JP2012046561A - インクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物 - Google Patents

インクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出安定性に優れ、鉛筆硬度に優れた金属光沢画像が得られるインクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物を提供すること。
【解決手段】アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、前記アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物に関する。
画像データ信号に基づき、被記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。インクジェット方式は、安価な装置で、かつ、必要とされる画像部のみにインクを吐出し被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、騒音が少なく、画像記録方式として優れている。
金属顔料を含有するインク組成物として、特許文献1及び2に記載されたインク組成物が挙げられる。
特開2009−091550号公報 特開2008−88228号公報
本発明の目的は、吐出安定性に優れ、鉛筆硬度に優れた金属光沢画像が得られるインクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物を提供することである。
上記課題は、以下に記載の手段により解決された。
<1>アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、前記アルミニウム金属顔料以外の顔料を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<2>前記アルミニウム金属顔料の体積平均粒子径が0.2〜2.0μmである、<1>に記載のインクジェット記録方法、
<3>前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、重合性化合物、及び、光重合開始剤を含有する、<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法、
<4>前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、ラジカル重合性のインク組成物又はカチオン重合性のインク組成物である、<1>〜<3>いずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<5><1>〜<4>いずれか1つに記載のインクジェット記録方法により得られた印刷物、
<6>アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、前記アルミニウム金属顔料以外の顔料を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、硬化した画像を有する前記被記録媒体を成形加工する成形加工工程と、を含むことを特徴とする成形印刷物の製造方法、
<7>前記アルミニウム金属顔料の体積平均粒子径が0.2〜2.0μmである、<6>に記載の成形印刷物の製造方法、
<8>前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、重合性化合物、及び、光重合開始剤を含有する、<6>又は<7>に記載の成形印刷物の製造方法、
<9>前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、ラジカル重合性のインク組成物又はカチオン重合性のインク組成物である、<6>〜<8>いずれか1つに記載の成形印刷物の製造方法、
<10><6>〜<9>いずれか1つに記載の成形印刷物の製造方法により得られた成形印刷物。
本発明により、吐出安定性に優れ、鉛筆硬度に優れた金属光沢画像が得られるインクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物を提供することができた。
成形加工の試験に使用する型の一例を示す概略図である。
本発明のインクジェット記録方法は、アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物A(以下、単に「インク組成物A」ともいう。)をノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、前記アルミニウム金属顔料以外の顔料を含有するインク組成物B(以下、単に「インク組成物B」ともいう。)をノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、を含むことを特徴とする。
なお、明細書中、数値範囲を表す「X〜Y」の記載は、特に断りのない限り、「X以上Y以下」と同義である。また、「(メタ)アクリレート」等の記載は、「メタクリレート及び/又はアクリレート」等と同義である。また、単に「インク組成物」と記載した場合には、インク組成物Aとインク組成物Bとの両方を意味する。まず、本発明に用いられるインク組成物について説明する。
I.インク組成物
本発明に使用されるインク組成物は、活性放射線により硬化可能な油性のインク組成物である。「活性放射線」とは、その照射によりインク組成物中に開始種を発生させるエネルギーを付与できる放射線であり、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含する。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から紫外線及び電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
インク組成物は、活性放射線により硬化するインク組成物であればよく、ラジカル重合性又はカチオン重合性であることが好ましい。まず、ラジカル重合性インク組成物について説明した後、カチオン重合性インク組成物について説明する。
II.ラジカル重合性インク組成物
ラジカル重合性のインク組成物は、アルミニウム金属顔料又はアルミニウム金属顔料以外の着色剤、ラジカル重合性化合物、及び、ラジカル重合開始剤を含有する。以下、各成分について説明する。
(アルミニウム金属顔料)
インク組成物Aは、アルミニウム金属顔料を含有する。
アルミニウム金属顔料として、公知のいずれのアルミニウム粉を適宜選択して使用することができる。アルミニウム粉は、いずれの製造方法により製造されたものでもよい。アルミニウム粉の製造方法としては、例えば、アルミニウム地金を展延しながら破砕加工する方法、アルミニウムを薄いフィルムに蒸着し、それを粉末にする方法、光輝性の良い箔を極めて精密に粉末にする方法等が例示できるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、添加するアルミニウム粉は、ペースト状又は粉体のいずれの形状であってもよい。ペースト状のアルミニウム粉としては、炭化水素系溶媒(例えばエチルアセテート)に分散され、ペースト状となっているものが例示される。
本発明で使用するアルミニウム粉は、表面処理等が施されていてもよい。例えば、粉体の表面にステアリン酸等を吸着させたものが例示でき、この方法で処理したアルミニウム粉を用いると、吐出されたインク表面にアルミニウム粉が平行配列する傾向があり、鏡面仕上がりに近い印刷物が得られる。また、樹脂コーティングしたアルミニウム粉が例示でき、これにより密着性、耐薬品性、耐候性等が向上するので好ましい。一方、光沢性や隠蔽性には劣る傾向がある。
アルミニウム粉は市販されており、例えば炭化水素系溶剤に分散されたペースト状のアルミニウム粉としては、ROVOVAIO 500シリーズ(エカルト社製)、ASTROSHINE T−8990、ASTROSHINE T−8765(共に日本防湿工業(株)製)が例示できる。
本発明において、アルミニウム金属顔料は、重合性化合物中に分散されていることが好ましい。すなわち、水や溶剤中に分散されていないものが好ましい。
金属光沢性の観点から、アルミニウム金属顔料の体積平均粒子径は、0.2〜2.0μmが好ましく、0.25〜1.8μmがより好ましく、0.3〜1.5μmが更に好ましい。体積平均粒子径は、レーザー回折・散乱方式粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3300EX、日機装(株)製)等により分散媒と同じ液体で希釈して測定される。
アルミニウム金属顔料の含有量はインク組成物の総量(全重量)に対し、1〜30重量%が好ましく、3〜20重量%がより好ましく、5〜18重量%が更に好ましい。上記範囲内であると、良好な光輝感が得られ、インク組成物の安定性が良好である。
インク組成物Aは、重合性化合物、光重合開始剤及びアルミニウム金属顔料を含有し、非水系で分散された分散液であることが好ましい。インク組成物Aは、例えば、重合性化合物と、光重合開始剤と、アルミニウム金属顔料と、必要に応じて各種添加剤を加えることで調製(インク化)される。
また、本発明において、インク組成物を調製する際に分散剤を使用することが好ましく、分散剤として酸性分散剤を使用することがより好ましい。インク組成物Aは、まずアルミニウム金属顔料濃度の高い分散体を作製し、これに重合性化合物や各種添加剤を加え、希釈して調製することもできる。
前記アルミニウム金属顔料の分散には、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
本発明において、分散に際して、少なくともアルミニウム金属顔料、重合性化合物及び分散剤を、ビーズ(分散メディア)を用いて微細に分散することが好ましい。分散装置としては、ボールミル、アジテーターミル、ペイントシェイカー等の分散装置を使用することができる。
ビーズ(分散メディア)としては、ガラスビーズ、ステンレスビーズ、アルミナビーズ、ジルコニアビーズ等が例示でき、これらの中でもビーズ(分散メディア)としてジルコニアビーズを使用することが好ましい。ジルコニアビーズは強度及び硬度に優れ、ビーズ(分散メディア)の切削粉の発生が少ないので好ましい。
また、上述のように前記アルミニウム金属顔料の分散を行う際には分散剤を添加することが好ましく、酸性分散剤を使用することがより好ましい。酸性分散剤とはブロック又はグラフト構造により少なくとも主鎖の片末端に、酸性顔料親水性基を有する高分子化合物である。酸性分散剤を使用すると、前記アルミニウム金属顔料の分散が速やかに行われ、安定な分散物が得られるので好ましい。
酸性顔料親水基としてはカルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基が例示できる。
高分子としては、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル又はこれらの変性物が例示できる。
このような分散剤は、上市されており、DISPERBYK−102、DISPERBYK−110、DISPERBYK−111、DISPERBYK−112、DISPERBYK−180(以上、ビックケミー社製)、Solsperse26000、Solsperse36000、Solsperse41000(以上、Lubrizol社製)が例示できる。また、分散剤は一種単独で使用することもできるし、二種以上を併用することもできる。
インク組成物Aにおいては、前記アルミニウム金属顔料などの諸成分の分散媒として、溶剤を添加してもよい。また、無溶媒で、低分子量成分である重合性化合物を分散媒として用いてもよい。本発明において、インク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録材上に適用後、硬化させるため、無溶剤又は低溶剤であることが好ましい。
分散媒として用いられる重合性化合物の構造としては、エチレンオキサイド(EO)鎖、プロピレンオキサイド(PO)鎖、ベンゼン環が含まれているものが特に分散性を向上させるため好ましい。更に重合性基を有するものが硬化性の観点で好ましい。
特に好ましい例としては、EO鎖を含む分散媒として、トリエチレングリコールジビニルエーテル(RAPI−CURE DVE−3、アイエスピー・ジャパン(株)製)、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート(EOEOEA)、及び、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(EOTMPTA)等が挙げられる。
PO鎖を含む分散媒として、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ポリプロピレングリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGPODA)、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、及び、アルコキシ化テトラヒドロフルフリルアクリレート(CD611、サートマー社製)等が挙げられる。
ベンゼン環を含む分散媒として、フェノキシエチルアクリレート(PEA)、フェノキシエチルオキシエチルアクリレート(EBECRYL110、ダイセル・サイテック(株)性)、及び、OXT−211(東亞合成(株)製)等が挙げられる。
(アルミニウム金属顔料以外の着色剤)
インク組成物Bは、アルミニウム金属顔料以外の着色剤(以下、単に「着色剤」ともいう。)を含有する。本発明において、インク組成物Aとインク組成物Bとを併用することで、金属光沢画像に様々なカラーバリエーションを持たせることができる。
着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料及び油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用できる。
本発明に使用できる顔料としては、特に限定されるわけではないが、例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。赤又はマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3,5,19,22,31,38,42,43,48:1,48:2,48:3,48:4,48:5,49:1,53:1,57:1,57:2,58:4,63:1,81,81:1,81:2,81:3,81:4,88,104,108,112,122,123,144,146,149,166,168,169,170,177,178,179,184,185,208,216,226,257、Pigment Violet 3,19,23,29,30,37,50,88、Pigment Orange 13,16,20,36、青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、緑顔料としては、Pigment Green 7,26,36,50、黄顔料としては、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、黒顔料としては、Pigment Black 7,28,26などが目的に応じて使用できる。
白色顔料としては、酸化チタンが好ましい。
酸化チタンは、特に限定されず、白色顔料として使用されている公知の酸化チタンから適宜選択して使用することができる。ルチル型二酸化チタン及びアナターゼ型二酸化チタンのいずれも使用することができるが、触媒活性能が低く、経時安定性に優れる点から、ルチル型二酸化チタンが好ましく使用される。
酸化チタンは上市されており、例えば、Tipaque CR60−2、Tipaque A−220(いずれも、石原産業(株)製)や、KRONOS1001、1014、1071、1074、1075、1077、1078、1080、1171、2044、2047、2056、2063、2080、2081、2084、2087、2160、2190、2211、2220、2222、2225、2230、2233、2257、2300、2310、2450、2500、3000、3025(いずれも、KRONOS社製)等が例示できる。
また、酸化チタンは、必要に応じて表面処理を行ってもよい。具体的には、例えば、シリカ、アルミナ、亜鉛、ジルコニア、有機物処理が行われ、処理方法によって耐候性や親油水性が異なる。本発明においてはアルミナ、亜鉛、ジルコニア、塩基性有機物処理されたものが好ましい。
本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。
分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
着色剤の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各分散装置を用いることができる。
着色剤は、インク組成物Bの調製に際して、各成分と共に直接添加してもよい。また、分散性向上のため、予め溶剤又は本発明に使用する重合性化合物のような分散媒体に添加し、均一分散あるいは溶解させた後、配合することもできる。
本発明において、溶剤が硬化画像に残留する場合の耐溶剤性の劣化、及び、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機化合物)の問題を避けるためにも、着色剤は、重合性化合物のような分散媒体に予め添加して、配合することが好ましい。なお、分散適性の観点のみを考慮した場合、着色剤の添加に使用する重合性化合物は、最も粘度の低いモノマーを選択することが好ましい。着色剤はインク組成物Bの使用目的に応じて、1種又は2種以上を適宜選択して用いればよい。
なお、インク組成物B中において固体のまま存在する顔料などの着色剤を使用する際には、着色剤粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.45μm、更に好ましくは0.015〜0.4μmとなるよう、着色剤、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定することが好ましい。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インク組成物Bの保存安定性、透明性及び硬化感度を維持することができるので好ましい。
インク組成物B中における着色剤の含有量は、色、及び使用目的により適宜選択されるが、インク組成物B全体の重量に対し、0.01〜30重量%であることが好ましい。
(分散剤)
本発明のインク組成物は、分散剤を含有してもよい。特に着色剤として顔料を使用する場合において、顔料をインク組成物中に安定に分散させるため、分散剤を含有することが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤が好ましい。
インク組成物B中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜15重量%であることが好ましい。
(ラジカル重合性化合物)
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。このようなラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。また、単官能化合物と多官能化合物を使用することがより好ましい。
<単官能モノマー>
単官能モノマーとしては、ラジカル重合性のエチレン性不飽和基を分子内に1つ有する化合物が好ましく、(メタ)アクリレート基、(メタ)アクリルアミド基、ビニルオキシ基及びN−ビニル基よりなる群から選択されるエチレン性不飽和基を1つ有する単官能モノマーがより好ましい。単官能モノマーを含有することで、硬化性、及び、柔軟性に優れた画像が得られる。単官能モノマーとしては、式(b−1)で表される化合物、式(b−2)で表される化合物、及び、芳香族単官能モノマー等が好ましく挙げられる。
<式(b−1)で表される化合物>
本発明のインク組成物は、好ましくは式(b−1)で表される化合物を含有する。式(b−1)で表される化合物を含有することにより、硬化性、及び、膜硬度が高い画像が得られるインク組成物が得られる。
Figure 2012046561
(式(b−1)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、Xは、単結合、アルキレン基、オキシアルキレン基若しくは前記オキシアルキレン基を2以上組み合わせた基、エステル結合、又は、これらを2以上組み合わせた基を表し、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R4〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又は、アミノアルキル基を表し、R4〜R8のうち少なくとも1つが水素原子であり、R2〜R8のうちいずれか2以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
式(b−1)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、水素原子が好ましい。
Xは、単結合、アルキレン基、オキシアルキレン基若しくは前記オキシアルキレン基を2以上組み合わせた基、エステル結合、又は、これらを2以上組み合わせた基を表す。
前記アルキレン基は、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基がより好ましい。
オキシアルキレン基若しくは前記オキシアルキレン基を2以上組み合わせた基は、式(b−1)における(メタ)アクリロイルオキシ基の酸素原子にアルキレン基側が結合する基である。オキシアルキレン基に含まれるアルキレン基としては、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、炭素数2又は3の直鎖又は分岐を有するアルキレン基がより好ましく、イソプロピレン基が更に好ましい。オキシアルキレン基を2個以上組み合わせる場合には、10個以下が好ましく、5個以下がより好ましい。
X中に、エステル結合(−COO−又は−OCO−)を含む場合には、Xは、前記アルキレン基とエステル結合とを組み合わせた基であることが好ましい。すなわち、R2及びR3が結合する炭素原子に酸素原子が結合するオキシカルボニルアルキレン基であることが好ましい。
2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表し、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
4〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又は、アミノアルキル基を表す。
前記アルキル基としては、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。前記アルコキシ基としては、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。前記アミノ基には、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基が含まれ、当該アルキル基は、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基が好ましい。アミノアルキル基に含まれるアミノ基は、前記アミノ基と同様である。すなわち、アミノアルキル基には、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基が含まれる。アミノアルキル基のアミノ基を除いたアルキル基の部分は、炭素数1〜3のアルキルが好ましい。アミノアルキル基としては、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジイソプロピルアミノメチル基が好ましい。
4〜R8のうち少なくとも1つが水素原子である。R4〜R8のうち少なくとも1つが水素原子であることにより、硬化性に優れるインク組成物が得られる。
2〜R8のうちいずれか2以上が結合して環状構造を形成してもよい。R4又はR5とR6〜R8のいずれか1つとが結合して形成された環が好ましく、環員数4〜6の環状エーテル基を形成することがより好ましく、環員数5の環状エーテル基、すなわち、テトラヒドロフルフリル基を形成することがより好ましい。
式(b−1)で表される化合物は、硬化性に優れることから、テトラヒドロフルフリル基を有するものが好ましく、式(b−1−1)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2012046561
(式(b−1−1)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、Xは、単結合、アルキレン基、オキシアルキレン基若しくは前記オキシアルキレン基を2以上組み合わせた基、エステル結合、又は、これらを2以上組み合わせた基を表す。)
Xは、式(b−1)におけるXと同様であり、好ましい範囲も同様である。
以下に、式(b−1)で表される化合物の具体例を例示するが、これらの具体例に限定されない。なお、例示化合物中、Rは水素原子又はメチル基を表す。
Figure 2012046561
Figure 2012046561
<式(b−2)で表される化合物>
本発明のインク組成物は、好ましくは式(b−2)で表される化合物を含有する。
Figure 2012046561
(式(b−2)中、nは1〜5の整数を表す。)
式(b−2)中、nは1〜5の整数を表し、インク組成物が硬化した後の柔軟性、被記録媒体との密着性、及び、原材料の入手性の観点から、nは2〜4の整数であることが好ましく、nが2又は4であることがより好ましく、nが4である、すなわちN−ビニルカプロラクタムであることが特に好ましい。N−ビニルカプロラクタムは安全性に優れ、汎用的で比較的安価に入手でき、特に良好なインク硬化性、及び硬化膜の被記録媒体への密着性が得られるので好ましい。
ラジカル重合性化合物中における前記式(b−1)で表される化合物及び式(b−2)で表される化合物の総含有量は、5〜99.9重量%が好ましく、10〜90重量%がより好ましく、15〜80重量%が更に好ましい。上記の数値の範囲内であると、被記録媒体への密着性に優れ、保存安定性に優れる。
<芳香族単官能モノマー>
本発明のインク組成物は、単官能モノマーとして好ましくは芳香族単官能モノマーを含有する。芳香族単官能モノマーとしては、分子内に1つのラジカル重合性のエチレン性不飽和基と少なくとも1つの芳香族基を有するモノマーが好ましく、分子内に1つの(メタ)アクリロイルオキシ基又は(メタ)アクリルアミド基と、少なくとも1つの芳香族炭化水素基を有するモノマーがより好ましい。芳香族単官能モノマーの具体例としては、特開2009−096985号公報の段落0048〜0063に記載された、芳香族単官能ラジカル重合性モノマーが好ましく挙げられる。中でも、芳香族単官能ラジカル重合性モノマーとしては、式(b−3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012046561
(式(b−3)中、R1は水素原子、又は、メチル基を表し、X1は二価の連結基を表し、Arは芳香族炭化水素基を表し、R5は置換基を表し、uは0〜5の整数を表し、また、u個存在するR5はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。)
式(b−3)中、R1は、水素原子であることが好ましい。
1は二価の連結基を表し、エーテル基(−O−)、エステル基(−C(O)O−若しくは−OC(O)−)、アミド基(−C(O)NR’−)、カルボニル基(−C(O)−)、イミノ基(−NR’−)、置換基を有していてもよい炭素数1〜15のアルキレン基、又は、これらを2以上組み合わせた二価の基であることが好ましい。なお、R’は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状アルキル基、又は、炭素数6〜20のアリール基を表す。
式(b−3)中、X1のビニル基と結合する端部は、X1のカルボニル炭素とエチレン性不飽和基とが結合するエステル基又はアミド基であることが好ましく、より好ましくはエステル結合である。特に、H2C=C(R1)−C(O)O−の構造を有するものであることが好ましい。その場合、X1の他の部分は、単結合であっても、前記の基から任意に選択したものであってもよい。
1及びX1を含む部分(H2C=C(R1)−X1−)は、芳香族炭化水素基Ar上の任意の位置で結合することができる。
また、アルミニウム金属顔料、又は、着色剤との親和性を向上させるという観点から、X1の芳香族炭化水素基Arと結合する端部は、酸素原子であることが好ましく、エーテル性酸素原子であることがより好ましく、X1は、*−C(O)O(LO)q−又は*−C(O)NH(LO)q−であることが好ましい。ここで、*は、式(b−3)のX1とエチレン性不飽和基との結合位置を示し、qは0〜10の整数であり、Lは炭素数2〜4のアルキレン基を表す。これらの中でも、X1は*−C(O)O(LO)q−であることが好ましく、qは0〜4の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましく、1又は2であることが更に好ましい。(LO)qは、エチレンオキシド鎖又はプロピレンオキシド鎖であることが好ましい。
u個存在するR5は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、チオール基、シロキサン基、又は、更に置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくは複素環基であることが好ましい。
uは、0〜5の整数を表し、0であることが好ましい。
Arは芳香族炭化水素基を表す。芳香族炭化水素基としては、1〜4つの環を有する単環又は多環芳香族炭化水素基が挙げられ、具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、1H−インデン、9H−フルオレン、1H−フェナレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、ナフタセン、テトラフェニレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、クリセン、プレイアンデン等から1つ以上の水素原子を除いた基が挙げられる。中でも本発明においては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、単環芳香族炭化水素基、すなわちフェニル基がより好ましい。なお、式(b−3)における芳香族炭化水素基Arは、O、N、S等のヘテロ原子を含む芳香族複素環であってもよいが、ヘテロ原子を含まないことが好ましい。
本発明においては、式(b−3)で表される化合物としては、2−フェノキシエチルアクリレートが好ましく挙げられる。
<その他の単官能モノマー>
インク組成物は、上記式(b−1)で表される化合物、式(b−2)で表される化合物、芳香族単官能モノマー以外のその他の単官能モノマーを含有していてもよい。その他の単官能モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル化合物が好ましい。(メタ)アクリル酸エステル化合物には、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。その他の(メタ)アクリル酸エステル化合物は、1種のみ用いてもよく、また、目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−セチル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、日立化成(株)製ファンクリルFA−513A(ジシクロペンタニルアクリレート)、ファンクリルFA−513M(ジシクロペンタニルメタクリレート)、ファンクリルFA−711MM(ペンタメチルピペリジニルメタクリレート)、ファンクリルFA−712HM(テトラメチルピペリジニルメタクリレート)、サートマー・ジャパン(株)製機能性モノマーSR&CDシリーズ、機能性オリゴマーとして市販されているCNシリーズ等の単官能又は多官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物が挙げられる。
更に具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、大成社);加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」79頁(1989年、シーエムシー社);滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性又は架橋性の(メタ)アクリル酸エステルモノマー、オリゴマー、プレポリマー及びポリマーを用いることができる。
また、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−134011号、特表2004−514014号等の各公報に記載されている光重合性組成物に用いられる光硬化型の重合性化合物が知られており、これらに記載の(メタ)アクリル酸エステルも本発明のインク組成物に適用することができる。
インク組成物中における単官能モノマーの総含有量は、5〜85重量%が好ましく、7.5〜84.5重量%がより好ましく、10〜84重量%が更に好ましい。上記の数値の範囲内であると、柔軟性に優れた画像が得られる。
<多官能モノマー>
多官能モノマーとしては、ラジカル重合性のエチレン性不飽和基を2つ以上有する多官能モノマーが好ましく、(メタ)アクリレート基、(メタ)アクリルアミド基、ビニルオキシ基及びN−ビニル基よりなる群から選択されるエチレン性不飽和基を2つ以上有する多官能モノマーがより好ましく、少なくとも2つの(メタ)アクリレート基を有する多官能モノマーが更に好ましい。
多官能モノマーが有する官能基数は、2〜6個が好ましく、2〜4個がより好ましく、2個が更に好ましい。
多官能モノマーとしては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(EO)変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(PO)変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、PO変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。
さらに、ラジカル重合性化合物として、ビニルエーテル化合物を用いてもよい。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
インク組成物中における多官能モノマーの含有量は、硬化性と柔軟性の両立から、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましく、1〜5重量%が更に好ましい。
インク組成物中におけるラジカル重合性化合物の含有量は、硬化性・非硬化成分の染み出し防止の観点から、60〜99重量%が好ましく、62.5〜97.5重量%がより好ましく、65〜95重量%が更に好ましい。
(光ラジカル重合開始剤)
本発明のインク組成物は、好ましくは光ラジカル重合開始剤(以下、「重合開始剤」ともいう。)を含有する。重合開始剤は、前記活性放射線等の外部エネルギーを吸収して重合開始種を生成する化合物である。本発明に用いることができる重合開始剤としては、芳香族ケトン類、アシルホスフィン化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、及び、炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤の具体例としては、特開2008−208190号公報、特開2009−096985号公報に記載の重合開始剤が挙げられる。重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも重合開始剤としては、アシルホスフィン化合物、芳香族ケトン類が好ましい。芳香族ケトン類としては、チオキサントン化合物が好ましい。アシルホスフィン化合物とチオキサントン化合物との併用が特に好ましい。
<アシルホスフィン化合物>
アシルホスフィン化合物としては、特開2009−096985号公報の段落0080〜0098に記載のアシルホスフィンオキサイド化合物が好ましく挙げられ、中でも、化合物の構造中に式(c−1)又は式(c−2)で表される構造を有するものが好ましい。
Figure 2012046561
特に、アシルホスフィンオキサイド化合物としては、式(c−3)又は式(c−4)の化学構造を有するものが特に好ましい。
Figure 2012046561
(式(c−3)中、R6、R7、R8はメチル基又はエチル基を置換基として有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。)
式(c−3)で表されるモノアシルホスフィンオキサイド化合物としては、R6〜R8が、置換基としてメチル基を有していてもよいフェニル基であることが好ましく、R7及びR8がフェニル基であり、R6が1〜3個のメチル基を有するフェニル基であることがより好ましい。式(c−3)で表されるモノアシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(Darocur TPO:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Lucirin TPO:BASF社製)が好ましい。
Figure 2012046561
(式(c−4)中、R9、R10、R11はメチル基又はエチル基を置換基として有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。)
式(c−4)で表されるビスアシルホスフィンオキサイド化合物としては、R9〜R11が、置換基としてメチル基を有していてもよいフェニル基であることが好ましく、R11がフェニル基であり、R9及びR10が1〜3個のメチル基を有するフェニル基であることがより好ましい。式(c−4)で表されるビスアシルホスフィンオキサイド化合物としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(IRGACURE819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が好ましい。
<チオキサントン化合物>
チオキサントン化合物は、式(c−5)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2012046561

(式(c−5)中、R1〜R8はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基(一置換及び二置換の場合を含む。)、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシ基又はスルホ基を表す。)
前記アルキル基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、及び、アシル基におけるアルキル部分の炭素数は、1〜20であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜4であることが更に好ましい。
1〜R8は、それぞれ隣接する2つが互いに連結して環を形成していてもよい。これらが環を形成する場合の環構造としては、5又は6員環の脂肪族環、芳香族環などが挙げられ、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士が更に組み合わさって2核環、例えば、縮合環を形成していてもよい。これらの環構造は置換基を更に有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシ基及びスルホ基が挙げられる。形成された環構造が複素環である場合のヘテロ原子の例としては、N、O、及びSを挙げることができる。
チオキサントン化合物としては、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル]チオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチルチオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、n−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシミド、n−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)チオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリドが例示できる。中でも、入手容易性や硬化性の観点から、2−イソプロピルチオキサントン、及び、4−イソプロピルチオキサントンがより好ましい。
本発明においては、硬化性の観点から、アシルホスフィン化合物とチオキサントン化合物とを併用することが好ましい。アシルホスフィン化合物とチオキサントン化合物とを併用する場合、アシルホスフィン化合物:チオキサントン化合物の重量比で、好ましくは99:1〜1:99、より好ましくは90:10〜50:50、更に好ましくは80:20〜50:50の範囲である。
本発明において、光ラジカル重合開始剤の総使用量は、硬化性の観点から、インク組成物の総重量に対して、1〜20重量%が好ましく、3〜15重量%がより好ましく、5〜10重量%が更に好ましい。
(界面活性剤)
本発明に用いることができるインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
(その他の成分)
本発明のインク組成物には、その他の成分として、特開2009−096985号公報に記載の増感剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、塩基性化合物等を添加してもよい。
III.カチオン重合性インク組成物
本発明において、インク組成物は、カチオン重合性インク組成物であってもよい。以下、カチオン重合性インク組成物について説明する。
(アルミニウム金属顔料)
前記ラジカル重合性インク組成物に用いられるアルミニウム金属顔料を、カチオン重合性インク組成物においても好ましく用いることができ、好ましい範囲もラジカル重合性インク組成物の場合と同様である。
(カチオン重合性化合物)
カチオン重合性インク組成物は、カチオン重合性化合物を含有する。本発明に用いることができるカチオン重合性化合物としては、オキシラン環(「エポキシ環」ともいう。)を有する化合物(「オキシラン化合物」又は「エポキシ化合物」ともいう。)、オキセタン環を有する化合物(「オキセタン化合物」ともいう。)、ビニルエーテル化合物等の公知のカチオン重合化合物を特に制限はなく用いることができる。
カチオン重合性化合物としては、後述する光カチオン重合開始剤から発生するカチオン重合開始種により重合反応を開始し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。また、カチオン重合性化合物としては、例えば、カチオン重合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では400nm以上の可視光波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も、例えば特開平6−43633号、特開平8−324137号の各公報等に公開されている。
カチオン重合性化合物として、オキセタン化合物又はエポキシ化合物等の環状エーテル構造を有する化合物を含有することが好ましい。環状エーテル構造を有することによりアルミニウム金属顔料や着色剤の分散安定性が向上し、経時安定性に優れたインク組成物が得られる。
カチオン重合性化合物に含まれる単官能モノマーとして、オキセタン化合物又はエポキシ化合物を含有することが好ましく、オキセタン化合物のみであることがより好ましい。
カチオン重合性化合物に含まれる多官能モノマーとして、オキセタン化合物又はエポキシ化合物を含有することが好ましく、オキセタン化合物のみであることがより好ましい。
エポキシ化合物としては、芳香族エポキシド、脂環式エポキシド、脂肪族エポキシドなどが挙げられ、芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロロヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルが挙げられ、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン環又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく挙げられる。
脂肪族エポキシドとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルに代表されるポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
本発明に用いることのできる単官能及び多官能のエポキシ化合物を詳しく例示する。
単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
また、多官能エポキシ化合物の例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,13−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
これらのエポキシ化合物の中でも、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが、硬化速度に優れるという観点から好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
本発明に使用できるオキセタン化合物は、少なくとも1つのオキセタン環を有する化合物を指し、特開2001−220526号、同2001−310937号、同2003−341217号の各公報に記載されているような公知のオキセタン化合物を任意に選択して使用できる。
本発明に用いることができるオキセタン環を有する化合物としては、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。このような化合物を使用することで、インク組成物の粘度をハンドリング性の良好な範囲に維持することが容易となり、また、硬化後のインク組成物の被記録媒体との高い密着性を得ることができる。
分子内に1〜2個のオキセタン環を有する化合物としては、下記式(1)〜(3)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2012046561
a1は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基を表す。分子内に2つのRa1が存在する場合、それらは同じであっても異なるものであってもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、フルオロアルキル基としては、これらアルキル基の水素のいずれかがフッ素原子で置換されたものが好ましく挙げられる。
a2は、水素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、芳香環を有する基、炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等が挙げられ、芳香環を有する基としては、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基としては、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等が、アルキコキシカルボニル基としては、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が、N−アルキルカルバモイル基としては、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等が挙げられる。また、Ra2は置換基を有していてもよく、置換基としては、1〜6のアルキル基、フッ素原子が挙げられる。
a3は、線状又は分枝状アルキレン基、線状又は分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、線状又は分枝状不飽和炭化水素基、カルボニル基又はカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシ基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基、又は、以下に示す基を表す。アルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられ、ポリ(アルキレンオキシ)基としては、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等が挙げられる。不飽和炭化水素基としては、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等が挙げられる。
Figure 2012046561
a3が上記多価基である場合、Ra4は、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシ基、カルボキシ基、又はカルバモイル基を表す。
a5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32、又は、C(CH32を表す。
a6は、炭素数1〜4個のアルキル基、又は、アリール基を表し、nは0〜2,000の整数である。Ra7は炭素数1〜4個のアルキル基、アリール基、又は、下記構造を有する1価の基を表す。下記式中、Ra8は炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基であり、mは0〜100の整数である。
Figure 2012046561
式(1)で表される化合物として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(OXT−101:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(OXT−212:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン(OXT−211:東亞合成(株)製)が挙げられる。式(2)で表される化合物としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン(OXT−121:東亞合成(株)製)が挙げられる。また、式(3)で表される化合物としては、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(OXT−221:東亞合成(株)製)が挙げられる。
分子内に3〜4個のオキセタン環を有する化合物としては、下記式(4)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2012046561
式(4)において、Ra1は、前記式(1)におけるものと同義である。また、多価連結基であるRa9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
Figure 2012046561
上記Aにおいて、Ra10はメチル基、エチル基又はプロピル基を表す。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
また、本発明に好適に用いることのできるオキセタン化合物の別の態様として、側鎖にオキセタン環を有する下記式(5)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2012046561
式(5)において、Ra1及びRa8は前記式におけるものと同義である。Ra11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
このようなオキセタン環を有する化合物については、前記特開2003−341217号公報の段落0021〜0084に詳細に記載され、ここに記載の化合物は本発明にも好適に用いることができる。
特開2004−91556号公報に記載されたオキセタン化合物も本発明に使用することができる。特開2004−91556号公報の段落0022〜0058に詳細に記載されている。
本発明に好ましく用いられるカチオン重合性化合物の例を以下に列記する。
Figure 2012046561
Figure 2012046561
本発明のインク組成物は、カチオン重合性化合物としてビニルエーテル化合物を含有していてもよい。ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
以下に、単官能ビニルエーテルと多官能ビニルエーテルを詳しく例示する。
単官能ビニルエーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、クロロブチルビニルエーテル、クロロエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
また、多官能ビニルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、ジ又はトリビニルエーテル化合物が、硬化性、被記録媒体との密着性、形成された画像の表面硬度などの観点から好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。
硬化性の観点から、カチオン重合性化合物中、多官能モノマーの割合は、15〜99.9重量%が好ましく、17〜95重量%がより好ましく、20〜90重量%が更に好ましい。
また、柔軟性・金属光沢性の観点から、カチオン重合性化合物中、単官能モノマーの割合は、0.1〜85重量%が好ましく、5〜83重量%がより好ましく、10〜80重量%が更に好ましい。
インク組成物中のカチオン重合性化合物の含有量は、インク組成物の全固形分に対し、10〜95重量%が好ましく、30〜90重量%がより好ましく、50〜85重量%が更に好ましい。
(光カチオン重合開始剤)
カチオン重合性インク組成物は、光カチオン重合開始剤を含有することが好ましい。本発明における光カチオン重合開始剤は、好ましくは光酸発生剤である。光酸発生剤として、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適なカチオン重合開始剤の例を以下に挙げる。
本発明に用いられる光酸発生剤は、活性放射線の照射により酸を発生する化合物であることが好ましい。光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどの照射により酸を発生する化合物を適宜選択して使用することができる。
このような光酸発生剤としては、活性放射線の照射により分解して酸を発生する、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩などのオニウム塩化合物、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネート等のスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、光酸発生剤としてオニウム塩を使用することが好ましい。
本発明に用いることができる好ましい光酸発生剤として、下記式(b1)、(b2)、又は、(b3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2012046561
式(b1)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
-は、非求核性アニオンを表し、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 -、PF6 -、SbF6 -や以下に示す基などが好ましく挙げられる。また、炭素原子を有する有機アニオンであることが好ましい。
Figure 2012046561
好ましい有機アニオンとしては、下式に示す有機アニオンが挙げられる。
Figure 2012046561
Rc1は、有機基を表す。Rc1における有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。Rd1は、水素原子、アルキル基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5は、各々独立に、有機基を表す。Rc3、Rc4、Rc5の有機基として、好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができ、最も好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。Rc3とRc4が結合して形成される基としてはアルキレン基、アリーレン基が挙げられ、好ましくは炭素数2〜4のパーフルオロアルキレン基である。
Rc1、Rc3〜Rc5の有機基として、最も好ましくは1位がフッ素原子又はフルオロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子又はフルオロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子又はフルオロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(b1−1)、(b1−2)、(b1−3)における対応する基を挙げることができる。
なお、式(b1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、式(b1)で表される化合物のR201〜R203のうち少なくとも1つが、式(b1)で表される他の化合物におけるR201〜R203の少なくとも1つと直接、又は、連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(b1)成分として、以下に説明する化合物(b1−1)、(b1−2)、及び(b1−3)を挙げることができる。
化合物(b1−1)は、上記式(b1)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、すなわち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基としては、炭素数1〜15の直鎖又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基としては、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうち、いずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(b1−2)について説明する。
化合物(b1−2)は、式(b1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、より好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができ、直鎖、分岐2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができ、環状2−オキソアルキル基がより好ましい。
201〜R203の直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基としては、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(b1−3)とは、以下の式(b1−3)で表される化合物であり、フェナシルスルホニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2012046561
式(b1−3)において、R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
x及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成してもよい。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、式(b1)におけるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは炭素数1〜20個、より好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができる。
1c〜R7cのシクロアルキル基として、好ましくは、炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖状若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、溶剤溶解性がより向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制されるので好ましい。
x及びRyとしてのアルキル基、シクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
x及びRyは、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であることが好ましい。
2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
x、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基、シクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基、シクロアルキル基である。
式(b2)、(b3)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。X-は、非求核性アニオンを表し、式(b1)におけるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
204〜R207としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R204〜R207としてのシクロアルキル基として、好ましくは炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)が挙げられる。
204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
また、R204とR205、R206とR207が結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R204とR205、R206とR207が結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
なお、式(b2)又は(b3)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、式(b2)で表される化合物のR204又はR205が、式(b2)で表される他の化合物におけるR204又はR205と直接、又は、連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
光酸発生剤として、さらに、下記式(b4)、(b5)、(b6)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2012046561
式(b4)〜(b6)中、Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
206、R207及びR208は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はシアノ基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
Ar3及びAr4、R206〜R208並びにAは置換基を有していてもよく、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
なお、式(b4)〜(b6)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、式(b6)で表される化合物のR206〜R208のうち少なくとも1つが、式(b6)で表される他の化合物におけるR206〜R208の少なくとも1つと直接、又は、連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
前記光酸発生剤の中でも好ましいものとしては、式(b1)〜(b3)で表される化合物を挙げることができる。
本発明に用いることのできる光酸発生剤の好ましい化合物例としては、特開2010−100833号公報に記載の〔(b−1)〜(b−96)〕が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、特開2002−122994号公報の段落0029〜0030に記載のオキサゾール誘導体、s−トリアジン誘導体なども好適に用いられる。
特開2002−122994号公報の段落0037〜0063に例示されるオニウム塩化合物、スルホネート系化合物も本発明に好適に使用し得る。
本発明においては、光酸発生剤としては、スルホニウム塩が好ましく、式(b1)で表される化合物がより好ましく、化合物(b1−1)に該当するアリールスルホニウム化合物が更に好ましい。
光酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
インク組成物中の光酸発生剤の含有量は、インク組成物の0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましい。上記範囲であると、インク組成物を十分硬化させることができ、また、硬化度の均一性に優れる。
また、本発明において、インク組成物に後述する増感剤を用いる場合、重合開始剤の総使用量は、増感剤に対して、重合開始剤:増感剤の重量比で、200:1〜1:200であることが好ましく、50:1〜1:50であることがより好ましく、20:1〜1:5であることが更に好ましい。
本発明において、特定の活性エネルギー線を吸収して、前記光酸発生剤の分解を促進させるためにインク組成物に増感剤を添加してもよい。
増感剤は、特定の活性エネルギー線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光酸発生剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光酸発生剤は化学変化を起こして分解し、酸又はカチオンを生成する。
好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、アントラセン、9,10−ジアルコキシアントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、チオキサントン類(例えば、イソプロピルチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
また、好ましい増感剤の例としては、下記式(IX)〜(XIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012046561
式(IX)中、A1は硫黄原子又はNR50を表し、R50はアルキル基又はアリール基を表し、L2は隣接するA1及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R51、R52は互いに結合して、色素の酸性核を形成してもよい。Wは酸素原子又は硫黄原子を表す。
Figure 2012046561
式(X)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して連結している。ここでL3は−O−又は−S−を表す。また、Wは式(IX)に示したものと同義である。
Figure 2012046561
式(XI)中、A2は硫黄原子又はNR59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基又はアリール基を表す。
Figure 2012046561
式(XII)中、A3、A4はそれぞれ独立に−S−、−NR62−又は−NR63−を表し、R62、R63はそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基を表し、L5、L6はそれぞれ独立に、隣接するA3、A4及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性又は芳香族性の環を形成することができる。
Figure 2012046561
式(XIII)中、R66は置換基を有してもよい芳香族環又はヘテロ環を表し、A5は酸素原子、硫黄原子又は=NR67を表す。R64、R65及びR67はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R67とR64、及びR65とR67はそれぞれ互いに脂肪族性又は芳香族性の環を形成するため結合することができる。
式(IX)〜(XIII)で表される化合物の好ましい具体例としては、特開2010−100833号公報に記載の(E−1)〜(E−20)が挙げられる。
本発明において、インク組成物中における増感剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
<強増感剤>
本発明において、インク組成物は、強増感剤(「共増感剤」、又は、「強色増感剤」という場合もある。)を含有することも好ましい。本発明において強増感剤は、増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、又は、酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
この様な強増感剤の例としては、アミン類、例えばM.R.Sanderら著,Journal of Polymer Society,第10巻,3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられる。
具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
強増感剤の別の例としては、チオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられる。
具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特開平8−54735号公報記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
インク組成物中における強増感剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
カチオン重合性インク組成物においても、ラジカル重合性インク組成物に用いられるアルミニウム金属顔料以外の着色剤、分散剤、界面活性剤、その他の成分を好ましく用いることができる。
(インク物性)
本発明においては、吐出性を考慮し、インク組成物の25℃における粘度が40mPa・s以下であることが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、更に好ましくは7〜30mPa・sである。また、吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。インク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク組成物の浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。更にインク組成物の液滴着弾時のインク滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。
インク組成物の25℃における表面張力は、20〜35mN/mであることが好ましく、23〜33mN/mであることがより好ましい。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点では35mN/m以下が好ましい。
IV.インクセット
インクセットは、アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aを少なくとも1つと、アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bを少なくとも1つとを含むことが好ましい。
本発明においては、インク組成物Aの他にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト、ライトマゼンタ、及び、ライトシアンよりなる群から選択される色のインク組成物Bを少なくとも1つ含むことが好ましく、少なくともシアン、マゼンタ、イエローを含むインクセットがより好ましく、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトを含むインクセットが更に好ましい。また、該インクセットは、本発明のインクジェット記録方法に好適に用いることができる。
V.インクジェット記録方法、及び、印刷物
本発明のインクジェット記録方法は、アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、前記アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、を含むことを特徴とする。
本発明においては、画像形成工程A、硬化工程A、画像形成工程B、硬化工程Bの順に工程を設けてもよく、画像形成工程A、画像形成工程Bの後に、硬化工程Aと硬化工程Bとをまとめて1つの工程で行ってもよい。
また、本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法により得られたことを特徴とする。以下、各工程について説明する。
(画像形成工程A)
本発明のインクジェット記録方法は、アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aを含む。
本発明において、被記録媒体としては、特に限定されず、公知の被記録媒体を使用することができ、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、ポリ塩化ビニル、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。
画像形成工程Aに用いられるインクジェット記録装置としては、ノズル径以外には特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性放射線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、インク組成物Aを含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク組成物A供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pL、より好ましくは3〜42pL、更に好ましくは8〜30pLのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
金属光沢に優れた画像を得るためには、サイズの大きいアルミニウム金属顔料をインク組成物Aに配合しておくことが好ましい。
また、画像形成工程Aにおいて、本発明のインク組成物Aを吐出するためのノズルの開口部(吐出口)の直径は、30〜100μmである。ノズルの開口部の直径が30μm未満であると、金属光沢性が低下する。また、ノズルの開口部の直径が100μmを超えると、吐出安定性が低下する。ノズルの開口部の直径は、31〜95μmが好ましく、32〜90μmがより好ましい。上記の数値の範囲内であると、吐出性に優れ、金属光沢に優れた画像が得られる。
ノズルの開口部の形状は、円形の他、楕円形、多角形など制限されない。円形以外の開口部の場合、ノズルの開口部の直径は、ノズルの開口部の面積に相当する円の直径を意味する。
本発明において、吐出されるインク組成物Aを一定温度にすることが好ましいことから、インク組成物A供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物Aの流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク組成物A供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断又は断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは、熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うと共に、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
本発明に用いられるインク組成物Aは、概して通常インクジェット記録用インク組成物として使用される水性インク組成物より粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インク組成物Aの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。したがって、吐出時のインク組成物Aの温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インク組成物Aの温度の制御幅は、設定温度の±5℃であることが好ましく、設定温度の±2℃であることがより好ましく、設定温度±1℃であることが更に好ましい。
(硬化工程A)
次に、硬化工程Aについて説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aを含む。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物Aは、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物Aに含まれる重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、酸やカチオンなどの重合開始種を発生し、その開始種の機能に重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物Aにおいて重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
ここで、使用される活性放射線は、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などが使用され得る。活性放射線のピーク波長は、増感剤の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、350〜420nmであることが更に好ましい。
また、本発明のインク組成物Aの、光重合開始系は、低出力の活性放射線であっても十分な感度を有するものである。したがって、露光面照度が、好ましくは500〜3,000mW/cm2、より好ましくは1,000〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
活性放射線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インク組成物の硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、LED(UV−LED)、LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。更に一層短い波長が必要とされる場合、LEDとして、米国特許番号第6,084,250号明細書に開示されている、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDが例示できる。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で好ましい活性放射線源はUV−LEDであり、特に好ましくは350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
インク組成物Aは、このような活性放射線に、好ましくは0.01〜120秒、より好ましくは0.01〜90秒、更に好ましくは0.01〜10秒照射されることが適当である。
また、本発明のインクジェット記録方法においては、インク組成物Aを吐出した後0.01〜10秒の間に、2,000mW/cm2以下の露光面照度で活性放射線を照射し、前記インク組成物Aを硬化させることが好ましい。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インク組成物Aの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク組成物Aの着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、更に好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク組成物Aの着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインク組成物Aが硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインク組成物Aが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
上述したようなインクジェット記録方法を採用することにより、表面の濡れ性が異なる様々な被記録媒体に対しても、着弾したインク組成物Aのドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。
(画像形成工程B)
本発明のインクジェット記録方法は、アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bを含む。以下、画像形成工程Aとの相違点についてのみ説明し、それ以外は画像形成工程Aと同様である。
インク組成物Bを吐出するためのピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pL、より好ましくは3〜42pL、更に好ましくは8〜30pLのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。
画像形成工程Bにおいて、インク組成物Bを吐出するためのノズルの開口部(吐出口)の直径は、10μm以上30μm未満である。ノズルの開口部(吐出口)の直径が10μm未満であると、吐出安定性が低下する。また、ノズルの開口部(吐出口)の直径が30μmを超えると、液滴量の制御や画質が低下する。ノズルの開口部(吐出口)の直径は、12.5〜29μmが好ましく、15〜28μmがより好ましい。上記の数値の範囲内であると、インクジェットヘッドのノズルが詰まることがないため吐出性に優れ、高精細な画像が得られる。
ノズルの開口部の形状は、円形の他、楕円形、多角形など制限されない。円形以外の開口部の場合、ノズルの開口部の直径は、ノズルの開口部の面積に相当する円の直径を意味する。
(硬化工程B)
本発明のインクジェット記録方法は、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bを含む。硬化工程Bの条件については、硬化工程Aと同様である。
(各工程の順番)
カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインク組成物から順に重ねることにより、下部のインク組成物まで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
本発明のインクジェット記録方法には、前記インクセットを好適に使用することができる。吐出する各着色インク組成物の順番は、特に限定されるわけではないが、明度の低いインク組成物から被記録媒体に付与することが好ましい。インク組成物A、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのインク組成物Bを使用する場合には、インク組成物A→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で被記録媒体上に付与することが好ましい。また、これにホワイトを加えて使用する場合にはホワイト→インク組成物A→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で被記録媒体上に付与することが好ましい。さらに、本発明はこれに限定されず、ライトシアン、ライトマゼンタのインク組成物Bとシアン、マゼンタ、ブラック、ホワイト、イエローの濃色インク組成物Bが少なくとも含まれるインクセットとしても使用することができ、その場合には、ホワイト→インク組成物A→ライトシアン→ライトマゼンタ→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で被記録媒体上に付与することが好ましい。
VI.成形印刷物の製造方法
本発明の成形印刷物の製造方法は、アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、前記アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、硬化した画像を有する前記被記録媒体を成形加工する成形加工工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の成形印刷物は、前記成形印刷物の製造方法により得られたことを特徴とする。
(画像形成工程A、硬化工程A、画像形成工程B、及び、硬化工程B)
本発明の成形印刷物の製造方法における、画像形成工程A、硬化工程A、画像形成工程B、及び、硬化工程Bについては、本発明のインクジェット記録方法における、画像形成工程A、硬化工程A、画像形成工程B、及び、硬化工程Bと同様であるが、本発明の成形印刷物の製造方法に好適に用いられる被記録媒体について説明する。
本発明の成形印刷物の製造方法に用いることができる被記録媒体は、特に限定はなく、成形加工に適した公知の被記録媒体を用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、オレフィン系熱化塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリエステル系熱化塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン6,6等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化ビニリデン、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂等を例示できる。
上記アクリル系樹脂は、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、エチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等の樹脂を単体又は2種以上の混合物で用いることができる。
中でも、加飾印刷が容易なことや仕上がり成形物の諸耐性が優れている点でポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂やポリカーボネート樹脂に他樹脂をブレンドした樹脂のシートが好ましく用いられ、ポリカーボネート樹脂又ポリカーボネート樹脂に他樹脂をブレンドした樹脂のシートが好ましい。また、被記録媒体は、1種又は2種以上の樹脂シートを積層した積層体であってもよい。
本発明において被記録媒体の厚み(積層体の場合は総厚)は、エンボス加工、真空成形、圧空成形及び真空圧空成形の原理を併用した真空圧空成形が可能な範囲の厚みの樹脂シートであれば特に限定されないが、50〜2,000μmのものが好ましく、100〜1,500μmのものがより好ましく、150〜1,000μmのものが更に好ましい。
熱可塑性樹脂シート中には、必要に応じ適宜、添加剤を添加することができる。添加剤としては、表面光沢、融点等の熱的挙動に支障を来さない範囲で、各種添加剤を適量添加し得る。例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル補捉剤等の光安定剤、シリコーン樹脂、ワックス等の滑剤、着色剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌剤、防黴剤、帯電防止剤等が挙げられる。
本発明の成形印刷物は熱可塑性樹脂シートに真空成形等の成形加工を施すことによって作製され、成形に先立って被記録媒体にインクジェット方式により画像が形成される。
画像は、透明シートの裏面側(真空成形において金型に接する側)に施されるのが一般的であるが、その反対面にも画像が形成されてもよい。また場合によっては、前記反対面にのみ画像を形成することもでき、この場合には基材となる熱可塑性樹脂シートは透明である必要はない。
(成形加工工程)
本発明の成形印刷物の製造方法は、硬化した画像を有する前記被記録媒体を成形加工する成形加工工程を含む。
成形加工には、エンボス加工、真空成形、圧空成形又は真空圧空成形を用いることができる。印刷物を成形加工する装置としては、公知の装置を使用することができ、前記インクジェット記録装置と一体の装置であっても、別の装置であってもよい。
エンボス加工とは、印刷物等を図柄や文字等の任意の形状にくぼませて立体感を出す加工のことであり、例えば、ローラーやプレス機等を用いて行われる。エンボス加工の一例としては、ホット・コールドプレス法が挙げられ、特開平10−199360号公報に記載の方法等を参照することができる。ホット・コールドプレス法によるエンボス成形装置の一例を以下に示す。該エンボス成形装置は、下部定盤(下定盤)と上部定盤(上定盤)が相互に接近離隔可能に配置されている。そして、下部定盤上にはプレート型ヒータが固定されており、上部定盤の下面にもプレート型ヒータが固定されている。これにより、被記録媒体を加熱しながらホットプレスを行うことができる。このホットプレス機において、その下定盤上のプレート型ヒータに、所定のエンボス形状に倣う凸部を有する金型を取付け、上定盤の下面に固定されたヒータに接触するように、前記凸部に整合する形状の凹部を有する金型を取付ける。そして、画像を形成した被記録媒体を配置し、この被記録媒体と凹部金型との間にクッションシートを配置して、上定盤を下降させる等して上定盤と下定盤との間で被記録媒体及びクッションシートをプレスする。このホットプレス工程における加圧力は例えば30トンであり、プレート型ヒータによる加熱温度は例えば170℃である。そして、上定盤を下定盤に押圧し、被記録媒体及びクッションシートを金型間で挟圧し、このホットプレスを約3分間保持する。被記録媒体は金型を介してヒータにより加熱され、熱変形により複数個の凸部が形成される。次いで、この被記録媒体及びクッションシートを金型間に挟持したまま、ヒータを具備しない内部水冷型定盤間に配置し、例えば加圧力30トン、保持時間約3分の条件で内部水冷型定盤により押圧し、コールドプレスする。これにより、被記録媒体はホットプレスにより熱変形した凸形状が保持され、エンボス加工を施した成形印刷物が得られる。加圧力及び加熱温度は、用いる印刷物の材質や加工形状等の条件に応じ、適宜調整することができる。
真空成形は、画像が形成された被記録媒体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、これを金型へ減圧によって吸引して延伸しながら金型に圧着冷却し成形する方法であり、圧空成形は、画像が形成された被記録媒体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、金型の反対側から加圧して金型に圧着冷却し成形する方法である。真空圧空成形は、前記減圧及び加圧を同時に行い成形する方法である。詳しくは高分子大辞典(丸善株式会社)p.766〜768に記載されている「熱成形」の項目及び該項目に引用されている文献を参照することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「重量部」を意味し、「%」は「重量%」を意味する。
(アルミニウム金属顔料ミルベースAl1の調製)
アルミニウム金属顔料(ROTOVARIO 500 022、アルミフレーク顔料ペースト、エカルト社製) 50部(固形分)
NPGPODA(プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート) 40部
ソルスパース36000(Lubrizol社製) 10部
以下の成分を撹拌し、金属顔料ミルベースAl1を得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM(50アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで9時間分散することにより行った。
(アルミニウム金属顔料ミルベースAl2の調製)
アルミニウム金属顔料(ROTOVARIO 500 022、アルミフレーク顔料ペースト、エカルト社製) 50部(固形分)
NPGPODA 40部
ソルスパース36000(Lubrizol社製) 10部
以下の成分を撹拌し、アルミニウム金属顔料ミルベースAl2を得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで48時間分散することにより行った。
(シアンミルベースの調製)
シアン顔料:IRGALITTE BLUE GLVO 30部
PEA(フェノキシエチルアクリレート) 50部
SOLSPERSE 5000(Lubrizol社製) 10部
SOLSPERSE 32000(Lubrizol社製) 10部
以下の成分を撹拌し、シアンミルベースを得た。なお、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで8時間分散することにより行った。
シアンミルベースと同様にして表1に記載のマゼンタミルベース、イエローミルベース、ブラックミルベース、及び、ホワイトミルベースを調製した。
Figure 2012046561
(顔料)
・シアン顔料;IRGALITE BLUE GLVO(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・マゼンタ顔料;CINQUASIA MAGENTA RT−355D(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・イエロー顔料;NOVOPERM YELLOW H2G(クラリアント社製)
・ブラック顔料;SPECIAL BLACK 250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・ホワイト顔料;アルミナ処理酸化チタン
(分散媒)
・PEA;フェノキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)
(分散剤)
・SOLSPERSE2000(Lubrizol社製)
・SOLSPERSE32000(Lubrizol社製)
・SOLSPERSE5000(Lubrizol社製)
・SOLSPERSE36000(Lubrizol社製)
<インク組成物の調製>
表2に記載の素材を混合、撹拌することで、No.1〜No.7のインク組成物を得た。なお、表中の数値は各成分の配合量(重量部)を表す。
Figure 2012046561
(単官能モノマー)
・PEA;フェノキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)
・NVC;N−ビニルカプロラクタム(東京化成工業(株)製)
(多官能モノマー)
・NPGPODA;プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(アルドリッチ社製)
(開始剤)
・Irg819;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE 819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・ITX;2−イソプロピルチオキサントンと4−イソプロピルチオキサントンとの混合物(FIRSTCURE ITX、ALBEMARLE社製)
(実施例1)
<インクジェット画像記録>
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に40℃±2℃となるよう、温度制御を行った。
ピエゾ型のインクジェットヘッドとして、以下の2種類のヘッドを用いた。
アルミニウム金属顔料を含むインク組成物No.1に対しては、10〜30plのマルチサイズドットを1,200×1,200dpiの解像度で射出できるよう、ノズルサイズが30μmのヘッド1−1を使用した。
その他の有彩色顔料を含むインク組成物No.3〜7に対しては、1〜10plのマルチサイズドットを4,800×4,800dpiの解像度で射出できるよう、ノズルサイズが25μmのヘッド2−2を使用した。
着弾後はUV光を露光面照度700mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク組成物が着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、露光時間を可変とし、露光エネルギーを照射した。紫外線ランプには、HAN250NLハイキュア水銀ランプ((株)ジーエス・ユアサコーポレーション製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは2.54cm当たりのドット数を表す。被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡績(株)製)を用いた。
(インク膜評価)
<膜硬度(鉛筆硬度)>
アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物(No.1)に対して過剰な露光量(30,000mJ/cm2)で、前記インクジェット記録方法に従い、透明基材(ポリカーボネート)に対し平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、その画像を25℃でJIS K5600−5−4に沿って鉛筆硬度測定を行った。結果を表3に示した。
○: H以上
△: F
×: HB以下
○又は△であれば実用上問題ない。
<金属光沢性>
各インク組成物に対して過剰な露光量(15,000mJ/cm2)で、前記インクジェット記録方法に従い、透明基材(ポリカーボネート)に対し平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、得られた画像を目視によって評価した。評価基準は下記の通りである。結果を表3に示した。
○: 画像の鉛直方向の真上から観察してメタリック調と判断可能
△: 画像を鉛直方向の真上から観察して水平から30度傾けた時点でメタリック調と判断可能
×: ほぼ灰色
○又は△であれば実用上問題ない。
<インクジェット吐出性>
表3に記載のインクジェットヘッドを用いて、表3に記載の各インク組成物を45℃にて60分間連続吐出して、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。結果を表3に示した。
○:正常に打滴されていた。インクジェット吐出性は極めて良い。
△:ミストの発生が少し見られた。インクジェット吐出性は実用上問題ないレベル。
×:全く吐出しなくなった。インクジェット吐出性は悪い。
○又は△であれば実用上問題ない。
(実施例2〜7、比較例1及び比較例2)
インク組成物及びヘッドを表3に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして画像を作成し、評価した。評価結果を表3に示した。
Figure 2012046561
(実施例8)
真空成形装置フォーミング300X(成光産業(株)製)を用い真空成形を行った。上記インクジェット記録方法にて、被記録媒体をパンライトシートPC−1151(帝人化成(株)製)とする以外は、実施例1と同様の条件にて、印刷物を作成した。
支持体の温度が90℃になるようにヒーターの温度を設定し、真空テーブルの中心に図1に示す木製型を設置し真空成形を行った。成形された印刷物にひび割れが生じていないか、目視で観察を行った。また、真空成形加工後に表面の傷つきの有無を目視で観察した。ひび割れが全く見られなかった。

Claims (10)

  1. アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、
    吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、
    前記アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、
    吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、を含むことを特徴とする
    インクジェット記録方法。
  2. 前記アルミニウム金属顔料の体積平均粒子径が0.2〜2.0μmである、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、重合性化合物、及び、光重合開始剤を含有する、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、ラジカル重合性のインク組成物又はカチオン重合性のインク組成物である、請求項1〜3いずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
  5. 請求項1〜4いずれか1つに記載のインクジェット記録方法により得られた印刷物。
  6. アルミニウム金属顔料を含有するインク組成物Aをノズル径が30μm以上100μm以下のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Aと、
    吐出されたインク組成物Aに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Aと、
    前記アルミニウム金属顔料以外の着色剤を含有するインク組成物Bをノズル径が10μm以上30μm未満のノズルで吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成工程Bと、
    吐出されたインク組成物Bに活性放射線を照射して硬化させる硬化工程Bと、
    硬化した画像を有する前記被記録媒体を成形加工する成形加工工程と、を含むことを特徴とする
    成形印刷物の製造方法。
  7. 前記アルミニウム金属顔料の体積平均粒子径が0.2〜2.0μmである、請求項6に記載の成形印刷物の製造方法。
  8. 前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、重合性化合物、及び、光重合開始剤を含有する、請求項6又は7に記載の成形印刷物の製造方法。
  9. 前記インク組成物A及び前記インク組成物Bが、ラジカル重合性のインク組成物又はカチオン重合性のインク組成物である、請求項6〜8いずれか1つに記載の成形印刷物の製造方法。
  10. 請求項6〜9いずれか1つに記載の成形印刷物の製造方法により得られた成形印刷物。
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