高精度に脈波を測定することが可能な技術として、発光素子と受光素子とを用いた技術がある。この発光素子と受光素子を用いた技術の一例として、特許文献1に記載の技術が挙げられる。特許文献1では、赤外線通信のために携帯電話に予め搭載されているIrDA(Infrared Data Association)を用いて、脈波のセンシングを行っている。ここで、IrDAは、赤外光を発光する発光素子と赤外光を受光可能な受光素子とを備えている。
特開2006−26210号公報
ここで、携帯電話に搭載されているIrDAの発光素子と受光素子は、赤外線通信用に定められた規格に準じて設計されている。規格に準じたIrDAでは、発光素子と受光素子との指向角が制限されており、また、各素子の間隔が比較的広くとられている。このため、上記特許文献1のように、赤外線通信用に設けられたIrDAを脈拍測定にそのまま流用しようとしても、脈拍を高精度に測定できる可能性は低いと考えられる。これは、指向角が制限され、間隔が広く取られた各素子を用いて脈拍測定するには、各素子と生体(指など)との距離を一定以上とる必要があり、携帯電話においては携帯電話の厚み方向に距離を一定以上とらなければならない。したがって、最近のように小型化が進む携帯電話では、当該距離を確保するのが難しいからである。
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、高精度に生体情報を検出することが可能な生体情報検出装置及び携帯端末を提供することを目的とする。
本明細書に記載の生体情報検出装置は、生体に対して検出光を発光する検出用発光素子と、前記検出光のうち、前記生体にて散乱した光を受光する検出用受光素子と、前記検出用受光素子で受光した前記光に基づいて、生体情報を取得する取得部と、を備え、前記検出用発光素子の指向角θ1、及び前記検出用発光素子と前記生体との距離Lを用いて、半径D1がD1=L・tan(θ1/2)として表される該生体上の第1円形範囲と、前記検出用受光素子の指向角θ2、及び前記距離Lを用いて、半径D2がD2=L・tan(θ2/2)として表される生体上の第2円形範囲と、の最短距離D3が、0≦D3≦2(D1+D2)の式を満たしている。
本明細書に記載の生体情報検出装置は、生体に対して検出光を発光する検出用発光素子と、前記検出光のうち、前記生体にて散乱した光を受光する検出用受光素子と、前記検出用受光素子で受光した光に基づいて、生体情報を取得する取得部と、を備え、前記検出用受光素子は、前記検出用発光素子とは別の発光素子とともに一のモジュールに含まれ、前記検出用発光素子は、前記一のモジュールに含まれない生体情報検出装置である。
本明細書に記載の携帯端末は、本明細書に記載の生体情報検出装置を備えている。
本明細書に記載の生体情報検出装置及び携帯端末は、高精度に生体情報を検出することができるという効果を奏する。
一実施形態に係る携帯電話を示す斜視図である。 図2(a)、図2(b)は、IrDA装置を模式的に示す図である。 第1モジュール及び第2モジュールの制御系を示す図である。 駆動回路と、主制御装置の具体的な構成を示す図である。 LED31、PD42の配置を模式的に示す図である。 式(2)、(3)を表したグラフである。 図7(a)、図7(b)は、D1、D2、D3のシミュレーション結果を示す図(その1)である。 図8(a)、図8(b)は、D1、D2、D3のシミュレーション結果を示す図(その2)である。 図9(a)、図9(b)は、赤外線通信と脈波計測を行う場合の、LEDの発光タイミングとPDの受光タイミングを示した図である。 図10(a)、図10(b)は、変形例を示す図(その1)である。 図11(a)、図11(b)は、変形例を示す図(その2)である。
以下、携帯端末の一実施形態について、図1〜図9に基づいて詳細に説明する。図1には、携帯端末としての携帯電話100が斜視図にて示されている。この携帯電話100は、いわゆる折り畳み型の携帯電話であり、第1筐体11と、第2筐体12と、を備える。第1筐体11は、操作ボタン13を有する。第1筐体11の内部には、携帯電話100における処理を行う回路基板や、電池パックなどが設けられている。第2筐体12には、モニタなどが設けられており、第1筐体11に対して起伏回動可能なようにヒンジ部14にて接続されている。
第1筐体11のヒンジ部14近傍には、IrDA装置10が設けられている。このIrDA装置10は、他の携帯電話との間で赤外線通信を行う機能を有するとともに、ユーザの指(生体)に対して赤外光を照射し、指から散乱した光を受光することで、脈波や脈拍を測定する機能を有する。
IrDA装置10は、図2(a)に模式的に示すように、第1モジュール21と、第2モジュール22とを備える。第1モジュール21と第2モジュール22とは、図2(a)におけるY軸方向に近接して(素子間距離dとなるように)配置されている。なお、素子間距離dについては、後で詳細に説明する。
第1モジュール21は、検出用発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)31と、別の受光素子としてのPD(Photodiode)32とを有する。LED31とPD32は、X軸方向に所定間隔をあけて配置されている。ここで、所定間隔は、IrDA規格により定められた間隔である。また、LED31とPD32の指向角(中心の光の明るさが半分の明るさの値になる角度(半値角とも呼ばれる))も、IrDA規格により定められている。
第2モジュール22は、別の発光素子としてのLED41と、検出用受光素子としてのPD42とを有する。LED41とPD42は、LED31,PD32と同様、X軸方向に所定間隔をあけて配置されているが、その配置順は、LED31とPD32の配置順とは逆の順序となっている。したがって、IrDA装置10全体で見ると、LED31とPD42とが近接し、LED41とPD32とが近接した状態となっている。なお、第2モジュール22における上記所定間隔は、IrDA規格により定められた間隔であり、また、LED41とPD42の指向角もIrDA規格により定められている。
ここで、LED31は、生体(指)に対して赤外光を発光するためのLEDである。また、PD42は、LED31から発光された赤外光のうち、指から散乱した光を受光するためのPDである。
なお、詳細については後述するが、本実施形態では、検出用発光素子としてのLED31と検出用受光素子としてのPD42を用いることで、生体情報としての脈波の検出が行われる。また、本実施形態では、LED31と、別の受光素子としてのPD32とを用いて、他の携帯電話との通信が行われる。
第1、第2モジュール21,22は、図2(b)に模式的に示すように、第1筐体11に形成された貫通孔11aを介して、第1筐体11内部に設けられている。貫通孔11aには、可視光カットフィルタ50が設けられている。可視光カットフィルタ50は、可視光を透過させずに赤外線領域の光を透過させるフィルタである。
図3には、第1モジュール21、第2モジュール22の制御系が示されている。この図3に示すように、第1モジュール21では、LED31、PD32が、駆動回路33に接続され、第2モジュール22では、LED41、PD42が、駆動回路43に接続されている。駆動回路33,43は、主制御装置60に接続されており、当該主制御装置60により、駆動回路33,43や、LED31,41及びPD32,42の制御が行われる。
図4には、駆動回路33,43と、主制御装置60の具体的な構成が示されている。駆動回路43は、従来から用いられているIrDA用の駆動回路に7番目の端子として、端子RXD2を設けている点に特徴を有している。この端子RXD2は、アナログ出力端子であり、PD42から出力され、I―Vアンプを通過した後の信号(アナログ信号)を取り出して出力する(図4の太線参照)。なお、第1モジュール21側の駆動回路33は、従来から用いられている駆動回路そのものを用いている。すなわち、駆動回路33には、駆動回路43のような端子RXD2は設けられていない。
主制御装置60は、制御部62、2次HPF(High-pass filter)64、サンプルフォールド66、アンプ68、2次LPF(Low-pass filter)70、アンプ72、A/D変換器74、脈波取得・処理部76を有する。駆動回路43の端子RXD2から出力されたアナログ信号は、主制御装置60の各部(64〜74)において信号処理され、最終的にデジタル信号として、脈波取得・処理部76に入力される。
脈波取得・処理部76は、デジタル信号として得た脈波の情報を用いて、脈拍を検出したり、その他の生体情報、例えば、血管年齢や皮下脂肪厚の検出処理を行う。ここで、主制御装置60では、端子RXD2からアナログ信号を取得しているので、デジタル信号を取得する場合と比較して、データの解析自由度を向上することができる。すなわち、各部64〜74を適宜変更することで、例えば、解析において時間軸が重要となるサンプリングレートの高い計測(血管年齢などの計測)や、振幅値が重要となる皮下脂肪厚の計測を適切に行うことが可能である。
次に、図5〜図8に基づいて、脈波を検出するのに用いるLED31とPD42との間の間隔(素子間距離d(図5及び図2(a)参照))について、詳細に説明する。
まず、素子間距離dを決定するための前提について説明する。
図5は、LED31、PD42の配置を模式的に示す図である。この図5において、LED31から照射された赤外光が、ユーザの指(生体)に入射するときの光量について検討する。LED31から照射される赤外光の光量をI、LED31及びPD42から指(生体)までの距離をL、指に入射する光量をI0、光束の拡散によって作り出される角度(指向角)をθ1、開口径を2D1とすると、I0は、立体投射法を用いて次式(1)にて表すことができる。
Figure 2012050746
ここで、D1は、Lとθ1から求まる値(D1=L・tan(θ1/2))であるので、Lが一定であるならば、I0は角度θ1に依存することになる。この場合、角度θ1は、前述のように、IrDA規格により一定値として固定されるので、指に入射する光量I0は、一定になる。
次に、指に入射した光量I0の光が、図5の紙面横方向に距離dだけ生体内を進んだときの強度(到達光量)Idについて検討する。この場合、散乱・吸収係数をCとすると、到達光量Idは、次式(2)にて表すことができる。なお、距離dは、素子間距離dと同一である。
d=I0×e-cd …(2)
上式(2)において、ある波長の光の散乱・吸収係数を代入すれば、距離dにおける到達光量Idを求めることができる。
さらに、別の観点から、入射光量I0と到達光量Idについて検討する。酸化ヘモグロビン(oxy-Hb)と還元ヘモグロビン(deoxy-Hb)の伝達する光に対する影響度(含有量)は、ln(Id/I0)と表される。この影響度ln(Id/I0)は、酸化ヘモグロビンの吸光度をεoxy、濃度をμoxy、還元ヘモグロビンの吸光度をεdeoxy、濃度をμdeoxy、とすると、Lambert-Beer(ランベルト・ベール)の法則から、次式(3)のように表すことができる。
ln(Id/I0)=−(εoxy・μoxy−εdeoxy・μdeoxy)・d …(3)
上式(2)、(3)をグラフに表したのが、図6である。この図6に示すように、光路長(距離dに相当)が伸びるとPD42に戻ってくる光(到達光量)に対して脈波成分(影響度(含有量))が増える。一方、PD42に戻ってくる光(到達光量)が減少すると、S/Nが悪くなる可能性が高い。すなわち、図6に破線にて示すような範囲に、距離d(=素子間距離d)の最適解が存在することが予測される。
本発明者は、上記のような範囲に最適解が存在することに着目して、鋭意研究を行った結果、素子間距離dとして、以下のような範囲を最適解として定義することができることを見出した。
すなわち、LED31の指向角をθ1、LED31と生体(指)との距離をLとした場合に、図5に示す生体上の第1円形範囲S1の半径D1は、D1=L・tan(θ1/2)として表される。また、PD42の指向角をθ2とした場合、図5に示す生体上の第2円形範囲S2の半径D2は、D2=L・tan(θ2/2)として表される。また、第1円形範囲S1と第2円形範囲S2との最短距離をD3とすると、素子間距離dは、次式(4)で表される。
d=D1+D2+D3 …(4)
この場合において、本発明者は、数々のシミュレーションを行った結果、最短距離D3が次式(5)を満たすような、素子間距離dを、最適解として定義できることを見出したのである。
0≦D3≦2(D1+D2) …(5)
図7(a)には、本発明者により行われた数々のシミュレーションのうちの1つの構成が示されている。このシミュレーション例では、本実施形態のように、第1モジュール21に含まれるLED31と、第2モジュール22に含まれるPD42との素子間距離dを検討した。この場合、各素子31,42と生体(指)との距離は10.4mmとした。また、LED31の指向角θ1を、30°とし、PD42の指向角θ2を、30°とした。
本シミュレーション例では、上式(4)、(5)を満足する素子間距離dは、図7(b)に示す範囲δとなる。ここで、到達光量と脈波振幅とは光路長に対しほぼ同様の変化を示すと想定される(図7(b)の二点鎖線参照)ところ、範囲δ内においては、当該想定される変化よりも大きな脈波振幅を得ることができることがわかる。すなわち、素子間距離dが範囲δ内であれば、到達光量に対して大きな脈波振幅を得ることができ、換言すれば、範囲δが素子間距離dの最適解であるということができる。
図8(a)には、本発明者により行われた数々のシミュレーションのうちの別の構成が示されている。このシミュレーション例では、LEDを第1モジュール21とは異なるLED31’に変更して、素子間距離dを検討した。この場合、各素子31’,42と生体(指)との距離は6.2mmとした。また、LED31’の指向角θ1’を、60°とした。
本シミュレーション例では、上式(4)、(5)を満足する素子間距離dは、図8(b)に示す範囲δ’となる。この場合においても、図7(b)と同様、到達光量と脈波振幅とは光路長に対しほぼ同様の変化を示すと想定される(図8(b)の二点鎖線参照)ところ、範囲δ’内であれば、当該想定される変化よりも大きな脈波振幅を得ることができることがわかる。すなわち、素子間距離dが範囲δ’内であれば、到達光量に対して大きな脈波振幅を得ることができ、換言すれば、範囲δが素子間距離dの最適解であるということができる。
なお、本発明者が行った数々のシミュレーション結果からは、素子間距離dが上式(4)、(5)を満足していれば、図7(b)、図8(b)のように、到達光量に対して大きな脈派振幅を得ることができることが確認されている。
このようなシミュレーション結果を考慮して、本実施形態では、素子間距離dが、上式(4)、(5)を満たすように、第1モジュール21と第2モジュール22とを配置している。なお、上式(4)、(5)を満たす素子間距離dは、IrDA規格に基づいて設計されたモジュールにおいては実現できない素子間距離である可能性が高い。したがって、本実施形態では、2つのモジュール21,31を用いて、上記素子間距離dを実現しているのである。
次に、第1モジュール21と第2モジュール22を用いた処理について説明する。
図9(a)、図9(b)は、赤外線通信と脈波計測を行う場合の、LED31及び41の発光タイミングとPD32及び42の受光タイミングを示した図である。
図9(a)に示すように、赤外線通信においては、一方のモジュールのみ(ここでは、第1モジュール21(LED31、PD32))を用いて通信を行う。この場合、LED31からの赤外光がモジュール内で漏れる場合もあるが、このような漏れ光をPD32が受光するのを確実に防止するため、図9(a)に示すように、LED31が発光している間は、PD32では受光を停止する。すなわち、本実施形態において赤外線通信を行う場合には、LED31とPD32とは同時に動作しないようになっている。なお、赤外線通信を行う場合には、制御部62から送信される制御信号が、図4の駆動回路33の3番目の端子TXDから入力されることで、LED31の発光が行われる。また、制御部62は、PD32からの出力を、4番目の端子RXDを介して、デジタル信号にて取得する。
これに対し、図9(b)に示すように、脈波計測においては、LED31とこれに近接するPD42とを同じタイミングで駆動する。これにより、LED31からの発光を利用した脈波計測を行うことが可能である。この場合、前述したように、素子間距離dが上式(4)、(5)の範囲とされているため脈波を高精度に検出することが可能である。また、LED31が発光して、当該光がモジュール内で漏れたとしても、LED31と同一モジュール内に存在しているPD32は駆動していないのでPD32の出力には何ら影響がない。更に、LED31とPD42とを同時に駆動しても、各素子は別モジュールであるため、モジュール内の漏れ光がPD42に影響することはない。なお、脈波計測においては、制御部62から送信される制御信号が、図4の駆動回路33の3番目の端子TXDから入力されることで、LED31の発光が行われる。また、制御部62は、PD42からの出力を、駆動回路43の7番目の端子RXD2を介して、アナログ信号にて取得する。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、生体(指)に対して赤外光を発光するLED31と、赤外光のうち、指から散乱した光を受光するPD42と、PD42で受光した検出光に基づいて、生体情報(ここでは脈波)を取得する脈波取得・処理部76と、を備えており、LED31とPD42との間の素子間距離dが、上式(4)、(5)を満足している。これにより、S/Nを向上することができ、LED31とPD42とを用いた脈波の取得及び生体情報(脈拍など)の検出処理を高精度に行うことができる。
また、本実施形態では、PD42は、LED31とは別のLED41とともに一のモジュール(第2モジュール22)に含まれ、LED31は、第2モジュールに含まれていない。すなわち、PD42とLED31とは、別のモジュールに含まれているので、LED31とPD42とを同時に動作させても、PD42における、LED31からの漏れ光による影響はない。この点からも、脈波を高精度に計測することが可能である。
また、本実施形態では、LED31が、PD32とともに、第2モジュール22とは異なる他のモジュール(第1モジュール21)に含まれている。これにより、IrDA規格に従って製造された安価なIrDAを2つ組み合わせることで、脈波を高精度に計測することが可能である。また、LEDやPDと生体との間の距離を大きくとらなくても済むので、IrDA装置10の大型化を抑制し、ひいては携帯電話100の大型化を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1モジュール21と第2モジュール22とにおけるLEDとPDのY軸方向に関する配列順が逆順となっている。これにより、図2(a)に示すように、IrDA装置10のX軸方向に関する幅を、1つのモジュールのX軸方向に関する幅と同一にすることができる。したがって、IrDA装置10の幅を最小にすることができる。これにより、携帯電話100の小型化を図ることも可能である。
また、本実施形態では、脈波取得・処理部76は、PD42で受光した検出光から得られるアナログ信号を駆動回路43の7番目の端子RXD2を介して取得し、当該アナログ信号に基づいて、脈拍などの生体情報を検出する。このようにアナログ信号に基づいて(すなわち、各部64〜74でアナログ信号を処理して)、生体情報を得ることで、高精度に生体情報を検出することができる。
なお、上記実施形態では、図2(a)に示すように、それぞれLED、PDを有する第1、第2モジュール21,22を反転配置して、IrDA装置10を構成しているが、これに限られるものではない。例えば、図10(a)に示すように、第1、第2モジュール21,22を反転配置せずに、各モジュールのX軸方向の位置をずらすこととしても良い。このようにしても、上記実施形態と同様、脈波測定及び赤外線通信を高精度に行うことが可能となる。また、図10(b)に示すように、第1、第2モジュール21,22を反転配置せずに、X軸方向に並べるようにしても良い。このような構成は、携帯電話100においてX軸方向に関する幅を広く取ることができる場合に有効な構成である。なお、上記各変形例のいずれにおいても、上記実施形態と同様、素子間距離dが、上式(4),(5)の範囲を満足するものとする。
更に、図11(a)、図11(b)に示すように、第2モジュール22に代えて、LED23を単体で設けることとしても良い。この場合にも、上記実施形態と同様、脈波測定及び赤外線通信を行うことができる。また、LED23として、IrDA規格に従ったモジュールを用いないことから、指向角が大きいLEDを用いることもできる。これにより、図8(a)のシミュレーションに示すように、LED(又はPD)と生体(指)との距離Lを小さくすることができる。したがって、携帯電話100の小型化を図ることが可能となる。なお、上記各変形例のいずれにおいても、上記実施形態と同様、素子間距離dが、上式(4),(5)の範囲を満足するものとする。
なお、上記実施形態及び各変形例では、少なくとも1つのIrDAモジュールを用いる場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、単体のLEDと単体のPDを、上式(4)、(5)を満たすように配置することとしても良い。このようにしても、上記実施形態及び各変形例と同様の効果を得ることができる。また、LEDとPDを1つずつ用意すればよいので、部品点数の削減、及び装置の小型化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、脈波を検出する生体の一部として、指を用いる場合について説明したが、これに限らず、耳たぶなどの他の生体の一部を用いて脈波を検出することとしても良い。
なお、上記実施形態では、携帯端末が携帯電話である場合について説明したが、これに限られるものではない。携帯端末として、その他の携帯端末、例えば、PHS(Personal Handy-phone System)やPDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォンなどを採用することとしても良い。また、上記実施形態では、携帯端末の形態が折り畳み型である場合について説明したが、携帯端末の形態としては種々の形態を採用することができる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
10 IrDA装置(生体情報検出装置)
21 第1モジュール(他のモジュール)
22 第2モジュール(一のモジュール)
31 LED(検出用発光素子)
42 PD(検出用受光素子)
76 脈波取得・処理部(取得部)
100 携帯電話(携帯端末)

Claims (7)

  1. 生体に対して検出光を発光する検出用発光素子と、
    前記検出光のうち、前記生体にて散乱した光を受光する検出用受光素子と、
    前記検出用受光素子で受光した前記光に基づいて、生体情報を取得する取得部と、を備え、
    前記検出用発光素子の指向角θ1、及び前記検出用発光素子と前記生体との距離Lを用いて、半径D1がD1=L・tan(θ1/2)として表される該生体上の第1円形範囲と、前記検出用受光素子の指向角θ2、及び前記距離Lを用いて、半径D2がD2=L・tan(θ2/2)として表される生体上の第2円形範囲と、の最短距離D3が、
    0≦D3≦2(D1+D2
    の式を満たすことを特徴とする生体情報検出装置。
  2. 前記検出用受光素子は、前記検出用発光素子とは別の発光素子とともに一のモジュールに含まれ、前記検出用発光素子は、前記一のモジュールに含まれないことを特徴とする請求項1に記載の生体情報検出装置。
  3. 前記検出光用発光素子は、前記検出用受光素子とは異なる受光素子とともに、前記一のモジュールとは異なる他のモジュールに含まれることを特徴とする請求項2に記載の生体情報検出装置。
  4. 前記一のモジュールでは、前記別の発光素子と前記検出用受光素子とが所定の一軸方向に沿って配置され、前記他のモジュールでは、前記検出用発光素子と前記別の受光素子とが前記一軸方向に沿って、前記一のモジュールとは逆の順序で配置され、
    前記一のモジュールと前記他のモジュールは、前記一軸方向に垂直な他軸方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項3に記載の生体情報検出装置。
  5. 前記取得部は、前記検出用受光素子で受光した光から得られるアナログ信号を取得し、当該アナログ信号に基づいて、前記生体情報を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体情報検出装置。
  6. 生体に対して検出光を発光する検出用発光素子と、
    前記検出光のうち、前記生体にて散乱した光を受光する検出用受光素子と、
    前記検出用受光素子で受光した光に基づいて、生体情報を取得する取得部と、を備え、
    前記検出用受光素子は、前記検出用発光素子とは別の発光素子とともに一のモジュールに含まれ、前記検出用発光素子は、前記一のモジュールに含まれないことを特徴とする生体情報検出装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の生体情報検出装置を備える携帯端末。
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