JP2012046263A - エレベータの運転制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の乗りかごを備えたエレベータシステムのトータルの消費電力を低減する。
【解決手段】 積載量を検出する積載量検出手段11を有する複数の乗りかご1−1〜1−nと、乗りかごの走行方向及び走行位置を検出する手段32,33を備えた制御装置3−1〜3−nと、運行制御装置2とを備え、この運行制御装置2は、前記走行方向データから各乗りかごの上昇・下降運転を判断する上昇・下降判断手段51と、上昇・下降運転ごとに乗りかご内乗客積載量の大小関係から省エネ効率の低い乗換元乗りかごを見つける省エネ積載量判断手段52と、乗換元乗りかごと同方向で回生運転状態となる積載量を有し、かつ、共通の行先階で停止する乗換先乗りかごを選定する乗換可否判定手段53と、乗換元乗りかご内から停止した乗換先乗りかごに乗換えを促すメッセージを出力する乗換誘導案内手段54とを設けたエレベータ運転制御システムである。
【選択図】図1

Description

本発明の実施の形態は、エレベータの運転制御システムに関する。
近年、世界的な温暖化の影響を低減すべくCO2の削減が叫ばれ、各産業分野とも省エネ化を志向する方向で進んでいる。
エレベータシステムにおいては、エレベータ利用者(乗客)を乗せて昇降動作を繰り返すことから、乗りかご内の積載量を調整して軽負荷状態で運ぶ方法が検討されている。すなわち、乗場に待機する利用者を複数回に分けて少ない積載量(軽負荷)運ぶことが考えられている。
特開2009−143687号公報
ところで、エレベータシステムにおいては、省エネを重視する方向で検討した場合、利用者の待ち時間を短縮するよりも、エネルギーの利用効率の良い条件を優先する必要がある。
そこで、エネルギーの利用効率を考慮すると、エレベータの上昇運転時と下降運転時では異なってくる。上昇運転時には、定格積載量の半分までの積載量で運転したときに回生運転となる可能性があるが、定格積載量の半分を超えた積載量で運転したときには力行運転となり、電源電力が消費される。
逆に、エレベータの下降運転時は、定格積載量の半分を超えた積載量で運転したときに回生運転となる可能性があるが、定格積載量の半分までの積載量で運転したときに力行運転となり、電源電力が消費される。
しかし、乗場に待機する利用者を複数回に分けて運ぶ場合、一回当りの消費電力が低減されるが、運転回数が増えてくれば、全体としてエネルギーの効率が大きく下がる。
また、乗場の利用者を長時間待たせる結果となり、サービスの低下を招く問題がある。
さらに、釣合いおもりとのバランス状態を優先するように乗りかごに乗客を乗せたとしても、その階を出発して次々と他の階で乗客が乗り込んだり、降りたりすると、バランスが崩れた状態となり、結果的に力行運転の方向に変化し、エネルギーの効率が悪くなる。
そこで、このエレベータの運転制御システムは、乗りかごの運転中に不特定の停止階にて、他の乗りかごの状況を考慮しつつ総合的に判断し、乗客の乗換えを促し、回生運転の頻度を増加させ、あるいはトータル的に消費電力の低減を図ることを提供する。
上記課題を解決するために、発明の実施形態によれば、複数の乗りかごのそれぞれに設けられ、当該乗りかご内の乗客の積載量を検出する積載量検出手段と、各乗りかごに対応する制御装置に設けられ、前記乗りかごの走行方向及び走行位置を検出する手段と、前記各制御装置からリアルタイムに送られてくる前記乗りかご内の乗客の積載量、前記走行方向及び走行位置を取り込んで書換え更新するとともに、エネルギー効率を考慮して乗換えを促す運行制御装置とを備え、
この運行制御装置は、前記乗りかごの走行方向から乗換元とする乗りかごと同方向で共通の行先階で停止する乗換先乗りかごを選定する乗換可否判定手段と、前記乗換元乗りかごが少なくとも行先階で停止したとき、前記乗換元乗りかご内から前記乗換先乗りかごに乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力する乗換誘導案内手段とを設けたエレベータ運転制御システム。
各実施形態に係るエレベータの運転制御システムの全体構成を示す図。 各乗りかご内部における表示装置及び放送装置等の設置状態を説明する図。 運用制御装置に接続されるデータベースに設定される積載量管理テーブルのデータ配列例図。 運用制御装置に接続されるデータベースに設定されるかご走行管理テーブルのデータ配列例図。 運用制御装置に接続されるデータベースに設定される行先階登録管理テーブルのデータ配列例図。 実施形態1に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態1に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。 実施形態2に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態2に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。 実施形態3に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態3に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。 実施形態4に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態4に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。 実施形態5に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態5に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。 乗りかごの応答状態を説明する摸式図。 実施形態6に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態6に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。 実施形態7に係るエレベータの運転制御システムにおける運用制御装置のブロック構成図。 実施形態7に関係する運用制御装置の処理手順を説明する図。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は各実施の形態に係るエレベータの運転制御システムを示す全体構成図である。
エレベータの運転制御システムは、乗客を運ぶ複数の乗りかご1−1,1−2,1−3,…,1−nと、群管理制御装置に相当する機能を有する運行制御装置2と、各乗りかご1−1,1−2,1−3,…,1−nに個別に対応するように設けられ、乗りかごの運転状況に関するデータを運行制御装置2に中継し、また、運行制御装置2で処理された運行制御に関するデータに基づいて該当する乗りかご1−1,1−2,1−3,…,1−nの運転制御を実施する制御装置3−1,3−2,3−3,…,3−nとを含む構成である。
なお、乗りかご1−1,1−2,1−3,…,1−n及び制御装置3−1,3−2,2−3,…,3−nについては、説明の便宜上個別符号を省略し、乗りかご1、制御装置3と共通符号を付して説明する。
各乗りかご1は、図2に示すように、かご室1aとかご支持フレーム1bとの間に積載量検出手段としての荷重検出器11が設置され、かご室1a内の乗客の積載量を計測し、テールコード12を介して制御装置3に送出する。
なお、荷重検出器11としては、例えばかご室1a内の積載量に応じてリニアに応答する圧電素子等が用いられ、乗客の乗込みによる積載量(荷重)の変動をリアルタイムに計測する。
また、乗りかご1のかご室1aを構成するかごドア1cの一側部の袖板1dにはかご操作盤13が設けられている。かご操作盤13には、行先階指定ボタン及びドア開閉ボタンの他、所要とする音声メッセージを出力する放送装置15及び所要とするデータメッセージを表示する表示装置16が設けられている。なお、かご操作盤13の表示装置16に代えて、かご室3a上部の天幕1eに表示装置17を設け、データメッセージを表示する構成であってもよい。
運行制御装置2は、ユーザの要望を考慮しつつ所定の処理を実行するものであって、乗場呼び・かご呼び、かご内積載量、かご走行方向、かご走行位置等に基づいて、例えば回生運転とするための乗換えが可能か否かを判断し、乗換えが可能な乗りかご1があれば、乗客の乗換えを促す機能をもっている。
運行制御装置2には、複数の乗りかご間で乗客の乗換えを促すために必要なデータを格納するデータベース21が接続されている。
データベース21には、少なくとも各乗りかご1から対応する制御装置3を中継してくる荷重検出器11で検出された積載量データをリアルタイムに書き換え更新する積載量管理テーブル21a(図3参照)、各乗りかご1の走行方向及び走行位置をリアルタイムに書き換え更新するかご走行管理テーブル21b(図4参照)と、各乗りかご1からのかご呼び等で登録される行先階を管理する行先階登録管理テーブル21c(図5の斜線参照)が設けられている。
各制御装置3は、各乗りかご1に対応して設けられ、例えば乗りかご上部、機械室,昇降路、号機対応の適宜な乗場壁裏側などに設置され、少なくとも運行制御装置2による呼び登録階(行先階)及び乗りかご割当て指示に基づき、予め設定された速度パターンと検出速度との偏差に応じた正負の速度指令に従って巻上機(図示せず)を正回又は逆転し、当該巻上機の回転軸に連結される綱車に巻き掛けられた主索4に吊下される乗りかご1を呼び登録階(行先階)に運ぶ運転制御を実施する運転制御手段31と、巻上機への正負の速度指令から乗りかご1の走行方向を検出する走行方向検出手段32と、階床選択器またはガバナ(調速機)から乗りかご1の走行位置を取得する走行位置取得手段33とが設けられている。34は走行状態検出手段であって、例えば巻上機の回転速度を検出し、後記する乗換先の乗りかご1が所定の階で停止したか(速度=0)を検出する(実施形態2を参照)。
(実施形態1)
図6は実施形態1に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。なお、図1ないし図5については、前述したように実施形態1を含む各実施形態に共通する構成であることは言うまでもない。
エレベータ運転制御システムを構成する運行制御装置2としては、各乗りかご1ごとに図4に示すかご走行管理テーブル21bから上昇運転であるか、下降運転であるかを判断する上昇・下降判断手段51、各乗りかご1ごとに図3に示す積載量管理テーブル21aを参照し、省エネ積載量であるか,ひいては非省エネ積載量の乗りかご1を判断する省エネ積載量判断手段52、力行運転となる乗りかご1を乗換元(以下、乗換元乗りかごを1sと呼ぶ)とし、行先階登録管理テーブル21cを参照して当該乗換元乗りかご1sと同方向、かつ同一停止階となる例えば回生運転となる乗換先となる乗りかご1(以下、乗換先乗りかごを1hと呼ぶ)が存在するか、つまり乗換え可能か否かを判定する乗換可否判定手段53及び乗換え可能と判定したとき、乗換案内用メッセージを送出し、例えば乗換元乗りかご1hの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力する乗換誘導案内手段54が設けられている。
次に、以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図7を参照して説明する。
先ず、各制御装置3は、対応する乗りかご1の荷重検出器11から乗客の乗込みにより変化する積載量の他、走行方向検出手段32及び走行位置取得手段33で得られた当該乗りかご1の走行方向及び走行位置の情報を取込み、運行制御装置2側のデータベース21に設定されている積載量管理テーブル21a及びかご走行管理テーブル21bに対してリアルタイムに書き換え更新していく。
ここで、運行制御装置2は、所定の周期ごとに、上昇・下降判断手段51を実行する。上昇・下降判断手段51は、かご走行管理テーブル21bから任意の乗りかご1の走行方向データを読み出し(S1)、上昇運転であるか、下降運転であるかを判断する(S2)。
運行制御装置2は、上昇運転と判断した場合、積載量管理テーブル21aから該当乗りかご1の定格積載量と実測積載量とを読出し(S3)、実測積載量が定格積載量の例えば50%を超えたか(S4)、また、下降運転と判断した場合、同じく該当乗りかご1の定格積載量と実測積載量とを読出し(S3´)、実測積載量が定格積載量の例えば50%未満か否か(S4´)、つまり,実測積載量から力行運転の可能性のある乗りかご1か否かを判断する。
運行制御装置2は、ステップS4において実測積載量が定格積載量の例えば50%を超えて力行運転の状態にあると判断すると、乗換可否判定手段53を実行する。
乗換可否判定手段53は、力行運転状態にある乗りかご1を乗換元乗りかご1sとし、かご走行管理テーブル21bから当該乗換元乗りかご1sと同走行方向、かつ近傍位置の乗りかご1が存在するか否かを判断する(S5)。
ここで、近傍位置の乗りかご1有りと判断したとき、積載量管理テーブル21aから近傍乗りかご1の定格積載量及び実測積載量を読み出し(S6)、当該乗りかご1の実測積載量が所定値(例えば45%ないし数人以上の平均体重に相当する乗客を乗せたときに50%近くとなる)以下であれば(S7)、図5に示す行先階登録管理テーブル21cを参照し、乗換元乗りかご1sと共通の行先階(停止階)が有るか否かを判断する(S8)。行先方向に共通の行先階が有れば、近傍乗りかご1を乗換先乗りかご1hと選定する。
運行制御装置2は、乗換先乗りかご1hと選定した後、乗換誘導案内手段54を実行する。乗換誘導案内手段54は、予めデータベース21に設定される乗換案内用メッセージデータを読み出し、必要に応じて編集処理を行い、乗換元乗りかご1sに対応する制御装置3に送信する。
制御装置3は、運行制御装置2から乗換案内用メッセージデータを受け取ると、呼び登録された行先階に向かう途中あるいは行先階に停止した後、乗換元の乗りかご1sの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージデータを出力する(S9)。
乗客は乗換先乗りかご1hに対する乗換えを促すメッセージを聞くことにより、当該乗換先乗りかご1hが空いていることを認識し、乗換えが行われる。
しかる後、乗換元乗りかご1sは一定時間ドア開後、ドアを閉じ(S10)、ステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。
なお、ステップS4,S5,S7,S8において、否と判断された場合には通常運転に戻る。
また、ステップS4´において、実測積載量が定格積載量の例えば50%未満と判断された場合でも、図示左の処理ステップS5〜S10と同様の処理S5´〜S10´を行う。
従って、以上のような実施の形態によれば、電力エネルギーを消費する乗りかご1を検索し、乗換元乗りかご1sとし、この乗換元乗りかご1sと同方向及び近傍走行位置の他の乗りかご1を乗換先乗りかご1hとして見つけ出し、実測積載量から十分に余裕があって行先階も同じであるとき、同一の行先階で乗換えを促すので、回生運転の頻度を増加させることができ、トータルとしての消費電力を低減化することができる。
(実施形態2)
図8は実施形態2に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。なお、図1ないし図5については、前述したように実施形態2を含む各実施形態に共通する構成であることは言うまでもない。
エレベータ運転制御システムを構成する運行制御装置2は、図6と同様の処理ないし機能を有する上昇・下降判断手段51、省エネ積載量判断手段52、乗換可否判定手段53、乗換誘導案内手段54の他に新たに、乗換元乗りかご1sが行先階で待機しているとき、乗換先乗りかご1hがその後の乗客等その他の要因で行先階をキャンセルしないか、つまり乗換先乗りかご1hが共通の行先階で停止するか否かを判断する乗換先かご停止判断手段61を追加した構成である。従って、図8において、図6と同一の構成部分については、重複説明を避けるために省略する。
また、実施形態2では、巻上機の回転軸近傍などに新規または既設の速度検出器(図示せず)を設置し、各乗りかご1の走行状態を検出する走行状態検出手段34が設けられ、例えば制御装置3を通して運行制御装置2に送信される。
運行制御装置2は、走行状態検出手段34から送られてくるデータから乗換先乗りかご1hが行先階で停止したか否か,つまり速度=0となったか否かを検出する。
次に以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図9を参照して説明する。
なお、図9は、図7の処理手順とほぼ同じであるので、同一処理部分については図7と同一のステップ番号を付し、特に図7と比較して異なる部分について説明する。
運行制御装置2の乗換可否判定手段53は、ステップS7,S8にて、近傍位置及び共通の行先階を有する乗りかご1を乗換先乗りかご1hと選定するが、例えば乗換元乗りかご1sが共通の行先階に先に停止して待機中のとき、乗換先乗りかご1h側が乗客等その他の要因で行先階をキャンセルすることが考えられる。
そこで、運行制御装置2は、ステップS8にて乗換先の乗りかご1hを選定した後、乗換先かご停止判断手段61を実行する。
乗換先かご停止判断手段61は、走行状態検出手段34から得られた検出速度から停止したか(S11)、もし停止していない場合には共通の行先階キャンセルまたは通過したかを判断する(S12)。キャンセルまたは通過したと判断した場合には、乗換元乗りかご1sを通常運転に移行させる。
ステップS11において、乗換先乗りかご1hが同一の行先階に停止した場合、予めデータベース21に設定される乗換案内用メッセージデータを読み出し、必要に応じて編集処理を行い、乗換元乗りかご1sに対応する制御装置3に送信する。
制御装置3は、待機中または乗換先の乗りかご1hが同一の行先階に停止したとき、乗換元乗りかご1sに対して乗換案内用メッセージデータを送信し、乗換元の乗りかご1sの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージデータを出力する(S9)。
従って、以上のような実施形態によれば、乗換先乗りかご1hが乗客等その他の要因で行先階をキャンセルしないか、つまり乗換先乗りかご1hが共通の行先階で停止するか否かを判断するので、乗換元乗りかご1sから事前に乗換えができるか否かを判断できる。
また、予め乗換元乗りかご1sの待機中に乗換案内用メッセージデータを報知した後、乗換元乗りかご1sがキャンセルした場合には、乗換先の乗りかご1hが共通の行先階をキャンセルしたことのメッセージを乗換元乗りかご1sの放送装置15や表示装置16から出力し、もとの通常運転に戻ってもよい。
(実施形態3)
図10は図1ないし図5を含んで実施形態3に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。
エレベータ運転制御システムを構成する運行制御装置2は、図6と同様な処理ないし機能を有する上昇・下降判断手段51、省エネ積載量判断手段52、乗換可否判定手段53、乗換誘導案内手段54の他に新たに、乗換先乗りかご1hの実測積載量の変化状態を調べ、少なくとも回生運転状態ないし実測積載量が所定値以下であるかを判断する積載量変化判断手段62を追加した構成である。従って、図10において、図6と同一の構成部分には、同一符号を付し、その重複説明を省略する。
次に、以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図11を参照して説明する。なお、図11は、図7の処理手順とほぼ同じであるので、同一の処理部分は図7と同一のステップ番号を付して省略し、特に図7と比較して異なる部分について説明する。
運行制御装置2の乗換可否判定手段53は、ステップS7,S8にて、近傍位置の乗りかご1を乗換先の乗りかご1hと選定するが、その後、乗換先乗りかご1hの実測積載量が積載量管理テーブル21aで随時更新されている。
そこで、運行制御装置2の積載量変化判断手段62は、乗換先乗りかご1hを選定した後、積載量管理テーブル21aから乗換先の乗りかご1hに相当する乗りかご1の実測積載量を読み出し(S21)、例えば適宜な記憶手段に一時的に保存される前回実測積載量との間に変化が有るか否かを判断する(S22)。ここで、変化があれば、今回実測積載量と定格積載量とからステップS7と同様に、当該今回実測積載量が所定値以下であるか判断する(S23)。
そして、ステップS22にて変化無しまたはステップS23にて所定値以下であれば、乗換先の乗りかご1hが共通の行先階に停止したかを確認し(S24)、停止した場合にはステップS9に移行し、予めデータベース21に設定される乗換案内用メッセージデータを読み出し、必要に応じて編集処理を行い、乗換元の乗りかご1sに対応する制御装置3に送信する。
制御装置3は、運行制御装置2から乗換案内用メッセージデータを受け取ると、呼び登録された行先階に向かう途中あるいは行先階に停止した後、乗換元乗りかご1sの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージデータを出力する。
従って、以上のような実施の形態によれば、乗換先乗りかご1hを選定した後、乗換先乗りかご1hに実測積載量に変化があり、乗換元乗りかご1sからの乗換えが困難と判断したとき、乗換先を解除するので、例えば乗換先乗りかご1hが既に力行運転または満員の状態となっているとき、乗換元乗りかご1sは乗換先乗りかご1hを待つことなく、通常運転に切換えて運転を続けることができる。
(実施形態4)
図12は図1ないし図5を含んで実施形態4に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。
エレベータ運転制御システムを構成する運行制御装置2は、各乗りかご1ごとに図4に示すかご走行管理テーブル21bから上昇運転であるか、下降運転であるか、つまり同じ走行方向の乗りかごの状況を判断する上昇・下降判断手段51、同方向、かつ近傍位置で共通の行先階となる他の乗換先となる乗りかご1hが存在するか、つまり乗換え可能かを判定する乗換可否判定手段53及び乗換え可能と判定したとき、乗換案内用メッセージを送出し、乗換元乗りかご1sの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力する乗換誘導案内手段54が設けられている。
従って、この実施形態4では、図6の構成から省エネ積載量判断手段52を削除した構成である。
すなわち、実施形態4に係るエレベータ運転制御システムは、個々の乗りかご1の積載量を無視し、共通の行先階が登録されている近傍の乗りかご1の対があれば、1台の乗りかご1に纏めるように乗換えを促すものである。つまり、極力最小とする稼動台数の乗りかご1を利用し、乗客を運ぶ構成である。
次に、以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図13を参照して説明する。
運行制御装置2は、所定の周期ごとに、上昇・下降判断手段51を実行する。この上昇・下降判断手段51は、かご走行管理テーブル21bから任意の乗りかご1の走行方向データを読み出し(S1)、上昇運転(上昇方向)であるか、下降運転(下方方向)であるかを判断する(S2)。
運行制御装置2は、任意の乗りかご1の走行方向(上昇方向・下降方向)を判断した後、乗換可否判定手段53を実行する。
乗換可否判定手段53は、走行方向を決定した乗りかごを乗換元乗りかご1sとし、かご走行管理テーブル21bから当該乗換元乗りかご1sと同走行方向、かつ近傍位置の乗りかご1が存在するか否かを判断する(S5)。
ここで、近傍乗りかご1有りと判断したとき、図5に示す行先階登録管理テーブル21cを参照し、同走行方向、かつ近傍位置の乗りかご1の中に乗換元乗りかご1sと共通の行先階(途中停止階)のかご1が有るか否かを判断する(S8)。同一方向に共通の行先階が有れば、その近傍位置の乗りかご1を乗換先乗りかご1hと選定する。
運行制御装置2は、乗換先乗りかご1hを選定した後、乗換誘導案内手段54を実行する。乗換誘導案内手段54は、予めデータベース21に設定される乗換案内用メッセージデータを読み出し、必要に応じて編集処理を行い、乗換元乗りかご1sに対応する制御装置3に送信する。
制御装置3は、運行制御装置2から乗換案内用メッセージデータを受け取ると、呼び登録された行先階に向かう途中あるいは行先階に停止した後、乗換元の乗りかご1sの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージデータを出力する(S9)。
乗客は乗換先の乗りかご1hに対する乗換えを促すメッセージを聞くことにより、当該乗換先の乗りかご1hが空いていることを認識し、乗換が行われる。
しかる後、乗換元乗りかご1sが一定時間ドア開後、ドアを閉じ(S10)、ステップS1に戻り、同様の処理を実施する。
ステップS2において、逆方向の走行方向の乗換元の乗りかご1sについても、かご走行管理テーブル21bから当該乗換元の乗りかご1sと同走行方向、かつ近傍位置の乗りかご1が存在するか否かを判断する(S5´)。以下、ステップS8〜S10と同様な処理を行う(S8´〜S10´)。
従って、以上のような実施の形態によれば、各乗りかご1の積載量によらず、同じ走行方向であって、かつ、共通の行先階の乗りかご1があれば、当該乗りかご1を乗換先の乗りかご1hとし、乗換元乗りかご1sから乗換先乗りかご1hに乗換えを促すメッセージを出力するので、エレベータかごの稼動台数を最小にして運行し、その他のかご台数や走行回数の休止を増やすことにより、トータルとしての消費電力量を低減化することができる。
(実施形態5)
図14は図1ないし図5を含んで実施形態5に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。
エレベータ運転制御システムを構成する運行制御装置2は、図6と同様な処理ないし機能を有する上昇・下降判断手段51、省エネ積載量判断手段52、乗換可否判定手段53、乗換誘導案内手段54の他に新たに、乗換可否判定手段53で共通の行先階の乗りかご1を選定した後、その共通の行先階で乗場呼びが登録されているか否かを判定する乗場呼び方向判定手段63と、乗場呼びが登録されている場合には、その乗場呼び階に最も近い乗りかご1を応答させずに共通の行先階をもつ乗りかご1s,1hを応答させる乗換かご応答手段64とを追加した構成である。従って、図14において、図6と同一の構成部分には同一符号を付し、その重複説明を省略する。
次に、以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図15を参照して説明する。なお、図15は、図7と同じ処理手順の部分には同一のステップ番号を付して省略し、特に図7と比較して異なる部分について説明する。
運行制御装置2の乗換可否判定手段53は、S8にて、共通の行先階の近傍乗りかご1を乗換先乗りかご1hとして見つけ出した後、乗場呼び方向判定手段63を実行する。
乗場呼び方向判定手段63は、乗換元となる乗りかご1sと乗換先の乗りかご1hとの共通の行先階で乗場呼びが登録されているか判断する(S31)。ここで、乗場呼びが登録されていると判断したとき、再度乗換先の乗りかご1hの行先方向が乗場呼びの方向にあるか判断する(S32)。
しかる後、運行制御装置2は乗りかご応答手段64を実行する。乗りかご応答手段64は、例えば図16に示すようにほとんど空の乗りかご1,積載量80%の乗りかご1s、積載量10%の乗りかご1hが存在する場合、本来であれば乗場呼びのあった5階には空かご1が最も近いので応答させるが、乗換元となる乗りかご1sと乗換先の乗りかご1hがともに5階が共通の行先階であれば、特に乗換先の乗りかご1hを乗場呼びに応答させた後(S33)、乗換先乗りかご1hが停止したか否かを判断する(S34)。
そして、乗換元乗りかご1sと乗換先乗りかご1hがともに乗場呼び登録階に停止したとき、運行制御装置2は、乗換誘導案内手段54を実行する。乗換誘導案内手段54は、予めデータベース21に設定される乗換案内用メッセージデータを読み出し、必要に応じて編集処理を行い、乗換元の乗りかご1sに対応する制御装置3に送信する。
制御装置3は、乗換案内用メッセージデータを受け取ると、乗換元乗りかご1sの放送装置15や表示装置16または17から乗換えを促す乗換案内用メッセージデータを出力する(S9)。
従って、以上のような実施の形態によれば、2台の乗りかご1が行先方向及び行先階とも一致し、かつ、当該行先階から乗場呼びがなされているとき、乗場呼び階に最も近い階の乗りかご1に優先し、共通の行先階をもつ2台の乗りかご1を乗場呼びに応答させ、乗場呼び階で乗換えを促すメッセージを出すので、エレベータの利用要求に対して運転効率を高めることができ、トータルの消費電力を低減化することができる。
(実施形態6)
図17は図1ないし図5を含んで実施形態6に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。
エレベータ運転制御システムとしては、各乗場に少なくとも1台の撮像カメラを設置し、乗場で待機している利用者を撮影し、その撮影映像を運行制御装置2に送信し、データベース21の適宜な領域内に各乗場ごとに格納する。
エレベータ運転制御システムを構成する運行制御装置2は、図6と同様な乗換可否判定手段53、乗込み余裕確認手段65、上昇・下降判断手段51a、かご優先割当て手段66及び乗換誘導案内手段54が設けられている。
特に新たに追加された乗込み余裕確認手段65は、撮像カメラから送られてくる共通の行先階の乗場利用者の撮影映像と人間の特徴パターン(例えば頭部パターン)とを比較し、当該共通の行先階の乗場で待機している利用者の人数を検出する。
かご優先割当て手段66は、上昇・下降判断手段51aにて上昇運転か下降運転かに応じて、上昇運転であれば、最も積載量の小さいかごを乗換先乗りかご1hとし、下降運転であれば、最も積載量の大きいかごを乗換先乗りかご1hとして割当てる機能を有する。
次に、以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図18を参照して説明する。
各制御装置3は、対応する乗りかご1の荷重検出器11から乗客の乗り込みにより変化する積載量の他、走行方向検出手段32及び走行位置取得手段33で得られた当該乗りかご1の走行方向及び走行位置を収集し、運行制御装置2側のデータベース21に設定されている積載量管理テーブル21a及びかご走行管理テーブル21bにリアルタイムに書き換え更新していく。また、各乗場に設置される撮像カメラから所定周期ごとに乗場の撮影映像が運行制御装置2側に送られ、データベース21の所定領域に書き換え更新することにより、各乗場階とも常に最新の撮影映像が格納されている。
以上のような状態において、運行制御装置2は、乗換可否判断手段53を実行する。すなわち、乗換可否判断手段53は、かご走行管理テーブル21bから任意の乗りかご1の走行方向データを読み出し(S1)、同方向を走行している近傍位置の乗りかご1が存在するか否かを判断し(S5)、近傍位置の乗りかご1が存在する場合には行先階登録管理テーブル21cを参照し、共通の行先階の乗りかご1か否かを判断する(S8)。
共通の行先階を有する判断したとき、運行制御装置2は行先階人数確認手段65を実行する。
行先階人数確認手段65は、既にデータベース21に記憶される共通の行先階の乗場映像と人間の特徴パターンとを比較し、行先階の乗場で待機中の利用者の人数を検出した後(S41)、積載量管理テーブル21aから共通の行先階の乗りかご1の定格積載量及び実測積載量を読み出し(S42)、待機中の待ち人数の乗込む余裕が有るか否かを判断する(S43)。
ここで、余裕有りと判断されたとき、運行制御装置2は上昇・下降判断手段51aを実行する。上昇・下降判断手段51aは、かご走行管理テーブル21bから走行方向データを読み出し(S44)、共通の行先階とする乗りかご1,…が上昇運転か、或いは下降運転かを判断する(S45)。
運行制御装置2は、上昇・下降判断手段51aにて上昇運転と判断されたとき、かご優先割り当て手段66を実行する。かご優先割り当て手段66は、積載量管理テーブル21aから該当する複数の乗りかご1の実測積載量を取り出し、最も積載量の少ない乗りかごを優先的に割当て、逆に下降運転と判断されたと、最も積載量の大きな乗りかごを優先的に割当てる(S46,S47)。つまり、回生運転の頻度を高める。
しかる後、運行制御装置2は乗換誘導案内手段54を実行する。乗換誘導案内手段54は、データベース21から待機中の乗客が割当てた乗りかご1に乗込みを促す乗込み案内用メッセージを読み出し、割当てた乗りかご1の放送装置または乗客の待機する乗場に対して、割当てた乗りかご1に乗込むことを促すメッセージを出力する(S48)。割当てた乗りかご1は、ドア開後、乗場の乗客を乗せてドアを閉じ、回生運転を続ける(S10)。
従って、以上のような実施形態によれば、同方向・近傍位置の乗りかご1の有無を確認した後、共通の行先階の乗場待機人数を検出し、各乗りかご1の積載量から乗込む余裕を持っているかを判断し、乗込む余裕有りとする乗りかご割り当てるので、例えば1台の乗りかご1で確実に待機人数を運ぶことができる。
また、乗りかご1の運転方向を考慮し、上昇運転の場合には最も積載量の少ない乗りかご1を割当て、下降運転の場合には最も積載量の大きな乗りかご1を割当てるので、少ない台数・少ないエネルギーで待機人数を確実に運ぶことができる。
(実施形態7)
図19は図1ないし図5を含んで実施形態6に係るエレベータ運転制御システムの運用制御装置の機能構成を示す図である。
エレベータ運転制御システムの運用制御装置2は、機能的には、図6に示す省エネ積載量判断手段52、乗換可否判定手段53、乗換誘導案内手段54の他に新たに行先割当手段67を設けた構成である。
行先割当手段67は、近傍階が多く登録されている積載量の大きな乗りかご1を短距離サービス用に割当て、積載量の少ない乗りかご1を長距離サービス用に割当てる機能をもっている。
次に、以上のように構成された運行制御装置2を含むエレベータ運転制御システムの処理手順について、図20を参照して説明する。
先ず、運用制御装置2は省エネ積載量判断手段52を実行する。省エネ積載量判断手段52は、積載量管理テーブル21aから各乗りかご1の定格積載量及び実測積載量を読み出し(S51)、実測積載量が定員となる定格積載量の50%を超えているか、つまり力行運転の状態にある乗りかご1が存在するか否かを判断する(S52)。
運用制御装置2は、力行運転の状態の乗りかご1有りと判断したとき、乗換可否判定手段53を実行する。乗換可否判定手段53は、かご走行管理テーブル21bを参照し、力行運転の状態の乗りかご1と同方向、かつ近傍位置にある乗りかご1が有るか否かを判断し(S53)、有りの場合には当該近傍位置の乗りかご1について、積載量管理テーブル21aから定格積載量及び実測積載量を読み出し、実測積載量が所定値以下(例えば45%以下、つまり十分な余裕を持って回生運転状態の積載量)であるか判断する(S54)。実測積載量が所定値以下であれば、当該乗りかご1が50%を超える乗りかご1と共通の行先階をもっているか判断する(S55)。共通の行先階をもっている場合は、2つの乗りかご1どうしは乗換え可能と判定する。そして、50%を超える乗りかご1とともに、積載量所定値以下の乗りかご1が行先階で停止したか否かを判断する(S56)。
運用制御装置2は、行先階で停止したと判断すると、行先割当手段67を実行する。行先割当手段67は、乗りかご1が最寄の行先階に停止した後、ステップS52による積載量の大きな乗りかごまたは行先階登録管理テーブル21cに登録されている双方の乗りかご1の行先登録階のうち、より近傍の行先階の登録数が多い方(より近距離階に纏まっている方)の乗りかご1を積載量大とする近距離用かごとして割当て、他方の乗りかご1を遠距離用として割当てる(S57)。
しかる後、運用制御装置2は乗換誘導案内手段54を実行する。乗換誘導案内手段54は、割当て結果に基づいて、データベース21から乗客の乗換案内用メッセージを読み出し、制御装置3を介して遠距離用かご1の放送装置15や表示装置6,17から近距離階に行く乗客に対して近距離用かごの乗換えを促す乗換案内用のメッセージを出力する。
そして、双方の近距離用及び遠距離用の乗りかご1は、一定時間ドア開後、ドアを閉じ(S59)、ステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。
従って、以上のような実施形態によれば、積載量の大きな乗りかごまたは近傍の行先階の登録の多い乗りかごを近距離用、もう一方の乗りかご1を遠距離用に分け、遠距離用の乗りかご1に対して近傍行先階に行く乗客に対して乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力するので、積載量の大きな状態の乗りかご1の走行距離を短くし、結果として長い距離を走行する乗りかご1の積載量を低減することにより、トータルの電力使用量をより低減することができる。
(実施形態8)
この実施形態では、予め設定される各階(例えば出勤時間帯の基準階や予め予約のもとに行われる会議室の多い階など)の利用者の知りうる人数に応じて、乗換えを促す乗換案内用メッセージの出力時間を可変する例である。
本実施形態では、態1−5に加え、運行制御装置2に接続されるデータベース21に各階ごとに出勤時間,会議、イベント、退社等の混雑理由のもと、利用者の多少の階に応じて、例えば省エネ等を考慮しつつ乗込みを促す乗込み案内用メッセージの出力時間を調整する。なえ、出勤時間,会議、イベント等に限らず、実施形態1−5において、共通の行先階で乗換えが行われるが、この行先階における利用者の多少について考慮し、乗換案内用メッセージの時間を調整してもよい。
例えば利用者の多い階による乗換え時に乗換えを促すメッセージの出力時間を短くし、利用者の少ない階による乗換え時に乗換えを促すメッセージの出力時間を長くすることにより、各乗りかごの平準化を図るものであるが、その場合でも上昇運転時と下降運転時とも多少異なる。
例えばエネルギーの効率を考慮し、上昇運転時にはメッセージの出力時間を短くすることで積載量を低減し、下降運転時にはメッセージの出力時間を長くすることにより、少しでも多くの積載量として纏まって運転させるものである。
(その他の実施形態)
(1) また、上記実施形態では、上昇・下降判断手段51は運行制御装置2に設けているが、例えば機械室、昇降路または乗場の適宜な階近傍の壁裏側に設置される各号機毎の制御盤(各号機制御装置)に設けてもよい。この場合、運行制御装置2は、その制御装置3から送られてくる判断結果を受け取り。確認する機能を持っていればよい。
(2) なお、以上の説明では、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、それぞれ一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,1−1,1−2,…,1−n…乗りかご、2…運用制御装置、3,3−1,3−2,…,3−n…制御装置、11…荷重検出器、13…かご操作盤、15…放送装置、16,17…表示装置、21…データベース、21a…積載量管理テーブル、21b…かご走行管理テーブル、21c…行先階登録管理テーブル、31…運転制御手段、32…走行方向検出手段、33…走行位置取得手段、34…走行位置取得手段、51、51a…上昇・下降判断手段、52…省エネ積載量判断手段、53…乗換可否判定手段、54…乗換誘導案内手段、61…乗換先かご停止判断手段、62…積載量変化判断手段、63…乗場呼び方向判定手段、64…乗換かご応答手段、65…乗込み余裕確認手段、66…かご優先割当手段、67…行先割当手段。

Claims (10)

  1. 複数の乗りかごのそれぞれに設けられ、当該乗りかご内の乗客の積載量を検出する積載量検出手段と、各乗りかごに対応する制御装置に設けられ、前記乗りかごの走行方向及び走行位置を検出する手段と、前記各制御装置からリアルタイムに送られてくる前記乗りかご内の乗客の積載量、前記走行方向及び走行位置を取り込んで書換え更新するとともに、エネルギー効率を考慮して乗換えを促す運行制御装置とを備え、
    この運行制御装置は、
    前記乗りかごの走行方向から乗換元とする乗りかごと同方向で共通の行先階で停止する乗換先乗りかごを選定する乗換可否判定手段と、
    前記乗換元乗りかごが少なくとも行先階で停止したとき、前記乗換元乗りかご内から前記乗換先乗りかごに乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力する乗換誘導案内手段とを設けたことを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  2. 請求項1に記載のエレベータ運転制御システムにおいて、
    前記運行制御装置は、前記乗換可否判定手段で選定された前記乗換先乗りかごが前記共通の行先階で停止するか判断する乗換先かご停止判断手段をさらに設け、
    前記乗換先乗りかごの停止判断結果によって前記乗換元乗りかごを通常運転に移行させることを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  3. 請求項1に記載のエレベータ運転制御システムにおいて、
    前記運行制御装置は、前記乗換可否判定手段で選定された前記乗換先乗りかごの積載量の変化の有無を判断する積載量変化判断手段をさらに設け、
    乗換え困難な積載量となったとき、乗換えを行わずに前記乗換元乗りかごを通常運転に移行させることを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  4. 複数の乗りかごにそれぞれ個別に対応する制御装置側に設けられ、前記乗りかごの走行方向及び走行位置を検出する手段と、前記各制御装置側からリアルタイムに送られてくる前記走行方向及び走行位置を取り込んで書換え更新するとともに、エネルギー効率を考慮して乗換えを促す運行制御装置とを備え、
    この運行制御装置は、
    前記乗りかごの走行方向から得られる判断結果に基づき、上昇運転ごと、下降運転ごとに、乗換元とする乗りかごと同方向・近傍位置の前記乗りかごの中から共通の行先階を有する乗換先乗りかごを選定する乗換可否判定手段と、
    前記乗換元乗りかごが前記行先階に停止したとき、前記乗換元乗りかご内から前記乗換先乗りかごに乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力する乗換誘導案内手段とを設けたことを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  5. 請求項1に記載のエレベータ運転制御システムにおいて、
    前記運行制御装置は、前記乗換可否判定手段で選定された前記乗換先乗りかごと前記乗換元乗りかごとの共通の行先階で乗場呼びの登録がされているとき、他の乗りかごに優先して乗換元を含む前記乗換先乗りかごに乗場呼びの登録階に応答させる乗りかご応答手段とをさらに設け、
    前記乗換元乗りかごが乗場呼び登録階に停止したとき、前記乗換誘導案内手段を実行することを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  6. 各階乗場の乗客の状況を検知する検知手段と、複数の乗りかごにそれぞれに設けられ、当該乗りかご内の乗客の積載量を検出する積載量検出手段と、各乗りかごに対応する制御装置に設けられ、前記乗りかごの走行方向及び走行位置を検出する手段と、前記各階乗場及び各制御装置からリアルタイムに送られてくる各階乗場の状況、前記乗りかご内の乗客の積載量、前記走行方向及び走行位置を取り込んで書換え更新する運行制御装置とを備え、
    この運行制御装置は、
    前記乗りかごの走行方向から乗換元とする乗りかごと同方向で共通の行先階で停止する乗りかごの中に当該待ち人数の乗込む余裕が有るかを確認する乗込み余裕確認手段と、
    余裕有りと確認したとき、当該乗りかごが前記走行方向データから上昇運転か下降運転かを判断する上昇・下降判断手段と、
    待ち人数の乗り込む余裕有りとする乗りかごのうち、上昇運転時では最も積載量の少ない乗りかご、下降運転時には最も積載量の大きい乗りかごを優先的に割当てるかご優先割当手段とを設けたことを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  7. 複数の乗りかごのそれぞれに設けられ、当該乗りかご内の乗客の積載量を検出する積載量検出手段と、各乗りかごに対応する制御装置側に設けられ、前記乗りかごの走行方向及び走行位置を検出する手段と、前記各制御装置側からリアルタイムに送られてくる前記乗りかご内の乗客の積載量、前記走行方向及び走行位置を取り込んで書換え更新するとともに、エネルギー効率を考慮して乗換えを促す運行制御装置とを備え、
    この運行制御装置は、
    前記各乗りかごの乗客の積載量から前記積載量の大きい方の乗りかごまたは近傍の行先階の登録が多い方の乗りかごを近距離用乗りかごとして割当て、他方の乗りかごを遠距離用の乗りかごとして割当てる行先割当手段と、
    前記近距離用の乗りかごに乗車し、最上行先階までいく乗客に対して乗換えを促す乗換案内用メッセージを出力する乗換誘導案内手段とを設けたことを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  8. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載のエレベータ運転制御システムにおいて、
    予め設定される各階(前記共通の行先階を含む)の利用者の多少に応じ、当該利用者の多い階による乗換え時に乗換えを促すメッセージの出力時間を短くし、当該利用者の少ない階による乗換え時に乗換えを促すメッセージの出力時間を長くするように時間調整を行うことを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  9. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項5,請求項7の何れか一項に記載のエレベータ運転制御システムにおいて、
    前記省エネ積載量判断手段は、上昇運転時に乗りかごの積載量が定格の50%を超え、下降運転時に乗りかごの積載量が定格の50%未満のとき、乗換え促すことを特徴とするエレベータ運転制御システム。
  10. 請求項1ないし請求項9の何れか一項に記載のエレベータ運転制御システムにおいて、
    少なくとも前記乗りかご内に放送装置及び表示装置を設け、前記乗換誘導案内手段によって乗換案内用メッセージが前記放送装置及び表示装置の何れか一方または両方から出力することを特徴とするエレベータ運転制御システム。
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