JP2012047320A - フロントフォーク - Google Patents

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Abstract

【課題】 フロントフォークにおいて、車軸側チューブと車軸ブラケットを簡易かつ高剛性で組立てること。
【解決手段】 フロントフォーク10において、仮止め状態にある車軸側チューブ12の下端部に軸方向で連結されているボトムホルダ80に、車軸ブラケット14に外部から係入したボルト90を締結し、車軸側チューブ12を車軸ブラケット14に引き寄せることにより、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aを車軸ブラケット14の凹部15の底面Bに衝接させない状態下で、車軸側チューブ12のおねじ部71と車軸ブラケット14のめねじ部72の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせる組立状態としてなるもの。
【選択図】 図2

Description

本発明はフロントフォークに関する。
自動二輪車等のフロントフォークでは、車体側チューブに車軸側チューブが摺動可能に挿入され、車体側チューブと車軸側チューブの間に懸架スプリングが介装され、車軸側チューブの下端部が車軸ブラケットの凹部に挿し込み固定されている。
図8は、特許文献1に記載のフロントフォークを示すものであり、車軸側チューブ1の下端部の外周に設けたおねじ部を車軸ブラケット2の凹部の内周に設けためねじ部に螺着させる。そして、車軸側チューブ1の下端部の先端面を車軸ブラケット2の凹部の底面(又は底面上のスプリングシート3)に衝接させることにより、車軸側チューブ1のおねじ部と車軸ブラケット2のめねじ部を締結し、それらの両ねじ面の接触部に面圧を生じさせ、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2を固定する。
図9は、特許文献2に記載のフロントフォークを示すものであり、車軸側チューブ1の下端部に軸方向で連結したボトムホルダ4に、車軸ブラケット2に外部から係入したボルト5を螺着し、車軸側チューブ1を車軸ブラケット2に引き寄せる。そして、車軸側チューブ1の下端部の先端面を車軸ブラケット2の凹部の底面に衝接させ、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2を固定する。
実公平8-8361 特許4198579
一般に、フロントフォークでは、車軸側チューブ1又は車軸ブラケット2の損傷によりそれらの車軸側チューブ1又は車軸ブラケット2を交換したり、車軸側チューブ1の内部の懸架スプリング6を交換するとき、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2を分解、再組立する必要がある。
しかるに、特許文献1に記載のフロントフォークでは、車軸側チューブ1のおねじ部と車軸ブラケット2のめねじ部を両ねじ面の広い接触部で締結するものであり、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2の組立剛性を向上できる。ところが、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2をねじ締結するものであるから、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2の分解、再組立のために、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2のそれぞれを把持する大型の専用工具が必要になる。特に車体側チューブの開口部に設けてあるオイルシールに摺接する車軸側チューブ1の外面についてはキズつけることが許されず、車軸側チューブ1をキズつけずに把持する専用工具が必要になり、高コストである。
他方、特許文献2に記載のフロントフォークでは、一般工具でボルト5をボトムホルダ4に脱着することによって、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2を容易に分解、再組立てできる。ところが、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2は、車軸側チューブ1の下端部の先端面が車軸ブラケット2の凹部の底面に衝接する狭小な接触面だけで締結されるものであり、車軸側チューブ1と車軸ブラケット2の組立剛性が低い。
本発明の課題は、フロントフォークにおいて、車軸側チューブと車軸ブラケットを簡易かつ高剛性で組立てることにある。
請求項1に係る発明は、車体側チューブに車軸側チューブが摺動可能に挿入され、車体側チューブと車軸側チューブの間に懸架スプリングが介装され、車軸側チューブの下端部が車軸ブラケットの凹部に挿し込み固定されてなるフロントフォークにおいて、車軸側チューブの下端部の外周に設けたおねじ部を車軸ブラケットの凹部の内周に設けためねじ部に螺着することにより、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面から浮かせ、かつ車軸側チューブの上記おねじ部と上記車軸ブラケットの上記めねじ部の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせない仮止め状態が付与され、仮止め状態にある車軸側チューブの下端部に軸方向で連結されているボトムホルダに、車軸ブラケットに外部から係入したボルトを締結し、車軸側チューブを車軸ブラケットに引き寄せることにより、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面に衝接させない状態下で、車軸側チューブの上記おねじ部と車軸ブラケットの上記めねじ部の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせる組立状態としてなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記仮止め状態で、車軸側チューブの下端部の先端面と車軸ブラケットの凹部の底面との間に挟まれる弾性体を設けてなるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記ボトムホルダが車軸ブラケットに設けた回り止め部に係合するストッパ部を備えてなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)車軸側チューブと車軸ブラケットの組立状態では、ボルトがボトムホルダに締結されて車軸側チューブを車軸ブラケットに引き寄せることにより、車軸側チューブのおねじ部と車軸ブラケットのめねじ部の両ねじ面が接触せしめられる。このとき、車軸側チューブの下端部の先端面が車軸ブラケットの凹部の底面に衝接していないから、車軸側チューブのおねじ部のねじ面はボルトの引張力の概ね全てを受けて車軸ブラケットのめねじ部のねじ面に強く密着する。それらの両ねじ面の周方向と軸方向に延在する広く長い接触部に大きな面圧を生じさせ、車軸側チューブと車軸ブラケットを高剛性で組立てできる。
尚、車軸側チューブのおねじ部と車軸ブラケットのめねじ部の仮止め状態で、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面に衝接させず、浮かせている。これに対し、仮止め状態で車軸側チューブの下端部の先端面が車軸ブラケットの凹部の底面に突き当てられて衝接するものとする場合には、車軸側チューブのおねじ部が車軸ブラケットのめねじ部に上向き負荷を与えるものになる。この状態から、ボルトをボトムホルダに締結し、車軸側チューブと車軸ブラケットを組立状態にすると、ボトムホルダにより車軸ブラケットに引き寄せられる車軸側チューブのおねじ部が下向きに引張られるものになる。このような場合には、車軸側チューブと車軸ブラケットの組立状態で、車軸側チューブのおねじ部が事前の仮止め状態で予め車軸ブラケットのめねじ部に与えていた前述の上向き負荷が減じられるものになり、両ねじ部のねじ面の面圧が低減し、車軸側チューブと車軸ブラケットの組立剛性が低下してしまう。
(b)一般工具でボルトをボトムホルダから取外せば、車軸側チューブのおねじ部と車軸ブラケットのめねじ部の両ねじ面の接触部の面圧がなくなる仮止め状態になり、車軸側チューブと車軸ブラケットを手回転等で容易に螺動させて分解できる。
また、車軸側チューブと車軸ブラケットを手締め等で仮止め状態にした後、一般工具でボルトをボトムホルダに締結することで、車軸側チューブを車軸ブラケットに容易に再組立てできる。
(請求項2)
(c)上述(b)の仮止め状態で、車軸側チューブの下端部の先端面と車軸ブラケットの凹部の底面との間に挟まれる弾性体を設けた。従って、車軸側チューブと車軸ブラケットを手締めする過程で、車軸側チューブの下端部の先端面が弾性体に突き当たった位置を、車軸側チューブと車軸ブラケットが上述(b)の仮止め状態に設定された位置として認識できる。車軸側チューブを車軸ブラケットに螺着して仮止め状態に設定するための寸法管理を不要にし、車軸側チューブと車軸ブラケットの組立性を向上できる。
(請求項3)
(d)ボトムホルダが車軸ブラケットに設けた回り止め部に係合するストッパ部を備える。従って、上述(b)でボルトをボトムホルダに締結するとき、ボトムホルダが車軸ブラケットに対して回り止めされる。ボトムホルダがボルトの回転に連れ回ることがなく、車軸側チューブと車軸ブラケットの組立性を向上できる。
図1はフロントフォークの全体を示す断面図である。 図2は図1の下部断面図である。 図3は図1の中間部断面図である。 図4は図1の上部断面図である。 図5は減衰力発生装置を示す断面図である。 図6は図2のVI−VI線に沿う断面図である。 図7はボトムホルダを示し、(A)は正面図、(B)は断面図、(C)は下面図である。 図8は従来例を示す断面図である。 図9は従来例を示す断面図である。
フロントフォーク(油圧緩衝器)10は、図1〜図4に示す如く、車体側チューブ11の下端開口部の内周に固定したブッシュ11Aと、車軸側チューブ12の上端開口部の外周に固定したブッシュ12A、シールリング12Bを介して、車体側チューブ11の内部に車軸側チューブ12を摺動自在に挿入する。車体側チューブ11の下端開口部におけるブッシュ11Aの下部にオイルシール11B、ダストシール11Cが格納される。車体側チューブ11の上端開口部にはフォークボルト13が密封状態で螺着される。車軸側チューブ12の下端部は車軸ブラケット14の環状の長尺凹部15に後述する如くに挿し込み固定される。
フロントフォーク10は、車体側チューブ11の内周と、車軸側チューブ12の外周と、前記2つのブッシュ11A、12Aで囲まれる環状油室20を区画する。
フロントフォーク10は、車軸側チューブ12の上端側の内周に筒状体31を挿入し、この筒状体31を車軸側チューブ12の上端加締部12Cにより加締め固定する。筒状体31の下端内周に上環状板付カラー32(上環状板33を備える)、下環状板34を順に挿入し、これらを筒状体31の下端加締部31Aにより加締め保持する。筒状体31、上環状板付カラー32及び下環状板34は、車軸側チューブ12の内周に設けられる隔壁部材30を構成し、隔壁部材30より下部に油室21を区画するとともに、上部に油溜室22を区画する。油溜室22の中でその下側領域は油室22A、上側領域は空気室22Bである。
フロントフォーク10は、車体側チューブ11の上端部に設けたフォークボルト13の中心軸上の内側面にピストンロッド40の上端面を当て、フォークボルト13の貫通孔に外側から挿入されたボルト40Aがピストンロッド40の中空めねじ部に螺着されてピストンロッド40を引き寄せ、フォークボルト13にピストンロッド40を取付ける。
フロントフォーク10は、車体側チューブ11のフォークボルト13に取付けたピストンロッド40を隔壁部材30から車軸側チューブ12の内部に摺動自在に挿入する。車軸側チューブ12に挿入されたピストンロッド40の先端部には、車軸側チューブ12の内周に摺接するピストン41を備える。ピストンロッド40の先端面に螺着されるボルト42がピストン41の中心孔部に挿着され、ピストン41をピストンロッド40の先端部に固定する。ピストン41の外周にはピストンリング41Aが設けられる。ピストンロッド40のピストン41は、車軸側チューブ12の内部の油室21を、ピストンロッド40が収容されるピストンロッド側油室21Aと、ピストンロッド40が収容されないピストン側油室21Bに区画する。
フロントフォーク10は、前記環状油室20を、車軸側チューブ12に設けた油孔20Aを介して、ピストンロッド側油室21Aに連通する。
フロントフォーク10は、車軸側チューブ12の内部で、ピストン41のピストン側油室21Bに臨む下端面と、車軸側チューブ12の下端部に後述する如くに設けられているボトムホルダ80のピストン側油室21Bに臨む上端面の間に懸架スプリング43を介装している。フロントフォーク10は、車両走行時に路面から受ける衝撃力を懸架スプリング43の伸縮により吸収する。
フロントフォーク10は、ピストン41に減衰力発生装置50を備える。減衰力発生装置50は、図5に示す如く、ピストンロッド側油室21Aとピストン側油室21Bとを連通可能にする伸圧共用流路51をピストン41に備える。そして、ピストン41においてピストンロッド側油室21Aに臨む端面(バルブシート面)に、伸圧共用流路51を開閉するオリフィス付円板バルブ52(オリフィス52A)を添設し、この円板バルブ52をバルブスプリング53、バルブストッパ54によりバックアップする。即ち、ピストン41をボルト42によりピストンロッド40の先端面に固定するとき、ピストンロッド40の先端面とピストン41の上端面との間に、円板バルブ52、バルブスプリング53、バルブストッパ54が挟み保持される。
減衰力発生装置50は、伸側行程では、ピストンロッド側油室21Aの高圧油が円板バルブ52のオリフィス52A、伸圧共用流路51を通ってピストン側油室21Bに圧送され、オリフィス52Aの流路抵抗に起因する伸側減衰力を生ずる。圧側行程では、ピストン側油室21Bの高圧油が伸圧共用流路51から円板バルブ52に作用し、円板バルブ52をピストン41の上端面から持ち上げてピストンロッド側油室21Aに圧送され、円板バルブ52がピストン41の上端面との間に形成する隙間の流路抵抗に起因する圧側減衰力を生ずる。
フロントフォーク10は、フォークボルト13の下面に当接するストッパラバー44をピストンロッド40の上端外周まわりに配置し、ピストンロッド40の上端外周に係着した止め輪45によりバックアップされるワッシャ46をストッパラバー44の下面に押し当てる。フロントフォーク10の最圧縮時に、車軸側チューブ12の上端加締部12Cがワッシャ46を介してストッパラバー44に衝合することにより、最圧縮ストロークを規制する。
フロントフォーク10は、ピストンロッド40の下端外周まわりに配置したリバウンドスプリング47をバルブストッパ54の上面に担持している。フロントフォーク10の最伸長時に、隔壁部材30がリバウンドスプリング47に衝合することにより、最伸長ストロークを規制する。
しかるに、フロントフォーク10にあっては、図3に示す如く、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の環状隙間からなる前記環状油室20の断面積S1を、ピストンロッド40の断面積(外径に囲まれる面積)S2以上に形成している。
また、隔壁部材30は、隔壁チェック弁60を設けている。隔壁チェック弁60は、(A)伸側行程では、環状油室20の断面積S1とピストンロッド40の断面積S2の差ΔSに起因して余剰になる油室21内の油を、ピストンロッド側油室21Aから油溜室22へ排出する微小隙間流路をピストンロッド40まわりに形成し、(B)圧側行程では、環状油室20の断面積S1とピストンロッド40の断面積S2の差ΔSに起因して不足する油を、油溜室22から油室21に補給する流路を形成する。
隔壁チェック弁60は、図3に示す如く、隔壁部材30の上環状板33と下環状板34の間に納められ、上環状板33と下環状板34の間隔より短尺とされ、カラー32の内径より小外径とされ、ピストンロッド40の外周との間に微小隙間流路を介して上下変位する円筒状とされ、下端面に横溝61を形成される。隔壁チェック弁60は、下環状板34との間に圧縮コイルばねからなるバルブスプリング62を介装され、上環状板33の側に付勢されている。圧側行程で、車軸側チューブ12に進入するピストンロッド40に連れ移動して下方に移動し、下環状板34に衝合するとともに、上環状板33との間に隙間を形成し、油溜室22の油をその外周経由で横溝61からピストンロッド側油室21Aへ補給可能にする。
フロントフォーク10は、以下の如くに動作する。
(圧側行程)
車体側チューブ11が車軸側チューブ12に進入し、車体側チューブ11とともに移動するピストン41により収縮されるピストン側油室21Bの油が高圧になり、円板バルブ52を前述の如くに開いてピストンロッド側油室21Aに圧送される結果、前述の如くに圧側減衰力を発生する。
この圧側行程では、環状油室20の断面積S1とピストンロッド40の断面積S2の差ΔSに起因して環状油室20に補給すべき補給分の油が、油溜室22から隔壁チェック弁60経由でピストンロッド側油室21Aに補給される。
(伸側行程)
車体側チューブ11が車軸側チューブ12から退出し、車体側チューブ11とともに移動するピストン41により収縮されるピストンロッド側油室21Aの油が高圧になり、円板バルブ52のオリフィス52Aを通ってピストン側油室21Bに圧送される結果、前述の如くに伸側減衰力を発生する。
この伸側行程では、環状油室20の断面積S1とピストンロッド40の断面積S2の差ΔSに起因して環状油室20から排出すべき排出分の油が、ピストンロッド側油室21Aから隔壁チェック弁60経由で油溜室22に排出される。
しかるに、フロントフォーク10にあっては、車体側チューブ11と車軸側チューブ12を簡易かつ高剛性で組立てるため、車軸側チューブ12の下端部を車軸ブラケット14の凹部15に下記(1)、(2)の如くに挿し込み固定する。
ここで、車軸側チューブ12は下端部の外周におねじ部71が設けられる。また、車軸側チューブ12の下端部の内径にはボトムホルダ80がOリング81を介して密封状態で装填される。ボトムホルダ80は、下端側外周に設けた小径段差部が車軸側チューブ12の下端部の内径の環状溝に係着されている止め輪82に上方から係合することで、車軸側チューブ12の下端部に軸方向で連結される。ボトムホルダ80の上端面は懸架スプリング43のスプリングシート面になる。
また、車軸ブラケット14は車軸側チューブ12の下端部の相当長さ範囲が挿し込まれる相当深さの長尺凹部15を備え、この凹部15の内周にめねじ部72が設けられる。車軸ブラケット14は凹部15の中心軸に設けられるボルト孔14Aを外部からその底面にまで穿設し、このボルト孔14Aに外部から係入されるボルト90をボトムホルダ80の下端面に開口するねじ孔に螺着可能にしている。ボルト90の頭部がボルト孔14Aの大径段差面に軸方向の外方から係着する。
尚、車軸ブラケット14は図6に示す如く、凹部15の内周の一部に交差する横孔14Bを有し、この横孔14Bに挿着されるストッパボルト16の外周の一部が車軸側チューブ12の外周に設けた環状溝12Dの一部に係合し、車軸側チューブ12を車軸ブラケット14から抜け止めする。車軸側チューブ12のおねじ部71は環状溝12Dよりその先端面A寄りに設けられ、車軸ブラケット14のめねじ部72は横孔14Bより底面B寄りに設けられる。
(1)車軸側チューブ12の下端部の外周に設けたおねじ部71を車軸ブラケット14の凹部15の内周に設けためねじ部72に手締め等で螺着し、仮止めする。
このとき、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aを車軸ブラケット14の凹部15の底面Bから隙間を介して浮かせ、かつ車軸側チューブ12のおねじ部71と車軸ブラケット14のめねじ部72の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせない仮止め状態を付与する。車軸側チューブ12の先端面Aを車軸ブラケット14の底面Bから浮かせる上述の仮止め状態は、手締め等の締め具合で管理する。
(2)上述(1)の仮止め状態にある車軸側チューブ12の下端部に軸方向で連結されているボトムホルダ80のねじ孔に、車軸ブラケット14に外部から係入したボルト90を締結し、車軸側チューブ12を車軸ブラケット14に引き寄せ、本止めする。
この本止めにより、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aを車軸ブラケット14の凹部15の底面Bに衝接させない状態下で、車軸側チューブ12のおねじ部71と車軸ブラケット14のめねじ部72の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせる組立状態を得るものとする。
上述(1)の手締め等の締め具合による仮止め状態の管理を不要にするため、車軸ブラケット14の凹部15の底面Bの上に弾性体83(例えばゴム、樹脂等)を設けることができる(図2(B))。弾性体83は、車軸側チューブ12のおねじ部71を車軸ブラケット14のめねじ部72に螺着した上述(1)の仮止め状態で、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aと車軸ブラケット14の凹部15の底面Bの両方に接してそれらの間に挟まれる。
上述(2)でボルト90をボトムホルダ80のねじ孔に締結するときに、ボトムホルダ80がボルト90に連れ回ることを確実に防止するため、ボトムホルダ80の先端面Aと車軸ブラケット14の凹部15の底面Bをボルト90の回転方向で凹凸係合することができる。即ち、図6、図7に示す如く、ボトムホルダ80の先端面Aにおいてねじ孔を挟む両側に凸条ストッパ部Kを設け、車軸ブラケット14の凹部15の底面Bにおいてボルト孔14Aを挟む両側に凹状回り止め部Lを設ける。車軸側チューブ12の下端部を車軸ブラケット14の凹部15に挿し込んだとき、車軸側チューブ12の下端部の内径に装填されているボトムホルダ80のストッパ部Kが車軸ブラケット14の凹部15の回り止め部Lに係合し、ボトムホルダ80の上述の連れ回りを防止する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)車軸側チューブ12と車軸ブラケット14の組立状態では、ボルト90がボトムホルダ80に締結されて車軸側チューブ12を車軸ブラケット14に引き寄せることにより、車軸側チューブ12のおねじ部71と車軸ブラケット14のめねじ部72の両ねじ面が接触せしめられる。このとき、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aが車軸ブラケット14の凹部15の底面Bに衝接していないから、車軸側チューブ12のおねじ部71のねじ面はボルト90の引張力の概ね全てを受けて車軸ブラケット14のめねじ部72のねじ面に強く密着する。それらの両ねじ面の周方向と軸方向に延在する広く長い接触部に大きな面圧を生じさせ、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14を高剛性で組立てできる。
尚、車軸側チューブ12のおねじ部71と車軸ブラケット14のめねじ部72の仮止め状態で、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aを車軸ブラケット14の凹部15の底面Bに衝接させず、浮かせている。これに対し、仮止め状態で車軸側チューブ12の下端部の先端面Aが車軸ブラケット14の凹部15の底面Bに突き当てられて衝接するものとする場合には、車軸側チューブ12のおねじ部71が車軸ブラケット14のめねじ部72に上向き負荷を与えるものになる。この状態から、ボルト90をボトムホルダ80に締結し、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14を組立状態にすると、ボトムホルダ80により車軸ブラケット14に引き寄せられる車軸側チューブ12のおねじ部71が下向きに引張られるものになる。このような場合には、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14の組立状態で、車軸側チューブ12のおねじ部71が事前の仮止め状態で予め車軸ブラケット14のめねじ部72に与えていた前述の上向き負荷が減じられるものになり、両ねじ部71、72のねじ面の面圧が低減し、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14の組立剛性が低下してしまう。
(b)一般工具でボルト90をボトムホルダ80から取外せば、車軸側チューブ12のおねじ部71と車軸ブラケット14のめねじ部72の両ねじ面の接触部の面圧がなくなる仮止め状態になり、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14を手回転等で容易に螺動させて分解できる。
また、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14を手締め等で仮止め状態にした後、一般工具でボルト90をボトムホルダ80に締結することで、車軸側チューブ12を車軸ブラケット14に容易に再組立てできる。
(c)上述(b)の仮止め状態で、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aと車軸ブラケット14の凹部15の底面Bとの間に挟まれる弾性体83を設けた。従って、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14を手締めする過程で、車軸側チューブ12の下端部の先端面Aが弾性体83に突き当たった位置を、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14が上述(b)の仮止め状態に設定された位置として認識できる。車軸側チューブ12を車軸ブラケット14に螺着して仮止め状態に設定するための寸法管理を不要にし、車軸側チューブ12と車軸ブラケットの組立性を向上できる。
(d)ボトムホルダ80が車軸ブラケット14に設けた回り止め部Lに係合するストッパ部Kを備える。従って、上述(b)でボルト90をボトムホルダ80に締結するとき、ボトムホルダ80が車軸ブラケット14に対して回り止めされる。ボトムホルダ80がボルト90の回転に連れ回ることがなく、車軸側チューブ12と車軸ブラケット14の組立性を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明は、車体側チューブに車軸側チューブが摺動可能に挿入され、車体側チューブと車軸側チューブの間に懸架スプリングが介装され、車軸側チューブの下端部が車軸ブラケットの凹部に挿し込み固定されてなるフロントフォークにおいて、車軸側チューブの下端部の外周に設けたおねじ部を車軸ブラケットの凹部の内周に設けためねじ部に螺着することにより、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面から浮かせ、かつ車軸側チューブの上記おねじ部と上記車軸ブラケットの上記めねじ部の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせない仮止め状態が付与され、仮止め状態にある車軸側チューブの下端部に軸方向で連結されているボトムホルダに、車軸ブラケットに外部から係入したボルトを締結し、車軸側チューブを車軸ブラケットに引き寄せることにより、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面に衝接させない状態下で、車軸側チューブの上記おねじ部と車軸ブラケットの上記めねじ部の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせる組立状態としてなるものである。これにより、フロントフォークにおいて、車軸側チューブと車軸ブラケットを簡易かつ高剛性で組立てることができる。
10 フロントフォーク
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
14 車軸ブラケット
15 凹部
43 懸架スプリング
71 おねじ部
72 めねじ部
80 ボトムホルダ
83 弾性体
90 ボルト
A 先端面
B 底面
K ストッパ部
L 回り止め部

Claims (3)

  1. 車体側チューブに車軸側チューブが摺動可能に挿入され、車体側チューブと車軸側チューブの間に懸架スプリングが介装され、車軸側チューブの下端部が車軸ブラケットの凹部に挿し込み固定されてなるフロントフォークにおいて、
    車軸側チューブの下端部の外周に設けたおねじ部を車軸ブラケットの凹部の内周に設けためねじ部に螺着することにより、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面から浮かせ、かつ車軸側チューブの上記おねじ部と上記車軸ブラケットの上記めねじ部の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせない仮止め状態が付与され、
    仮止め状態にある車軸側チューブの下端部に軸方向で連結されているボトムホルダに、車軸ブラケットに外部から係入したボルトを締結し、車軸側チューブを車軸ブラケットに引き寄せることにより、車軸側チューブの下端部の先端面を車軸ブラケットの凹部の底面に衝接させない状態下で、車軸側チューブの上記おねじ部と車軸ブラケットの上記めねじ部の両ねじ面の接触部に面圧を生じさせる組立状態としてなることを特徴とするフロントフォーク。
  2. 前記仮止め状態で、車軸側チューブの下端部の先端面と車軸ブラケットの凹部の底面との間に挟まれる弾性体を設けてなる請求項1に記載のフロントフォーク。
  3. 前記ボトムホルダが車軸ブラケットに設けた回り止め部に係合するストッパ部を備えてなる請求項1又は2に記載のフロントフォーク。
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