JP2012047858A - 波長可変干渉フィルター、光モジュール、光分析装置、および波長可変干渉フィルターの製造方法 - Google Patents

波長可変干渉フィルター、光モジュール、光分析装置、および波長可変干渉フィルターの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に生じる撓みを低減して分解能を向上させた波長可変干渉フィルター、光モジュール、光分析装置、および波長可変干渉フィルターの製造方法を提供する。
【解決手段】エタロン5は、第1基板51に設けられた第1反射膜56と、第2基板52に設けられ、第1反射膜56とギャップを介して対向する第2反射膜57と、第1基板51に設けられた第1電極541と、第2基板52の第1面に設けられ、第1電極541と離間して設けられた第2電極542と、第2基板52の第2面に設けられたダミー電極581とを備える。ダミー電極581は、第2電極542と同一内部応力を有する同一材料で構成され、第2基板52を厚み方向から見た平面視でのパターン形状が、平面視での第2電極542のパターン形状と同一、かつ、厚み寸法が第2電極542の厚み寸法と同一であり、平面視において第2電極542と重なる位置に設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、入射光から所望の目的波長の光を選択して射出する波長可変干渉フィルター、光モジュール、光分析装置、および波長可変干渉フィルターの製造方法に関する。
従来、一対の基板の互いに対向する面に、所定寸法を有するギャップを介して、反射膜が対向配置された波長可変干渉フィルターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の波長可変干渉フィルターでは、ギャップ間隔を調整するために、一対の反射膜の互いに対向する面に、駆動電極が対向配置されており、各駆動電極に駆動電圧を印加することで、静電引力によりギャップ間隔を調整することが可能となる。これにより、波長可変干渉フィルターは、ギャップ間隔に応じた特定波長の光のみを透過させることが可能となる。すなわち、波長可変干渉フィルターは、入射光を一対の反射膜間で光を多重干渉させ、多重干渉により互いに強め合った特定波長の光のみを透過させる。
上記のように、波長可変干渉フィルターは、ギャップ間隔を調整することで、所望の波長の光のみを透過させるものであるため、高いギャップ精度が要求される。
特開平11−142752号公報
ところで、基板に駆動電極を成膜すると、この駆動電極の面方向(基板面に沿う方向)には、内部応力が作用する。この内部応力は、成膜方法や膜材質などにより、その大きさや応力が作用する方向が決定され、内部応力が面内方向に向かって作用する場合は圧縮応力となり、内部応力が面外方向に作用する場合は引張応力となる。
ここで、特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターでは、基板の片面にのみ駆動電極を成膜形成している。この場合、駆動電極に引張応力が作用すると、基板は、他方の基板から離れる方向に凸状に撓む。反対に、駆動電極に圧縮応力が作用すると、基板は、他方の基板に向かって凸状に撓む。
このため、駆動電極に内部応力が作用すると、内部応力の影響を受けて基板が撓み、各反射膜を平行に保持することが困難となる。このように各反射膜を平行に保持することができないと、反射膜間のギャップ間隔が不均一となることから、透過する波長がばらつき、波長可変干渉フィルターの分解能が低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、基板に生じる撓みを低減して分解能を向上させた波長可変干渉フィルター、光モジュール、光分析装置、および波長可変干渉フィルターの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の波長可変干渉フィルターは、第1基板と、前記第1基板と対向する第2基板と、前記第1基板の前記第2基板に対向する面に設けられた第1反射膜と、前記第2基板の前記第1基板に対向する第1面に設けられ、前記第1反射膜とギャップを介して対向する第2反射膜と、前記第1基板の前記第2基板に対向する面に設けられた第1電極と、前記第2基板の前記第1基板に対向する第1面に設けられ、前記第1電極と離間して設けられた第2電極と、前記第2基板の前記第1基板とは反対側の第2面に設けられた第1撓み防止膜と、を備え、前記第1撓み防止膜は、前記第2電極と同一の材料で構成され、前記第2基板の基板面に沿う内部応力の方向および大きさが前記第2電極の内部応力の方向および大きさと同一であり、第1撓み防止膜は、前記第2基板を厚み方向から見た平面視でのパターン形状が、前記平面視での前記第2電極のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が前記第2電極の厚み寸法と同一であり、前記平面視において前記第1撓み防止膜が設けられた位置は、前記第2電極が設けられた位置と一致していることを特徴とする。
この発明では、第1撓み防止膜が上述した構成を備えることにより、第2電極と第1撓み防止膜とに作用する内部応力の大きさおよび内部応力が作用する方向が同じとなる。また、これらの第2電極および第1撓み防止膜が同一パターン形状を有し、同一厚み寸法に形成されているため、これらの内部応力が第2基板を撓ませようとする力(曲げモーメント)も同一となる。さらに、これらの第2電極が設けられた位置および第1撓み防止膜が設けられた位置は、平面視において一致し、重なる位置に設けられているので、第2電極の内部応力が第2基板に及ぼす力、および第1撓み防止膜の内部応力が第2基板に及ぼす力は、第2基板の同位置に作用する。そして、第2電極が第1面に設けられ、第1撓み防止膜が第2面に設けられているため、これらの曲げモーメントの方向が逆方向となる。このため、第2電極の内部応力により第2基板に作用する曲げモーメントと、第1撓み防止膜の内部応力により第2基板に作用する曲げモーメントとが釣り合うため、第2基板および第2反射膜の撓みを防止できる。
さらに、波長可変干渉フィルターに光が入射すると、その光が熱変換されて第2電極や第1撓み防止膜の温度上昇が生じ、熱膨張により、第2基板を撓ませようとする力が発生する。このような場合でも、第1撓み防止膜と第2電極とが同一材料により構成され、同一の熱膨張率を有しているため、この第2電極の熱膨張により第2基板に作用する曲げモーメントと、第1撓み防止膜の熱膨張により第2基板に作用する曲げモーメントとが釣り合い、第2基板および第2反射膜の撓みを防止できる。
以上のように、第2基板および第2反射膜の撓みが防止されることで、第1反射膜および第2反射膜を平行に保持できる。したがって、反射膜間のギャップ間隔を均一に保持でき、所望波長の光を精度よく取り出すことができ、波長可変干渉フィルターの分解能を向上させることができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第2基板は、前記第2反射膜が設けられた可動部と、前記可動部よりも厚み方向への撓みに対する剛性が小さく、前記可動部を厚み方向に進退可能に保持する連結保持部と、を備え、前記第2電極および前記第1撓み防止膜は、前記連結保持部に設けられることが好ましい。
この発明では、第2基板には、可動部および可動部を保持する連結保持部が設けられ、連結保持部に第2電極が設けられている。このような波長可変干渉フィルターでは、連結保持部の剛性が可動部の剛性よりも小さいため、第1電極および第2電極間に高電圧を印加しなくても、連結保持部を容易に撓ませることができる。この際、可動部の剛性が連結保持部よりも大きいため、連結保持部が撓んだ場合でも、可動部の撓みを抑えることができ、第2反射膜の撓みをも防止することができる。つまり、連結保持部が設けられない構成に比べて小さい電圧(小さい静電引力)で、第1反射膜および第2反射膜のギャップを変化させることができ、省電力化を図ることができ、かつ、可動部の撓みも防止でき、第1反射膜および第2反射膜の平行精度を高く維持することができる。したがって、第2基板を撓ませて、波長可変干渉フィルターから射出させる光の波長を変化させた場合でも、分解能の低下を抑えることができる。
一方、このような剛性が小さい連結保持部では、第2電極の内部応力の影響を受けやすくなる。しかしながら、本発明では、上記のように、第2基板に、第1撓み防止膜が設けられているため、第2電極の内部応力が第2基板の連結保持部に与える力が互いに打ち消されるため、連結保持部の撓みを防止することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第2電極および前記第1撓み防止膜は、それぞれ複数の電極層を積層した積層構造を有し、前記第1撓み防止膜を構成する電極層の層数は、前記第2電極を構成する電極層の層数と同一であり、前記第1撓み防止膜の各電極層の前記第2基板からの積層順は、前記第2電極の各電極層の前記第2基板からの積層順と同一であり、前記第1撓み防止膜の各電極層の層厚み寸法は、前記第2電極の各電極層の層厚み寸法と同一であることが好ましい。
ここで、第2電極や第1撓み防止膜が複数の電極層により構成される場合、これらの電極層の層数が、第2電極と第1撓み防止膜とで同一であり、第2電極の各電極層に対応する第1撓み防止膜の各電極層の層厚み寸法が同一であり、かつ第2電極の各電極層に対応する第1撓み防止膜の各電極層の内部応力の方向が同じである場合、第1撓み防止膜全体として、第2電極全体と略同一の内部応力を有することとなる。
しかしながら、第2電極を構成する電極層の積層順と、第1撓み防止膜を構成する電極層の積層順が異なる場合、第2電極の内部応力が第2基板に与える曲げモーメントと、第1撓み防止膜が第2基板に与える曲げモーメントとに僅かな差が生じる場合がある。これは、第2基板からの距離により、各電極層の内部応力による第2基板に作用する力が減退するからである。
これに対して、本発明では、第1撓み防止膜の第2基板からの積層順が、第2電極の第2基板からの積層順と同一であり、それぞれ対応する電極層が同一厚み寸法に形成されている。このため、第1撓み防止膜の各電極層の第2基板からの距離が、対応する第2電極の各電極層の第2基板の距離と同一であるため、第1撓み防止膜の各電極層の内部応力が第2基板に及ぼす力の減退量は、第2電極の各電極層の内部応力が第2基板に及ぼす力の減退量と同一となる。したがって、第1撓み防止膜の各電極層の内部応力が第2基板に及ぼす力は、これらの各電極層に対応した第2電極の各電極層の内部応力が第2基板に及ぼす力と同一であり、かつ力の方向が逆となる。つまり、第2電極の各電極層の内部応力が第2基板に及ぼす力は、これらの電極層に対応する第1撓み防止膜の各電極層の内部応力が第2基板に及ぼす力と釣り合い、層単位で互いの力を打ち消しあうことができる。このため、第2基板および第2反射膜の撓みを防止でき、所望波長の光をより精度よく取り出すことができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第2基板は、前記第2電極を覆う第1絶縁膜と、前記第1撓み防止膜を覆う第2絶縁膜と、を備え、前記第2絶縁膜は、前記第1絶縁膜と同一の材料で構成され、前記第2基板の基板面に沿う内部応力の方向および大きさが前記第1絶縁膜の内部応力の方向および大きさと同一であり、第2絶縁膜は、前記平面視でのパターン形状が、前記平面視での前記第1絶縁膜のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が前記第1絶縁膜の厚み寸法と同一であり、前記平面視において前記第2絶縁膜が設けられた位置は、前記第1絶縁膜が設けられた位置と一致していることが好ましい。
この発明では、第2絶縁膜が上述した構成を備えることにより、第1絶縁膜と第2絶縁膜とに作用する内部応力の大きさおよび内部応力が作用する方向が同じとなる。また、これらの第1絶縁膜および第2絶縁膜が同一パターン形状を有し、同一厚み寸法に形成されているため、これらの内部応力が第2基板を撓ませようとする力(曲げモーメント)も同一となる。さらに、これらの第1絶縁膜が設けられた位置および第2絶縁膜が設けられた位置は、平面視において一致しているので、第1絶縁膜の内部応力が第2基板に及ぼす力、および第2絶縁膜の内部応力が第2基板に及ぼす力は、第2基板の同位置に作用する。そして、第1絶縁膜が第1面に設けられ、第2絶縁膜が第2面に設けられているため、これらの曲げモーメントの方向が逆方向となる。このため、第1絶縁膜の内部応力により第2基板に作用する曲げモーメントと、第2絶縁膜の内部応力により第2基板に作用する曲げモーメントとが釣り合うため、第2基板および第2反射膜の撓みを防止でき、所望波長の光を精度よく取り出すことができる。
また、第1絶縁膜が第2電極の上に成膜されていることで、第1電極および第2電極間で、放電などによる電流のリークを確実に防止でき、第1電極および第2電極に設定電圧に応じた所望の電荷を保持させることができる。これにより、第1反射膜および第2反射膜の間のギャップ間隔をより精度良く制御することができ、所望波長の光をさらに精度良く取り出すことができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第2基板は、前記第1面に設けられ、前記第2電極から前記第2基板の外周縁に向かって延出する引出電極と、前記第2面に設けられた第2撓み防止膜と、を備え、前記第2撓み防止膜は、前記引出電極と同一の材料で構成され、前記第2基板の基板面に沿う内部応力の方向および大きさが前記引出電極の内部応力の方向および大きさと同一であり、第2撓み防止膜は、前記平面視でのパターン形状が、前記平面視での前記引出電極のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が前記引出電極の厚み寸法と同一であり、前記平面視において前記第2撓み防止膜が設けられた位置は、前記引出電極が設けられた位置と一致していることが好ましい。
この発明では、第2撓み防止膜が上述した構成を備えることにより、引出電極と第2撓み防止膜とに作用する内部応力の大きさおよび内部応力が作用する方向が同じとなる。また、これらの引出電極および第2撓み防止膜が同一パターン形状を有し、同一厚み寸法に形成されているため、これらの内部応力が第2基板を撓ませようとする力(曲げモーメント)も同一となる。さらに、これらの引出電極が設けられた位置および第2撓み防止膜が設けられた位置は、平面視において一致しているので、引出電極の内部応力が第2基板に及ぼす力、および第2撓み防止膜の内部応力が第2基板に及ぼす力は、第2基板の同位置に作用する。そして、引出電極が第1面に設けられ、第2撓み防止膜が第2面に設けられているため、これらの曲げモーメントの方向が逆方向となる。このため、引出電極の内部応力により第2基板に作用する曲げモーメントと、第2撓み防止膜の内部応力により第2基板に作用する曲げモーメントとが釣り合うため、第2基板および第2反射膜の撓みを防止でき、所望波長の光をより精度よく取り出すことができる。
本発明の光モジュールは、上述の波長可変干渉フィルターと、前記波長可変干渉フィルターを透過した検査対象光を受光する受光部と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上述した発明と同様に、第2基板の撓みによる第2反射膜の反りが低減され、第1反射膜および第2反射膜を平行にすることができるため、波長可変干渉フィルターの分解能を向上させることができる。これに伴って、所望波長を精度良く分光させることができる。従って、このような波長可変干渉フィルターから出射される光を受光部により受光することで、光モジュールは、検査対象光に含まれる所望波長の光成分の正確な光量を測定することができる。
本発明の光分析装置は、上述の光モジュールと、前記受光部により受光された光に基づいて、前記検査対象光の光学特性を分析する光分析部と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上述した波長可変干渉フィルターを有する光モジュールを備えるので、精度の高い光量の測定を実施でき、この測定結果に基づいて正確な光学特性の分析を実施することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターの製造方法は、互いに対向配置された反射膜間のギャップを可変する波長可変干渉フィルターの製造方法であって、第1基板を形成し、前記第1基板に第1反射膜および第1電極を形成する第1基板作製工程と、第2基板を形成し、前記第2基板に第2反射膜、第2電極、および第1撓み防止膜を形成する第2基板作製工程と、前記第1反射膜と前記第2反射膜とが対向配置される位置で前記第1基板と前記第2基板とを接合する接合工程と、を備え、前記第2基板作製工程は、前記第2基板の第1基板に対向する第1面に前記第2電極を形成する第2電極形成処理と、前記第2基板の前記第1面とは反対側の第2面にネガ型フォトレジストを塗布するレジスト塗布処理と、前記第1面側から前記第1面に直交する方向に露光光を照射して前記ネガ型フォトレジストを露光し、露光されなかった部分を除去する露光現像処理と、前記第2面に、前記第2電極の成膜条件と同一成膜条件で、前記第2電極と同一材料を前記第2電極と同一の厚みで成膜する成膜処理と、前記ネガ型フォトレジストおよび前記ネガ型フォトレジスト上に成膜した前記材料を除去するリフトオフ処理と、を備えることを特徴とする。
この発明では、第1基板作製工程と、第2基板作製工程と、接合工程とを備えることで、上述した波長可変干渉フィルターを製造することができる。
そして、第2基板作製工程において、第2基板の第1面に第2電極を形成しておき、第2面にネガ型フォトレジストを塗布して、第2基板の第1面側から第1面に直交する方向に露光光を照射してネガ型フォトレジストを露光した後、現像している。このことにより、ネガ型レジストを露光した際に、第2電極と平面視で重なる部分は、この第2電極によって露光光が遮られて露光されないことになる。ネガ型フォトレジストは、露光された部分の現像液への溶解度が低下するため、この露光されない部分を除去することで、平面視において、第2電極を設けた位置と一致する位置、すなわち、第2電極と重なる部分の第2基板のみが露出し、第2電極542と重ならない部分にレジストが残留するので、第2電極を反転したレジストパターンを容易かつ正確に形成できる。したがって、上述した波長可変干渉フィルターを構成する第2基板を容易に作製できる。
本発明に係る第1実施形態の測色装置の概略構成を示す図である。 前記実施形態のエタロンの概略構成を示す平面図である。 前記実施形態のエタロンの断面図である。 前記実施形態における第1基板の作製工程を示す図である。 前記実施形態における第2基板の作製工程を示す図である。 前記実施形態における第2基板の作製工程を示す図である。 前記実施形態における第2基板の作製工程を示す図である。 第2実施形態におけるエタロンの断面図である。 第3実施形態における第2電極およびダミー電極の断面図である。 他の実施形態における第2基板の作製工程を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.測色装置の概略構成〕
図1は、本発明に係る第1実施形態の測色装置(光分析装置)の概略構成を示す図である。
この測色装置1は、図1に示すように、被検査対象Aに光を射出する光源装置2と、本発明の光モジュールである測色センサー3と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4とを備えている。そして、この測色装置1は、光源装置2から射出される光を被検査対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー3にて受光し、測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち被検査対象Aの色を分析して測定する装置である。
〔2.光源装置の構成〕
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図1には1つのみ記載)を備え、被検査対象Aに対して白色光を射出する。また、複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれており、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから被検査対象Aに向かって射出する。
〔3.測色センサーの構成〕
測色センサー3は、図1に示すように、本発明の波長可変干渉フィルターを構成するエタロン5と、エタロン5を透過する光を受光する受光部31と、エタロン5で透過させる光の波長を可変する電圧制御部6とを備えている。また、測色センサー3は、エタロン5に対向する位置に、被検査対象Aで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー3は、エタロン5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光のみを分光し、分光した光を受光部31にて受光する。
受光部31は、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。そして、受光部31は、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
(3−1.エタロンの構成)
図2は、エタロン5の概略構成を示す平面図であり、図3は、エタロン5の概略構成を示す断面図である。具体的に、図3は、図2におけるIII−III線に沿う矢視断面図である。なお、図1では、エタロン5に検査対象光が図中下側から入射しているが、図3では、検査対象光が図中上側から入射するものとする。
エタロン5は、図2に示すように、平面正方形状の板状の光学部材であり、一辺が例えば10mmに形成されている。このエタロン5は、図3に示すように、第1基板51、および第2基板52を備えている。
各基板51,52は、それぞれ透光性を有する石英ガラスで構成されている。なお、基板51,52の材料は、石英ガラスに限らず、ホウケイ酸ガラスなどの各種ガラス、水晶などであってもよい。
そして、基板51,52は、外周縁同士が接合膜53を介して接合されることで、一体的に構成されている。本実施形態では、接合膜53として紫外線硬化樹脂を用いている。なお、接合膜53の材料は、紫外線硬化樹脂に限らず、接着剤などであってもよい。また、基板51,52は、接合膜53を介さず、直接接合されていてもよい。
第1基板51の第2基板52に対向する面には、第1反射膜56および第1電極541が設けられ、第2基板52の第1基板に対向する面には、第2反射膜57および第2電極542が設けられている。ここで、第1反射膜56および第2反射膜57は、所定寸法のギャップ(反射膜間ギャップ)を介して対向して配置され、第1電極541および第2電極542は、所定のギャップを介して対向して配置されている。なお、以降の説明において、第2基板52の第1基板51と対向する面を第1面とし、第1面とは反対の面を第2面として説明する。
(3−1−1.第1基板の構成)
第1基板51は、厚みが例えば500μmの石英ガラス基材(SiO:二酸化珪素)を加工することで形成される。この第1基板51の第2基板52と対向する面には、図3に示すように、電極溝511と、第1反射膜形成部513とが形成されている。
電極溝511には、図3に示すように、第1反射膜形成部513の外周縁から、電極溝511の外周壁面までの間に、エタロン平面視(図2に示すようにエタロン5を厚み方向から見た平面視)においてリング形状の電極固定部511Aが形成され、この電極固定部511Aには、第1電極541が形成される。本実施形態では、一例として、この第1電極541をCu膜によって形成している。
第1電極541の外周縁の一部からは、図2に示すように、エタロン平面視において、エタロン5の右上方向に向かって、第1電極線541Aが延出して形成されている。さらに、第1電極線541Aの先端には、第1電極パッド541Bが形成され、この第1電極パッド541Bが電圧制御部6(図1参照)に接続される。
第1反射膜形成部513は、電極溝511と同軸上で、電極溝511よりも小さい径寸法となる円柱状に形成されている。この第1反射膜形成部513の第2基板52に対向する面には、例えば直径が約3mmの円形状に形成される第1反射膜56が固定されている。本実施形態では、一例として、この第1反射膜56をTiO−SiO系の誘電体多層膜によって形成している。
(3−1−2.第2基板の構成)
第2基板52は、厚みが例えば200μmの石英ガラス基材を加工することで形成される。
また、第2基板52には、図2に示すように、エタロン平面視において、基板中心点を中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持するリング形状の溝である連結保持部522とを備えている。
可動部521は、連結保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、第2基板52の厚み寸法と同一寸法である200μmに形成されている。また、可動部521は、第1面に第1反射膜形成部513と平行する第2反射膜形成部523を備え、この第2反射膜形成部523に第2反射膜57が固定されている。この第2反射膜57は、上述した第1反射膜56と同一の構成であり、ここでは説明を省略する。
連結保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイヤフラムであり、可動部521を厚み方向に進退可能に保持している。この連結保持部522は、例えば厚み寸法が30μmに形成されており、可動部521よりも厚み方向への撓みに対する剛性が小さく構成されている。この連結保持部522の第1面には、第1電極541と、例えば約1μmの電極間ギャップを介して対向する、エタロン平面視において、平面中心点を中心とするリング形状の第2電極542が形成されている。
本実施形態では、一例として、この第2電極542をCu膜によって形成している。なお、第2電極542の材料は、導電性を有し、前述した第1電極541との間で電圧を印加することで、第1電極541および第2電極542間に静電引力を発生させることが可能なものであればよく、例えば、第2電極542には、各種金属膜や、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)などの各種金属酸化物等を用いることができる。
第2電極542の外周縁の一部からは、図2に示すように、エタロン平面視において、エタロン5の左下方向に向かって、引出電極としての第2電極線542Aが延出して形成されている。第2電極線542Aは、第2電極542と同じ材料(Cu膜)によって形成されている。さらに、第2電極線542Aの先端には、第2電極パッド542Bが形成され、この第2電極パッド542Bが電圧制御部6(図1参照)に接続される。
ここで、これら第2電極542および前述した第1電極541は、反射膜56,57の間の反射膜間ギャップの寸法の調整に用いられる。具体的に、反射膜間ギャップを調整する際には、電圧制御部6(図1参照)により、電極パッド541B,542Bを介して、第1電極541および第2電極542に電圧が印加される。これにより、第1電極541および第2電極542に電圧に応じた電荷が保持され、静電引力により、連結保持部522が撓み、可動部521が第1基板51側に移動する。
連結保持部522の第2面には、本発明の第1撓み防止膜としてのダミー電極581が形成されている。このダミー電極581は、第2基板52の撓み防止を目的として設けられたダミーの電極である。
詳述すると、第2基板52に第2電極542が形成される場合、第2基板52には、この第2電極542の内部応力により曲げモーメントが作用する。例えば、第2電極542の内部応力の向きが圧縮方向である場合、圧縮応力となり、第2基板52の第2電極542の形成位置には、第2基板52を第1基板51側に撓ませる曲げモーメントが作用する。また、第2電極542の内部応力の向きが引張方向である場合、引張応力となり、第2基板52の第2電極542の形成位置には、第2基板52を第1基板51から離隔する方向に撓ませる曲げモーメントが作用する。
一般に、第2基板52上に形成された第2電極542の内部応力により、第2基板52に曲げモーメントM1が作用する場合、第2電極542の内部応力をσ、膜厚み寸法をt、エタロン平面視における第2電極542の面積をSとすると、次式(1)により表される。
[数1]
M1∝σ×t×S ・・・(1)
ダミー電極581は、この第2電極542の内部応力により第2基板が受けるモーメント力Mを打消して、第2基板52の撓みを防止するために設けられる膜である。
具体的には、このダミー電極581は、第2電極542と同一の材料(本実施形態では、Cu膜)により構成され、第2電極542と同一の成膜条件により成膜されている。例えば、本実施形態では、スパッタリング法により第2電極542が成膜される場合、ダミー電極581も、第2電極542のスパッタリング条件と同一条件でスパッタリング法により成膜される。これにより、ダミー電極581の内部応力σは、第2電極542の内部応力σと同一方向で、かつ同一大きさ(σ=σ)となる。
そして、このダミー電極581は、図2および図3に示すように、エタロン平面視でのパターン形状が第2電極542のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が第2電極542の厚み寸法と同一寸法に形成され、エタロン平面視において、ダミー電極581が設けられた位置は、第2電極542が設けられた位置と一致している。換言すると、ダミー電極581は、エタロン平面視において第2電極542と重なる位置に設けられている。詳述すると、ダミー電極581は、第2電極542と同様、エタロン平面視において、平面中心点を中心とするリング形状に形成されており、第2電極542と内径および外径が同じに形成されている。したがって、ダミー電極581の厚み寸法tは、第2電極542の厚み寸法tと同値(t=t)となり、エタロン平面視におけるダミー電極581の面積Sは、第2電極の面積Sと同値(S=S)となる。
このような構成では、ダミー電極581の内部応力により第2基板52が受ける曲げモーメントM2は、第2電極542の内部応力により第2基板52が受ける曲げモーメントM1と同じ大きさで、かつ作用する方向が逆となる。また、上述したように、エタロン平面視において、ダミー電極581は、第2電極542と重なる位置に設けられているため、上記曲げモーメントが作用する位置は、エタロン平面視における第2電極542およびダミー電極581が設けられる領域、すなわち同一位置となる。
したがって、第2基板52に作用する、第2電極542の内部応力に基づいた曲げモーメントM1と、ダミー電極581の内部応力に基づいた曲げモーメントM2とは、第2基板52において釣り合い、互いに打ち消しあって第2基板52の撓みが防止される。
また、ダミー電極581および第2電極542は、同一材料(例えば、Cu膜)により構成されているため、同一の熱膨張率を有しており、上述のように、同一パターン形状、同一厚み寸法を有している。したがって、例えば入射光や駆動電圧の印加などにより、エタロン5の温度が変化した場合でも、これらのダミー電極581および第2電極542の熱膨張による伸縮量は、同一量となり、ダミー電極581が熱膨張により第2基板52に及ぼす力と、第2電極542が熱膨張により第2基板52に及ぼす力とが釣り合う。すなわち、本実施形態のダミー電極581は、第2電極542の温度変化による第2基板52および第2反射膜57の撓みをも防止することが可能となる。
また、ダミー電極581の外周縁の一部からは、本発明の第2撓み防止膜としてのダミー電極線581Aが形成されている。このダミー電極線581Aは、ダミー電極581と同様、第2基板52の撓み防止を目的として設けられたダミーの電極線である。このダミー電極線581Aは、第2電極線542Aと同一の材料(Cu膜)で構成され、第2電極線542Aと同一成膜条件により成膜形成されている。そして、このダミー電極線581Aは、図2に示すように、平面視でのパターン形状が第2電極線542Aと同一かつ、厚み方向における寸法が第2電極線542Aと同一であり、平面視において第2電極線542Aが設けられる位置と一致する位置、すなわち、第2電極線542Aと重なる位置に設けられている。具体的に、ダミー電極線581Aは、ダミー電極581の外周縁から第2基板52の外周方向に向かって延出するよう形成されている。このため、上記第2電極542およびダミー電極581と同様に、ダミー電極線581Aの内部応力により第2基板52が受ける曲げモーメントは、第2電極線542Aの内部応力により第2基板52が受ける曲げモーメントと同値で、かつ、作用方向が逆方向となる。これにより、これらの曲げモーメントが互いに打ち消しあって、第2基板52の撓みが防止される。
(3−2.電圧制御部の構成)
電圧制御部6は、制御装置4からの入力される制御信号に基づいて、第1電極541および第2電極542に印加する電圧を制御する。
〔4.制御装置の構成〕
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。
そして、制御装置4は、図1に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、および光分析部である測色処理部43などを備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部6は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長のみを透過させるよう、第1電極541および第2電極542への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、測色センサー制御部42を制御して、エタロン5の反射膜間ギャップを変動させて、エタロン5を透過する光の波長を変化させる。また、測色処理部43は、受光部31から入力される受光信号に基づいて、エタロン5を透過した光の光量を取得する。そして、測色処理部43は、上記により得られた各波長の光の受光量に基づいて、被検査対象Aにより反射された光の色度を算出する。
〔5.エタロンの製造方法〕
次に、上記エタロン5の製造方法について、図面に基づいて説明する。
(5−1.第1基板の作製)
図4は、第1基板51の作製工程(本発明の第1基板作製工程)を示す図である。
まず、第1基板51の作製工程では、図4(A)に示すように、第1基板51の製造素材である石英ガラス基板を用意する。
次に、図4(B)に示すように、ウェットエッチングすることで、この用意した第1基板51の第2基板52と接合する面に電極溝511と、第1反射膜形成部513とを形成する。
そして、図4(C)に示すように、第1反射膜形成部513に、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成し、スパッタリング法により第1反射膜56を成膜する。
次に、図4(D)に示すように、第1電極541(第1電極線541A、および第1電極パッド541Bを含む)を形成する。具体的に、第1電極541は、第1基板51にCu膜を成膜し、フォトリソグラフィ法およびスパッタリング法により、第1電極541を形成する。
以上の処理により、第1反射膜56および第1電極541が形成された第1基板51が作製される。
(5−2.第2基板の作製)
図5〜図7は、第2基板52の作製工程(本発明の第2基板作製工程)を示す図である。
まず、第2基板52の作製工程では、図5(A)に示すように、第1基板51と同様、第2基板52の製造素材として石英ガラス基板を用意し、この用意した第2基板52の両面に電極膜551を形成する。この電極膜551は、第2電極542(第2電極線542A、および第2電極パッド542Bを含む)を形成するためのものである。具体的に、この電極膜551は、予め設定されたスパッタリング条件で、スパッタリング法により第2基板52の両面に厚み寸法がt1となるCu膜(電極膜551)を成膜し、第2面上の電極膜551をパターニングすることで形成する。ここで、Cu膜のスパッタリング条件として、例えば、第2基板52の温度を250度、真空チャンバー内の圧力を0.5Pa、ターゲットへの電力を200Wとする。
次に、図5(B)に示すように、第2基板52の両面における電極膜551上に、連結保持部522を形成するための第1レジスト膜552を、フォトリソグラフィ法を用いて形成する。また、第1レジスト膜552が成膜されていない領域のCu膜を、例えばエッチング等により除去する。
そして、図5(C)に示すように、石英ガラス基板をウェットエッチングすることにより、凹状の連結保持部522を第2基板52の第2面に形成する。
次に、図5(D)に示すように、第2基板52の両面の第1レジスト膜552を除去する。
そして、図6(A)に示すように、第2基板52の第1面に、フォトリソグラフィ法により、第2電極542を形成するための第2レジスト膜553を形成する。
次に、図6(B)に示すように、第2レジスト膜553で覆われていない電極膜551を例えばエッチング等により除去する。
そして、図6(C)に示すように、残った電極膜551上の第2レジスト膜553を除去する。
以上の処理(第2電極形成処理)により、第2基板52の第1面に電極膜551による第2電極542が形成される。
次に、図7(A)に示すように、第2基板52の第2面に、第3レジスト膜554を、例えばスプレーコーティング等により塗布する(レジスト塗布処理)。この第3レジスト膜554は、露光された部分が、現像液に対する溶解性が低くなるネガ型フォトレジストで形成されている。
この後、第2基板52の第1面側から第1面に直交する方向(矢印方向)に露光光を照射して第3レジスト膜554を露光する。ここで、Cu膜である第2電極542は、露光光に対して遮光性を有するため、第3レジスト膜554のうち、エタロン平面視において第2電極542と重なる領域のみが露光されず、現像液に対する溶解性が変化しない。一方、第3レジスト膜554のうち、露光された部分は、現像液に対する溶解性が低下する。したがって、現像液により現像処理することで、第3レジスト膜554のうち、エタロン平面視において第2電極542と重なる部分のみが除去される(露光現像処理)。これにより、図7(B)に示すように、上述したダミー電極581に対応したレジストパターン(ダミー電極581の反転パターン)が形成される。
そして、図7(C)に示すように、第2基板52の第1面に、ダミー電極581を形成するためのダミー電極膜555を成膜する(成膜処理)。この時、第2電極542の成膜条件(電極膜551の成膜条件)と同一条件で、ダミー電極膜555を成膜する。すなわち、第2基板の温度を250度、真空チャンバー内の圧力を0.5Pa、ターゲットへの電力を200Wとしたスパッタリング条件で、スパッタリング法により、厚み寸法が第2電極542と同一となるように、Cu膜を成膜する。
次に、図7(D)に示すように、第2基板52の第3レジスト膜554および第3レジスト膜554上のダミー電極膜555を除去(リフトオフ)し、ダミー電極581を形成する(リフトオフ処理)。
最後に、図7(E)に示すように、第2基板52の第1面に、第2反射膜57を形成する。この第2反射膜57は、第1反射膜56と同様に、フォトリソグラフィ法およびスパッタリング法により形成する。
以上の処理により、第1面に第2反射膜57および第2電極542が形成され、第2面にダミー電極581が形成された第2基板52が作製される。
(5−3.第1基板および第2基板の接合)
接合工程では、上述した第1基板51の作製工程を経て作製された第1基板51と、第2基板52の作製工程を経て作製された第2基板52とを接合する。なお、第1基板51と第2基板52とは、図3に示すように、第1反射膜56と第2反射膜57とが互いに対向し平行となる位置で接合する。
詳述すると、図4(D)に示す第1基板51の外方に位置する第1接合面514と、図7(E)に示す第2基板52の第1面の外方に位置する第2接合面524とのどちらか一方に紫外線硬化樹脂を成膜し、第1基板51と第2基板52とのアライメントを行った後、紫外線を照射して接合膜53(図3参照)を形成する。
以上によって、図2および図3に示すようなエタロン5が製造される。
〔6.第1実施形態の作用効果〕
上述した第1実施形態における測色装置1によれば、以下の効果を奏する。
ダミー電極581は、第2電極542と同一の材料により構成され、第2電極542と同一の成膜条件により成膜されている。これにより、ダミー電極581の内部応力σ2は、第2電極542の内部応力σ1と同一方向で、かつ同一大きさ(σ2=σ1)となる。
そして、このダミー電極581は、エタロン平面視でのパターン形状が第2電極542のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が第2電極542の厚み寸法と同一寸法に形成され、エタロン平面視において、第2電極542と重なる位置に設けられている。したがって、ダミー電極581の厚み寸法t2は、第2電極542の厚み寸法t1と同値(t2=t1)となり、エタロン平面視におけるダミー電極581の面積S2は、第2電極の面積S1と同値(S2=S1)となる。
このような構成では、第2電極542やダミー電極581の内部応力が第2基板52を撓ませようとする力(曲げモーメント)が同一の大きさとなる。また、第2電極542が第1面に設けられ、ダミー電極581が第2面に設けられているため、これらの曲げモーメントの方向が逆方向となり、かつ、平面視において、第2電極542とダミー電極581が重なる位置に設けられているため、第2基板52における上記曲げモーメントが作用する位置が同一となる。このため、第2電極542の内部応力により第2基板52に作用する曲げモーメントと、ダミー電極581の内部応力により第2基板52に作用する曲げモーメントとが釣り合うため、第2基板52の撓みを防止でき、第2反射膜57の反りも防止できる。
さらに、エタロン5に光が入射して、その光の熱変換により第2電極542やダミー電極581が温度上昇して熱膨張した場合でも、ダミー電極581と第2電極542とが同一材料により構成され、同一の熱膨張率を有しているため、この第2電極542の熱膨張により第2基板52に作用する曲げモーメントと、ダミー電極581の熱膨張により第2基板52に作用する曲げモーメントとが釣り合い、第2基板52および第2反射膜57の撓みを防止できる。
このように、第2基板52の撓みを防止して第2反射膜57の反りを低減できるので、第1反射膜56および第2反射膜57を平行に保持できる。したがって、反射膜間のギャップ間隔を均一に保持でき、所望波長の光を精度よく取り出すことができ、エタロン5の分解能を向上させることができる。
また、第2基板52には、可動部521および可動部521を保持する連結保持部522が設けられ、連結保持部522に第2電極542が設けられている。このようなエタロン5では、連結保持部522の剛性が可動部521の剛性よりも小さいため、第1電極541および第2電極542間に高電圧を印加しなくても、連結保持部522を容易に撓ませることができる。この際、可動部521の剛性が連結保持部522よりも大きいため、連結保持部522が撓んだ場合でも、可動部521の撓みを抑えることができ、第2反射膜57の撓みをも防止することができる。つまり、連結保持部522が設けられない構成に比べて小さい電圧(小さい静電引力)で、第1反射膜56および第2反射膜57のギャップを変化させることができ、省電力化を図ることができ、かつ、可動部521の撓みも防止でき、第1反射膜56および第2反射膜57の平行精度を高く維持することができる。したがって、第2基板52を撓ませて、エタロン5から射出させる光の波長を変化させた場合でも、分解能の低下を抑えることができる。
一方、このような剛性が小さい連結保持部522では、第2電極542の内部応力の影響を受けやすくなる。しかしながら、本実施形態では、第2基板52に、ダミー電極581が設けられているため、第2電極542の内部応力が第2基板52の連結保持部522に与える力が互いに打ち消されるため、連結保持部522の撓みを防止することができる。
また、ダミー電極線581Aは、第2電極線542Aと同一の材料で構成され、第2電極線542Aと同一成膜条件により成膜形成されている。そして、このダミー電極線581Aは、平面視でのパターン形状が第2電極線542Aと同一かつ、厚み方向における寸法が第2電極線542Aと同一であり、平面視にて第2電極線542Aと重なる位置に設けられている。
このような構成では、第2電極線542Aとダミー電極線581Aとに作用する内部応力の大きさおよび内部応力が作用する方向が同じとなる。したがって、これら内部応力による第2基板52の曲げモーメントが釣り合うため、第2基板52の撓みをさらに防止でき、所望波長の光をより精度よく取り出すことができる。
さらに、測色センサー3は、エタロン5から出射される光を受光部31により受光することで、検査対象光に含まれる所望波長の光成分の正確な光量を測定することができる。
また、測色装置1は、測色センサー3を備えるので、精度の高い光量の測定を実施でき、この測定結果に基づいて測色処理を実施することで、正確な光学特性の分析を実施することができる。
さらに、第2基板52の作製工程において、第2基板52の第2電極542が形成されている第1面側から第1面に直交する方向に露光光を照射してネガ型フォトレジストの第3レジスト膜554を露光した後、現像している。このことにより、第3レジスト膜554を露光した際に、第2電極542と平面視で重なる部分は、この第2電極542によって露光光が遮られて露光されないことになる。第3レジスト膜554は、露光された部分の現像液への溶解度が低下するため、この露光されない部分を除去することで、平面視において第2電極542と重なる部分の第2基板52のみが露出し、第2電極542と重ならない部分にレジストが残留するので、第2電極542を反転したレジストパターンを容易かつ正確に形成できる。
つまり、ポジ型フォトレジストを用いて、フォトリソグラフィ法によりダミー電極581を形成する場合、露光の際に第2電極542とレジストパターンの位置合わせを行う必要があり、精密な位置合わせ作業が必要となり、煩雑であるが、本実施形態の第2基板52の作製工程では、この位置合わせを行わなくてもよく、また、第2電極542の形状を利用してレジストパターンを形成できるので、容易かつ正確にダミー電極581を形成でき、第2基板52を容易に作製できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の測色装置について説明する。
図8は、第2実施形態の波長可変干渉フィルターを構成するエタロン5Aの概略構成を示す断面図である。なお、以下の実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
第2実施形態の測色装置は、エタロン5Aにおいて、第2電極542、およびダミー電極581の表面(第2基板52と接する面とは反対の面)の構成が、上記第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同様である。
第1実施形態では、第2基板52の第1面および第2面に、第2電極542およびダミー電極581をそれぞれ形成した構成を例示した。これに対して、第2実施形態のエタロン5Aでは、図8に示すように、第2基板52の第1面に、第2電極および第2電極542を覆う第1絶縁膜591を形成している。また、第2基板52の第2面に、ダミー電極581およびダミー電極581を覆う第2絶縁膜592を形成している。
第1絶縁膜591は、第2電極542を覆うことで第2電極542からの放電などを防止するためのものである。具体的に、第1絶縁膜591の材料としては、SiOなどが挙げられる。第1絶縁膜591は、例えば、プラズマCVD法を用いて第2電極542の全面に厚さ100nmに成膜し、その後、外部駆動回路を実装するための端子上のみ、そのSiOを除去することで形成する。その除去は、例えば、その除去部分のみが開口したマスクを第2基板52の第1面に被せ、ドライエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等を施すことで行う。
また、第2絶縁膜592は、第1絶縁膜591に作用する内部応力による第2基板52の撓みを防止するためのものである。具体的には、第2絶縁膜592は、第1絶縁膜591と同一の材料(本実施形態では、SiO)により構成され、第1絶縁膜591と同一の成膜条件により成膜されている。また、この第2絶縁膜592は、エタロン平面視でのパターン形状が第1絶縁膜591のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が第1絶縁膜591の厚み寸法と同一寸法に形成され、エタロン平面視において、第1絶縁膜591が設けられた位置と一致する位置、すなわち、第1絶縁膜591と重なる位置に設けられている。したがって、前記第1実施形態における第2電極542とダミー電極581との場合と同様、第2基板52に作用する、第1絶縁膜591の内部応力に基づいた曲げモーメントと、第2絶縁膜592の内部応力に基づいた曲げモーメントとは、第2基板52において釣り合い、互いに打ち消しあって第2基板52の撓みが防止される。
本実施形態の測色装置では、上述した第1実施形態の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
第2絶縁膜592は、第1絶縁膜591と同一の材料により構成され、第1絶縁膜591と同一の成膜条件により成膜されている。また、この第2絶縁膜592は、エタロン平面視でのパターン形状が第1絶縁膜591のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が第1絶縁膜591の厚み寸法と同一寸法に形成され、エタロン平面視において、第1絶縁膜591と重なる位置に設けられている。
このような構成では、第1実施形態における第2電極542およびダミー電極(第1撓み防止膜)581の場合と同様、第1絶縁膜591と第2絶縁膜592とに作用する内部応力の大きさおよび内部応力が作用する方向が同じとなり、これら内部応力による第2基板52の曲げモーメントが釣り合うため、第2基板52が撓むことを防止でき、所望波長の光を精度よく取り出すことができる。
また、第1絶縁膜591が第2電極542の上に成膜されていることで、第1電極541および第2電極542間で、放電などによる電流のリークを確実に防止でき、第1電極541および第2電極542に設定電圧に応じた所望の電荷を保持させることができる。これにより、第1反射膜56および第2反射膜57の間のギャップ間隔をより精度良く制御することができ、所望波長の光をさらに精度良く取り出すことができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の測色装置について説明する。
図9は、第3実施形態の第2電極543、およびダミー電極583を拡大した断面図である。
第2電極543およびダミー電極583は、それぞれ、ITO層、Cr層およびAu層からなる3層の電極層を積層した積層構造を有している。
第2電極543を構成する各電極層の第2基板52からの積層順は、図9に示すように、ITO層、Cr層、Au層の順となっている。
第2電極543において、ITO層は、第2基板52に対する接着性に優れることから第2基板52と接するように設けられ、Au層は、導電性に優れることから最外層に設けられている。また、Cr層は、ITO層およびAu層との接着性に優れることから、ITO層とAu層との間に設けられている。
具体的に、第2電極543を形成するITO層およびAu層は、100nmの厚み寸法で形成され、Cr層は、10nmの厚み寸法で形成されている。
ダミー電極583を構成する各電極層の第2基板52からの積層順は、第2電極543と同一であり、図9に示すように、ITO層、Cr層、Au層の順となっている。
また、ダミー電極583の各電極層の層厚み寸法は、第2電極543の各電極層の層厚み寸法と同一である。すなわち、具体的に、ダミー電極583を形成するITO層およびAu層は、100nmの厚み寸法で形成され、Cr層は、10nmの厚み寸法で形成されている。
なお、ダミー電極583および第2電極543を形成するITO層は、それぞれ同一の成膜条件により成膜されている。同様に、ダミー電極583および第2電極543を形成するCr層は、それぞれ同一の成膜条件により成膜され、ダミー電極583および第2電極543を形成するAu層は、それぞれ同一の成膜条件により成膜されている。
本実施形態の測色装置では、上述した第1実施形態の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
ダミー電極583の第2基板52からの積層順が、第2電極543の第2基板52からの積層順と同一であり、それぞれ対応する電極層が同一厚み寸法に形成されている。このため、ダミー電極583の各電極層の内部応力が第2基板52に及ぼす力は、これらの各電極層に対応した第2電極543の各電極層の内部応力が第2基板52に及ぼす力と同一、かつ方向が逆となる。つまり、第2電極543の各電極層の内部応力が第2基板52に及ぼす力は、これらの電極層に対応するダミー電極583の各電極層の内部応力が第2基板52に及ぼす力と釣り合い、層単位で互いの力を打ち消しあうことができる。このため、第2基板52が撓むことをさらに防止でき、所望波長の光をより精度よく取り出すことができる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、第1実施形態において、第2基板52の作製工程において、リフトオフ処理によりダミー電極581およびダミー電極線581Aを形成する処理を例示したが、これに限らず、以下のように、フォトリソグラフィ法により形成してもよい。
図10は、他の実施形態における第2基板52の作製工程を示す図である。
なお、第2電極542を形成するまでは、第1実施形態と同様である。つまり、図10は、図6(C)に示したよりも後の処理が第1実施形態とは相違している。
まず、第2電極542を形成後、図10(A)に示すように、第2基板52の第2面にダミー電極膜556を形成した後、図10(B)に示すように、第2基板52の第2面にさらに第4レジスト膜557を成膜する。
次に、図10(C)に示すように、フォトリソグラフィ法により、ダミー電極581に対応するレジストパターンを形成する。
そして、図10(D)に示すように、第4レジスト膜557で覆われていない部分のダミー電極膜556を除去することで、ダミー電極膜556によるダミー電極581を形成する。
次に、図10(E)に示すように、ダミー電極581上の第4レジスト膜557を除去する。
最後に、図10(F)に示すように、第2基板52の第1面に、第2反射膜57を形成することで、第1実施形態と同様に、第2基板52を作製する。
また、上記各実施形態では、第1電極541および第2電極542を用いて、反射膜間ギャップを調整可能なエタロン5の構成を例示したが、その他の構成により反射膜間ギャップが調整可能な構成としてもよい。例えば、第2基板52の第2面に第2電極を設け、第1面にダミー電極を設ける構成としてもよい。また、例えば、第2基板は、第2電極に作用する内部応力により撓みが生じるのであれば、連結保持部522を有しない構成であってもよい。
そして、上記各実施形態では、本発明の光モジュールとして、測色センサー3を例示し、光分析装置として、測色センサー3を備えた測色装置1を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光モジュールとして用いてもよく、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の光モジュールとしてもよい。さらに、光分析装置は、このような光モジュールを備えた分光カメラ、分光分析器などであってもよい。
また、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光モジュールに設けられたエタロン5により特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光モジュールを備えた光分析装置により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、上記実施形態では、可視光域における被検査対象Aの色度を測定するために、可視光域の所望の光を分光させるためのエタロン5を例示したが、これに限定されない。例えば、波長が可視光域よりも大きくなる赤外光域や、波長が可視光域よりも小さくなる紫外光域を対象とすることもできる。紫外光域を対象として光を分光する場合では、上記構成と同様に、第1基板51、第2基板52として、ガラス基板を用いることができ、赤外光域を対象として光を分光する場合では、第1基板51および第2基板52として、ガラス基板の他、表面加工がより容易に実施できるシリコン(Si)などを用いることができる。また、第1反射膜56および第2反射膜57としては、分光により得たい光の波長域に対応した反射特性を有する反射膜を適宜選択すればよく、例えば、紫外光の場合、紫外光域の反射特性が良好であるAlなどを用いてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
1…測色装置(光分析装置)、3…測色センサー(光モジュール)、5,5A…エタロン(波長可変干渉フィルター)、31…受光部、43…測色処理部(光分析部)、51…第1基板、52…第2基板、56…第1反射膜、57…第2反射膜、521…可動部、522…連結保持部、541…第1電極、542…第2電極、542A…第2電極線(引出電極)、581…ダミー電極(第1撓み防止膜)、581A…ダミー電極線(第2撓み防止膜)、591…第1絶縁膜、592…第2絶縁膜。

Claims (8)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板と対向する第2基板と、
    前記第1基板の前記第2基板に対向する面に設けられた第1反射膜と、
    前記第2基板の前記第1基板に対向する第1面に設けられ、前記第1反射膜とギャップを介して対向する第2反射膜と、
    前記第1基板の前記第2基板に対向する面に設けられた第1電極と、
    前記第2基板の前記第1基板に対向する第1面に設けられ、前記第1電極と離間して設けられた第2電極と、
    前記第2基板の前記第1基板とは反対側の第2面に設けられた第1撓み防止膜と、を備え、
    前記第1撓み防止膜は、
    前記第2電極と同一の材料で構成され、
    前記第2基板の基板面に沿う内部応力の方向および大きさが前記第2電極の内部応力の方向および大きさと同一であり、
    前記第1撓み防止膜は、
    前記第2基板を厚み方向から見た平面視でのパターン形状が、前記平面視での前記第2電極のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が前記第2電極の厚み寸法と同一であり、
    前記平面視において前記第1撓み防止膜が設けられた位置は、前記第2電極が設けられた位置と一致している
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  2. 請求項1に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第2基板は、
    前記第2反射膜が設けられた可動部と、
    前記可動部よりも厚み方向への撓みに対する剛性が小さく、前記可動部を厚み方向に進退可能に保持する連結保持部と、を備え、
    前記第2電極および前記第1撓み防止膜は、前記連結保持部に設けられる
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  3. 請求項1または請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第2電極および前記第1撓み防止膜は、それぞれ複数の電極層を積層した積層構造を有し、
    前記第1撓み防止膜を構成する電極層の層数は、前記第2電極を構成する電極層の層数と同一であり、
    前記第1撓み防止膜の各電極層の前記第2基板からの積層順は、前記第2電極の各電極層の前記第2基板からの積層順と同一であり、
    前記第1撓み防止膜の各電極層の層厚み寸法は、前記第2電極の各電極層の層厚み寸法と同一である
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第2基板は、
    前記第2電極を覆う第1絶縁膜と、
    前記第1撓み防止膜を覆う第2絶縁膜と、を備え、
    前記第2絶縁膜は、
    前記第1絶縁膜と同一の材料で構成され、
    前記第2基板の基板面に沿う内部応力の方向および大きさが前記第1絶縁膜の内部応力の方向および大きさと同一であり、
    前記第2絶縁膜は、
    前記平面視でのパターン形状が、前記平面視での前記第1絶縁膜のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が前記第1絶縁膜の厚み寸法と同一であり、
    前記平面視において前記第2絶縁膜が設けられた位置は、前記第1絶縁膜が設けられた位置と一致している
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第2基板は、
    前記第1面に設けられ、前記第2電極から前記第2基板の外周縁に向かって延出する引出電極と、
    前記第2面に設けられた第2撓み防止膜と、を備え、
    前記第2撓み防止膜は、
    前記引出電極と同一の材料で構成され、
    前記第2基板の基板面に沿う内部応力の方向および大きさが前記引出電極の内部応力の方向および大きさと同一であり、
    前記第2撓み防止膜は、
    前記平面視でのパターン形状が、前記平面視での前記引出電極のパターン形状と同一で、かつ、厚み寸法が前記引出電極の厚み寸法と同一であり、
    前記平面視において前記第2撓み防止膜が設けられた位置は、前記引出電極が設けられた位置と一致している
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターと、
    前記波長可変干渉フィルターを透過した検査対象光を受光する受光部と、を備えた
    ことを特徴とする光モジュール。
  7. 請求項6に記載の光モジュールと、
    前記受光部により受光された光に基づいて、前記検査対象光の光学特性を分析する光分析部と、を備えた
    ことを特徴とする光分析装置。
  8. 互いに対向配置された反射膜間のギャップを可変する波長可変干渉フィルターの製造方法であって、
    第1基板を形成し、前記第1基板に第1反射膜および第1電極を形成する第1基板作製工程と、
    第2基板を形成し、前記第2基板に第2反射膜、第2電極、および第1撓み防止膜を形成する第2基板作製工程と、
    前記第1反射膜と前記第2反射膜とが対向配置される位置で前記第1基板と前記第2基板とを接合する接合工程と、を備え、
    前記第2基板作製工程は、
    前記第2基板の第1基板に対向する第1面に前記第2電極を形成する第2電極形成処理と、
    前記第2基板の前記第1面とは反対側の第2面にネガ型フォトレジストを塗布するレジスト塗布処理と、
    前記第1面側から前記第1面に直交する方向に露光光を照射して前記ネガ型フォトレジストを露光し、露光されなかった部分を除去する露光現像処理と、
    前記第2面に、前記第2電極の成膜条件と同一成膜条件で、前記第2電極と同一材料を前記第2電極と同一の厚みで成膜する成膜処理と、
    前記ネガ型フォトレジストおよび前記ネガ型フォトレジスト上に成膜した前記材料を除去するリフトオフ処理と、を備える
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルターの製造方法。
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